JPH0535149U - 血管内留置針 - Google Patents

血管内留置針

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JPH0535149U JP9260091U JP9260091U JPH0535149U JP H0535149 U JPH0535149 U JP H0535149U JP 9260091 U JP9260091 U JP 9260091U JP 9260091 U JP9260091 U JP 9260091U JP H0535149 U JPH0535149 U JP H0535149U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構造で、かつ確実に留置用カニューレ
ハブ内のエアを排出することができる血管内留置針を提
供する。 【構成】 血管内留置針は、血管内留置用カニューレ
と、カニューレハブとからなるカニューレ組立体と、カ
ニューレ組立体内に抜去可能に挿通する穿刺用刃面を有
する内針と、内針ハブとからなる内針組立体とからな
る。カニューレハブは、カニューレの基端部に固着され
た第1カニューレハブと、第2カニューレハブと、第1
カニューレハブと第2カニューレハブとの間に設けられ
たカニューレハブの内腔部を閉塞する弾性弁体と、弁体
と第1カニューレハブとの間に設けられたリング状通気
フィルタと、フィルタを介してカニューレハブの内部と
外部とを連通する通路とを有している。第1カニューレ
ハブの後端の端面の周縁部は、斜面または湾曲面となっ
ており、斜面または湾曲面の周縁にフィルタの周縁が固
着されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、輸血、輸液などのために血管内に一時的に留置される血管内留置針 に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多くの血管内留置針が使用されており、血管内留置針としては、血 管内留置用カニューレと、このカニューレの基端部に固着されたカニューレハブ を有するカニューレ組立体と、カニューレ組立体内に抜去可能に挿通し、かつ先 端に穿刺用刃面を有する内針と、内針の基端部に固着され、前記カニューレハブ の後端部と係合する内針ハブとからなる内針組立体とにより構成されたものが一 般的である。 そして、この血管内留置針は、患者に、血液透析、輸血、輸液等する場合に使 用される。使用にあたり、最初に、カニューレ組立体および内針組立体を一体に した状態の留置針を血管内に穿刺し、ついで内針のみを引き抜き輸血セット(ま たは輸液セット)等のコネクタをカニューレハブに接続し、目的とする血液(ま たは薬液)を体内に投与する。しかし、穿刺後、内針を引き抜き、コネクタを接 続する際の操作中において血液がカニューレハブから漏れることがあり、血液感 染の問題が生じている。そこで、最近では、これを防止するためカニューレハブ 内に弁体を設けたものがものが提案されているされている(特開昭60−885 62号、特開昭63−197463号)。
【0003】 しかしながら、このような従来の弁体を備える留置針においては、弁体自体が 有するシール性によって、手技中に内針を抜いた時にカニューレハブ中の貯留エ アが抜けない。そのため、カニューレハブ内に血液を満たすことができず、特別 に繁雑な手技を行う場合を除いては、カニューレハブ内でのいわゆるフラッシュ バックの確認ができないという問題が生じていた。さらに、留置針を血管に穿刺 するにあたり、内針ハブを持って行うため、内針ハブによるフラッシュバッグが 保持する手がじゃまになって、見にくいという問題もあった。 このような問題点を解決するために、特開昭第63−197463号公報には いわゆるカニューレハブに相当する連結手段の側壁に通気手段を設け、連結手段 室内のエアを逃がすとともに液体の逃げるのを阻止する注入装置の提案がなされ ている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この考案に開示されている通気手段は、連結手段の側壁に円筒 状の穴を穿設し、この穴に円筒状のフィルタを埋め込み嵌合させた形態を採択し ている。