JPH0543700A - 硬化性化合物、その製造方法、絶縁保護膜形成剤及び電子部品用保護剤 - Google Patents
硬化性化合物、その製造方法、絶縁保護膜形成剤及び電子部品用保護剤Info
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- JPH0543700A JPH0543700A JP3229516A JP22951691A JPH0543700A JP H0543700 A JPH0543700 A JP H0543700A JP 3229516 A JP3229516 A JP 3229516A JP 22951691 A JP22951691 A JP 22951691A JP H0543700 A JPH0543700 A JP H0543700A
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Abstract
物。 【化1】 (但し、式中R1,R2,R5は同一又は異種の炭素数1
〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基、R3,R4は
同一又は異種の2価の有機基、Xは芳香族環又は脂肪族
環を有する4価の有機基、aは2又は3、kは20以上
の整数、mは1以上の整数である。) 【効果】 該硬化性化合物は、低温で硬化すると共に、
基材との接着性が良く、吸水率が低く、耐熱性に優れ、
特に強度、伸び等の機械的特性が良好で、強靭で弾力性
に富む硬化物を与え、このため電子部品の絶縁保護膜形
成剤として有用で、良好な性能の電子部品用保護膜を与
える。
Description
等として好適に使用される硬化性化合物及びその製造方
法、並びに該硬化性化合物を主成分とする電子部品の絶
縁保護膜形成剤及び該硬化性化合物を硬化させることに
より得られる電子部品用保護膜に関する。
り、電子部品の絶縁保護膜等として、耐熱性や電気的、
機械的特性に優れたポリイミド樹脂が利用されている。
このポリイミド樹脂は前駆体であるポリアミック酸を基
板上に塗布し、これを加熱することによって形成するこ
とが多いが、得られるポリイミド樹脂皮膜は、ニッケ
ル、アルミニウム、シリコン、シリコン酸化膜等の基材
に対する接着力に劣り、また、このポリイミド樹脂皮膜
は、比較的吸水率が高く、このため電子部品の絶縁保護
膜として用いた時に、加湿下でその性能が落ちるといっ
た欠点を有する。
ドの原料であるジアミン成分の一部をシロキサン結合を
有するジアミンで置き換えたポリイミドシロキサン共重
合体を用いる方法が提案されているが(特公昭43−2
7439号公報、特公昭59−7213号公報)、これ
らの方法では、接着性の改善は見られるものの、吸水率
を低下させるという点では不十分である。
ロキサン結合の含有量を増加させる方法が有効である
が、共重合体中のシロキサン含有量を増加させると耐熱
性及び樹脂皮膜の機械的強度が低下するという問題点が
ある。
ロキサンで変性されたポリイミド樹脂は、いずれも硬く
て脆いという欠点を有し、電子部品等の保護用として問
題があった。
低温でも容易に硬化すると共に、接着性が良く、吸水率
が低く、耐熱性に優れ、特に強度、伸び等の機械的特性
が良好な硬化物を与え、このため電子部品の絶縁保護膜
等に好適に使用される硬化性化合物、その製造方法、該
硬化性化合物を主成分とする絶縁保護膜形成剤及び該硬
化性化合物を硬化させることにより得られる電子部品用
保護膜を提供することを目的とする。
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記構造式
(2)で表わされるシロキサン変性ポリイミドと下記構
造式(3)で表わされるアミノシリコン化合物とを反応
させることによって下記構造式(1)で表わされる硬化
性化合物が得られることを知見した。
同一又は異種の炭素数1〜10の非置換又は置換の1価
炭化水素基、Xは芳香族環又は脂肪族環を有する4価の
有機基、kは20以上の整数、mは1以上の整数であ
る。)
置換又は置換の1価炭化水素基、R3は2価の有機基、
aは2又は3である。)
びmは上記と同様の意味を示す。)
物は、従来のポリイミド樹脂に比べて低温でも容易に硬
化し、特に空気中の水分によってアルコキシシリル基の
架橋反応が進行し、常温でも硬化すること、また、得ら
れた硬化物はニッケル、アルミニウム、シリコン、シリ
コン酸化膜等の基材に対する接着性が良く、吸水率が低
く、しかも耐熱性に優れ、特に強度や伸びといった機械
