JPH0673338A - ポリイミド樹脂溶液組成物及びコーティング剤 - Google Patents

ポリイミド樹脂溶液組成物及びコーティング剤

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JPH0673338A
JPH0673338A JP25057992A JP25057992A JPH0673338A JP H0673338 A JPH0673338 A JP H0673338A JP 25057992 A JP25057992 A JP 25057992A JP 25057992 A JP25057992 A JP 25057992A JP H0673338 A JPH0673338 A JP H0673338A
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弘茂 沖之島
Hideto Kato
英人 加藤
Yutaka Terasawa
豊 寺澤
Masanao Kamei
正直 亀井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 次式のポリイミド樹脂溶液組成物。 (Xは例えば である。) 【効果】 低温・短時間の加熱処理によって高接着性で
低弾性のポリイミド樹脂膜を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温・短時間の熱処理
によって接着性、耐熱性、電気的特性、機械的特性など
に優れたポリイミド樹脂膜を得ることができるポリイミ
ド樹脂溶液組成物及びコーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリイ
ミド樹脂は、耐熱性に優れるほか、α線発生源であるウ
ラン、トリウム、更にはナトリウムなどの金属不純物の
含有量が少ないため、電子部品などのコーティング剤と
して広く用いられている。
【0003】しかし、ポリイミド樹脂は、一部の高沸点
有機溶剤以外の溶剤には不溶であるため、コーティング
剤として用いる場合は、その前駆体であるポリアミック
酸を有機溶剤に溶解し、これを基材に塗布した後、高温
かつ長時間加熱処理することにより、溶剤を除去すると
共に、脱水環化を起こさせてポリイミド樹脂膜を形成す
る方法が採用されている。このような高温・長時間の加
熱処理は作業工程上省エネルギーの見地から不利であ
り、一方、加熱が不十分であると、得られた樹脂の構造
中にポリアミック酸が残ってしまい、樹脂の耐湿性、耐
食性などの低下を引き起こす原因となる。特に電子部品
の絶縁保護膜に用いる場合、これらの性能の低下は、電
子部品の劣化、短寿命化を招くこととなり、大きな問題
となる。
【0004】このため、ポリアミック酸の形態ではなく
ポリイミドの形態で溶剤に溶解でき、基材に塗布した
後、溶剤を除去するだけでポリイミド樹脂膜を形成する
ことができるポリイミド樹脂溶液組成物が望まれてい
る。
【0005】このような溶液組成物とすることができる
ポリイミド樹脂についてはいくつかの提案があり、例え
ば米国特許第4395527号には、次式のシロキサン
単位を含有するポリイミドにより、溶解性と接着性が改
良されることが開示されている。
【0006】
【化3】
【0007】また、溶剤にフェノール、ハロゲン化フェ
ノールなどを用い、この溶剤中でテトラカルボン酸二無
水物と芳香族ジアミンとを加熱反応させることによっ
て、フェノール系溶剤に可溶なポリイミド樹脂を製造す
る方法が、特公昭47−26878号公報、特開昭55
−65227号公報、特開昭58−187430号公
報、特開昭60−197731号公報などに開示されて
いる。
【0008】しかし、フェノール系溶剤に溶解している
ポリイミド樹脂をコーティング剤などとして使用する場
合、溶剤揮発時に起こるクレゾール臭などの強い臭気の
問題や、溶剤が皮膚に付着した場合などには薬傷を引き
起こす問題がある。
【0009】また、ポリイミド樹脂は、コーティング剤
として用いる場合、一般に接着性が不十分であるため、
この点の解決が要求され、しかも電子部品保護用として
用いる場合、低弾性であることも要求される。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、低温・短時間の加熱処理によって半導体保護用など
に要求される接着性、低弾性のポリイミド樹脂膜を与え
ることができるポリイミド樹脂溶液組成物及びコーティ
ング剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、テトラカ
ルボン酸二無水物成分として、下記構造式(2)で表さ
れるシロキサン結合を有するテトラカルボン酸二無水物
5〜100モル%及び下記構造式(3)で表されるテト
ラカルボン酸二無水物95〜0モル%、ジアミン成分と
して下記構造式(4)で表されるジアミンを用い、これ
らを溶剤中で重合させることによって得られるポリアミ
ック酸を脱水閉環することによって下記構造式(1)で
示されるシロキサン変性されたポリイミド樹脂が得られ
ること、このポリイミド樹脂は、エーテル類、エステル
類、セロソルブ類などに良好な溶解性を示し、このポリ
イミド樹脂をこれらの溶剤に溶解することによって得ら
れたポリイミド樹脂溶液組成物を基材に塗布した後、低
温・短時間の硬化により、高接着性、低弾性、その他諸
物性に優れたポリイミド樹脂膜が得られることを見い出
し、本発明をなすに至ったものである。
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】従って、本発明は、上記構造式(1)で表
