JPH0543340U - 磁気テープカセツト装置におけるカセツトホルダーカバーの回動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気テープカセット装置におけるカセットホ
ルダーのカバーを容易に開閉する。 【構成】 磁気テープカセット装置のカセットホルダー
に対する磁気テープカセット５の装入、排出に際し、カ
セットホルダーのカバー７を磁気テープカセット５自身
によって動かすことができるようにした磁気テープカセ
ット装置におけるカセットホルダーカバーの回動装置で
あって、この回動装置に、回動軸９に対して平行な接触
レバー軸１３の回りを回動し、またそれに取り付けた接
触要素１７によって磁気テープカセット５の上面主壁２
１ａと接触でき、さらに接触レバー軸１３と接触要素１
７との間で、回動軸９に取り付けた歯付きリール２５と
噛み合う歯付きラック２３をそなえる接触レバー１１を
設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、磁気テープカセット装置におけるカセットホルダーの装入開口を 閉じるカバーの回動装置に関し、このカバーは、磁気テープカセットを装入する 間は、装入開口を開くために、磁気テープカセット自身によって開口位置に回動 することができ、その後に閉口位置に復帰することができ、またこのカバーは、 カセットホルダーから磁気テープカセットを排出するまでの外方移動の間は、磁 気テープカセットによって再び開口位置に回動することができ、さらに帯状のカ バーを、カバーの長端縁の一方で回動スピンドルに取付け、上記カセットホルダ ーは、磁気テープカセットを装入した状態で、再生位置に降下することができる 。

【０００２】

【従来の技術】

このようなカバーの回動装置は、実公平４-24498号公報に記載されている。こ のカバーは、帯状であり、また磁気テープカセットデッキのカセットホルダーの 装入開口とほぼ同一寸法にする。カバーは、穴が開口していることによる視覚的 な悪印象を避け、また好ましくないアクセスを禁止するために、装入開口を閉口 する。さらにかかるカバーは、埃やその他の汚染物の進入からデッキの内部を防 護する。カバーは、そのカバーから装置内にほぼ垂直に突出した支持アームに配 置する。支持アームの自由端には、デッキフレームのピンに掛合する突起をそな える。このようにして生じる回動軸線は、カバーの上端縁と平行になる。この支 持アーム及び回動軸線は、カセットホルダーの案内ピンによって作動する回動装 置を構成している。このカバーは閉口して、カセットを装入する。装入移動の終 了時に、カセットホルダーが降下するとき、弾性舌片に作用する案内ピンがカバ ーを閉口位置に引っ張る。磁気テープカセットが排出される時は、案内ピンはカ バーを開口位置まで持ち上げ回動する。

【０００３】 米国特許第 3,800,328号には、その長端縁の一つが回動スピンドルに固定され た帯状のカバーをそなえる、磁気テープカセット装置におけるカセットホルダー の装入開口のカバーの回動装置が記載されている。この回動スピンドルは、２つ の部品をそなえ、この２つの相互に掛合する部品の各々をバネ負荷し、まず一方 の側から装入開口の手前にカバーを揺動移動し、ついで他の側からカバーを揺動 移動する。カセット装入時、カセットの前面はカバーを押しやり、それにより、 バネには、最初の位置への復元を可能にする張力が与えられる。カセットが十分 に装入されるやいなや、カバーは自由になり、該スプリングによってカバーは最 初の位置に戻る。カセットが装置から滑り出るとき、カセットがカバーを、今度 は反対の方向に押しやり、第２のバネが緊張して、カセットの取り出し後、カバ ーが装入開孔をカバーする最初の位置に復帰できるようになる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の目的は、磁気テープカセットで動きをコントロールすることができ 、また構造も簡単なカバーの回動装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、磁気テープカセット装置におけるカセットホルダ ーカバーの回動装置は、 回動スピンドルに対して平行な感知レバースピンドルの回りを回動することが でき、またそれに取り付けた感知素子によって、磁気テープカセットの上面主壁 を感知することができ、さらに感知レバースピンドルと感知素子との間で、回動 スピンドルに取り付けた歯付きホイールと噛み合う歯付きラックを有する、感知 レバーをそなえることを特徴とする。

