JPH0537951A - デジタルacc回路 - Google Patents

デジタルacc回路

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JPH0537951A
JPH0537951A JP21163091A JP21163091A JPH0537951A JP H0537951 A JPH0537951 A JP H0537951A JP 21163091 A JP21163091 A JP 21163091A JP 21163091 A JP21163091 A JP 21163091A JP H0537951 A JPH0537951 A JP H0537951A
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JP
Japan
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circuit
coefficient
signal
output
amplitude
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JP21163091A
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Inventor
Masaiku Yugami
昌郁 湯上
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラーテレビジョン受像機等において、ハー
ドウェアの規模が大きくなってしまう除算器や垂直フィ
ルタを用いることなく、簡易な構成で色信号の振幅を一
定に制御できるデジタルACC回路を得る。 【構成】 乗算器11には色信号が入力する。乗算器1
1の出力は振幅検出器21に入力されてバースト信号の
振幅が検出される。係数生成器22には振幅検出器21
の出力と係数記憶器23に記憶された係数が入力され、
色信号に必要なゲインを演算して係数を生成する。この
係数を遅延器24により遅延させ、乗算器11によって
入力する色信号に乗じて色信号出力を得ると共に、係数
記憶器23へ入力して記憶された係数を更新する。この
結果、色信号出力の振幅は一定となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NTSC方式のテレビ
ジョン信号のACC(Automatic Color Control )回路
をデジタル化すると共に簡易な構成で高性能なACC機
能を実現するデジタルACC回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ベースバンドの映像信号をA/D変換器
によってデジタル化し、信号処理をデジタル処理によっ
て行い、最後にD/A変換器によってアナログ信号とし
表示するデジタルテレビジョン受像機は、その特徴とし
て調整の簡易化、精密な遅延素子の応用による画質改善
効果等をもたらす他、さまざまな信号処理を施すことが
できるという特徴を有している。
【0003】図12はデジタルテレビジョン受像機を示
すブロック図であって、図12を用いてデジタルテレビ
ジョン受像機の信号処理の概要について説明する。図1
2において、入力端子より入来するベースバンドの複合
映像信号は、A/D変換器1,Y(輝度信号)/C(色
信号)分離器2,デジタルACC回路3(以下、単にA
CC回路と記すこともある),(色)復調器10,マト
リックス回路4,D/A変換器5よりなる信号処理系
と、バーストゲート6,同期分離器7,クロック生成器
8,同期信号処理器9よりなる同期処理系に分かれる。
【0004】信号処理系においては、A/D変換器1に
入力した複合映像信号はデジタル信号となり、Y/C分
離器2において輝度信号及び色信号が分離される。そし
て、色信号がACC回路3を経て復調器10に入力す
る。復調器10はR−Y信号及びB−Y信号を生成し、
マトリックス回路4に供給する。マトリックス回路4は
演算を行ってデジタルR,G,B信号を生成し、D/A
変換器5に供給する。D/A変換器5はD/A変換を施
してアナログR,G,B信号に戻し、モニター等の映像
表示機器へ供給する。一方、同期処理系においては、バ
ーストゲート6によって色位相の基準となるバースト信
号が取り出され、また同期分離器7によって複合同期信
号が取り出される。この複合同期信号は同期信号処理器
9に入力し処理され、水平同期信号がACC回路3に供
給される。バースト信号はクロック生成器8に入力す
る。クロック生成器8はバースト信号の4倍の周波数の
クロック(4fscクロック)を生成し、信号処理系の
各部に供給する。信号処理系の各部に入力する信号はこ
の4fscクロックによりサンプリグされる。
【0005】ところで、放送波においては、チャンネル
によって複合映像信号のレベルが異なるため色信号の振
幅が変動してしまう。このままマトリックス回路4によ
ってR,G,B信号を生成すると、その振幅変動が色飽
和度変動となって再現されてしまうことになるため、A
CC回路3によって振幅を一定に保つ処理が必要であ
る。そして、バースト信号の振幅が規格上定められてい
るため、バースト信号の振幅変動値を調べればそのバー
スト信号が存在する一水平期間の色信号に必要なゲイン
を算出することができる。
【0006】図11は従来のデジタルACC回路を示す
ブロック図である。従来のデジタルACC回路は、図1
1に示すように、乗算器11,振幅検出器12,水平平
均器13,除算器14,垂直フィルタ15より構成され
ている。次に、従来のデジタルACC回路の動作につい
て説明する。乗算器11には複合映像信号をY/C分離
して得られた色信号が入力する。乗算器11より出力さ
れた色信号は振幅検出器12に入力する。振幅検出器1
2はバースト信号の振幅の絶対値を求める演算(2乗の
計算を2回)を行う。そして、水平平均器13は振幅検
出器12の出力信号の水平平均をとる。さらに、除算器