的特性が良好であり、従来のポリイミド樹脂やシロキサ
ンで変性されたポリイミド樹脂は硬くて脆いものであっ
たのに対し、強靭で弾力性に富む硬化物を与え、このた
め電子部品の保護膜等として好適に使用できることを見
い出し、本発明をなすに至ったものである。
される硬化性化合物、上記構造式(2)で表わされるシ
ロキサン変性ポリイミドと上記構造式(3)で表わされ
るアミノシリコン化合物とを反応させて上記構造式
(1)で表わされる硬化性化合物を製造する方法、上記
構造式(1)で表わされる硬化性化合物を主成分とする
電子部品の絶縁保護膜形成剤及び該硬化性化合物を硬化
させることにより得られる電子部品用保護膜を提供す
る。
と、本発明の硬化性化合物は下記構造式(1)で表わさ
れるものである。
種の炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素
基、R3,R4は同一又は異種の2価の有機基、Xは芳香
族環又は脂肪族環を有する4価の有機基、aは2又は
3、mは1以上の整数、kは20以上の整数であるが、
目的とする硬化物の十分な特性を得るため20〜10
0、特に30〜60の範囲が好ましい。
は、特願平2−73971号に記載した方法に従い、下
記構造式(2)で表わされるシロキサン変性ポリイミド
と下記構造式(3)で表わされるアミノシリコン化合物
とを反応させることによって合成することができる。
を示す。)
示す。)
変性ポリイミドは、下記構造式(4)で表わされるテト
ラカルボン酸二無水物と下記構造式(5)で表わされる
ジアミンとを所定の割合、即ち式(4)で表わされるテ
トラカルボン酸二無水物(m+1)個に対してジアミン
m個を反応させ、下記構造式(6)で表わされるポリア
ミック酸を得、これを常法に従って脱水することによっ
て得ることができる。
り、上記式(4)で表わされるテトラカルボン酸二無水
物に由来するものである。具体的にXとテトラカルボン
酸二無水物を例示すると次の通りである。
ものに限定されるものではない。また、Xは1種であっ
ても2種以上の組み合わせであってもよい。
変性ポリイミドの他方の原料は上述したように下記式
(5)で表わされるシリコンジアミンである。
種の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の非置換
又は置換の1価炭化水素基であり、具体的に例示すると
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキ
ル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル
基、フェニル基、トリル基等のアリール基又はこれらの
基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロ
ゲン原子、シアノ基、アルコキシ基等で置換したクロロ
メチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基、2−シアノエチル基、メトキシエチル
基、エトキシエチル基等が挙げられるが、これらのうち
非置換又は置換のアルキル基、アリール基が好適に用い
られる。
の具体例としては次のような化合物が挙げられる。
記化合物に限られるものではなく、また、1種を単独で
使用してもよく、2種以上を併用して用いることもでき
る。
わされるテトラカルボン酸二無水物と上記式(5)で表
わされるジアミンとから得られる式(2)で表わされる
シロキサン変性ポリイミドに下記式(3)で表わされる
アミノシリコン化合物を反応させて得ることができる。
1〜10、好ましくは炭素数1〜6の非置換又は置換の
1価炭化水素基であり、具体的には上記R5で例示した
ものが挙げられるが、R1としてはアルキル基、アルコ
キシ置換アルキル基が好ましく、R2としては非置換又
は置換のアルキル基が好適に用いられる。また、R3は
2価の有機基であり、具体的には上記R4で例示したも
のが挙げられる。
化合物として具体的に下記のものを例示することができ
るが、これらに限定されるものではない。
化合物の1種を単独で又は2種以上を併用して用いるこ
とができる。
化合物と式(2)で表わされるシロキサン変性ポリイミ
ドとの反応は有機溶剤中で行うことができる。
ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムア
ミド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコール、ジエチルエーテル、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、トルエン、キシ
