JPH05341779A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH05341779A
JPH05341779A JP4145820A JP14582092A JPH05341779A JP H05341779 A JPH05341779 A JP H05341779A JP 4145820 A JP4145820 A JP 4145820A JP 14582092 A JP14582092 A JP 14582092A JP H05341779 A JPH05341779 A JP H05341779A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電子楽器においてフォルティシモにおける演奏
で緊張感のある高い演奏効果を得る。 【構成】音色設定操作部2からの音色番号TCに対応し
て閾値TH,THAを設定する。鍵盤1からの演奏情報
に基づいて第1の楽音発生部41で通常の楽音信号を発
生する。鍵盤1からのイニシャルタッチTCHやアフタ
ータッチATが閾値TH,THAを越えたときに第2の
楽音発生部42で特殊音の楽音信号を発生する。加算部
43で通常の楽音信号と特殊音の楽音信号を加算し、サ
ウンドシステムで楽音を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍵盤やブレスコントロ
ーラなどの演奏用操作子の操作量に応じて楽音を制御す
るようにした電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器において、演奏用操作子
の操作量に対応して音の強さを制御することが一般に行
われている。例えば、鍵盤の押鍵圧力を示すアフタータ
ッチが大きくなったり、ブレスコントローラに息を吹き
込むときの圧力が高くなると、これに応じて楽音を強く
するなどの制御が行われている。
【0003】ところで、自然楽器を演奏すると演奏の仕
方によって発生される楽音が変化することがある。例え
ば、擦弦楽器では、弦を擦る弓の圧力を上げると強い音
が出るだけではなくノイズのような音が出ることがあ
り、また、管楽器では、吹き込む息の圧力を強くすると
共鳴管が周波数の高い振動モードになり、オクターブ高
くなるなど音が裏返ることがある。
【0004】このため、自然楽器では、最強奏(フォル
ティシモ)の演奏を行うとき、音が濁ったり裏返ったり
しないように力を加減して演奏する必要があるが、逆に
このような演奏を行うことで緊張感が醸し出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子楽器では、前記のような演奏用操作子の操作量を制
御情報としての出力値に変換し、この出力値に基づいて
音量を制御するようにしているので、フォルティシモで
演奏するときいくら強く操作しても一定レベル以上は出
力値が飽和してしまうので、音量が一定になるだけで緊
張感のない単調で平板な楽音となってしまう。
【0006】本発明は、フォルティシモにおける単調さ
や平板さを除去して高い演奏効果が得られるような電子
楽器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになした本発明の電子楽器は、演奏用操作子と、該演
奏用操作子の操作によって楽音を発生する楽音発生手段
と、上記演奏用操作子における操作量が予め設定された
閾値を越えたことを検出する閾値検出手段と、上記閾値
検出手段で閾値超過が検出されると前記楽音発生手段で
発生される楽音の発生態様を変化させる楽音制御手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の電子楽器において、演奏用操作子が操
作されると楽音発生手段で楽音が発生され、演奏用操作
子における操作量が予め設定された閾値を越えると、こ
の閾値超過が閾値検出手段で検出され、楽音制御手段に
よって楽音の発生態様が変化される。
【0009】
【実施例】図1は本発明における第1実施例の電子楽器
