JP4601336B2 - ポリアミド系織物 - Google Patents

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Description

本発明は、透湿性に優れたポリアミド系織物に関するものである。
従来から、運動中の発汗によって発生する衣服内水蒸気に起因する蒸れ感、ベトツキ感を軽減するために、メッシュ編やレース編など空隙の多い組織を採用した編物からなる衣服が提案されている。しかし、空隙が多いため透け感が強くかつ防風性にも欠けるため、用途が限定されるという問題があった。
そこで、透け感及び防風性を改善すると同時に衣服内環境も改善するため、多数の微細孔を有する扁平中空ポリエステル繊維からなる編物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この編物では、前記扁平中空ポリエステル繊維が優れた吸水性を有するため、衣服内水蒸気が取り込まれて発汗時の衣服内環境が改善される。
また、上記提案と同じく衣服内水蒸気を取り込むべく吸放湿性に優れた編物も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この編物では、多数の微細孔を有する丸断面中空ポリアミド繊維が用いられ、この繊維が編物の吸放湿性に寄与している。
特開昭64−20319号公報 特開平9−279476号公報
上記した吸水性又は吸放湿性に優れた編物においては、衣服内水蒸気は、一旦繊維内部に溜め込まれるため、外部環境が変化すれば水蒸気が再放出される。この場合、編物のような比較的粗い繊維密度を有する布帛では、水蒸気は再び衣服内に戻ることなく大部分が外部へ放出される。このため、上記編物からなる衣服を着用した場合、ドライな感触を維持することができる。
しかしながら、これらの編物と同じ構成糸で作製された織物の場合、織物が一般的に比較的密な繊維密度を有するため、再放出された水蒸気は、編物と比べてその多くが衣服内に戻ってしまう。したがって、このような織物においては、ある程度はドライな感触を維持することができるものの、より高いレベルを維持するには、吸水性又は吸放湿性といった、一旦繊維内部に衣服内水蒸気を取り込む態様の特性に加え、発生した衣服内水蒸気を素早く外部へ放出させるような特性が必要となる。
以上のように、従来の技術では、発汗時に蒸れ感、ベトツキ感をあまり感じさせず、ドライな感触を維持することができる編物については検討されているものの、同様の特性を有する織物については十分に検討されているとはいえない。
したがって、本発明は、このような現状に鑑みて行われたものであり、蒸れ感、ベトツキ感のないドライな感触が維持できるポリアミド系織物を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、蒸れ感、ベトツキ感のないドライな感触が維持できる織物を得るには、衣服内水蒸気を素早く外部へ放出させる特性、いわゆる透湿性を有することが好ましいとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリアミド繊維を含む織物において、該ポリアミド繊維は、芯部にアルカリ易溶性ポリエステル(B)を配し、鞘部に熱可塑性ポリアミド(A)とアルカリ易溶性ポリエステル(B)との質量比が95:5〜70:30の混合物を配した芯鞘構造複合繊維をアルカリ減量して前記アルカリ易溶性ポリエステル(B)を溶出することにより得られる、繊維表面に微細孔群を有すると共に繊維内部に中空率30%以上の中空部を有する繊維であり(ただし、繊維軸方向に連続して開口する開口部を有する繊維を除く)、下記式(1)に示す織物のカバーファクターCFが1500以上であり、かつJIS L1099.4.4.1A−1法(塩化カルシウム法)に準拠した透湿度に関し、下記式(2)に示す透湿度の増加率ΔMが5%以上であることを特徴とするポリアミド系織物を要旨とする。
CF=X・D11/2+Y・D21/2・・・(1)
ただし、CF:カバーファクター
X:織物の経糸密度(本/2.54cm)
Y:織物の緯糸密度(本/2.54cm)
D1:経糸の見かけ繊度(dtex)
D2:緯糸の見かけ繊度(dtex)
ΔM=〔(M1−M2)/M2〕×100・・・(2)
