JPH0541622A - ラジオ受信機 - Google Patents

ラジオ受信機

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JPH0541622A
JPH0541622A JP3219146A JP21914691A JPH0541622A JP H0541622 A JPH0541622 A JP H0541622A JP 3219146 A JP3219146 A JP 3219146A JP 21914691 A JP21914691 A JP 21914691A JP H0541622 A JPH0541622 A JP H0541622A
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intermediate frequency
signal
antenna tuning
local oscillation
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大和 岡信
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均 富山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トラッキングエラーを補正する。 【構成】 スーパーヘテロダイン方式の受信機におい
て、アンテナ同調回路1に第1の補正用コンデンサC11
を接続する。局部発振回路13の共振回路2に第2の補
正用コンデンサC21を接続する。第1及び第2の補正用
コンデンサC11、C21により、トラッキングレスバリコ
ンVC1 、VC2 の容量の変化特性を、トラッキングエラー
がなくなる方向に補正する。アンテナ同調回路1が接続
される次段の回路11に、負帰還回路115を設け、こ
の負帰還回路115により、次段の回路11に、その入
力インピーダンスZinが小さくなるように負帰還をかけ
る。この負帰還による入力インピーダンスZinの低下に
より、アンテナ同調回路1をQダンプしてトラッキング
補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ラジオ受信機及びそ
のトラッキング補正に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばスーパーヘテロダイン方式のAM
受信機において、 fr :アンテナ同調回路の同調周波数(受信を希望する
周波数)。 fi :中間周波数。例えば、450 kHz。 fo :局部発振周波数。 とすれば、アッパーヘテロダインの場合、同調周波数f
r あるいは局発周波数fo にかかわらず、常に、 fr =fo −fi ・・・・・・・・・・ (i) が成立していなければならない。
【0003】すなわち、局部発振周波数が値fo のとき
には、アンテナ同調回路の同調周波数fr は値(fo −
fi )でなければならない。あるいは、アンテナ同調回
路の同調周波数が値fr のときには、局部発振周波数f
o は値(fr +fi )でなければならない。
【0004】そして、このとき、 fr =1/{2π(Lr Cr )**.5} fo =1/{2π(Lo Co )**.5} Lr :アンテナ同調回路のコイルのインダクタンス Cr :アンテナ同調回路のバリコン(可変コンデンサ)
の容量 Lo :局部発振回路のコイルのインダクタンス Co :局部発振回路のバリコンの容量 (**はべき乗を示す)であるから、(i) 式は、 1/{2π(Lo Co )**.5}−1/{2π(Lr Cr )**.5}=fi ・・・・・・・・・・ (ii) となる。
【0005】したがって、選局のためにバリコンをまわ
したとき、その容量Cr と容量Coとの間には、受信周
波数fr あるいは局発周波数fo にかかわらず、常に(i
i)式が成立していなければならない。すなわち、スーパ
ーヘテロダイン用のバリコンにおいては、容量Cr 、C
o は、可動電極の回転角に対して、常に(ii)式が成立す
るように変化しなければならない。
