JPH0543449B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔利用分野〕 本発明は金属切削機、特にO.D.（外径），I.D.
（内径）工具両方を扱うことのできる自動工具交
換装置を有する工作機械に関する。

〔従来技術〕

工具交換装置を有する工作機械は米国特許第
4414724，4404727，4344220，4343077および
4300278号に例示されているように技術的周知の
ものである。

〔発明の概要〕

本発明は、工具支持用タレツトおよび工具収納
装置を備え、その間に配置されO.D.，I.D.ツーリ
ングを変えることのできる工具交換装置を有する
工作機械に関する。上記タレツトは２つの軸に沿
つて移動でき、所望のツーリングを保持する工具
ブロツクに係合できる複数のツールヘツドを支持
する。種々の工具を有する工具ブロツクは工具収
納ドラム（マガジン）内に保持される。工具交換
装置はタレツトと工具収納ドラムの間に配置され
る。工具交換装置は３位置アクチユエータによつ
て0゜，90゜，180゜位置の間で回転可能で、それの回
転軸に沿つて垂直に移動できる。一対のフインガ
が腕部材の各端部に備えられる。各対のフインガ
は独立して回転でき、その腕部材に関して、それ
の回転軸に沿つて上昇，下降できる。

工具交換装置は、新しい工具をドラムから取
り、同時にタレツトから変えるべき工具を取るた
めにそのドラム，タレツトと連絡する位置まで移
動できる。ドラム内の機構は工具ブロツク（これ
は新しい工具を支持する）を握持フインガ内に配
置するように動作し、他の対の握持フインガと係
合するタレツト上の工具ブロツクは工具ブロツク
釈放機構を動作させることによつて釈放される。
次に、腕部材を下方へ移動させて、タレツトおよ
び収納ドラム上に取付けられた工具ヘツドから工
具ブロツクを除去する。腕部材が下降された後、
新しい工具ブロツクをツールヘツド上に取り付け
るための位置に180゜回転される。次に、腕部材を
上昇させて、新しい工具を機械上に、古い工具を
収納ドラム中に置く。

腕部材の端部に備えられた対になつたフインガ
は工具ブロツクを握持するために第１の位置に、
そしてI.D.旋削工具を支持する工具ブロツクをタ
レツトのツールヘツド上に据えつけるために第２
位置に回転される。フインガはまた、O.D.また
はI.D.工具を支持する工具ブロツクを握持するた
めに腕部材に関して垂直に移動可能である。O.
D.工具を支持する工具ブロツクが変えられる場
合は、フインガ対は交換動作の間に腕部材に対し
て回転してはならない。

ツールゲージ（プローブ）は、タレツト上に配
置する時工具を正確に位置ぎめするために用いら
れる。工具ブロツクシステムの構造のために交換
した工具の切削点を正確に位置させることができ
ない。しかし、プローブによつて、工具を交換し
た後、工具切削先端を非常に正確に位置させるこ
とができるようになる。機械制御機によつて工具
をゲージに接触させる。工具位置の名目位置から
の変化はソフトウエアで補償される。プローブは
また部品ゲージング用にも用いることができる。
プローブは、使用中適所に回動され、切削領域の
囲いの外の格納位置に揺動することができる。

〔実施例〕

第１図，第２図、および第１９図には、本発明
に基づいた旋削工作機１０が示されている。旋削
機１０は、軸１５を中心に回転可能なチヤツク１
４を支持するスピンドル１２を有し、チヤツク１
４は加工されるべき物をつかむ。半製品の機械加
工のための種々の工具を適所にもつていく回転割
出し可能なタレツト１６が備えられる。このタレ
ツト１６は、引込み繰り出しの移動可能なタレツ
トバー１８によつて支持される。タレツトバー１
８は、スピンドル１２およびチヤツク１４に近づ
いたり離れたり移動可能な移動台２０によつて支
持される。タレツトバー１８およびキヤリエジ２
０は、制御器２２からの信号に、同時にも別々に
も応答し、タレツト１６に２軸動作を与える。制
御器２２は、技術的には周知の市販のCNC装置
である。