ただし、ΔM:透湿度の増加率(%)
M1:アルカリ減量処理が施された織物の透湿度(g/m ・24hrs)
M2:アルカリ減量処理が施されていない織物の透湿度(g/m ・24hrs)
本発明の織物は、以上のような構成により優れた透湿性を有するので、衣服内水蒸気を効率よく外部へ放出することができる。したがって、本発明の織物は、発汗時にドライな感触が要求されるスポーツ衣料、アスレチック衣料などに好適に使用できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリアミド系織物には、表面に微細孔群を有するポリアミド繊維が主として用いられる。
本発明のポリアミド系織物に用いられるポリアミド繊維は、熱可塑性ポリアミド(A)とアルカリ易溶性ポリエステル(B)との質量比が95:5〜70:30の混合物からなる複合繊維を紡糸した後、アルカリ減量処理してアルカリ易溶性ポリエステル(B)を溶出することで得られる、繊維表面に微細孔群が形成された繊維である。
上記複合繊維において、アルカリ易溶性ポリエステル成分(B)が5質量%未満であると、繊維表面に形成される微細孔が少ないため、織物に十分な透湿性を付与することが困難となる傾向にあり好ましくない。一方、30質量%を超えると、繊維強度が著しく低下し、一般的なスポーツ衣料又はアスレチック衣料において、実用上必要とされる引裂強力を維持することが困難となる傾向にあり好ましくない。
上記熱可塑性ポリアミド成分(A)としては、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)、ポリパラキシリレンデカナミド又はポリビスシクロヘキシルメタンドデカナミドなどのホモポリマー並びにこれらを主体とする共重合体もしくは混合物などが好ましく用いられる。
そして、上記熱可塑性ポリアミド成分(A)には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じて艶消し剤、顔料、防炎剤、消臭剤、光安定剤、熱安定剤又は酸化防止剤などの添加剤が含有されていてもよい。
一方、上記アルカリ易溶性ポリエステル成分(B)としては、例えば、主たる繰り返し単位をエチレンテレフタレートとし、これにイソフタル酸、ポリアルキレングリコール又はスルホイソフタル酸アルカリ金属塩などを共重合させた共重合ポリエステルなどがあげられる。
また、本発明のポリアミド系織物に用いられるポリアミド繊維は、上記複合繊維をアルカリ減量処理することにより、その芯部に中空部を有したものであることが好ましい。これは、ポリアミド繊維の内部に中空部が存在すると、衣服内水蒸気が効率よく外部へ放出されるだけでなく、織物において、隣接する繊維同士の横圧により、横断面方向に繊維が弾力性を発揮して変形し、織物が優れた防水性を示すからである。
なお、本発明では、このような中空部の大きさ、すなわち中空率としては30%以上、好ましくは中空率30〜70%、より好ましくは40〜60%であることが好ましい。本発明でいう中空率とは、ポリアミド繊維内部の全空間部分を含む総断面積に占める当該中空部分の面積比率を指し、繊維表面の微細孔群は中空部には含まれない。本発明では、中空率が30%未満になると、ポリアミド繊維の形状が肉厚の中空繊維となるため、中空による透湿度の向上効果がほとんど発現しない傾向にあり好ましくない。
さらに、本発明のポリアミド系織物において、必要な構成要件として、織物のカバーファクターCFが1500以上であることが好ましく、1800〜2300がより好ましい。カバーファクターとは、織物を構成する糸条の太さと織物密度とによって定められる織物構造の粗密を表す係数であり、下記式で示される。
CF=X・D11/2+Y・D21/2
ただし、CF:カバーファクター
X:織物の経糸密度(本/2.54cm)
Y:織物の緯糸密度(本/2.54cm)
D1:経糸の見かけ繊度(dtex)
D2:緯糸の見かけ繊度(dtex)
本発明では、経緯糸の繊度は、繊維断面外周から算出した見かけ繊度を採用する。ただし、繊維断面形状が丸断面以外の場合は、電子顕微鏡で繊維断面を撮影し、得られた写真から繊維断面の平均巾を測定し、その値を直径とする丸断面繊維と見なして見かけ繊度を算出する。
