JP2000516680A - 電気モータとポンプの組み合わせ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、電気モータを有する電気モータとポンプの組み合わせ装置を開示していて、モータシャフト（３）のポンプ側の端部は、ポンプピストン（１７、１８）を駆動するために、ハウジングの蓋（１０）を通って延びていて、少なくとも１つのローラーベアリング（１３）によってポンプハウジング（２）に支持されている。ハウジングの蓋（１０）はシャフトの通路（９）の領域に孔部を有していて、これはモータシャフト（３）のためにギャップ（１１）を開けておくためのものである。ギャップ（１１）は、ポンプ側のクランクチャンバ（１４）をモータの内部空間（１９）に接続するためのものである。組み合わせ装置はギャップ（１１）を閉成する封止部材（２０）を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 電気モータとポンプの組み合わせ装置 本発明は、電気モータを有する電気モータとポンプの組み合わせ装置を開示し ていて、モータは、ハウジングの蓋を通って延びポたンプ側のシャフトを有し、 このシャフトは、少なくとも１つのローラーベアリングによってポンプハウジン グに支持されていて、それはポンプピストンを駆動するためであって、シャフト が通過する領域のハウジングの蓋は、ポンプ側のクランクチャンバをモータの内 部空間に接続するためのギャップを開けておくためのものである。 ドイツ公開（ＤＥ−ＯＳ）第４３ １５ ８２６号は、このタイプの電気モー タとポンプの組み合わせ装置を開示している。この組み合わせ装置はその操作中 において、汲み上げられた圧力流体の一部分がいわゆる液漏れとしてポンプ側の クランクチャンバに伝わり、そこからポンプハウジングとモータハウジングとの 間のギャップを通ってモータの内部に入り込むことが生じる。不注意によりロー タの領域に入り込んだ圧力流体は短絡回路の原因となり、それ故、モータの誤作 動の原因となる。 従って、本発明の目的は、漏れた液体の不注意による侵入に対して、電気モー タとポンプの組み合わせ装置の電気モータを安価な装置で保護することである。 本発明の他の目的は、組み合わせ装置の全体的な軸線的寸法を最小化することで あり、それは、小さな寸法の組み合わせ装置が自動車の技術分野において特に好 ましいからである。 この目的は、ギャップを閉成する封止部材を準備することによって達成される 。そのような観点から、電気モータは、特に信頼性があり安価な装置によって液 漏れに対して保護される。封止部材が簡単な方法で設けることができることが特 に優れている。 本発明の好ましい態様において、封止部材は、ハウジングの蓋に設けられてい て、モータシャフトの径方向において作用する。この配置により、特に全体の寸 法を小さくできる利点がある。また、この実施例は、シリコーン封止剤が、製造 中にハウジングの蓋の関連する溝部に射出成形された場合に達成するのが容易で ある。 本発明の変形例において、封止部材はハウジングの蓋の前端部に設けられてい て、ベアリングリングに対して軸線方向に作用する。この実施例は、封止部材が 供給されたときに既に完成した状態にあるベアリングリングに対して支持してい るので、製造するのにあまり労力を必要としない。このことは、製造の段階で以 前必要であった要求を省略できる。 他の実施例において、封止部材はＶ字状の断面を持った環状の形状を有してい て、内側のベアリングリングとストップリングとの間に弾性的に設けられている 。このタイプの装置は、最も異なったケースの応用に適することができ、最小の 努力と構造に限定できる。 本発明の他の態様において、モータ側の前端部の封止部材は、ハウジングの蓋 の溝部に設けられていて、整流装置に対して軸線方向に作用する。封止の効果は 、ハウジングの蓋とモータシャフトとの間の以前のギャップの効果によって増幅 される。 さらに他の実施例において、環状の基部を持った封止部材は、ハウジングの蓋 に挿入されていて、曲げられた円錐状部によって軸線方向において整流装置に作 用する。 本発明のさらに他の態様は、従属請求項、記述、および図面から理解できる。 本発明は、図面に示した実施例によって以下詳細に述べられる。 図１は、従来例として主に知られている電気モータとポンプの組み合わせ装置 の断面図。 図２は、径方向に作用する封止部材を持った本発明の実施例によって分離した 断面の拡大図。 