JPH0542281Y2 - - Google Patents

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JPH0542281Y2
JPH0542281Y2 JP1988083970U JP8397088U JPH0542281Y2 JP H0542281 Y2 JPH0542281 Y2 JP H0542281Y2 JP 1988083970 U JP1988083970 U JP 1988083970U JP 8397088 U JP8397088 U JP 8397088U JP H0542281 Y2 JPH0542281 Y2 JP H0542281Y2
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seal ring
ring
seal
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はシールリングが非回転であつて、この
シールリングを含む非回転側の部材がケースに組
み込まれた構造の静止型メカニカルシールを改良
するものである。
〔従来の技術〕
従来、静止型メカニカルシールの一種として、
第2図に示すような構造のものがある。
すなわちこのメカニカルシールは、非回転側
が、ハウジング101の軸孔内周面に形成された
段差部101aとスナツプリング109の間に気
密的に固定される金属製の環状ケース106内
に、シールリング102と、該シールリング10
2を軸方向へ押圧するばね103と、座金104
と、シールリング102内周面とケース106の
内周筒部106aとの間をシールするOリング等
のパツキング105が組み込まれた構造となつて
おり、シールリング102は、その外周面に周方
向等配形成した凹部107と、ケース106の外
周筒部106bに打抜き形成した爪部108を係
合させることによつて、回り止めされている。
しかし、メカニカルシール装着部におけるハウ
ジングの形状等によつては、シールリング102
を回り止めするための爪部108をケース106
の外周筒部106bに設けることが困難な場合が
ある。
第3図は、このような場合に用いられる静止型
メカニカルシールの例を示すもので、非回転側
が、ハウジング201の軸孔開口端部に外周筒部
206bにおいて気密的に固定される金属製の環
状ケース206内に、シールリング202と、該
シールリング202を軸方向へ押圧するばね20
3と、座金204と、シールリング202背面と
ケース206の後壁面206cとの間をシールす
るゴムベローズ205が組み込まれた構造となつ
ており、シールリング202は、その内周面に周
方向等間隔で形成した凹部207と、ケース20
6の内周筒部206aの開放端部に形成した屈曲
部208を係合させることによつて、回り止めさ
れている。シールリング202とケース206の
間のシールをゴムベローズ205で行なつている
のは、回り止めがシールリング202の内周面と
ケース206の内周筒部206aの間でなされて
いて、第2図の場合のようなパツキングによるシ
ールができないからである。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、上記第3図の構造の静止型メカニカ
ルシールの場合は、ゴムベローズ205をシール
リング202およびケース206と接着しなけれ
ばならないため、組み立ての際の工数が多く、し
かも接着剤が乾燥するまでのある程度の時間も必
要となり、コストが高くなつてしまう。また、ゴ
ムベローズ205は、第2図のようなパツキング
105によるシール構造と比較すると、流体圧力
に対する耐性が小さい。
そこで本考案は、シールリングを回り止めする
ための係合機構をケースの外周筒部に設けること
が困難な場合でも、シールリングとケースとの間
をゴムベローズによらずにOリング等のパツキン
グでシールすることができ、かつシールリングの
軸方向作動性に優れた静止型メカニカルシールを
提供することを課題とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本考案の静止型メカ
ニカルシールは、環状ケースの内周筒部のうち、
開放端部側を円筒面になすとともに、非開放端部
側に軸方向へ延びる溝状の屈曲部を径方向に屈曲
形成し、環状ケースとシールリングの間に係合リ
ングを介在し、この係合リングが、前記シールリ
ングの外周面に形成された凹部に係合する第一の
係合部と、前記屈曲部に軸方向摺動自在に係合す
る第二の係合部と、を有する構成としたものであ
る。
〔作用〕
すなわち本考案は、環状ケースの外周筒部にシ
ールリングとの回り止めを設けることが困難な場
合において、シールリング内周面と環状ケースの
内周筒部との間で回り止めを行なうのではなく、
シールリング外周面に形成した凹部とケースの内
周筒部の非開放端部側に設けた屈曲部との間に係
合リングを介在させて回り止めを行なうことによ
り、前記内周筒部の開放端部側に設けた円筒面と
シールリング内周面との間にOリグ等のパツキン
グの介装部分を確保しているものである。また、
環状ケースに対してシールリングを回り止めする
係合リングは、シールリングと一体に軸方向へ移
動可能であるが、この係合リングの第二の係合部
が軸方向摺動自在に係合している環状ケースの溝
状の屈曲部は、切削加工されたものではなく、そ
の表面が金属板面からなる滑らかなものであるた
め、前記第二の係合部との摺動性が良好である。
〔実施例〕
つぎに、本考案の静止型メカニカルシールを、
第1図に示す一実施例に基いて説明する。
このメカニカルシールは、たとえばポンプのイ
