JPH0545202U - 油圧モータ駆動回路に於けるリリーフ弁制御装置 - Google Patents

油圧モータ駆動回路に於けるリリーフ弁制御装置

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JPH0545202U
JPH0545202U JP9613191U JP9613191U JPH0545202U JP H0545202 U JPH0545202 U JP H0545202U JP 9613191 U JP9613191 U JP 9613191U JP 9613191 U JP9613191 U JP 9613191U JP H0545202 U JPH0545202 U JP H0545202U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建設機械等の油圧モータの起動並びに停止時
の衝撃圧の発生を防止して操作性及び乗り心地を向上さ
せる。 【構成】 油圧モータ4への主管路5,6をバイパスす
る可変圧力リリーフ弁18,19を設ける。可変圧力リ
リーフ弁18,19は電磁比例減圧弁23によってリリ
ーフ設定圧を制御される。方向制御弁1の操作量を検出
する圧力センサ14等の検出手段を設け、検出値を制御
装置15へ入力する。制御装置15は現在の操作状況
が、急加速や緩やかな減速等に分類された操作パターン
の何れに該当するかを判断する。記憶部24には各操作
パターン毎に適切な制御電流−時間線図が設定されてい
る。出力部26が、選択された制御電流−時間線図に従
って電磁比例減圧弁23へ制御電流を出力する。加減速
操作時に所定時間リリーフ設定圧が低下し、衝撃圧の発
生が軽減される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、油圧モータ駆動回路に於けるリリーフ弁制御装置に関するもので あり、特に、リリーフ弁の設定圧力を制御するリリーフ弁制御装置に関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧モータの駆動回路を図10及び図11に従って説明する。図10は 建設機械の旋回や走行用の駆動回路を示し、方向制御弁1と、これを制御する遠 隔制御弁2、方向制御弁1に接続したカウンタバランス弁3、カウンタバランス 弁3と油圧モータ4とを接続する2本の主管路5,6、主管路5,6をバイパス する2個のリリーフ弁7,8とから構成されている。9は操作レバー、10は油 圧ポンプである。
【0003】 図11は、油圧モータ4駆動時の主管路5,6の圧力変化を示す計測図である 。操作レバー9をF時点で例えば図10中D方向へ回動し、方向制御弁1を中立 位置CからA位置へ切換えると、一方の主管路5と油圧ポンプ10とが連通して 油圧モータ4を一方向へ回転させる。図11中Gの時点で操作レバー9を中立位 置へ戻すと、方向制御弁1が中立位置Cへ復帰して油圧モータ4の駆動を停止す る。同図に示すように、発進時には加速側主管路圧力P1 に立上がりが急峻なピ ーク圧力aが発生し、減速開始時と停止時には制動側主管路圧力P2 にピーク圧 力b,cが発生しており、このピーク圧力a,b,cが駆動回路に衝撃をもたら す。
【0004】 更に、ピーク圧力cによって開いたリリーフ弁7,8が閉じると(H)機体は 一旦停止するが、制動側主管路圧力P2 にピーク圧力eが発生し、油圧モータ4 は前後の圧力差によって反転を開始する。これにより差圧力は急速に減少してゼ ロになるが、この油圧モータ4の反転も機体の衝撃を増大させている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
前述した従来の油圧モータ駆動回路は、起動時並びに停止時に衝撃圧が発生し て油圧装置及び操作者に衝撃を与え、肉体的負担によって疲労度が高く作業性の 低下を招くとともに、油圧装置の耐久性を低下させる原因ともなる。 また、方向制御弁を極めて短時間開いて油圧モータを微少量駆動する所謂イン チング操作時にも、操作レバーのオン/オフに伴い衝撃圧が発生して操作に円滑 さを欠き、微妙な操作が困難である。
【0006】 そこで、油圧モータの起動時並びに停止時における衝撃を軽減し、操作性及び 作業性を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本考案 はこの課題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この考案は上記目的を達成するために提案するものであり、方向制御弁と油圧 モータとを接続する2本の主管路を、2本のバイパス管路にて接続し、前記2本 のバイパス管路に夫々リリーフ弁を設け、一方のリリーフ弁の接続方向を逆にし て、両方向へ油圧油をバイパスできるようにした油圧モータ駆動回路に於て、前 記リリーフ弁を可変圧力形とし、前記方向制御弁の操作量の検出手段と、その検 出値から操作方向と操作速度を判断する手段と、複数の制御電流−時間線図を設 定する記憶手段と、操作状態に応じて前記制御電流−時間線図を選択する判断手 段と、選択された線図に従って制御電流を出力する手段と、前記制御電流によっ て二次圧を制御される電磁比例減圧弁とからなり、前記二次圧によって前記リリ ーフ弁のリリーフ設定圧を制御することを特徴とする油圧モータ駆動回路に於け るリリーフ弁制御装置を提供するものである。