本発明では、カバーファクターCFが1500未満であると、織物の空隙が大きくなり防風性が低下するだけでなく、一般的なアスレチック衣料に要求される防水性を維持することが困難となる傾向にあり好ましくない。
なお、防水性の指標としては、JIS L1092.6.1A法(低水圧法)に準拠して測定した耐水圧が300kPa以上であることが好ましい。
また、本発明のポリアミド系織物は、透湿性に優れたものである。その透湿性の指標として、具体的に、JIS L1099.4.4.1A−1法(塩化カルシウム法)に準拠した透湿度において、透湿度の増加率ΔMが5%以上であることが好ましい。本発明でいう透湿度の増加率ΔMとは、アルカリ減量処理工程を含む仕上加工によって得られたポリアミド系織物の透湿度M1が、アルカリ減量処理工程を省略する以外は前記仕上加工と同様の手段で得られた織物の透湿度M2と比べ、どの程度透湿度が優れているかを表す数値であり、具体的に次式で定義される。
ΔM=〔(M1−M2)/M2〕×100
ただし、ΔM:透湿度の増加率(%)
M1:アルカリ減量処理が施された織物の透湿度(g/m2・24hrs)
M2:アルカリ減量処理が施されていない織物の透湿度(g/m2・24hrs)
本発明では、この透湿度の増加率ΔMが5%未満であると、衣服を着用した際、発汗時、蒸れ感、ベトツキ感を感じる傾向にあり好ましくない。
次に、本発明のポリアミド系織物の製造方法について一例を述べる。
まず、アルカリ減量処理前の複合繊維糸条を用いて生機を作製する。この場合の工程としては、特に限定されるものでなく、公知の経糸準備工程を経て、公知の織機を用いて標準条件で製織すればよい。
なお、本発明の効果をより高めるために生機は、上記複合繊維糸条のみで構成されるのが好ましいが、本発明の効果が保持されるのであれば、通常のポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル又はポリウレタンなどの合成繊維、綿、麻又はウールなどの天然繊維あるいはビスコースレーヨン又は溶剤紡糸セルロースなどの再生繊維などが複合(混繊、合撚又は交織など)されていてもよい。
本発明のポリアミド系織物は、上記生機をアルカリ減量処理して得ることができる。このアルカリ減量処理により、アルカリ易溶性ポリエステルが溶出されて繊維表面に微細孔群が形成され、さらに、複合繊維の芯部にもアルカリ易溶性ポリエステルが配されていると、微細孔群だけでなく中空部も同時に形成される。
本発明では、後者の場合において、アルカリ減量処理の結果、微細孔群の少なくとも一部が中空部から繊維表面へ連通すると、織物の透湿性がより一層向上するので好ましい。
このような、アルカリ減量処理工程に用いられるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)などの単独アルカリ剤の他、オリナックスAM−85(明成化学工業(株)製)、センカバッファー85(センカ)などの複合アルカリ剤などが例示できる。
アルカリ減量処理を行う際のアルカリ減量処理液の温度は、80〜110℃が好ましい。80℃以下の温度では、アルカリ易溶性ポリエステル成分(B)の溶出速度が遅く、効率的な加工が行えない傾向にあり好ましくない。一方、温度が110℃以上になると熱可塑性ポリアミド成分(A)の劣化を招く傾向にあり好ましくない。
なお、本発明のポリアミド系織物を使用する際には、商品価値を高める目的で染色加工、帯電防止加工、柔軟加工、撥水加工、防汚加工、吸水加工、抗菌加工、消臭加工又は防水加工などを施してもよい。中でも本発明のポリアミド系織物の主たる用途がアスレチック衣料などであることから、防水加工を施すことが好ましい。防水加工としては、まず、上記生機のアルカリ減量処理後に撥水加工を施し、次に、熱ロ−ラ−による加圧処理、すなわちカレンダー加工を行うなどの手段が例示できる。撥水加工としては、パーフルオロアルキル基を含有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルのようなフルオロアルキル基を含有するフッ素系撥水剤処理液を用いて含浸処理した後、マングルで絞り乾燥する方法や、前記処理液を噴射した後に乾燥、キュアリングする手段などが例示できる。
(実施例)
以下、実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例における測定、評価は下記の方法で行った。