14はその水平平均値を基準値(基準データ)で除算す
る。垂直フィルタ15は除算器14より出力された値を
十数ラインの間積算平均し、その積算平均した値を乗算
器11に入力し、入力される色信号に乗じる。これによ
り、色信号の振幅を一定とすることができる。なお、垂
直フィルタ15による積算平均はノイズ等の誤検出によ
り乗数に急激な変動が生じた場合の対策である。そし
て、入来する信号においてはバースト信号が急激に変動
する要因は少ないため、垂直フィルタ15の時定数は大
きくしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のデジタルACC
回路は上述の如くハードウェアを構成する。しかしなが
ら、上述した演算をデジタルで行うには規模の大きなハ
ードウェアが必要である。特に、除算器14や垂直フィ
ルタ15は規模の大きなハードウェアが必要であり、性
能を落とすことなくデジタルACC機能を行うことがで
きるアルゴリズムの簡素化が望まれていた。それゆえ、
本発明は、除算器や垂直フィルタを用いることなくデジ
タルACC機能を実現するデジタルACC回路を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、(1) 入力するデジタル色
信号に所定の係数を乗じて出力する乗算器と、前記乗算
器より出力された色信号の振幅値を検出する振幅検出器
と、前記色信号の振幅値と記憶された係数とによって、
前記所定の係数を生成して前記乗算器に供給する係数生
成器と、前記記憶された係数を前記所定の係数へと更新
記憶する係数記憶器とより構成されることを特徴とする
デジタルACC回路を提供し、(2) 前記振幅検出器は、
前記バースト信号のある一部分を選択して出力するバー
ストデータ選択回路と、前記バーストデータ選択回路の
出力の絶対値を求める絶対値回路と、前記絶対値回路の
出力の2乗和をとって出力する2乗和回路と、前記2乗
和回路の出力の平方根をとって出力する平方根回路と、
前記平方根回路の出力の水平加算平均をとって出力する
水平加算平均回路とを有することを特徴とする(1) 記載
のデジタルACC回路を提供し、(3) 前記係数生成器
は、前記振幅検出器によって検出された前記色信号の振
幅値と基準となる振幅値とを比較し、その基準となる振
幅値より小さい、またはその基準となる振幅値と等し
い、またはその基準となる振幅値より大きいの少なくと
も3つの状態を表す判別信号を生成する判別信号生成回
路と、前記判別信号と前記記憶された係数とを加減算す
ることにより前記所定の係数を生成する加減算回路と、
前記加減算回路の出力が前記係数記憶器のビット幅を越
えないように制限する制限回路とを有することを特徴と
する(1) 記載のデジタルACC回路を提供するものであ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明のデジタルACC回路につい
て、添付図面を参照して説明する。図1は本発明のデジ
タルACC回路の一実施例の構成を示すブロック図、図
2は図1中の振幅検出器21の具体的構成を示すブロッ
ク図、図3は図1中の係数生成器22の具体的構成を示
すブロック図、図4は図3中の変換回路224の具体的
構成を示すブロック図、図5は図1中の係数記憶器23
の具体的構成を示すブロック図である。さらに、図6は
本発明のデジタルACC回路を説明するための波形図、
図7〜図10は本発明のデジタルACC回路を説明する
ための図であって、図7及び図8(a),(b)は図1
中の振幅検出器21におけるバースト信号(バーストデ
ータ)の処理過程を、図8(c)は図1中の係数生成器
22における演算動作を、図9は図1中の係数生成器2
2と係数記憶器23との演算を、図10(a),(b)
は係数生成器22中の制限回路226の動作を、図10
(c)は制限回路226の特性を示している。
【0010】まず、図1を用いて本発明のデジタルAC
C回路の構成及び動作について説明する。なお、図1に
おいて図11と同一部分には同一符号を付す。乗算器1
1には、図6(a)に示す複合映像信号をY/C分離し
て得られた色信号が入力する。そして、乗算器11,振
幅検出器21,係数生成器22,係数記憶器23より構
成されるACC回路によって色信号にACC制御が施さ
れ、図6(b)に示す波形となる。このように、バース
ト信号を本来のバースト信号の振幅値に揃え、同時に色
信号に対しても同様のゲインを与えるのがACC回路の
目的である。
【0011】本発明のACC回路が動作する直前に係数
記憶器23の係数(係数データ)は初期値に設定する。
本実施例においては、係数の初期値は利得1倍に設定し
ている。この係数記憶器23のビット幅は本ACC回路
の利得幅と精度(色信号の振幅値を調整する精度)を決
定しており、本実施例においては12ビットとしてい
る。即ち、係数記憶器23の係数の値が(00000100000
0)のときには1倍の利得を色信号に与え、また(11111
1111111)のときには63.984375倍の利得を色
信号に与える。また、最小の精度は1/64=0.01
5625となる。映像信号を8ビット量子化した場合、
色信号は一般に6ビット以下であるため本実施例におけ
る係数記憶器23は上記のように設定した。係数の初期
値設定は初期収束動作の不安定さを避けるためであり、
必要でなければ省いてもよい。そして、本ACC回路が
動作した後、入来する色信号に係数記憶器23の値が乗
算器11によって乗ぜられ、その結果が図6(b)に示
すACC制御が施された信号として出力される。これと
同時にこの出力値のバースト信号の領域が、図6(d)
に示すように、振幅検出器21に入力される。
【0012】次に、振幅検出器21の構成及び動作につ
いて図2を用いて説明する。振幅検出器21はバースト
データ選択回路211,絶対値化回路212,制限回路
213,2乗和回路214,平方根回路215,水平加
算平均回路216より構成されている。乗算器11より
出力する色信号はまずバーストデータ選択回路211に
