JPH1128717A - モルタル又はコンクリート製造用セメント調合セット並びにそれにより製造されたモルタル又はコンクリート - Google Patents

モルタル又はコンクリート製造用セメント調合セット並びにそれにより製造されたモルタル又はコンクリート

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JPH1128717A
JPH1128717A JP18542697A JP18542697A JPH1128717A JP H1128717 A JPH1128717 A JP H1128717A JP 18542697 A JP18542697 A JP 18542697A JP 18542697 A JP18542697 A JP 18542697A JP H1128717 A JPH1128717 A JP H1128717A
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concrete
mortar
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water
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JP18542697A
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Katsuhiko Shono
克彦 庄野
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Katei Kagaku Kogyo Co Ltd
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Katei Kagaku Kogyo Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/06Inhibiting the setting, e.g. mortars of the deferred action type containing water in breakable containers ; Inhibiting the action of active ingredients
    • C04B40/0641Mechanical separation of ingredients, e.g. accelerator in breakable microcapsules
    • C04B40/065Two or more component mortars

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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】素人であっても手軽に簡単に質の良いモルタル
又はセメントを作製することができるモルタル又はコン
クリート製造用セメント調合セット10を提供するこ
と。 【解決手段】少なくともセメント、砂又は他の骨材を含
んだセメント配合品Aと、少なくとも前記セメントを水
和するのに十分な量の水を含んだ水配合品Bとからな
り、セメント配合品A又は水配合品Bのどちらか一方に
エポキシ樹脂が配合され、他方にエポキシ樹脂に対する
硬化剤が含まれているモルタル又はコンクリート製造用
セメント調合セット10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモルタル又はコンク
リート製造用セメント調合セット並びにそれにより製造
されたモルタル又はコンクリートに関し、より詳細に
は、現場における調合内容物の配合量の調整が一切必要
なく、作業性の良いモルタル又はコンクリート製造用セ
メント調合セット並びにそれにより製造されたモルタル
又はコンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来からモルタルやコンクリートは、建
築物や道路等の施工はもとより、塗布仕上げ用等、様々
な用途に用いられてきた。コンクリートとはセメントを
結合剤として、これに骨材及び水を適当な割合で配合し
て練り混ぜ、水とセメントとの水和作用により固まらせ
るものであり、モルタルは、コンクリートの中でも骨材
として砂を利用したものである。モルタルやコンクリー
トの主な配合材料としては、セメント、骨材、水の他、
縮弾性や強度を向上させるための混和剤やエマルジョン
ラテックス等の混和用樹脂が配合されるのが一般的であ
る。前記混和剤としては、AE剤(空気連孔剤)、減水
剤、硬化促進剤等の化学混和剤が挙げられる。従来一般
的に採用されていたセメント製造方法としては、これら