タレツト１６は10個の面を有し、各々が工具ブ
ロツク３２と係合できる複数のタレツトヘツドな
いしツールヘツド３０を支持する。ツールヘツド
３０の詳細断面は第５図に示されている。各ツー
ルヘツド３０は、タレツト１６の面に固定され
る。ツールヘツド３０によつて保持された工具ブ
ロツク３２を釈放するために、工具釈放シリンダ
３４が備えられる。工具釈放シリンダ３４はロツ
ド３５を有し、このロツド３５は延長位置に移動
されたときピストンおよびロツド３６と係合す
る。ツールヘツド３０の一部であるピストン３６
は押されると工具ブロツク３２を釈放する。釈放
シリンダ３４は、動作中、ピストン３６を内側へ
押しやり、連通路３８中に満たされた流体がピス
トン４０を押し上げて、皿ばね（belville）ワツ
シヤー４２を圧縮し、レバー４４の一端を上昇さ
せて工具ブロツク３２をはずす。レバー４４は、
工具ブロツク３２の穴４８に嵌合できる拡大頭部
を有する腕４６を動かす。レバー４４が外側へ動
かされると、腕４６は前方に動いて穴４８の中央
部に到り、工具ブロツク３２をはずせるようにな
る。工具釈放シリンダ３４を引つ込めると、皿ば
ねワツシヤ４２はピストン４０を下方に移動さ
せ、腕４６を引つ込める。工具ブロツク３２を適
所におけば、腕４６が引つ込んだ時、工具ブロツ
ク３２は適所に固定的に保持される。

第６図には、サンドヴイク社（Sandvik Co.）
からモデルBT−25型システムとして販売されて
いる工具収納ドラム６０が示され、これは同社製
の複数の工具ブロツク３２，３３を支持する。サ
ンドヴイク社製BTシステムは、(1)工具マガジン
をもち、工具交換装置への工具の出入れができる
回転可能ドラム６０を有し、(2)種々の工具ブロツ
ク切削ヘツドを有し、(3)工具クランプ装置を有し
ている。25mmブロツクツールシステムが用いられ
たが、サンドヴイク社製の32BTまたは40BTシ
ステムも用いることができる。工具ブロツク３２
はO.D.（外径）旋削工具を支持し、工具ブロツク
３３はI.D.（内径）旋削工具を支持する。工具ド
ラム６０は、シリンダ６４，６６によつて２軸動
作で位置決めされる櫛状部材６２を有している。
工具がドラム６０からはずされる場合、櫛状部材
６２はシリンダ６６によつて外側に動かされ、次
にシリンダ６４によつて下方に動かされて、工具
ブロツク３２を工具交換装置７０によつてつかま
れる位置にもつて行く。すなわち、フインガ７４
を正しく配置すると、櫛状部材６２は工具ブロツ
ク３２，３３を下方に動かし、工具ブロツク３
２，３３を工具交換装置７０が支持している１対
のフインガ７４との係合位置に至らせる。工具ブ
ロツク３２，３３を工具交換装置７０から収納ド
ラム６０に移すには、櫛状部材６２は下方へ、次
に外側へ動かされて移動予定の工具ブロツク３
２，３３と係合する。櫛状部材６２は次に上方へ
動かされて工具ブロツク３２，３３をドラム６０
の収納位置に持つていく。

工具交換装置７０は、回転アクチユエータ７３
によつて0゜，90゜，および180゜位置に配置可能な腕
部材７２を有している。３位置回転アクチユエー
タ７３は、腕部材７２を上下に動かせるようにし
て動力摺動装置７５から支持される。動力摺動装
置７５は制御器２２からの指令の下に動作する。
一対のフインガ７４が腕部材７２の両端部にそれ
ぞれ備えられる。回転アクチユエータ７６は、第
３図に示されるように90゜離れた２つの位置にフ
インガ７４を位置させるために備えられる。アク
チユエータ７６は、図示の２つの位置のいずれか
にフインガ７４を配置できる。リフトシリンダ７
８が、フインガ７４を上昇、下降させるために備
えられる。フインガ７４は、腕部材７２に対して
上げ下げされ、用いられる異なつた工具ブロツク
に適合させられる。第１図に示されるように上方
へフライドできるドア８０は、閉じられると、タ
レツト１６から工具交換の腕部材７２を分離す
る。半製品が加工されている時、ドア８０は閉じ
られたままで、効作機１０の切削領域の囲い内に
かけらや切削流体のような残りかすを保持する。

