JPH0542785U - オイルダンパーにおけるピストンの緩衝構造 - Google Patents

オイルダンパーにおけるピストンの緩衝構造

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JPH0542785U
JPH0542785U JP9025191U JP9025191U JPH0542785U JP H0542785 U JPH0542785 U JP H0542785U JP 9025191 U JP9025191 U JP 9025191U JP 9025191 U JP9025191 U JP 9025191U JP H0542785 U JPH0542785 U JP H0542785U
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JP
Japan
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piston
oil
gel
cylinder
oil damper
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JP9025191U
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English (en)
Inventor
一 辻本
憲治 角田
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Washi Kosan Co Ltd
Original Assignee
Washi Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輌が走行する際、舗装路の継ぎ目や路面の
小さな凹凸によって不意に発生する振動を緩和すること
ができるオイルダンパーにおけるピストンの緩衝構造を
提供すること。 【構成】 ショックアブソーバーに組み込まれるオイル
ダンパーにおいて、ピストンの端面及び/又はシリンダ
ーの内部にゲル状物質からなる緩衝材を付設する。又、
ピストンを2分割し、ゲル状物質をその間にはさみ込ん
だ状態に配設して実施する。更に、ゲル状物質の内部に
気体を封入した弾性体を埋設する。別構成として、シリ
ンダー内の油中に気体を封入した弾性体を付設する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車輌等のショックアブソーバーに組み込まれるオイルダンパーにお けるピストンの緩衝構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車輌等のショックアブソーバーに組み込まれているオイルダンパーのピ ストンには、貫通する小孔と圧縮逃し弁が設けられ、一方、シリンダーの底部に は逆止め弁が設けられて、充填された油の流れによる抵抗によって、振動を減衰 する力を発生させているのが基本的なオイルダンパーの構造となっている。又、 最近では路面の状況をセンサーによりチェックしながらピストンの小孔の大きさ を適宜調整し、緩衝度合を制御する方法もとられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながらオイルダンパーは、車輌等の自重を支えるスプリングの振動を素 早く抑制することが目的であり、振動が始まるごく初期の段階では油は急に流動 しないので、舗装道路の継ぎ目や路面の小さな凹みによる小刻みな衝撃には即応 できない。
【0004】 一方、これらの小さな衝撃に対応する手段としては、タイヤ自体によって振動 を吸収するように工夫されているものもあるが、その目的とするところは100 〜400Hzの周波数域の騒音を吸収することが主な目的であり、不連続に発生 する小刻みな衝撃には対応できない。又、偏平タイヤが装着される場合にあって は、カーカス部が短くなって衝撃は更に吸収しにくい状況となっている。
【0005】 本考案は上記欠点を解消し、車輌が走行する際、舗装路の継ぎ目や路面の小さ な凹凸によって不意に発生する振動を緩和することができるオイルダンパーにお けるピストンの緩衝構造を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】
本考案のオイルダンパーにおけるピストンの緩衝構造は、ショックアブソーバ ーに組み込まれるオイルダンパーにおいて、ピストンの端面及び/又はシリンダ ーの内部にゲル状物質からなる緩衝材を付設したものである。
【0007】 車輪からもたらされる振動のごく初期の段階のものが、油の圧力の急激な高ま りを抑えるように緩衝材が作用し、小刻みな振動が吸収緩和される。
【0008】 又、ピストンを2分割し、ゲル状物質をその間にはさみ込んだ状態に配設する ことでより効果的な緩衝効果が得られる。
【0009】 更にゲル状物質の内部に気体を封入した弾性体を埋設してなる構成とすること で、ゲル状物質の復元性が高められて、連続的に発生する小刻みな振動に対し好 適な緩衝効果が得られる。
【0010】 又、別の構成として、シリンダー内の油中に気体を封入した弾性体を付設して 油圧を緩衝する構成によっても、本考案の課題を解決できる。
【0011】
【実施例1】 図1は、本考案のオイルダンパーの緩衝構造を示す1実施例の縦断面図であっ て、基本的なオイルダンパーを改良したものである。1はシリンダー、2はピス トン、3はピストン棒、4は防塵筒であり、5a、5bは取付環である。シリン ダー1内には油6が充填されるがピストン2によって分割されるシリンダー1の 上部を上部室8、同下部を下部室9とし、油溜め7内の油は逆止め弁10及び逆 止め弁小孔11を介して通じている。又上部室8と下部室9はピストン2に設け られる小孔12にて通じており、この小孔には圧縮逃し弁が組み込まれるが図示 していない。
【0012】 取付環5a、5bをそれぞれ車体側と車輪側に取り付け、車輪が道路の凸部を 乗り越えるとき取付環5bは上方へ突き上げられるが、このとき下部室9は圧力 が上昇し油6はピストンに設けられた小孔12を通じて上部室8へ流動すると同 時に逆止め弁小孔11を通じて油溜め7内へ流動する。
【0013】 ところでシリンダー下部室9内の油6の圧力が上昇するとき、ごく初期の段階 では油は殆ど流動せず従って衝撃が短時間で終了するようなときは、この衝撃力 は、車体に伝達される。又、このようなオイルダンパーは長いストロークを必要 とする凸部への乗り上げの場合には、かなり有効に緩衝してくれる訳であるが、 例えば舗装路の継ぎ目などでは油は固体とみなされるような状況となり、緩衝作 用はない。
