JPH0545538B2 - - Google Patents

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JPH0545538B2
JPH0545538B2 JP60046074A JP4607485A JPH0545538B2 JP H0545538 B2 JPH0545538 B2 JP H0545538B2 JP 60046074 A JP60046074 A JP 60046074A JP 4607485 A JP4607485 A JP 4607485A JP H0545538 B2 JPH0545538 B2 JP H0545538B2
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JP
Japan
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weight
parts
grout
water reducing
reducing agent
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JP60046074A
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English (en)
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JPS61205649A (ja
Inventor
Akira Minami
Shigeki Nakano
Misao Akizumi
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Priority to JP4607485A priority Critical patent/JPS61205649A/ja
Publication of JPS61205649A publication Critical patent/JPS61205649A/ja
Publication of JPH0545538B2 publication Critical patent/JPH0545538B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の分野] 本発明は、グラウトの調製に使用する添加材及
びこの添加材成分を含有するグラウト組成物に関
する。 [発明の背景] グラウトは、鉄鋼、建築土木などの分野におい
て各種アンカーボルトの固定並びに大型機械、鉄
骨柱脚部、橋梁の脚部およびタンクなどとこれら
の基礎との間隙に充填してこれらを接合するため
などに使用されている。 グラウトは間隙に充填して使用することから、
混練物が硬化する際に収縮がないこと、混練物の
流動性が良好であること、そしてアンカーボルト
などの固定に使用されることをも勘案するとさら
に硬化物の付着強度および圧縮強度が高いことな
どの特性において優れていることが必要とされ
る。 [従来技術およびその問題点] グラウトは、モルタルの流動性を向上させて間
隙への充填を可能にするために流動性を改善する
必要があり、一般にセメントと膨張材に減水剤な
どを組合わせてこれを混練して使用されている。 しかし、一般のグラウトは、混練の際に多量の
空気が混入するため、たとえばアンカーボルトな
どと硬化物との付着強度および硬化物の圧縮強度
が不充分になるとの問題がある。さらに、グラウ
ト中の空気の量が必要以上に多いと究極的にはグ
ラウトを使用した構造体の耐久性が低下すること
となる。 すなわち、グラウト混練物の流動性と、硬化物
の圧縮強度および付着強度とは相反する傾向の性
質であり、両者を完全に満足するグラウトは極め
て少ない。 [発明の目的] 本発明は、混練物の流動性が良好で、硬化の際
に収縮することがなく、さらに硬化体となつた場
合の強度が高いグラウト組成物を提供することを
目的とする。 さらに本発明は、グラウト混練物の流動性が良
好で、硬化の際に収縮することがなく、さらに硬
化体の強度が高いグラウトを調製することができ
る添加材を提供することを目的とする。 [発明の要旨] 本発明は、遊離CaO15〜60重量%、遊離CaF2
5〜30重量%、11CaO・7Al2O3・CaF230〜80重
量%および他の成分10重量%以下を含有するクリ
ンカー粉砕物からなる膨張材40〜110重量部、メ
ラミンスルホン酸ホルマリン縮合物からなる減水
剤3〜18重量部ナフタリンスルホン酸ホルマリン
縮合物からなる減水剤0.3〜1.8重量部および硬化
促進剤0.7〜13重量部を含むことを特徴とするグ
ラウト用添加材を提供する。 さらに本発明は、セメント100重量部に対して、
遊離CaO15〜60重量%、遊離CaF25〜30重量%、
11CaO・7Al2O3・CaF230〜80重量%および他の
成分10重量%以下を含有するクリンカー粉砕物か
らなる膨張材4〜11重量部、メラミンスルホン酸
ホルマリン縮合物からなる減水剤0.3〜1.8重量
部、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物から
なる減水剤0.03〜18重量部、硬化促進剤0.07〜1.3
重量部および細骨材70〜160重量部を含むことを
特徴とするグラウト組成物をも提供する。 [発明の効果] 本発明のグラウト組成物の混練物は、良好な流