(1)ポリアミド繊維の中空率
仕上加工を施した織物からポリアミド繊維を含む糸条を抜き取り、糸条を単繊維に分別した後、ポリアミド繊維の横断面を電子顕微鏡(倍率:7500倍)で写真撮影した。次に、この写真を紙に複写し、単繊維全体に対する中空部の割合を紙の質量から求めた。この作業を5枚の写真について行ない、その平均値を中空率とした。
(2)経糸及び緯糸の見かけ繊度
仕上加工を施した織物から経緯糸を抜き取り、各糸を単繊維に分別した後、単繊維の横断面を電子顕微鏡(倍率:3000倍)で写真撮影し、写真から見かけの直径を求めた後、下記式に基づいて単繊維の見かけ繊度を算出した。
D=(π/4)×1010×ρ×r2
ただし、D:単繊維の見かけ繊度(dtex)
ρ:単繊維の比重(ナイロン6は1.14)
r:単繊維の直径(m)
この作業を経緯糸それぞれに係る単繊維5本について行ない、その平均値に経緯糸それぞれのフィラメント数を掛け合わせ、経緯糸の見かけ繊度(D1、D2)とした。
(3)減量率
アルカリ減量処理による織物の減量率を下記式により算出した。
減量率(%)=〔(減量前の織物質量−減量後の織物質量)/減量前の織物質量〕×100
(4)カバーファクター
織物の仕上経緯密度をJIS L1096.8.6.1に準拠して測定し、下記式へ各測定値を代入しカバーファクターCFを求めた。
CF=X・D11/2+Y・D21/2
ただし、CF:カバーファクター
X:織物の経糸密度(本/2.54cm)
Y:織物の緯糸密度(本/2.54cm)
D1:経糸の見かけ繊度(dtex)
D2:緯糸の見かけ繊度(dtex)
(5)目付け
織物1m2当りの質量(目付け)をJIS L1096.8.4.2に準拠して測定した。
(6)透湿度の増加率
アルカリ減量処理工程を含む仕上加工によって得られた織物の透湿度M1と、アルカリ減量処理工程を省略する以外は前記仕上加工と同様の手段で得られた織物の透湿度M2とを、JIS L1099.4.1.1A−1法(塩化カルシウム法)に基づいて測定し、各測定値を下記式に代入して透湿度の増加率ΔMを算出した。
ΔM=〔(M1−M2)/M2〕×100
ただし、ΔM:透湿度の増加率(%)
M1:アルカリ減量処理が施された織物の透湿度(g/m2・24hrs)
M2:アルカリ減量処理後が施されていない織物の透湿度(g/m2・24hrs)
(7)耐水圧
織物の耐水圧をJIS L1092.6.1A法(低水圧法)に準拠して測定した。
(8)引裂強力
織物の経緯方向それぞれの引裂強力をJIS L1096.8.15.5D法(ペンジュラム法)に準拠して測定した。
熱可塑性ポリアミド(A)としてナイロン6を用い、アルカリ易溶性ポリエステル(B)として、5−ナトリウムスルホイソフタル酸2.0モル%と分子量6000のエチレングリコール13.3重量%とを共重合したポリエチレンテレフタレートを用いた、混合質量比(A/B)が85/15の混合物を鞘部へ配し、前記アルカリ易溶性ポリエステル(B)を芯部へ配した、芯鞘複合質量比(芯部/鞘部)が45/55の芯鞘構造複合繊維からなる78dtex24fの芯鞘構造複合繊維糸条を、24孔の複合紡糸用丸断面紡糸口金を使用し紡糸温度265℃で紡糸した後、15℃の空気を吹き付けて冷却し、油剤を付与した後、1300m/分の速度で引き取ることで得た。
この糸条を経緯に用いて、経糸密度115本/2.54cm、緯糸密度92本/2.54cmの平組織の生機をウォータージェットルーム織機にて作製した。
続いて、得られた生機を以下のような仕上加工に投入した。まず、ジェットスチームソーパー(内外特殊染工(株)製)を用いて95℃で精練を行った後、130℃で乾燥し、さらに170℃×1分のプレセットを施した。さらに、液流染色機を用いて苛性ソーダ40g/Lを含むアルカリ水溶液で95℃×60分アルカリ減量処理を行い、同染色機を用いて下記処方1にて95℃×30分染色した。その後、130℃で乾燥し、160℃×1分ファイナルセットを施して本発明のポリアミド系織物を得た。
(処方1)
酸性染料(住化ケムテックス(株)製「Suminol Milling Black VLG」) 6%o.m.f
均染剤(丸菱油化工業(株)製「レベランNKD」) 2%o.m.f
酢酸(48%) 0.2cc/L
