JPH05339882A - 微細孔を有する繊維シート状物 - Google Patents

微細孔を有する繊維シート状物

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JPH05339882A
JPH05339882A JP15053792A JP15053792A JPH05339882A JP H05339882 A JPH05339882 A JP H05339882A JP 15053792 A JP15053792 A JP 15053792A JP 15053792 A JP15053792 A JP 15053792A JP H05339882 A JPH05339882 A JP H05339882A
Authority
JP
Japan
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fiber
permeability
pattern
fiber sheet
moisture
Prior art date
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Pending
Application number
JP15053792A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyoshi Umibe
博義 海部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通気性、透湿性に優れ、かつ意匠性にも優れ
た繊維シート状物を提供する。 【構成】 繊維物質の強度を低下させる薬剤を該繊維に
ドット状に付着させ、熱処理することにより、100〜
2,000μの微細孔が模様状の集団として形成せしめ
られている微細孔を有する繊維シート状物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は通気性、透湿性に優れた
微細孔を有すると共に意匠性に優れた繊維シート状物に
関する。
【0002】
【従来の技術】繊維シート状物の通気性や透湿性を向上
させるには、シート状物の糸の充填密度を低くする方
法、シート状物にコーティングやラミネートを行う場合
には、コーティング層やラミネート層を多孔質にする方
法がすでに紹介されている。例えば特公昭60−479
55号、55−80583号、60−9431号公報等
がある。オパール加工法として、薬剤に安定な繊維素材
と不安定な繊維素材を組合わせた素材を薬剤の付与によ
って不安定な素材を部分的に取除く方法が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】糸の充填密度を小さく
することによる通気度や透湿性を向上させる方法は、効
果はあるものの生地の適応性に欠ける。即ち、高密度の
織物では通気度や透湿性を向上させることはできない。
また、ラミネートやコーティング法も膜厚との関係が深
く、膜厚が薄い場合は透湿性のものは作りやすいが、膜
厚が厚くなると、高透湿性のものはできない。オパール
加工は本発明の目的に近いが、特定の薬剤に不安定な素
材を模様状に全て取り除くため、通気度や透湿性を調整
することはできない。またオパール加工は、特定の薬品
に安定な素材と不安定な素材を組合せるため、糸や繊維
物は、厚く、重く、太くなる傾向は避けられない。この
ように、生地に対し自由に通気度や透湿性を変える加工
法は今までに実施されていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は繊維物質に該繊
維物質の強度を低下させる薬剤をドット状に付着させて
熱処理することにより、100〜2,000μの微細孔
が模様状の集団として形成せしめられていることを特徴
とする微細孔を有する繊維シート状物である。
【0005】本発明でいう繊維物質の強力を低下させる
薬剤とは、繊維物質の表面に付着させて熱処理すること
によって強力が大きく低下したり、溶けてしまうような
薬剤をいう。例えば、セルロース繊維では、酸性物質
(硫酸、塩酸等)やセルロースのグリコシド結合を分解
させる酵素(セルラーゼ)、セルロースを溶解させる銅
アンモニア液や銅エチレンジアミン、アセトンに作用す
るアセント、フェノール、トリアセラートでは、メチレ
ンクロライドなどが挙げられる。
【0006】ポリエステルに対しては、苛性ソーダやフ
ェノール誘導体、アクリル繊維には、DMF、ジメチル
スルホキサイド、ナイロンには、フェノール、HCl、
2SO4 、HCOOH、CH3 COOHなどの酸、絹
に対しては、NaOH、H2SO4 、銅アンモニア液、
ポリエチレンには、四塩化エタン、ウールには、NaO
Hなどが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0007】ドット状に前記薬剤を付着させるには、種
々の方法があるが、インクジェット法が最適である。こ
の場合、ノズル径は20〜150μがよい。これによっ
て薬剤がにじみ、100〜2,000μの微細孔とな
る。さらに好ましくは、ノズル径は80〜120μであ
り、微細孔は100〜500μである。薬剤がにじまな
いように生地に糊などによって保水加工をすることもで