入力する。このバーストデータ選択回路211にパルス
状の選択信号が入力すると、バーストデータ選択回路2
11はその選択信号が入力した時のバースト信号(バー
ストデータ)を選択して絶対値化回路212に出力す
る。振幅検出器21においては、色信号(バースト信号
を含む)は図7(a)に示すように、正,負の値を持つ
信号であるため、図7(c)に示すように、絶対値回路
212で処理し、さらに本実施例においては、大きさを
通常想定できる限度として6ビットに制限する制限回路
213に入力する。従って、6ビットを越える信号は異
常信号としてこの段階で制限される。
【0013】そして、制限回路213より出力された信
号は2乗和回路214、さらに平方根回路215により
処理される。図7(a)に示す信号はバースト部分が正
しくサンプリングされたものであるが、図7(b)に示
す信号はサンプリングクロックの位相がサブキャリアの
位相とずれた場合のサンプリングデータである。この図
7(b)より明らかなように、サンプリングの位相でバ
ースト信号のピーク値が変化している。この影響を避け
るため、2乗和回路214によって隣接した2つのデー
タの値の2乗和をとり、さらに平方根回路215により
平方根をとるという処理を行っている。数式で説明する
と、例えばサブキャリアの4倍の周波数のクロック(4
fscクロック)でサンプリングされた場合、元々のバ
ースト信号の絶対値をAとして隣接する2つのバースト
データα,βは、 α=Asin (ωt+θ) …(1) β=Acos (ωt+θ) …(2) のように表すことができる。ここで、θはサブキャリア
とサンプリングクロック(4fscクロック)との位相
ずれである。従って、絶対値Aを求めるには(1),
(2)式より、 A=(α2 +β2 1/2 …(3) となる。この(3)式より計算した結果を図7(d)に
示している。
【0014】さらに、入力信号にはノイズが混入してい
ることが多いため、本実施例においては誤検出の影響を
少なくするため、平方根回路215より出力された信号
を水平加算平均回路216に入力して水平加算平均をと
っている。図8(a)はノイズ等の混入によりバースト
信号の振幅値がばらついた状態である。この図8(a)
に示す信号をバースト信号内で水平加算平均(av.)
をとり、図8(b)に示すように振幅値をほぼ一定とし
ている。
【0015】次に、係数生成器22の構成及び動作につ
いて説明する。図3に示すように、係数生成器22は、
減算器221,絶対値回路222,比較回路223,変
換回路224,加減算回路225,制限回路226より
構成されている。係数生成器22は、上述のようにして
振幅検出器21によって得たデータによって色信号を補
正すべきか否かを判定するものである。
【0016】振幅検出器21中の水平加算平均回路21
6より出力した信号(6ビット)は係数生成器22中の
減算器221に入力する。減算器221には予め設定し
た振幅の基準値(ref.data)が入力されており、減算器
221は振幅検出器21より出力した信号から基準値
(6ビット)を減算する。この結果、図8(c)に示す
ように、誤差信号(7ビット)が得られる。この7ビッ
トの信号の内、正,負を表す最上位の1ビットは変換回
路224に入力される。そして、残りの6ビットが絶対
値回路222に入力されて絶対値がとられ、さらに、比
較回路223に入力される。比較回路223には比較デ
ータ0(6ビット)が入力されており、入力する信号と
比較データ0とを比較して1ビットの信号を出力する。
上記の正,負を表す1ビットの信号を最上位ビット(M
SB)とし、比較回路223より出力される1ビットの
信号を最下位ビット(LSB)とし、合わせて2ビット
の検出出力Qを得る。
【0017】そして、検出出力Qは変換回路224に入
力される。変換回路224は、図4に示すように、NO
R回路31,インバータ32,OR回路33より構成さ
れている。NOR回路31の一方の入力端子には検出出
力QのMSBが入力し、インバータ32には検出出力Q
のLSBが入力しており、インバータ32の出力がNO
R回路31の他方の入力端子に入力している。また、O
R回路33の一方の入力端子には検出出力QのMSBが
入力し、他方の入力端子には検出出力QのLSBが入力
している。そして、NOR回路31の出力には変換出力
Q′のMSBが得られ、OR回路33の出力には変換出
力Q′のLSBが得られる。変換回路224によって得
られた変換出力Q′は振幅の基準値とバースト信号の振
幅値の大小関係を表す判別信号となる。即ち、減算器2
21〜変換回路224は基準値とバースト信号の振幅値
の大小関係を表す判別信号を生成する判別信号生成回路
を構成している。そして、本実施例においては、変換出
力Q′を2ビットの信号とし、基本的に分類される最小
限の状態を表す条件として、基準値より小さい(<
0)、基準値と等しい(=0)、基準値より大きい(>
0)の3値に分類した。なお、変換回路224による検
出出力Qの変換出力Q′への変換は表1に示す如くであ
る。
【0018】
【表1】
【0019】この変換出力Q′は2の補数形式で表現さ
れており、(01)は+1、(00)は0、(11)は
−1をそれぞれ意味している。これらは3つの状態を補
正する記号であって必ずしも数値そのものを意味しなく
てもよい。変換回路224において重要なのは、振幅検
出器21の出力の状態によって係数記憶器23の値を制
御する複数の値を作り出すことにある。そして、変換出
力Q′の値は加減算器225に入力されて係数記憶器2
3の値(係数データ)に加算される。図9(a),
(b)は加減算器225による演算例を示している。本
実施例においては、加算は2の補数形式、即ち符号付き
で行っており、変換出力Q′が(11)の場合は加減算
器225は減算器として作用する。図9(a)におい
て、加減算器225には変換出力Q′として(01)
が、係数記憶器23の係数データとして(00000100000
0)が入力しているので、加減算器225の出力は(000
