JP2695096B2 - 光沢付与調質圧延方法 - Google Patents
光沢付与調質圧延方法Info
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- JP2695096B2 JP2695096B2 JP4164980A JP16498092A JP2695096B2 JP 2695096 B2 JP2695096 B2 JP 2695096B2 JP 4164980 A JP4164980 A JP 4164980A JP 16498092 A JP16498092 A JP 16498092A JP 2695096 B2 JP2695096 B2 JP 2695096B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯に光沢を与えるよ
うに調質圧延を行う方法に関するものである。
うに調質圧延を行う方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】冷延鋼帯に要求される性質はいろいろと
あるが、その１つに光沢性がある。従来、ブライト鋼帯
等の光沢度が重要視されている鋼帯の調質圧延において
は、図５に示すように、調質圧延機１のワークロール５
１を研磨する砥石６０の番手を上げて、ロール表面の光
沢度を高めている。しかし、このような従来法では、次
のような問題がある。
あるが、その１つに光沢性がある。従来、ブライト鋼帯
等の光沢度が重要視されている鋼帯の調質圧延において
は、図５に示すように、調質圧延機１のワークロール５
１を研磨する砥石６０の番手を上げて、ロール表面の光
沢度を高めている。しかし、このような従来法では、次
のような問題がある。
【０００３】まず、光沢度の高い鋼帯を得るには、高番
手の砥石で研磨したワークロールを使用しなければなら
ない。しかし、高番手の砥石による研磨は時間がかか
り、より高い光沢度を得ようとすると、砥石の開発やロ
ールの開発等が必要となり、かなり困難である。次に、
光沢度の高い鋼帯を得るには、湿式圧延よりも乾式圧延
の方が有利である。しかし、光沢が必要でかつ硬度が重
視される鋼帯については、湿式圧延によって伸びを大き
くする必要があり、そのためにより高い光沢度を維持す
ることが困難である。
手の砥石で研磨したワークロールを使用しなければなら
ない。しかし、高番手の砥石による研磨は時間がかか
り、より高い光沢度を得ようとすると、砥石の開発やロ
ールの開発等が必要となり、かなり困難である。次に、
光沢度の高い鋼帯を得るには、湿式圧延よりも乾式圧延
の方が有利である。しかし、光沢が必要でかつ硬度が重
視される鋼帯については、湿式圧延によって伸びを大き
くする必要があり、そのためにより高い光沢度を維持す
ることが困難である。
【０００４】また、特開昭６０−２２７９０４号公報で
は、ロールをスパイラル状に研削する方法を提案してい
るが、このロール研削方法は非常に困難であり、また、
時間もかかる。
は、ロールをスパイラル状に研削する方法を提案してい
るが、このロール研削方法は非常に困難であり、また、
時間もかかる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡単な方法
で効率よく光沢度の高い鋼帯を得ることを課題としてい
る。
で効率よく光沢度の高い鋼帯を得ることを課題としてい
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の光沢付与調質圧
延方法は、調質圧延機入側において鋼帯表面に斜め方向
の研削目を与え、その後調質圧延を行う光沢付与調質圧
延方法において、前記斜め方向の研削目を付与するにさ
いしては、調質圧延機入側の研削付与のためのロールを
鋼帯の進行方向に直角な方向に関して、水平面内で所定
の角度αを０．３°以上傾け、かつ、圧下率を０．０１
％以下に極軽圧下をすることによって、上記課題を解決
している。前記研削目は、粗面ロール、ブラシロール、
砥石ロール等によって与えられる。
延方法は、調質圧延機入側において鋼帯表面に斜め方向
の研削目を与え、その後調質圧延を行う光沢付与調質圧
延方法において、前記斜め方向の研削目を付与するにさ
いしては、調質圧延機入側の研削付与のためのロールを
鋼帯の進行方向に直角な方向に関して、水平面内で所定
の角度αを０．３°以上傾け、かつ、圧下率を０．０１
％以下に極軽圧下をすることによって、上記課題を解決
している。前記研削目は、粗面ロール、ブラシロール、
砥石ロール等によって与えられる。
【０００７】
【作用】本発明の方法では、調質圧延前に、粗面ロー
ル、ブラシロール、砥石ロール等によって、鋼帯表面に
研削目を入れる。これにより、鋼帯表面の平坦部を増加
