JPS6241346Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は有鍵楽器の譜面台装置に関し、譜面
板の起伏を容易にしたものである。

従来の譜面台装置は、第１図に示すように、楽
器本体３の上面に譜面板１を蝶番ｈにより取着し
て回動（起伏）自在とし、譜面板１の裏面には支
え杆２の上端を回動支持部材５によつて回動自在
に取着し、この支え杆２の下端を楽器本体３の上
面に取着したＬ型のストツパーｌに係止した構造
のものであつた。なお図中、ｔは譜面棒である。

したがつて、譜面板１を起立させたり倒伏させ
たりする場合には、譜面板１の裏側に手をまわし
て支え杆２とストツパーｌとの係合離脱をしなけ
ればならず、はなはだ不便であつた。

この考案は上述の欠点を解消するものであり、
以下図面にその実施例を示して説明する。

第２図及び第４図に示すように、譜面板１の裏
面の両端部には譜面板１の裏面に取着した回動支
持部材５によつて支え杆２の一端２ａを回動自在
に取着し、一方支え杆２の他端２ｂは楽器本体３
側に回動支持部材６によつて回動自在に取着す
る。そして楽器本体３側の支え杆２の回動点ｐよ
りも前方部の楽器本体３側の上面には譜面板１の
下端１ａを係止する複数個の突起４を受けた。突
起４は一個でもよいが、複数個設けておけば、譜
面板１の起立角度が変わり便利であり、又前方の
突起４を譜面棒としても利用できる。なお、突起
４の代わりに溝としてもよい。

第５図は支え杆２をリング状としたものを示す
ものであり、回動支持部材５は譜面板１の裏面の
中央部に取着される。

第６図は譜面板１の両側部木口に座金７を介し
て穴８をあけ、支え杆２の一端２ａを差し込んで
回動自在とした例を示すものである。

第１図示の譜面板１の起立状態から譜面板１を
倒す場合は、譜面板１を少し上方へ持ち上げ、下
端１ａと突起４との係合を解き、その下端１ａを
手前（図において左側）へ引くようにすれば、第
３図示のように譜面板１は楽器本体３の上面に倒
伏されることとなる。

なお、グランドピアノの場合は、従来、本体側
板に対して前後に移動可能とした本持ち左右板に
横方向に架設される前後の本持ち杆のうち、前側
の本持ち杆に譜面板を蝶着し、この譜面板の裏面
に鳥居と称する支え杆の上端を回動自在に取りつ
け、この支え杆の下端を前後の本持ち杆に前後方
向に架設した元木（ガンギ）の上面の溝に係止さ
せる構造であるが、このグランドピアノにこの考
案を実施する場合には、支え杆の下端を元木又は
後側の本持ち杆あるいは本持ち左右板に回動自在
に取りつけ、元木又は前側の本持ち杆に突起又は
溝を設けるようにすればよいわけである。この場
合、本持ち左右板・前後の本持ち杆・元木が上述
した楽器本体３に相当する。

以上のように、この考案は譜面板１の両側部又
は裏面に支え杆の一端を回動自在に取着すると共
に該支え杆の他端を楽器本体側に回動自在に取着
し、該支え杆の前記楽器本体側の回動点よりも前
方部の前記楽器本体側の上面には前記譜面板の下
端を係止する突起又は溝を設けたので、譜面板の
起伏及び角度調整に際し、従来のように譜面板の
裏側にいちいち手をまわさなくてもよく、さらに
突起又は溝を複数個設けておけば譜面板の起立角
度を任意に調整することができる等多くの利点を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の譜面台装置の側面図、第２図は
この考案実施例の譜面台装置の譜面板起立状態の
側面図、第３図は同じく譜面板倒伏状態の側面
図、第４図及び第５図はこの考案における支え杆
及び回動支持部材の実施例斜視図、第６図はこの
考案における譜面板と支え杆との回動結合例の斜
視図である。 １……譜面板、２……支え杆、３……楽器本
体、４……突起（溝）、５，６……回動支持部
材、ｐ……回動点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 譜面板１の両側部又は裏面に支え杆２の一端２
   ａを回動自在に取着すると共に該支え杆２の他端
   ２ｂを楽器本体３側に回動自在に取着し、該支え
   杆２の前記楽器本体３側の回動点ｐよりも前方部
   の前記楽器本体３側の上面には前記譜面板１の下
   端１ａを係止する突起又は溝４を設けたことを特
   徴とする譜面台装置。