動性を有する。また、その混練物の混練状態が安
定しているため、成分の分離が殆ど発生しない。
さらにその硬化物は、硬化の際に収縮せず、また
その圧縮強度および付着強度も高い。 [発明の詳細な記述] 本発明のグラウト組成物は、セメントと、その
セメントに対して所定量の膨張材、二種類の減水
剤、硬化促進剤および細骨材を含むものである。 セメントは、ポルトランドセメント、高炉セメ
ント、シリカセメント、フライアツシユセメント
およびアルミナセメントなど通常使用されている
ものを用いることができる。ポルトランドセメン
トを用いることが好ましく、そのなかでも普通ポ
ルトランドセメントを用いることが特に好まし
い。 膨張材は、本発明のグラウト組成物と水との混
練物が硬化する際の収縮を阻止するものである。 膨張材としては、エトリンガイドの生成を利用
する膨張材である、遊離CaO15〜60重量%、遊離
CaF25〜30重量%、11CaO・7Al2O3・CaF230〜
80重量%、および他の成分10重量%以下を含有す
るクリンカー粉砕物からなる膨張材を使用する。
なお、このクリンカー粉砕物は、他の成分として
石膏、3CaO・SiO2および4CaO・Al2O3・Fe2O3
等を含んでいてもよい。石膏を添加する場合に
は、膨張材中のCaSO2/Al2O3の重量比が2〜5
程度になるように添加することが好ましい。この
膨張材に関しては、特開昭58−125647号公報に詳
細な記載がなされている。 膨張材の含有率は、セメント100重量部に対し
て4〜11重量部、好ましくは5〜10重量部であ
る。膨張材の含有率が11重量部より多いと混練物
の流動性が低くなり、また、硬化物の膨張率が高
くなりすぎて強度が低下する。一方、4重量部よ
り少ないと硬化物が収縮してグラウトとして使用
することができないばかりでなく、混練物の安定
が悪くなり、水分とグラウト成分とが分離するこ
とがある。 本発明のグラウト組成物は、上記のセメントと
膨張材に、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物
からなる減水剤とナフタリンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物からなる減水剤の二種類の減水剤を添加
したものである。 メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物からなる
減水剤の含有率は、上記セメント100重量部に対
して0.3〜1.8重量部、好ましくは0.5〜1.5重量部
である。 メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物からなる
減水剤が、1.8重量部より多いと、硬化に長時間
を必要とするようになり硬化物の強度が低下す
る。一方、0.3重量部より少ないと混練物の安定
が悪くなり、水分とグラウト成分とが分離しやす
くなり、また硬化物の強度が極端に低下する。 ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物からな
る減水剤の含有率は、上記セメント100重量部に
対して0.03〜0.18重量部、好ましくは0.05〜0.15
重量部である。 ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物からな
る減水剤が、0.18重量部より多いと混練物中に気
泡が多くなるためにその安定性が悪くなり、水分
とグラウトの構成成分とが分離しやすくなる。ま
た、0.03重量部より少ないと混練物の粘度が高く
なり、流動性が低下する。 さらにナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物
からなる減水剤の配合量は、メラミンスルホン酸
ホルマリン縮合物からなる減水剤の配合量の10〜
20重量%の範囲とすることが好ましい。ナフタリ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物からなる減水剤の
配合率が高いと混練物が多量の空気を含有するた
めにその安定性が悪くなり、水分とグラウト構成
成分とが分離しやすくなる傾向があり、配合比が
低いと混練物の粘度が高くなり、流動性が低下す
る傾向がある。 セメントに上記のような減水剤を添加すると、
その添加量が増加するに従つて、混練物の凝結が
次第に遅延する傾向がある。そして凝結が遅延す
ると硬化体の初期強度が充分に発現しないことが
あるので、隙間などに充填後はすみやかに硬化し
て充分な初期強度を有する硬化体となるように硬
化促進剤を添加することが必要となる。 本発明で使用する硬化促進剤の例としては、塩
化物(例、塩化カルシウム、塩化ナトリウム)、
フツ素含有化合物、有機アミン化合物、(例、ト
リエタノールアミン)、ケイ酸ナトリウムなどを
挙げることができる。特にケイ酸ナトリウムを主
成分とするものが好適である。 硬化促進剤のセメント100重量部に対する配合
比は、0.07〜1.3重量部、好ましくは0.1〜1重量
部である。 硬化促進剤が1.3重量部より多いと特に混練物
の流動性が低下する。また、0.07重量部り少ない
と、凝結に至るまでに長時間を要し、硬化体の初
期強度が充分に発現しない。 本発明のグラウト組成物は、セメント100重量
部に対して、細骨材を70〜160重量部、好ましく
は、80〜150重量部配合する。 細骨材としては、通常グラウト用として使用さ