【0008】
【作用】
油圧モータの方向制御弁の操作量から操作速度と、加速か減速かが判断手段に よって判断される。判断手段は、記憶手段に予め設定した制御電流−時間線図か ら操作状態に応じた線図を選択し、出力手段が線図に従って制御電流を出力する 。制御電流によって電磁比例減圧弁の二次圧が制御され、この二次圧によってリ リーフ弁のリリーフ設定圧が制御される。制御電流−時間線図の設定により、急 加速、緩加速、急減速、緩減速等の種々の操作状況に応じて衝撃の発生を軽減す るようにリリーフ設定圧を変化させることができる。
【0009】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図1乃至図9に従って詳述する。尚、従来例と同 一構成の部分には同一符号を付して説明する。図1は油圧モータ駆動回路を示し 、油圧ポンプ10の吐出油は方向制御弁1、カウンタバランス弁3から2本の主 管路5,6を通じて油圧モータ4へ供給される。方向制御弁1は遠隔制御弁2か らパイロット圧を供給され、操作レバー9を回動することにより切換えられる。
【0010】 遠隔制御弁2と方向制御弁1とを結ぶ2本のパイロット管路11,12にはシ ャトル弁13を設け、シャトル弁13の出口に圧力センサ14を接続してパイロ ット圧P3 を電気信号に変換し、制御装置15に入力している。 主管路5,6は2本のバイパス管路16,17によって接続され、バイパス管 路16,17には夫々可変圧力リリーフ弁18,19が設けられている。可変圧 力リリーフ弁18,19のパイロットポート20,21はパイロット管路22を 介して電磁比例減圧弁23に接続され、電磁比例減圧弁23は制御装置15から 制御電流を供給される。
【0011】 制御装置15の記憶部24には図2乃至図5の夫々上段に示す制御電流−時間 線図i1(t),i2(t),i3(t),i4(t)を設定しておき、圧力センサ14の出力変 化に応じて演算部25が電磁比例減圧弁23への出力線図を選択し、選択された 線図に従って出力部26から制御電流が出力される。 図6は制御装置15の出力電流と、電磁比例減圧弁23の出口に接続された可 変圧力リリーフ弁18,19のパイロット圧P4 との関係を示すグラフである。 可変圧力リリーフ弁18,19はパイロット圧P4 に反比例してリリーフ設定 圧P5 ,P6 が低下し、図2乃至図5の下段に示すように、制御電流i1(t),i 2 (t),i3(t),i4(t)と対称的にリリーフ設定圧P5 ,P6 が変化する。
【0012】 次に図7のフローチャートに従ってリリーフ弁制御装置の作用を説明する。先 ず、エンジンが始動されると(ステップ101)、圧力センサ14を介してシャ トル弁13の出口側パイロット圧P3 が制御部27を介して記憶部24に読込ま れる。停止時は、操作レバー9が中立位置でパイロット圧P3 ≒0であるからス テップ107へ進んで電流値I=0とし、電磁比例減圧弁23は閉じている。従 って、可変圧力リリーフ弁18,19へパイロット圧P4 は付加されず、リリー フ設定圧P5 ,P6 はばね18a,19aによって設定されたmax となっており 、油圧モータ4には100%の制動力がかかっている。
【0013】 操作レバー9を回動して油圧モータ4を起動すると、シャトル弁13を介して 圧力センサ14にパイロット圧P3 が加わり、パイロット圧P3 >0のためステ ップ104へ進み、パイロット圧P3 の圧力上昇勾配dP3 /dt>0であるか らステップ105へ進む。ここで、圧力上昇勾配dP3 /dtを任意に設定した 値Aと比較し、A以上の場合は急加速と判断してステップ108で制御電流I= i1(t)とし、図2に示すように起動時にリリーフ設定圧P5 ,P6 をmin に低下 させて衝撃を軽減し、比較的短時間でmax に立上げて応答性の低下を防止する。
【0014】 一方、ステップ105で圧力上昇勾配dP3 /dtが設定値A未満のときは緩 加速と判断し、図3に示す制御電流i2(t)によりリリーフ設定圧P5 ,P6 の上 昇を遅延させて微少操作のインチング加速時における操作性を円滑にする。 加速後に一定速度の回転に移行したときは圧力上昇勾配dP3 /dt=0とな り、ステップ104から107へ進み、制御電流I=0としてリリーフ設定圧P 5 ,P6 をmax とし、回転中に負荷が増大しても最大トルクを発揮できるように している。
【0015】 また、減速時には圧力上昇勾配dP3 /dt<0となるからステップ104か ら106へと進む。ここでは加速時と同様に任意に設定した値Bとの比較により 、急減速か緩減速かが判断される。dP3 /dtが設定値B以下の場合は急減速 と判断してステップ110へ進み、図4に示す制御電流i3(t)を出力する。i3( t)は、減速開始時にリリーフ設定圧P5 ,P6 をmin とし、短時間でmax に復帰 させて制動時間を遅延させることなく減速時の衝撃を軽減する。更に、停止時に はΔtの間リリーフ設定圧P5 ,P6 をmin として停止後の制動側主管路の圧力 上昇を軽減し、図8のfに示すように制動側主管路の圧力P8 にピーク圧力が発 生することを抑止して反転を防いでいる。
