JPH0542311A - 圧延ロールの研削方法 - Google Patents

圧延ロールの研削方法

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JPH0542311A
JPH0542311A JP20029791A JP20029791A JPH0542311A JP H0542311 A JPH0542311 A JP H0542311A JP 20029791 A JP20029791 A JP 20029791A JP 20029791 A JP20029791 A JP 20029791A JP H0542311 A JPH0542311 A JP H0542311A
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Tomio Azumi
富夫 安積
Takanori Shimizu
孝宣 清水
Kanji Hayashi
寛治 林
Eikyu Kin
英九 金
Eikan Jo
永煥 徐
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HOKOU SOGO SEITETSU KK
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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HOKOU SOGO SEITETSU KK
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Pohang Iron and Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロール研削面が円滑で左右対称なロールプロ
フィールを有するような段差研削を行なう。 【構成】 一方の段差部1aを研削する場合の砥石3の
研削面の幅と、他方の段差部1a′を研削する場合の砥
石3′の研削面の幅とに差をつけ、この差を適宜変化さ
せて研削するようにし、研削能の差による研削不足及び
研削過多を解消し、ロール研削面が円滑で左右対称なロ
ールプロフィールを有するような段差研削を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延中に摩耗した圧延
ロールを研削して再使用できるようにする圧延ロールの
研削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材等の被圧延材を圧延する圧延ロール
の表面は必ず摩耗する。この場合、図4に示すように、
圧延ロール1の表面は被圧延材Sの幅lに等しい範囲、
即ち通板部1bが摩耗し、通板部1bの両側の非通板部
1a(幅l1)は摩耗しない。このような、通板部1b
と非通板部1aとの摩耗による段差を解消し、また摩耗
による圧延ロール1の表面の損傷を修復し、常時円滑な
ロール表面を保持するため、圧延中に圧延ロール1の研
削を行なういわゆるオンラインロール研削が実施されて
いる。
【0003】図2はオンラインロール研削の一例を示し
たものである。ケース4内には8組のカップ形の砥石3
が間隔Pをおいて設置され、図示しない移動装置により
ケース4全体を圧延ロール1の軸方向に移動させ、圧延
ロール1の全幅に亘り表面の研削を行なう。
【0004】図3は研削機構を示したものである。カッ
プ形の砥石3は、ケース4内に設けた油圧シリンダ5に
よって研削対象の圧延ロール1へ所定圧で押付けられ、
研削を行なうことができる。ケース4はスクリュージャ
ッキ6に支持され、スクリュージャッキ6はモータ7に
よって作動し、砥石3の高さを任意に調整することがで
きる。
【0005】オンラインロール研削には、非通板部(段
差部)1aを研削する段差研削と、段差部1aを含む圧
延ロール1の全幅を研削する全面研削とがある。実際に
は、図4に示すように、非通板部である段差部1aを通
板部1bと略同じレベルまで点線で示す段差研削を行な
い、次いで圧延ロール1の全幅を二点鎖線で示す全面研
削を行なって仕上げる。
【0006】図5には段差研削の状況を示してある。砥
石3,3′は非駆動で、回転する圧延ロール1に対して
若干傾斜して前面部が押付けられ、軸3X,3X′を中
心に連れ回りさせながら研削するようになっている。図
中のβ1 及びβ2 は砥石3,3′のON(研削実行)、
OFF(研削休止)を切換える位置の設定値である。即
ち、砥石3,3′の研削面と圧延ロール1の段差部1a
との接触長さa−c,b′−c′がこの設定値β1 また