れているものから適宜選択して使用することが可
能である。特に、粒子径が5〜0.15mmの範囲(土
木学会規準)に粒度調整された硅砂が好適であ
る。 細骨材の配合比が上記の配合比の範囲を逸脱す
ると混練物の流動性が低下する。 本発明のグラウト組成物に水を加えて混練した
際の混練物は、良好な流動性を示し、かつ混練物
の安定性も比較的良好である。しかし、二種類の
減水剤を用いて混練物の粘度を低くしているの
で、各成分の親和性が充分でない混練物初期に多
少の成分の分離が発生することがある。 このような混練物の初期の成分の分離を防止す
るために発泡剤を添加することが好ましい。ま
た、適量の発泡剤の添加は、混練物の流動性を改
善し硬化物の収縮を防止し、強度を維持するとの
効果も有することがある。 発泡剤の例としては、アルミニウム粉末および
活性炭などを挙げることができる。特にアルミニ
ウム粉末を使用することが好ましい。アルミニウ
ム粉末の粒子径は、通常発泡剤として使用されて
いる範囲のものであれば特に制限はないが、一般
には88μm篩残部が10%以下であるものを用いる
ことが好ましい。 発泡剤のセメント100重量部に対する配合比は、
一般には0.0007〜0.0023重量部、好ましくは、
0.001〜0.002重量部である。 発泡剤が0.0023重量部より多いと特に混練物の
流動性が低下する傾向がある。また、0.0007重量
部より少ないと混練物の安定性が充分に改善され
ないことがある。 本発明のグラウトは、減水剤の添加により混練
物の際に混練物が適量の連行空気を含有し良好な
物性を示す。しかし、たとえば混練物方法などの
条件によつては、混練物が発泡して過剰の気泡が
混入することもあり得るので、このような不測の
発泡を防止するために消泡剤を含有しているもの
であることが好ましい。 消泡剤としては通常使用されているものを用い
ることができるが、特にシリコン化合物の微粉末
(以下、単に「シリコン微粉末」と記載すること
もある。)が好適である。 消泡剤としてシリコン化合物の微粉末を用いる
場合、この消泡剤はセメント100重量部に対して、
一般には、0.0007〜0.0033重量部、好ましくは
0.001〜0.003重量部配合する。 たとえば、消泡剤としてシリコン化合物の微粉
末を用いた場合、この消泡剤の配合比が上記範囲
を逸脱すると混練物の流動性が低下し、硬化物の
強度が低下する傾向がある。 本発明のグラウト組成物は、通常の混合方法に
従つて製造することができる。 このようにして調製されたグラウト組成物はた
とえば、グラウト組成物中に含有されるセメント
に対して水を0.20〜0.50、通常は0.30〜0.40(水/
セメント比)の範囲になるように加えて混練され
る。混練は、通常の混練方法に従つて行なうこと
ができる。 本発明は、さらに、所定量のセメントおよび細
骨材に添加することにより上記のグラウト組成物
を製造することができる添加材をも提供する。 即ち、膨張材40〜110重量部(好ましくは50〜
100重量部)に対して、メラミンスルホン酸ホル
マリン縮合物からなる減水剤3〜18重量部(好ま
しくは5〜15重量部)、ナフタリンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物からなる減水剤0.3〜1.8重量部
(好ましくは0.5〜1.5重量部)および硬化促進剤
0.7〜13重量部(好ましくは1〜10重量部)を混
合してグラウト組成物調製用の添加材とすること
ができる。また、所望により0.007〜0.023重量部
(好ましくは0.01〜0.02重量部)の発泡剤および
0.007〜0.33重量部(好ましくは0.01〜0.02重量
部)の消泡剤を配合することができる。 膨張材、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物
からなる減水剤、ナフタリンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物からなる減水剤および硬化促進剤は、前
述のグラウト組成物を製造する際に使用したもの
を使用する。また、所望により配合する発泡剤お
よび消泡剤も前述のグラウト組成物を製造する際
に使用したものを使用することができる。そし
て、これらの成分を上記の比率で配合して得られ
たグラウト用添加材の所定量を、所定量のセメン
トおよび細骨材と混合することにより前述したグ
ラウト組成物とすることができる。 グラウト用添加材を調製する際の上記配合物の
混合方法に特に制限はなく通常の方法に従つて、
混合することができる。 このようにして調製されたグラウト用添加材
100重量部のセメントに対して、4,4〜14.3重
量部添加し、更に細骨材70〜160重量部(好まし
くは、80〜150重量部)を添加して混合すること
によりグラウト組成物を製造することができる。 このように予めグラウト用添加材を調製するこ
とによりグラウト組成物を容易に製造することが
できる。グラウト組成物を製造する際には、多種
類の成分を限られた範囲の配合比で混合しなけれ
ば、良好な物性のグラウト組成物を得ることがで
きない。特に、グラウト組成物を作業現場で調製
する際に、計量が困難である場合が多く、グラウ
ト組成物の各成分の配合比率がわずかに相違する
だけで所望の物性を有するグラウト組成物が得ら
れない場合が多い。従つて、グラウトを作業現場
で製造する際に、本発明のグラウト用添加材を用
