JPH05342708A - テープガイドおよび磁気ヘッド装置 - Google Patents

テープガイドおよび磁気ヘッド装置

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JPH05342708A
JPH05342708A JP4150866A JP15086692A JPH05342708A JP H05342708 A JPH05342708 A JP H05342708A JP 4150866 A JP4150866 A JP 4150866A JP 15086692 A JP15086692 A JP 15086692A JP H05342708 A JPH05342708 A JP H05342708A
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JP
Japan
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tape
magnetic tape
guide
magnetic
regulation
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JP4150866A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Sakurai
勝利 櫻井
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、磁気テープの高さ位置決めを確実
に行なえて磁気テープの走行性の安定化をなし得るテー
プガイドと磁気ヘッド装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明は、磁気テープに摺接する案内部と、
この案内部の一方に設けられて案内部に対して傾斜する
第1規制面を備えた第1規制部と、案内部の他方に設け
られて磁気テープの幅方向端縁部に接触する第2規制面
を備えた第2規制部とを具備し、前記第2規制面に、前
記案内部に当接した磁気テープの端縁部の前記案内部か
らの離脱を抑制する突部を設けたものである。 【効果】 本発明によれば、傾斜する第1規制面が、磁
気テープをその幅方向に押圧して磁気テープの端縁部を
第2規制面に当接させるとともに、第2規制面に当接し
た磁気テープの端縁部が、第2規制部の先端側に移動す
ることを突部で抑えるので、磁気テープの第2規制面側
の端縁部が湾曲することなく第2規制面に確実に当接す
る結果、アジマス調節が自動的に確実になされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気テープの走行安定性
を高めることができるテープガイドおよび磁気ヘッド装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は磁気テープを案内する従来のテ
ープガイドの一構成例を示すもので、この例のテープガ
イド1は、磁気テープ2の一面に接触する柱状の案内部
3と、この案内部3の上端部に形成された第1規制部4
と、案内部3の下端部に形成された第2規制部5を具備
して構成されている。前記案内部3において磁気テープ
2に接する部分には平面状のテープ摺動面3aが形成さ
れ、第1規制部4の磁気テープ2側には前記テープ摺動
面3aに対して傾斜する第1規制面4aが形成され、第
2規制部5の磁気テープ2側にはテープ摺動面3aに対
してほぼ直角に向く第2規制面5aが形成されている。
【0003】前記構成のテープガイド1は、テープ摺動
面3aに対して磁気テープ2を摺動させることで磁気テ
ープ2を案内して磁気テープ2の走行性を安定化すると
ともに、この走行状態において、図14に示すように磁
気テープ2の上端部を第1規制面4aに沿って湾曲させ
ることで磁気テープ2の下端部を第2規制面5aに確実
に突き当てさせることができ、これにより磁気テープ2
の上下方向の高さ位置規制を行なうことができるもので
ある。このように磁気テープ2の高さ位置規制を行なう
ことで、磁気テープ2が磁気ヘッドに対して摺動する際
に、磁気ヘッドの磁気コアに対して所定の角度で確実に
接触させることができるので、図13のテープガイドを
備える磁気ヘッド装置において、磁気ヘッドを取付枠に
組み込む際に、磁気ヘッドの高さ位置調整、アジマス調
節などを正確に行なっておけば、オートアジマス化を図
ることができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図13と図
14に示す構成のテープガイド1にあっては、テープガ
イド1に対する磁気テープ2の巻き付け角度が小さい場
合、あるいは磁気ヘッドの取付位置ずれや磁気テープ2
の摺動ずれなどが生じると図15に示すように磁気テー
プ2の下端部が湾曲して第2規制面5aの先端側にせり
出してしまうおそれがあった。このような磁気テープ2
の位置ずれを生じると、磁気ヘッドの再生出力が低下し
てしまう状況となる問題がある。
【0005】次に、前述のような従来の問題を磁気記録
装置(VTR)の磁気テープ走行系に設けられたテープ
ガイドを例にとって説明する。図16と図17は、一般
のVHS用磁気記録装置の磁気テープ走行系の一部構造
を示す図面である。図16において、符号10は円筒状
の回転シリンダを示し、この回転シリンダ10の側面部
には映像信号記録再生用などの磁気ヘッドが埋め込ま
れ、この回転シリンダ10の側面に磁気テープ11を押
し付けるともに磁気テープ11を走行させた状態で回転
シリンダ10を回転させ、磁気ヘッドを作動させること
で映像信号の読み書きができるようになっている。前記
回転シリンダ10の磁気テープ導入側(図16において
回転シリンダ10の左側)には、磁気記録装置の本体側
に設けられた駆動機構により移動自在に支持された支持
ポスト12が設けられるとともに、回転シリンダ10の
磁気テープ導出側(図16において回転シリンダ10の
右側)には、前記支持ポスト12と同様の作用を行なう
支持ポスト13が設けられている。これらの支持ポスト
12、13は磁気テープ11を収納しているテープカセ
ットから磁気テープ11を引き出して回転シリンダ10
に押し付けるためのものである。
【0006】更に、前記磁気テープ11の移動経路にお
いて、支持ポスト12の前方側には、導入側支持ポスト