【0006】そして、同調周波数fr と局発周波数fo
との間に、(i) 式(あるいは(ii)式)が成立しないで誤
差を生じるとき、これをトラッキングエラーと呼んでい
るが、このトラッキングエラーがあると、受信感度が低
下してしまう。
【0007】すなわち、局部発振周波数が値fo である
とすれば、このときのアンテナ同調回路の同調周波数f
r は、(i) 式から周波数(fo −fi )でなければなら
ない。しかし、トラッキングエラーがあるときには、ア
ンテナ同調回路の同調特性は、例えば図3に実線Aで示
すような特性となり、同調周波数fr が、本来の周波数
(fo −fi )から周波数Δfだけずれてしまう。
【0008】そして、このようなエラーを生じていると
きには、アンテナ同調回路の利得がΔGだけ低下するこ
とになるので、結果として受信感度がΔGだけ低下する
ことになる。したがって、スーパーヘテロダイン受信機
においては、トラッキングエラーがあると、受信感度が
低下してしまう。
【0009】このため、常に(ii)式が成立するような容
量の変化特性を有するバリコンが標準品として用意され
ている。また、そのようなバリコンは、トラッキングレ
スバリコンと呼ばれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、AM受信機
を1チップIC化する場合、その中間周波フィルタをセ
ラミックフィルタなどにより構成すると、その中間周波
フィルタを一体にIC化できないので、中間周波フィル
タを、抵抗器、コンデンサ及びオペアンプを使用したア
クティブフィルタにより構成することが考えられる。
【0011】しかし、このとき、中間周波数fi を標準
的な450 kHzとすると、ICの半導体ペレットにおい
て、中間周波フィルタ(アクティブフィルタ)が占める
面積が大きくなり、好ましくない。
【0012】そこで、さらに、中間周波数fi を、例え
ば55kHzと受信帯域に比べて十分に低くすることが考え
られる。すなわち、そのような周波数にすれば、ICの
半導体ペレットにおいて、中間周波フィルタの1段あた
りの占める面積は、中間周波数が450 kHzの場合よりも
大きくなるが、フィルタの段数を少なくできるので、中
間周波フィルタ全体が占める面積が小さくなり、IC化
に有利となる。
【0013】ところが、標準のトラッキングレスバリコ
ンは、中間周波数fiが450 kHzのときにトラッキング
エラーを生じない特性となっているので、中間周波数を
55kHzにすると、トラッキングエラーを生じるようにな
る。したがって、標準のトラッキングレスバリコンを中
間周波数fi が55kHzの受信機に使用することはできな
い。
【0014】このため、中間周波数fi が55kHzの場合
には、アンテナ同調側の容量Cr と、局発側の容量Co
とが、等しく変化するバリコンを使用しなければならな
いが、そのようなバリコンは標準品外となるので、コス
トアップとなってしまう。
【0015】この発明は、以上のような問題点を解決し
ようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、この発明にお
いては、 1.受信方式は、スーパーヘテロダイン方式とする。 2.中間周波数fi は、例えば55kHzとする。 3.アンテナ同調回路をQダンプしてトラッキングエラー
を低減する。 4.この場合、アンテナ同調回路に抵抗器を接続してQダ
ンプを行うと、その抵抗器によりノイズを発生し、受信
感度が低下してしまう。そこで、アンテナ同調回路の次
段の入力インピーダンスを低くして、アンテナ同調回路
のQダンプを行う。 5.アンテナ同調回路及び局部発振用の共振回路には、ト
ラッキング補正用のコンデンサを接続する。 とするものである。
【0017】すなわち、各部の参照符号を後述の実施例
に対応させると、第1のコイルL1 及び第1の可変コン
デンサVC1 を有するアンテナ同調回路1と、局部発振回
路13と、第2のコイルL2 及び第2の可変コンデンサ
VC2 を有して局部発振回路13の発振周波数fo を決定
する共振回路2と、アンテナ同調回路1により選択され