いることにより微量成分を正確に添加配合するこ
とができるので所望の物性のグラウト組成物を容
易に調製することができる。 次に本発明の実施例および比較例を示す。 なお、グラウト組成物の水性混練物およびその
硬化物の試験は次の方法により行なつた。 Jロート流下時間 日本道路公団規準「無収縮性モルタル」の規定
に従つて測定した。 フロー値 JIS−R−5201の規定に従つて測定した。 膨張率 混練物を、20℃恒温室内で直径5cm高さ10cmの
型枠に充填し、充填時の高さを基準面として所定
の材令において増加した高さを基準面に対する百
分率で表記した。 圧縮強度 JIS−A−1132および JIS−A−1108の規定に従つて、直径5cm、高
さ10cmの供試体の圧縮強度を測定した。 付着強度 ASTM−C−234に従つて、直径19mmの鉄筋と
の付着強度を測定した。 単位容積重量 JIS−A−1116の規定に従つて測定した。 なお、以下に記載する実施例および比較例で用
いた膨張材は、遊離CaO43重量%、遊離CaF213
重量%、11CaO・7Al2O3・CaF240重量%および
石膏を含むものであり、この膨張材中のCaSO4
Al2O3の重量比は、3.3のものである。 また、以下に示す実施例および比較例で混練を
行なう際の水/セメント比は、混練物の初期の流
動性をほぼ一致させるために混練物のJロート流
下時間が原則として8±2秒となるように組成毎
にJロート流下時間を計測して設定した。 [実施例 1] 混合機に普通ポルトランドセメント(宇部興産
(株)製)を投入し、この普通ボルトランドセメント
100重量部に対して、下記の成分を順次投入して
グラウト組成物を製造した。 膨張材 7.5重量部 減水剤− 1.0重量部 (主成分:メラミンスルホン酸ホルマリン縮合
物、 商品名:メルメントF10、昭和電工(株)製) 減水剤− 0.1重量部 (主成分:ナフリンスルホン酸ホルマリン縮合
物、 商品名:マイテイ100、花王石鹸(株)製) 硬化促進剤 0.55重量部 (主成分:Na2SiO3、石津製薬(株)製) アルミニウム粉末 0.0015重量部 (88μm篩残部5%以下、大和金属粉工業(株)製) シリコン微粉末 0.001重量部 (信越化学(株)製) 細骨材(硅砂) 110重量部 (宇部電気化学(株)製) 得られたグラウト組成物をセメントミキサに投
入して、水/セメント比が0.348となるように水
を投入して混練を行なつた。 混練直後の単位容積重量は、2245Kg/m3であつ
た。 材令1日の供試体の膨張率は、+0.23%であり、
材令7日まで測定を続けたが、膨張率は変化せず
材令7日においても依然として供試体の膨張率は
+0.23%であつた。 得られた混練物のJロート流下時間およびフロ
ー値を第1表に示す。 また、硬化物の膨張率、圧縮強度および鉄筋へ
の付着強度を第2表に示す。 [比較例 1] セメント、鉄粉系の膨張材を含むグラウト用添
加材および細骨材の配合比が1:1:1のグラウ
ト組成物(市販品A)を実施例1と同様に操作し
て混練物を製造した。なお、水量は、Jロート流
下時間10±3秒になるように調整した。得られた
混練物の単位容積重量は、2480Kg/m3であつた。 材令1日の供試体の膨張率は、+0.01%であり
低かつた。実施例1と同様に材令7日まで測定を
続けたが、膨張率は変化せず材令7日においても
依然として供試体の膨張率+0.01%であつた。 得られた混練物のJロート流下時間およびフロ
ー値を第1表に示す。 また、硬化物の膨張率、圧縮強度および鉄筋へ
の付着強度を第2表に示す。 [比較例 2] セメントとセメント系の膨張材を含むグラウト
用添加材の合計量と、細骨材の配合比が1:1の
グラウト組成物(市販品A)を実施例1と同様に
操作して混練物を製造した。なお、水量は、Jロ
ート流下時間8±2秒になるように調整した。得
られた混練物の単位容積重量は、2140Kg/m3であ
つた。 材令1日の供試体の膨張率は、+0.13%であつ
た。実施例1と同様に材令7日まで測定を続けた
が、膨張率は変化せず材令7日においても依然と
して供試体の膨張率+0.13%であつた。 得られた混練物のJロート流下時間およびフロ
ー値を第1表に示す。 また、硬化物の膨張率、圧縮強度および鉄筋へ
の付着強度を第2表に示す。
【表】
【表】 上記の結果より、比較例1および比較例2で
は、膨張率は好適な範囲にあるが、混練物の流動
性および硬化物の圧縮強度が実施例1および実施
例2に比較して顕著に劣つていることがわかる。
【表】
【表】 上記の結果より、比較例1および比較例2で
は、膨張率は好適な範囲にあるが、混練物の流動
性および硬化物の圧縮強度が実施例1および実施
例2に比較して顕著に劣つていることがわかる。 [実施例 2および3] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て膨張材5重量部(実施例2)、10重量部(実施
例3)配合した以外は同様に操作してグラウト組
成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間(以
下、各表においては単に『Jロート』と記載す
る)およびフロー値並びに硬化物の材令7日にお
ける膨張率および材令28日における圧縮強度を第
3表に記載する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例2