図３は、軸線方向に作用する封止部材を持った本発明の他の実施例の詳細によ って分離した断面の拡大図。 図４は、他の実施例によった図３のような断面図。 図５は、第４の実施例によった図３のような断面図。 図６は、第５の実施例によった図３のような断面図。 図７は、断面がＶ字状封止リングとして形成された封止部材を有する図３のよ うな断面図。 図８は、整流器を適用した軸線的に作用する封止部材を有する図３のような断 面図。 図９は、整流器を適用した軸線的に作用する他の封止部材を有する図３のよう な断面図。 図１の実施例は、従来例として知られているモータとポンプの組み合わせ装置 の断面図を示している。この組み合わせ装置は、たとえば互いに嵌め込まれて結 合されたモータハウジング１とポンプハウジング２とを有している。電気モータ は、モータハウジング１から突出しポンプハウジング２内に延びたモータシャフ ト３を有している。さらに、電気モータは、アーマチュア４、コイル５、コレク タ６、及びブラシ７のような基本的に通常の部品を有しているが、永久磁石８と の相互作用は基本的に知られているのでこれ以上の説明は必要ではない。モータ シャフト３は、モータハウジング１から延びていて、シャフトの通路９に隣接し てポンプハウジング２内に延びている。ギャップ１１が、モータハウジング１の ポンプ側のハウジングの蓋１０に設けられているので、モータシャフトは自由に 回転することができる。 ポンプハウジング２には、いくつかの段部を形成された孔部１２が設けられて いる。そのうちの第１の段部は、ローラーベアリング１３によってモータシャフ ト３の保持部として用いられる。それらに隣接したポンプハウジング２には、モ ータシャフト３に設けられた偏心部１５の回転のための空間としてのクランクチ ャンバ１４が設けられている。偏心部１５の表面には、モータシャフト３に対し て垂直に設けられたポンプピストン１７、１８を作動するニードルベアリング１ ６が配置されている。 ポンプピストン１７、１８の漏洩が組み合わせ装置の操作中に生ずるので、供 給される流体の一部分は、クランクチャンバ１４内と、ローラーベアリング１３ と、ギャップ１１とを通って、モータの内部空間１９内に入る。モータの内部空 間１９に入った主として液状の油である流体は短絡し、それ故、モータは機能を 停止するか、誤作動や損傷を受ける。短絡による損傷は、カーボンブラシ７がポ ンプから離れた側でハウジングの蓋１０と関連しているので、例示した組み合わ せ装置において特に起き易い。従って、ブラシ７はシャフトの通路９に近接して 位置している。 それ故、シャフトの通路９に隣接した少なくとも１つの封止部材２０の装置が 、モータの内部空間１９とクランクチャンバ１４との間のキャップ１１を遮断す るために設けられていて、また主としてハウジングの蓋１０に配置されている。 このタイプの封止部材２０は図２に示されている。図１の実施例に対して、ハウ ジングの蓋１０の壁部２１はほぼモータシャフト３まで延びていて、シャフトが 通るためにモータシャフト３までのわずかなギャップ１１を持った孔部２２を有 している。孔部２２は、その外周を取り巻く溝部２３を有していて、その溝部内 には、封止部材２０、好ましくは、封止リングが設けられていて、モータシャフ ト３に対して径方向に作用する。封止部材２０はたとえば、シリコーンプラスチ ックのような弾性的材料で形成さていて、封止部材２０の封止舌部がモータシャ フト側に当接している場合ギャップ１１を確実に封止するように溝部２３内に射 出されている。コレクタの側において、ハウジングの蓋１０はコレクタ６が少な くとも部分的に延在する凹部２４を有している。この配置は、封止部材２０がハ ウジングの蓋１０と整列しかつ壁部２１よりも小さく、また、コレクタ６の少な くとも一部分を係合する少なくとも１つの凹部２４がハウジングの蓋に設けられ ているので、特に軸線方向の全体の長さが短い。もちろん、ポンプ側に凹部を設 けることも同様に可能であり、その場合たとえばベアリングリングのような関連 する部品が係合される。このようにして、ハウジングの蓋１０がモータ側でブラ シ７を収容しているにも拘わらず、すなわちブラシがシャフトの通路９に特に接 近して設けられているにも拘わらず、組み合わせ装置の可能な限りの最小の直径 が達成可能なモータハウジング１の確実な封止がなされる。 