【0016】 また、ステップ106において圧力上昇勾配dP3 /dtが設定値Bを上回る 場合は、緩減速と判断して制御電流I=i4(t)とし(ステップ111)、急減速 時よりもリリーフ設定圧P5 ,P6 の立上がりを緩やかにしてインチング減速時 の操作性を良好にしている。そして、急減速時と同様に停止時にΔtの間リリー フ設定圧P5 ,P6 をmin として反転を防止している。
【0017】 尚、本実施例では可変圧力リリーフ弁18,19をネガティブ制御しているた め、電磁比例減圧弁23から二次圧を伝えるパイロット管路22が何等かの原因 で破損した場合にはリリーフ設定圧P5 ,P6 がmax となるため、油圧モータ4 への制動背圧が低下することがなく、安全性を確保している。
【0018】 図9は他の実施例を示し、図1に用いた圧力センサ14に代えて操作量検出装 置31を使用して操作レバー9の操作量から停止、加速、定速度、減速を判断し 、操作に見合った制御電流を図7のフローチャートに則して選択し、リリーフ設 定圧P5 ,P6 を制御する。但し、図7内のパイロット圧P3 はレバー操作量を 示す変数に替わるものとする。
【0019】 尚、上記一実施例中の制御電流−時間線図のパターン数や、パターンの形状等 は種々の改変をすることができ、本実施例に限定されるべきものではないことは 当然である。
【0020】
【考案の効果】
この考案は、上記一実施例に於て詳述したように、方向制御弁の操作状態によ ってリリーフ弁のリリーフ設定圧を制御するので、操作方向並びに操作速度に応 じて油圧回路の衝撃を可及的に低下させることができる。また、停止時に於ける 油圧モータの反転を軽減することもできる。従って、操作者の疲労度が低下する とともに、油圧モータの起動/停止が円滑になり、微少量の操作を容易且つ正確 に行うことができ、操作性及び作業能率の向上に寄与できる実用的価値ある考案 である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す油圧モータの駆動回路
図。
【図2】急加速時の制御電流−時間線図とリリーフ設定
圧の変化を示すグラフ。
【図3】緩加速時の制御電流−時間線図とリリーフ設定
圧の変化を示すグラフ。
【図4】急減速時の制御電流−時間線図とリリーフ設定
圧の変化を示すグラフ。
【図5】緩減速時の制御電流−時間線図とリリーフ設定
圧の変化を示すグラフ。
【図6】制御電流に対する電磁比例減圧弁の二次圧の特
性を示すグラフ。
【図7】リリーフ弁制御装置の制御フローチャート。
【図8】主管路の圧力変化を示すグラフ。
【図9】他の実施例を示す油圧モータ駆動回路図。
【図10】従来の油圧モータ駆動回路図。
【図11】従来の油圧モータ駆動回路における主管路の
圧力変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1 方向制御弁 2 遠隔制御弁 4 油圧モータ 5,6 主管路 9 操作レバー 13 シャトル弁 14 圧力センサ 15 制御装置 16,17 バイパス管路 18,19 可変圧力リリーフ弁 23 電磁比例減圧弁 24 記憶部 25 演算部 26 出力部 27 制御部 31 操作量検出装置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方向制御弁と油圧モータとを接続する2
    本の主管路を、2本のバイパス管路にて接続し、前記2
    本のバイパス管路に夫々リリーフ弁を設け、一方のリリ
    ーフ弁の接続方向を逆にして、両方向へ油圧油をバイパ
    スできるようにした油圧モータ駆動回路に於て、前記リ
    リーフ弁を可変圧力形とし、前記方向制御弁の操作量の
    検出手段と、その検出値から操作方向と操作速度を判断
    する手段と、複数の制御電流−時間線図を設定する記憶
    手段と、操作状態に応じて前記制御電流−時間線図を選
    択する判断手段と、選択された線図に従って制御電流を
    出力する手段と、前記制御電流によって二次圧を制御さ
    れる電磁比例減圧弁とからなり、前記二次圧によって前
    記リリーフ弁のリリーフ設定圧を制御することを特徴と
    する油圧モータ駆動回路に於けるリリーフ弁制御装置。
JP9613191U 1991-11-22 1991-11-22 油圧モータ駆動回路に於けるリリーフ弁制御装置 Expired - Lifetime JP2533382Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4806014B2 (ja) * 2006-05-10 2011-11-02 住友建機株式会社 建設機械の過負荷防止装置
JP2017101791A (ja) * 2015-12-04 2017-06-08 日立建機株式会社 油圧モータ制御装置

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