た放送波信号Sr を、局部発振回路13からの局部発振
信号So により、所定の中間周波数fi の中間周波信号
Si に周波数変換するミキサ回路12Aと、このミキサ
回路12Aの出力信号から中間周波信号Si を取り出す
バンドパスフィルタ17と、このバンドパスフィルタ1
7により取り出された中間周波信号Si を検波する検波
回路22とを有するスーパーヘテロダイン方式の受信機
において、アンテナ同調回路1の第1の可変コンデンサ
VC1 に第1の補正用コンデンサC11を接続し、共振回路
2の第2の可変コンデンサVC2 に第2の補正用コンデン
サC21を接続し、この第1及び第2の補正用コンデンサ
C11、C21により、第1及び第2の可変コンデンサVC1
、VC2 の容量の変化特性を、トラッキングエラーがな
くなる方向に補正するとともに、アンテナ同調回路1が
接続される次段の回路11に、負帰還回路115を設
け、負帰還回路115により、次段の回路11に、その
入力インピーダンスZinが小さくなるように負帰還をか
け、この負帰還による入力インピーダンスZinの低下に
より、アンテナ同調回路1をQダンプしてトラッキング
補正を行うようにしたものである。
【0018】
【作用】補正用コンデンサC11、C21によりバリコンVC
1 、VC2 の容量の変化特性が補正されるとともに、高周
波アンプ11の入力インピーダンスZinによりアンテナ
同調回路1がQダンプされるので、標準のトラッキング
レスバリコンVC1 、VC2を使用しても中間周波数fi を
例えば55kHzすることができる。したがって、中間周波
フィルタ17を含んで1チップIC化ができる。
【0019】
【実施例】図1において、鎖線で囲った部分10が、1
チップIC化されたAM受信機用のIC、T1 〜T8 は
その端子ピンで、ピンT3 は電源端子ピン、ピンT4 は
接地端子ピンである。
【0020】また、鎖線の外側の部品が外付けされた部
品あるいは回路であり、1はアンテナ同調回路、2は局
部発振用の共振回路である。そして、同調回路1は、バ
ーアンテナ(アンテナ同調コイル)L1 と、バリコンVC
1 と、トラッキング補正用のコンデンサC11、C12とか
ら構成され、共振回路2は、局部発振コイルL2 と、バ
リコンVC2 と、トラッキング補正用のコンデンサC21、
C22とから構成される。また、この場合、バリコンVC1
とVC2 とは連動とされているとともに、中間周波数fi
が450 kHz用のトラッキングレスバリコン、すなわち、
標準のトラッキングレスバリコンとされている。
【0021】さらに、SWは電源スイッチ、BATTは電源用
の例えば3Vの電池、VRは音量調整用の可変抵抗器、SP
はスピーカである。
【0022】そして、アンテナ同調回路1により、周波
数fr の放送波信号Sr Sr =Er ・sin ωr t ωr =2πfr が選択されて取り出される。なお、以後の信号処理にお
いては、各信号の相対的な振幅及び位相が関係するだけ
なので、上式及び以後の説明においては、各信号の初期
位相は省略する。また、このとき、同調回路1の同調周
波数fr は、理想的には、周波数(fo −fi )であ
る。
【0023】そして、この信号Sr が、IC10のピン
T1 を通じて高周波アンプ11に供給され、このアンプ
11からの信号Sr が、第1及び第2のミキサ回路12
A、12Bに供給に供給される。なお、高周波アンプ1
1の一例については、後述するが、このアンプ11には
負帰還用の抵抗器R11が接続され、この負帰還により入
力インピーダンスZinが所定の小さな値、例えば20kΩ
とされている。
【0024】さらに、局部発振回路13に、端子ピンT
2 を通じて共振回路2が接続されて局部発振信号So が
形成される。この場合、この発振信号So の発振周波数
は、値2fo とされるとともに、 2fo =(fr +fi )×2 fi は中間周波数で、fi =55kHz とされる。
【0025】そして、この発振信号So が、カウンタ1
4に供給され、1/2の周波数で、互いに位相が90°異
