JPH0544798Y2

JPH0544798Y2 -

Info

Publication number: JPH0544798Y2
Application number: JP1988030328U
Authority: JP
Priority date: 1988-03-09
Filing date: 1988-03-09
Publication date: 1993-11-15
Anticipated expiration: 2003-03-09
Also published as: JPH01134297U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の目的］（産業上の利用分野）この考案は、車両用計器に関し、特に螢光表示
管によつて文字板の盤面を照射し、夜間などにお
ける視認性を確保できるようにしたものの改良に
関するものである。

（従来の技術）車両用計器のうち、夜間照明時に螢光を文字板
表面の目盛り、数字などの指標に照射し、これら
を背景から浮き立たせて視認性を得られるように
した方式がある。

この方式の車両用計器では、基本的に以下の第
４図に示す構造となつている。

図において、１は前面開口したケース、２はケ
ース１内部に配置され、かつ、その前部に文字板
３を一体化した複数のムーブメント、４は文字板
３を覗かせた状態でケース１の前面開口を覆う見
返しであり、この見返し４の前部上縁には遮蔽部
５で前部側を隠蔽された螢光表示管６が配置さ
れ、夜間等において、これを点灯することによつ
て、前記文字板３の表面を照射するようにしてい
る。

（考案が解決しようとする課題）一つの車両用計器には、速度計、回転計、燃料
計、その他の指針で表示するメータが横列に配置
されている。

したがつて、第５図に示すように各メータの文
字板３が配列れている部分が前記螢光表示管６の
必要な照射面長である。

しかしながら、螢光表示管の実寸法は図示のご
とく必要照射面長に比べてかなり短く、したがつ
て、見返し４の両側部に位置する文字板３に対す
る照射光量は少なく、この部分が暗視野となり易
い。

この対策として、従来では例えば第６図ａに示
すように螢光表示管６を二本平行に配列したり、
同図ｂに示すように中央の螢光表示管６の外に側
部側を照射するための補助の螢光表示管７を見返
し４の前面両側部に配置することで、光量分布の
不均一を解消するようにしている。

しかしながら、いずれの構造にあつてもコスト
アツプ原因となり、しかも固定構造などの複雑化
や、螢光表示管の占有面積増加による表示面積減
少などの問題があつた。

この考案は以上の問題を解決するものであつ
て、一本の螢光表示管であつても可及的に平均化
した光量で各文字板の盤面を照射し、均一な視認
性を得られるようにした車両用計器を提供するも
のである。

［考案の構成］（課題を解決するための手段）前記目的を達成するため、この考案は、複数の
文字板を横列に配置した見返しの前面にあつて、
その上縁または下縁の隠れた位置に螢光表示管を
配置し、これの光を前記各文字板に照射し、各文
字板の表面に形成され目盛り、数字などの指標を
背景より浮き立たせ視認させるようにした車両用
計器において、前記見返しの両側部は、蛍光管の
長手方向中心に対して内側に傾斜した状態に形成
し、この傾斜面に沿つて左右の文字板を配置した
ものである。

（作用）以上の構成によれば、見返しの表面が平板的な
場合に比べて、両側に当たつた光は見返しの傾斜
に応じた反射角度で反射し、この結果運転者のア
イポイント方向の反射量が増加する。

（実施例）以下、この考案の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。

第１図ないし第３図はこの考案を適用した車両
用計器を示している。

図において、この車両用計器は従来とほぼ同様
に、前面開口したケース１０と、ケース１０の内
部に横一列に収装された４つのムーブメント１２
ａ〜１２ｄと、各ムーブメント１２ａ〜１２ｄの
前面に一体に設けられた文字板１４ａ〜１４ｄ
と、ケース１０の前面開口に装着されてこれを覆
うとともに、前記文字板１４ａ〜１４ｄの表示面
を覗かせた見返し１６と、見返し１６の前面を覆
うアクリル樹脂などからなるフロントカバー１８
とから概略構成されている。

そして、前記文字板１４の前面には前記ムーブ
メント１２の指針軸２０ａに結合した指針２０が
配置され、文字板１４の表示面に形成された図示
しない目盛、数字を指し示す。

また、前記見返し１６の前面の上縁中央部には
遮光板２２で前面を覆われた位置に螢光表示管２
４が配置され、その光を文字板１４ａ〜１４ｄ側
に向け、これに形成された指標および前記指針２
０を照射するようにしている。

そして、前記ケース１０の両側部１０ａは前面
内側に向けて傾斜した状態に形成されており、こ
の傾斜形状に対応して最外側部に収装された各ム
ーブメント１２ａ，１２ｄおよびこれに結合した
文字板１４ａ，１４ｄも前部内側に傾斜して設け
られ、更にこの傾斜形状に対応して見返し１６の
両側部１６ａも前部内側に向けて傾斜した状態に
形成されている。

また、この見返し１６は全体的に下部側に向け
て突出するテーパ形状に形成され、各文字板１４
ａ〜１４ｄに対する螢光表示管２４に対する距離
を上下で可及的に均等に浮かし、これによつて上
下における光量不均一を解消するようにしてい
る。

そして、前記螢光表示管２４の実効長は、見返
し１６の中央部１６ｂに位置し、したがつて、中
央部にある二つの文字板１４ｂ，１４ｃに対する
照射光量は最も多く、左右傾斜部分に位置する文
字板１４ａ，１４ｄに対する照射光量は少ない
が、従来の平板状配列の場合と異なり、文字板１
４ａ，１４ｄの斜めの面に光が当たることにな
る。

したがつて、平板状の文字板に斜めに光が当た
る場合に比べて、各文字板１４に当たつた光は内
側傾斜分内側に反射し、結果的にはその反射光は
運転者に対して平行に集束した状態となり、運転
者のアイポイント方向の反射光量が増加し、中央
の二つの文字板１４ｂ，１４ｃからの反射光量に
匹敵し、均一な照明効果を得る事ができるのであ
る。

［考案の効果］以上実施例によつて詳細に説明したように、こ
の考案による車両用計器にあつては、見返しの表
面が従来の平板的な場合に比べて、両側に当たつ
た光は見返しの傾斜に応じた反射角度で反射し、
この結果運転者のアイポイント方向の反射量が増
加し、中央部側と匹敵する光量での照明効果を得
る事ができる。

したがつて、従来のように必要照射面長に対応
して、あるいは文字板の数に対応して蛍光表示管
の数を増やすことなく、各部均一な照明効果を得
られ、コスト的にも、工数や構造的にも大きなメ
リツトを得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る車両用計器の正面図、
第２図、第３図は第１図における−線および
−線断面図、第４図は従来構造を示す断面
図、第５図はその正面図、第６図ａ，ｂは従来に
おける改良構造を示す正面図である。１４ａ，１４ｄ……左右に配置された文字板、
１６……見返し、１６ａ……両側部、１６ｂ……
中央部、２２……遮光板、２４……螢光表示管。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】複数の文字板を横列に配置した見返しの前面に
あつて、その上縁または下縁の隠れた位置に蛍光
表示管を配置し、これの光を前記各文字板に照射
し、各文字板の表面に形成された目盛り、数字な
どの指標を背景より浮き立たせて視認させるよう
にした車両用計器において、前記見返しの両端部は、蛍光管の長手方向中心
に対して内側に傾斜した状態に形成し、この傾斜
面に沿つて左右の文字板を配置したことを特徴と
する車両用計器。