このため、製造が煩雑になり、コスト高となり、また製造中にフィルタ が外れる危険性もある。さらに、血管穿刺操作時に、フィルタ部分を手指で閉塞 するおそれもあり、この場合フラッシュバックの確認ができない場合も生じる。 また、上記の注入装置には、連結手段の外部にスライド移動可能に設けられたサ ドルを有しており、フィルタを覆うことができるようになっている。しかし、こ のサドル機構もやはり複雑な構成をしており、製造面の煩雑性や、手技中の操作 が複雑で操作の確実性および簡易性にかけるという問題がある。 また、フィルタ位置と弁の位置が離れているため、ハブ内のエアがフィルタと 弁体との間に残留する恐れもある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の目的は、上記の問題点を解決し、簡易な構造で、かつ確実なフラッシ ュバックの確認および確実にハブ内のエアを排出することができる血管内留置針 を提供するものである。
【0006】 上記目的を達成するものは、血管内留置用カニューレと、該血管内留置用カニ ューレの基端部に固着されたカニューレハブとからなるカニューレ組立体と、前 記カニューレ組立体内に抜去可能に挿通し、かつ先端に前記カニューレより突出 する穿刺用刃面を有する内針と、該内針の基端部に固着され、前記カニューレハ ブの後端部と係合する内針ハブとからなる内針組立体とを有する血管内留置針で あり、前記カニューレハブは、前記カニューレの基端部に固着された筒状第1カ ニューレハブと、該第1カニューレハブの後端部に固定された筒状第2カニュー レハブと、第1カニューレハブと第2カニューレハブとの間に設けられ、棒状体 を挿通可能とし、かつカニューレハブの内腔部を閉塞する弾性弁体と、該弁体と 前記第1カニューレハブとの間に設けられたリング状通気フィルタと、該リング 状フィルタを介してカニューレの内部と外部とを連通する通路とを有し、さらに 、前記第1カニューレハブの後端の端面の周縁部は、斜面または湾曲面となって おり、該斜面または湾曲面の周縁に前記リング状通気フィルタの周縁が固着され ている血管内留置針である。
【0007】 そして、前記第1カニューレハブの後端部は、前記第2カニューレハブの先端 部内に嵌入することにより両者は固定されていることが好ましい。また、前記リ ング状フィルタを介してカニューレの内部と外部とを連通する通路は、前記第1 カニューレハブの後端の端面の周縁部より延びる前記第1カニューレハブの外面 に設けられた溝により形成されていることが好ましい。また、前記リング状フィ ルタを介してカニューレの内部と外部とを連通する通路は、前記第1カニューレ ハブと前記第2カニューレハブとの嵌合部の該第2カニューレハブの内面に設け られた溝により形成されていることが好ましい。さらに、前記リング状通気フィ ルタおよび前記第1カニューレハブは、熱可塑性材料により形成されており、前 記通気フィルタは、前記第1カニューレハブに熱融着されていることが好ましい 。
【0008】 本考案の血管内留置針を図面に示した実施例を用いて説明する。 本考案の血管内留置針1は、血管内留置用カニューレ5と、血管内留置用カニ ューレ5の基端部に固着されたカニューレハブ6とからなるカニューレ組立体2 と、カニューレ組立体内に抜去可能に挿通し、かつ先端にカニューレ5より突出 する穿刺用刃面8aを有する内針8と、内針8の基端部に固着され、カニューレ ハブ6の後端部と係合する内針ハブ9とからなる内針組立体3とを有する血管内 留置針であり、カニューレハブ6は、カニューレ5の基端部に固着された筒状第 1カニューレハブ6aと、第1カニューレハブ6aの後端部に固定された筒状第 2カニューレハブ6bと、第1カニューレハブ6aと第2カニューレハブ6bと の間に設けられ、棒状体を挿通可能とし、かつカニューレハブ6の内腔部を閉塞 する弾性弁体10と、弁体10と第1カニューレハブ6aとの間に設けられたリ ング状通気フィルタ12と、リング状フィルタ12を介してカニューレの内部と 外部とを連通する通路14とを有し、さらに、第1カニューレハブ6aの後端の 端面の周縁部18は、斜面または湾曲面となっており、斜面または湾曲面の周縁 18aにリング状通気フィルタ12の周縁12aが固着されている。