を示すブロック図であり、この実施例の電子楽器は、鍵
盤1、音色設定操作部2、制御部3および楽音信号発生
部4を備えている。
【0010】鍵盤1は、音階に対応した演奏用操作子と
しての複数の鍵と鍵操作検出回路から構成され、鍵操作
検出回路は鍵の押鍵および離鍵のイベントを検出し、イ
ベントのあった鍵に対応するキーコードKC、押鍵速度
を示すイニシャルタッチTCH、押鍵圧力を示すアフタ
ータッチAT、押鍵または離鍵を示すキーオン信号KO
Nをそれぞれ制御部3に出力する。
【0011】音色設定操作部2は、複数の音色から所望
の音色を選択するための音色選択スイッチを備えるとと
もに、イニシャルタッチTCHについての所定の閾値T
HとアフタータッチATについての所定の閾値THAの
組を各音色にそれぞれ対応させて記憶しており、音色選
択スイッチで選択された音色の音色番号TCとともにこ
の音色に対応する閾値TH,THAを制御部3に設定す
る。
【0012】上記の各閾値TH,THAは、イニシャル
タッチおよびアフタータッチの最大値(例えばMIDI
規格では127)に近い値であり、鍵盤1における押鍵
速度および押鍵圧力を上記閾値TH,THAと比較する
ことにより、フォルティシモ等の演奏で押鍵の強さが所
定量より大きくなったことが検出される。
【0013】制御部3はマイクロコンピュータ等から構
成されており、図2〜図4に示したフローチャートの制
御プログラムにより、音色設定操作部2で設定された音
色番号TC、閾値TH,THAに基づいて鍵盤1の操作
状態に応じた各種パラメータとキーオン信号を楽音発生
部4に出力し、この楽音発生部4で発生される楽音を制
御する。
【0014】楽音発生部4は、第1の楽音波形発生部4
1、第2の楽音波形発生部42および加算部43で構成
されており、制御部3から入力されるパラメータとキー
オン信号により、第1および第2の楽音波形発生部4
1,42でそれぞれ楽音信号を発生し、この楽音信号を
加算部43で加算して図示しないサウンドシステムに出
力し、楽音を発生する。
【0015】ここで、第1および第2の楽音波形発生部
41,42は、それぞれ時分割多重化処理によって同時
に楽音を発生できる複数の発音チャンネルを備えたトー
ンジェネレータで構成されており、同一の音色番号に対
応する音色が異なるだけで回路等は同一の構成になって
いる。
【0016】すなわち、第1の楽音波形発生部41には
音色設定操作部2で設定可能な音色にそれぞれ対応して
通常の電子楽器の楽音と同様な通常音の波形データが記
憶されており、第2の楽音波形発生部42には上記音色
にそれぞれ対応して例えば管楽器を強く吹いたときの裏
返ったような音や擦弦楽器におけるノイズ音などのよう
な特殊音の波形データが記憶されている。
【0017】そして、第1および第2の楽音波形発生部
41,42は、制御部3から入力されるパラメータとキ
ーオン信号を所定の発音チャンネルの発音レジスタにセ
ットすることにより、音色設定操作部2で設定された音
色についての通常音の楽音信号と特殊音の楽音信号をそ
れぞれ独立に発生する。
【0018】第1および第2の楽音波形発生部41,4
2には音色番号TC1,TC2、キーオン信号KON
1,KON2、イニシャルタッチTCH1,TCH2、
アフタータッチAT1,AT2およびキーコードKC
1,KC2がそれぞれ入力されるが、この各パラメータ
のうち、音色番号TC1,TC2、アフタータッチAT
1,AT2およびキーコードKC1,KC2は同じ値の
パラメータである。
【0019】一方、キーオン信号KON1は鍵盤1で鍵
イベントが発生したときに第1の楽音波形発生部41に
入力されるが、キーオン信号KON2は、制御部3の判
定により、特殊音を発生するタイミングになったときに
第2の楽音波形発生部42に入力される。
【0020】また、イニシャルタッチTCH1は鍵盤1
で押鍵イベントが発生したときに第1の楽音波形発生部
41に入力され、イニシャルタッチTCH2は特殊音を
発生するタイミングになったときに第2の楽音波形発生
部42に入力される。なお、この第2の楽音波形発生部
