JPH054441A - ノーカーボン感圧複写紙の製造方法 - Google Patents
ノーカーボン感圧複写紙の製造方法Info
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- JPH054441A JPH054441A JP3183337A JP18333791A JPH054441A JP H054441 A JPH054441 A JP H054441A JP 3183337 A JP3183337 A JP 3183337A JP 18333791 A JP18333791 A JP 18333791A JP H054441 A JPH054441 A JP H054441A
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Abstract
(57)【要約】
〔構成〕本発明はスリットを有する給液ヘッドより、表
面張力が35dyn/cm以下で、電子供与性染料を内
蔵するマイクロカプセルを含む第1塗工層用の塗工液と
該第1塗工層の上に塗工される第2塗工層またはそれ以
上の塗工液が、該第1塗工層用の塗工液の表面張力以上
である塗工液からなる複層のカ−テン膜を形成し支持体
に衝突させ塗工することによって達せられる。 〔効果〕 スリットを有する給液ヘッドより、複層のカ
−テン膜を形成することにより、発色性および耐汚染性
に優れ、且つ高速高濃度塗工を可能としたノ−カ−ボン
感圧複写紙を得ることが出来る。
面張力が35dyn/cm以下で、電子供与性染料を内
蔵するマイクロカプセルを含む第1塗工層用の塗工液と
該第1塗工層の上に塗工される第2塗工層またはそれ以
上の塗工液が、該第1塗工層用の塗工液の表面張力以上
である塗工液からなる複層のカ−テン膜を形成し支持体
に衝突させ塗工することによって達せられる。 〔効果〕 スリットを有する給液ヘッドより、複層のカ
−テン膜を形成することにより、発色性および耐汚染性
に優れ、且つ高速高濃度塗工を可能としたノ−カ−ボン
感圧複写紙を得ることが出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はノ−カ−ボン感圧複写紙
の製造方法に関し、詳細には発色性および耐汚染性に優
れ、且つ高速塗工を可能としたノ−カ−ボン感圧複写紙
用発色剤シ−ト及び自己発色性型シ−トの製造方法に関
するものである。
の製造方法に関し、詳細には発色性および耐汚染性に優
れ、且つ高速塗工を可能としたノ−カ−ボン感圧複写紙
用発色剤シ−ト及び自己発色性型シ−トの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ノ−カ−ボン感圧複写紙は、支持体の片
面に通常無色の電子供与性染料(以下、発色剤と称す)
の溶液を内蔵するマイクロカプセルを塗工した発色剤シ
−トいわゆる上用紙と電子受容性酸性物質(以下、顕色
剤と称す)を塗工した顕色剤シ−トいわゆる下用紙とか
ら基本的に成り、筆圧或はタイプライタ−等の圧力によ
り発色剤シ−トのマイクロカプセル中から発色剤が放出
され、顕色剤シ−トの顕色剤と接触して発色し、画像が
得られるものである。
面に通常無色の電子供与性染料(以下、発色剤と称す)
の溶液を内蔵するマイクロカプセルを塗工した発色剤シ
−トいわゆる上用紙と電子受容性酸性物質(以下、顕色
剤と称す)を塗工した顕色剤シ−トいわゆる下用紙とか
ら基本的に成り、筆圧或はタイプライタ−等の圧力によ
り発色剤シ−トのマイクロカプセル中から発色剤が放出
され、顕色剤シ−トの顕色剤と接触して発色し、画像が
得られるものである。
【0003】さらに発色剤シ−トと顕色剤シ−トの役割
りを兼ねた形の中用紙(支持体の一方の面に発色剤を内
蔵するマイクロカプセル塗工層を設け、他方の面へ顕色
剤塗工層を設けたもの)を上用紙と下用紙との間に多数
枚組み合せることにより多くの複写が可能となる。
りを兼ねた形の中用紙(支持体の一方の面に発色剤を内
蔵するマイクロカプセル塗工層を設け、他方の面へ顕色
剤塗工層を設けたもの)を上用紙と下用紙との間に多数
枚組み合せることにより多くの複写が可能となる。
【0004】また、支持体の一方の面へ発色剤の溶液を
内蔵するマイクロカプセルを塗工し、さらにその上に顕
色剤を積層塗工あるいは発色剤の溶液を内蔵するマイク
ロカプセルと顕色剤を混合して単一塗工すれば1枚のシ
−トで印字発色画像が得られ、自己発色性型シ−トとし
て成る。以下、自己発色性型シ−トについて、基本的に
発色剤シ−トと取扱いが同一とみなせるので発色剤シ−
トに含め説明する。
内蔵するマイクロカプセルを塗工し、さらにその上に顕
色剤を積層塗工あるいは発色剤の溶液を内蔵するマイク
ロカプセルと顕色剤を混合して単一塗工すれば1枚のシ
−トで印字発色画像が得られ、自己発色性型シ−トとし
て成る。以下、自己発色性型シ−トについて、基本的に
発色剤シ−トと取扱いが同一とみなせるので発色剤シ−
トに含め説明する。
【0005】一般に、ノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤
シ−トに要求される品質的条件、及び製造時に要求され
る主要な条件として次の2項目が挙げられる。 .発色濃度が濃く、鮮明な画像が短時間のうちに得ら
れ、経時的にも劣化がないこと。 .発色を意図しない時、即ちノ−カ−ボン感圧複写紙
用発色剤シ−トのの製造工程・各種印刷工程・裁断工程
・シ−ト状または巻取状態での保管及び取扱時において
汚れが生じないこと。
シ−トに要求される品質的条件、及び製造時に要求され
る主要な条件として次の2項目が挙げられる。 .発色濃度が濃く、鮮明な画像が短時間のうちに得ら
れ、経時的にも劣化がないこと。 .発色を意図しない時、即ちノ−カ−ボン感圧複写紙
用発色剤シ−トのの製造工程・各種印刷工程・裁断工程
・シ−ト状または巻取状態での保管及び取扱時において
汚れが生じないこと。
【0006】上記2つの項目は、相反する特性であるた
め両者を充分に満足させることは困難であるが、発色剤
シ−トに塗工されるマイクロカプセルの製造条件、緩衝
剤の種類と量、バインダ−の種類と量等の因子を工夫す
ることにより改良がなされ、それらについて多くの提案
がなされている。
め両者を充分に満足させることは困難であるが、発色剤
シ−トに塗工されるマイクロカプセルの製造条件、緩衝
剤の種類と量、バインダ−の種類と量等の因子を工夫す
ることにより改良がなされ、それらについて多くの提案
がなされている。
【0007】また、ノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ
−トの製造において高い生産性を得るには、塗工時の乾
燥エネルギ−を極力低減させ塗工速度を増速させる目的
で塗工液の高濃度化が図られている。その手段として、
塗工液の液性の改良、塗工方法の工夫等が行われている
が、とりわけ発色剤シ−トにおいては、低粘度のマイク
ロカプセルエマルジョン(例えば特開昭63−2875
42号)や低粘度のバインダ−を用いる方法(例えば特
開平2−3367号)等で改良が試みられている。
−トの製造において高い生産性を得るには、塗工時の乾
燥エネルギ−を極力低減させ塗工速度を増速させる目的
で塗工液の高濃度化が図られている。その手段として、
塗工液の液性の改良、塗工方法の工夫等が行われている
が、とりわけ発色剤シ−トにおいては、低粘度のマイク
ロカプセルエマルジョン(例えば特開昭63−2875
42号)や低粘度のバインダ−を用いる方法(例えば特
開平2−3367号)等で改良が試みられている。
【0008】しかしながら、上記手段で高濃度塗工によ
り得られた発色剤シ−トは、実使用時にこすれによる耐
汚染性の低下をもたらし、ノ−カ−ボン感圧複写紙用発
色剤シ−トとしての品質を充分満足しているとは言えな
いものであった。
り得られた発色剤シ−トは、実使用時にこすれによる耐
汚染性の低下をもたらし、ノ−カ−ボン感圧複写紙用発
色剤シ−トとしての品質を充分満足しているとは言えな
いものであった。
【0009】また発色剤シ−トのマイクロカプセル塗工
層の形成方法としては、従来エア−ナイフコ−タ−によ
る方法が用いられてきたが、かかる方法はエア−によっ
て過剰の塗工液をかき落とし必要量塗工するものであ
る。主にエア−ナイフコ−タ−が用いられてきたのは、
比較的に高速度(300m/分以上)の塗工が可能であ
ることと、印刷用塗被紙等で従来より用いられれてきた
方式であること、さらに液の種類をあまり限定しない方
式であるからと考えられる。しかしながら、かかる方法
では昨今のさらなる高速度(800m/分以上)の要求
に対しては、ミスト及び騒音の発生等が問題となる。さ
らには、過大なエア−によって粒子径の大きな緩衝剤が
選択的にかき落とされる現象いわゆる分級作用が生じ、
結果として支持体上に粒子径の小さな緩衝剤が多くなり
発色剤シ−トの耐汚染性が低下すると言う問題があっ
た。
層の形成方法としては、従来エア−ナイフコ−タ−によ
る方法が用いられてきたが、かかる方法はエア−によっ
て過剰の塗工液をかき落とし必要量塗工するものであ
る。主にエア−ナイフコ−タ−が用いられてきたのは、
比較的に高速度(300m/分以上)の塗工が可能であ
ることと、印刷用塗被紙等で従来より用いられれてきた
方式であること、さらに液の種類をあまり限定しない方
式であるからと考えられる。しかしながら、かかる方法
では昨今のさらなる高速度(800m/分以上)の要求
に対しては、ミスト及び騒音の発生等が問題となる。さ
らには、過大なエア−によって粒子径の大きな緩衝剤が
選択的にかき落とされる現象いわゆる分級作用が生じ、
結果として支持体上に粒子径の小さな緩衝剤が多くなり
発色剤シ−トの耐汚染性が低下すると言う問題があっ
た。
【0010】また、塗工液に増粘剤等を加え液粘度を上
昇させて緩衝剤の分級作用を防止する方法も考案されて