【0009】 そして、この血管内留置針によれば、カニューレハブ内には弁体に接触して通 気フィルタが設けられているのでカニューレハブ内に存在していた気体は、流入 する血液に押され、フィルタおよび通路を通り外部に流出する。また、最もエア の残りやすいカニューレハブ内周面の弁体に近い位置のエアも確実に排出するこ とができる。
【0010】 そこで、図面を参照して本考案の血管内留置針について説明する。 図1は、本考案の血管内留置針の中央部分断面図、図2は、カニューレハブの 拡大断面部分図、図3は、図1のI−I線断面図、図4は、第1カニューレハブ の後端部の拡大部分断面図、図5は、第1カニューレハブの後端部のリング状フ ィルタ固着部分の拡大断面図、図6は、本考案の血管内留置針の作用を説明する ための説明図、図7および図8は、図1に示した血管内留置針に使用される弁体 を示す図である。 本考案の血管内留置針1は、カニューレ組立体2と、内針組立体3とにより構 成されている。
【0011】 カニューレ組立体2は、血管内に一時的に挿入されるカニューレ5と、カニュ ーレ5の後端部に固着されたカニューレハブ6とを有している。そして、カニュ ーレ5は、図1に示すように、先端が内針8の先端を挿通可能な径を有して開口 しており、さらに先端部側面には、複数の側孔15が設けられている。この側孔 15は、内針8が挿通された状態にて、内針8の外面とカニューレ5の内面との 間に形成される空隙と外部とを連通しており、また、内針8の外面とカニューレ 5の内面との間に形成される空隙は、カニューレハブ6の内部に形成される空間 25とも連通している。つまり、カニューレ5の先端内面は内針8の外面に密着 しているが、それ以外の部分では、カニューレ5と内針8との間にはわずかに隙 間があるように形成されている。 また、側孔15は、少なくとも1つ設けられていれば良いが、好ましくは複数 設けることである。そして、カニューレとしては、PTFE,ETFE、FEP 、PFA等のフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹 脂などにより形成され、多少の可撓性を有している。また、カニューレの外径と しては、0.6〜2.2mm程度が一般的である。
【0012】 カニューレハブ6は、図2に示すように、筒状第1カニューレハブ6aと筒状 第2カニューレハブ6bとにわかれており、その両者間に、リング状通気フィル ター12と弾性弁体が挟圧されている。具体的に説明すると、第2カニューレハ ブは先端部に、第1カニューレハブ6aの後端部の外径とほぼ等しい内径を有す る部分を備えており、第1カニューレハブ6aの後端部は、第2カニューレハブ の先端部内に嵌入することにより両者は固定されている。
【0013】 さらに、図2および図1のI−I線断面図である図3に示すように、第1カニ ューレハブの外面には、第1カニューレハブ6aの後端の端面の周縁部18より 延びる溝が設けられており、この溝が、リング状フィルタ12を介してカニュー レの内部25と外部とを連通する通路14を形成している。溝は、図3に示すよ うに、複数設けることが好ましいが、1つでもよい。また、溝は、図2のような 直線上でなくてもよい。また、溝は、第1カニューレハブの外面でなく、第1カ ニューレハブ6aと第2カニューレハブ6bとの嵌合部の第2カニューレハブ6 bの内面に設けてもよい。さらに、通路14の形態は、上記のような溝でなく、 第1カニューレハブ6aと第2カニューレハブ6bとの嵌合部分のいずれかのハ ブの接合面に両者間に外部と連通する空隙が形成されるような凹部、または突部 を設けたものとしてもよい。 そして、第1カニューレハブ6aまたは第2カニ ューレハブ6bに形成される溝は、第2カニューレハブ6bに第1カニューレハ ブ6aを嵌合する際の両者間のエア抜きの作用を行うので、両者の嵌合作業を容 易にしている。