14が、支持ポスト13の後方側には導出側支持ポスト
15がそれぞれ設けられている。また、磁気テープ11
の移動経路において、導出側支持ポスト15の後方側に
は、複合磁気ヘッド17と、円柱状のテープガイド18
と、キャプスタン19とピンチローラ20とが順次設け
られている。
【0007】ところで前記複合磁気ヘッド17は、図1
8に拡大して示すように、音声消去ヘッド22と音声コ
ントロールヘッド23をそれらの側部で隣接させて一体
化してなるもので、それらのヘッド22、23は取付板
24上に立設されている。前記音声消去ヘッド22はそ
の前面上部に形成された音声信号消去用の磁気コア22
aを有し、音声コントロールヘッド23はその前面上部
に音声信号読み書き用の磁気コア23aを有し、前面下
部にコントロール信号読み書き用の磁気コア23bを有
している。
【0008】また、前記構成の複合磁気ヘッド17は、
例えば、図19に示すようなユニットベース25を介し
て磁気記録装置のシャーシに取り付けられるようになっ
ている。図19では複合磁気ヘッド17を取り付けた取
付板26が図18に示すものと若干異なる形状になって
いる。この取付板26のコーナ部に形成された3つのね
じ孔には、調整ビス27、28、29が螺合され、これ
ら調整ビス27、28、29はユニットベース25に形
成されたねじ孔にも螺合されて取付板26がユニットベ
ース25の前部側において位置調節自在に取り付けられ
ている。また、ユニットベース25の後部側は、U字状
に折り曲げられ、その部分には基準孔30、31が形成
されている。この基準孔30、31は、ユニットベース
25を磁気記録装置のシャーシに固定する際に用いるも
のであり、磁気記録装置のシャーシに立設された基準軸
に前記基準孔30、31を挿通し、ユニットベース25
を固定することで複合磁気ヘッド17を磁気記録装置に
取り付けることができるようになっている。
【0009】ところで、磁気テープ11に対する複合磁
気ヘッド17のアジマス角の調節と、磁気テープ11の
幅方向に対する複合磁気ヘッド17の角度(チルト角)
の調節は、前記ユニットベース25を磁気記録装置のシ
ャーシに固定した後に、調整ビス27、28、29のね
じ込み具合を微調整することで行なうようにしている
が、調整ビス27、28、29を操作して行なうこれら
の調節作業は極めて煩雑な作業であるので、この作業を
省略することが望まれている。
【0010】そこで本発明の出願人は先に、図20に示
す構成の枠状の取付部材を備えた磁気ヘッド装置を平成
4年1月21日付けで特許出願し、前記作業の省力化を
図った。図20において用いられている複合磁気ヘッド
は先の例で説明した複合磁気ヘッド17と同一構成のも
のであり、この複合磁気ヘッド17はそれを囲む矩形状
の枠体35と枠体35の下部に一体化された基台36と
を備えた取付部材37に固定されている。
【0011】前記枠体35は、隣接一体化した状態の音
声消去ヘッド22と音声コントロールヘッド23を組み
込むためのものであり、これらのヘッドの上部を支持す
る天井部40とこれらのヘッドの下部を支持する基板部
41とこれらのヘッドの側部を支持する支柱状の案内部
42、42を具備して構成されている。また、基板部4
1の後部側には基台36が延設され、基台36にはシャ
ーシ取り付け用の透孔36aが複数形成されている。更
に、案内部42の前面側には磁気テープ用のテープ摺動
面42aが形成されるとともに、案内部42の上下端部
には、天井部40および基板部41の一部を延長して形
成され、テープ摺動面42aを上下から挟みつけるよう
に突出した第1規制部44と第2規制部45が形成さ
れ、テープ摺動面42aと第1規制部44と第2規制部
45とによってテープガイド46が構成されている。
【0012】図20に示す構成の磁気ヘッド装置を用い
るならば、音声消去ヘッド22と音声コントロールヘッ
ド23のそれぞれの高さ調節、アジマス調節、チルト調
節を取付枠35に組み込む際に正確に行なっておけば、
基台36の透孔36aに磁気記録装置のシャーシの基準
軸を挿通して基台36をシャーシに対して正確に取り付
けることで、前記の各調節作業を磁気記録装置の組み立
て作業時に省略することができるものであり、複合磁気
ヘッドの取り付け作業時の無調整化をなしえるものであ
る。また、前記磁気ヘッド装置においては、取付枠35
にテープガイド46、46を一体形成しているので、こ
れらのテープガイド46、46により磁気テープ11の
走行安定性の向上効果も発揮することができる。
【0013】そこでこのような優れた特徴を有する磁気
ヘッド装置を用いて取り付け作業時の無調整化を推し進
めた上で、前記した磁気テープ11のアジマス調節によ
る走行性の安定化をも兼ねて解決することを試みた場
合、テープガイド46の第1規制部44あるいは第2規
制部45に磁気テープ11をその幅方向に付勢する傾斜
面を設けることでオートアジマス化をなし得る。ところ
で、、図20に示すテープガイド16において、磁気テ
ープ11が巻き付けられている場合、その断面形状は図
21に示すようになる。図21において、左側の案内部
42のテープ摺動面42aに対して磁気テープ11が最
初に接する部分と、この左側のテープ摺動面42aの周
面から磁気テープ11が初めて離れる部分とのなす角度
を巻き付け角θ1と規定することができ、同様に右側の
テープ摺動面42aに対する巻き付け角をθ2と規定す
ることができる。ところがこの場合において、図21を
基に説明した磁気テープの巻付角θ1、θ2を小さくした
場合、あるいは、磁気ヘッドの取付位置ずれや磁気テー
プ11の摺動ずれなどが生じ、図14を基に先に説明し
た場合と同様に磁気テープ11の下端部が湾曲して第2
規制部側にせり出してしまう現象を生じると、複合磁気
ヘッド17の再生出力が低下してしまうおそれがあっ
た。
【0014】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、磁気テープの高さ位置決めを確実に行なえて磁気
テープの走行性の安定化をなし得るテープガイドを提供
すること、並びに、磁気ヘッドの取付無調整化を実現し
た上で磁気テープの高さ位置決めを確実に行なえて磁気
テープの走行性を安定化することができる磁気ヘッド装
置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、磁気ヘッドに摺接される磁気