封止および支持領域を詳細に示している図３に示した他の実施例において、封 止部材２０は、円筒状で環状の突出部２５に設けられていて、例えばローラーベ アリング１３の内側ベアリングリングのようなベアリングリング２６に作用する 。フランジタイプの突出部２５は、ベアリングリング２６の方向へ軸線的にポン プ側に突出している。さらに、コレクタ２６用の凹部２４が、このタイプの構造 に 設けられている。この構造の大きな利点は、凹部を有して全体の長さを短くして 、組み合わせ装置の全ての部品を軸線方向に設けることができる可能性である。 ハウジングの蓋１０は、図４の実施例に示した変形例において、ポンプに近接 した段状孔部２７を有している。環状に補強された弾性部材３０および弾性的な 封止舌部３１から成るシャフトの封止リング２８が、段状孔部２７内に挿入され ている。シャフトの封止リングが孔部の段部に位置している。弾性的な封止舌部 ３１は、ローラーベアリング１３の内側のベアリングリングに作用する。同様の 実施例が図５に示されている。この実施例のおいてもまた、封止部材２０はポン プに近接して段状孔部２７内に挿入されている。封止部材２０は、段状孔部２７ に挿入されたストップリング３２および、ストップリング３２とベアリングリン グ２６との間に詰め込まれたＯリングとを有していて、それによってハウジング の蓋１０とモータシャフト３との間のギャップ１１を閉成する。同様に実施例が 図６に示されている。図５と比較して、透孔がハウジングの蓋１０に設けられて いて、ストップリング３２は弾性的に構成されている。弾性的な端部３４は、ベ アリングリング２６に向けられたＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン）リン グ３５に対して作用する。ＰＴＦＥリング３５は摩擦による損出が最小になるの で、特に摩擦値が低くなるという利点がある。摩擦を最小にするために、内側の ベアリングリングは、効果的なレバーアームがモータシャフト３の軸に関して最 小になるように、全ての実施例において作用される。 図７の実施例において、ベアリングリング２６とハウジングの蓋１０の壁部２ １との間に中間チャンバ３６が設けられている。チャンバ３６は、Ｖ字状の断面 を持っていて、また、内側のベアリングリングとハウジングの蓋１０とに弾性的 に作用する環状の封止部材２０を収容している。２つの封止舌部３７、３８が対 応する係合面３９、４０に対して支持されていて、封止部材２０のシャフト側の 封止部がシャフトに設けられているので、封止部材２０はシャフトと共に回転す る。ギャップ１１が封止部材２０に続いていることが、封止効果を付加的に高め る利点である。 図８と９との実施例に示された実施例は異なった解決を示していて、コレクタ ６の一方の前端部４１が封止部材２０によって作用される。図８によると、封止 部材２０は環状の基部４２と軸線方向においてコレクタ６に作用する曲げられた 円錐状部４３とを有している。比較的大きなギャップ１１がハウジングの蓋１０ とモータシャフト３との間にある。これに対して、図９によって解決されるハウ ジングの蓋１０とモータシャフト３との間のギャップは、壁部２１を持ったハウ ジングの蓋１０がモータシャフト３に特に近接して延びているので最小になる。 封止部材２０は、溝部４５の内部のハウジングの蓋１０のモータ側の前端部４４ に設けられていて、軸線方向においてコレクタ６の関連する係合面３８に作用す る。図７と同様、ハウジングの蓋１０は凹部２４、２４’をポンプ側とモータ側 の両方に有していて、コレクタ６はモータに近接した凹部２４内に少なくとも一 部分係合している。 本発明の多くの異なった形状が、本発明の基本的精神から外れることなしに可 能であることが理解されるであろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ライナルツ、ハンス―ディーター ドイツ連邦共和国、デー―60439 フラン クフルト、イン．デア・レーメルシュタッ ト 169 (72)発明者 リッシュ、シュテファン ドイツ連邦共和国、デー―64331 バイテ ルシュタット バッハグルント ３