なる局発信号Soa、Sobに分周される。すなわち、 Soa=Eo ・cos ωo t Sob=Eo ・sin ωo t ωo =2πfo の信号Soa、Sobに分周される。
【0026】そして、これら信号Soa、Sobが、ミキサ
回路12A、12Bに供給されて信号Sr とそれぞれ乗
算され、ミキサ回路12A、12Bからは、次のような
信号Sia、Sibが取り出される。すなわち、 Sia=Sr ・Soa =Er ・sin ωr t・Eo ・cos ωot =α{sin (ωr +ωo )t+sin (ωr −ωo )t} Sib=Sr ・Sob =Er ・sin ωr t・Eo ・sin ωo t =α{−cos (ωr +ωo )t+cos (ωr −ωo )t} ωr =2πfr α=Er ・Eo /2 の信号Sia、Sibが取り出される。
【0027】そして、後述するように、これら信号Si
a、Sibのうち、角周波数(ωr −ωo )の信号成分が
中間周波信号として使用され、角周波数(ωr +ωo )
の信号成分は除去されるので、簡単のため、上式の角周
波数(ωr +ωo )の信号成分を無視すると、 Sia=α・sin (ωr −ωo )t Sib=α・cos (ωr −ωo )t となる。
【0028】そして、このとき、イメージ信号Sm は、 Sm =Em ・sin ωm t ωm =ωo +ωi ωi =2πfi であるから、同調回路1からの放送波信号Sr に、イメ
ージ信号Smが含まれているとすれば、このときの信号
Sia、Sibは、 Sia=α・sin (ωr −ωo )t+β・sin (ωm −ωo ) Sib=α・cos (ωr −ωo )t+β・cos (ωm −ωo ) β=Em ・Eo /2 となる。そして、さらに、ωr <ωo <ωmであるか
ら、上式は、 Sia=α・sin (ωr −ωo )t+β・sin (ωm −ωo ) =−α・sin (ωo −ωr )t+β・sin (ωm −ωo ) Sib=α・cos (ωr −ωo )t+β・cos (ωm −ωo ) =α・cos (ωo −ωr )t+β・cos (ωm −ωo ) となる。
【0029】そして、これら信号Sia、Sibが、移相回
路15A、15Bに供給される。この移相回路15A、
15Bは、例えば、コンデンサ、抵抗器及びオぺアンプ
を使用したアクティブフィルタにより構成され、移相回
路15Aにおいて信号Siaを値φだけ移相するととも
に、移相回路15Bにおいて信号Sibを値(φ+90°)
だけ移相することにより、55kHz±10kHzの帯域におい
て、入力された2信号Sia、Sibの位相差を90°±1°
の関係に移相するものである。
【0030】こうして、移相回路15A、15Bによ
り、信号Sibが信号Siaに対して90°進相されて、 Sia=−α・sin (ωo −ωr )t+β・sin (ωm −ωo ) Sib=α・cos (ωo −ωr +90°)t+β・cos (ωm −ωo +90°) =α・sin (ωo −ωr )t+β・sin (ωm −ωo ) とされ、これら信号Sia、Sibが減算回路16に供給さ
れて減算され、減算回路16からは、 Si =Sib−Sia =α・sin (ωo −ωr )t+β・sin (ωm −ωo ) −{−α・sin (ωo −ωr )t+β・sin (ωm −ωo )} =2α・sin (ωo −ωr )t で示される信号Si が取り出される。
【0031】ここで、 ωo −ωr =2π(fo −fr ) =2πfi であるから、信号Si は目的とする中間周波信号であ
る。また、同調回路1からの放送波信号Sr にイメージ
信号Sm が含まれていても、この中間周波信号Siにお
いては、イメージ信号Sm による信号成分はキャンセル
されて含まれないことになる。
【0032】こうして、減算回路16からは、放送波信
号Sr から変換された中間周波信号Si (及び角周波数
(ωr +ωo )の信号成分など)が取り出される。
【0033】そして、この中間周波信号Si が、中間周
波フィルタ用のバンドパスフィルタ17に供給される。
このバンドパスフィルタ17は、例えば、コンデンサ、