テープを案内するテープガイドにおいて、テープガイド
が、磁気テープに摺接する案内部と、この案内部に設け
られて案内部に当接した磁気テープをその幅方向一側に
付勢する第1規制部と、前記案内部に設けられて磁気テ
ープの幅方向一側端部に接触して磁気テープの幅方向の
位置決めを行なう規制面を有する第2規制部とを具備し
てなり、前記第2規制部に、前記案内部に当接した磁気
テープの端部の前記案内面からの離脱を抑制する離脱抑
制手段を設けてなるものである。
【0016】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、磁気ヘッドに摺接される磁気テープを案内する
テープガイドにおいて、テープガイドが、磁気テープに
摺接する案内部と、この案内部に設けられて磁気テープ
の幅方向一側端部に接触して磁気テープの幅方向の位置
決めを行なう第2規制部とを具備してなり、前記磁気ヘ
ッドとテープガイドの少なくとも一方が傾斜されて磁気
テープがその幅方向一側に押圧され、前記第2規制部
に、前記案内部に当接した磁気テープの端部の前記案内
部からの離脱を抑制する離脱抑制手段を設けてなるもの
である。
【0017】請求項3記載の発明は前記課題を解決する
ために、請求項1記載のテープガイドにおいて、磁気テ
ープの端部の案内部からの離脱抑制手段を第2規制部の
規制面に突設された突部としたものである。
【0018】請求項4記載の発明は前記課題を解決する
ために、請求項2記載のテープガイドにおいて、磁気テ
ープの突部の案内部からの離脱抑制手段を第2規制部の
規制面に設けられた微細な凹凸を有する摩擦抵抗部とし
たものである。
【0019】請求項5記載の発明は前記課題を解決する
ために、磁気テープに摺接される磁気ヘッドを取付部材
に取り付けてなり、磁気ヘッドの磁気テープ走行方向両
側の少なくとも一方に、テープガイドを設けてなる磁気
ヘッド装置において、前記テープガイドとして、請求項
1、2、3または4記載のテープガイドとしたものであ
る。
【0020】
【作用】請求項1〜4記載の発明によれば、磁気テープ
が案内部に対して摺動することで、第1規制部とテープ
ガイドの傾斜した案内面と磁気ヘッドの傾斜した磁気テ
ープ摺動面の少なくとも1つが磁気テープをその幅方向
一側に押圧して磁気テープの一側端部を第2規制部の規
制面に当接させる。同時に、この規制面に当接した磁気
テープの一端部が、案内部から離れるように移動しよう
とすることを離脱抑制手段が抑えるので、磁気テープの
一端部が湾曲することなく案内部に確実に当接する。よ
って、アジマス調節が自動的になされ、アジマス調節の
無調整化が確実になされる。なお、離脱抑制手段として
は、規制面上に設けた突部、規制面上に設けた微細な凹
凸部を有する摩擦抑制部などが適宜用いられる。また、
磁気テープの一側端部を規制面に確実に当接させつつ磁
気テープを案内できるので、磁気テープの高さ位置決め
が確実になされ、磁気テープの走行性が安定する。更
に、テープガイドに対して磁気テープが多少角度ずれを
起こして摺動しても第1規制部と第2規制部で、あるい
は傾斜したテープガイドのテープ案内面と傾斜した磁気
ヘッドの磁気テープ摺動面と第2規制部により、磁気テ
ープの角度ずれを修正するオートアジマスを行なうの
で、磁気ヘッドの出力変動の少ない状態となる。
【0021】一方、請求項5記載の発明によれば、磁気
ヘッドを備えた取付部材に設けたテープガイドの第1規
制部が、磁気テープをその幅方向一側に押圧して磁気テ
ープの端縁部を第2規制部の規制面に当接させる。同時
に、規制面に当接した磁気テープの端縁部が、案内部か
ら離れようとすることを離脱抑制手段が抑えるので、磁
気テープの端縁部が湾曲することなく案内部に確実に当
接する。よって、アジマス調節が自動的になされ、磁気
記録装置に対する取付時にアジマス調節の無調整化がで
きる。なお、離脱抑制手段としては、規制面上に設けた
突部、規制面上に設けた微細な凹凸部を有する摩擦抑制
部などが適宜用いられる。
【0022】また、磁気テープの端縁部を規制面に確実
に当接させつつ磁気テープを案内できるので、磁気テー
プの高さ位置決めを確実に行なうことができるととも
に、磁気テープの走行性を安定化することができる。更
に、テープガイドに対して磁気テープが多少角度ずれを
起こして摺動しても第1規制部と第2規制部で、あるい
は傾斜したテープガイドのテープ案内面と傾斜した磁気
ヘッドの磁気テープ摺動面と第2規制部により、磁気テ
ープを正規の角度に修正するオートアジマス作用を奏す
るので、磁気ヘッド装置を磁気記録装置に取り付ける際
に多少の取付位置ずれを起こしたり、磁気テープの巻付
角度が小さい場合、あるいは磁気ヘッドの走行むらなど
を生じても、磁気ヘッドの出力変動の少ない状態とな
る。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は、本発明に係るテープガイドの第1
実施例を示すもので、この例のテープガイド50は、磁
気テープ51の一面に接触する柱状の案内部52と、こ
の案内部52の上端部に形成された第1規制部53と、
案内部52の下端部に形成された第2規制部54を具備
して構成されている。前記案内部52の磁気テープ51
側には曲面状のテープ摺動面52aが形成され、第1規
制部53の磁気テープ51側には前記テープ摺動面52
aに対して傾斜する第1規制面53aが形成され、第2
規制部54の磁気テープ51側にはテープ摺動面52a
に対してほぼ直角に向く第2規制面54aが形成されて
いる。また、第2規制部54の先端部上面には、突部
(離脱抑制手段)55が形成されている。
【0024】この突部55は、第2規制部54の先端に
連続する上に凸の曲面状の案内面55aと、この案内面
55aに連続して前記第2規制面54aに対し直角に接
続する抑止面55bとを具備している。前記突部55の
高さは、磁気テープ51の幅の0.3〜20%程度が好
ましい。前記突部55の高さを前記のように制限したの
は、磁気テープ51がテープガイド50に対して摺動す
るか、あるいは磁気テープ51がテープガイド50から
離れるように構成される磁気記録装置にテープガイド5
0を適用することを考慮すると、突部55を必要以上に
高く構成すると、磁気テープ51がスムーズに乗り越え