が0.352、そして実施例3が0.348である。 [比較例 3および4] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て膨張材を3重量部(比較例3)、12重量部(比
較例4)配合した以外は同様に操作してグラウト
組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第3表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例3
が0.349、そし比較例4が0.356である。
【表】 比較例3は膨張材が少ない為に硬化物が収縮
し、また、混練物が分離する傾向がある。また、
混練物が分離する傾向がある。また、比較例4
は、特に硬化物の圧縮強度が低かつた。これに対
して、実施例2および3は混練物のフロー値、硬
化物の膨張率および圧縮強度とも良好であつた。 [実施例 4および5] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て減水剤−を0.5重量部(実施例4)、1.5重量
部(実施例4)配合した以外は同様に操作してグ
ラウト組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第3表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例4
が0.359、そし実施例5が0.344である。 [比較例 5および6] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て減水剤−を0.2重量部(比較例5)、2.0重量
部(比較例6)配合した以外は同様に操作してグ
ラウト組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第4表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例5
が0.372、そし比較例6が0.340である。
【表】 比較例5は、混練物の流動性が低く、硬化物の
圧縮強度も低く、比較例6は、混練物が分離する
傾向があり、硬化物の圧縮強度も低かつた。これ
に対して、実施例4は混練物のフロー値、硬化物
の膨張率及び圧縮強度とも良好であつた。 [実施例 6および7] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て減水剤−を0.05重量部(実施例6)、0.15重
量部(実施例7)配合した以外は同様に操作して
グラウト組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第5表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例6
が0.349、そし実施例7が0.345である。 [比較例 7および8] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て減水剤−を0.02重量部(比較例7)、0.2重量
部(比較例8)配合した以外は同様に操作してグ
ラウト組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第5表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、比較例7
と比較例8の両方とも0.350である。
【表】 比較例7及び8は、特に得られた硬化物の圧縮
強度が低く、また、比較例8の混練物は流動性も
低い。実施例6および7は混練物のフロー値、硬
化物の膨張率および圧縮強度とも良好であつた。 [実施例 8および9] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て硬化促進剤を0.1重量部(実施例8)、1.0重量
部(実施例9)配合した以外は同様に操作してグ
ラウト組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第6表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例8
が0.348、そして実施例9が0.350である。 [比較例 9および10] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て硬化促進剤を0.05重量部(比較例9)、1.5重量
部(比較例10)配合した以外は同様に操作してグ
ラウト組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第6表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、比較例9
が0.350、そして比較例10が0.359である。
【表】 比較例9は、混練の際に成分の分離が見られ、
硬化の際の初期硬度が不充分であつた。また、比
較例10は、混練物の流動性が低く、硬化物の圧縮
強度も低い。これに対して、実施例8および9
は、混練物のフロー値、硬化物の膨張率および圧
縮強度とも良好であつた。 [実施例 10および11] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て細骨材を80重量部(実施例10)、150重量部(実
施例11)配合した以外は同様に操作してグラウト