抵抗器及びオペアンプを使用したバイクワッド型のアク
ティブフィルタにより構成され、その通過帯域は、55k
Hz±3kHzとされる。こうして、バンドパスフィルタ1
7において、不要な信号成分が除去されて中間周波信号
Si だけが取り出される。
【0034】そして、この取り出された中間周波信号S
i が、アンプ21を通じてAM検波回路22に供給され
てオーディオ信号Ss (及び中間周波信号Si のレベル
に対応したレベルの直流分V22)が取り出され、そのオ
ーディオ信号Ss が、差動入力のオーディオアンプ23
に供給され、このアンプ23からの信号Ss が、ピンT
8 及びコンデンサC5 を通じてスピーカSPに供給され
る。
【0035】さらに、ミキサ回路12Bからの信号Sib
が、AGC電圧形成回路18に供給されてAGC電圧が
形成され、このAGC電圧がアンプ11にその利得の制
御信号として供給されて信号Sia、Sibに対してAGC
が行われる。なお、この場合、形成回路18には、ピン
T5 を通じてAGC電圧の平滑用のコンデンサC3 が接
続される。また、このAGC電圧が、移相回路15A、
15B及びバンドパスフィルタ17を構成している各オ
ペアンプに基準電圧としてそれぞれ供給される。
【0036】また、検波回路22の検波出力が、AGC
電圧形成回路24に供給されてAGC電圧が形成され、
このAGC電圧がアンプ11、21にその利得の制御信
号として供給され、中間周波信号Sia、Sib、Si に対
してAGCが行われる。
【0037】なお、この場合、形成回路24には、ピン
T6 を通じてコンデンサC4 が接続され、このコンデン
サC4 により、ローパスフィルタが構成されて検波出力
から直流電圧V22が取り出され、この直流電圧V22から
AGC電圧が形成される。また、この直流電圧V22が、
アンプ23の差動入力に供給され、検波回路22からア
ンプ23にオーディオ信号Ss と一緒に供給される直流
分V22が、等価的にキャンセルされる。
【0038】さらに、アンプ23には、ピンT7 を通じ
て可変抵抗器VRが接続され、この可変抵抗器VRの抵抗値
に対応してアンプ23の利得が制御され、したがって、
この可変抵抗器VRにより音量調整が行われる。
【0039】なお、コンデンサC6 は、オーディオ信号
Ss 以外の信号成分をバイパスさせるためのものであ
る。
【0040】以上のようにして、AM放送の受信が行わ
れるが、この場合、この発明によれば、バリコンVC1 、
VC2 に補正用のコンデンサC11、C21を接続しているの
で、中間周波数fi が55kHzであるのに対しバリコンVC
1 、VC2 が標準のトラッキングレスバリコンであって
も、コンデンサC11、C21を含んだときのバリコンVC
1、VC2 の容量の変化特性を、(ii)式を満たす方向に補
正することができる。
【0041】また、fi =55kHzであるのに対し、バリ
コンVC1 、VC2 が標準のトラッキングレスバリコンであ
っても、アンプ11に負帰還をかけているので、トラッ
キングエラーによる受信感度の低下が少ない。
【0042】すなわち、図2にも示すように、 Av :負帰還のかかっていないときのアンプ11の電圧
利得。 Vin:アンプ11に供給される信号Sr の信号電圧。 ir :抵抗器R11を流れる信号電流。 Zin:負帰還のかかっているときのアンプ11の入力イ
ンピーダンス。 とすれば、 (Av ・Vin−Vin)/R11=ir であるから、 Vin/ir =R11/(Av −1) となる。そして、利得Av が十分に大きいとすれば、上
式は、 Vin/ir =R11/Av となり、さらに、 Zin=Vin/ir であるから、上式は、 Zin=R11/Av となる。
【0043】したがって、例えば、 R11=400 kΩ、Av =20倍 とすれば、アンプ11の入力インピーダンスZinは20k
Ωとなり、アンテナ同調回路1は、この20kΩの入力イ
ンピーダンスZinによりQダンプされたことになる。
【0044】したがって、このQダンプの結果、同調回
路1の同調特性は、図3に破線Bで示すようにブロード
