JPH0543025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、オーバーヘツド型物品搬送装置等
の昇降枠の位置決め装置に関する。

（従来技術） 従来、オーバーヘツド型物品搬送装置の昇降枠
として以下の如きものは知られている。即ち、ガ
イドレールに沿つて走行する走行車に巻き取りド
ラムが設けられ、この巻き取りドラムによつて昇
降枠の吊持ベルトを巻き取つたり、巻き戻したり
して、昇降枠を昇降するようにしたものは知られ
ている。

（従来技術の欠点） 前記従来の昇降枠は、吊持ベルトの巻き戻しに
よつて、昇降枠の下降した時の位置制御を行なつ
ていたので、昇降枠の下降停止位置にバラ付きが
生じるという欠点があつた。

（考案の目的） この考案は、前記欠点を解消するためになされ
たものであつて、昇降枠の下降停止位置を常に一
定とすることの出来る装置を提供することを目的
とするものである。

（実施例） 以下に、この考案を図面に示す実施例に基づい
て説明する。なお、この明細書において、前とは
第１図右側を、後とは同図左側をいい、左とは第
２図上側を、右とは同下側をいう。

天井１に吊持具２を介してガイドレール３が設
けられ、このガイドレール３に沿つて走行車４が
移動自在に吊持され、この走行車４に昇降枠５が
昇降機６によつて昇降自在に設けられ、この昇降
機６は、吊持ベルト７、その巻き取りドラム８等
を有している。

前記昇降枠５の左右部各々には、前後一対のガ
イドロツド９が、その軸心を左右方向に向けるよ
うにして設けられ、これら左側及び右側のガイド
ロツド９各々にハンド取付部材１０が左右動自在
に設けられている。

前記昇降枠５の左右部には、左右一対のプーリ
ー１２が回転自在に設けられ、またこれらプーリ
ー１２と前後方向にずれるようにして昇降枠５の
左右方向中央に駆動プーリー１３が回転自在に設
けら、この駆動プーリー１３はステツピングモー
ター等の可逆モーター１４によつて回転させられ
るようになされている。更に昇降枠５の駆動プー
リー１３の近くには、左右一対のプーリー１５が
回転自在に設けられている。これらプーリー１
２、駆動プーリー１３及びプーリー１５にポリウ
レタン製タイミングベルト等からなるエンドレス
ベルト１６が掛け渡されている。このような構成
によつて、エンドレスベルト１６に前後１組の平
行部１６ａが構成されている。前部の平行部１６
ａは、駆動プーリー１３、プーリー１５によつて
左右に分断されている。そして、前記左側のハン
ド取付部材１０が前部の平行部１６ａに連結さ
れ、右側のハンドル取付部材１０が後部の平行部
１６ａに連結されている。このような構成によつ
て、可逆モーター１４を駆動することによつて、
ハンドル取付部材１０を相互に近寄らせたり、離
れさせたりすることが出来る。また、それら左右
動長さを調整することが出来る。

前記ハンド取付部材１０各々にはハンド体１７
が設けられ、これらハンド体１７は、ハンド取付
部材１０に取付けられた垂下部１８と、この下端
に設けられた水平支承部１９とを有している。ま
た、ハンド体１７には、前後一対の前後位置決め
ガイド２２が設けられており、これら前後位置決
めガイド２２は、前後に所定間隔Ｌをあけてハン
ド体１７に設けられた、右側及び左側の前後ガイ
ド壁２３を有しており、これら前後ガイド壁２３
の相互に対向する面が、中央側に向かつて開いた
テーパー面２４となされている。

前記昇降枠５の少なくとも対角位置に上下に貫
通した貫通孔２７が形成され、これら貫通孔２７
と同心となるようにして、下方拡がりのテーパー
孔２８を有するガイド筒２９が昇降枠５の下面に
設けられている。なお、貫通孔２７はない場合も
ある。

荷積み・荷降ろしの少なくともいずれか一方の
作用をなす荷積み・荷降ろしステーシヨン３１に
は前記貫通孔２７に嵌まり込む垂直棒３２が立設
され、これら垂直棒３２に前記テーパー孔２８に
整合嵌入するテーパー周面３４を有する嵌入部材
３３が、位置変更自在にねじ３５で止められてい
る。