セメント、骨材、混和用樹脂、及び混和剤をそれぞれ別
途調達し、現場にてこれらと水とを調合して練り混ぜる
ことが多かった。
【0003】良いモルタル又はコンクリートを作るに
は、よく管理された材料の計量、練り混ぜ、運搬、打ち
込み、締固め、表面仕上げ、養生などが実施されなけれ
ばならず、これら作業は互いに関連しているものであっ
て、前に実施した作業が注意深く行われなければ後の作
業は十分な成果を得ることができない。特に、セメン
ト、骨材、混和用樹脂、混和剤等、コンクリートの各材
料の計量を重量によって正確に行う必要があり、材料や
施工方法がよくても配合が適当でなければ所望の品質の
コンクリートを得ることはできない。しかしながら、別
途調達した材料どうしを適当量づつ計量するのは非常に
手間と熟練を要するものであった。
【0004】そこで最近では、家庭におけるモルタルや
コンクリート物の補修や改修用に、予めセメント、骨
材、混和用樹脂、及びその他の混和剤を適当量づつ配合
した、セメント配合品が商品化されている。このセメン
ト配合品は、適当量の水を加えるだけでモルタルやコン
クリートの混練物を作製することができるため、従来よ
りも作業工程を簡略化することができる。こうしたセメ
ント配合品における混和用樹脂としては、粉末状の樹脂
が用いられる場合が多かった。しかしながら前記粉末状
の樹脂は熱可塑性のものが多く、熱によって樹脂自体の
物性が変化してしまうため、セメントと混和した際にセ
メントのポリマー成分が軟化してコンクリート物性が劣
ってしまう場合があった。
【0005】そこで、混和用樹脂として特にエポキシ樹
脂を用いるセメント配合品が検討されている。前記エポ
キシ樹脂は熱による物性変化が少ないため、混練、硬化
後のモルタルやセメントを強固なものとすることができ
る。しかしながらエポキシ樹脂によるこうした効果を十
分に発揮するには、エポキシ当量の比較的低い水飴状の
エポキシ樹脂を用いるのが好ましく、セメント等の粉体
と混合することが非常に困難であるといった課題があっ
た。また、前記した何れのセメント配合品にあっても、
セメントを水和させるための水は現場にて当事者が計量
する必要があり、依然として水量の加減には熟練が必要
となるといった課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑
み発明されたものであり、素人であっても手軽に簡単に
質の良いモルタル又はセメントを作製することができる
モルタル又はコンクリート製造用セメント調合セットを
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意研究を重ねた結果、水とエポキシ樹
脂、又は水と硬化剤とを予め混合した水配合品と、その
他の材料を混合したセメント配合品とをセット内容とす
ることにより、エポキシ樹脂と硬化剤とを分離すれば、
水配合品とセメント配合品との2種から構成されるモル
タル又はコンクリート製造用セメント調合セットを提供
することができると考えた。また、エポキシ樹脂に対し
て、エポキシ樹脂の粘度を低下させ得る反応性希釈剤を
併用すれば、エポキシ樹脂のセメントへの混合も可能と
なると考え、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の請求項1に係るモルタル又
はコンクリート製造用セメント調合セットは、少なくと
もセメント、砂又は他の骨材を含んだセメント配合品
と、少なくとも前記セメントを水和するに十分な量の水
を含んだ水配合品とからなり、前記セメント配合品又は
水配合品のどちらか一方にエポキシ樹脂が配合され、他
方に前記エポキシ樹脂に対する硬化剤が含まれているこ
とを特徴としている。
【0009】エポキシ樹脂としてエポキシ当量が172
〜270のビスフェノールA型樹脂を用いた場合は、特
に熱による物性変化が少なく、硬化モルタル又は硬化コ
ンクリートの強度を強固なものとすることが可能であ
る。
【0010】またエポキシ樹脂に対する硬化剤としてア
ミン系硬化剤を用いた場合は、セメントの混和安定性や
可使時間が適当となるため好ましい。
【0011】エポキシ樹脂と共に該エポキシ樹脂の粘度
を低下させる反応性希釈剤を配合した場合は、エポキシ
当量が172〜270と比較的低いビスフェノールA型
樹脂を用いた場合であっても、エポキシ樹脂粘度を低く
することができ、セメントとの混合を容易にすることが
できる。
【0012】セメント配合品が、セメント重量に対して
砂又はその他の骨材が2〜3倍重量配合されたものであ
る場合は、所謂1:2セメント、1:3セメントと呼ば
れるものとなり、強度上最も適当とされる配合率のセメ
ント配合品とすることが可能である。
【0013】セメント100重量部に対し砂又はその他