ンペラー17を駆動させる回転軸16の軸封を行
なうもので、非回転側が、ハウジング1の軸孔開
口端部に、外周筒部7bにおいて気密的に固定さ
れる金属製の環状ケース7内に、シールリング2
と、該シールリング2を軸方向へ押圧するばね3
と、座金4と、シールリング2とケース7間の回
り止めを行なう係合リング5と、シールリング2
とケース7間をシールするパツキングとしてのO
リング6が組み込まれた構造となつている。
これをさらに詳しく説明すると、シールリング
2の外周面には軸方向へ延びる複数の凹部8が周
方向等間隔で形成されており、また、軸方向一端
が開放された収容空間15を形成している環状ケ
ース7は、その内周筒部7aのうち、開放端部7
a′側が円筒面9をなし、非開放端部側すなわち後
壁面7c側には軸方向へ延びる複数の屈曲部10
が周方向等間隔で形成されている。そして係合リ
ング5は、その筒状部11に内側へ打ち抜き形成
され前記凹部8のそれぞれに若干の遊びをもつて
嵌め込まれる第一の係合部12を有するととも
に、筒状部11後端に形成された径方向壁面内径
から軸方向へ延び前記屈曲部10のそれぞれに軸
方向摺動自在に係合する第二の係合部13を有し
ている。シールリング2の内周面には周溝14が
形成されており、Oリング6はこの周溝14とケ
ース7の内周筒部7aの円筒面9との間に適当な
圧縮代をもつて装着されている。また、後端をケ
ース7の後壁面7cで支承されたばね3は、係合
リング5の径方向壁面および座金4を介してシー
ルリング2を軸方向へ押圧しており、座金4の内
径部はOリング6が周溝14から脱落するのを阻
止している。18はばね3で押圧された前記非回
転のシールリング2の端面と対接し、密封摺動部
20を構成するメイテイングリングで、インペラ
ー17の内径部にガスケツト19を介して支持さ
れ、回転軸16およびインペラー17とともに回
転する。
この実施例のメカニカルシールは、シールリン
グ2の回り止めを、シールリング2の外周面に形
成した凹部8と、ケース7の内周筒部7aの非開
放端部側に形成した屈曲部10の双方に係合する
係合リング5で行ない、シールリング2の内周面
とケース7の内周筒部7aに、Oリング6を介装
するための周溝14と円筒面9を確保しているも
のである。すなわち、環状ケース7がハウジング
1の軸孔開口端部に固定されるような場合は、該
ケース7の外周筒部7bにシールリング2を回り
止めするための係合手段を設けることが困難であ
るため、従来はシールリングの内周側にケースと
の係合機構を設け、シールリングとケースの間の
シールはゴムベローズによつて行なつていた(第
3図参照)のであるが、この実施例によれば、シ
ール流体の圧力に対する耐性の大きいOリング6
等のパツキングによるシールリング2とケース7
間のシールが可能となつたものである。また、係
合リング5の第二の係合部13と軸方向摺動自在
に係合している環状ケース7の溝状屈曲部10
は、径方向に立ち上がる滑らかな金属板面からな
るため、摺動性が良好であり、したがつて回転軸
16のスラスト変位に伴うメイテイングリング1
8の軸方向挙動に対して、シールリング2が応答
性良く追随作動し、密封摺動部20を良好な密封
摺動状態に維持する。
〔考案の効果〕
本考案によれば、シールリングの回り止めを、
シールリングと環状ケースの双方に係合する係合
リングを用いて行ない、シールリング内周面と環
状ケースの内周筒部間にOリング等のパツキング
の装着部を確保しているものであるため、とく
に、環状ケースの外周筒部にシールリングを回り
止めするための係合機構を設けることが困難な場
合において、従来のようにシールリングと環状ケ
ースの間にゴムベローズを接着した構造とする必
要がなく、組み立ての容易化および耐圧性の向上
が図れるといつた利点を有するものであり、とく
に、係合リングの第二の係合部と環状ケースの溝
状屈曲部が良好な軸方向摺動性をもつて係合して
いるため、回転側のメイテイングリングに対する
シールリングの追随性が優れ、メイテイングリン
グとシールリングを良好な密接摺動状態に維持し
て密封性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す装着状態の半
裁断面図、第2図および第3図はそれぞれ従来例
を示す装着状態の半裁断面図である。 2……シールリング、3……ばね、5……係合
リング、6……Oリング、7……環状ケース、7
a……内周筒部、7a′……開放端部、8……凹
部、9……円筒面、10……屈曲部、12,13
……係合部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シールリングおよびこのシールリングを軸方向
    に押圧するばねが、軸方向一端が開放された金属
    板製環状ケースに組み込まれた静止型メカニカル
    シールにおいて、環状ケースの内周筒部のうち、
    開放端部側を円筒面になすとともに、非開放端部
    側に軸方向へ延びる溝状の屈曲部を径方向に屈曲
    形成し、環状ケースとシールリングの間に係合リ
    ングを介在し、この係合リングが、前記シールリ
    ングの外周面に形成された凹部に係合する第一の
    係合部と、前記屈曲部に軸方向摺動自在に係合す
    る第二の係合部と、を有することを特徴とする静
    止型メカニカルシール。
JP1988083970U 1988-06-27 1988-06-27 Expired - Lifetime JPH0542281Y2 (ja)

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