第７図〜第１０図にはO.D.工具ブロツク３２
を変更する順序が示されている。まず、ドア８０
が閉じられ、工具交換装置７０は第７図に示され
るような格納位置にある。タレツト１６は工具ブ
ロツク３２を交換位置にもつて行くように回転さ
れる。同時に、収納ドラム６０は、置き換わる工
具ブロツク３２を適所に持つていくように回転さ
れる。次にドア８０が開き、腕部材７２は２つの
工具ブロツク３２を受けるために90度時計回りに
回転する。次に、フインガ７４がタレツト１６上
の工具ブロツク３２と係合するように動力摺動装
置７５が腕部材７２を上昇させ、その腕部材７２
の反対側にあるフインガ７４はドラム６０上の工
具ブロツク３２を受けるように適所に動かされ
る。ドラム６０上の櫛状部材６２が、工具ブロツ
ク３２を下方に動かして握持フインガ７４に入れ
る。このように工具ブロツク３２がフインガ７４
内に配置されている間、釈放シリンダ３４が延長
されて、タレツト１６上のツールヘツド３０内に
保持された工具ブロツク３２をはずす。次に、腕
部材７２が下方に移動して、置き換わる工具をド
ラム６０からはずし、また旧工具をツールヘツド
３０からはずす。ドラム６０は、置き換えられる
工具を受けとるために格納マガジンを所定位置に
回転する。腕部材７２は反時計方向に180度だけ
アクチユエータ７３により回転させられて、新工
具をタレツト１６の位置に、旧工具をドラム６０
の位置に、それぞれ移す。腕部材７２が位置がえ
されている間、釈放シリンダ３４は、ツールヘツ
ド３０上の釈放ボタンと係合し続ける。タレツト
１６および収納ドラム３２に対して腕部材７２が
正しい位置にあるとき、動力摺動装置７５は腕部
材７２を上昇させ、新工具ブロツク３２をツール
ヘツド３０の適所に、古い工具ブロツク３２をド
ラム６０の収納位置にもつていく。次に釈放シリ
ンダが引つ込み、ドラム６０上の櫛状部材が循回
して古いツールと係合してそれをマガジン格納位
置に上げる。腕部材７２は次に下降され、第１０
図に示される格納位置に90゜回転され、ドア８０
は閉じられる。次に、工作機械１０は、半製品を
加工するために動作できる。また、ドア８０が閉
じる前に、タレツト１６とドラム６０は別の工具
変更手順のために別の位置に割出すことができ
る。

腕部材７２の対向端に備えられたフインガ７４
はその腕部材に対して90゜回転できる。フインガ
７４はまたその腕部材７２に対し上昇下降もでき
る。I.D.加工工具を保持する工具ブロツク３３へ
の交換の間は、フインガ７４は90゜回転され、10
mmだけ下降される。すなわち、I.D.加工工具の交
換時、タレツト１６に関連の工具ブロツクを取付
けたり、そこからその工具ブロツクをはずしたり
することによつては、フインガ７４は第３図の左
側に示される位置にあるようになる。第３図に示
されている、腕部材７２の右側のフインガ７４は
ドラム６０の工具ブロツク３３と係合する位置に
ある。腕部材７２が下降されると、古い工具ブロ
ツク３３を支持するフインガ７４は90゜回転され
てそのブロツク３３を収納ドラム６０に入る位置
に移動させる。新しい工具ブロツクを支持するフ
インガ７４はそのI.D.工具ブロツクをI.D.ツール
ヘツドに据えつける位置まで90゜回転させられる。

第１１図〜第１３図には工具ブロツク３２，３
３によつて保持される工具を正確に配置するため
に用いられる振り出し（スイングアウト）型のツ
ールゲージ・基準装置が示されている。このツー
ルゲージ・基準装置は、正確な位置ぎめのために
自由度が１つの機構を有し、接触動作（タツチト
リガ）プローブ８２を機械の切削面に旋回させ
る。プローブ８２はレニシヨウ・エレクトリツク
社（Renishaw Electric Ltd.グロスターシア，
英国）から販売されている。このプローブ８２
は、格納位置では、切削部おおいの外にあつて削
りくずや破片との接触を避ける。プローブ８２
は、スピンドル中心線に対するシールポイントの
位置を決定するために、切削面に導入される。こ
のプローブは切断先端の半径方向、長手方向正確
な配置をなすためのものである。このプローブは
また工作機械１０のタレツト１０から支持されて
いる中間部ゲージ用の基準となることができる。
これら２つの機能は何れも、無人の旋削センタの
必要設備たる、旋削機１０に対する改良点である ツールゲージは、I.D.工具の長手方向配置用の
従来の機械で用いられた開ループのタツクオフ
（touch off）ポストに代る閉ループシステムに与
える。さらに、第１４Ａ図〜第１８Ｃ図に示され
ているように、種々のO.D.およびI.D.旋削工具を
半径方向、長手方向の両方向に配置できる。