の骨材が200〜300重量部、エポキシ樹脂が5〜3
0重量部含まれたセメント配合品と、水が前記セメント
に対し50〜55重量部、硬化剤が前記エポキシ樹脂の
エポキシ当量に見合う活性水素当量(アミン価)分含ま
れた水配合品とからなるモルタル又はコンクリート製造
用セメント調合セットや、セメント100重量部に対
し、砂又はその他の骨材が200〜300重量部、硬化
剤が5〜30重量部含まれたセメント配合品と、水が前
記セメントに対し50〜55重量部、エポキシ樹脂が前
記硬化剤の活性水素当量(アミン価)に見合うエポキシ
当量分含まれた水配合品とからなるモルタル又はコンク
リート製造用セメント調合セットにあっては、下地との
接着性に特に優れたモルタル又はコンクリートを作製す
ることが可能である。
【0014】請求項1〜7の何れかの項に記載のモルタ
ル又はコンクリート製造用セメント調合セットの内容物
を混練することにより作製されたモルタル又はコンクリ
ートは、下地との接着性が良好で、塗布時の作業性が良
く、硬化後の強度、耐久性、水密性に優れたものとする
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
モルタル又はコンクリート製造用セメント調合セットの
一例について説明する。本発明に係るモルタル又はコン
クリート製造用セメント調合セット10は、図1に示す
ように粉状のセメント配合品Aと水配合品Bとの2種か
ら構成されている。セメント配合品Aは例えばセメン
ト、骨材、エポキシ樹脂、その他の混和材を含んで構成
されており、水配合品Bは水と前記エポキシ樹脂に対す
る硬化剤及び場合によっては分散剤又は乳化剤を含んで
構成されている。セメント配合品Aは略粉状であるた
め、例えばナイロンラミネートポリエチレン製の袋等に
封入されていればよく、水配合品Bは液状であるため、
例えば市販のポリエチレン容器等に封入されていればよ
い。
【0016】セメント配合品Aに含まれるセメントとし
ては、石灰石の主成分と粘度の主成分とが結合してなる
化合物を含んで構成されたクリンカーと呼ばれる化合物
に3〜4%の石膏を混合して微粉末にしたポルトランド
セメントを用いるのが一般的であるが、何らこれに限定
されるものではなく、短期間で強い強度を発現するよう
構成された早強ポルトランドセメント、一般に白セメン
トと呼ばれる白色ポルトランドセメント、その他、高炉
セメント、シリカセメント、アルミナセメント等であっ
てもよい。また、骨材としては砂、砕砂、砂利、砕石等
の他、火山礫や人工軽量骨材等が挙げられるが、これら
骨材はコンクリート体積の約70%程度を占めることに
なりコンクリート品質に大きな影響を及ぼすので、骨材
の性質をよく知り、目的に合った骨材を用いることが大
切である。特に骨材としてパーライト、軽石、フライア
ッシュ、シラスを焼成して発泡させたもの、スチロール
等の軽量骨材を用いた場合は、接着力を低下させること
なくコンクリート重量を軽量とすることができ、天井等
に塗布する場合等に便利である。
【0017】セメント配合品Aに含まれる混和材として
は、高炉スラグや膨張材、急結剤、遅延剤、防錆剤、減
水剤、保水剤等が挙げられる。例えば減水剤は、セメン
トに加える水量を、セメントを水和するのに最低必要と
される最低水量に近づけつつ作業性をも良好とするため
に加えられるものであり、セメント100重量部に対し
て0.1〜0.5重量部添加するのが適当と言える。減
水剤の添加量が前記範囲量よりも少ないと適正加水量よ
りも添加する水量が多くなって、結果として硬化コンク
リート強度が弱くなり、前記範囲量よりも多いと混合物
粘度が必要以上に高くなって作業性が低下する。またセ
メント配合品Aに含まれる保水剤は、吸水可能な下地上
に塗布するような場合に、モルタル又はコンクリート中
の水分が下地に移行することを防ぐために加えられるも
のであり、セメント100重量部に対して0.2〜5.
0重量部が適量と言える。保水剤が前記範囲量よりも少
ないと、ドライアウト等によりセメントの硬化が不良と
なるため物性上好ましくなく、前記範囲量よりも多いと
混合物粘度が必要以上に高くなってやはり作業性が低下
する。
【0018】セメント配合品Aに含まれるエポキシ樹脂
としては、何ら限定されるものでないが、特にエポキシ
当量が172〜270のビスフェノールA型樹脂を用い
た場合は、樹脂自体の熱による変性が少なく、セメント
のポリマー成分が軟化することがないため、硬化コンク
リートの接着強さ、耐ひび割れ性、耐衝撃性、、耐久
性、曲げ強度、圧縮強度等をより向上させることができ
る。ビスフェノールA型樹脂としては、エピコート82
5、エピコート827、エピコート828、エピコート
828XA(いずれも油化シェルエポキシ(株)製)等