42に入力されるイニシャルタッチTCH2は、その時
点での鍵盤1におけるアフタータッチATのデータを用
いる。
【0021】図2は制御部3の制御プログラムのメイン
ルーチンのフローチャート、図3および図4はサブルー
チンのフローチャートであり、各フローチャートに基づ
いて動作を説明する。
【0022】電源投入などによってメインルーチンの処
理を開始すると、ステップS1で音色のプリセットや楽
音発生部4の初期設定などのイニシャライズを行い、ス
テップS2で鍵盤1におけるイベント検出等の押鍵検出
処理を行う。次に、ステップS3で図3の発音処理を行
い、ステップS4で図4のアフタータッチ処理を行って
ステップS5の音色設定処理を行う。
【0023】ステップS5の音色設定処理では、音色設
定操作部2の音色選択スイッチの操作等を検出して設定
された音色番号TCとこれに対応する閾値TH,THA
の組をレジスタ等に記憶し、この音色設定処理が終了す
るとステップS6でその他の処理を行ってステップS2
以降を繰り返す。
【0024】図3の発音処理では、ステップS11で押
鍵イベントの有無を判定し、押鍵イベントが無ければス
テップS18で離鍵処理(消音処理)等を行ってメイン
ルーチンに復帰し、押鍵イベントが有れば、ステップS
12で第1および第2の楽音波形発生部41,42につ
いてそれぞれ発音チャンネル割当処理を行い、ステップ
S13に進む。なお、この発音チャンネル割当処理は、
第1および第2の楽音波形発生部41,42で同じチャ
ンネル番号の発音チャンネルをペアにして割当処理を行
う。これによって、イニシャルタッチあるいは、アフタ
ータッチがしきい値以上のとき、即座に通常音に付加さ
れる特殊音の楽音信号の形成を開始することができる。
【0025】次に、ステップS13では、第1の楽音波
形発生部(TG1)41に現在の音色番号TCを音色番
号TC1として送り、ステップS14でイニシャルタッ
チTCHが閾値TH以上であるか否かを判定し、TCH
≧THでなければステップS17に進み、TCH≧TH
であればステップS15で第2の楽音波形発生部(TG
2)42に現在の音色番号TCを音色番号TC2として
送ってステップS16に進む。
【0026】ステップS16では、第2の楽音波形発生
部42にイニシャルタッチTCH2=TCH、キーコー
ドKC2=KCおよびキーオン信号KON2を送り、第
2の楽音波形発生部42でイニシャルタッチTCHおよ
び音高KCでキーオンして特殊音の楽音信号を発生させ
て、ステップS17に進む。
【0027】ステップS17では、第1の楽音波形発生
部41にイニシャルタッチTCH1=TCH、キーコー
ドKC1=KCおよびキーオン信号KON1を送り、第
1の楽音波形発生部41でイニシャルタッチTCHおよ
び音高KCでキーオンして通常音の楽音信号を発生させ
て、メインルーチンに復帰する。
【0028】以上の発音処理により、イニシャルタッチ
TCHが閾値THに達していないときは通常音だけが発
音され、イニシャルタッチTCHが閾値TH以上のとき
には通常音に特殊音が合成されて発音される。
【0029】図4のアフタータッチ処理では、ステップ
S21でアフタータッチAT1=ATを第1の楽音波形
発生部41の発音中のチャンネルに送り、ステップS2
2でアフタータッチATが閾値THA以上であるか否か
を判定し、AT≧THAでなければステップS25に進
み、AT≧THAであればステップS23に進む。
【0030】ステップS23では、第1の楽音波形発生
部41で発音中のチャンネルをサーチし、ステップS2
4でこのサーチした発音中のチャンネルに対応する第2
の楽音波形発生部42のチャンネルに音色番号TC2=
TC、イニシャルタッチTCH2=AT、キーコードK
C2=KC1およびキーオン信号KON2を送り、第2
の楽音波形発生部42で特殊音の楽音信号を発生させ
る。なお、このステップS24では、現在のアフタータ
ッチATをイニシャルタッチTCH2として用いること
により第2の楽音波形発生部42での特殊音の発音を開
始する。
【0031】ステップS25では、アフタータッチAT