旋削工具の切断先端を正しく配置するために
は、CNC制御装置は測定される工具の型式を知
らなければならない。測定できる５種類の工具
は、O.D.工具，I.D.工具，ドリル，O.D.裏面
（backface）工具、およびI.D.裏面工具である。
制御装置は、正しい接近手順の指令を送つて特定
の工具を測定する。工具切削点の名目位置からの
変化は、制御装置２２のソフトウエアの工具位置
オフセツトを変えることによつて自動的に補償さ
れる ツールゲージの考え方は、上記した迅速工具交
換装置をそのブロツクツーリングとともに用いる
時に特に重要である 工具交換過程において、工具交換装置７０は工
具切削点をその名目位置の約0.008インチ（0.02
cm）内に配置できる。工具が交換されるとき、こ
の差のために最大0.016インチ（0.04cm）の部品
の直径変化が生じ得る。この大きさの変化は、旋
削機では許容できない。上記ゲージ８０は、工具
切削点の配置を非常に正確に決定し、その名目位
置からの変化はソフトウエアで補償するのに用い
られる。枢支されている上記ゲージ８０は、ま
た、スピンドル中心線に対して、タレツト１６上
に載せられたパートゲージを配置するのにも用い
ることができる。パートゲージの位置の変化は機
械構造上およびすべり玉ねじ上の熱効果から生じ
る。ゲージは、スピンドルの背後からスピンドル
中心線に対して小さな角度で揺れるので、半径方
向における熱上昇はほとんど無視でき、ゲージは
良好な基準面となる プローブ８２は矩形の接触片８１を有してい
る。第１４Ａ図〜第１８Ｃ図に示されているよう
に、別々の工具が、切断先端を半径方向および長
手方向に測定するためにプローブ８２の矩形先端
８１上の種々の面に接触する。接触プローブ８２
は、ゲージベース８６から枢支されている腕部９
０によつて支持される。ゲージベース８６は、据
え付け板８４上に取り付けられる。腕部９０はシ
リンダ８８によつて枢軸９６を中心として回動能
である。腕部９０およびシリンダ８８の整列中心
線はスピンドル１６の中心線１５から少しだけず
れている中心線８３に沿つて延びる。しかし、矩
形先端８１は、その側面がスピンドル１６の中心
線１５と平行か垂直になつて配列されている。プ
ローブ８２は、シリンダ８８の動作により、切削
面の方向へおよび切削面から離れる方向へ回動す
る。プローブ８２が格納位置にあるときは、カバ
ー９２は腕部９０がそこを通つて延長できる開口
を閉じることができる。カバー９２はシリンダ９
４によつて開位置または閉位置に配置される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づく工作機械の一部を示す
図である。第２図は第１図に示された工作機械の
上面図である。第３図は工具交換装置を示す図で
ある。第４図は一対のフインガを配置するための
回転アクチユエータおよび上昇シリンダを示す工
具交換装置の一部の断面図である。第５図はツー
ルヘツドの断面図である。第６図は明確のために
一部が除去されている工具収納ドラムを示す図で
ある。第７図〜第１０図は工具交換装置の動作を
説明するための図である。第１１図はプローブカ
バーおよび想像上のプロープツールゲージ位置を
示す図である。第１２図はツールプローブ機構の
側面図である。第１３図はツールプローブ機構の
上面図である。第１４Ａ図〜第１８Ｃ図は工具配
置切削動作の間の種々の配列を示す図である。第
１９図は本発明を適用できる旋削機の平面図であ
る。 １０…旋削機械、１２…スピンドル、１６…タ
レツト、３２，３３…工具ブロツク、３４…工具
釈放シリンダ、６０…工具収納ドラム、７２…腕
部材、７４…握持フインガ、７５…動力摺動装
置、８０…ドア、８２…プローブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 工具を支持する工具支手段と複数の工具を収
   納する収納手段および工具交換装置を有する工作
   機械であつて： 細長い腕部材７２を備え、その腕部材はその長
   手方向に延びる長手軸に直交している中心軸を中
   心に回転できるように、その両端部間の中央部で
   支えられており； 前記腕部材の端部それぞれに１対の把持フイン
   ガ７４が備えられ、それらの把持フインガの各対
   は前記腕部材の中心軸に平行で前記腕部材の長手
   軸に直交している中央軸を有しており； 前記把持フインガの各対をその中央軸のまわり
   で回転させるための手段７６を備えていることを
   特徴とする工作機械。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の工作機械であつ
   て、前記把持フインガの各対をその中央軸のまわ
   りで回転させるための手段７６は、前記腕部材の
   第１の端部に配置されて前記把持フインガの第１
   の対をその中央軸のまわりで回転させる回転アク
   チユエータと、前記腕部材の第２の端部に配置さ
   れて前記把持フインガの第２の対をその中央軸の
   まわりで回転させる回転アクチユエータとを有す
   ることを特徴とする工作機械。 ３ 特許請求の範囲第１項記載の工作機械であつ
   て、工具の或るものは切削先端を有しており、そ
   の工具に係合してその切削先端の位置を高精度で
   定めるためのプローブが設けられていることを特
   徴とする工作機械。