が例示でき、セメント100重量部に対するエポキシ樹
脂量は5〜30重量部が適量であり、前記範囲量よりも
少ないと硬化コンクリートを十分に強化させることがで
きず、前記範囲量よりも多いと配合物が粘調となって、
作業性が劣る。
【0019】前記エポキシ樹脂をエマルジョン状態に保
つためには、乳化剤が添加されることが多く、前記乳化
剤としては例えば脂肪酸石鹸、ロジン石鹸、アルキルベ
ンゼンスルホン酸ソーダ(ABS、LAS)、アルキル
サルフェート(AS)、ソジウムアルケンスルホネート
(SAS)、アルキルエーテルスルホネート(AE
S)、ジアルキルスルホコハク酸、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリル
エーテル、ナフタリンスルホン酸ソーダホルマリン縮合
物、ポバール等が挙げられる。
【0020】これら乳化剤の他、反応性希釈剤を添加し
て共重合させることにより粒子表面に定着させた場合
は、エポキシ樹脂の粘度を低下させてセメントと配合し
易い状態とすることができる。前記反応性希釈剤として
は、アクアロンRN20、アクアロンRN30、アクア
ロンHS10(いずれも第一工業製薬)、エレミノール
RS30、エレミノールJS−2(いずれも三洋化
成)、ラテムルS120A、S180A(花王)等が挙
げられる。
【0021】水配合品Bに含まれる水の量は、モルタル
・コンクリートを作製するにあたって非常に重要な要素
であり、セメントが水和反応するのに十分であって且つ
作業性が良好となる水量を添加するのが好ましい。セメ
ントが水和反応するのに十分な水量はセメント100重
量部に対して25〜32重量部程度が良いと言われてお
り、作業性を良好とするにはこれにセメント100重量
部に対して10〜30重量部程度の水を加えると良いと
言われている。よって、セメント100重量部に対して
50〜55重量%の水を加えれば、セメントを十分に水
和すると共に作業性を十分とすることができる。一方、
水量が前記範囲よりも少ないとセメントを十分に水和す
ることができないばかりか作業性が極端に劣り、他方、
水量が前記範囲よりも多いと、硬化コンクリート中に余
剰水による不均一な空隙(エントラップエアー)が形成
されてコンクリートの強度や耐久性を著しく低下させる
ことになる。
【0022】水配合品Bに含まれる硬化剤としては、例
えばアミン系の硬化剤が用いられる。アミン系の硬化剤
としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ジプロプレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン等の鎖状脂肪族アミン、メ
ンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−ア
ミノ−3−メチルジンクロヘキシル)メタン、ジアミノ
ジンクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサン、N−アミノエチルピペラジン(N−AE
P)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,
8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等
の環状アミン、m−キシレンジアミン(MXDA)等の
脂肪族芳香族アミン、メタフェニレンジアミン(MPD
A)、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、ジアミノ
ジフェニルスルフォン(DDS)、ジアミノジエチルジ
フェニルメタン等の芳香族アミン等が挙げられ、エポキ
シ樹脂のエポキシ当量に合う活性水素当量(アミン価)
を有する硬化剤を選択する。これら硬化剤はエポキシ樹
脂に対する適正添加量が各々決まっているので、エポキ
シ樹脂を硬化させるに十分な量を添加するのが好まし
い。
【0023】このように構成されたモルタル又はコンク
リート製造用セメント調合セットを用いて硬化モルタル
又は硬化セメントを製造するには、モルタル又はコンク
リートの塗布が必要な現場に前記調合セットを持参し、
適当な容器内にセメント配合品A(図1)を入れ、この
中に水配合品B(図1)をいれて練り混ぜ、所望箇所に
塗布又は充填するのみでよい。水を別途計量する必要も
ないのは勿論のこと、その他の材料に関しても何ら計量
作業を必要とせず、配合に関する熟練度も必要ない。こ
のように、セメント配合品Aと水配合品Bとを現場にて
調合するだけで適当な粘度及び適当な作業性のモルタル
又はコンクリート混練物が得られるので、素人であって
も簡単にしかも要領良く作業を進めることができる。ま
た、製造された硬化モルタル、硬化セメントの強度を強