させ、かつ、研削目を鋼帯斜め方向に付けることによっ
て、湿式圧延によって生じるオイルピットの発生を抑制
する。上記各種ロールを鋼帯表面にこすり付けることに
よって、鋼帯表面に研削目を付ける。そのために、ロー
ルの回転方向は鋼帯の進行方向に対して逆にし、また、
回転数を３００ｒｐｍ以上程度まで上げることが好まし
い。
ル、ブラシロール、砥石ロール等によって、鋼帯表面に
研削目を入れる。これにより、鋼帯表面の平坦部を増加
させ、かつ、研削目を鋼帯斜め方向に付けることによっ
て、湿式圧延によって生じるオイルピットの発生を抑制
する。上記各種ロールを鋼帯表面にこすり付けることに
よって、鋼帯表面に研削目を付ける。そのために、ロー
ルの回転方向は鋼帯の進行方向に対して逆にし、また、
回転数を３００ｒｐｍ以上程度まで上げることが好まし
い。
【０００８】
【実施例】図１−４を参照して、本発明の光沢付与調質
圧延方法の実施例について説明する。
圧延方法の実施例について説明する。
【０００９】図１は、本発明の方法が適用される一般の
調質圧延ラインの概略説明図である。図１において、調
質圧延機１を中心として、その入側に上流側より鋼帯供
給リール１１、ピンチロール１２、クリンプロール１３
が設けられ、また、その出側に上流側よりクロスブレー
キ・ロール２３、デフレクタロール２２、鋼帯巻取リー
ル２１が設けられている。本発明の光沢付与調質圧延方
法は、図１，２に示すように、調質圧延機１の入側にお
いて、ピンチロール１２またはクリンプロール１３によ
って、鋼帯２の表面に斜め方向の研削目３を与え、その
後、調質圧延機１によって通常の調質圧延を行う。研削
目３は、粗面ロール、ブラシロール、砥石ロール等によ
って与えられる。これらロールの軸心を鋼帯２の進行方
向に直角な方向に関して所定の角度αを付けることが好
ましい。例えば、図２においてはα＝０．３゜である。
研削目３を与えるロール１２（１３）の配置例として
は、図３に示すように、鋼帯２の下側（Ａ）、上側
（Ｂ）または上下両側（Ｃ）のいずれでもよく、また、
ロール１２（１３）の傾斜としては上側ロールのみ傾斜
（Ｄ）、下側ロールのみ傾斜（Ｅ）、上下両側ロール傾
斜（Ｆ）、または上下両側ロール無傾斜（Ｃ）のいずれ
でもよい。また、これら（Ａ）−（Ｆ）を適宜組み合せ
ることもできる。
調質圧延ラインの概略説明図である。図１において、調
質圧延機１を中心として、その入側に上流側より鋼帯供
給リール１１、ピンチロール１２、クリンプロール１３
が設けられ、また、その出側に上流側よりクロスブレー
キ・ロール２３、デフレクタロール２２、鋼帯巻取リー
ル２１が設けられている。本発明の光沢付与調質圧延方
法は、図１，２に示すように、調質圧延機１の入側にお
いて、ピンチロール１２またはクリンプロール１３によ
って、鋼帯２の表面に斜め方向の研削目３を与え、その
後、調質圧延機１によって通常の調質圧延を行う。研削
目３は、粗面ロール、ブラシロール、砥石ロール等によ
って与えられる。これらロールの軸心を鋼帯２の進行方
向に直角な方向に関して所定の角度αを付けることが好
ましい。例えば、図２においてはα＝０．３゜である。
研削目３を与えるロール１２（１３）の配置例として
は、図３に示すように、鋼帯２の下側（Ａ）、上側
（Ｂ）または上下両側（Ｃ）のいずれでもよく、また、
ロール１２（１３）の傾斜としては上側ロールのみ傾斜
（Ｄ）、下側ロールのみ傾斜（Ｅ）、上下両側ロール傾
斜（Ｆ）、または上下両側ロール無傾斜（Ｃ）のいずれ
でもよい。また、これら（Ａ）−（Ｆ）を適宜組み合せ
ることもできる。
【００１０】本発明の方法の具体的実施例について、次
に説明する。本実施例では入側のクリンプロール１３を
クロス可能な機構とし、４重式調質圧延機１を使用し
た。厚み０．８ｍｍ×幅１２００ｍｍの冷延鋼帯を用
い、伸び率０．８％、圧延速度５００ｍｐｍで調質圧延
を行った。このときのワークロールの直径は６００ｍｍ
であり、その表面粗度（Ｒａ）は０．１μｍであり、ク
リンプロールの傾斜角度αを変えて光沢度を調べた結果
を図４に示す。α≧０．３にすると、光沢度は一段と向
上することがわかつた。次に、ピンチロールに研削目を
入れて実施した結果を下記の表１に示す。
に説明する。本実施例では入側のクリンプロール１３を
クロス可能な機構とし、４重式調質圧延機１を使用し
た。厚み０．８ｍｍ×幅１２００ｍｍの冷延鋼帯を用
い、伸び率０．８％、圧延速度５００ｍｐｍで調質圧延
を行った。このときのワークロールの直径は６００ｍｍ
であり、その表面粗度（Ｒａ）は０．１μｍであり、ク
リンプロールの傾斜角度αを変えて光沢度を調べた結果
を図４に示す。α≧０．３にすると、光沢度は一段と向
上することがわかつた。次に、ピンチロールに研削目を
入れて実施した結果を下記の表１に示す。