【0014】 そして、第1カニューレハブ6aの後端には、図4に示すようにリング状通気 フィルター12が、固着されている。リング状フィルター12および第1カニュ ーレハブ6aは、熱可塑性材料により形成し、通気フィルタ12は、第1カニュ ーレハブ6aに熱融着することが好ましい。そして、第1カニューレハブ6aの 後端の端面の周縁部18は、図4および図5に示すように、斜面となっており、 この斜面の周縁18aにリング状通気フィルタ12の周縁12aが固着されてお り、図5に示すように、フィルター12は、周縁以外は固着されていない。また 、第1カニューレハブ6aの後端の端面の周縁部18の形状は、上記のような斜 面に限らず、湾曲面であってもよい。つまり、第1カニューレハブ6aの後端面 の周縁部18は、テーパ状または湾曲状に面取りされた状態となっている。
【0015】 このように、第1カニューレハブ6aの後端の端面の周縁部の形状を斜面また は湾曲面とし、その周縁に固着したので、固着部(融着部)以外の部分のフィル ターにて、エアの通路が形成されるので、固着部が、フィルター内の通路を遮断 してしまうことがなく、確実にカニューレハブ6の内部のエアを排出することが できる。特に、医療器具では、接着剤、溶剤といったものの使用は、使用時の溶 出の危険性より、極力使用を回避する努力がされている。そこで、この実施例で も、接着剤等の使用をせず、カニューレハブ6にフィルター12を固着するには 、上記のように、両者を熱可塑性材料により形成し、通気フィルタ12は、第1 カニューレハブ6aに熱融着することが好ましい。しかし、単に、熱融着させる と、融着部において、フィルターの目がつぶれ、その部分はフィルターとして機 能しなくなり、エアの通路を遮断することになる。しかし、上記のように構成す ることにより、融着部により通路が遮断されることを防止できる。
【0016】 リング状通気フィルターとしては、気体を通過させ、血液等の液体を通しない ものであればどのようなものでもよく、特に、この実施例では、薄膜状のフィル タが好ましい。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエ ステル等熱可塑性材料により形成された不織布が好適である。実際には、ポリプ ロピレン製不織布(目付量120g/m2、商品名トーネンタピルス、P120 UA04)を使用した。また、リング状フィルタの幅は、第1カニューレハブの 肉厚より若干大きい(1.6倍程度)のものが好適である。また、リング状フィ ルタの中央の空間部分の直径としては、4.5〜5.0mm程度が好適である。 また、フィルタの厚さとしては、0.1〜0.5mm程度が好適である。融着部 の幅としては、0.1〜0.5mm程度が好適である。
【0017】 第2カニューレハブ6bも円筒形状であり、その後端部は、後述するコネクタ 等の棒状体が係合可能なテーパ面となっており、内部には弾性弁体10の環状部 分10aを収納するための環状凹部36を有している。さらに第2カニューレハ ブ6bの先端側は、第1カニューレハブ6aの凸部33を収納可能な形状となっ ており、両者間により、通路14が形成されている。これにより、エアー抜きの ための通路14の端部は、第1カニューレハブ6aと第2カニューレハブ6bの 接合部端部の全周にわたり存在することになり、穿刺作業時に指により完全に封 鎖されることがなく、さらに、カニューレハブ6の外周面に露出していないので 、より閉塞の可能性が少ない。 また、カニューレハブ6には、図1に示すように、固定用のウイング30を設 けることが好ましい。
【0018】 そして、図2に示すように、弾性弁体10が、第2カニューレハブ6bの内腔 を部分的に閉塞するように設けられている。また、上記リング状フィルタ12は 、図2に示すように、弁体10と第1カニューレハブ6aとにより挟圧された状 態となっており、弁体10とフィルタ12との間およびフィルタ12と第1カニ ューレハブ6aの後端面との間(融着されない部分)に空隙が形成されないよう にしており、これにより血液の流入を防止している。