固なものとすることができる。
【0024】上記実施の形態においては、エポキシ樹脂
がセメント配合品A中に配合されており、硬化剤が水配
合品B中に含まれているセメント調合セットについて示
したが、何らこれに限定されるものでなく、別の実施の
形態では、エポキシ樹脂が水配合品B中に配合され、硬
化剤がセメント配合品B中に含まれているセメント調合
セットであってもよい。その際、エポキシ樹脂を乳化さ
せる乳化剤や反応性希釈剤もエポキシ樹脂同様水配合品
B中に配合する。
【0025】
【実施例】モルタル又はコンクリート製造用セメント調
合セット及び該セット内容を混練して硬化モルタル又は
硬化コンクリートを作製した場合の実施例を下記に説明
する。実施例に係るセメント調合セットは、下記の内容
のセメント配合品A及び水配合品Bからなる。 <セメント配合品A> セメント・・・ポルトランドセメント 骨材・・・・・硅砂、寒水石等、セメント100重量部
に対して200重量部 品質改良剤・・減水剤を、セメント100重量部に対し
て0.2重量部保水剤として、ハイメトローズ(信越化
学製)を、セメント100重量部に対して0.5重量部 エポキシ樹脂・(油化シェルエポキシ株式会社製)を、
セメント100重量部に対して15重量部
【0026】<水配合品B> 水・・・・・・セメント100重量部に対して55重量
% 硬化剤・・・・リアクトCA102EM(三洋化成、ア
ミン価:117)を20phr 上記したセメント配合品A及び水配合品Bを混合して硬
化モルタル又は硬化コンクリートを作製し、特性を検査
した結果について下記に説明する。尚、各特性は日本下
水道事業団コンクリート防食指針(案)に基づいて検査
した。 (容器の中での状態)・・混合した時に堅い塊がなくて
一様であった。 (混合性)・・・・・・・調合比率で混合した時、均質
に混合した。 (作業性)・・・・・・・作業に支障がなかった。 (接着強さ(kgf/cm2 ))標準養生時30、低温
養生時24(いずれも15以上が合格 (耐ひび割れ性)・・・・ひび割れが発生しなかった。 (耐衝撃性)・・・・・・割れ及び剥がれが生じなかっ
た。 (吸水量(g))・・・・0.1(1.0以下が合格) (耐久性)・・・・・・・割れ、ふくれ、はがれ等の発
生がなかった。接着強さは23kgf/cm2 (15k
gf/cm2 以上が合格) (エポキシ樹脂の定性)・・・・・・エポキシ樹脂が存
在している。 これらの他、下記の特性に関しても検査した。 (圧縮強度(kgf/cm2 ))・・254 (曲げ強度(kgf/cm2 ))・・92 (長さ変化率(%))・・・・・・・0.130 (耐磨耗性)・・・・・・・・・・・97mg/500
回、183mg/1000回 これら結果から、本発明に係るセットを用いれば、上記
各特性に優れたモルタル・コンクリートとすることがで
きることが明らかとなった。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に係るモ
ルタル又はコンクリート製造用セメント調合セットは、
少なくともセメント、砂又は他の骨材を含んだセメント
配合品と、少なくとも前記セメントを水和するのに十分
な量の水を含んだ水配合品とからなり、前記セメント配
合品又は水配合品のどちらか一方にエポキシ樹脂が配合
され、他方に前記エポキシ樹脂に対する硬化剤が含まれ
ているので、セメント配合品と水配合品とを現場にて調
合するだけで適当な粘度及び適当な作業性のモルタル・
セメント混練物を得ることができ、素人であっても簡単
にしかも要領良く作業を進めることができる。
【0028】また請求項2に係るモルタル又はコンクリ
ート製造用セメント調合セットは、エポキシ樹脂として
エポキシ当量が172〜270のビスフェノールA型樹
脂を用いるので、樹脂自体の熱による変性が少なく、セ
メントのポリマー成分が軟化することがないため、硬化
コンクリートの接着強さ、耐ひび割れ性、耐衝撃性、、
耐久性、曲げ強度、圧縮強度等をより向上させることが
できる。
【0029】請求項3に係るモルタル又はコンクリート
製造用セメント調合セットは、エポキシ樹脂に対する硬
化剤としてアミン系硬化剤を用いるため、セメントの混
和安定性や可使時間を適当とすることができる。
【0030】請求項4に係るモルタル又はコンクリート
製造用セメント調合セットは、エポキシ樹脂と共に該エ
ポキシ樹脂の粘度を低下させる反応性希釈剤を配合する
ため、エポキシ樹脂の粘度を低下させてをセメントや砂
への混合を容易にすることができる。
【0031】請求項5に係るモルタル又はコンクリート
製造用セメント調合セットは、セメント重量に対して砂
又はその他の骨材が2〜3倍重量配合されているため、
強度上最も適当な配合率のセメント配合品とすることが
できる。
【0032】請求項6に係るモルタル又はコンクリート