はいるが、かかる方法はエア−ナイフ圧に必要以上の負
荷を与えるために塗工液を高濃度にすることはさらに困
難となっていた。さらに上記形成方法以外にブレ−ドコ
−タ−による方法、バ−コ−タ−による方法及びロ−ル
コ−タ−による方法等があるが、エア−ナイフコ−タ−
以上に分級作用が著しく生じたり、またストリ−クある
いはバ−・ロ−ルのパタ−ンが塗工面に発生するためと
ても実用に耐え得るものではなかった。
昇させて緩衝剤の分級作用を防止する方法も考案されて
はいるが、かかる方法はエア−ナイフ圧に必要以上の負
荷を与えるために塗工液を高濃度にすることはさらに困
難となっていた。さらに上記形成方法以外にブレ−ドコ
−タ−による方法、バ−コ−タ−による方法及びロ−ル
コ−タ−による方法等があるが、エア−ナイフコ−タ−
以上に分級作用が著しく生じたり、またストリ−クある
いはバ−・ロ−ルのパタ−ンが塗工面に発生するためと
ても実用に耐え得るものではなかった。
【0011】そこで、上記問題を解決するため単層の自
由落下垂直カ−テンを形成せしめる、いわゆるカ−テン
コ−タ−を用いる方法(例えば特公昭61−46187
号、同63−239号)が考案されている。かかる方法
は、すでに感材業界で広く行われている塗工方法(例え
ば特公昭49−24133号、同49−35447号)
を感圧複写紙の塗工に適用したもので、確かに通常用い
られるエア−ナイフコ−タ−に比べ緩衝剤の分級が発生
せずまた比較的高濃度で塗工することが可能なマイクロ
カプセル塗工層形成方法である。
由落下垂直カ−テンを形成せしめる、いわゆるカ−テン
コ−タ−を用いる方法(例えば特公昭61−46187
号、同63−239号)が考案されている。かかる方法
は、すでに感材業界で広く行われている塗工方法(例え
ば特公昭49−24133号、同49−35447号)
を感圧複写紙の塗工に適用したもので、確かに通常用い
られるエア−ナイフコ−タ−に比べ緩衝剤の分級が発生
せずまた比較的高濃度で塗工することが可能なマイクロ
カプセル塗工層形成方法である。
【0012】上記特公昭49−24133号、同49−
35447号のごとく単層の自由落下垂直カ−テンを用
いたカ−テンコ−タ−では、確かに800〜1000m
/分の高速高濃度塗工が可能であるが、より高濃度化を
目指した場合必然的にカ−テン流量を少なくしなけらば
ならないが、カ−テン流量の小さくできる限界は、塗工
液自身の表面張力に多くは決ってしまう。ここで、カ−
テン流量とは給液ヘッドに供給され、カ−テン膜が形成
される必要流量である。しかしながら、ノ−カ−ボン紙
の特性上、特に印刷適性及びセット糊適性を考慮すると
塗工液の表面張力はある一定範囲に保持せざるえない。
このため、塗工液を高濃度化するためカ−テンの流量を
小さくしようとしてもおのずと限界があった。
35447号のごとく単層の自由落下垂直カ−テンを用
いたカ−テンコ−タ−では、確かに800〜1000m
/分の高速高濃度塗工が可能であるが、より高濃度化を
目指した場合必然的にカ−テン流量を少なくしなけらば
ならないが、カ−テン流量の小さくできる限界は、塗工
液自身の表面張力に多くは決ってしまう。ここで、カ−
テン流量とは給液ヘッドに供給され、カ−テン膜が形成
される必要流量である。しかしながら、ノ−カ−ボン紙
の特性上、特に印刷適性及びセット糊適性を考慮すると
塗工液の表面張力はある一定範囲に保持せざるえない。
このため、塗工液を高濃度化するためカ−テンの流量を
小さくしようとしてもおのずと限界があった。
【0013】仮に液濃度を高くして必要塗目方を確保し
ようとすると、塗工速度をさらに速くする必要がでてく
るが、必然的にカ−テンへの風の防止対策及び塗工機の
振動対策等がよりシビアになってくる。また、カ−テン
コ−タ−では、泡対策が不十分だと泡に起因する未塗抹
部が多数発生する危険性があり、いわゆる文字切れ現象
を引き起こす可能性が大となる。このため、2層以上の
複層のカ−テンに比べ、単層のカ−テンでは確立的に未
塗抹部による文字切れ現象が生じやすくなる。
ようとすると、塗工速度をさらに速くする必要がでてく
るが、必然的にカ−テンへの風の防止対策及び塗工機の
振動対策等がよりシビアになってくる。また、カ−テン
コ−タ−では、泡対策が不十分だと泡に起因する未塗抹
部が多数発生する危険性があり、いわゆる文字切れ現象
を引き起こす可能性が大となる。このため、2層以上の
複層のカ−テンに比べ、単層のカ−テンでは確立的に未
塗抹部による文字切れ現象が生じやすくなる。
【0014】一方、マイクロカプセルを主体とする塗布
層の上に接着剤及び保護剤を主体とする第2の塗布層を
設ける方法が特開昭52−15709号に記載されてい
る、また特開昭57−197192号には、マイクロカ
プセル及び微粒子を主体とする第1の塗布層の上に、接
着剤を主体とする第2の塗布層を有することを特徴とす
る感圧複写紙用マイクロカプセル塗設シ−トが記載され
ているが、これらの方法によると感圧複写紙製造・加工
・印刷・帳票作製工程等の取扱時における汚れは著しく
改善されるが、複写能力がやや劣るという欠点がある。
また、第1の塗布層と第2の塗布層の塗工液の成分の違
いが大きいので、安定した品質が得にくい、あるいは塗
工開始及び終了時のロスが大きいという問題があった。
層の上に接着剤及び保護剤を主体とする第2の塗布層を
設ける方法が特開昭52−15709号に記載されてい
る、また特開昭57−197192号には、マイクロカ
プセル及び微粒子を主体とする第1の塗布層の上に、接
着剤を主体とする第2の塗布層を有することを特徴とす
る感圧複写紙用マイクロカプセル塗設シ−トが記載され
ているが、これらの方法によると感圧複写紙製造・加工
・印刷・帳票作製工程等の取扱時における汚れは著しく
改善されるが、複写能力がやや劣るという欠点がある。
また、第1の塗布層と第2の塗布層の塗工液の成分の違
いが大きいので、安定した品質が得にくい、あるいは塗
工開始及び終了時のロスが大きいという問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のノ−
カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トの品質上及び製造上
の問題点を克服するものであり、具体的には下記の項目
を全て満足する発色剤シ−トの製造方法を提供すること
にある。 .筆圧あるいはタイプライタ−等の圧力により、高濃
度の発色が得られる。即ち、多数枚の複写においても鮮
明なが画像が得られる。 .発色を意図しない際の汚染を防止する。即ち、こす
れ時に発生する摩擦汚れ、発色剤シ−ト保管時・印刷時
・裁断時に加えられる圧力汚れ等の少なく、耐汚染性が
優れる。 .高速高濃度塗工が可能である。即ち、高濃度塗工液
により乾燥負荷を軽減でき、また品質の低下のない高い
生産性が得られる。
カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トの品質上及び製造上
の問題点を克服するものであり、具体的には下記の項目
を全て満足する発色剤シ−トの製造方法を提供すること
にある。 .筆圧あるいはタイプライタ−等の圧力により、高濃
度の発色が得られる。即ち、多数枚の複写においても鮮
明なが画像が得られる。 .発色を意図しない際の汚染を防止する。即ち、こす
れ時に発生する摩擦汚れ、発色剤シ−ト保管時・印刷時
・裁断時に加えられる圧力汚れ等の少なく、耐汚染性が
優れる。 .高速高濃度塗工が可能である。即ち、高濃度塗工液
により乾燥負荷を軽減でき、また品質の低下のない高い
生産性が得られる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、これら
従来の技術の欠点を解決し、スリットを有する給液ヘッ
ドより、表面張力が35dyn/cm以下で、電子供与
性染料を内蔵するマイクロカプセルを含む第1塗工層用
の塗工液と該第1塗工層の上に塗工される第2塗工層ま
たはそれ以上の塗工液の表面張力が、該第1塗工層の塗
工液の表面張力以上である塗工液からなる複層のカ−テ
ン膜を形成し支持体に衝突させ塗工することによって達
せられる。
従来の技術の欠点を解決し、スリットを有する給液ヘッ
ドより、表面張力が35dyn/cm以下で、電子供与
性染料を内蔵するマイクロカプセルを含む第1塗工層用
の塗工液と該第1塗工層の上に塗工される第2塗工層ま
たはそれ以上の塗工液の表面張力が、該第1塗工層の塗
工液の表面張力以上である塗工液からなる複層のカ−テ
ン膜を形成し支持体に衝突させ塗工することによって達
せられる。
【0017】即ち、本発明の方法により、その本来の目
的通りに有効に機能させることが可能となり、感圧複写
紙製造・加工・印刷・帳票作製工程等の取扱時における
カプセルの破壊を防止できる。
的通りに有効に機能させることが可能となり、感圧複写
紙製造・加工・印刷・帳票作製工程等の取扱時における
カプセルの破壊を防止できる。
【0018】さらには、前述したように、塗工液の固形
分濃度を高くすると、乾燥負荷が軽減し、調液設備や液
の循環系を小型化あるいは省力化することができ、特に
乾燥負荷の軽減は、乾燥能力の強化を施さずに、塗工速
度の増速を実現することができ、生産性の向上に大きく
貢献する。また、液の循環がないあるいは循環量が極力
少ない、さらには第1塗工層用の塗工液と該第1塗工層
の上に塗工される第2塗工層またはそれ以上の塗工液
が、本質的に成分が同一であるため品質の低下のない高
い生産性が得られる。
分濃度を高くすると、乾燥負荷が軽減し、調液設備や液
の循環系を小型化あるいは省力化することができ、特に
乾燥負荷の軽減は、乾燥能力の強化を施さずに、塗工速
度の増速を実現することができ、生産性の向上に大きく
貢献する。また、液の循環がないあるいは循環量が極力
少ない、さらには第1塗工層用の塗工液と該第1塗工層
の上に塗工される第2塗工層またはそれ以上の塗工液