【００１１】
【表１】
【００１２】
【発明の効果】本発明によれば、既存の調質圧延設備を
わずかに改良することによって、従来よりも高い光沢度
をもつ鋼帯を得ることができる。
わずかに改良することによって、従来よりも高い光沢度
をもつ鋼帯を得ることができる。
【図１】 本発明の方法が適用される一般の調質圧延ラ
インの概略説明図である。
インの概略説明図である。
【図２】 本発明の方法にもとづいて鋼帯表面に研削目
が入れられる状態を示す平面図である。
が入れられる状態を示す平面図である。
【図３】 研削目を入れる各種手段の説明図である。
【図４】 ロール傾斜角度と鋼帯表面光沢度との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図５】 従来の光沢付与調質圧延方法の説明図であ
る。
る。
１：調質圧延機、 ２：鋼帯、 ３：研削
目、１２：ピンチロール、 １３：クリンプロー
ル。
目、１２：ピンチロール、 １３：クリンプロー
ル。
フロントページの続き (72)発明者 中野 恒夫 広島県広島市西区観音新町四丁目６番22 号 三菱重工業株式会社 広島製作所内 (72)発明者 梶原 哲雄 広島県広島市西区観音新町四丁目６番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−144306（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−227904（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】 調質圧延機入側において鋼帯表面に斜め
方向の研削目を与え、その後調質圧延を行う光沢付与調
質圧延方法において、前記斜め方向の研削目を付与する
にさいし、研削付与のためのロールを鋼帯の進行方向に
直角な方向に関して、水平面内で所定の角度αを０．３
°以上傾け、かつ、圧下率を０．０１％以下に極軽圧下
をすることを特徴とした光沢付与調質圧延方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4164980A JP2695096B2 (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 光沢付与調質圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4164980A JP2695096B2 (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 光沢付与調質圧延方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06503A JPH06503A (ja) | 1994-01-11 |
| JP2695096B2 true JP2695096B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=15803548
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4164980A Expired - Fee Related JP2695096B2 (ja) | 1992-06-23 | 1992-06-23 | 光沢付与調質圧延方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2695096B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55144306A (en) * | 1979-04-28 | 1980-11-11 | Nippon Steel Corp | Wet type skin-pass rolling method of cold rolled steel sheet for surface treatment |
| JPS60227904A (ja) * | 1984-04-27 | 1985-11-13 | Nippon Steel Corp | 表面性状の優れた冷間圧延ステンレス鋼帯の製造方法 |
-
1992
- 1992-06-23 JP JP4164980A patent/JP2695096B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06503A (ja) | 1994-01-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970805 |
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