はβ2 より大きいか小さいかによって研削のON,OF
Fを切り換える。
【0007】具体的には、左側の砥石3において、 a−c≧β1 の時研削ON、 a−c<β1 の時研削OFF、に切り換える。
【0008】同様に右側の砥石3′において、 b′−c′≧β2 の時研削ON、 b′−c′<β2 の時研削OFF、に切り換える。
【0009】この設定値β1 ,β2 については、砥石
3,3′の研削能vg(圧延ロール1の1回転あたりの
研削量:μm/rev)が、砥石3,3′と圧延ロール1と
の接触幅の全域において均等であるとして、実験的に得
られたデータを基に以下のように設定されている。 β1 =β2 ≒0.6 W ただし、Wは砥石3,3′と圧延ロール1の接触幅であ
る。
【0010】図6乃至図9は設定値β1 ,β2 を種々の
値に設定した時の研削後のロールプロフィールの違いを
示したものである。
【0011】ここで、段差部c点の研削量△R(μm)
は次式で表わすことができる。 △R=vg・n・tg ただし、nは圧延ロール1の回転数(rev /sec )、t
gはc点の研削時間(sec )である。
【0012】尚、研削能vgは砥石3,3′の押付け線
圧ρ(kg/min)が高い程大きくなる。 ρ=Q/ld ただし、Qは砥石1個あたりの押付け力(kg)、ldは
砥石と圧延ロールの接触長さ(mm)である。
【0013】図6にはβ=Wの場合を示してある。段差
部c点において、△tg=0、またρも変化しないの
で、研削量不足の研削プロフィールとなる。
【0014】図7にはβ≒0.8 Wの場合を示してある。
同一押付け力Qで研削すると、ρ=Q/βとなり、定常
部研削時のρ=Q/Wより高くなり、vgも大きくなる
が、研削時間△tg=△W/v0 ≒0.2 W/v0 が短か
く、研削量がまだ不足する研削プロフィールとなる。
【0015】図8にはβ≒0.6 Wの場合を示してある。
押付け線圧の増加によるvgの増加と研削時間△tg≒
0.4 W/v0 がバランスして良好な研削プロフィールと
なる。
【0016】図9にはβ≒0.4 Wの場合を示してある。
押付け線圧の増加によるvgの増加と研削時間△tg≒
0.6 W/v0 が大きくなりすぎて、研削過多の研削プロ
フィールとなる。
【0017】従って、β≒0.6 Wの時、最も良好な研削
プロフィールが得られることがわかる。
【0018】また、カップ形の砥石3の原理は、図12
に示すように、砥石3と圧延ロール1の相対すべり速度
Vsで研削するとことにある。また、この相対すべり速
度Vsの方向が砥石3と圧延ロール1の接触線の各点に
おいて異なっており、そのため、研削目の方向が交差す
ることにより優れた研削能が得られるところに大きな特
徴がある。
【0019】しかし、相対すべり速度Vsの方向は、砥
石3の内側よりも外側の方が方向が変化が大きいことが
わかる。このことから、研削目の方向がより交差できる
砥石3の外側の方が内側より高い研削能となっている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】カップ形の砥石3は、
内側と外側とで研削能が異なるが、従来はこの違いを考
慮せず、β1 =β2 ≒0.6 Wとして研削していた。従っ
て、図10に示すように、左側の段差部1aのc点で研
削能vgが一定の時に適正であったβ1 ≒0.6 Wにおい
て、研削能vgの低い砥石3の内側で研削するため、研
削量が不足する傾向があった。また、図11に示すよう
に、右側の段差部1a′のc′点では、研削能vgが一
定の時に適正であったβ2 ≒0.6 Wにおいて、研削能v
gの高い砥石3′の外側で研削するため、研削量が過多
となる傾向があった。この結果、左側の段差部1aで凸
状の研削プロフィールとなり、逆に右側の段差部1a′
では凹状の研削プロフィールとなる、といった問題が生
じていた。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の圧延ロールの研削方法は、連続圧延中の圧延
ロールにカップ形の砥石を圧接し、被圧延材の通板部と
圧延ロールの両側の非通板部との段差部を研削する圧延
ロールの研削方法において、一方の段差部を研削する場
合と他方の段差部を研削する場合とで、砥石の研削幅に
差をつけるようにしたことを特徴とする。
【0022】具体的には、研削能を均等とした時の設定
値βでは研削量が不足ぎみとなる左側の段差部では、設
定値β1 を少し小さくすることにより段差部のc点での
研削時間を長くして研削量不足を解消する。また、研削
量が過多となる右側の段差部では、設定値β2 を少し大