レン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上
を混合して用いることができる。
キサン変性ポリイミドと式(3)で表わされるアミノシ
リコン化合物とのモル比[(3)/(2)]は、目的と
する式(1)で表わされる硬化性樹脂を得るためには、
なるべく正確に2.0に設定することが好ましい。ま
た、このときの反応温度は−20℃〜70℃、特に0℃
〜50℃が好ましい。反応時間は通常0.5〜10時間
である。
化合物は、電子部品の保護膜等に使用する場合、溶剤に
溶解して絶縁保護膜形成剤とすることができるが、この
場合の溶剤としては、上記反応で用いることのできる溶
剤として例示したものを用いることができ、これらの1
種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ
る。この硬化性化合物は溶液中での保存安定性に優れ、
またその溶液は比較的粘性が低く、使い易いものであ
る。
性化合物を溶解した溶液は通常100℃以上、好ましく
は150℃以上の温度で1〜10時間加熱することによ
り、構造式(1)中のアミック酸部分がイミド化し、そ
の結果生成する水によってアルコキシシリル基の架橋反
応が進行し、硬化物を得ることができる。
なくとも室温で硬化させることができる。例えば上に挙
げた溶剤の中で特に低沸点のジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトンなどに溶
解し、この溶液を基材に塗布し、空気中に常温で放置す
ることによって、空気中の水分でアルコキシシリル基の
架橋反応を進行させ、硬化物を得ることも可能である。
この場合、硬化物としての十分な特性を得るために72
時間以上放置することが好ましい。
ル、アルミニウム、シリコン、シリコン酸化膜などの基
材との接着性が良く、吸水率が低く、耐熱性に優れ、機
械的特性、特に強度と伸びに優れ、強靭で弾力性に富
み、電気的特性に優れたものである。
法により各種基材、例えば半導体装置、具体的には半導
体素子表面のパーシベーション膜、保護膜、ダイオー
ド、トランジスタ等の接合部のジャンクション保護膜、
VLSIのα線シールド膜、層間絶縁膜、イオン注入マ
スクなどの他、プリントサーキットボードのコンフォー
マルコート、液晶表示素子の配向膜、ガラスファイバー
の保護膜、太陽電池の表面保護膜等の幅広い範囲に亘り
利用することができる。
体的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもの
ではない。
装置を具備したフラスコ内に、テトラカルボン酸二無水
物成分として2,2−ビス(3,4−ベンゼンジカルボ
ン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパン26.65g
(0.06モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリ
ドン275gを仕込み、これにジアミン成分として下記
構造式のシリコンジアミン66.2g(0.04モル)
を徐々に滴下した。
次にフラスコに水分受容器付き還流冷却器を取りつけた
後、キシレン30gを加え反応系を160℃に昇温して
その温度を6時間保持した。この反応によって1.4g
の水が発生した。
ン化合物として、3−アミノプロピルメチルジエトキシ
シラン7.65gを加えた。室温で4時間撹拌を続け、
目的とする下記構造式のN−メチル−2−ピロリドン溶
液を得た。
トラカルボン酸二無水物として、2,2−ビス(3,4
−ベンゼンジカルボン酸アンヒドリド)パーフルオロプ
ロパン22.5g(0.05モル)、溶剤としてジエチ
レングリコールジメチルエーテル340gを仕込み、こ
れにジアミン成分として下記構造式のシリコンジアミン
66.2g(0.04モル)を滴下した。
ミノプロピルトリエトキシシラン4.43gを用い、下
記構造式のジエチレングリコールジメチルエーテル溶液
を得た。
トラカルボン酸二無水物成分として2,2−ビス(3,
4−ベンゼンジカルボン酸アンヒドリド)パーフルオロ
プロパン22.2g(0.05モル)、溶剤としてジエ
チレングリコールジメチルエーテル480gを仕込み、
これにジアミン成分として下記構造式のシリコンジアミ
ン122.4g(0.04モル)を滴下した。
ミノプロピルメチルジエトキシシラン3.83g(0.
