JPH054436A - 印字装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字装置に使用されているインクリボンの使
用範囲を広げて寿命を延ばす。 【構成】 左右往復移動するキャリア２に印字ヘッド３
を搭載し、この印字ヘッド３にリボンカセット６のイン
クリボン７を対向させて印字ヘッドで印字を行なう印字
装置において、印字ヘッド３に対向したインクリボン７
が印字ヘッド３に沿いインクリボン７の幅方向に移動し
うるようにリボンカセット６を揺動可能に支持する支持
部８と、キャリア２の移動方向に沿って設けられた固定
ラックギヤ４と、キャリア２に回転可能に軸支され上記
固定ラックギヤ４に噛合するピニオンギア９と、このピ
ニオンギヤ９に固定されるとともにリボンカセット６に
当接し上記ピニオンギヤ９の回転により該リボンカセッ
ト６を揺動させる偏心ローラ３とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、リボンカセットを使用
する印字装置に関し、特に、インクリボンの寿命を延長
させる機構を備えた印字装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、リボンカセットを使用する印字
装置においては、左右往復移動するキャリアに印字ヘッ
ドを搭載し、この印字ヘッドにリボンカセットのインク
リボンを対向させて該印字ヘッドで印字を行なってい
る。

【０００３】従来、この印字装置において、インクリボ
ンの寿命を延ばす方法として、例えば、図６に示すよう
に、インクリボン７の幅を広くし、リボンカセット内で
該インクリボン７の端部をひねって連結すことによりメ
ビウス構造とし、インクリボン７を半分ずつに区切り、
印字範囲Ｉを上下に設けて印字を行う方法があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のインクリボンの寿命を延ばす方法にあっては、
インクリボンの半分半分の所を使用するので、中央部が
未使用のままになってしまい、その分、無駄が生じ、充
分にインクリボンが使用されないうちにインクリボンの
寿命が来てしまうという欠点がある。

【０００５】本発明は上記の問題点にがんがみてなされ
たもので、インクリボンの使用範囲を広げて寿命を延ば
すことができるようにした印字装置の提供を目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の印字装置は、印字ヘッドにインクリボンを対向
させるとともに印字ヘッドを往復動させて印字を行なう
印字装置において、印字時に印字ヘッドに対してインク
リボンをその幅方向に相対的に往復移動させる往復移動
手段を備えた構成としてある。

【０００７】また、左右往復移動するキャリアに印字ヘ
ッドを搭載し、この印字ヘッドにリボンカセットのイン
クリボンを対向させて該印字ヘッドで印字を行なう印字
装置において、印字ヘッドに対向したインクリボンが該
印字ヘッドに沿い該インクリボンの幅方向に移動しうる
ようにリボンカセットを揺動可能に支持する支持部と、
キャリアの移動方向に沿って設けられた固定ラックギヤ
と、キャリアに回転可能に軸支され上記固定ラックギヤ
に噛合するピニオンギヤと、このピニオンギヤに固定さ
れるとともにリボンカセットに当接し上記ピニオンギヤ
の回転により該リボンカセットを揺動させる偏心ローラ
とを備えた構成としてある。

【０００８】

【作用】上記構成からなる印字装置によれば、印字時に
インクリボンは、その幅方向に印字ヘッドに対して相対
的に往復移動するので、インクリボンに対する印字ヘッ
ドの軌跡は略サインカーブを描くようになり、直線に比
較してその径路が長くなる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本発明の実施例に係る印字装置を示
す上面図および側面図である。

【００１０】実施例に係る印字装置は、図１（ａ）
（ｂ）に示すように、左右往復移動するキャリア２に印
字ヘッド１を搭載し、この印字ヘッド１にリボンカセッ
ト６のインクリボン７を対向させて該印字ヘッド１で印
字を行うものである。

【００１１】リボンカセット６は、印字ヘッドに対向し
たインクリボン７が該印字ヘッドに沿い該インクリボン
７の幅方向（図１（ｂ）中Ｆ及びＧ方向）に往復移動し
うるように揺動可能に支持部８に支持されている。