なお、昇降枠５の少なくとも対角位置に垂下棒
を設け、これら垂下棒に、下方すぼまりのテーパ
ー周面を有する嵌入部材を設け、他方、荷積み・
荷降ろしステーシヨンに前記テーパー周面が整合
嵌入するテーパー孔を有するガイド筒を設けるよ
うにしてもよい。

荷積み・荷降ろしステーシヨン３１にはケース
３７が２個載置されるようになされ、これらケー
ス３７には、ハンド体１７によつて吊持される、
前後長さがＬである左右一対の把手３８が設けら
れ、これら把手３８は、垂直部３９と、その上端
に設けられた水平部４０とを有している。

（実施例の作用） 次に実施例装置の作用を説明する。

走行車４が、荷積み・荷降ろしステーシヨン３
１の搬送ケース３７の上方に移動して、そこで停
止すると、昇降枠５は、ハンド取付部材１０を最
外側に移動させた状態で、嵌入部材３３がテーパ
ー孔２８に整合嵌入する位置まで下降すると停止
する。なお、その状態となつたとき、水平支承部
１９が把手３８の水平部４０よりやや下になるよ
うに、嵌入部材３３の高さ位置は調節されてい
る。要するに、昇降枠５は常にその高さ位置で停
止することになる。次いで、ハンド取付部材１０
は相互に寄り合うように中央に向かつて移動し
て、水平支承部材１９を水平部４０の直下に臨ま
せる位置で停止する。その際、テーパー面２４が
案内となつて、把手３８は前後ガイド壁２３の間
に入り込む。その後、昇降枠５が上昇すると、水
平支承部１９が水平部４０を支承して、２個のケ
ース３７を持ち上げる。昇降枠５は最上位置まで
上昇すると停止し、走行車４は走行を開始して、
ケース３７を所定の位置に搬送する。そして、走
行車４がケース３７を降ろす位置で停止すると、
前記と逆の順序でケース３７は別の荷積み・荷降
ろしステーシヨンに降ろされる。

（考案の効果） この考案は、前記の如き構成によつて、以下如
き効果を奏する。

テーパー孔を有するガイド筒と、テーパー孔に
整合嵌入するテーパー周面を有する嵌入部材とに
よつて、昇降枠の下降停止位置を正確に定めるこ
とが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであつて、
第１図は一部破砕側面図、第２図は第１図−
線断面図、第３図は第１図−線断面図であ
る。 ５……昇降枠、２７……貫通孔、２８……テー
パー孔、２９……ガイド筒、３１……荷積み・荷
降ろしステーシヨン、３２……垂直棒、３３……
嵌入部材、３４……テーパー周面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 水平動自在で且つ昇降自在な昇降枠の相互に
   対向する縁部に、上下に貫通した一対の貫通孔
   が形成され、これら貫通孔と同心となるように
   して、下方拡がりのテーパー孔を有するガイド
   筒が昇降枠の下面に設けられ、他方、荷積み・
   荷降ろしステーシヨンに前記貫通孔に嵌まり込
   む垂直棒が立設され、これら垂直棒に、前記テ
   ーパー孔に整合嵌入するテーパー周面を有する
   嵌入部材が設けられている昇降枠の位置決め装
   置。 ２ 水平動自在で且つ昇降自在な昇降枠の相互に
   対向する縁部に、下方拡がりのテーパー孔を有
   する一対のガイド筒が設けられ、他方、荷積
   み・荷降ろしステーシヨンに前記ガイド筒に嵌
   まり込む垂直棒が立設され、これら垂直棒に、
   前記テーパー孔に整合嵌入するテーパー周面を
   有する嵌入部材が設けられている昇降枠の位置
   決め装置。 ３ 前記嵌入部材が垂直棒に位置変更自在となさ
   れている請求項１又は２記載の昇降枠の位置決
   め装置。 ４ 水平動自在で且つ昇降自在な昇降枠の相互に
   対向する縁部に一対の垂下棒が設けられ、これ
   ら垂下棒に、下方すぼまりのテーパー周面を有
   する嵌入部材が設けられ、他方、荷積み・荷降
   ろしステーシヨンに前記テーパー周面が整合嵌
   入するテーパー孔を有するガイド筒が設けられ
   ている昇降枠の位置決め装置。