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． モータシャフト（３）のポンプ側端部を有する電気モータを備え、モータ シャフトが少なくとも１つのローラーベアリング（１３）によってポンプハウジ ング（２）に支持され、またポンプピストン（１７、１８）を駆動するためのも のであり、シャフトの通路（９）の領域におけるハウジングの蓋（１０）がポン プ側のクランクチャンバ（１４）をモータの内部空間（１９）に接続するギャッ プ（１１）を開成しておくためのものであって、 封止部材（２０）が、ギャップ（１１）を閉成するために設けられていること を特徴とする電気モータとポンプの組み合わせ装置。 ２． 封止部材（２０）が、ハウジングの蓋（１０）に設けられ径方向において モータシャフト（３）に対して作用することを特徴とする請求項１記載の電気モ ータとポンプの組み合わせ装置。 ３． ハウジングの蓋（１０）が、シャフトに近接した側において封止部材（２ ０）用の溝部（２３）を有する孔部（２２）を備えたことを特徴とする請求項１ または２記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 ４． ハウジングの蓋（１０）が、壁部（２１）に沿って狭いギャップ（１１） を生成するためにモータシャフト（３）に近接して延びていることを特徴とする 請求項１ないし３いずれか１項記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 ５． コレクタ側のハウジングの蓋（１０）が凹部（２４）を有し、その中にコ レクタ（６）が一部分延在していることを特徴とする請求項１ないし４いずれか １項記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 ６． 封止部材（２０）が、ハウジングの蓋の前端部に設けられていて、軸線方 向にベアリングリング（２６）に作用することを特徴とする請求項１ないし５い ずれか１項記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 ７． ハウジングの蓋（１０）が、軸線方向において、封止部材（２０）が設け られた溝部（２３）を持った円筒状の突出部（２５）を有することを特徴とする 請求項１ないし６いずれか１項記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 ８． 封止部材（２０）が、内側のベアリングリングに作用することを特徴とす る請求項１ないし７いずれか１項記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 ９． 封止部材（２０）が、シャフト封止リング（２８）として形成されている ことを特徴とする請求項１ないし８いずれか１項記載の電気モータとポンプの組 み合わせ装置。 １０． 封止部材（２０）が、環状の補強および弾性部材（３０）と少なくとも １つの封止舌部（３１）を有することを特徴とする請求項１ないし９いずれか１ 項記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 １１． 封止部材（２０）が、ポンプに近接した段状孔部（２７）内に挿入され ていることを特徴とする請求項１ないし１０いずれか１項記載の電気モータとポ ンプの組み合わせ装置。 １２． 封止部材（２０）が、ストップリング（３２）および関連するＯリング （３３）を有し、ハウジングの蓋（１０）と内側のベアリングリングとの間に介 挿されていることを特徴とする請求項１ないし１１いずれか１項記載の電気モー タとポンプの組み合わせ装置。 １３． ストップリング（３２）が、弾性的に構成されていて、ＰＴＦＥリング が一方の弾性的な端部（３４）に設けられていることを特徴とする請求項１ない し１２いずれか１項記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。 １４． 封止部材（２０）が、環状の構造とＶ字状の断面を有し、内側のベアリ ングリングとストップリング（３２）との間のスペース（３６）に設けられてい ることを特徴とする請求項１ないし１３いずれか１項記載の電気モータとポンプ の組み合わせ装置。 １５． モータ側の前端部（４１）の封止部材（２０）が、ハウジングの蓋（１ ０）の溝部（４５）に設けられていて、軸線方向においてコレクタに作用するこ とを特徴とする請求項１ないし１４いずれか１項記載の電気モータとポンプの組 み合わせ装置。 １６． 環状の基部（４２）を持った封止部材（２０）が、ハウジングの蓋（１ ０）内に挿入されていて、曲げられた円錐状部（４３）によって軸線方向におい てコレクタ（６）に作用することを特徴とする請求項１ないし１５いずれか１項 記載の電気モータとポンプの組み合わせ装置。