になり、同調回路1の同調周波数fr が、本来の周波数
(fo −fi )からずれていたとしても、その周波数
(fo −fi )における利得の低下は、実線Aの同調特
性のときの利得の低下量ΔGよりも小さくなる。すなわ
ち、トラッキングエラーがあっても、そのトラッキング
エラーによる受信感度の低下は小さくなる。
【0045】しかも、そのQダンプを行うとき、アンテ
ナ同調回路1に抵抗器を接続してQダンプを行うと、そ
の抵抗器によりノイズが増加し、結果として受信感度が
低下するが、この発明によれば、同調回路1の次段のア
ンプ11の入力インピーダンスによりQダンプしている
ので、ノイズの増加がなく、したがって、受信感度の低
下がない。
【0046】また、バリコンVC1 、VC2 として標準の中
間周波数用のトラッキングレスバリコンを使用できるの
で、コストアップとなることがない。
【0047】図4は、受信周波数fr と、トラッキング
エラーによる受信感度の低下との関係を示す測定例を示
す。すなわち、通常、バーアンテナL1のQは100 位で
あるが、この発明を適用しないで、Q=100 のままとし
た場合には、トラッキングエラーによる受信感度の低下
が±5dB程度となる。しかし、この発明を適用してQダ
ンプを行い、Q=50にすると、トラッキングエラーによ
る受信感度の低下は、±2dB以内に収まる。
【0048】こうして、この発明によれば、標準のトラ
ッキングレスバリコンVC1 、VC2 を使用して中間周波数
fi を55kHzとしても、トラッキングエラーによる受信
感度の低下を抑えることができる。
【0049】さらに、中間周波数fi が、一般の中間周
波数や受信帯域に比べて十分に低い周波数なので、IC
化のとき、バンドパスフィルタ17全体の占める面積を
小さくすることができ、IC化に有利である。
【0050】また、一般に、中間周波数fi が低いと、
イメージ特性が悪くなるが、回路12A〜16によりイ
メージ信号Sm を除去しているので、イメージ特性が悪
くなることがない。
【0051】さらに、移相回路15A、15B及びバン
ドパスフィルタ17はアクティブフィルタにより構成さ
れているので、これらの回路15A、15B、17は扱
うことのできる信号レベルに限界があるが、アンプ12
に対してAGCをかけているので、移相回路15A、1
5B及びバンドパスフィルタ17に対して過大入力を生
じることがない。
【0052】図5及び図6は、高周波アンプ11の具体
例を示す。すなわち、トランジスタQ11のエミッタに定
電流源用のトランジスタQ24が接続されてトランジスタ
Q11はエミッタフォロワとされるとともに、コイルL1
のタップ端子が、トランジスタQ11を通じてトランジス
タQ12のベースに接続される。そして、トランジスタQ
12、Q13のエミッタが、定電流源用のトランジスタQ23
のコレクタに共通接続されるとともに、トランジスタQ
12、Q13のコレクタが、ダイオード接続されたトランジ
スタQ15、Q16に接続されて差動アンプ111が構成さ
れる。さらに、ダイオード接続されたトランジスタQ14
と、定電流源用のトランジスタQ22とにより、トランジ
スタQ13にベースバイアスが供給される。
【0053】そして、トランジスタQ22〜Q24は、トラ
ンジスタQ21を入力側としてカレントミラー回路112
を構成しているものであり、トランジスタQ21には、そ
のカレントミラー回路112に流れる電流を決定する定
電流源Q25が接続される。
【0054】さらに、トランジスタQ15、Q16は、トラ
ンジスタQ31、Q32を出力側としてそれぞれカレントミ
ラー回路113、114を構成しているとともに、トラ
ンジスタQ31、Q32のコレクタには、トランジスタQ3
4、Q35を有するカレントミラー回路115が接続され
る。このカレントミラー回路115は、トランジスタQ
31、Q32及び抵抗器R11とともに、負帰還回路を構成し
ているもので、トランジスタQ32、Q34のコレクタが、
負帰還用の抵抗器R11を通じてトランジスタQ11のベー
スに接続される。
【0055】さらに、カレントミラー回路113、11