られず、もしくは、乗り越えにくく、磁気テープ51に
傷を付けてしまうおそれもあるからである。つまり、磁
気テープ51をテープガイド50に接触させる場合と、
磁気テープ51をテープガイド50から離脱させる場合
に、磁気テープ51が突部55を乗り越えて円滑に移動
できるようにすることを考慮したためである。
【0025】次に前記構成のテープガイド50に磁気テ
ープ51が摺動される場合について説明する。前記構成
のテープガイド50はVTRなどの磁気記録装置は勿
論、音声録音用の各種テープレコーダなど、磁気記録媒
体として磁気テープを用いる構成の磁気記録装置のテー
プ走行系に広く適用されて使用される。そして、前記い
ずれの磁気記録装置においても、テープガイド50に対
して磁気テープ51は、接触されるか、あるいは離間さ
れた状態になる。即ち、磁気記録装置に設けられる磁気
テープ駆動系のテープ案内装置あるいは磁気テープを収
納したテープカセットを使用者が手動で磁気記録装置に
セットすることで磁気テープ51がテープガイド50に
接触されるようになっていて、この状態から磁気テープ
51が走行されるようになっているとともに、磁気テー
プ51を磁気記録装置から取り出す場合などには、テー
プガイド50から磁気テープ51が離れるようになって
いる。
【0026】磁気テープ51がテープガイド50に接近
する場合、磁気テープ51の下端部は、まず、突部55
の案内面55aに沿って変形し、この案内面55aを乗
り越えることで、案内部52のテープ摺動面52aに接
触する。また、この状態において磁気テープ51の上縁
部は傾斜した第1規制面53aに沿って湾曲するので、
磁気テープ51は下方側に押圧されてその下端部が第2
規制面54aに確実に当接し、これにより高さ位置規制
される。そしてこの際、テープガイド50に対する磁気
テープ51の巻き付け角度が小さい場合、磁気ヘッドの
取付位置ずれや磁気テープ2の摺動ずれなどが作用する
と、磁気テープ51の下端部が第2規制面54aに沿っ
て第2規制部54の先端部側にずれようとするが、この
ずれようとする移動を突部55の抑止面55bが抑える
ので、磁気テープ51の下端部がテープ摺動面52aか
ら離れて湾曲することはない。
【0027】そしてこの磁気テープ51をテープ摺動面
52aに確実に接触させたままで走行させることで、磁
気テープ51の高さ位置規制を行なうと同時にその走行
性を安定化することができる。また、磁気テープ51を
テープガイド50から離間する際には、磁気テープ51
がテープ摺動面52aから離れる際に磁気テープ51の
下端部が湾曲することで突部55を乗り越えて移動す
る。このように突部55は、テープガイド50に磁気テ
ープ51が接近離間する際の移動の障害にならないと同
時に、磁気テープ51の走行安定化を行なう。
【0028】図2は、本発明に係るテープガイドの第2
実施例を示すもので、この例のテープガイド60は、磁
気テープ51の一面に接触する柱状の案内部62と、こ
の案内部62の上端部に形成された第1規制部63と、
案内部62の下端部に形成された第2規制部64を具備
して構成されている。前記案内部62の磁気テープ51
側には曲面状のテープ摺動面62aが形成され、第1規
制部63の磁気テープ51側には前記テープ摺動面62
aに対して傾斜する平面状の第1規制面63aが形成さ
れ、第2規制部64の磁気テープ51側にはテープ摺動
面62aに対してほぼ直角に向く平面状の第2規制面6
4aが形成されている。また、第2規制部64の上面隅
部には、図4(a)に拡大して示すような山状の突部
(離脱抑制手段)65が形成されている。
【0029】図2に示す構成のテープガイド60を用い
ると、磁気テープ51をテープ摺動面62aに対して摺
動させる際に、磁気テープ51の下端部がテープ摺動面
62aから離れる方向に移動しようとするのを突部65
が抑制するので、磁気テープ51の上端部が確実に第1
規制面63aに沿って湾曲し、これにより先に説明した
実施例のテープガイド50を用いた場合と同等の効果を
得ることできる。
【0030】図3は、テープガイドを図20に示す音声
消去ヘッド22と音声コントロールヘッド23の両側に
設けた場合の例を示す。なお、この例では、テープガイ
ド60を音声コントロールヘッド23の右側に設けると
ともに、テープガイド60とほぼ同一構造で左右逆形状
のテープガイド60’を音声消去ヘッド22の左側に設
けた例である。
【0031】次に、図3に示す構造の場合の作用につい
て説明すると、磁気テープ51は図3の実線で示すよう
にテープガイド60、60’のテープ摺動面62aに押
し付けられた状態となりつつ摺動する。この際、磁気テ
ープ51がテープガイド60、60’のテープ摺動面6
2aから離れようとしても突部65、65がこれを抑制
する。また、突部65を設けない状態では磁気テープ5
1が図3の2点鎖線に示す位置を通過するが、突起65
を設けることで磁気テープ51のテープガイド60、6
0’に対する巻付角を大きくすることができる。
【0032】次に、磁気テープ51をテープガイド60
に対して摺接させる場合に、磁気テープ51が突部65
を乗り越えてテープガイド60に摺接するまでの移動状
態について説明する。
【0033】磁気テープ51をテープガイド60に対し
て接近させると、磁気テープ51は、まず、図4(a)
に示すように変形しながら突部65の頂上部分を乗り越
えて突部65の後方側(図4(a)の突起65の右側)
に移動し、図4(b)に示す位置まで移動する。そし
て、磁気テープ51は図3にも示すように突部65とテ
ープガイド60のテープ摺動面62aに挟まれた状態と
なり、この状態で走行する。これに対してテープガイド
60に仮に突部65を設けていない場合の磁気テープ5
1の位置を図4(c)と図4(d)に示す。図4(d)
と図4(b)の比較から明らかなように、磁気テープ5
1のテープガイド60に対する摺接状態では、磁気テー
プ51の位置が図4(b)に示す間隔eだけテープガイ
ド側に移動していることになる。よってこの距離eに相
当する分だけテープガイド60に磁気テープ51を十分
に押し付けることができる。具体的には、テープガイド
60に対する巻付角度が向上する。
【0034】図5は、本発明に係るテープガイドの第3
実施例を示すもので、この例のテープガイド70は、磁
気テープ51の一面に接触する柱状の案内部72と、こ