【0019】 そして、弾性弁体10は、円盤状でありかつ図2に示すように、第2カニュー レハブ6bの後端側に突出する環状部分10aを有しており、この環状部分10 aが第2カニューレハブ6bの環状凹部36と係合している。そして、この弁体 10は、内針8および輸液または輸血セットのコネクターの端部を液密状態で挿 通可能な挿通部を有しており、この挿通部10bは、内針8および輸液、輸血セ ット、透析回路などのコネクターを挿通しない状態では、閉塞し血液の流通を遮 断する。さらに、弾性弁体10は、内針8を挿通した状態では、フィルタ12を 閉塞しないが、内針8より外径が大きいコネクターなどの棒状体の端部を挿通し た状態では、図6に示すように、弁体10の中央部全体がフィルタ12側に捲り あがった状態で変形し、この変形した弁体の部分によってリング状通気フィルタ 12を被包し、さらに弁体10の変形部分の先端が、第1カニューレハブ6aの 内面に密着し、フィルタ12を完全に被包することが特に好ましい。
【0020】 弁体10が、このような作用を備えることによって、使用時に、カニューレハ ブ内を流れる液体(血液、薬液)がフィルタを介して外気と接触することを防止 できる、さらに、コネクタ等を接続して血液ポンプによりカニューレ5を介して 血液を導出させる際、カニューレが閉塞した場合において、カニューレハブの内 部25内が、陰圧状態となっても、通路14およびフィルタ12よりエアが内部 25に流入しないので、カニューレハブに接続された回路(例えば、透析回路) 内にエアが流入することも防止できる。
【0021】 このような機能を有する弾性弁体10としては、例えば、シリコーンゴム、ブ タジエンゴム、スチレン系エラストマー(例えば、SBSエラストマー、SEB Sエラストマ)等の柔軟性物質からなる円板状のものが好適に使用され、弾性弁 体10に形成される挿通部としては、いわゆるYカットや十字カット等が使用で きる。特に好ましくは、特開昭第60−88562号公報に開示されるような形 状である。具体的には、図7および図8に示されるように、円板状部を上下両面 から直線上に切り込み、違いに中央部にて交差する第1の切り込み部71ど第2 の切り込み部72を設けたものが好ましい。
【0022】 カニューレハブ6を構成する第1及び第2のカニューレハブ6a,6bは、フ ラッシュバック(カニューレハブ内への血液の流入)が目視にて確認できるよう に、血液の流入が確認できる程度の透明性を有することが好ましい。また、カニ ューレハブ、内針ハブの形成材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ リカーボネート、ポリスチレンなどの熱可塑性合成樹脂が使用でき、特に、上記 の樹脂であってかつある程度の透明性を有するものが好適である。 そして、カニューレ5と第1カニューレハブ6aとの固定は、接着剤、溶剤な どにより固定でもよいが、できればそのような固着剤を使用しないことが好まし く、カニューレ5の後端より短い金属パイプを挿入し、この金属パイプを用いて カシメにより固定することが好ましい。
【0023】 次に、上記のカニューレ組立体2の中に挿通される内針組立体3について説明 する。 内針組立体3は、図1に示すように、内針8とその後端に固定された内針ハブ 9と、内針ハブ9の後端部に着脱自在に取り付けられたキャップ32とにより構 成されている。 内針8は、先端に穿刺用刃面8aを有し、さらにこの刃面8aがカニューレ5 の先端より突出するようにカニューレ5内を挿通可能な長さを有している。そし て、内針ハブ9の先端部は、第2カニューレハブ6bの後端部と係合可能な形状 を有していいる。また、キャップ32の後端には、エアを通過し血液を通過させ ないフィルタ32aが設けられている。キャップ32の後端には、フィルタは必 ずしも設ける必要はない。さらに、内針ハブ9と第2カニューレハブ6bの係合 部近傍には、内針8の刃先面を合わせるための回り止め機構39を設けることが 好ましい。 また、内針8と内針ハブとの固定は、接着剤、溶剤などにより固定でもよいが 、できれがそのような固着剤を使用しないことが好ましく、内針ハブとして、熱 可塑性材料を用いて誘導加熱により、固定することが好ましい。