4に出力用のトランジスタQ41〜Q44が接続される。こ
のトランジスタQ41〜Q44は、それぞれミキサ回路12
A、12Bを構成するダブルバランス型の乗算回路の入
力用のトランジスタでもある。
【0056】このような構成によれば、同調回路1によ
り放送波信号Sr が選択され、この信号Sr が、トラン
ジスタQ11を通じてトランジスタQ12に供給され、信号
電圧から信号電流に変換されるとともに、増幅され、ト
ランジスタQ12、Q13のコレクタから互いに逆相の信号
Sr が出力される。そして、この信号Sr が、トランジ
スタQ15、Q16を通じてミキサ回路12A、12Bに供
給されるとともに、このとき、ミキサ回路12A、12
Bにはカウンタ14から局部発振信号Soa、Sobが供給
されている。
【0057】したがって、信号Sr は、ミキサ回路12
A、12Bにおいて、信号Soa、Sobにより中間周波信
号Sia、Sibに周波数変換され、この中間周波信号Si
a、Sibがミキサ回路12A、12Bから取り出され
る。
【0058】さらに、この場合、トランジスタQ15、Q
16からの信号Sr が、トランジスタQ31、Q32を通じて
カレントミラー回路115に供給されて合成され、トラ
ンジスタQ32、Q34のコレクタから逆相の信号Sr が取
り出され、この信号Sr が、抵抗器R11を通じてトラン
ジスタQ11のベースに負帰還される。
【0059】したがって、アンプ11は、等価的に図2
のように示すことができるので、このアンプ11の入力
インピーダンスZinは、上述のように、 Zin=R11/Av となり、アンテナ同調回路1は、この入力インピーダン
スZin、例えばZin=20kΩによりQダンプされる。
【0060】
【発明の効果】この発明によれば、バリコンVC1 、VC2
に補正用のコンデンサC11、C21を接続しているので、
中間周波数fi が55kHzであるのに対しバリコンVC1 、
VC2 が標準のトラッキングレスバリコンであっても、コ
ンデンサC11、C21を含んだときのバリコンVC1 、VC2
の容量の変化特性を、(ii)式を満たす方向に補正するこ
とができる。
【0061】また、アンプ11に負帰還をかけてその入
力インピーダンスZinを小さくするとともに、この入力
インピーダンスZinにより、アンテナ同調回路1をQダ
ンプしているので、トラッキングエラーを少なくして受
信感度の低下を抑えることができる。したがって、標準
のトラッキングレスバリコンを使用して中間周波数fi
を55kHzにすることができる。
【0062】しかも、そのQダンプを行うとき、アンテ
ナ同調回路1に抵抗器を接続してQダンプを行うと、そ
の抵抗器によりノイズが増加し、結果として受信感度が
低下するが、この発明によれば、同調回路1の次段のア
ンプ11の入力インピーダンスによりQダンプしている
ので、ノイズの増加がなく、したがって、受信感度の低
下がない。
【0063】また、バリコンVC1 、VC2 として標準の中
間周波数用のトラッキングレスバリコンを使用できるの
で、コストアップとなることがない。
【0064】さらに、中間周波数fi が55kHzで、標準
の中間周波数や受信帯域に比べて十分に低い周波数なの
で、IC化のとき、バンドパスフィルタ17全体の占め
る面積を小さくすることができ、IC化に有利である。
【0065】また、一般に、中間周波数fi が低いと、
イメージ特性が悪くなるが、回路12A〜16によりイ
メージ信号Sm を除去しているので、イメージ特性が悪
くなることがない。
【0066】さらに、移相回路15A、15B及びバン
ドパスフィルタ17はアクティブフィルタにより構成さ
れているので、これらの回路15A、15B、17は扱
うことのできる信号レベルに限界があるが、アンプ12
に対してAGCをかけているので、移相回路15A、1
5B及びバンドパスフィルタ17に対して過大入力を生
じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例を示す接続図である。
【図2】この発明を説明するための一部の等価回路図で
ある。
【図3】トラッキングエラーを説明するための特性図で