が、本質的に成分が同一であるため品質の低下のない高
い生産性が得られる。
【0019】したがって、スリットを有する給液ヘッド
より複層のカ−テン膜を形成させることにより、高濃度
あるいは高粘度の塗工液を高速塗工操作で行うことが可
能となると言った重大な効果を生む。さらに、液の給液
用に、揚程の大きな可変流量型の無脈流ポンプを使用す
れば、流出流量の調整範囲は飛躍的に大きくすることが
出来る。
より複層のカ−テン膜を形成させることにより、高濃度
あるいは高粘度の塗工液を高速塗工操作で行うことが可
能となると言った重大な効果を生む。さらに、液の給液
用に、揚程の大きな可変流量型の無脈流ポンプを使用す
れば、流出流量の調整範囲は飛躍的に大きくすることが
出来る。
【0020】本発明は以上の結果に基づき、給液ヘッド
の高さを3〜50cm好ましくは10〜30cmの範囲
に保ち、塗工液を0.1〜1.0mm、より好ましくは
0.2〜0.4mmのスリットを有する給液ヘッドより
複層の均一なカ−テン膜を形成させることによって達っ
せられる。さらには、第1塗工層の塗工液の表面張力が
35dyn/cm以下、好ましくは32dyn/cm以
下、第2塗工層の塗工液の表面張力が第1塗工層の塗工
液の表面張力以上とすることにより安定した塗工条件を
見いだすことが出来た。
の高さを3〜50cm好ましくは10〜30cmの範囲
に保ち、塗工液を0.1〜1.0mm、より好ましくは
0.2〜0.4mmのスリットを有する給液ヘッドより
複層の均一なカ−テン膜を形成させることによって達っ
せられる。さらには、第1塗工層の塗工液の表面張力が
35dyn/cm以下、好ましくは32dyn/cm以
下、第2塗工層の塗工液の表面張力が第1塗工層の塗工
液の表面張力以上とすることにより安定した塗工条件を
見いだすことが出来た。
【0021】この時、第1塗工層の塗工液の表面張力が
35dyn/cmを越える場合は前述したようにカ−テ
ンの安定性が劣り好ましくない。従来の塗工液の表面張
力が35dyn/cm以下にできなかったのは、一般に
ノ−カ−ボン紙の重要な特性の一つである印刷適性及び
セット糊付け適性が保てなかったからである。即ち、塗
工液の表面張力が低いと、そのまま塗工面の濡れ性が良
くなり、オフセット印刷に代表されるように界面張力の
違いによる印刷方式ではバランスがとりにくくなる。ま
たセット糊適性については、糊自身は浸み込みやすくな
り接着強度は強くなるものの、乾燥後全体が波打ち状と
なり見た目が悪く商品価値の低いものとなる。さらに
は、接着の不必要な部分である被塗工面(一般には原紙
面同志)まで接着してしまい、うまくセットできなくな
ってしまうという致命的な欠点を生じてしまう。
35dyn/cmを越える場合は前述したようにカ−テ
ンの安定性が劣り好ましくない。従来の塗工液の表面張
力が35dyn/cm以下にできなかったのは、一般に
ノ−カ−ボン紙の重要な特性の一つである印刷適性及び
セット糊付け適性が保てなかったからである。即ち、塗
工液の表面張力が低いと、そのまま塗工面の濡れ性が良
くなり、オフセット印刷に代表されるように界面張力の
違いによる印刷方式ではバランスがとりにくくなる。ま
たセット糊適性については、糊自身は浸み込みやすくな
り接着強度は強くなるものの、乾燥後全体が波打ち状と
なり見た目が悪く商品価値の低いものとなる。さらに
は、接着の不必要な部分である被塗工面(一般には原紙
面同志)まで接着してしまい、うまくセットできなくな
ってしまうという致命的な欠点を生じてしまう。
【0022】一般に、カ−テンの安定性は、主にカ−テ
ン流量と塗工液の表面張力によって決まるが、従来の単
層のカ−テンではカ−テンを安定化させるためには、上
記理由により必要以上に表面張力を低くできなかった
が、本発明のごとくスリットを有する給液ヘッドより複
層のカ−テン膜を形成させる塗工方法を用いれば、第1
塗工層の塗工液の表面張力を35dyn/cm以下とし
てカ−テンを安定化させことが出来、しかも第1塗工層
の特性の劣化を第2塗工層の塗工液によってカバ−する
ことによって達成することが出来る。尚、表面張力は液
濃度が低い程、水の表面張力の値に近づくが、液濃度範
囲が20%越えるかなり高濃度側では、本発明のごとく
浸透剤を含む系では希釈による表面張力の低下は無視出
来る。
ン流量と塗工液の表面張力によって決まるが、従来の単
層のカ−テンではカ−テンを安定化させるためには、上
記理由により必要以上に表面張力を低くできなかった
が、本発明のごとくスリットを有する給液ヘッドより複
層のカ−テン膜を形成させる塗工方法を用いれば、第1
塗工層の塗工液の表面張力を35dyn/cm以下とし
てカ−テンを安定化させことが出来、しかも第1塗工層
の特性の劣化を第2塗工層の塗工液によってカバ−する
ことによって達成することが出来る。尚、表面張力は液
濃度が低い程、水の表面張力の値に近づくが、液濃度範
囲が20%越えるかなり高濃度側では、本発明のごとく
浸透剤を含む系では希釈による表面張力の低下は無視出
来る。
【0023】一方、さらなる高濃度塗工を行おうとする
場合、第1塗工層の塗工液の表面張力が35dyn/c
mを越えてくるとカ−テンの安定性が悪くなり塗工ムラ
となり、ひどいときにはカ−テンが全く形成出来なくな
る。また、仮に表面張力が35dyn/cmを越えて塗
工しようとした場合、カ−テンの安定性のため流量を大
きくする必要が出でくるが、必然的に塗工速度はカ−テ
ン流量に応じた速度にしなければならなくなる。しかし
ながら通常は乾燥能力に限界があるためカ−テン流量は
必要以上に大きくできない。さらには、表面張力が35
dyn/cmを越えてくるとヘッドの広幅化が進むにつ
れカ−テンの安定性が悪くなる、あるいはスリットの仕
上げ精度をさらに高くする必要がある等、ハ−ド面にか
なりの制約が課せられる。
場合、第1塗工層の塗工液の表面張力が35dyn/c
mを越えてくるとカ−テンの安定性が悪くなり塗工ムラ
となり、ひどいときにはカ−テンが全く形成出来なくな
る。また、仮に表面張力が35dyn/cmを越えて塗
工しようとした場合、カ−テンの安定性のため流量を大
きくする必要が出でくるが、必然的に塗工速度はカ−テ
ン流量に応じた速度にしなければならなくなる。しかし
ながら通常は乾燥能力に限界があるためカ−テン流量は
必要以上に大きくできない。さらには、表面張力が35
dyn/cmを越えてくるとヘッドの広幅化が進むにつ
れカ−テンの安定性が悪くなる、あるいはスリットの仕
上げ精度をさらに高くする必要がある等、ハ−ド面にか
なりの制約が課せられる。
【0024】先に説明したようにカ−テンが単層の場
合、泡対策が不十分だと泡に起因する未塗抹部が発生し
未発色部を生じる可能性が大となるが、カ−テンが2層
以上の複層になるに従い単層のカ−テンに比べ飛躍的に
この現象は削減される。さらには第1塗工層用の塗工液
と該第1塗工層の上に塗工される第2塗工層またはそれ
以上の塗工液が、本質的に成分が同一であるならば、仮
に液の循環があったとしても循環液の混合は可能とな
り、また塗層間はほぼ均一であるため品質の低下のない
高い生産性が得られるといった重大な効果が得られる。
合、泡対策が不十分だと泡に起因する未塗抹部が発生し
未発色部を生じる可能性が大となるが、カ−テンが2層
以上の複層になるに従い単層のカ−テンに比べ飛躍的に
この現象は削減される。さらには第1塗工層用の塗工液
と該第1塗工層の上に塗工される第2塗工層またはそれ
以上の塗工液が、本質的に成分が同一であるならば、仮
に液の循環があったとしても循環液の混合は可能とな
り、また塗層間はほぼ均一であるため品質の低下のない
高い生産性が得られるといった重大な効果が得られる。
【0025】以下、本発明の効果を一層明瞭ならしめる
ため添付図面に基づき、本発明の実施態様について説明
する。図1は本発明の実施態様を示すマイクロカプセル
塗工用の塗工装置の概略図である。
ため添付図面に基づき、本発明の実施態様について説明
する。図1は本発明の実施態様を示すマイクロカプセル
塗工用の塗工装置の概略図である。
【0026】予め調製されたマイクロカプセルを含み、
表面張力が35dyn/cm以下の第1塗工層用の塗工
液1aは貯蔵タンク2aより定量ポンプ3aによって給
液ヘッド4aへ送られる。同様に、第1塗工層用の塗工
液の表面張力以上である第2塗工層用の塗工液1bは別
の貯蔵タンク2bから定量ポンプ3bによって給液ヘッ
ド4bへ送られる。この際、第1塗工層用の塗工液1a
と第2塗工層用の塗工液1bは、各々第1塗工層の塗目
方が1〜7g/cm2及び第2塗工層の塗目方が0.1
〜4g/cm2となるように適当に流量調整が行われる
が、塗工液の給液量は最終製品の塗工量および塗工時の
ライン速度と比例関係にあるため、給液ヘッド4a・4
bへの塗工液の給液量コントロ−ルは精度よく行う必要
がある。それ故に定量ポンプ3a・3bとしては可変流
量型の無脈動定流量ポンプが適当である。
表面張力が35dyn/cm以下の第1塗工層用の塗工
液1aは貯蔵タンク2aより定量ポンプ3aによって給
液ヘッド4aへ送られる。同様に、第1塗工層用の塗工
液の表面張力以上である第2塗工層用の塗工液1bは別
の貯蔵タンク2bから定量ポンプ3bによって給液ヘッ
ド4bへ送られる。この際、第1塗工層用の塗工液1a
と第2塗工層用の塗工液1bは、各々第1塗工層の塗目
方が1〜7g/cm2及び第2塗工層の塗目方が0.1
〜4g/cm2となるように適当に流量調整が行われる
が、塗工液の給液量は最終製品の塗工量および塗工時の
ライン速度と比例関係にあるため、給液ヘッド4a・4
bへの塗工液の給液量コントロ−ルは精度よく行う必要
がある。それ故に定量ポンプ3a・3bとしては可変流
量型の無脈動定流量ポンプが適当である。
【0027】給液ヘッド4a・4bの内部はマニホ−ル
ド5a・5b、スリット6a・6bからなり、それぞれ
高精度の仕上げが施されている。給液された塗工液は、