001000001)となり、係数データを増加させている。図
9(b)においては、変換出力Q′が(11)であるの
で出力は(000000111111)となり、係数データを減少さ
せている。なお、図中のf.pは小数点である。
【0020】この結果得られた値は制限回路226を経
て係数記憶器23に入力される。係数記憶器23は、図
5に示すように、係数初期設定部231と係数記憶部2
32より構成される(上記のように、係数初期設定部2
31は必ずしも必要ない)。係数記憶器23に入力した
値(係数データ)は係数記憶部232に保存される。そ
して、図6に示すように、(e)の係数データ(1ライ
ン遅延)を次に入来する(c)の色信号データに乗じ、
(b)のACC制御された色信号を得る。さらに、その
結果から(d)のバーストデータを得、再び(e)の如
く係数記憶器23の係数データが更新され続ける。振幅
検出器21の出力が基準値と等しくなれば係数記憶器2
3の係数データは更新されない値、即ち0が加算され
る。再び振幅値が変動すればその値が基準値と等しくな
るよう追従を始める。
【0021】次に、制限回路226の動作について説明
する。図10(a)に示すように、係数記憶器23の値
が最大値である(111111111111)となって飽和した場
合、加減算器225に変換出力Q′として(01)が入
力したとしても、制限回路226の動作によってそれ以
上の増加は行わず、(111111111111)のままとする。ま
た逆に、図10(b)に示すように、係数記憶器23の
値が最小値である(000000000000)となって飽和した場
合、加減算器225に変換出力Q′として(11)が入
力したとしても、制限回路226の動作によってそれ以
下の減少は行わず、(000000000000)のままとする。図
10(c)にはこのような制限動作をする制限回路22
6の特性を示している。本発明のデジタルACC回路に
よれば、色信号の急激な変動に対しては反応しないよう
に思われるが、色信号の急激な変動要素はノイズである
場合が多いので、色信号の急激な変動に追従する必要は
ない。それゆえ、本発明のデジタルACC回路は実用に
際して全く申し分のないものである。
【0022】なお、本発明のデジタルACC回路につい
て好適な実施例を挙げて説明したが、本発明はこの実施
例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において種々の変更が可能である。例えば、図3
に示す係数生成器22の実施例において、加減算器22
5及び制限回路226を用いる代わりに、アップダウン
カウンタを用いてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のデ
ジタルACC回路は上述の如く構成されてなるので、色
信号の振幅を自由に調整することができ、また、ハード
ウェアの規模が大きくなってしまう原因であった除算器
や垂直フィルタを用いる必要がないので、簡易な構成で
デジタルACC機能を実現することができるという実用
上極めて優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタルACC回路の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】図1中の振幅検出器21の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図3】図1中の係数生成器22の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図3中の変換回路224の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図5】図1中の係数記憶器23の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図6】本発明のデジタルACC回路を説明するための
波形図である。
【図7】本発明のデジタルACC回路を説明するための
図であって、図1中の振幅検出器21におけるバースト
信号の処理過程を示す図である。
【図8】本発明のデジタルACC回路を説明するための
図であって、(a),(b)は図1中の振幅検出器21
におけるバースト信号の処理過程を、(c)は図1中の
係数生成器22における演算動作を示す図である。
【図9】本発明のデジタルACC回路を説明するための
図であって、図1中の係数生成器22と係数記憶器23
との演算を示す図である。
【図10】本発明のデジタルACC回路を説明するため
の図であって、(a),(b)は制限回路226の動作
を、(c)は制限回路226の特性を示す図である。
【図11】従来のデジタルACC回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図12】デジタルテレビジョン受像機の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
11 乗算器 21 振幅検出器 22 係数生成器 23 係数記憶器 211 バーストデータ選択回路 212,222 絶対値回路 213,226 制限回路 214 2乗和回路 215 平方根回路 216 水平加算平均回路 221 減算器 223 比較回路 224 変換回路 225 加減算回路 231 係数初期設定部 232 係数記憶部 31 NOR回路 32 インバータ 33 OR回路
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 デジタルACC回路
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NTSC方式のテレビ
ジョン信号のACC(AutomaticColor
Control)回路をデジタル化すると共に簡易な構