きくして段差部のc′点での研削時間を短かくして研削
量過多を解消する。
【0023】一方の段差部を研削する場合と、他方の段
差部を研削する場合とで、砥石の研削幅を変化させて研
削するようにし、研削時間の調節を行なう。
【0024】
【作用】一方の段差部を研削する場合と、他方の段差部
を研削する場合とで、砥石の研削幅を変化させて研削す
るようにし、左右対称の円滑なプロフィールを有するロ
ール研削面を得る。
【0025】
【実施例】本発明の一実施例を図1に基づいて説明す
る。図1には本発明の一実施例に係る圧延ロールの研削
方法の説明図を示してある。尚、図2乃至図5で示した
部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省
略する。また、本実施例の対象となるロール研削装置の
構成、作用及び研削手順等は従来技術と同様であるた
め、重複する説明は省略する。
【0026】図1は摩耗した通板部1bと摩耗していな
い圧延ロール1の両側の非通板部、即ち段差部1a,1
a′を、砥石3を用いて全面研削している状況を示した
ものである。
【0027】この場合、砥石3の外端aと段差部1aの
内端cとの距離a−c、または、砥石3′の内端b′と
段差部1a′の内端c′との距離b′−c′が所定の設
定値β1 ,β2 に対して、a−c≧β1 、b′−c′≧
β2 の時研削を実施する。この時、従来の設定値βでは
研削量が不足する左側の砥石3(研削をOFFにした時
に砥石の内側が段差部1aのc点から外れる方向に傾斜
させた砥石)については、設定値β1 の値を小さくする
ことにより、段差部c点での研削時間を長くして研削量
の不足を解消する。
【0028】一方、右側の砥石3′(研削をOFFにし
た時に砥石の外側が段差部c′点からはずれる方向に傾
斜させた砥石)につていは、前述とは逆に設定値β2
値を従来の設定値より大きくすることにより研削過多を
解消する。
【0029】即ち、β<β2 として研削を行なう。この
ようにして、研削条件,研削面状態等を考慮して適宜β
1 及びβ2 を変化させることにより、図示の如く、ロー
ル研削面が円滑で左右対称のロールプロフィールを有す
るような段差研削を行なうことができる。尚、この後、
図の二点鎖線で示すように圧延ロール1の全幅を全面研
削してロール研削が完了する。
【0030】
【発明の効果】本発明の圧延ロールの研削方法は、一方
の段差部を研削する場合の砥石の幅と、他方の段差部を
研削する場合の砥石の研削面の幅とに差をつけ、この差
を適宜変化させて研削するようにしたので、研削能の差
による研削不足及び研削過多が解消される。この結果、
ロール研削面が円滑で左右対称なロールプロフィールを
有するような段差研削を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧延ロールの研削方法
の説明図。
【図2】オンラインによる圧延ロール研削の状況説明
図。
【図3】研削機構を表わす側面図。
【図4】圧延ロールの摩耗状況説明図。
【図5】段差研削の状況説明図。
【図6】段差研削後の研削面の状況説明図。
【図7】段差研削後の研削面の状況説明図。
【図8】段差研削後の研削面の状況説明図。
【図9】段差研削後の研削面の状況説明図。
【図10】左側段差部の段差研削後の研削面の状況説明
図。
【図11】右側段差部の段差研削後の研削面の状況説明
図。
【図12】カップ形砥石の研削方向と研削能の分布を示
す説明図。
【符号の説明】
1 圧延ロール 1a,1a′ 段差部 1b 通板部 3,3′ 砥石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 寛治 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 金 英九 韓国 全南東光陽市太金面金湖里617 浦 項綜合製鐵株式会社光陽製鐵所内 (72)発明者 徐 永煥 韓国 全南東光陽市太金面金湖里617 浦 項綜合製鐵株式会社光陽製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続圧延中の圧延ロールにカップ形の砥
    石を圧接し、被圧延材の通板部と圧延ロールの両側の非
    通板部との段差部を研削する圧延ロールの研削方法にお
    いて、一方の段差部を研削する場合と他方の段差部を研
    削する場合とで、砥石の研削幅に差をつけるようにした
    ことを特徴とする圧延ロールの研削方法。
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