【００１２】また、図１（ａ）（ｂ）に示すように、リ
ボンカセット６を支持部８の支点Ｅを中心に揺動させる
機構を備えている。この揺動機構は、キャリア２の移動
方向に沿って設けられた固定ラックギヤ４と、キャリヤ
２に回転可能に軸支され上記固定ラックギヤ４に噛合す
るピニオンギヤ９と、このピニオンギヤ９に固定される
とともにリボンカセット６に当接し上記ピニオンギヤ９
の回転により該リボンカセット６を揺動させる偏心ロー
ラ３とを備えて構成されている。また、リボンカセット
６には、該リボンカセット６を偏心ローラ３の当接方向
に付勢するスプリング５が係止されている。

【００１３】したがって、この実施例によれば、以下の
ような作用をする。図１（ａ）に示すように、印字ヘッ
ド１を取り付けているキャリア２が矢印方向Ａに動作を
行うと、偏心ローラ３が固定ラックギヤ４により矢印Ｂ
またはＣ方向に回転する。これにより、矢印方向Ｄにス
プリング５により引っ張られているリボンカセット６
が、図１（ｂ）に示すように、支持部８に対するＥ部を
回転中心に偏心ローラ３により矢印方向ＦおよびＧに往
復運動を行う。

【００１４】図２ないし図４は、リボンカセット６の動
作および印字ヘッド１による印字位置Ｈを詳細に示す上
面図および側面図である。図において、キャリア２が矢
印Ａ方向に動くことにより、偏心ローラ３が矢印Ｂまた
はＣ方向に回転し、リボンカセット６は矢印ＦおよびＧ
方向（図１）への往復運動を行い、図２（ａ）（ｂ）に
示す一側縁部、図３（ａ）（ｂ）に示す中間部および図
４（ａ）（ｂ）に示す他側縁部のインクリボン７の各印
字位置Ｈ部を印字する。

【００１５】図５は、インクリボン７の印字範囲Ｊを示
す。図に示すように、インクリボン７の印字ヘッドの軌
跡は、略サインカーブを描き、従来の直線状の軌跡に比
較してその径路が長くなり、その分、寿命が延びる。さ
らに、２度、３度使用しても軌跡が交叉するので、印字
がほとんど薄くなることがなく、それだけ寿命が延びる
ことになる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように本発明の印字装置に
よれば、リボンカセットをインクリボンの幅方向に揺動
運動をさせることができるので、従来印字を行っていな
かったインクリボン中央部も使用することができ、それ
だけ、インクリボンの寿命を延ばすことができるという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るインクリボン機構を示す
平面図（ａ）およびその側面図（ｂ）である。

【図２】リボンカセットの揺動状態のうち一状態を示す
平面図（ａ）およびその側面図（ｂ）である。

【図３】リボンカセットの揺動状態のうち他の状態を示
す平面図（ａ）およびその側面図（ｂ）である。

【図４】リボンカセットの揺動状態のうち別の状態を示
す平面図（ａ）およびその側面図（ｂ）である。

【図５】インクリボンの印字範囲を示す図である。

【図６】従来の印字装置におけるインクリボンの印字範
囲を示す図である。

【符号の説明】

１ 印字ヘッド ２ キャリア ３ 偏心ロ−ラ ４ 固定ラックギヤ ５ スプリング ６ リボンカセット ７ インクリボン ８ 支持部 ９ ピニオンギヤ Ｅ 回転中心 Ｈ 印字位置 Ｉ，Ｊ 印字範囲

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印字ヘッドにインクリボンを対向させる
   とともに印字ヘッドを往復動させて印字を行なう印字装
   置において、印字時に印字ヘッドに対してインクリボン
   をその幅方向に相対的に往復移動させる往復移動手段を
   備えたことを特徴とする印字装置。
2. 【請求項２】 左右往復移動するキャリアに印字ヘッド
   を搭載し、この印字ヘッドにリボンカセットのインクリ
   ボンを対向させて該印字ヘッドで印字を行なう印字装置
   において、印字ヘッドに対向したインクリボンが該印字
   ヘッドに沿い該インクリボンの幅方向に移動しうるよう
   にリボンカセットを揺動可能に支持する支持部と、キャ
   リアの移動方向に沿って設けられた固定ラックギヤと、
   キャリアに回転可能に軸支され上記固定ラックギヤに噛
   合するピニオンギヤと、このピニオンギヤに固定される
   とともにリボンカセットに当接し上記ピニオンギヤの回
   転により該リボンカセットを揺動させる偏心ローラとを
   備えたことを特徴とする印字装置。