各々のマニホ−ルド内に満たされスリットに送られる
が、通過する狭い間隙において幅方向における圧力分布
が均一化される。最終的にはスリットの先端部において
塗工液は幅方向の圧力分布および流速分布が、さらに均
一化されて先端より流出し、複層のカ−テン膜7を形成
し、支持体8に一定速度で衝突し塗工される。
ド5a・5b、スリット6a・6bからなり、それぞれ
高精度の仕上げが施されている。給液された塗工液は、
各々のマニホ−ルド内に満たされスリットに送られる
が、通過する狭い間隙において幅方向における圧力分布
が均一化される。最終的にはスリットの先端部において
塗工液は幅方向の圧力分布および流速分布が、さらに均
一化されて先端より流出し、複層のカ−テン膜7を形成
し、支持体8に一定速度で衝突し塗工される。
【0028】形成された複層のカ−テン膜7を安定した
状態に保持するため、両端にエッジガイド14が設けら
れている(図−1では、カ−テン膜7と重なる)。塗工
液1a・1bにより形成された複層のカ−テン膜7は、
連続走行している支持体8と衝突し塗工される。最後
に、支持体上の塗工液は乾燥装置12で必要量の水が乾
燥され本発明の発色剤シ−ト13が得られる。この時、
複層のカ−テン膜7は支持体8に全量塗工されることが
好ましいが、カ−テン膜の両端部において塗膜の厚塗り
が発生するので、適当に防止する手段が必要となる。
状態に保持するため、両端にエッジガイド14が設けら
れている(図−1では、カ−テン膜7と重なる)。塗工
液1a・1bにより形成された複層のカ−テン膜7は、
連続走行している支持体8と衝突し塗工される。最後
に、支持体上の塗工液は乾燥装置12で必要量の水が乾
燥され本発明の発色剤シ−ト13が得られる。この時、
複層のカ−テン膜7は支持体8に全量塗工されることが
好ましいが、カ−テン膜の両端部において塗膜の厚塗り
が発生するので、適当に防止する手段が必要となる。
【0029】一方、カ−テン膜7の両端部における塗膜
の厚塗りを防止するために、エッジガイド14は給液ヘ
ッド4a・4bの幅を越えず、さらに支持体8の幅以下
となるように設けられる。また、カ−テン膜は支持体8
の幅を越えて形成させてもかまわないが、その際には循
環液は品質に影響ない範囲で回収混合されるため、液の
循環量は極力少なくする必要がある。
の厚塗りを防止するために、エッジガイド14は給液ヘ
ッド4a・4bの幅を越えず、さらに支持体8の幅以下
となるように設けられる。また、カ−テン膜は支持体8
の幅を越えて形成させてもかまわないが、その際には循
環液は品質に影響ない範囲で回収混合されるため、液の
循環量は極力少なくする必要がある。
【0030】連続走行している支持体8と複層のカ−テ
ン膜7との接触部(以後、「塗工部」という。)の両側
には支持体に同伴してくる空気流を遮風し、カ−テン周
辺の空気の回流などでカ−テン膜が乱れることなく支持
体に達するようにするため遮風板9及び10が設けられ
ている。また、支持体の搬送方向は塗工部の直前で支持
ロ−ル11により方向転換することにより、支持体に導
かれてくる空気流の塗工部への影響を最小限にとどめる
ように構成されている。
ン膜7との接触部(以後、「塗工部」という。)の両側
には支持体に同伴してくる空気流を遮風し、カ−テン周
辺の空気の回流などでカ−テン膜が乱れることなく支持
体に達するようにするため遮風板9及び10が設けられ
ている。また、支持体の搬送方向は塗工部の直前で支持
ロ−ル11により方向転換することにより、支持体に導
かれてくる空気流の塗工部への影響を最小限にとどめる
ように構成されている。
【0031】形成させた複層のカ−テン膜7を安定した
状態で塗工するためには支持体8からスリットの先端ま
での高さがある程度必要とされるが、本実施態様におい
てはその高さを制御することも可能であり、塗工を安定
させるにヘッド高さは3〜50cmが適当である。
状態で塗工するためには支持体8からスリットの先端ま
での高さがある程度必要とされるが、本実施態様におい
てはその高さを制御することも可能であり、塗工を安定
させるにヘッド高さは3〜50cmが適当である。
【0032】本実施態様においては、塗工過程において
塗工液が外部より高剪断応力等の作用を受けず、また前
計量方式であるため、支持体に水が選択吸収されて塗工
液が高濃度化することもない、また塗工液を循環再使用
しても循環量が塗工量に比べ極めて少ないため塗工液の
組成が経時的に変化することも少なく、安定したノ−カ
−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを製造することが可能
であり、塗工速度の増加においてもかかる効果を期待で
きる。
塗工液が外部より高剪断応力等の作用を受けず、また前
計量方式であるため、支持体に水が選択吸収されて塗工
液が高濃度化することもない、また塗工液を循環再使用
しても循環量が塗工量に比べ極めて少ないため塗工液の
組成が経時的に変化することも少なく、安定したノ−カ
−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを製造することが可能
であり、塗工速度の増加においてもかかる効果を期待で
きる。
【0033】また、塗工液量は予め計量された後、支持
体上に塗工されるため、その量は必要最小限となり、ブ
レ−ドやエアナイフコ−タ−のように塗工液を過剰に給
液することがなく、その給液量は1/5あるいそれ以下
となる。塗工液をカ−テン膜に形成して、支持体に衝突
せしめて塗工する方式においては、塗工量は支持体の走
行速度と塗工液の単位時間あたりの給液量によって決定
されるが、理論的には最低給液液量はカ−テン膜を安定
に形成することが可能である量であり、それは極めて少
ない量である。したがって、高濃度あるいは高粘度の塗
工液の塗工操作において、本ヘッドを用いると、給液流
量の可変範囲が極めて広くなることから、塗工量あるい
は塗工速度の選択範囲は、極めて広くなる。
体上に塗工されるため、その量は必要最小限となり、ブ
レ−ドやエアナイフコ−タ−のように塗工液を過剰に給
液することがなく、その給液量は1/5あるいそれ以下
となる。塗工液をカ−テン膜に形成して、支持体に衝突
せしめて塗工する方式においては、塗工量は支持体の走
行速度と塗工液の単位時間あたりの給液量によって決定
されるが、理論的には最低給液液量はカ−テン膜を安定
に形成することが可能である量であり、それは極めて少
ない量である。したがって、高濃度あるいは高粘度の塗
工液の塗工操作において、本ヘッドを用いると、給液流
量の可変範囲が極めて広くなることから、塗工量あるい
は塗工速度の選択範囲は、極めて広くなる。
【0034】本発明において、用いられる第1塗工層の
塗工液は、一般にマイクロカプセルをバインダ−・保護
剤及び浸透剤と共に水に溶解もしくは分散せしめた液で
あって、マイクロカプセル、バインダ−、保護剤の濃度
が10〜60重量%のものを指称する。マイクロカプセ
ル、バインダ−、保護剤の配合割合は、一般にマイクロ
カプセル100重量部に対し、バインダ−及び保護剤の
割合が5重量部以上、好ましくは、10〜70重量部、
より好ましくは、30〜60重量部であり、バインダ−
と保護剤との割合は、バインダ−100重量部に対し、
保護剤が、50〜200重量部であることが通常であ
る。浸透剤の割合は、特に限定されるものではないが、
第1塗工層の塗工液のカ−テン膜が安定するように表面
張力が35dyn/cm以下となるように調合しなけれ
ばならない。
塗工液は、一般にマイクロカプセルをバインダ−・保護
剤及び浸透剤と共に水に溶解もしくは分散せしめた液で
あって、マイクロカプセル、バインダ−、保護剤の濃度
が10〜60重量%のものを指称する。マイクロカプセ
ル、バインダ−、保護剤の配合割合は、一般にマイクロ
カプセル100重量部に対し、バインダ−及び保護剤の
割合が5重量部以上、好ましくは、10〜70重量部、
より好ましくは、30〜60重量部であり、バインダ−
と保護剤との割合は、バインダ−100重量部に対し、
保護剤が、50〜200重量部であることが通常であ
る。浸透剤の割合は、特に限定されるものではないが、
第1塗工層の塗工液のカ−テン膜が安定するように表面
張力が35dyn/cm以下となるように調合しなけれ
ばならない。
【0035】また、第2塗工層の塗工液も、第1塗工層
の塗工液同様に、一般にマイクロカプセル・バインダ−
及び保護剤より形成されるが、第1塗工層の塗工液の影
響によって、先に説明したノ−カ−ボン特性が損なわれ
ないように調合しなければならない。このため必要によ
っては、ワックスあるいはシリコンなど撥水性の添加剤
を添加してもかまわない。
の塗工液同様に、一般にマイクロカプセル・バインダ−
及び保護剤より形成されるが、第1塗工層の塗工液の影
響によって、先に説明したノ−カ−ボン特性が損なわれ
ないように調合しなければならない。このため必要によ
っては、ワックスあるいはシリコンなど撥水性の添加剤
を添加してもかまわない。
【0036】なお、複層のカ−テン膜は、通常のカ−テ
ンコ−タ−で用いられる単層の自由落下垂直カ−テンに
比べ、第1塗工層用の塗工液の表面張力が35dyn/
cm以下と低いため安定したカ−テンとなり、自由落下
垂直カ−テンを用いるカ−テンコ−タ−に比べれば周囲
の空気の影響は小さいものの、カ−テン膜が均一に塗工
されるよう遮風板を出来るだけ支持体及びカ−テン近傍
に設置させることが好ましい。
ンコ−タ−で用いられる単層の自由落下垂直カ−テンに
比べ、第1塗工層用の塗工液の表面張力が35dyn/
cm以下と低いため安定したカ−テンとなり、自由落下
垂直カ−テンを用いるカ−テンコ−タ−に比べれば周囲
の空気の影響は小さいものの、カ−テン膜が均一に塗工
されるよう遮風板を出来るだけ支持体及びカ−テン近傍
に設置させることが好ましい。
【0037】このように、本発明による発色剤シ−トの