成で高性能なACC機能を実現するデジタルACC回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】ベースバンドの映像信号をA/D変換器
によってデジタル化し、信号処理をデジタル処理によっ
て行い、最後にD/A変換器によってアナログ信号とし
表示するデジタルテレビジョン受像機は、その特徴とし
て調整の簡易化、精密な遅延素子の応用による画質改善
効果等をもたらす他、さまざまな信号処理を施すことが
できるという特徴を有している。
【0003】図13はデジタルテレビジョン受像機を示
すブロック図であって、図13を用いてデジタルテレビ
ジョン受像機の信号処理の概要について説明する。図1
3において、入力端子より入来するベースバンドの複合
映像信号は、A/D変換器1,Y(輝度信号)/C(色
信号)分離器2,デジタルACC回路3(以下、単にA
CC回路と記すこともある),(色)復調器10,マト
リックス回路4,D/A変換器5よりなる信号処理系
と、バーストゲート6,同期分離器7,クロック生成器
8,同期信号処理器9よりなる同期処理系に分かれる。
【0004】信号処理系においては、A/D変換器1に
入力した複合映像信号はデジタル信号となり、Y/C分
離器2において輝度信号及び色信号が分離される。そし
て、色信号がACC回路3を経て復調器10に入力す
る。復調器10はR−Y信号及びB−Y信号を生成し、
マトリックス回路4に供給する。マトリックス回路4は
演算を行ってデジタルR,G,B信号を生成し、D/A
変換器5に供給する。D/A変換器5はD/A変換を施
してアナログR,G,B信号に戻し、モニター等の映像
表示機器へ供給する。一方、同期処理系においては、バ
ーストゲート6によって色位相の基準となるバースト信
号が取り出され、また同期分離器7によって複合同期信
号が取り出される。この複合同期信号は同期信号処理器
9に入力し処理され、水平同期信号がACC回路3に供
給される。バースト信号はクロック生成器8に入力す
る。クロック生成器8はバースト信号の4倍の周波数の
クロック(4fscクロック)を生成し、信号処理系の
各部に供給する。信号処理系の各部に入力する信号はこ
の4fscクロックによりサンプリングされる。
【0005】ところで、放送波においては、チャンネル
によって複合映像信号のレベルが異なるため色信号の振
幅が変動してしまう。このままマトリックス回路4によ
ってR,G,B信号を生成すると、その振幅変動が色飽
和度変動となって再現されてしまうことになるため、A
CC回路3によって振幅を一定に保つ処理が必要であ
る。そして、バースト信号の振幅が規格上定められてい
るため、バースト信号の振幅変動値を調べればそのバー
スト信号が存在する一水平期間の色信号に必要なゲイン
を算出することができる。
【0006】図12は従来のデジタルACC回路を示す
ブロック図である。従来のデジタルACC回路は、図1
2に示すように、乗算器11,振幅検出器12,水平平
均器13,除算器14,垂直フィルタ15より構成され
ている。次に、従来のデジタルACC回路の動作につい
て説明する。乗算器11には複合映像信号をY/C分離
して得られた色信号が入力する。乗算器11より出力さ
れた色信号は振幅検出器12に入力する。振幅検出器1
2はバースト信号の振幅の絶対値を求める演算(2乗の
計算を2回)を行う。そして、水平平均器13は振幅検
出器12の出力信号の水平平均をとる。さらに、除算器
14はその水平平均値を基準値(基準データ)で除算す
る。垂直フィルタ15は除算器14より出力された値を
十数ラインの間積算平均し、その積算平均した値を乗算
器11に入力し、入力される色信号に乗じる。これによ
り、色信号の振幅を一定とすることができる。なお、垂
直フィルタ15による積算平均はノイズ等の誤検出によ
り乗数に急激な変動が生じた場合の対策である。そし
て、入来する信号においてはバースト信号が急激に変動
する要因は少ないため、垂直フィルタ15の時定数は大
きくしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のデジタルACC
回路は上述の如くハードウェアを構成する。しかしなが
ら、上述した演算をデジタルで行うには規模の大きなハ
ードウェアが必要である。特に、除算器14や垂直フィ
ルタ15は規模の大きなハードウェアが必要であり、性
能を落とすことなくデジタルACC機能を行うことがで
きるアルゴリズムの簡素化が望まれていた。それゆえ、
本発明は、除算器や垂直フィルタを用いることなくデジ
タルACC機能を実現するデジタルACC回路を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、(1)入力するデジタル
色信号に所定の係数を乗じて出力する乗算器と、前記乗
算器より出力された色信号の振幅値を検出する振幅検出
器と、前記色信号の振幅値と記憶された係数とによっ
て、前記所定の係数を生成する係数生成器と、前記係数
生成器より出力された前記所定の係数を遅延して前記乗
算器に供給する遅延器と、前記記憶された係数を前記所
定の係数へと更新記憶する係数記憶器とより構成される
ことを特徴とするデジタルACC回路を提供し、(2)
前記振幅検出器は、前記バースト信号のある一部分を選
択して出力するバーストデータ選択回路と、前記バース
トデータ選択回路の出力の絶対値を求める絶対値回路
と、前記絶対値回路の出力の2乗和をとって出力する2
乗和回路と、前記2乗和回路の出力の平方根をとって出
力する平方根回路と、前記平方根回路の出力の水平加算
平均をとって出力する水平加算平均回路とを有して構成
されることを特徴とする(1)記載のデジタルACC回
路を提供し、(3)前記係数生成器は、前記振幅検出器
によって検出された前記色信号の振幅値と基準となる振
幅値とを比較し、その基準となる振幅値より小さい、ま
たはその基準となる振幅値と等しい、またはその基準と
なる振幅値より大きいの少なくとも3つの状態を表す判
別信号を生成する判別信号生成回路と、前記判別信号と
前記記憶された係数とを加減算することにより前記所定