02モル)を用いて下記構造式のジエチレングリコール
ジメチルエーテル溶液を得た。
トラカルボン酸二無水物成分として1,3−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサンジアンヒドリド21.3g(0.0
5モル)、溶剤としてジエチレングリコールジメチルエ
ーテル350gを仕込み、これにジアミン成分として下
記構造式のシリコンジアミン77.5g(0.045モ
ル)を滴下した。
ミノプロピルトリメトキシシラン2.21g(0.01
モル)を加えて、目的とする下記構造式の化合物のジエ
チレングリコールジメチルエーテル溶液を得た。
トラカルボン酸二無水物成分として2,2−ビス(3,
4−ベンゼンジカルボン酸アンヒドリド)パーフルオロ
プロパン26.65g(0.06モル)、溶剤としてN
−メチル−2−ピロリドン230gを仕込み、ジアミン
としてシリコンジアミンの代わりにジアミノジフェニル
エーテル8.0g(0.04モル)、アミノシリコン化
合物として3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン
7.65g(0.04モル)を用いて下記構造式の化合
物のN−メチル−2−ピロリドン溶液を得た。
装置を具備したフラスコ内に2,2−ビス(3,4−ベ
ンゼンジカルボン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパ
ン26.65g(0.06モル)とN−メチル−2−ピ
ロリドン430gを仕込み、下記構造式のシリコンジア
ミン99.3g(0.06モル)を室温で滴下した。
け、下記構造のシロキサン変性ポリイミドの前駆体を得
た。
2のサンプルについて、表1に示した硬化条件で硬化物
(厚さ0.2mmのシート)を作製し、吸水率(沸騰水
中24時間後の吸水率)、耐熱性(窒素中での熱分解開
始温度)、機械的特性(伸び、引張り強さ)を測定し
た。結果を表1に併記する。
(比較例1)は耐熱性には優れるものの、吸水率が高
く、しかも伸びが小さく、また、従来のシロキサン変性
ポリイミド樹脂(比較例2)は、吸水率は比較的低いも
のの、耐熱性に劣り、引張り強さが極めて悪く、しかも
伸びが小さいことが認められる。
明の化合物の硬化物は、耐熱性、強度、伸びが良好で更
に吸水率が低く、バランスのよい物性を示すことが認め
られる。
ると共に、基材との接着性が良く、吸水率が低く、耐熱
性に優れ、特に強度、伸び等の機械的特性が良好で、強
靭で弾力性の富む硬化物を与え、このため電子部品の絶
縁保護膜形成剤として有用で、良好な性能の電子部品用
保護膜を与えるものであり、また、本発明の該硬化性化
合物の製造方法によれば、かかる硬化性化合物を確実に
製造できるものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記構造式(1)で表わされる硬化性化
合物。 【化1】 (但し、式中R1,R2,R5は同一又は異種の炭素数1
〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基、R3,R4は
同一又は異種の2価の有機基、Xは芳香族環又は脂肪族
環を有する4価の有機基、aは2又は3、kは20以上
の整数、mは1以上の整数である。) - 【請求項2】 下記構造式(2) 【化2】 (但し、式中R4は同一又は異種の2価の有機基、R5は
同一又は異種の炭素数1〜10の非置換又は置換の1価
炭化水素基、Xは芳香族環又は脂肪族環を有する4価の
有機基、kは20以上の整数、mは1以上の整数であ
る。)で表わされるシロキサン変性ポリイミドと下記構
造式(3) 【化3】 (但し、R1,R2は同一又は異種の炭素数1〜10の非
置換又は置換の1価炭化水素基、R3は2価の有機基、
aは2又は3である。)で表わされるアミノシリコン化
合物とを反応させることを特徴とする請求項1記載の硬
化性化合物の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の硬化性化合物を主成分と
する電子部品の絶縁保護膜形成剤。 - 【請求項4】 請求項1記載の硬化性化合物を硬化させ
ることにより得られる電子部品用保護膜。
Priority Applications (2)
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JP22951691A JP2513096B2 (ja) | 1991-08-15 | 1991-08-15 | 硬化性化合物、その製造方法、絶縁保護膜形成剤及び電子部品用保護剤 |
DE19924217604 DE4217604A1 (de) | 1991-05-29 | 1992-05-27 | Haertbare verbindungen, verfahren zu ihrer herstellung, sie enthaltende massen zur ausbildung von isolierenden schutzueberzuegen und deren verwendung |
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JPH0543700A true JPH0543700A (ja) | 1993-02-23 |
JP2513096B2 JP2513096B2 (ja) | 1996-07-03 |
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