2=ATを第2の楽音波形発生部42の発音中のチャン
ネルに送り、メインルーチンに復帰する。
【0032】以上のアフタータッチ処理により、イニシ
ャルタッチが閾値THより小さくて特殊音を発生してい
ないときでも、アフタータッチが閾値THA以上になっ
たとき通常音に特殊音が合成されて発音される。
【0033】このように、演奏者は閾値TH,THA付
近でイニシャルタッチおよびアフタータッチについて押
鍵の強さを加減して演奏する必要があるので、楽音に緊
張感が醸し出され、フォルティシモ等における演奏効果
を高めることができる。
【0034】なお、ノイズ等の特殊音を発生する場合
は、第2の楽音波形発生部4の代わりにノイズ発生器と
振幅制御回路(エンベロープジェネレータ)を用いるよ
うにしてもよい。
【0035】また、上述した第1実施例においては、通
常音と特殊音の音高を同じ音高としたが、通常音と特殊
音の音高を異ならせるようにしてもよく、この場合に
は、特殊音の音高を通常音の音高のNオクターブ(N:
自然数)上の音高とすると好適である。
【0036】さらに、上述した第1実施例においては、
イニシャルタッチあるいは、アフタータッチがしきい値
以上のときに通常音と特殊音の両方を発音するようにし
たが、これに限らず、イニシャルタッチあるいは、アフ
タータッチがしきい値以上のときは通常音を消音して特
殊音のみ発音するようにしてもよい。
【0037】図5は第2実施例の電子楽器を示すブロッ
ク図であり、この実施例の電子楽器は、クラリネットや
サックス等のリード楽器の楽音を発生するのに適した電
子楽器である。
【0038】演奏情報発生部10は鍵盤とこの鍵盤の操
作を検出する鍵操作検出回路を備えており、鍵盤におけ
る押鍵または離鍵を示すキーオン信号、操作された鍵に
対応するキーコード、押鍵速度を示すイニシャルタッ
チ、押鍵圧力を示すアフタータッチ等の演奏情報を楽音
制御信号発生部30に出力する。
【0039】音色情報発生部20は音色選択スイッチと
スイッチ操作検出回路を備えており、音色選択スイッチ
の操作により選択された音色に対応する音色情報を楽音
制御信号発生部30に出力する。
【0040】楽音制御信号発生部30はマイクロコンピ
ュータ、パラメータテーブル等によって構成されてお
り、演奏情報発生部10からの演奏情報と音色情報発生
部20からの音色情報に基づいて上記パラメータテーブ
ルを参照して各種楽音制御信号を出力する。
【0041】これらの楽音制御信号は、現在設定されて
いる音色を表す音色番号TC、押鍵された鍵のキーコー
ドに対応する音高を表すピッチ信号PIT、管楽器演奏
時における口内圧力(吹奏圧)を表す口内圧力信号PR
ES、管楽器演奏時における唇の構えや締め等を表すア
ンブシュール信号EMBS、口内圧力信号PRESの値
についての第1および第2の閾値TH1,TH2であ
り、各信号はその種類に応じて、図示のようにフィルタ
係数設定部100、楽音制御信号入力部200、波形信
号ループ部300、波形信号伝送部400および出力フ
ィルタ500に入力される。
【0042】ここで、口内圧力信号PRESはイニシャ
ルタッチ、アフタータッチおよび音色情報により決定さ
れる信号であり、鍵盤を強く押鍵するほど信号レベルが
高くなる。また、閾値TH1,TH2はTH1>TH2
となる値を組にして音色番号TCに対応付けて記憶され
ており、設定されている音色について、フィルタ係数設
定部100で口内圧力信号PRESと閾値TH1,TH
2とが比較され、この比較結果に応じて楽音の発生態様
が制御される。
【0043】フィルタ係数設定部100において、比較
器101は口内圧力信号PRESが閾値TH1以上(P
RES≧TH1)になるとフリップフロップ102のセ
ット端子Sにセット信号を出力し、フリップフロップ1
02は出力信号Qを“1”にする。また、比較器101
は口内圧力信号PRESが閾値TH2未満(PRES<
TH2)になるとフリップフロップ102のリセット端
子Rにリセット信号を出力し、フリップフロップ102
は出力信号Qを“0”にする。
【0044】なお、閾値TH1,TH2はTH1>TH