きる。
【0008】インクジェット法は、特に限定はなく、連
続や噴射型、間欠噴射型、オンデマンド型、インキミス
ト型等の何れでもよい。ドット密度は通気度や透湿性の
改良程度にもよるが、3〜20ドット/mmがよい。さ
らに好ましくは5〜10ドット/mmである。ドットの
薬剤の量は、繊維の強力を低下させる量であればよく、
特に限定はない。
【0009】本発明でいう熱処理とは、繊維に薬剤が付
着することによって強力や形態に影響を受ける温度であ
り、常温から200℃までをいう。常温の例としては、
セルロースにH2 So4 を付着させ、水分がなくなるこ
とにより強力が低下する場合であり、高温の例としては
ナイロンをフェノールで処理する場合で、80〜120
℃の温度が必要である。処理方法は、乾熱や湿熱(スチ
ーム)がよく、水中での処理は好ましくない。
【0010】本発明でいう模様状の集団とは、オパール
加工やプリントに常用されているファッション性のある
模様であり、幾何模様、花柄、雲柄、ペーズリー柄、文
字柄等のものが含まれる。この模様状を100〜2,0
00μの微細孔で構成するものである。また、上記微細
孔と通常のオパール加工を組合せることによって変化に
富んだ模様をつくることもできる。本発明でいう繊維シ
ート状物とは、天然繊維、半合成繊維又は合成繊維で構
成されるものであり、それらの繊維素材は単独又は混
用、複合化さたものも含む。
【0011】
【作用】インクジェット方式で微小なドットで繊維に該
繊維の強力を低下させる物質を付与することにより、繊
維又は布帛を部分的に分解又は溶解させて微小な穴を得
るものであり、この微小な穴が通気度や透湿度を向上さ
せる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 経糸75デニール/60フィラメント、緯糸140デニ
ール/432フィラメントのポリエステル生機(緯糸密
度70本/inch)を作り、通常のポリエステルの加
工条件で精錬→染色→仕上げセットを行なった。仕上げ
密度は経172本/inch、経84本/inchであ
った。その後、オンデマンド型のインクジェット機を用
いてノズル径80μ、ドット密度7ドット/mmと12
ドット/mmで40%NaOHを直径20cmの円型に
印刷した。その後、100℃で乾燥させた後、130℃
×20分のスチーミング処理をした。次いで水洗、乾燥
した後、ドットの微細孔を顕微鏡で測定した。ドットの
大きさは120〜150μであった。この生地を用いて
通気度(JISL1079ブラジール法)、透湿度(J
KL1099カップ法)を測定した。その結果を表1に
示す。
【0013】
【表1】 オパール加工調の円型の模様で通気度、透湿度共にすぐ
れた布帛が得られた。
【0014】実施例2 経糸40番手双糸(密度130本/inch)、緯糸1
00番手双糸(密度70本/inch)の綿サテン織物
を製織し、通常の方法で糊抜き、精錬、漂白、シルケッ
ト、染色、仕上げを行なった。この時の生地の密度は経
141本/inch、緯82本/inchであった。そ
の後、オンデマンド型のインクジェット機でノズル径8
0μ及び120μ、ドット密度7ドット/mmで10%
2 SO 4 溶液を直径20cmの円型に印刷した。その
後、130℃×5分の熱処理を行ない、ウィンス染色機
で綿の炭化粉を洗い落として乾燥した。評価法は実施例
1と同じ方法で行なった。その結果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】インクジェット方式等によって、繊維の
強力を低下させる薬剤を該繊維にドット状に付着させて
熱処理する方法で、繊維に100〜2,000μの微細
孔を形成せしめることができるため、後加工で従来困難
であった生地に自由に通気性や透湿性を付与することが
でき、かつ意匠性の高い加工も可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維物質の強度を低下させる薬剤をドット
    状に付着させて熱処理することにより、100〜2,0
    00μの微細孔が模様状の集団として形成せしめられて
    いることを特徴とする微細孔を有する繊維シート状物。
JP15053792A 1992-06-10 1992-06-10 微細孔を有する繊維シート状物 Pending JPH05339882A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005350819A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Unitica Fibers Ltd ポリアミド系織物
JP2006219809A (ja) * 2005-01-14 2006-08-24 Seiren Co Ltd 立体模様形成布帛の製造方法
CN108707595A (zh) * 2018-07-03 2018-10-26 华东理工大学 一种提高真菌产纤维素酶产量的方法
CN115074845A (zh) * 2022-06-29 2022-09-20 厦门安踏体育用品有限公司 一种微多孔防水纤维、其制备方法和应用

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