ある。
【図4】利得の変化の測定例を示す特性図である。
【図5】この発明の一例の一部を示す接続図である。
【図6】図5の続きを示す接続図である。
【符号の説明】
1 アンテナ同調回路 2 局部発振用の共振回路 10 1チップIC 11 高周波アンプ 12A、12B ミキサ回路 13 局部発振回路 14 カウンタ 15A、15B 移相回路 16 減算回路 17 バンドパスフィルタ 18 AGC電圧形成回路 21 アンプ 22 AM検波回路 23 オーディオアンプ 24 AGC電圧形成回路 SP スピーカ VR 可変抵抗器 C11〜C22 補正用コンデンサ T1 〜T8 端子ピン VC1 アンテナ同調用バリコン VC2 局部発振用バリコン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のコイル及び第1の可変コンデンサ
    を有するアンテナ同調回路と、 局部発振回路と、 第2のコイル及び第2の可変コンデンサを有して上記局
    部発振回路の発振周波数を決定する共振回路と、 上記アンテナ同調回路により選択された放送波信号を、
    上記局部発振回路からの局部発振信号により、所定の中
    間周波数の中間周波信号に周波数変換するミキサ回路
    と、 このミキサ回路の出力信号から上記中間周波信号を取り
    出すバンドパスフィルタと、 このバンドパスフィルタにより取り出された上記中間周
    波信号を検波する検波回路とを有するスーパーヘテロダ
    イン方式の受信機において、 上記アンテナ同調回路の上記第1の可変コンデンサに第
    1の補正用コンデンサを接続し、 上記共振回路の上記第2の可変コンデンサに第2の補正
    用コンデンサを接続し、 この第1及び第2の補正用コンデンサにより、上記第1
    及び第2の可変コンデンサの容量の変化特性を、トラッ
    キングエラーがなくなる方向に補正するとともに、 上記アンテナ同調回路が接続される次段の回路に、負帰
    還回路を設け、 この負帰還回路により、上記次段の回路に、その入力イ
    ンピーダンスが小さくなるように負帰還をかけ、 この負帰還による上記入力インピーダンスの低下によ
    り、上記アンテナ同調回路をQダンプしてトラッキング
    補正を行うようにしたラジオ受信機。
  2. 【請求項2】 第1のコイル及び第1の可変コンデンサ
    を有するアンテナ同調回路と、 局部発振回路と、 第2のコイル及び第2の可変コンデンサを有して上記局
    部発振回路の発振周波数を決定する共振回路と、 上記アンテナ同調回路により選択された放送波信号を、
    上記局部発振回路からの局部発振信号により、所定の中
    間周波数の中間周波信号に周波数変換するミキサ回路
    と、 このミキサ回路の出力信号から上記中間周波信号を取り
    出すバンドパスフィルタと、 このバンドパスフィルタにより取り出された上記中間周
    波信号を検波する検波回路とを有するスーパーヘテロダ
    イン方式の受信機において、 上記局部発振回路の上記局部発振周波数を、上記中間周
    波信号の上記中間周波数が、受信帯域に比べて十分に低
    くなるように設定し、 上記アンテナ同調回路の上記第1の可変コンデンサに第
    1の補正用コンデンサを接続し、 上記共振回路の上記第2の可変コンデンサに第2の補正
    用コンデンサを接続し、 この第1及び第2の補正用コンデンサにより、上記第1
    及び第2の可変コンデンサの容量の変化特性を、トラッ
    キングエラーがなくなる方向に補正するとともに、 上記アンテナ同調回路が接続される次段の回路に、負帰
    還回路を設け、 上記負帰還回路により、上記次段の回路に、その入力イ
    ンピーダンスが小さくなるように負帰還をかけ、 この負帰還による上記入力インピーダンスの低下によ
    り、上記アンテナ同調回路をQダンプしてトラッキング
    補正を行うようにしたラジオ受信機。
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