2の関係にあるので、フリップフロップ102の出力信
号Qは、口圧力信号PRESの増減に対してヒステリシ
スを持って変化する。
【0045】フィルタ係数テーブル103は楽音制御信
号入力部200におけるローパスフィルタ201のフィ
ルタ係数を設定するテーブルであり、音色番号TC、ピ
ッチ信号PIT、アンブシュール信号EMBSおよびフ
リップフロップ102の出力信号Qがアドレス線に入力
され、これらの信号に応じて選択されるフィルタ係数を
ローパスフィルタ201に出力する。
【0046】ここで、音色番号TC、ピッチ信号PIT
およびアンブシュール信号EMBSが一定であるとき、
口内圧力信号PRESに応じてフリップフロップ102
の出力信号Qが変化するとフィルタ係数テーブル103
から出力されるフィルタ係数が変化する。すなわち、演
奏情報発生部10の鍵盤におけるイニシャルタッチまた
はアフタータッチがある一定以上になるとローパスフィ
ルタ201のフィルタ係数が変更されることになり、こ
れによって後述説明するように楽音の発生態様が変化す
る。
【0047】楽音制御信号入力部200、波形信号ルー
プ部300、波形信号伝送部400は、特開平2−29
4693号公報に開示されている電子楽器と略同様の原
理により、管楽器が楽音を発生する作用をシミュレート
する回路である。
【0048】すなわち、楽音制御信号入力部200にお
いて、ラインL2からの波形信号は共鳴管からマウスピ
ース内へ伝播して来た反射波を表し、減算器202によ
る減算は、口内圧力と上記反射波との差圧に応じてリー
ドが変位して入射波が形成される状態を示している。一
方、ローパスフィルタ201からは後述説明するように
リードの振動に対応する波形信号が出力され、この波形
信号に加算器203でアンブシュール信号EMBSが加
算されることにより、リードの変位に関して唇の構えや
締め等による補正がシミュレートされる。
【0049】また、非線形テーブル204によりリード
の力に対する曲げの非線形特性がシミュレートされ、非
線形テーブル205により管路における圧力と流速の非
線形性がシミュレートされる。そして、これらの信号が
乗算器206で乗算され、さらに乗算器207でマウス
ピース内のインピーダンスを表す係数Kが乗算されるこ
とにより、マウスピースから共鳴管に加わる音圧に相当
する音圧信号がラインL1を介して波形信号ループ部3
00に供給される。
【0050】また、波形信号ループ部300において加
算器301,302でラインL1の波形信号とラインL
2の波形信号をそれぞれ相互に加算することにより、リ
ードからの入射波と共鳴管からの反射波の合成波に相当
する音圧信号がラインL1から波形信号伝送部400に
入力される。
【0051】さらに、波形信号伝送部400において、
ローパスフィルタ401とハイパスフィルタ402で共
鳴管の形状がシミュレートされ、遅延回路403で、共
鳴管の長さおよび共鳴管の端部からトーンホールまでの
長さに対応して、マウスピースから入射した入射波が反
射波としてマウスピースへ戻って来る状態がシミュレー
トされる。そして、波形信号伝送部400からの波形信
号は、音色を調節するための出力フィルタ500を介し
て図示しないサウンドシステムに出力され、サウンドシ
ステムから楽音が発生される。
【0052】ここで、この実施例の特徴は、楽音制御信
号入力部200におけるローパスフィルタ201のフィ
ルタ係数が設定可能になっていることであり、同じ音色
番号、同じピッチでも、このローパスフィルタ201の
フィルタ係数を変えることにより、通常の吹奏でリード
が高域成分の振動波に応答しない状態と、強く吹奏した
ときに例えば倍音等の高域成分の共鳴が発生する状態と
をそれぞれシミュレートできるようになっている。
【0053】なお、この実施例では、さらに、非線形テ
ーブル204,205の入出力特性、乗算器207の乗
算係数K、ハイパスフィルタ402、ローパスフィルタ
401および出力フィルタ500の各フィルタ係数は、
音色番号TCすなわち音色に応じて設定できるようにし
ている。