【0014】 本考案においては、上述したような状況に対応するため、図1に示すように、 ピストン2の先端部とシリンダー1の上端部に設けられた油止めガスケット13 の一端にシリコーンゲル15を付設させたものである。シリコーンゲル15はそ の硬度が針入度100〜200の範囲のものを選び、その周囲を高ダンピングゴ ムシート(図示せず)で包んでいる。シリコーンゲル15はピストン2の下端部 に取付座14を介して取り付けられており、その中心部には油の流通路16が設 けられている。一方シリンダー内の上部室8の上端部にシリコーンゲル17をピ ストン棒3の動作に支障のないように油止めガスケット13に付設した。その作 用状態は、車輪の短時間内での上下動によって、取付環5bが追随して上下動を 行ない、この上下動に伴ってシリンダー1内の上部室8及び下部室9は交互に圧 力が上昇するが、この衝撃的状況の下でシリコーンゲルは緩衝材として機能する 。なお、高ダンピングゴムで封じたシリコーンゲルの形状は円柱形に限らずドー ナッツ等の円形でも実用可能である。
【0015】
【実施例2】 図2は、シリコーンゲルをピストンの内部に組み込んだ場合の縦断面図を示し ている。シリンダー1内に主ピストン18、従ピストン19を設ける。ピストン 棒40に主ピストン18はナット21によって固定する。従ピストン19をピス トン棒40上で摺動可能に取り付ける。又、脱落しないようにナット22を締着 する。これら2つのピストンの間隙をシリコーンゲル23で埋める。このシリコ ーンゲル23はその周囲を高ダンピングゴム材24で被覆している。ピストン棒 40の先端部には、細孔25を2つのピストンを貫通して設け、図1に示すもの と同じ上部室8と下部室9に通じている。このピストンの緩衝構造をもつオイル ダンパーを装着した自動車が走行中に道路の起伏にのり上げ車輪が突き上げられ ると、下部室9の油の圧力が上昇して従ピストン19は押し上げられる。この結 果シリコーンゲル23が、この衝撃を緩和しながら更に主ピストン18が押し上 げられる。この動作と相俟って下部室9内の油6は細孔25を通じて上部室8へ 流出する。又、逆に車輪の跳返りのときには、シリンダー1が、図2の下方へ移 動することとなり、従ピストン19は引きずられるのでシリコーンゲル23の圧 迫は解除され、この場合の衝撃の緩和は図1に示したシリコーンゲル17が負担 することになる。
【0016】
【実施例3】 図3はピストン2の先端に組み込まれた取付座14に気体26を高ダンピング ゴム材27aで包み込んだ、ドーナッツ状の弾性体28をシリコーンゲル29内 に埋設して載設したものである。動作状況は実施例1と同様であるが、シリコー ンゲル29の復元速度を気体26の反発力でおぎなうことができる。この場合も シリコーンゲル29は高ダンピングゴム材27bにて被覆されている。実施例と して示さないが、気体を封入した弾性体は球状あるいは立方体など種々の形態を とることが可能である。
【0017】
【実施例4】 図4はゲル状物質を使用しない実施例であり、ドーナッツ状に気体26を高ダ ンピングゴム材27cで封入したものであり、シリンダー内の油6の中に固定し ている。この場合においては、ゲル状物質の変形能を考慮する必要がないのでエ ヤーダンパーなどと同様の成果をあげることが可能である。30は弾性体の固定 材である。
【0018】
【考案の効果】
以上説明したように本考案の緩衝構造をもつオイルダンパーは、衝撃緩衝機能 を有するシリコーンゲルをオイルダンパーの油の圧力が直接及ぶピストンの要所 へ配設した構造であるので、車輪が路面の凹凸に追動して突き上げあるいは跳返 りをおこした際、この衝撃が緩和される。このようにごく初期の段階の衝撃を緩 和できるので、舗装路の継ぎ目、ジャリ道などでおこるごく小刻みな衝撃に対し てその緩和効果を有効に発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示し、衝撃の緩衝のためシリコーン
ゲルをピストンに組み込んだオイルダンパーを示す縦断
面図である。
【図2】実施例2を示し、ピストン部分を分割型とした
もので、分割したピストンの間隙にシリコーンゲルを組
み込んだ構造を示す縦断面図である。
【図3】実施例3を示し、ゲル状物質の内部に気体を封
入した弾性体を埋設してなるオイルダンパーの一部を示
す縦断面図である。
【図4】実施例4を示し、シリンダー内の油中に気体を
封入した弾性体を付設したオイルダンパーの一部を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダー 2 ピストン 3 ピストン棒 4 防塵筒 5a 取付環(上部) 5b 取付環(下部) 6 油 7 油溜め 8 上部室 9 下部室 10 逆止め弁 11 逆止め弁小孔 12 小孔 13 油止めガスケット 14 取付座 15 シリコーンゲル 16 油の流通路 17 シリコーンゲル 18 主ピストン 19 従ピストン 21 ナット 22 ナット 23 シリコーンゲル 24 高ダンピングゴム材 25 細孔 26 気体 27a 高ダンピングゴム材 27b 高ダンピングゴム材 27c 高ダンピングゴム材 28 弾性体 29 シリコーンゲル 30 弾性体の固定材 40 ピストン棒

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショックアブソーバーに組み込まれるオ
    イルダンパーにおいて、ピストンの端面及び/又はシリ
    ンダーの内部にゲル状物質からなる緩衝材を付設したピ
    ストンの緩衝構造。
  2. 【請求項2】 ピストンを2分割し、ゲル状物質をその
    間にはさみ込んだ状態に配設した請求項1に記載のピス
    トンの緩衝構造。
  3. 【請求項3】 ゲル状物質の内部に気体を封入した弾性
    体を埋設してなる請求項1に記載のピストンの緩衝構
    造。
  4. 【請求項4】 シリンダー内の油中に気体を封入した弾
    性体を付設して油圧を緩衝するようになしたピストンの
    緩衝構造。
JP9025191U 1991-11-01 1991-11-01 オイルダンパーにおけるピストンの緩衝構造 Pending JPH0542785U (ja)

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