の案内部72の上端部に形成された第1規制部73と、
案内部72の下端部に形成された第2規制部74を具備
して構成されている。前記案内部72の磁気テープ51
側には曲面状のテープ摺動面72aが形成され、第1規
制部73の磁気テープ51側には前記テープ摺動面72
aに対して傾斜する第1規制面73aが形成され、第2
規制部74の磁気テープ51側にはテープ摺動面72a
に対してほぼ直角に向く第2規制面74aが形成されて
いる。また、第2規制部74の上面には、微細な筋状の
複数の凹凸部などからなる摩擦抵抗部(離脱抑制手段)
75が磁気テープ51と平行に揃うように形成されてい
る。これらの摩擦抵抗部75は、第2規制部74の上面
を荒らすことで形成されたものであるが、第2規制部7
4の上面に凹凸部が不規則に設けられているもの、筋状
の凹凸部が非平行に設けられているもの、摩擦係数の大
きな物質を貼り付けて形成されたものなどでも良い。な
お、微細な凹凸とする場合は、それらの部分の高さを
0.03〜0.1mm程度とすることが好ましい。この理
由は、先に説明した突部55の高さ規制の理由と同様で
ある。
【0035】図5に示す構成のテープガイド70を用い
ると、磁気テープ51をテープ摺動面72aに対して摺
動させる際に、磁気テープ51の下端部がテープ摺動面
72aから離れる方向に移動しようとするのを複数の突
部75が摩擦力により抑制するので、磁気テープ51の
上端部が確実に第1規制面73aに沿って湾曲し、これ
により先に説明した実施例のテープガイド50を用いた
場合と同等の効果を得ることできる。
【0036】図6は、本発明に係るテープガイドの第4
実施例を示すもので、この例のテープガイド80は、磁
気テープ51の一面に接触する柱状の案内部82と、こ
の案内部82の上端部に形成された第1規制部83と、
案内部82の下端部に形成された第2規制部84を具備
して構成されている。前記案内部82の磁気テープ51
側には曲面状のテープ摺動面82aが形成され、第1規
制部83の磁気テープ51側には前記テープ摺動面82
aに対して傾斜する第1規制面83aが形成され、第2
規制部84の磁気テープ51側にはテープ摺動面82a
に対してほぼ直角に向く第2規制面84aが形成されて
いる。また、第2規制部84の上面には平面状の傾斜面
85aを有する断面三角型の突部(離脱抑制手段)85
が貼着され、この突部85と第2規制面84aとの間に
は段部84bが形成されている。なお、前記突部85は
第2規制面84aの上に断面三角型の部材を接着するこ
となどにより形成することができる。
【0037】図6に示す構成のテープガイド80を用い
ると、磁気テープ51をテープ摺動面82aに対して摺
動させる際に、磁気テープ51の下端部がテープ摺動面
82aから離れる方向に移動しようとするのを段部84
bが抑制するので、磁気テープ51の上端部が確実に第
1規制面83aに沿って湾曲し、これにより先に説明し
た実施例のテープガイド50を用いた場合と同等の効果
を得ることできる。
【0038】ところで、前記の各実施例においては、第
1規制部53、63、73、83に斜面状の第1規制面
53a、63a、73a、83aを設けて磁気テープ5
1をそれぞれ第2規制部54、64、74、84側に押
圧する構成としたが、磁気テープ51をその幅方向に押
圧する手段は、前記斜面状のものに限らず、磁気テープ
51を押圧するばね板などの付勢手段でも良い。また、
テープガイドの案内部52、62、72、82の各テー
プ摺動面を傾斜面状に形成し(例えば、図1に示す構造
において、テープ摺動面52aを磁気テープ51側に前
倒し状に形成する。)、この傾斜面に沿って磁気テープ
51を摺動するように構成すれば、この傾斜面に沿って
磁気テープがその幅方向下側に押圧されるので、これに
よって磁気テープ51をその幅方向下側に付勢し、第2
規制面に確実に当接させて位置規制を行なうこともでき
る。
【0039】次に本発明を図20に示す磁気ヘッド装置
に適用した第1実施例について図7を基に説明する。図
7は磁気ヘッド装置の第1実施例を示すものである。こ
の例の磁気ヘッド装置47は本発明の出願人が先に特許
出願している図20に示す磁気ヘッド装置の一部を改良
したものである。
【0040】この複合磁気ヘッド47において、図20
に示す磁気ヘッド装置と同一の構成要素には同一の符号
を付してそれらの部分の説明は省略する。図7に示す磁
気ヘッド装置47において、第1規制部44の下方に第
1規制面44aが形成され、第2規制部45の上面に第
2規制面45aがそれぞれ形成されている。前記第1規
制面44aは、テープ摺動面42aに対して傾斜するよ
うに形成され、第2規制面45aは、テープ摺動面42
aに対してほぼ直角に向くように形成され、第1規制部
44と案内部42と第2規制部45とを具備してテープ
ガイド46’が構成されている。
【0041】更に、テープ摺動面42aは、基板部41
に対して垂直に形成されるとともに、テープ摺動面42
aのコーナ部は磁気テープ11の摺動抵抗を考慮して曲
面状に加工されている。更にまた、前記の如く上下に対
向した規制部44、45の間の間隔は磁気テープ11の
幅よりも若干広い間隔に形成され、図5の第2規制面4
5aに、磁気テープ11の下縁部を接触させた際に磁気
テープ11が正確に高さ位置決めされるようになってい
る。また、第2規制面45a上には、テープ摺動面42
aとの間に、磁気テープ11を挿入できる程度の距離を
あけて横長の背の低い蒲鉾形の突部(離脱抑制部)48
が形成されている。この突部48は、先に説明したテー
プガイドの各実施例における突部55と同等の作用をな
すものである。
【0042】よってこの突部48の高さは、磁気テープ
51の幅の0.3〜20%程度が好ましい。前記突部4
8の高さを前記のように制限したのは、磁気テープ51
がテープガイド46’に対して摺動するか、あるいは磁
気テープ51がテープガイド46’から離れるように構
成される磁気記録装置にテープガイド50を適用するこ
とを考慮すると、突部48を必要以上に高く構成する
と、磁気テープ51がスムーズに乗り越えられず、もし
くは、乗り越えにくく、磁気テープ51に傷を付けてし
まうおそれもあるからである。つまり、磁気テープ51
をテープガイド46’に接触させる場合と、磁気テープ
51をテープガイド46’から離脱させる場合に、磁気