製造用セメント調合セットは、セメント100重量部に
対し砂又はその他の骨材が200〜300重量部、エポ
キシ樹脂が5〜30重量部含まれたセメント配合品と、
水が前記セメントに対し50〜55重量部、硬化剤が前
記エポキシ樹脂のエポキシ当量に見合う活性水素当量
(アミン価)分含まれた水配合品とからなるため、下地
との接着性に特に優れたモルタル又はコンクリートを作
製することができる。
【0033】請求項7に係るモルタル又はコンクリート
製造用セメント調合セットは、セメント100重量部に
対し、砂又はその他の骨材が200〜300重量部、硬
化剤が5〜30重量部含まれたセメント配合品と、水が
前記セメントに対し50〜55重量部、エポキシ樹脂が
前記硬化剤の活性水素当量(アミン価)に見合うエポキ
シ当量分含まれた水配合品とからなるため、請求項6に
係るモルタル又はコンクリート製造用セメント調合セッ
トと同様に、下地との接着性に特に優れたモルタル又は
コンクリートを作製することができる。
【0034】請求項8に係る硬化モルタル又は硬化コン
クリートは、請求項1〜7の何れかの項に記載のモルタ
ル又はコンクリート製造用セメント調合セットの内容物
を混練することにより作製されるため、下地との接着性
が良好で、塗布時の作業性が良く、硬化後の強度、耐久
性、水密性に優れたものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るモルタル・コンクリート製造
用セメント調合セットを示した模式的斜視図である。
【符号の説明】
10 モルタル・コンクリート製造用セメント調合セッ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともセメント、砂又は他の骨材を
    含んだセメント配合品と、少なくとも前記セメントを水
    和するのに十分な量の水を含んだ水配合品とからなり、
    前記セメント配合品又は水配合品のどちらか一方にエポ
    キシ樹脂が配合され、他方に前記エポキシ樹脂に対する
    硬化剤が含まれているモルタル又はコンクリート製造用
    セメント調合セット。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂としてエポキシ当量が17
    2〜270のビスフェノールA型樹脂を用いる請求項1
    記載のモルタル又はコンクリート製造用セメント調合セ
    ット。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂に対する硬化剤としてアミ
    ン系硬化剤を用いる請求項1又は請求項2記載のモルタ
    ル又はコンクリート製造用セメント調合セット。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂と共に該エポキシ樹脂の粘
    度を低下させる反応性希釈剤を配合することを特徴とす
    る請求項1〜3の何れかの項に記載のモルタル又はコン
    クリート製造用セメント調合セット。
  5. 【請求項5】 セメント重量に対して砂又はその他の骨
    材が2〜3倍重量配合されたセメント配合品を有する請
    求項1〜4の何れかの項に記載のモルタル又はコンクリ
    ート製造用セメント調合セット。
  6. 【請求項6】 セメント100重量部に対し砂又はその
    他の骨材が200〜300重量部、エポキシ樹脂が5〜
    30重量部含まれたセメント配合品と、水が前記セメン
    トに対し50〜55重量部、硬化剤が前記エポキシ樹脂
    のエポキシ当量に見合う活性水素当量(アミン価)分含
    まれた水配合品とからなる請求項1〜4の何れかの項に
    記載のモルタル又はコンクリート製造用セメント調合セ
    ット。
  7. 【請求項7】 セメント100重量部に対し、砂又はそ
    の他の骨材が200〜300重量部、硬化剤が5〜30
    重量部含まれたセメント配合品と、水が前記セメントに
    対し50〜55重量部、エポキシ樹脂が前記硬化剤の活
    性水素当量(アミン価)に見合うエポキシ当量分含まれ
    た水配合品とからなる請求項1〜4の何れかの項に記載
    のモルタル又はコンクリート製造用セメント調合セッ
    ト。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかの項に記載のモル
    タル又はコンクリート製造用セメント調合セットの内容
    物を混練することにより作製された硬化モルタル又は硬
    化コンクリート。
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