製造方法は、塗工液中の緩衝剤が選択的にかき落とされ
ることがないため、長時間の製造においても塗工液の組
成変化がなく、さらに第1塗工層用の塗工液は表面張力
が35dyn/cm以下と低くすることができるため安
定したカ−テンが形成され、その上に印刷適性及びセッ
ト糊適性の特性の劣化を、第2塗工層用の塗工液によっ
てカバ−することができる。この時第2塗工層用の塗工
液単独では、カ−テンの形成が不安定であるため、安定
した第1塗工層用の塗工液のカ−テンと重層することに
よって安定化することが出来る。従って本発明は、第1
塗工層用の塗工液と第2塗工層用の塗工液は互いの欠点
をカバ−しあうことにより理想的な発色性と耐汚染性を
兼ね備えた発色剤シ−トを高い生産性で安定して得るこ
とができる。
製造方法は、塗工液中の緩衝剤が選択的にかき落とされ
ることがないため、長時間の製造においても塗工液の組
成変化がなく、さらに第1塗工層用の塗工液は表面張力
が35dyn/cm以下と低くすることができるため安
定したカ−テンが形成され、その上に印刷適性及びセッ
ト糊適性の特性の劣化を、第2塗工層用の塗工液によっ
てカバ−することができる。この時第2塗工層用の塗工
液単独では、カ−テンの形成が不安定であるため、安定
した第1塗工層用の塗工液のカ−テンと重層することに
よって安定化することが出来る。従って本発明は、第1
塗工層用の塗工液と第2塗工層用の塗工液は互いの欠点
をカバ−しあうことにより理想的な発色性と耐汚染性を
兼ね備えた発色剤シ−トを高い生産性で安定して得るこ
とができる。
【0038】但し、塗工開始と終了の際に支持体へ付着
された塗工最前部と最後部は目標塗工量の数倍もの液が
塗工されるため、必要によっては塗工面を均一にするこ
とを目的にスム−ジングロ−ルあるいはスム−ジングシ
−ト等を用いることが望ましい。
された塗工最前部と最後部は目標塗工量の数倍もの液が
塗工されるため、必要によっては塗工面を均一にするこ
とを目的にスム−ジングロ−ルあるいはスム−ジングシ
−ト等を用いることが望ましい。
【0039】本発明は以上の実施態様に限定されること
はなく、種々の変形が可能であることは言うまでもな
い。例えば、以上の実施態様においては、給液ヘッドと
していわゆるエクストル−ジョン型のもののみ説明して
きたが、必ずしもこれに限定されず、例えば特公昭49
−24133号、同49−35447号報等に開示され
ているいわゆるスライド型給液ヘッドないしホッパ−を
用いることも十分可能であり、かかる給液ヘッドを用い
ることも本発明に包含される。また、泡によって作業性
が低下するあるい塗工紙の品質に悪影響をおよぼすこと
もあるため、必要によっては脱泡機を使用することが望
ましい。
はなく、種々の変形が可能であることは言うまでもな
い。例えば、以上の実施態様においては、給液ヘッドと
していわゆるエクストル−ジョン型のもののみ説明して
きたが、必ずしもこれに限定されず、例えば特公昭49
−24133号、同49−35447号報等に開示され
ているいわゆるスライド型給液ヘッドないしホッパ−を
用いることも十分可能であり、かかる給液ヘッドを用い
ることも本発明に包含される。また、泡によって作業性
が低下するあるい塗工紙の品質に悪影響をおよぼすこと
もあるため、必要によっては脱泡機を使用することが望
ましい。
【0040】本発明において発色剤としては、クリスタ
ルバイオレットラクトン、3−3ビス(P−ジメチルア
ミノフェニル)フタリド、3−(P−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(2−メチルインド−ル−3−イル)−
6−ジメチルアミノフタリドのようなトリアリルメタン
フタリド系やメチレンブル−のベンゾイル、アニゾイ
ル、ビバロイル等のアシル誘導体;3−ジエチルアミノ
−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−ジベンジルアミノフルオランのようなキサン
テンフタリド系等がある。
ルバイオレットラクトン、3−3ビス(P−ジメチルア
ミノフェニル)フタリド、3−(P−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(2−メチルインド−ル−3−イル)−
6−ジメチルアミノフタリドのようなトリアリルメタン
フタリド系やメチレンブル−のベンゾイル、アニゾイ
ル、ビバロイル等のアシル誘導体;3−ジエチルアミノ
−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−ジベンジルアミノフルオランのようなキサン
テンフタリド系等がある。
【0041】顕色剤としては、無機系顕色剤として酸性
白土、アタパルガイト等の天然粘土鉱物、酸性白土を鉱
酸で処理した活性白土、特開昭57−15996号公報
記載の半合成固体酸等があり、有機系顕色剤として各種
フェノ−ル化合物、ノボラック型フェノ−ル樹脂、芳香
族カルボン酸多価金属塩及び最近提案された特開昭63
−186729号、同63−254124号公報記載の
サリチル酸樹脂の多価金属化物等が既に使用されてい
る。
白土、アタパルガイト等の天然粘土鉱物、酸性白土を鉱
酸で処理した活性白土、特開昭57−15996号公報
記載の半合成固体酸等があり、有機系顕色剤として各種
フェノ−ル化合物、ノボラック型フェノ−ル樹脂、芳香
族カルボン酸多価金属塩及び最近提案された特開昭63
−186729号、同63−254124号公報記載の
サリチル酸樹脂の多価金属化物等が既に使用されてい
る。
【0042】なお、発色剤は、高沸点溶剤に溶解しマイ
クロカプセルとして使用される。発色剤を溶解する高沸
点溶剤としては、ジイソプロピルナフタレンで代表され
るアルキルナフタレン類、1−フェニル−1−キシリル
エタンで代表されるジアリルアルカン類、イソプロピル
ビフェニルで代表されるアルキルビフェニル類、その他
トリアリルジメタン類、アルキルベンゼン類、ベンジル
ナフタレン類、ジアリルアルキレン類、アリルインダン
類等の芳香族炭化水素;フタル酸ジブチル、マレイン酸
ジオクチル等で代表されるカルボン酸エステル系化合
物;トリクレジルフォスフェ−トで代表されるリン酸エ
ステル系化合物;ヒマシ油、大豆油、綿実油等の植物油
又はその変性油;鉱物油のような天然物高沸点留分(脂
肪族炭化水素より成る)等がある。
クロカプセルとして使用される。発色剤を溶解する高沸
点溶剤としては、ジイソプロピルナフタレンで代表され
るアルキルナフタレン類、1−フェニル−1−キシリル
エタンで代表されるジアリルアルカン類、イソプロピル
ビフェニルで代表されるアルキルビフェニル類、その他
トリアリルジメタン類、アルキルベンゼン類、ベンジル
ナフタレン類、ジアリルアルキレン類、アリルインダン
類等の芳香族炭化水素;フタル酸ジブチル、マレイン酸
ジオクチル等で代表されるカルボン酸エステル系化合
物;トリクレジルフォスフェ−トで代表されるリン酸エ
ステル系化合物;ヒマシ油、大豆油、綿実油等の植物油
又はその変性油;鉱物油のような天然物高沸点留分(脂
肪族炭化水素より成る)等がある。
【0043】発色剤を内蔵するマイクロカプセルの製造
方法は、コアセルベ−ション法、インサイチュ−法、界
面重合法等の公知の方法があるが、高濃度でマイクロカ
プセルが得られる合成樹脂を壁材とする製造方法が好ま
しい。
方法は、コアセルベ−ション法、インサイチュ−法、界
面重合法等の公知の方法があるが、高濃度でマイクロカ
プセルが得られる合成樹脂を壁材とする製造方法が好ま
しい。
【0044】発色剤を内蔵するマイクロカプセルは、バ
インダ−及び緩衝剤と共に紙の如き支持体に塗工される
が、バインダ−としては、デンプン、ポリビニルアルコ
−ル等の水溶性高分子系結着剤、スチレンブタジエン
系、アクリル系、酢酸ビニル系の疎水性高分子であるラ
テックスエマルジョン系結着剤等が用いられる。緩衝剤
は、マイクロカプセルの意図しない破壊を防止するため
に添加するもので、一般にはマイクロカプセルの粒子径
の2〜10倍程度の粒子径を有するものが使用され、具
体的には小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、セルロ−ス微粉末、合
成樹脂微粒子等が用いられる。また、塗工液の粘性を調
整あるいは緩衝剤を有効に作用させるために、カルボキ
シメチルセルロ−ス等の水容性高分子系増粘剤あるいは
アクリルエマルジョン系増粘剤等を添加してもかまわな
い。
インダ−及び緩衝剤と共に紙の如き支持体に塗工される
が、バインダ−としては、デンプン、ポリビニルアルコ
−ル等の水溶性高分子系結着剤、スチレンブタジエン
系、アクリル系、酢酸ビニル系の疎水性高分子であるラ
テックスエマルジョン系結着剤等が用いられる。緩衝剤
は、マイクロカプセルの意図しない破壊を防止するため
に添加するもので、一般にはマイクロカプセルの粒子径
の2〜10倍程度の粒子径を有するものが使用され、具
体的には小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、セルロ−ス微粉末、合
成樹脂微粒子等が用いられる。また、塗工液の粘性を調
整あるいは緩衝剤を有効に作用させるために、カルボキ
シメチルセルロ−ス等の水容性高分子系増粘剤あるいは
アクリルエマルジョン系増粘剤等を添加してもかまわな
い。
【0045】本発明で用いる浸透剤としては、アニオン
性、カチオン性、ノニオン性、両性の各種界面活性剤が
利用しうる。アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸石
鹸、金属石鹸、硫酸化油、ロート油、アルキル硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫
酸エステル塩、高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エス