テープ51が突部46’を乗り越えて円滑に移動できる
ようにすることを考慮したためである。
【0043】一方、前記第1規制部44、44の間であ
って音声コントロールヘッド23の上部前方側には天井
部40を下方に延長して突部状の第1位置決め部90が
形成され、第2規制部45、45の間であって音声コン
トロールヘッド23の下部前方側には基板部41を上方
に延長して突部状の第2位置決め部91が形成されてい
る。なお、枠体35に対する音声消去ヘッド22と音声
コントロールヘッド23の取り付け作業は、前記位置決
め部90、91などを利用して自動機により複合磁気ヘ
ッド47の組み込み時に正確に行なうことができる。
【0044】次に前記のように構成された複合磁気ヘッ
ド47を磁気記録装置に取り付ける場合について、更に
は、この取り付け後に磁気テープ11を複合磁気ヘッド
47に対して摺動させる場合について説明する。
【0045】前記のように構成された複合磁気ヘッド4
7は、磁気記録装置のシャーシに立設されている複数本
の基準軸をそれぞれ基台36の透孔36a…に挿通して
ねじ止めするなどの手段により磁気記録装置のシャーシ
上の所定の位置に正確に固定される。また、枠体35に
音声消去ヘッド22と音声コントロールヘッド23を取
り付け固定する際にアジマス角および高さ調節を厳格に
規定して取り付けておくならばアジマス角の調節および
高さ調節を磁気記録装置への取り付け後に行なう必要は
なく、アジマス角は磁気記録再生時において最適の角度
となるから、音声信号の消去およびコントロール信号の
書き込みや読み出しに関する磁気特性が向上する。これ
により、磁気ヘッド装置47を磁気記録装置に取り付け
た後に行なっていたアジマス角および高さの微調整作業
は不用になる。
【0046】以上のことから、磁気ヘッド装置47の磁
気記録装置への取り付け後において、アジマス調節、磁
気テープ高さ調節のいずれをも省略することができ、複
合磁気ヘッド47を磁気記録装置に取り付ける際の微調
整作業を省力化することができる。
【0047】一方、磁気テープ11がテープカセットか
ら引き出されてテープガイド46’に接近する場合、磁
気テープ11は、まず、突部48に沿って変形し、この
突部48を乗り越えることで、案内部42のテープ摺動
面42aに接触する。ここで突部48の高さは前述した
如く低く抑えられているので磁気テープ11の乗り越え
に支障をきたすことはない。
【0048】また、磁気テープ11が案内部42に接触
した状態において磁気テープ11の上縁部は傾斜した第
1規制面44aに沿って湾曲するので、磁気テープ11
は下方側に押圧されてその下端部が第2規制面45aに
確実に当接し、これにより高さ位置規制される。そして
この際、テープガイド46’に対する磁気テープ11の
巻き付け角度が小さい場合、磁気ヘッドの取付位置ずれ
や磁気テープ2の摺動ずれなどが作用すると、磁気テー
プ11の下端部が第2規制面45aに沿って第2規制部
45の先端部側にずれようとするが、このずれようとす
る移動を突部48が抑えるので、磁気テープ11の下端
部がテープ摺動面42aから離れて湾曲することはな
い。よってアジマス調節が確実に行なわれるので、磁気
ヘッド装置47を取り付ける際のアジマス無調整化を図
ることができる。
【0049】そしてこの磁気テープ11をテープ摺動面
42aに確実に接触させたままで走行させることで、磁
気テープ11の高さ位置規制を行なうと同時にその走行
性が安定化する。また、磁気テープ11をテープガイド
46’から離す際には、磁気テープ11がテープ摺動面
42aから離れる際に磁気テープ11の下端部が湾曲す
ることで突部48を乗り越えて移動する。この際、突部
48を十分に低く形成しているので、突部48が磁気テ
ープ11の移動の障害にならない。
【0050】図8は本発明に係る磁気ヘッド装置の第2
実施例を示すものである。この例の磁気ヘッド装置95
は図7に示す磁気ヘッド装置47の一部を改良したもの
である。この例の磁気ヘッド装置95において、図7に
示す磁気ヘッド装置と同一の構成要素には同一の符号を
付してそれらの部分の説明は省略する。図8に示す磁気
ヘッド装置95は、第2規制部45に形成する突部(離
脱抑制手段)96を山型に形成した例であり、突部96
の形状自体は図2に示す突部65に対応した形状であ
り、この構成によっても先に記載した例と同等の効果を
得ることができる。
【0051】図9は本発明に係る磁気ヘッド装置の第3
実施例を示すものである。この例の磁気ヘッド装置97
は図7に示す磁気ヘッド装置47の一部を改良したもの
である。この例の磁気ヘッド装置97において、図7に
示す磁気ヘッド装置と同一の構成要素には同一の符号を
付してそれらの部分の説明は省略する。図9に示す磁気
ヘッド装置97は、第2規制部45の上面に複数の小さ
な筋状の凹凸を形成して摩擦抵抗部(離脱抑制手段)9
8を形成した例であり、摩擦抵抗部98の形状は図5に
示すテープガイド70の摩擦抵抗部75と同一である。
この構成によっても先に記載した例と同等の効果を得る
ことができる。
【0052】図10は本発明に係る磁気ヘッド装置の第
4実施例を示すものである。この例の磁気ヘッド装置4
7’は図7に示す磁気ヘッド装置47の一部を改良した
ものである。この例の磁気ヘッド装置47’において、
図7に示す磁気ヘッド装置と同一の構成要素には同一の
符号を付してそれらの部分の説明は省略する。図10に
示す磁気ヘッド装置47’は、第2規制部45の上面に
断面三角型の突部(離脱抑制手段)48’を貼着した例
であり、この突部48’は図6に示すテープガイド80
の突部85に対応するものである。この構成によっても
先に記載した例と同等の効果を得ることができる。
【0053】ところで前述の各実施例においては、磁気
テープ11の走行経路に沿って各ヘッド22、23の両
側にテープガイド46’、46’を設けたが、これらの
テープガイド46’はヘッド22、23の左右両側のど
ちらか一方に設けても良い。また、前記実施例において
は音声消去ヘッド22と音声コントロールヘッド23を
複合した磁気ヘッドを取付枠35に取り付けたが、音声
消去ヘッド22と音声コントロールヘッド23を一体化
したものを1つ、取付枠35に固定しても良いのは勿論
である。更に前記実施例において、テープガイド46’
を取付枠35に一体化した構成を採用したが、これらは