【0024】 次に、本考案の血管内留置針の作用について説明する。 まず、使用前の状態として、血管内留置針1は、図1に示されるように内針8 がカニューレハブ6を介してカニューレ5内に挿通されている。内針ハブ9が第 2カニューレハブ6bの基端部に係合状態となったとき、内針8の刃先8aはカ ニューレ5の先端から突出した状態になり、血管等への穿刺が可能となる。また 、この状態のとき、内針8は、液密状態にて弁体10を挿通している。この状態 にて、血管内留置針1を内針ハブ9を持って、血管に穿刺する。そして、カニュ ーレ10の先端部分に穿設された側孔15によりカニューレハブ20の内部25 に血液が流入し、カニューレハブ6内のエアーは通気フィルタ10より通路14 を通り、外部に排出され、カニューレハブ6内は、血液で充填され、フラシュバ ックが確認される。また、フラッシュバックは、内針8を通り内針ハブ9に流入 する血液によっても確認することができるが、穿刺するために把持している内針 ハブ9よりカニューレハブ6によるフラッシュバッグのほうが確認が容易である 。
【0025】 次に、内針組立体3をカニューレ組立体2より抜去する。このとき、弁体10 の挿通部は自然に閉塞し、カニューレハブ6からの血液の流出が防止される。次 いで、図6に示するように、輸血、輸液セットなどのコネクタ50を第2カニュ ーレハブ6b内に挿入する。このコネクタ50により、弁体10の中央部全体が フィルタ12側に捲りあがった状態で変形し、この変形した弁体の部分によって リング状通気フィルタ12を被包し、さらに弁体10の変形部分の先端が、第1 カニューレハブ6aの内面に密着し、フィルタ12を完全に被包し、フィルタ1 2は閉塞される。
【0026】
【考案の効果】
本考案の血管内留置針は、血管内留置用カニューレと、該血管内留置用カニュ ーレの基端部に固着されたカニューレハブとからなるカニューレ組立体と、前記 カニューレ組立体内に抜去可能に挿通し、かつ先端に前記カニューレより突出す る穿刺用刃面を有する内針と、該内針の基端部に固着され、前記カニューレハブ の後端部と係合する内針ハブとからなる内針組立体とを有する血管内留置針であ り、前記カニューレハブは、前記カニューレの基端部に固着された筒状第1カニ ューレハブと、該第1カニューレハブの後端部に固定された筒状第2カニューレ ハブと、第1カニューレハブと第2カニューレハブとの間に設けられ、棒状体を 挿通可能とし、かつカニューレハブの内腔部を閉塞する弾性弁体と、該弁体と前 記第1カニューレハブとの間に設けられたリング状通気フィルタと、該リング状 フィルタを介してカニューレの内部と外部とを連通する通路とを有し、さらに、 前記第1カニューレハブの後端の端面の周縁部は、斜面または湾曲面となってお り、該斜面または湾曲面の周縁に前記リング状通気フィルタの周縁が固着されて おり、特に、弁体と接触するフィルタを有しているので、カニューレハブ内にエ アが残留することを防止でき、さらに、第1カニューレハブの後端面の周縁部は 、テーパ状または湾曲状にに面取りされた状態となっている。このように、第1 カニューレハブの後端の端面の周縁部の形状を斜面または湾曲面とし、その周縁 に固着したので、固着部(融着部)以外の部分のフィルターにて、エアの通路が 形成されるので、固着部が、フィルター内の通路を遮断してしまうことがなく、 確実にカニューレハブの内部のエアを排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の血管内留置針の実施例の中央
部分断面図である。
【図2】図2は、本考案の血管内留置針の実施例のカニ
ューレハブの断面部分図である。
【図3】図3は、図1のI−I線断面図図である。
【図4】図4は、本考案の血管内留置針の実施例に使用
される第1カニューレハブの後端部の拡大部分断面図で
ある。
【図5】図5は、第1カニューレハブの後端部のリング
状フィルタ固着部分の拡大断面図である。
【図6】図6は、本考案の血管内留置針の作用を説明す