テル塩、アルキルスルフイン酸塩、アルキルベンゼンス
ルコン酸塩、アルキルアリルスルフオン酸塩、ジアルキ
ルスルフオコハク酸塩、高級脂肪酸アルキロールアミド
スルフオン酸塩、アルキル硫酸塩等が用いられる。カチ
オン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級
アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などが用いら
れる。ノニオン性界面活性剤としては、脂肪酸グリセラ
イド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、葡糖脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレナルキルアミン、ポリオキシ
エチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンポリプロピ
レングリコールエーテルなどが用いられる。両性界面活
性剤としては、アルキルベタイン、イミダゾリン誘導体
などが用いられる。
性、カチオン性、ノニオン性、両性の各種界面活性剤が
利用しうる。アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸石
鹸、金属石鹸、硫酸化油、ロート油、アルキル硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫
酸エステル塩、高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エス
テル塩、アルキルスルフイン酸塩、アルキルベンゼンス
ルコン酸塩、アルキルアリルスルフオン酸塩、ジアルキ
ルスルフオコハク酸塩、高級脂肪酸アルキロールアミド
スルフオン酸塩、アルキル硫酸塩等が用いられる。カチ
オン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級
アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などが用いら
れる。ノニオン性界面活性剤としては、脂肪酸グリセラ
イド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、葡糖脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレナルキルアミン、ポリオキシ
エチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンポリプロピ
レングリコールエーテルなどが用いられる。両性界面活
性剤としては、アルキルベタイン、イミダゾリン誘導体
などが用いられる。
【0046】支持体としては、通常セルロ−ス繊維を主
体とする酸性紙、中性紙が用いられるが、合成紙等合成
樹脂からなるシ−トを用いることもできる。
体とする酸性紙、中性紙が用いられるが、合成紙等合成
樹脂からなるシ−トを用いることもできる。
【0047】本発明において、塗工液の重量固形分濃度
は、特に限定されるものではないがカ−テン形成上ある
一定以上の粘性が必要であるので、B型粘度では好まし
くは10cps以上、より好ましくは20〜500cp
sであるような任意の液濃度あるいは増粘剤の添加が必
要である。但し、必要以上に粘性が高過ぎると泡を真空
脱泡機で脱泡しきれない場合があるので考慮すべきであ
る。この時、ヘッド内部は塗工液の液温によっても変化
するため、液温管理さらにはヘッド自身に保温機能をつ
け加えることが望ましい。また、支持体へのト−タル塗
工量は乾燥重量規準で、2g/m2以上、好ましくは、
3〜6g/m2が適当である。
は、特に限定されるものではないがカ−テン形成上ある
一定以上の粘性が必要であるので、B型粘度では好まし
くは10cps以上、より好ましくは20〜500cp
sであるような任意の液濃度あるいは増粘剤の添加が必
要である。但し、必要以上に粘性が高過ぎると泡を真空
脱泡機で脱泡しきれない場合があるので考慮すべきであ
る。この時、ヘッド内部は塗工液の液温によっても変化
するため、液温管理さらにはヘッド自身に保温機能をつ
け加えることが望ましい。また、支持体へのト−タル塗
工量は乾燥重量規準で、2g/m2以上、好ましくは、
3〜6g/m2が適当である。
【0048】
【実施例】次に実施例により本発明の効果をより具体的
に説明する。尚、以下の部はすべて重量部であり、%は
すべて重量%を表わす。 実施例1 クリスタルバイオレットラクトン(CVL)5部を溶解
した200部の高沸点油(呉羽化学(株)製KMC−1
13)を5%スチレン無水マレイン酸共重合体水溶液
(PH5.0)250部に添加し、平均粒子径6μmと
なるように乳化した。次に30%メラミン−ホルマリン
初期縮合物水溶液(住友化学(株)製スミレッツレジ
ン)20部を上記乳化液に加えて温度を75℃とし、2
時間反応させたのち、20%水酸化ナトリウム水溶液で
PH9.0として室温まで冷却し、40%のマイクロカ
プセル分散液を得た。
に説明する。尚、以下の部はすべて重量部であり、%は
すべて重量%を表わす。 実施例1 クリスタルバイオレットラクトン(CVL)5部を溶解
した200部の高沸点油(呉羽化学(株)製KMC−1
13)を5%スチレン無水マレイン酸共重合体水溶液
(PH5.0)250部に添加し、平均粒子径6μmと
なるように乳化した。次に30%メラミン−ホルマリン
初期縮合物水溶液(住友化学(株)製スミレッツレジ
ン)20部を上記乳化液に加えて温度を75℃とし、2
時間反応させたのち、20%水酸化ナトリウム水溶液で
PH9.0として室温まで冷却し、40%のマイクロカ
プセル分散液を得た。
【0049】このようにして得られたマイクロカプセル
分散液を下記の配合で、第1塗工層用塗工液及び第2塗
工層用塗工液の40%濃度の塗工液を得た。 〔第1塗工層用塗工液の成分〕 カプセル : 40%マイクロカプセル分散液 100部 緩衝剤 : 小麦澱粉(粒子径20μm) 50部 バインダ− : 48%カルボキシ変性スチレンブタジエン 共重合体ラテックスエマルジョン 20部 浸透剤 : ポリオキシエチレン脂肪酸エステル 1部 添加水 80部 〔第2塗工層用塗工液の成分〕 カプセル : 40%マイクロカプセル分散液 100部 緩衝剤 : 小麦澱粉(粒子径20μm) 50部 バインダ− : 48%カルボキシ変性スチレンブタジエン 共重合体ラテックスエマルジョン 20部 増粘剤 : カルボキシメチルセルロ−ス 1部 添加水 80部
分散液を下記の配合で、第1塗工層用塗工液及び第2塗
工層用塗工液の40%濃度の塗工液を得た。 〔第1塗工層用塗工液の成分〕 カプセル : 40%マイクロカプセル分散液 100部 緩衝剤 : 小麦澱粉(粒子径20μm) 50部 バインダ− : 48%カルボキシ変性スチレンブタジエン 共重合体ラテックスエマルジョン 20部 浸透剤 : ポリオキシエチレン脂肪酸エステル 1部 添加水 80部 〔第2塗工層用塗工液の成分〕 カプセル : 40%マイクロカプセル分散液 100部 緩衝剤 : 小麦澱粉(粒子径20μm) 50部 バインダ− : 48%カルボキシ変性スチレンブタジエン 共重合体ラテックスエマルジョン 20部 増粘剤 : カルボキシメチルセルロ−ス 1部 添加水 80部
【0050】こうして得られた第1塗工層用塗工液及び
第2塗工層用塗工液をウイルヘルミ−法(吊板式)によ
る表面張力計(協和科学株式会社製:商品名ESB−
V)を用いて測定したところ、各々35dyn/cm・
41dyn/cmであった。次に、図1に示す巾100
0mm、0.3mmのスリット隙間を有す給液ヘッドを
用いて、カ−テン流量を各々8リットル/分、4リット
ル/分で給液し均一な複層のカ−テン膜を形成させ、ス
リット出口より10cm離れた巾900mm・坪量40
g/m2の上質紙に1000m/分の塗工速度で塗工し
乾燥したところ、塗工量は絶乾固形分で4g/m2のノ
−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。この時、
カ−テン膜は上質紙上でほとんど乱れることはなく、ま
た泡に起因する未塗抹部もなく非常に均一なマイクロカ
プセル塗工層が得られ、発色・耐汚染性バランスのとれ
たノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。さら
に簡易印刷機によるインキの付き具合い及びセット糊適
性を評価したが良好であった。
第2塗工層用塗工液をウイルヘルミ−法(吊板式)によ
る表面張力計(協和科学株式会社製:商品名ESB−
V)を用いて測定したところ、各々35dyn/cm・
41dyn/cmであった。次に、図1に示す巾100
0mm、0.3mmのスリット隙間を有す給液ヘッドを
用いて、カ−テン流量を各々8リットル/分、4リット
ル/分で給液し均一な複層のカ−テン膜を形成させ、ス
リット出口より10cm離れた巾900mm・坪量40
g/m2の上質紙に1000m/分の塗工速度で塗工し
乾燥したところ、塗工量は絶乾固形分で4g/m2のノ
−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。この時、
カ−テン膜は上質紙上でほとんど乱れることはなく、ま
た泡に起因する未塗抹部もなく非常に均一なマイクロカ
プセル塗工層が得られ、発色・耐汚染性バランスのとれ
たノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。さら
に簡易印刷機によるインキの付き具合い及びセット糊適
性を評価したが良好であった。
【0051】実施例2
実施例1において、実施例1の第1塗工層用塗工液の浸
透剤の添加量を2部とした以外(表面張力32dyn/