別体物でも差し支えない。更にまた、テープガイド4
6’に設ける第1規制部44と第2規制部45を上下逆
に設けて構成しても良いのは勿論である。次に、前述の
各実施例で用いた突部は、第2規制面に樹脂テープなど
を貼り付けて形成しても良いし、第2規制部を構成する
材料と同一材料で一体に形成しても良いし、第2規制部
の上面を機械加工して凹凸形状にすることで形成しても
良いし、表面に凹凸のあるテープなどを貼り付けて形成
しても良い。
【0054】更に、以上説明した実施例においては、テ
ープガイドに第1規制部と第2規制部をそれぞれ設けた
例について説明したが、テープガイドに設けるべき第1
規制部を省略して構成し、テープガイドの案内部を傾斜
させて構成して磁気テープを付勢するようにしても良
い。このばあい、テープガイドの案内部を傾斜させるこ
とで、磁気テープをその幅方向一側に移動させる付勢力
を生じさせることができるので、この傾斜した案内部の
構成により、第1規制部による磁気テープ付勢作用と同
等の作用を生じさせることができる。勿論、第1規制部
を設けた上でテープガイドの案内部を更に傾斜させても
良い。また、テープガイドを傾斜させずに、磁気ヘッド
のテープ摺動面を傾斜させることによっても同様に磁気
テープをその幅方向一側に付勢することができる。この
場合の構成としては、磁気ヘッドのテープ摺動面を傾斜
させるならば、テープガイドの案内面を傾斜させてもさ
せなくても良く、また、第1規制部を設けても設けなく
ても良い。以上の説明から、磁気テープをその幅方向一
側に付勢して磁気テープを第2規制部に押圧する作用を
なすものは、第1規制部の傾斜面とテープガイドの傾斜
した案内面と磁気ヘッドの傾斜したテープ摺動面の少な
くとも1つであれば良い。
【0055】(試験例)図8に示す構成の突部を有する
磁気ヘッド装置を製造し、この磁気ヘッド装置の複合磁
気ヘッドに磁気テープを摺動させ、磁気ヘッド装置を図
11と図12の±の矢印で示す方向に傾斜させた場合
に、傾斜させた角度と得られた出力特性との関係を測定
した。また、図8に示す構成の突部を省略した構成の磁
気ヘッド装置においても同等の試験を行なった。突部を
有する磁気ヘッド装置の試験結果を図11に、突部を有
していない磁気ヘッド装置の試験結果を図12に示す。
これらの測定に際し、図11に示す試験例では、テープ
ガイドの第2規制部の上面に形成する突部として、山形
形状の高さ1mmの突部とするとともに、VHS用標準
使用磁気テープにf=10kHzの信号を記録し、アジ
マス角度を0度から±方向に微小角度ずつ変更し測定を
行なった結果を示す。図11と図12において、最大出
力値からHdBだけ低下するまでのアジマス角度の幅を
それぞれl2,l1とした。
【0056】本発明に係る突部を設けた図11に示す結
果と、本発明に係る突部を設けていない比較例を示す図
12の出力特性とを比較して明らかなように、突部を設
けたものが、アジマス角度のずれに対し、出力特性の低
下割合が広い範囲で少ないことが明らかである。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように請求項1、2、3に
記載した発明に係るテープガイドによれば、テープガイ
ドに沿った磁気テープをその幅方向に押圧して磁気テー
プの端縁部を第2規制部の規制面に当接させるととも
に、この規制面に当接した磁気テープの端縁部が、規制
面の先端側に移動することを突部あるいは摩擦抑制部で
抑えるので、磁気テープの第2規制部の規制面側の端縁
部が湾曲することなく規制面に確実に当接する結果、ア
ジマス調節が自動的に確実になされる。よって本発明に
係るテープガイドを用いることで、アジマスの自動調整
化をなしえる。また、磁気テープの端縁部を規制面に確
実に当接させつつ磁気テープを案内できるので、磁気テ
ープの高さ位置決めを確実に行なうことができるととも
に、磁気テープの走行性を安定化することができる。更
に、テープガイドに対して磁気テープが多少角度ずれを
起こして摺動しても規制面で磁気テープを正規の角度に
修正するオートアジマス作用を奏するので、磁気ヘッド
の出力変動の少ない状態とすることができる。
【0058】また、請求項4記載の発明によれば、第1
規制部に設けた傾斜する第1規制面が、第1規制面に沿
った磁気テープをその幅方向に押圧して磁気テープの端
縁部を第2規制面に当接させるとともに、第2規制面に
当接した磁気テープの端縁部が、第2規制部の先端側に
移動することを突部または摩擦抑制部で抑えるので、磁
気テープの端縁部が湾曲することなく第2規制面に確実
に当接する結果、アジマス調節が自動的になされる。よ
って請求項4記載の発明に係る磁気ヘッド装置を用いる
ことで、磁気記録装置に取り付ける際にアジマス調節の
無調整化をなしえる。また、端縁部を第2規制面に確実
に当接させつつ磁気テープを案内できるので、磁気テー
プの高さ位置決めを確実に行なうことができるととも
に、磁気テープの走行性を安定化することができる。更
に、テープガイドに対して磁気テープが多少角度ずれを
起こして摺動しても第1規制面と第2規制面で磁気テー
プを正規の角度に修正するオートアジマス作用を奏する
ので、磁気ヘッド装置を磁気記録装置に取り付ける際に
多少の取付位置ずれを起こしたり、磁気テープの巻付角
度が小さい場合であっても、磁気ヘッドの出力変動の少
ない状態とすることができる。
【0059】また、請求項5記載の発明によれば、磁気
ヘッドを備えた取付部材に設けたテープガイドの第1規
制部が、磁気テープをその幅方向に押圧して磁気テープ
の端縁部を第2規制面に当接させるとともに、第2規制
面に当接した磁気テープの端縁部が、テープ摺動面から
離間することを突部あるいは摩擦抑制部で抑えるので、
磁気テープの端縁部が湾曲することなく第2規制面に確
実に当接する結果、アジマス調節が自動的になされる。
よって本発明に係る磁気ヘッド装置を用いることで、磁
気記録装置に取り付ける際にアジマス調節の無調整化を
なしえる。また、端縁部を第2規制面に確実に当接させ
つつ磁気テープを案内できるので、磁気テープの高さ位
置決めを確実に行なうことができるとともに、磁気テー
プの走行性を安定化することができる。更に、テープガ
イドに対して磁気テープが多少角度ずれを起こして摺動
しても第1規制部と第2規制部の規制面で磁気テープを
正規の角度に修正するオートアジマス作用を奏するの