【0054】楽音制御信号入力部200におけるローパ
スフィルタ201のフィルタ係数は前記のように口内圧
力信号PRESと閾値TH1,TH2との大小関係によ
って変化するが、このフィルタ係数の一例をローパスフ
ィルタ201の周波数特性で説明する。
【0055】例えば、鍵盤が強く操作されずにPRES
<TH2となっているときのフィルタ係数としては、図
6(A) ののようなローパスフィルタの特性となるよう
な係数を設定し、鍵盤が強く操作されてPRES≧TH
1となったときのフィルタ係数としては、図6(A) の
のようにカットオフ周波数fcが通常より高くなるよう
な係数を設定する。これによって、鍵盤の操作が通常の
ときは通常の管楽器の楽音が発生され、鍵盤の操作が強
いときは裏返ったような楽音が発生される。
【0056】なお、鍵盤が強く操作されてPRES≧T
H1となったときのフィルタ係数としては、例えば、図
6(B) ののようにカットオフ周波数fcとともにQ値
も高くなるような係数を設定するようにしてよく、さら
に、Q値だけが高くなるような係数を設定するようにし
てもよい。
【0057】このように、演奏者は鍵盤を操作するとき
に、イニシャルタッチやアフタータッチが閾値TH1,
TH2に対応する値となるような付近で押鍵の強さを加
減する必要があるので、楽音に緊張感が醸し出され、フ
ォルティシモにおける演奏効果を高めることができる。
【0058】なお、上記の実施例では、演奏情報発生部
10として鍵盤によって演奏情報を発生する場合につい
て説明したが、息圧等を検出するセンサを備えたブレス
コントローラ等で演奏情報を発生する場合にも適用でき
ることはいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電子楽器に
よれば、演奏用操作子における操作量が予め設定された
閾値を越えたときに、楽音の発生態様を変化させるよう
にしたので、演奏用操作子を強く操作する場合など、楽
音の発生態様が変化しないような限界で楽音に緊張感が
醸し出され、フォルティシモにおける単調さや平板さを
除去して高い演奏効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1実施例の電子楽器のブロッ
ク図である。
【図2】第1実施例におけるメインルーチンのフローチ
ャートである。
【図3】第1実施例における発音処理のフローチャート
である。
【図4】第1実施例におけるアフタータッチタッチ処理
のフローチャートである。
【図5】本発明における第2実施例の電子楽器のブロッ
ク図である。
【図6】第2実施例におけるフィルタ特性の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1…鍵盤、3…制御部、4…楽音信号発生部、10…演
奏情報発生部、30…楽音制御信号発生部、100…フ
ィルタ係数設定部、101…比較器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏用操作子と、 該演奏用操作子の操作によって楽音を発生する楽音発生
    手段と、 上記演奏用操作子における操作量が予め設定された閾値
    を越えたことを検出する閾値検出手段と、 上記閾値検出手段で閾値超過が検出されると前記楽音発
    生手段で発生される楽音の発生態様を変化させる楽音制
    御手段と、を備えたことを特徴とする電子楽器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019003348A1 (ja) * 2017-06-28 2019-01-03 ヤマハ株式会社 歌唱音効果生成装置及び方法、プログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019003348A1 (ja) * 2017-06-28 2019-01-03 ヤマハ株式会社 歌唱音効果生成装置及び方法、プログラム

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