cm)は実施例1と同様に行い、絶乾固形分で4g/m
2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。こ
の時、カ−テン膜は実施例1より安定で、泡に起因する
未塗抹部もなく非常に均一なマイクロカプセル塗工層が
得られ、発色・耐汚染性バランスのとれたノ−カ−ボン
感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。さらに簡易印刷機に
よるインキの付き具合い及びセット糊適性を評価したが
良好であった。
透剤の添加量を2部とした以外(表面張力32dyn/
cm)は実施例1と同様に行い、絶乾固形分で4g/m
2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。こ
の時、カ−テン膜は実施例1より安定で、泡に起因する
未塗抹部もなく非常に均一なマイクロカプセル塗工層が
得られ、発色・耐汚染性バランスのとれたノ−カ−ボン
感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。さらに簡易印刷機に
よるインキの付き具合い及びセット糊適性を評価したが
良好であった。
【0052】実施例3
実施例1において、実施例1で得られた第1塗工層用塗
工液を第2塗工層用塗工液にも使用した以外(表面張力
35dyn/cm)は実施例1と同様に行い、絶乾固形
分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−
トを得た。この時、カ−テン膜は上質紙上でほとんど乱
れることはなく、また泡に起因する起因する未塗抹部も
なく均一なマイクロカプセル塗工層が得られ、発色・耐
汚染性バランスのとれたノ−カ−ボン感圧複写紙用発色
剤シ−トを得た。さらに簡易印刷機によるインキの付き
具合い及びセット糊適性を評価したが良好であった。
工液を第2塗工層用塗工液にも使用した以外(表面張力
35dyn/cm)は実施例1と同様に行い、絶乾固形
分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−
トを得た。この時、カ−テン膜は上質紙上でほとんど乱
れることはなく、また泡に起因する起因する未塗抹部も
なく均一なマイクロカプセル塗工層が得られ、発色・耐
汚染性バランスのとれたノ−カ−ボン感圧複写紙用発色
剤シ−トを得た。さらに簡易印刷機によるインキの付き
具合い及びセット糊適性を評価したが良好であった。
【0053】比較例1
実施例1において、実施例1の第1塗工層用塗工液の浸
透剤を0.5部とした以外(表面張力38dyn/c
m)は実施例1と同様に行い、絶乾固形分で4g/m2
のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。この
時、泡に起因する未塗抹部はないが、カ−テン膜は実施
例1より不安定で、これ以上の高速化は困難であった。
また、印刷機によるインキの付き具合いは良好であった
が、セット糊適性については若干接着強度が弱めであっ
た。
透剤を0.5部とした以外(表面張力38dyn/c
m)は実施例1と同様に行い、絶乾固形分で4g/m2
のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。この
時、泡に起因する未塗抹部はないが、カ−テン膜は実施
例1より不安定で、これ以上の高速化は困難であった。
また、印刷機によるインキの付き具合いは良好であった
が、セット糊適性については若干接着強度が弱めであっ
た。
【0054】比較例2
実施例1において、実施例1の第2塗工層用塗工液を第
1塗工層用塗工液にも共用し実施例1と同様に行い、絶
乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色
剤シ−トを得た。この時、カ−テン膜はかなり不安定と
なり、塗工開始とともにカ−テン膜が割れてしまい塗工
出来なかった。
1塗工層用塗工液にも共用し実施例1と同様に行い、絶
乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色
剤シ−トを得た。この時、カ−テン膜はかなり不安定と
なり、塗工開始とともにカ−テン膜が割れてしまい塗工
出来なかった。
【0055】比較例3
実施例1において、実施例1の第2塗工層用塗工液を第
1塗工層用塗工液とし、且つ第1塗工層用塗工液を第2
塗工層用塗工液とした以外は実施例1と同様に行い、絶
乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色
剤シ−トを得ようとした。この時、カ−テン膜はかなり
不安定となり、塗工開始とともにカ−テン膜が割れてし
まい塗工出来なかった。
1塗工層用塗工液とし、且つ第1塗工層用塗工液を第2
塗工層用塗工液とした以外は実施例1と同様に行い、絶
乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色
剤シ−トを得ようとした。この時、カ−テン膜はかなり
不安定となり、塗工開始とともにカ−テン膜が割れてし
まい塗工出来なかった。
【0056】比較例4
実施例1で得られた第1塗工層用塗工液と第2塗工層用
塗工液を混合し両液(表面張力38dyn/cm)とし
た以外は実施例1と同様に行い、絶乾固形分で4g/m
2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。こ
の時、泡に起因する未塗抹部はないが、カ−テン膜は実
施例1より不安定でこれ以上の高速化は困難であった。
さらに簡易印刷機によるインキの付き具合い及びセット
糊適性を評価したが良好であった。
塗工液を混合し両液(表面張力38dyn/cm)とし
た以外は実施例1と同様に行い、絶乾固形分で4g/m
2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得た。こ
の時、泡に起因する未塗抹部はないが、カ−テン膜は実
施例1より不安定でこれ以上の高速化は困難であった。
さらに簡易印刷機によるインキの付き具合い及びセット
糊適性を評価したが良好であった。
【0057】比較例5
実施例1で得られた第1塗工層用塗工液(表面張力35
dyn/cm)を坪量巾900mm・坪量40g/m2
の上質紙に、ヘッド高さ10cm・巾1000mm・
0.3mmのスリット隙間を有する単層の自由落下型の
カ−テンコ−タ−を用いて、カ−テン流量12リットル
/分・塗工速度1000m/分で塗工し乾燥したとこ
ろ、塗工量は絶乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボン感
圧複写紙用発色剤シ−トを得た。この時、カ−テン膜は
比較的表面張力が低いため安定していたが、同じ塗工液
を使用した複層のカ−テンに比べれば不安定で、これ以
上の高速化は困難であった。また、簡易印刷機によるイ
ンキの付き具合い及びセット糊適性については良好であ
ったが、塗工面は単層のカ−テンのため泡に起因する未
塗抹部が一部見られた。
dyn/cm)を坪量巾900mm・坪量40g/m2
の上質紙に、ヘッド高さ10cm・巾1000mm・
0.3mmのスリット隙間を有する単層の自由落下型の
カ−テンコ−タ−を用いて、カ−テン流量12リットル
/分・塗工速度1000m/分で塗工し乾燥したとこ
ろ、塗工量は絶乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボン感
圧複写紙用発色剤シ−トを得た。この時、カ−テン膜は
比較的表面張力が低いため安定していたが、同じ塗工液
を使用した複層のカ−テンに比べれば不安定で、これ以
上の高速化は困難であった。また、簡易印刷機によるイ
ンキの付き具合い及びセット糊適性については良好であ
ったが、塗工面は単層のカ−テンのため泡に起因する未
塗抹部が一部見られた。
【0058】比較例6
実施例1で得られた第2塗工層用塗工液(表面張力41
dyn/cm)を坪量巾 を坪量巾900mm・坪量40g/m2の上質紙に、ヘ
ッド高さ10cm・巾1000mm・0.3mmのスリ
ット隙間を有する単層の自由落下型のカ−テンコ−タ−
を用いて、カ−テン流量12リットル/分・塗工速度1
000m/分で塗工し乾燥したところ、塗工量は絶乾固
形分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ
−トを得た。この時、カ−テン膜は表面張力が高いため
かなり不安定となり、塗工開始とともにカ−テン膜が割
れてしまい塗工出来なかった。
dyn/cm)を坪量巾 を坪量巾900mm・坪量40g/m2の上質紙に、ヘ
ッド高さ10cm・巾1000mm・0.3mmのスリ
ット隙間を有する単層の自由落下型のカ−テンコ−タ−
を用いて、カ−テン流量12リットル/分・塗工速度1
000m/分で塗工し乾燥したところ、塗工量は絶乾固
形分で4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ
−トを得た。この時、カ−テン膜は表面張力が高いため
かなり不安定となり、塗工開始とともにカ−テン膜が割
れてしまい塗工出来なかった。
【0059】比較例7
実施例1で得られた第1塗工層用塗工液と第2塗工層用
塗工液を混合を(表面張力38dyn/cm)、坪量巾
900mm・坪量40g/m2の上質紙に、ヘッド高さ
10cm・巾1000mm・0.3mmのスリット隙間
を有する単層の自由落下型のカ−テンコ−タ−を用い
て、カ−テン流量12リットル/分・塗工速度1000
m/分で塗工し乾燥したところ、塗工量は絶乾固形分で
4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを
得た。この時、カ−テン膜は上質紙上でやや乱れ、これ
以上の高速化は困難であった。簡易印刷機によるインキ