組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第7表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例10
が0.349、そして実施例11が0.348である。 [比較例 11および12] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て細骨材を60重量部(比較例11)、170重量部(比
較例12)配合した以外は同様に操作してグラウト
組成物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第7表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例11
が0.354、比較例12が0.360である。
【表】 比較例11および12共に混練物の流動性が低かつ
た。これに対して、実施例8および9、混練物フ
ロー値、硬化物の膨張率および圧縮強度とも良好
であつた。 [実施例 12乃至14] 実施例1において、セメント100重量部に対し
て発泡剤を0.001重量部(実施例12)、0.002重量
部(実施例13)、消泡剤を0.003重量部(実施例
14)配合した以外は同様に操作してグラウト組成
物を製造した。 得られたグラウト組成物を実施例1と同様に操
作して得られた混練物のJロート流下時間および
フロー値並びに硬化物の材令7日における膨張率
および材令28日における圧縮強度を第8表に記載
する。 なお、混練の際の水/セメント比は、実施例12
が0.351、実施例13が0.349、そして実施例14が
0.348である。
【表】 得られたグラウト組成物の混練物のフロー値並
びにその硬化物の膨張率および圧縮強度とも良好
であつた。 [実施例 15] 実施例1において使用した成分と同一の成分を
用いて以下に示すようにしてグラウト用添加剤を
調製した。 まず、混合機に膨張材を投入し、この膨張材75
重量部に対して、減水剤−10重量部、減水剤−
1重量部、硬化促進剤5.5重量部、発泡剤0.015
重量部および消泡剤0.01重量部を投入してこれら
の成分を混合してグラウト用添加剤を調製した。 別に混合機に普通ポルトランドセメントを投入
し、この普通ポルトランドセメント100重量部部
に対して110重量部の細骨材を投入して混合した。 上記の混合物中の普通ポルトランドセメント
100重量部に対して9.15重量部の上記グラウト用
添加剤を混合物に添加して、さらに混合を続け
て、グラウト組成物を製造した。 得られたグラウト組成物に、この組成物中に含
有されるセメントに対する水/セメント比が
0.348になるように水を加えて混練を行なつた。 得られた混練物のJロート流下時間およびフロ
ー値並びに硬化物の材令7日における膨張率およ
び材令28日における圧縮強度を第9表に記載す
る。
【表】 得られたグラウト組成物の混練物のフロー値並
びにその硬化物の膨張率および圧縮強度とも良好
であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 遊離CaO15〜60重量%、遊離CaF25〜30重
    量%、11CaO・7Al2O3・CaF230〜80重量%およ
    び他の成分10重量%以下を含有するクリンカー粉
    砕物からなる膨張材40〜110重量部、メラミンス
    ルホン酸ホルマリン縮合物からなる減水剤3〜18
    重量部、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物
    からなる減水剤0.3〜1.8重量部および硬化促進剤
    0.7〜13重量部を含むことを特徴とするグラウト
    用添加材。 2 ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物から
    なる減水剤の配合量がメラミンスルホン酸ホルマ
    リン縮合物からなる減水剤の配合量の10〜20重量
    %の範囲にある請求項第1項記載のグラウト用添
    加材。 3 さらに、0.007〜0.023重量部の発泡剤を含む
    請求項第1項記載のグラウト用添加材。 4 セメント100重量部に対して、遊離CaO15〜
    60重量%、遊離CaF25〜30重量%、11CaO・
    7Al2O3・CaF230〜80重量%および他の成分10重
    量%以下を含有するクリンカー粉砕物からなる膨
    張材4〜11重量部、メラミンスルホン酸ホルマリ
    ン縮合物からなる減水剤0.3〜1.8重量部、ナフタ
    リンスルホン酸ホルマリン縮合物からなる減水剤
    0.03〜0.18重量部、硬化促進剤0.07〜1.3重量部お
    よび細骨材70〜160重量部を含むことを特徴とす
    るグラウト組成物。 5 ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物から
    なる減水剤の配合量がメラミンスルホン酸ホルマ
    リン縮合物からなる減水剤の配合量の10〜20重量
    %の範囲にある請求項第4項記載のグラウト組成
    物。 6 さらに、0.0007〜0.0023重量部の発泡剤を含
    む請求項4項記載のグラウト組成物。
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