【０００６】

【作用】

この考案の回動装置では、磁気テープカセットの装入及び排出時に、カセット によってカバーを動かすようにしたので、カセットの装入及び排出時に、カバー を閉口位置に戻すための予張力を付与したバネは必要ない。カセットが装入され ると、カセットはカバーを押しやり、それによってカバーは感知素子を介して感 知レバーを持ち上げる。磁気テープカセットが装入され、その再生位置まで下降 すると、感知素子を有する感知レバーは反時計方向に回動する。このとき感知レ バーは、歯付きラックと歯付きホイールを介して、カバーを閉口位置に戻す。磁 気テープカセットが、取り出しのため再生位置からリフトされ、カセットは、感 知素子を介して感知レバーを時計方向に回動させる。このときカバーは、歯付き ラックと歯付きホイールを介して開口位置に回動する。磁気テープカセットがホ ルダーの外へ移動するとき、感知素子はカセットの上面主壁に追随する。感知素 子が、もはや主壁を検出しなくなると、感知レバーは反時計方向に回動する。カ バーも反時計方向に強制的な回動を受け、装入開口を閉口する。

【０００７】 カバーの移動に必要な力は、カセットの装入移動、又は自由になった感知レバ ーの遊端の落下を確実にする重力によって生じる。この構造は簡単であり、また さほど高価にならずに実現可能である。

【０００８】 この考案の他の実施例は、カバーを閉口方向に向けてバネ負荷したことである 。このバネ負荷は、カバーの降下移動を助け、また振動によるバタツキを防止す る。

【０００９】 この考案の他の実施例においては、歯付きラックが、感知レバースピンドルを 中心として円弧を形成する弓形に湾曲していることである。歯付きホイールと弓 形歯付きラックとの連係動作により、回動装置の深さが小さい構造にすることが できる。

【００１０】

【実施例】

次に、この考案を、図面を参照して、より詳細に説明する。 図１は、磁気テープカセット装置のデッキ前壁の部分１を示す断面図である。 この前壁は、磁気テープカセット５の装入開口３を有する。帯状カバー７は、長 い下方短縁７ａ及び長い上方短縁７ｂを有する。長い上方短縁７ｂを、部分１に 支持した回動スピンドル９に固定する。カバー７は、装入開口３を視覚的にも機 械的にも閉塞する。

【００１１】 感知レバー１１は、回動スピンドル９に対して平行な感知レバースピンドル１ ３の回りを回動する。やはり部分１に支持した、この感知レバースピンドル１３ は、回動スピンドル９の真下で平行に延び、カバー７の閉口位置においてその中 心軸線と交差する。

【００１２】 感知レバー１１は、その自由端１５に感知素子１７をそなえている。図８に示 すように、この感知素子１７は感知レバー１１のアーム１５ａに配設されている 。また図８に示すように、感知レバー１１は、ホルダー内部１９の外側で、カバ ー７の短い端縁７ｃに近接している。アーム１５ａにより、感知素子１７は、磁 気テープカセット５の移動経路に突入し、このカセットの上面主壁２１と掛合し て連係動作することができる。感知レバー１１には、感知レバースピンドル１３ とアーム１５ａとの間に、歯付きラック２３を設ける。この歯付きラック２３は 、歯２３ａを有し、感知レバースピンドル１３を中心として円弧を形成する弓形 湾曲形状になる。歯付きラックの歯２３ａは、回動スピンドル９に固定された歯 付きホイール２５と噛み合っている。

【００１３】 もし、磁気テープカセット５が、磁気テープカセット装置のデッキ（図示省略 ）のホルダーに装入されていない場合は、感知素子１７は、感知レバースピンド ル１３の回りを、図１に矢印２７で示した反時計回りに回動する。歯付きラック ２３は、歯付きホイール２５を回転させ、それにより、カバー７を、図１に示す 閉口位置に移動する。回動移動は、感知レバー１１の自由端１５に作用する重力 によって生じる。この状態を、図１に示す。

【００１４】 図２に、磁気テープカセット５を装入した時、どのようにしてカバー７が開く のかを示す。装入時、磁気テープカセット５は、前方に指向する短側面２１ｂで カバー７に衝合し、このカバーを時計回りに回動する。歯付きホイール２５は、 歯２３ａを介して歯付きラック２３を駆動し、これにより感知レバー１１も時計 回りに回動する。感知レバー１１の動きを矢印２９で示す。

【００１５】 図３に、装入終了状態における磁気テープカセット５を示す。矢印３１で示す 重力の影響によって、感知素子１７は、磁気テープカセット５の上面主壁２１ａ に接触する。このときカバー７は水平状態になる。完全に装入後、磁気テープカ セット５は再生位置に降下する。この降下を、図３に、矢印３３で示す。