るための説明図である。
【図7】図7は、本考案の血管内留置針に使用される弾
性弁体の一例を示す斜視図である。
【図8】図8は、図7に示した弾性弁体の側面図であ
る。
【符号の説明】
1 留置針 2 カニューレ組立体 3 内針組立体 5 血管内留置用カニューレ 6 カニューレハブ 6a 筒状第1カニューレハブ 6b 筒状第2カニューレハブ 8 内針 9 内針ハブ 10 弾性弁体 12 リング状通気フィルタ 12a リング状通気フィルタの周縁 14 通路 18 第1カニューレハブの後端面の周縁部 18a 斜面または湾曲面の周縁

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血管内留置用カニューレと、該血管内留
    置用カニューレの基端部に固着されたカニューレハブと
    からなるカニューレ組立体と、 前記カニューレ組立体内に抜去可能に挿通し、かつ先端
    に前記カニューレより突出する穿刺用刃面を有する内針
    と、該内針の基端部に固着され、前記カニューレハブの
    後端部と係合する内針ハブとからなる内針組立体とを有
    する血管内留置針であり、 前記カニューレハブは、前記カニューレの基端部に固着
    された筒状第1カニューレハブと、該第1カニューレハ
    ブの後端部に固定された筒状第2カニューレハブと、第
    1カニューレハブと第2カニューレハブとの間に設けら
    れ、棒状体を挿通可能とし、かつカニューレハブの内腔
    部を閉塞する弾性弁体と、該弁体と前記第1カニューレ
    ハブとの間に設けられたリング状通気フィルタと、該リ
    ング状フィルタを介してカニューレの内部と外部とを連
    通する通路とを有し、さらに、前記第1カニューレハブ
    の後端の端面の周縁部は、斜面または湾曲面となってお
    り、該斜面または湾曲面の周縁に前記リング状通気フィ
    ルタの周縁が固着されていることを特徴とする血管内留
    置針。
  2. 【請求項2】 前記第1カニューレハブの後端部は、前
    記第2カニューレハブの先端部内に嵌入することにより
    両者は固定されている請求項1記載の血管内留置針。
  3. 【請求項3】 前記リング状フィルタを介してカニュー
    レの内部と外部とを連通する通路は、前記第1カニュー
    レハブの後端の端面の周縁部より延びる前記第1カニュ
    ーレハブの外面に設けられた溝により形成されている請
    求項1または2記載の血管内留置針。
  4. 【請求項4】 前記リング状フィルタを介してカニュー
    レの内部と外部とを連通する通路は、前記第1カニュー
    レハブと前記第2カニューレハブとの嵌合部の該第2カ
    ニューレハブの内面に設けられた溝により形成されてい
    る請求項2記載の血管内留置針。
  5. 【請求項5】 前記リング状通気フィルタおよび前記第
    1カニューレハブは、熱可塑性材料により形成されてお
    り、前記通気フィルタは、前記第1カニューレハブに熱
    融着されている請求項1ないし4のいずれかに記載の血
    管内留置針。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000116791A (ja) * 1998-10-13 2000-04-25 Terumo Corp 留置針組立体および弁体
JP2000279527A (ja) * 1999-03-31 2000-10-10 Terumo Corp 留置針組立体および弁体
JP2000279526A (ja) * 1999-03-30 2000-10-10 Terumo Corp 留置針組立体および弁体
JP2006271651A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Matsumoto Shika Univ 液体注入用針部品、及びその製造方法

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