で、磁気ヘッド装置を磁気記録装置に取り付ける際に多
少の取付位置ずれを起こしたり、磁気テープの巻付角度
が小さい場合であっても、磁気ヘッドの出力変動の少な
い状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明に係るテープガイドの第1
実施例の斜視図、図1(b)は図1(a)に示すテープ
ガイドの要部拡大図である。
【図2】図2は本発明に係るテープガイドの第2実施例
の斜視図である。
【図3】図3は音声消去ヘッドと音声コントロールヘッ
ドの両側にテープガイドを設けた構造を示す平面図であ
る。
【図4】図4は磁気テープの移動状態を説明するための
もので、図4(a)は磁気テープが突部を乗り越えてい
る途中状態を示す側面図、図4(b)は磁気テープが突
部を乗り越え終了した状態を示す側面図、図4(c)と
図4(d)は突部が無い場合に磁気テープが移動する状
態を示す側面図である。
【図5】図5は本発明に係るテープガイドの第3実施例
の斜視図である。
【図6】図6は本発明に係るテープガイドの第4実施例
の斜視図である。
【図7】図7は本発明に係る磁気ヘッド装置の第1実施
例の斜視図である。
【図8】図8は本発明に係る磁気ヘッド装置の第2実施
例の斜視図である。
【図9】図9は本発明に係る磁気ヘッド装置の第3実施
例の斜視図である。
【図10】図10は本発明に係る磁気ヘッド装置の第4
実施例の斜視図である。
【図11】図11は試験例において得られた磁気ヘッド
の出力特性とアジマス角度の関係を示す図である。
【図12】図12は比較例において得られた磁気ヘッド
の出力特性とアジマス角度の関係を示す図である。
【図13】図13は従来のテープガイドの一構成例を示
す斜視図である。
【図14】図14は図13に示す従来のテープガイドに
おいて磁気テープの摺接状態を示す断面図である。
【図15】図15は図13に示す従来のテープガイドに
おいて磁気テープの変形状態を示す断面図である。
【図16】図16はVTRの磁気テープ走行系の一例を
示す構成図である。
【図17】図17は図16に示す磁気テープ走行系の一
例を示す平面図である。
【図18】図18は従来の複合磁気ヘッドの一例を示す
斜視図である。
【図19】図19は従来の複合磁気ヘッドの取付状態を
説明するための斜視図である。
【図20】図20は本発明者らが先に提案している磁気
ヘッド装置の斜視図である。
【図21】図21は図20に示す磁気ヘッド装置におけ
る磁気テープの摺接状態を示す断面図である。
【符号の説明】 11、51、 磁気テープ、 17、 複合磁気ヘッ
ド、 42、 案内部、 44、 第1規制部、 44a、 第1規制面、 45、 第2規制部、 45a、 第2規制面、 46’ テープガイド、 47、95、97、 磁気ヘッド装
置、 48、48’、 突部(離脱抑制
手段)、 50、60、70、80、 テープガイド、 52、62、72、82 案内部、 52a、62a、72a、82a、 テープ摺動面、 53、63、73、83 第1規制部、 53a、63a、73a、83a、 第1基製面、 54、64、74、84 第2規制部、 54a、64a、74a、84a、 第2規制面、 55、65、85、 突部(離脱抑制
手段)、 75、98、 摩擦抵抗部(離
脱抑制手段)、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドに摺接される磁気テープを案
    内するテープガイドにおいて、テープガイドが、磁気テ
    ープに摺接する案内部と、この案内部に設けられて案内
    部に当接する磁気テープをその幅方向一側に付勢する第
    1規制部と、前記案内部に設けられて磁気テープの幅方
    向一側端部に接触して磁気テープの幅方向の位置決めを
    行なう規制面を有する第2規制部とを具備してなり、前
    記第2規制部に、前記案内部に当接した磁気テープの端
    部の前記案内部からの離脱を抑制する離脱抑制手段が設
    けられてなることを特徴とするテープガイド。
  2. 【請求項2】 磁気ヘッドに摺接される磁気テープを案
    内するテープガイドにおいて、テープガイドが、磁気テ
    ープに摺接する案内部と、この案内部に設けられて磁気
    テープの幅方向一側端部に接触して磁気テープの幅方向
    の位置決めを行なう第2規制部とを具備してなり、前記
    磁気ヘッドとテープガイドの少なくとも一方が傾斜され
    て磁気テープがその幅方向一側に押圧されるとともに、
    前記第2規制部に、前記案内部に当接した磁気テープの
    端部の前記案内部からの離脱を抑制する離脱抑制手段が
    設けられてなるものである。
  3. 【請求項3】 請求項1、2記載のテープガイドにおい
    て、磁気テープの案内部からの離脱抑制手段が、第2規
    制部の規制面に突設された突部であることを特徴とする
    テープガイド。
  4. 【請求項4】 請求項1、2記載のテープガイドにおい
    て、磁気テープの案内部からの離脱抑制手段が、第2規
    制部の規制面に設けられた微細な凹凸を有する摩擦抵抗
    部であることを特徴とするテープガイド。
  5. 【請求項5】 磁気テープに摺接される磁気ヘッドを取
    付部材に取り付けてなり、磁気ヘッドの磁気テープ走行
    方向両側の少なくとも一方に、テープガイドを設けてな
    る磁気ヘッド装置において、 前記テープガイドが、請求項1、2、3または4記載の
    テープガイドであることを特徴とする磁気ヘッド装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017162540A (ja) * 2017-05-09 2017-09-14 日東電工株式会社 回路付サスペンション基板

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS522513A (en) * 1975-06-18 1977-01-10 Philips Nv Magnetic head
JPS6161638B2 (ja) * 1982-07-01 1986-12-26 R & D Ass

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