の付き具合い及びセット糊適性は良好であったが、塗工
面は泡に起因する未塗抹部が一部見られた。
塗工液を混合を(表面張力38dyn/cm)、坪量巾
900mm・坪量40g/m2の上質紙に、ヘッド高さ
10cm・巾1000mm・0.3mmのスリット隙間
を有する単層の自由落下型のカ−テンコ−タ−を用い
て、カ−テン流量12リットル/分・塗工速度1000
m/分で塗工し乾燥したところ、塗工量は絶乾固形分で
4g/m2のノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを
得た。この時、カ−テン膜は上質紙上でやや乱れ、これ
以上の高速化は困難であった。簡易印刷機によるインキ
の付き具合い及びセット糊適性は良好であったが、塗工
面は泡に起因する未塗抹部が一部見られた。
【0060】比較例8
実施例1で得られた第1塗工層用塗工液を坪量巾900
mm・坪量40g/m2の上質紙に1000m/分の塗
工速度で塗工量が絶乾固形分で4g/m2となるように
エア−ナイフコ−タ−で塗工しようとしたが、エア−ナ
イフ圧を最高にしても、塗工量が多くなりすぎ、目標品
質を有するノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得
ることが出来なかった。
mm・坪量40g/m2の上質紙に1000m/分の塗
工速度で塗工量が絶乾固形分で4g/m2となるように
エア−ナイフコ−タ−で塗工しようとしたが、エア−ナ
イフ圧を最高にしても、塗工量が多くなりすぎ、目標品
質を有するノ−カ−ボン感圧複写紙用発色剤シ−トを得
ることが出来なかった。
【0061】比較例9
実施例1で得られた第1塗工層用塗工液に水を加え13
%濃度の塗工液とした。得られた塗工液を巾900mm
・坪量40g/m2の上質紙に1000m/分の塗工速
度で塗工量が絶乾固形分で4g/m2となるようにエア
−ナイフコ−タ−で塗工したところ、エア−ナイフ圧を
最高にした結果、絶乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボ
ン感圧複写紙用発色剤シ−トを得ることが出来た。この
時、エア−ナイフコ−タ−のヘッド付近では騒音・ミス
トがひどく、作業環境上好ましいものではなかった。簡
易印刷機によるインキの付き具合い及びセット糊適性は
良好であったが、得られたマイクロカプセル塗工層の面
は、独特のエア−ナイフパタ−ンを発生させ商品価値と
しては低いものであった。さらには、過大なエア−によ
って粒子径の大きな緩衝剤が選択的にかき落とされる分
級作用が生じ、耐汚染性は弱いものであった。もちろ
ん、実施例のごとき高濃度化をはかることは困難であ
る。
%濃度の塗工液とした。得られた塗工液を巾900mm
・坪量40g/m2の上質紙に1000m/分の塗工速
度で塗工量が絶乾固形分で4g/m2となるようにエア
−ナイフコ−タ−で塗工したところ、エア−ナイフ圧を
最高にした結果、絶乾固形分で4g/m2のノ−カ−ボ
ン感圧複写紙用発色剤シ−トを得ることが出来た。この
時、エア−ナイフコ−タ−のヘッド付近では騒音・ミス
トがひどく、作業環境上好ましいものではなかった。簡
易印刷機によるインキの付き具合い及びセット糊適性は
良好であったが、得られたマイクロカプセル塗工層の面
は、独特のエア−ナイフパタ−ンを発生させ商品価値と
しては低いものであった。さらには、過大なエア−によ
って粒子径の大きな緩衝剤が選択的にかき落とされる分
級作用が生じ、耐汚染性は弱いものであった。もちろ
ん、実施例のごとき高濃度化をはかることは困難であ
る。
【0062】(発色剤シ−ト評価方法)
◎発色性
得られた発色剤シ−トを市販三菱NCR紙ス−パ−下用
紙(N−40)と組合せス−パ−カレンダ−(100k
g/cm2×2回通し)を通して発色させ、発色性を評
価した。発色濃度はマクベス社濃度計を用いて測定し
た。 ◎耐汚染性 また縦35cm×横25cmの上記下用紙に縦15cm
×横15cmの発色剤シ−トを組合せ、その上に350
0gの耐汚染性評価用の重りを載せ発色剤シ−トを一定
速度で引っ張った時の汚れの度合により耐汚染性を評価
した。発色濃度はマクベス社濃度計を用いて測定した。 ◎印刷適性 簡易印刷機を用いインキの付き具合いを評価した。イン
キの付着濃度はマクベス社濃度計を用いて測定した。 ◎面質 肉眼によって塗工紙の塗ムラ・未塗工の有無を面質とし
て評価した。 ◎セット糊適性 得られた発色剤シ−トを市販三菱NCR紙ス−パ−下用
紙(N−40)と10枚セットに組合せ断裁後、断裁面
に市販三菱NCR紙用セット糊にて糊付けを行い24時
間後に、接着強度(塗工面間に糊がよく浸み込みやすい
こと)・セパレ−ト性(非塗工面間が接着しないで、塗
工面間のみ接着しやすいこと)及び断裁面の外観(波状
にならないこと)について総合評価した。
紙(N−40)と組合せス−パ−カレンダ−(100k
g/cm2×2回通し)を通して発色させ、発色性を評
価した。発色濃度はマクベス社濃度計を用いて測定し
た。 ◎耐汚染性 また縦35cm×横25cmの上記下用紙に縦15cm
×横15cmの発色剤シ−トを組合せ、その上に350
0gの耐汚染性評価用の重りを載せ発色剤シ−トを一定
速度で引っ張った時の汚れの度合により耐汚染性を評価
した。発色濃度はマクベス社濃度計を用いて測定した。 ◎印刷適性 簡易印刷機を用いインキの付き具合いを評価した。イン
キの付着濃度はマクベス社濃度計を用いて測定した。 ◎面質 肉眼によって塗工紙の塗ムラ・未塗工の有無を面質とし
て評価した。 ◎セット糊適性 得られた発色剤シ−トを市販三菱NCR紙ス−パ−下用
紙(N−40)と10枚セットに組合せ断裁後、断裁面
に市販三菱NCR紙用セット糊にて糊付けを行い24時
間後に、接着強度(塗工面間に糊がよく浸み込みやすい
こと)・セパレ−ト性(非塗工面間が接着しないで、塗
工面間のみ接着しやすいこと)及び断裁面の外観(波状
にならないこと)について総合評価した。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】以上の項目について評価した実施例評価結
果及び比較例評価結果を各々表1、表2に示す。
果及び比較例評価結果を各々表1、表2に示す。
【0066】
【発明の効果】上記実施例から明かなように、本発明に
より生産性・発色性・耐汚染性・印刷適性・面質及びセ
ット糊適性の優れたノ−カ−ボン感圧複写紙を得ること
ができた。
より生産性・発色性・耐汚染性・印刷適性・面質及びセ
ット糊適性の優れたノ−カ−ボン感圧複写紙を得ること
ができた。
【図1】本発明のノ−カ−ボン感圧複写紙の製造方法の
一例を示す概略図。
一例を示す概略図。
1a、1b……塗工液 8…
…支持体 2a、2b……貯液タンク 9…
…遮風板 3a、3b……ポンプ 10…
…遮風板 4a、4b……給液ヘッド 11
……支持ロ−ル 5a、5b……マニホ−ルド 12
……乾燥装置 6a、6b……スリット 13…
…発色剤シ−ト 7……カ−テン膜 14……
エッジガイド
…支持体 2a、2b……貯液タンク 9…
…遮風板 3a、3b……ポンプ 10…
…遮風板 4a、4b……給液ヘッド 11
……支持ロ−ル 5a、5b……マニホ−ルド 12
……乾燥装置 6a、6b……スリット 13…
…発色剤シ−ト 7……カ−テン膜 14……
エッジガイド
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
D21H 19/80
27/00
Claims (2)
- 【請求項1】 塗工液をスリットを有する給液ヘッドよ
り、複層のカ−テン膜を形成し支持体に衝突させて塗工
する方法において、第1塗工層が電子供与性染料を内蔵
するマイクロカプセルを含む塗工液より形成され、且つ
該塗工液の表面張力が35dyn/cm以下であること
を特徴とするノ−カ−ボン感圧複写紙の製造方法。 - 【請求項2】 該第1塗工層の上に塗工される第2塗工
層またはそれ以上の塗工液の表面張力が、該第1塗工層
の塗工液の表面張力以上であることを特徴とするノ−カ
−ボン感圧複写紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3183337A JPH054441A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | ノーカーボン感圧複写紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3183337A JPH054441A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | ノーカーボン感圧複写紙の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH054441A true JPH054441A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=16133962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3183337A Pending JPH054441A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | ノーカーボン感圧複写紙の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH054441A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1991
- 1991-06-27 JP JP3183337A patent/JPH054441A/ja active Pending
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