の係数を生成する加減算回路と、前記加減算回路の出力
が前記係数記憶器のビット幅を越えないように制限する
制限回路とを有して構成されることを特徴とする(1)
または(2)記載のデジタルACC回路を提供するもの
である。
【0009】
【実施例】以下、本発明のデジタルACC回路につい
て、添付図面を参照して説明する。図1は本発明のデジ
タルACC回路の一実施例の構成を示すブロック図、図
2は図1中の振幅検出器21の具体的構成を示すブロッ
ク図、図3は図1中の係数生成器22の具体的構成を示
すブロック図、図4は図3中の変換回路224の具体的
構成を示すブロック図、図5は図1中の係数記憶器23
の具体的構成を示すブロック図、図6は図1中の乗算器
11の一例を示すブロック図である。さらに、図7は本
発明のデジタルACC回路を説明するための波形図、図
8〜図11は本発明のデジタルACC回路を説明するた
めの図であって、図8及び図9(a),(b)は図1中
の振幅検出器21におけるバースト信号(バーストデー
タ)の処理過程を、図9(c)は図1中の係数生成器2
2における演算動作を、図10は図1中の係数生成器2
2と係数記憶器23との演算を、図11(a),(b)
は係数生成器22中の制限回路226の動作を、図11
(c)は制限回路226の特性を示している。
【0010】まず、図1を用いて本発明のデジタルAC
C回路の構成及び動作について説明する。なお、図1に
おいて図12と同一部分には同一符号を付す。乗算器1
1には、図7(a)に示す複合映像信号をY/C分離し
て得られた色信号が入力する。そして、乗算器11,振
幅検出器21,係数生成器22,係数記憶器23,遅延
器24より構成されるACC回路によって色信号にAC
C制御が施され、図7(b)に示す波形となる。このよ
うに、バースト信号を本来のバースト信号の振幅値に揃
え、同時に色信号に対しても同様のゲインを与えるのが
ACC回路の目的である。
【0011】本発明のACC回路が動作する直前に係数
記憶器23の係数(係数データ)は初期値に設定する。
本実施例においては、係数の初期値は利得1倍に設定し
ている。この係数記憶器23のビット幅は本ACC回路
の利得幅と精度(色信号の振幅値を調整する精度)を決
定しており、本実施例においては12ビットとしてい
る。即ち、係数記憶器23の係数の値が(000001
000000)のときには1倍の利得を色信号に与え、
また(111111111111)のときには63.9
84375倍の利得を色信号に与える。また、最小の精
度は1/64=0.015625となる。映像信号を8
ビット量子化した場合、色信号は一般に6ビット以下で
あるため本実施例における係数記憶器23は上記のよう
に設定した。係数の初期値設定は初期収束動作の不安定
さを避けるためであり、必要でなければ省いてもよい。
そして、このACC回路が動作した後、入来する色信号
に係数記憶器23の値が乗算器11によって乗ぜられ、
その結果が図7(b)に示すACC制御が施された信号
として出力される。ここで、乗算器11は、図6に一例
を示すように、並列化により高速化を図ったものが実用
上適しており、係数記憶器23から遅延器24を経た乗
数を設定することにより、テレビジョン信号の水平方向
のデータである全ての被乗数との乗算が同時に行われ
る。この結果のバースト信号の領域が、図7(d)に示
すように、振幅検出器21に入力される。
【0012】次に、振幅検出器21の構成及び動作につ
いて図2を用いて説明する。振幅検出器21はバースト
データ選択回路211,絶対値回路212,制限回路2
13,2乗和回路214,平方根回路215,水平加算
平均回路216より構成されている。乗算器11より出
力する色信号はまずバーストデータ選択回路211に入
力する。このバーストデータ選択回路211にパルス状
の選択信号が入力すると、バーストデータ選択回路21
1はその選択信号が入力した時のバースト信号(バース
トデータ)を選択して絶対値回路212に出力する。振
幅検出器21においては、色信号(バースト信号を含
む)は図8(a)に示すように、正,負の値を持つ信号
であるため、図8(c)に示すように、絶対値回路21
2で処理し、さらに本実施例においては、大きさを通常
想定できる限度として6ビットに制限する制限回路21
3に入力する。従って、6ビットを越える信号は異常信
号としてこの段階で制限される。
【0013】そして、制限回路213より出力された信
号は2乗和回路214、さらに平方根回路215により
処理される。図8(a)に示す信号はバースト部分が正
しくサンプリングされたものであるが、図8(b)に示
す信号はサンプリングクロックの位相がサブキャリアの
位相とずれた場合のサンプリングデータである。この図
8(b)より明らかなように、サンプリングの位相でバ
ースト信号のピーク値が変化している。この影響を避け
るため、2乗和回路214によって隣接した2つのデー
タの値の2乗和をとり、さらに平方根回路215により
平方根をとるという処理を行っている。数式で説明する
と、例えばサブキャリアの4倍の周波数のクロック(4
fscクロック)でサンプリングされた場合、元々のバ
ースト信号の絶対値をAとして隣接する2つのバースト
データα,βは、 α=Asin(ωt+θ) …(1) β=Acos(のt+θ) …(2) のように表すことができる。ここで、θはサブキャリア
とサンプリングクロック(4fscクロック)との位相
ずれである。従って、絶対値Aを求めるには(1),
(2)式より、 A=(α+β1/2 …(3) となる。この(3)式より計算した結果を図8(d)に
示している。
【0014】さらに、入力信号にはノイズが混入してい
ることが多いため、本実施例においては誤検出の影響を
少なくするため、平方根回路215より出力された信号
を水平加算平均回路216に入力して水平加算平均をと
っている。図9(a)はノイズ等の混入によりバースト
信号の振幅値がばらついた状態である。この図9(a)
に示す信号をバースト信号内で水平加算平均(av.)