される繰り返し単位を有するポリイミド樹脂を溶剤に溶
解してなることを特徴とするポリイミド樹脂溶液組成
物、特に、式(1)において、Yが上記群Aから選択さ
れるものであるポリイミド樹脂の溶液組成物、並びに、
これらのポリイミド樹脂溶液組成物からなるコーティン
グ剤を提供する。
【0015】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のポリイミド樹脂溶液組成物は、上述したよ
うに下記構造式(1)で表される繰り返し単位を有する
ポリイミド樹脂を溶剤に溶解したものである。
【0016】
【化6】
【0017】ここで、上記式中、R1、R2、R3、R4
互に同一又は異種の非置換又は置換の炭素数1〜18の
1価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;シクロへ
キシル基、シクロペンチル基などのシクロアルキル基;
フェニル基、トリル基、ナフチル基などのアリール基;
あるいはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子
の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換し
たクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエ
チル基などが挙げられる。
【0018】また、Xは2価の有機基、Yは4価の有機
基であり、これらについては後に詳述する。更に、n、
mは0≦m/n≦19、好ましくは1≦m/n≦19を
満足する数であり、pは0〜100以上の整数、好まし
くは0〜40の整数である。
【0019】この式(1)で表されるポリイミド樹脂
は、低沸点有機溶剤に可溶であり、このような有機溶剤
としては例えばジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;アセトン、ジ
メチルケトン、アセトフェノンなどのケトン類;酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル類;ジエチレングリコ
ールジメチルエーテルなどのセロソルブ類などが挙げら
れる。また、これらの有機溶剤に溶解する場合、ポリイ
ミド樹脂の濃度は一般に1〜50重量%、好ましくは5
〜30重量%の範囲である。
【0020】この式(1)で示されるポリイミド樹脂
は、テトラカルボン酸二無水物成分として、下記構造式
(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物5〜100
モル%及び下記構造式(3)で表されるテトラカルボン
酸二無水物95〜0モル%、ジアミン成分として下記構
造式(4)で表されるジアミンを用い、これらを溶剤中
で重合させて下記式(5)で表されるポリアミック酸を
得た後、このポリアミック酸を溶剤中で脱水閉環するこ
とにより得ることができる。
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】 (上記式中、R1、R2、R3、R4、X、Y、m、n及び
pはそれぞれ上記と同様の意味を示す。)
【0023】ここで、上記式(2)で表されるシロキサ
ン結合を有するテトラカルボン酸二無水物は、本発明に
かかるポリイミド樹脂をシロキサン変性するための成分
であり、具体的には下記式で表されるものが挙げられ
る。
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】また、テトラカルボン酸二無水物の他方の
成分である上記式(3)で表されるテトラカルボン酸二
無水物中のYは4価の有機基であり、式(1)で表され
るポリイミド樹脂中のYはこの式(3)で表されるテト
ラカルボン酸二無水物に由来するものである。このYと
しては、芳香環を有するものが好ましく用いられるが、
特に下記のものが好適に使用される。
【0027】
【化11】
【0028】即ち、式(3)のテトラカルボン酸二無水
物としては、2,2’−ビス(3,4−ベンゼンジカル
ボン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパン、1,3−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサンジアンヒドリド、ビスフ
ェノール−A−二無水物が好適に用いられ、これらの1
種を単独で又は2種以上を併用して使用することができ
る。
【0029】本発明においては、式(2)で表されるテ
トラカルボン酸二無水物を5〜100モル%、好ましく
は5〜50モル%、式(3)で表されるテトラカルボン
酸二無水物を95〜0モル%、好ましくは95〜50モ
ル%の範囲で併用する。
【0030】一方、上記式(4)で表されるジアミン中
のXは2価の有機基であり、式(1)で表されるポリイ
ミド樹脂中のXはこの式(4)で表されるジアミンに由
来するものであり、具体的にXを例示すると次のような
ものが挙げられる。
【0031】
【化12】
【0032】このようなXを有するジアミンとしては、
例えばジアミノジフェニルエーテル、メタフェニレンジ
アミン、パラフェニレンジアミン、2,6−ナフタレン
ジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド、3,
4’−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミ
ド、2,4−トルエンジアミンなどが挙げられ、これら
のジアミンの1種を単独で又は2種以上を併用して使用
することができる。
【0033】また、ポリイミド樹脂の接着性を更に向上
させる目的で、ジアミン成分として下記一般式(6)で
表されるジアミノシロキサンを上述したジアミンと併用
して使用することが好ましい。
【0034】
【化13】 (但し、式中R5、R6は互に同一又は異種の非置換又は
置換の炭素数1〜18の1価炭化水素基、R7は炭素数
1〜15の2価炭化水素基、kは1〜100の整数であ
る。)
【0035】具体的に式(6)で表されるジアミノシロ
キサンを例示すると次のようなものが挙げられる。
【0036】
【化14】
【0037】上記テトラカルボン酸二無水物成分とジア
ミン成分とを重合反応させる方法は、従来から公知の方
法で行うことができる。例えばテトラカルボン酸二無水
物成分とジアミン成分とをN−メチル−2−ピロリド
ン、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシドなどの極性溶媒中に仕込み、低温、具体的には2
0〜60℃の範囲で反応させ、ポリイミド樹脂の前駆体
であるポリアミック酸を合成する。
【0038】得られたポリアミック酸の溶液をそのまま
80〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度範
囲に溶液を昇温することによりポリアミック酸の酸アミ
ド部分に脱水閉環反応が進行し、目的とするポリイミド
樹脂を合成することができる。
【0039】なお、この脱水閉環反応を短時間のうちに
完全に進行させるためには、トルエン、キシレンなどの
共沸脱水剤を併用することが好ましい。脱水閉環反応に
よるイミド化が終了した後は、この反応溶液を冷却し、
メタノール中に再沈させ、沈殿物を乾燥して本発明にか
かるポリイミド樹脂を単離することができる。
【0040】このようにして得られたポリイミド樹脂は
上述した低沸点有機溶剤に溶解して本発明のポリイミド
樹脂溶液組成物を得ることができる。
【0041】本発明のポリイミド樹脂溶液組成物は、通
常の方法により基材に塗布した後、低温・短時間の熱処
理、具体的には0.5〜3時間で100〜300℃の加
熱処理によって、接着性、耐熱性、電気特性、機械的特
性などに優れるポリイミド樹脂膜を簡単に得ることがで
きる。
【0042】このポリイミド樹脂溶液組成物は、含有す
るポリイミド樹脂中にゲル化などを引き起こすような官
能基を持たないため、長時間室温で安定に保存すること
が可能であり、また、ポリアミック酸樹脂溶液と異な
り、被処理物に塗布してポリイミド樹脂膜を形成する場
合、高温長時間の加熱処理による脱水操作を全く必要と
しないものである。
【0043】従って、本発明のポリイミド樹脂溶液組成
物は、半導体素子表面へのパッシべーション膜保護膜、
ダイオード、サイリスタ、トランジスタなどにおける接
合部のジャンクション保護膜、VLSIのα線シールド
膜、層間絶縁膜、イオン注入マスク、プリントサーキッ
トボードのコンフォーマルコート、液晶表示素子の配向
膜、ガラスファイバーの保護膜、太陽電池の表面保護膜
などの用途にコーティング剤として広い範囲に亘り利用
することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0045】[実施例1]攪拌機、温度計及び窒素置換
装置を具備したフラスコ内に、テトラカルボン酸二無水
物成分として下記式(3−a)で表されるビスフェノー
ル−A−二無水物10.93g(0.021モル)と下
記式(2−a)で表されるテトラカルボン酸二無水物1
0.78g(0.009モル)、更にN−メチル−2−
ピロリドン70gを仕込み、これにジアミン成分として
下記式(4−a)で表される2,4−トルエンジアミン
3.66g(0.03モル)を含有するN−メチル−2
−ピロリドン溶液33.58gを反応系の温度が50℃
を超えないように調整しつつ滴下した。滴下終了後、更
に室温で12時間攪拌した。
【0046】
【化15】
【0047】次に、フラスコ内に水分受容器付き還流冷
却器を取り付けた後、キシレン20gを加え、反応系を
160℃に昇温し、4時間160℃の温度を保持して反
応させ、黄褐色透明のポリイミド樹脂溶液を得た。な
お、この反応において、0.89gの水が副生した。次
いでこのポリイミド樹脂溶液をメタノール中に投入して
再沈させ、樹脂を得た。この樹脂を60℃で15時間減
圧乾燥して下記式(1−a)で表されるポリイミド樹脂
21.23gを単離した。
【0048】
【化16】
【0049】このポリイミド樹脂の赤外線吸収スペクト
ルを観測したところ、ポリアミック酸に基づく吸収は観
測されず、1780cm-1と1720cm-1とにイミド
基に基づく吸収が確認された。
【0050】[実施例2]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物10.93g(0.021モル)と下記
式(2−b)で表されるテトラカルボン酸二無水物1
7.44g(0.009モル)、ジアミン成分として上
記式(4−a)で表される2,4−トルエンジアミン
3.66g(0.03モル)を用いて、実施例1と同様
の操作により下記式(1−b)で表されるポリイミド樹
脂27.23gを得た。
【0051】
【化17】
【0052】[実施例3]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物14.05g(0.027モル)と上記
式(2−a)で表されるテトラカルボン酸二無水物3.