【００１６】 図４に、降下して再生位置にある磁気テープカセット５を示す。矢印３１で示 す方向に作用する重力の影響で、感知レバー１１は反時計回りに回動し、それに 伴い感知素子１７は、歯付きラック２３がカバー７を閉口位置に揺動できるまで 降下する。カバー７の閉口位置までの、この回動復帰を図４に示す。図４はまた 、感知素子１７がもはや帯同できないレベルまで磁気テープカセット５が降下し た状態を示している。

【００１７】 もし、磁気テープカセットをホルダーからエジェクトする場合は、磁気テープ カセットは、まず矢印３５で示される方向にリフトする。リフトに伴い、上面主 壁２１ａは、感知素子１７を介して矢印３７で示される方向に感知レバー１１を 回動する。この結果、歯付きラック２３はカバー７を、閉口位置から水平状態ま で時計方向に動かす。この水平状態を図６に示す。このとき磁気テープカセット ５は、矢印３９で示される方向に磁気テープカセット装置のホルダーから滑り出 ることができる。

【００１８】 図７に、カバー７が水平状態にあるときの外方移動を示す。磁気テープカセッ ト５の短側面２１ｂが、感知素子１７から遠ざかるとき、この素子は、再び落下 し、感知レバー１１を反時計方向に回動する。カバー７もまた、図１に示す閉口 位置に復元するまで反時計方向に回動する。 図６に線図的に示したスプリング４１は、カバー７の閉口移動を助ける。また スプリングは、装置が振動した場合、カバー７のバタツキを防止する。

【図面の簡単な説明】

【図１】磁気テープカセット装置のデッキ前壁の部分を
示す断面図である。

【図２】磁気テープカセット装入時における、カバーの
開口要領を説明した図である。

【図３】磁気テープカセットが装入を終了した状態を示
した図である。

【図４】磁気テープカセットが再生位置まで落下した状
態を示した図である。

【図５】磁気テープカセットがリフト過程にある状態を
示した図である。

【図６】磁気テープカセットがリフトを完了した状態を
示した図である。

【図７】磁気テープカセットの取り出し状態を示した図
である。

【図８】回動装置及びカバーを、磁気テープカセットの
一部と共に示した斜視図である。

【符号の説明】

１ デッキ前壁の部分 ３ 装入開口 ５ 磁気テープカセット ７ 帯状カバー ７ａ 長い下方短縁 ７ｂ 長い上方短縁 ７ｃ 短い端縁 ９ 回動スピンドル 11 感知レバー 13 感知レバースピンドル 15 自由端 15a アーム 17 感知素子 19 ホルダー内部 21 カセットの上面主壁 21a 上面主壁 21b カセットの短側面 23 歯付きラック 23a 歯 25 歯付きホイール

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気テープカセット装置のカセットホル
   ダーの装入開口（３）を閉じることができるカバー
   （７）を、磁気テープカセット（５）を装入する間は、
   装入開口（３）を開くために、磁気テープカセット
   （５）自身によって開口位置に回動することができ、そ
   の後に閉口位置に復帰することができ、またこのカバー
   は、カセットホルダーから磁気テープカセット（５）を
   排出するまでの外方移動の間は、磁気テープカセット
   （５）によって再び開口位置に回動することができ、さ
   らに帯状のカバー（７）を、カバーの長端縁（７ｂ）の
   一方で回動スピンドル（９）に取付け、上記カセットホ
   ルダーは、磁気テープカセットを装入した状態で、再生
   位置に降下できるようにした、磁気テープカセット装置
   におけるカセットホルダーカバーの回動装置において、
   感知レバー（１１）を設け、この感知レバー（１１）
   は、 回動スピンドル（９）に対して平行な感知レバースピン
   ドル（１３）の回りを回動することができ、 それに取り付けた感知素子（１７）によって、磁気テー
   プカセット（５）の上面主壁（２１ａ）を感知すること
   ができ、 感知レバースピンドル（１３）と感知素子（１７）との
   間で、回動スピンドル（９）に取り付けた歯付きホイー
   ル（２５）とかみ合う歯付きラック（２３）を有する、 ことを特徴とする磁気テープカセット装置におけるカセ
   ットホルダーカバーの回動装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記カバーを閉口方
   向に向けてバネ負荷した回動装置。
3. 【請求項３】 請求項１において、感知レバースピンド
   ル（１３）を中心とした円弧として、歯付きラック（２
   ３）を湾曲させた回動装置。