JPH0537616Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は外壁面等に沿つて配線される幹線ケー
ブルを固定するサドルを利用して該ケーブルを覆
うカバーを簡易かつ確実に装着するようになした
幹線ケーブルのカバー装置に関するものである。

〔従来の技術〕

連棟式アパート等の共同住宅においては電話
線、電灯線などの幹線ケーブルを連棟アパートの
入口側外壁面上部に沿わせて配線し、所定間隔毎
にサドルにてビス止めして固定している。そして
この幹線ケーブルより戸別毎に分岐し、各戸内に
ケーブルを引き込むようにしている。

〔考案が解決しようとする課題〕

幹線ケーブルは連棟式共同住宅の外壁面に沿つ
て配線されているので、全ケーブルは露出してお
り、定間隔毎にサドルで固定されている。したが
つて、建物入口側外壁面にケーブルが露出してお
り、また外壁パネルの横方向の目地も露出してい
るので、建物の入口側面における外観を損ねるも
のとなつている。

本考案はこの幹線ケーブルを固定用のサドルを
利用してカバーを装着して上述の如き欠点を解消
することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、幹線ケーブルのカバー装置を外壁等
の固定側に沿つて配設される幹線ケブルを抱持す
る断面略Ｕ字形のケーブル抱持部と、該抱持部の
両端から外方に向けて延出し、ビス孔を穿設した
取付片と、該両取付片に突設した鈎片とを一体に
形成したサドルと、幹線ケーブル及びサドルを覆
い、前記サドルの鈎片と係合する係止片を内側両
端に有する断面略コ字形のカバーとから構成した
ことを要旨とする。

〔作用〕

外壁パネルの所定位置に沿つて配設される幹線
ケーブルをサドルの断面略Ｕ字形のケーブル抱持
部により抱持しながらサドルの取付片をビス止め
するとともに、この上部より断面略コ字形をした
カバーを押し付けると、サドルの取付片の両端に
形成した鈎片と、カバー内側両端に突設した係止
片とが互いにその弾性を利用して係止されるの
で、カバーはビスその他の取付金具を用いること
なく簡易に装着でき、幹線ケーブルを覆うことが
できる。

〔実施例〕

以下本考案幹線ケーブルのカバー取付装置を図
示の実施例に基づいて説明する。

図において１と２は連棟式共同住宅における外
壁パネル、３は建物の梁で、図示の実施例ではこ
の梁３の外表に防火被覆を施し、かつ梁３に取付
ブラケツト４を介して前記外壁パネル１，２を固
定する。

５は片持梁で、この片持梁５の下面に天井６が
形成される。この天井６の下部位置で外壁パネル
１，２に沿つて電話ケーブル、電灯線ケーブル等
の幹線ケーブル７が配線され、この幹線ケーブル
７の長手方向に対し所要間隔毎にサドル８を介し
て外壁パネル１又は２に幹線ケーブル７を固定す
る。

このサドル８は合成樹脂又は金属板を用いて幹
線ケーブル７の外周面を抱持するようになした断
面略Ｕ字形の抱円部８１の両端に外壁パネル１又
は２の外表面に接し、かつビス穴を穿設してビス
止め可能とした取付片８２，８３を形成するとと
もに、この各取付片８２，８３の外端を屈曲して
鋸歯形に形成したる鈎片８４，８５を連設して一
体に形成されている。この取付片８２，８３にビ
ス９，９を適用して外壁パネル１，２等に固定す
るとき、抱円部８１内にて幹線ケーブル７が抱持
されるようになすとともに、この外壁パネル１，
２の外表面上に鈎片８４，８５が互いに対向して
突設する。

１０は幹線ケーブル７の外表部をサドルをも含
めて被覆するカバーで、合成樹脂その他の材料に
て作成され、断面略コ字形その他外壁パネル側面
を開口し、他の側部を覆うようになした断面形状
を有するようになす。そしてこのカバー１０の内
側面には内方に突出した係止片１１，１２を形成
し、この係止片１１，１２が鈎片８４，８５にそ
の弾性を利用して係止されるようになす。なおサ
ドル８を介してカバー装着時、カバーの開口端縁
は外壁パネル１，２の表面に当接し、かつ幹線ケ
ーブル７、サドル８を完全に覆うようにする。こ
の際、幹線ケーブル７を外壁パネル１と２の継目
に形成される横方向の目地１３の近傍でこれに沿
つて配線すればカバー１０の装着にて幹線ケーブ
ルとともに目地１３をも覆うことができる。

幹線ケーブル７を連棟式共同住宅の入口側その
他の外壁面パネル１，２に沿つて配設し、所定間
隔毎にサドル８を外壁パネル１又は２にビス止め
して固定する。そしてこの幹線ケーブル７より各
戸に分岐して各戸内へ分岐ケーブルを引き込む。
このとき幹線ケーブル７は外壁パネル１，２の横
目地があればこの目地１３の近くに配設される。
次に所要の長さのカバー１０をその開口面側を外
壁パネル側に向かうようにして押し付けるとカバ
ーの係止片１１，１２及びサドル側の鈎片８４，
８５の弾性を利用しサドル側鈎片８４，８５の外
側面に沿つて係止片１１，１２は摺動して嵌合さ
れ、所定位置に達したとき、鈎片８４，８５と係
止片１１，１２とが互いに係止され、カバー１０
がこの幹線ケーブル７を覆うようにして装着され
る。なお、この幹線ケーブルのカバー取付装置
は、連棟式以外の住宅、事務所等にも広くて適用
することができる。

〔考案の効果〕

本考案の幹線ケーブルのカバー装置によれば、
ケーブル抱持部、取付片及び鈎片を一体に形成し
たサドルにカバーを嵌め込むだけで幹線ケーブル
を覆うことができ、建物外観を美しくできる利点
がある。また、カバー装置自体の構造がきわめて
簡易であるとともに、サドルの取付及びカバーの
装着等の施工も容易であるため、幹線ケーブルの
カバー装置を低廉に製造、設置することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案幹線ケーブルのカバー取付装置の
実施例を示し、第１図は断面図、第２図は正面
図、第３図は実施例図である。 １，２は外壁パネル、７は幹線ケーブル、８は
サドル、８１は抱円部、８４，８５は鈎片、９は
ビス、１０はカバー、１１，１２は係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外壁等の固定側に沿つて配設される幹線ケーブ
   ルを抱持する断面略Ｕ字形のケーブル抱持部８１
   と、該抱持部８１の両端から外方に向けて延出
   し、ビス孔を穿設した取付片８２，８３と、該両
   取付片８２，８３に突設した鈎片８４，８５とを
   一体に形成したサドル８と、幹線ケーブル及びサ
   ドルを覆い、前記サドルの鈎片８４，８５と係合
   する係止片１１，１２を内側両端に有する断面略
   コ字形のカバー１０とからなることを特徴とする
   幹線ケーブルのカバー装置。