59g(0.003モル)、ジアミン成分として上記式
(4−a)で表される2,4−トルエンジアミン3.6
6g(0.03モル)を用いて、実施例1と同様の操作
により下記式(1−c)で表されるポリイミド樹脂1
8.11gを得た。
【0053】
【化18】
【0054】[実施例4]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物14.05g(0.027モル)と上記
式(2−b)で表されるテトラカルボン酸二無水物5.
81g(0.003モル)、ジアミン成分として上記式
(4−a)で表される2,4−トルエンジアミン3.6
6g(0.03モル)を用いて、実施例1と同様の操作
により下記式(1−d)で表されるポリイミド樹脂1
9.99gを得た。
【0055】
【化19】
【0056】これらの実施例1〜4で得られたポリイミ
ド樹脂をテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、γ−ラクトンな
どのエーテル類、エステル類、セロソルブ類の溶剤に5
〜30%濃度で溶解させたところ、いずれの樹脂もこれ
らの溶剤に可溶であった。
【0057】[比較例1]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物15.62g(0.03モル)、ジアミ
ン成分として上記式(4−a)で表される2,4−トル
エンジアミン3.66g(0.03モル)を用いて、実
施例1と同様の操作により下記式で表されるポリイミド
樹脂16.39gを得た。
【0058】
【化20】
【0059】[比較例2]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物15.62g(0.03モル)、ジアミ
ン成分として上記式(4−a)で表される2,4−トル
エンジアミン2.56g(0.021モル)と下記式
(6−a)で表されるジアミノシロキサン7.56g
(0.009モル)とを用いて、実施例1と同様の操作
により下記式で表されるポリイミド樹脂21.88gを
得た。
【0060】
【化21】
【0061】[比較例3]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物15.62g(0.03モル)、ジアミ
ン成分として上記式(4−a)で表される2,4−トル
エンジアミン2.56g(0.021モル)と下記式
(6−b)で表されるジアミノシロキサン14.22g
(0.009モル)とを用いて、実施例1と同様の操作
により下記式で表されるポリイミド樹脂27.54gを
得た。
【0062】
【化22】
【0063】[比較例4]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物10.93g(0.021モル)と下記
式(7)で表されるテトラカルボン酸二無水物9.16
g(0.009モル)、ジアミン成分として上記式(4
−a)で表される2,4−トルエンジアミン3.66g
(0.03モル)を用いて、実施例1と同様の操作によ
り下記式で表されるポリイミド樹脂20.19gを得
た。
【0064】
【化23】
【0065】[比較例5]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(3−a)で表されるビスフェノール
−A−二無水物10.93g(0.021モル)と下記
式(8)で表されるテトラカルボン酸二無水物15.8
2g(0.009モル)、ジアミン成分として上記式
(4−a)で表される2,4−トルエンジアミン3.6
6g(0.03モル)を用いて、実施例1と同様の操作
によりポリイミド樹脂25.85gを得た。
【0066】
【化24】
【0067】実施例1〜4と比較例1〜5で得られたポ
リイミド樹脂を不揮発分が20%になるようにN−メチ
ル−2−ピロリドンに溶解してポリイミド樹脂溶液組成
物を調製した。
【0068】得られたポリイミド樹脂溶液組成物をシリ
コンウエハー上に塗布し、硬化条件150℃,1時間及
び250℃,1時間加熱した後、碁盤目剥離テストを行
い、接着性を調べた。また、ポリイミド溶液組成物を硬
化条件150℃,1時間及び250℃,1時間でフィル
ムに形成し、このフィルムについてヤング率、ガラス転
移点(Tg)及び膨張係数(α1)を測定した。結果を
表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】以上の結果より、本発明のポリイミド樹脂
溶液組成物は、シロキサン変性により高い接着性を示す
と共に、他のシロキサン変性されたポリイミド樹脂と比
較して、同じシロキサン含有量において更に低弾性を示
すことが認められる。
【0071】
【発明の効果】本発明のポリイミド樹脂溶液組成物は、
低温・短時間の加熱処理によって高接着性で低弾性のポ
リイミド樹脂膜を形成できるものであり、電子部品のコ
ーティング剤として有効に用いられるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺澤 豊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 亀井 正直 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(1)で表される繰り返し単
    位を有するポリイミド樹脂を溶剤に溶解してなることを
    特徴とするポリイミド樹脂溶液組成物。 【化1】 (但し、式中R1、R2、R3、R4は互に同一又は異種の
    非置換又は置換の炭素数1〜18の1価炭化水素基、X
    は2価の有機基、Yは4価の有機基、n、mは0≦m/
    n≦19、pは0〜100の整数である。)
  2. 【請求項2】 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のポリイミド樹脂溶
    液組成物からなるコーティング剤。
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