をとり、図9(b)に示すように振幅値をほぼ一定とし
ている。
【0015】次に、係数生成器22の構成及び動作につ
いて説明する。図3に示すように、係数生成器22は、
減算器221,絶対値回路222,比較回路223,変
換回路224,加減算回路225,制限回路226より
構成されている。係数生成器22は、上述のようにして
振幅検出器21によって得たデータによって色信号を補
正すべきか否かを判定するものである。
【0016】振幅検出器21中の水平加算平均回路21
6より出力した信号(6ビット)は係数生成器22中の
減算器221に入力する。減算器221には予め設定し
た振幅の基準値(ref.data)が入力されてお
り、減算器221は振幅検出器21より出力した信号か
ら基準値(6ビット)を減算する。この結果、図9
(c)に示すように、誤差信号(7ビット)が得られ
る。この7ビットの信号の内、正,負を表す最上位の1
ビットは変換回路224に入力される。そして、残りの
6ビットが絶対値回路222に入力されて絶対値がとら
れ、さらに、比較回路223に入力される。比較回路2
23には比較データ0(6ビット)が入力されており、
入力する信号と比較データ0とを比較して1ビットの信
号を出力する。上記の正,負を表す1ビットの信号を最
上位ビット(MSB)とし、比較回路223より出力さ
れる1ビットの信号を最下位ビット(LSB)とし、合
わせて2ビットの検出出力Qを得る。
【0017】そして、検出出力Qは変換回路224に入
力される。変換回路224は、図4に示すように、NO
R回路31,インバータ32,OR回路33より構成さ
れている。NOR回路31の一方の入力端子には検出出
力QのMSBが入力し、インバータ32には検出出力Q
のLSBが入力しており、インバータ32の出力がNO
R回路31の他方の入力端子に入力している。また、O
R回路33の一方の入力端子には検出出力QのMSBが
入力し、他方の入力端子には検出出力QのLSBが入力
している。そして、NOR回路31の出力には変換出力
Q′のMSBが得られ、OR回路33の出力には変換出
力Q′のLSBが得られる。変換回路224によって得
られた変換出力Q′は振幅の基準値とバースト信号の振
幅値の大小関係を表す判別信号となる。即ち、減算器2
21〜変換回路224は基準値とバースト信号の振幅値
の大小関係を表す判別信号を生成する判別信号生成回路
を構成している。そして、本実施例においては、変換出
力Q′を2ビットの信号とし、基本的に分類される最小
限の状態を表す条件として、基準値より小さい(<
0)、基準値と等しい(=0)、基準値より大きい(>
0)の3値に分類した。なお、変換回路224による検
出出力Qの変換出力Q′への変換は表1に示す如くであ
る。
【0018】
【表1】
【0019】この変換出力Q′は2の補数形式で表現さ
れており、(01)は+1、(00)は0、(11)は
−1をそれぞれ意味している。これらは3つの状態を補
正する記号であって必ずしも数値そのものを意味しなく
てもよい。変換回路224において重要なのは、振幅検
出器21の出力の状態によって係数記憶器23の値を制
御する複数の値を作り出すことにある。そして、変換出
力Q′の値は加減算器225に入力されて係数記憶器2
3の値(係数データ)に加算される。図10(a),
(b)は加減算器225による演算例を示している。本
実施例においては、加算は2の補数形式、即ち符号付き
で行っており、変換出力Q′が(11)の場合は加減算
器225は減算器として作用する。図10(a)におい
て、加減算器225には変換出力Q′として(01)
が、係数記憶器23の係数データとして(000001
000000)が入力しているので、加減算器225の
出力は(000001000001)となり、係数デー
タを増加させている。図10(b)においては、変換出
力Q′が(11)であるので出力は(00000011
1111)となり、係数データを減少させている。な
お、図中のf.pは小数点である。
【0020】この結果得られた値は制限回路226を経
て係数記憶器23に入力される。係数記憶器23は、図
5に示すように、係数初期設定部231と係数記憶部2
32より構成される(上記のように、係数初期設定部2
31は必ずしも必要ない)。係数記憶器23に入力した
値(係数データ)は係数記憶部232に保存される。そ
して、図7に示すように、(e)の係数データ(1ライ
ン遅延)を次に入来する(c)の色信号データに乗じ、
(b)のACC制御された色信号を得る。さらに、その
結果から(d)のバーストデータを得、再び(e)の如
く係数記憶器23の係数データが更新され続ける。振幅
検出器21の出力が基準値と等しくなれば係数記憶器2
3の係数データは更新されない値、即ち0が加算され
る。再び振幅値が変動すればその値が基準値と等しくな
るよう追従を始める。
【0021】次に、制限回路226の動作について説明
する。図11(a)に示すように、係数記憶器23の値
が最大値である(111111111111)となって
飽和した場合、加減算器225に変換出力Q′として
(01)が入力したとしても、制限回路226の動作に
よってそれ以上の増加は行わず、(111111111
111)のままとする。また逆に、図11(b)に示す
ように、係数記憶器23の値が最小値である(0000
00000000)となって飽和した場合、加減算器2
25に変換出力Q′として(11)が入力したとして
も、制限回路226の動作によってそれ以下の減少は行
わず、(000000000000)のままとする。図
11(c)にはこのような制限動作をする制限回路22
6の特性を示している。
【0022】さらに、図1中の遅延器24について説明
する。このACC回路の乗数が決定するまでには上述し
た過程を経るための時間が必要となる。この時間ずれ
を、上記の如く求めた乗数を図7に示すように次の水平