(比較例
実施例で得られたポリアミド系織物の透湿度の増加率を算出するため、該織物に係る仕上加工においてアルカリ減量処理を省略する以外は実施例と同様にして透湿度12460g/m2・24hrsの織物を得た。
(比較例
熱可塑性ポリアミド(A)とアルカリ易溶性ポリエステル(B)との混合質量比(A/B)を98/2に変更する以外は、実施例と同様にして比較用のポリアミド系織物を得た。
(比較例
比較例で得られたポリアミド系織物の透湿度の増加率を算出するため、該織物に係る仕上加工においてアルカリ減量処理を省略する以外は上記と同様にして透湿度12570g/m2・24hrsの織物を得た。
(比較例
熱可塑性ポリアミド(A)とアルカリ易溶性ポリエステル(B)との混合質量比(A/B)を60/40に変更する以外は、実施例と同様にして比較用のポリアミド系織物を得た。
(比較例
比較例で得られたポリアミド系織物の透湿度の増加率を算出するため、該織物に係る仕上加工においてアルカリ減量処理を省略する以外は比較例と同様にして透湿度12340g/m2・24hrsの織物を得た。
(比較例
実施例において使用した複合繊維糸条を経緯に用いて、経糸密度82本/2.54cm、緯糸密度68本/2.54cmの生機を作製した後、実施例と同様の仕上加工を施して比較用のポリアミド系織物を得た。
(比較例
比較例で得られたポリアミド系織物の透湿度の増加率を算出するため、該織物に係る仕上加工においてアルカリ減量処理を省略する以外は比較例と同様にして透湿度14210g/m2・24hrsの織物を得た。
上記の実施例並びに比較例2、4、6用いた複合繊維、さらには、得られた織物の特性に関する評価値を下記表1に示す。
上記表1の結果からわかるように、本発明の構成要件を備えた実施例1織物については、優れた透湿性を有し、スポーツ衣料、アスレチック衣料などに好適に用いられる。一般に、表面に微細孔群を有する繊維や内部に中空部を有する繊維が用いられた織物は、通常の中実糸からなる織物と比べ引裂強力に劣るものであるが、実施例1おいては、0N以上の引裂強力を有し、実用上十分な強力を有していた。特に、実施例では中空部を有するポリアミド繊維が用いられているため、量で透湿性がより優れる結果となった。
これに対し、熱可塑性ポリアミド(A)とアルカリ易溶性ポリエステル(B)との混合質量比において、アルカリ易溶性ポリエステル(B)の比率が少ない比較例2、透湿性に劣り、アルカリ易溶性ポリエステル(B)の比率が多い比較例4、透湿性は優れているものの、引裂強力が乏しく実用上問題のある結果となった。また、織物のカバーファクターが規定範囲外にある比較例6、織物の空隙が大きいため、防水性に劣るものであった。

Claims (1)

  1. ポリアミド繊維を含む織物において、該ポリアミド繊維は、芯部にアルカリ易溶性ポリエステル(B)を配し、鞘部に熱可塑性ポリアミド(A)とアルカリ易溶性ポリエステル(B)との質量比が95:5〜70:30の混合物を配した芯鞘構造複合繊維をアルカリ減量して前記アルカリ易溶性ポリエステル(B)を溶出することにより得られる、繊維表面に微細孔群を有すると共に繊維内部に中空率30%以上の中空部を有する繊維であり(ただし、繊維軸方向に連続して開口する開口部を有する繊維を除く)、下記式(1)に示す織物のカバーファクターCFが1500以上であり、かつJIS L1099.4.4.1A−1法(塩化カルシウム法)に準拠した透湿度に関し、下記式(2)に示す透湿度の増加率ΔMが5%以上であることを特徴とするポリアミド系織物。
    CF=X・D11/2+Y・D21/2・・・(1)
    ただし、CF:カバーファクター
    X:織物の経糸密度(本/2.54cm)
    Y:織物の緯糸密度(本/2.54cm)
    D1:経糸の見かけ繊度(dtex)
    D2:緯糸の見かけ繊度(dtex)
    ΔM=〔(M1−M2)/M2〕×100・・・(2)
    ただし、ΔM:透湿度の増加率(%)
    M1:アルカリ減量処理が施された織物の透湿度(g/m ・24hrs)
    M2:アルカリ減量処理が施されていない織物の透湿度(g/m ・24hrs)
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