周期の入力色信号に乗ずるために補正するのが、遅延器
24の作用である。本発明のデジタルACC回路によれ
ば、色信号の急激な変動に対しては反応しないように思
われるが、色信号の急激な変動要素はノイズである場合
が多いので、色信号の急激な変動に追従する必要はな
い。それゆえ、本発明のデジタルACC回路は実用に際
して全く申し分のないものである。
【0023】なお、本発明のデジタルACC回路につい
て好適な実施例を挙げて説明したが、本発明はこの実施
例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において種々の変更が可能である。例えば、図3
に示す係数生成器22の実施例において、加減算器22
5及び制限回路226を用いる代わりに、アップダウン
カウンタを用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のデ
ジタルACC回路は上述の如く構成されてなるので、色
信号の振幅を自由に調整することができ、また、ハード
ウェアの規模が大きくなってしまう原因であった除算器
や垂直フィルタを用いる必要がないので、簡易な構成で
デジタルACC機能を実現することができるという実用
上極めて優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタルACC回路の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】図1中の振幅検出器21の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図3】図1中の係数生成器22の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図3中の変換回路224の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図5】図1中の係数記憶器23の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図6】図1中の乗算器11の一例を示すブロック図で
ある。
【図7】本発明のデジタルACC回路を説明するための
波形図である。
【図8】本発明のデジタルACC回路を説明するための
図であって、図1中の振幅検出器21におけるバースト
信号の処理過程を示す図である。
【図9】本発明のデジタルACC回路を説明するための
図であって、(a),(b)は図1中の振幅検出器21
におけるバースト信号の処理過程を、(c)は図1中の
係数生成器22における演算動作を示す図である。
【図10】本発明のデジタルACC回路を説明するため
の図であって、図1中の係数生成器22と係数記憶器2
3との演算を示す図である。
【図11】本発明のデジタルACC回路を説明するため
の図であって、(a),(b)は制限回路226の動作
を、(c)は制限回路226の特性を示す図である。
【図12】従来のデジタルACC回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図13】デジタルテレビジョン受像機の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】 11 乗算器 21 振幅検出器 22 係数生成器 23 係数記憶器 24 遅延器 211 バーストデータ選択回路 212,222 絶対値回路 213,226 制限回路 214 2乗和回路 215 平方根回路 216 水平加算平均回路 221 減算器 223 比較回路 224 変換回路 225 加減算回路 231 係数初期設定部 232 係数記憶部 31 NOR回路 32 インバータ 33 OR回路
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図4】
【図2】
【図3】
【図5】
【図8】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力するデジタル色信号に所定の係数を乗
    じて出力する乗算器と、 前記乗算器より出力された色信号の振幅値を検出する振
    幅検出器と、 前記色信号の振幅値と記憶された係数とによって、前記
    所定の係数を生成して前記乗算器に供給する係数生成器
    と、 前記記憶された係数を前記所定の係数へと更新記憶する
    係数記憶器とより構成されることを特徴とするデジタル
    ACC回路。
  2. 【請求項2】前記振幅検出器は、 前記バースト信号のある一部分を選択して出力するバー
    ストデータ選択回路と、 前記バーストデータ選択回路の出力の絶対値を求める絶
    対値回路と、 前記絶対値回路の出力の2乗和をとって出力する2乗和
    回路と、 前記2乗和回路の出力の平方根をとって出力する平方根
    回路と、 前記平方根回路の出力の水平加算平均をとって出力する
    水平加算平均回路とを有することを特徴とする請求項1
    記載のデジタルACC回路。
  3. 【請求項3】前記係数生成器は、 前記振幅検出器によって検出された前記色信号の振幅値
    と基準となる振幅値とを比較し、その基準となる振幅値
    より小さい、またはその基準となる振幅値と等しい、ま
    たはその基準となる振幅値より大きいの少なくとも3つ
    の状態を表す判別信号を生成する判別信号生成回路と、 前記判別信号と前記記憶された係数とを加減算すること
    により前記所定の係数を生成する加減算回路と、 前記加減算回路の出力が前記係数記憶器のビット幅を越
    えないように制限する制限回路とを有することを特徴と
    する請求項1記載のデジタルACC回路。
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