JP5603064B2 - 遮熱性に優れた織編物および繊維製品 - Google Patents

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本発明は、近赤外線に対して優れた遮熱性を有する織編物および繊維製品に関する。
従来、夏場の炎天下などにおいて、太陽光を遮蔽するために、日傘、カーテン、日よけシートなどの繊維製品が使用されている。そして、かかる繊維製品用の織編物としては、酸化チタンなどの無機微粒子を含有する繊維を用いたものや、織編物表面に光反射性の金属膜を形成したものなどが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、酸化チタンなどの無機微粒子を含有する繊維を用いたものでは、紫外線に対しては遮蔽効果があるものの、暑さを感じる近赤外線領域での遮蔽効果は十分とはいえなかった。また、織編物表面に光反射性の金属膜を形成したものでは、工程が複雑になりかつコストアップとなり、実用的ではなかった。
特開平5−117935号公報 特開2006−174978号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、近赤外線に対して優れた遮熱性を有する織編物および繊維製品を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、細繊度かつフィラメント数が大きいフィラメント糸を用いて織編物を得ると、かかる織編物は、驚くべきことに、近赤外線に対して優れた遮熱性を有することを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「単繊維径が10〜1000nmであり、かつフィラメント数が2000本以上のフィラメント糸Aを含む織編物であって、織編物の厚さが0.1〜1.0mmの範囲内であることを特徴とする遮熱性に優れた織編物。」が提供される。
その際、前記フィラメント糸Aがポリエステルからなることが好ましい。また、前記フィラメント糸Aが、海成分と島成分とからなる海島型複合繊維の海成分を溶解除去して得られた糸条であることが好ましい。
本発明の織編物において、織編物が、下記式に定義するカバーファクターCFが1200以上の織物であることが好ましい。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWf
は緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
また、織編物の目付けが30g/m以上であることが好ましい。また、織編物に対する、波長0.78〜2μmの近赤外線の平均透過率が40%以下であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の織編物を用いてなる、スポーツウエア、アウトドアウェア、紳士衣服、婦人衣服、作業衣、カーテン、テント、タープ、傘、帽子、日よけシート、および日よけネットの群より選ばれるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、近赤外線に対して優れた遮熱性を有する織編物および繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、フィラメント糸A(以下、「ナノファイバー」と称することもある。)において、その単繊維径(単繊維の直径)が10〜1000nm(好ましくは100〜900nm、特に好ましくは550〜900nm)の範囲内であることが肝要である。かかる単繊維径を単繊維繊度に換算すると、0.000001〜0.01dtexに相当する。該単繊維径が10nmよりも小さい場合は繊維強度が低下するため実用上好ましくない。逆に、該単繊維径が1000nmよりも大きい場合は、近赤外線に対して優れた遮熱効果が得られず好ましくない。ここで、単繊維の断面形状が丸断面以外の異型断面である場合には、外接円の直径を単繊維径とする。なお、単繊維径は、透過型電子顕微鏡で繊維の横断面を撮影することにより測定が可能である。また、単繊維繊度のばらつきが−20%〜+20%の範囲内であることが好ましい。
前記フィラメント糸Aにおいて、近赤外線に対して優れた遮熱効果を得る上でフィラメント数が2000本以上(より好ましくは2000〜10000本)であることが肝要である。かかるフィラメント数が2000本未満の場合、近赤外線に対して優れた遮熱効果が得られないおそれがある。また、フィラメント糸Aの総繊度(単繊維繊度とフィラメント数との積)としては、5〜150dtexの範囲内であることが好ましい。
前記フィラメント糸Aの繊維形態は特に限定されず、長繊維(マルチフィラメント糸)でもよいし、短繊維でもよい。なかでも、織編物の組織間空隙を小さくして近赤外線に対して優れた遮熱効果が得る上で、紡績糸のように繊維が凝集しているよりも長繊維(マルチフィラメント糸)のように嵩高であるほうが好ましい。単繊維の断面形状も特に限定されず、丸、三角、扁平、中空など公知の断面形状でよい。また、通常の空気加工、仮撚捲縮加工が施されていてもさしつかえない。
前記フィラメント糸Aを形成するポリマーの種類としては特に限定されないが、繊維強度や染色堅牢性などの点でポリエステル系ポリマーが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸、第3成分を共重合させたポリエステルなどが好ましく例示される。かかるポリエステルとしては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルでもよい。該ポリマー中には、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。艶消し剤(酸化チタン)はポリエステル中に含まれていてもさしつかえないが、艶消し剤がポリエステル中に含まれていなくても近赤外線に対して優れた遮熱効果が得られるので、コストを低減するため、艶消し剤(酸化チタン)の含有量はポリエステル重量対比2.5%以下とすることが好ましい。
本発明において、織編物は前記フィラメントAだけで構成されていてもよいし、前記フィラメントAと他の糸条(1種類または複数種類)とで構成されていてもよい。その際、他の糸条の含有量としては織編物重量対比70重量%以下であることが好ましい。また、かかる他の糸条としては、単繊維径が1000nmより大の、前記のようなポリエステルからなる、ポリエスエテルマルチフィラメントやポリエステル仮撚捲縮加工糸、弾性繊維糸などが好ましい。特に、他の糸条としてポリエステル仮撚捲縮加工糸や弾性繊維糸が織編物に含まれていると、織編物にさらに優れたストレッチ性が付加され好ましい。
ここで、弾性繊維糸としては、ポリブチレンテレフタレートをハードセグメントとし、ポリオキシエチレングリコールをソフトセグメントとするポリエーテルエステルエラストマーからなる吸水性ポリエーテルエステル弾性繊維糸、ポリブチレンテレフタレートをハードセグメントとし、ポリテトラメチレンオキシドグリコールをソフトセグメントとするポリエーテルエステルエラストマーからなる非吸水性ポリエーテルエステル弾性繊維糸、ポリウレタン弾性繊維糸、ポリトリメチレンテレフタレート糸、合成ゴム系弾性繊維糸、天然ゴム系弾性繊維糸などが好適に例示される。
前記弾性繊維糸の総繊度としては、5〜100dtex(より好ましくは10〜40dtex)の範囲内であることが好ましい。なお、前記弾性繊維糸の破断伸度は400%以上のものが好ましく、染色加工時の熱処理によって性能を損なわないものが好ましい。
前記フィラメント糸Aと他の糸条とは、複合糸として織編物に含まれていてもよいし、両者が引き揃えられて含まれていてもよいし、両者が交編または交織されていてもよい。
本発明の織編物において、織編物の厚さが0.1〜1.0mmの範囲内(より好ましくは0.15〜0.5mm)であることが肝要である。織編物の厚さが0.1mmよりも小さい場合、近赤外線に対して優れた遮熱効果が得られないおそれがある。逆に織編物の厚さが1.0mmよりも大きいと、重量が大きくなりすぎ軽量性が損われるおそれがある。
また、織編物の目付けとしては、優れた遮熱性を得る上で30g/m以上(より好ましくは30〜300g/m)であることが好ましい。
また、織編物が、下記式に定義するカバーファクターCFが1200以上(より好ましくは1400〜5000)の織物であると、特に優れた遮熱効果が得られ好ましい。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWf
は緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
本発明の織編物は例えば以下の製造方法により製造することができる。まず、海成分と、その径が10〜1000nmである島成分とで形成される海島型複合繊維(フィラメント糸A用繊維)を用意する。かかる海島型複合繊維としては、特開2007−2364号公報に開示された海島型複合繊維マルチフィラメント(島数100〜1500)が好ましく用いられる。
ここで、海成分ポリマーとしては、繊維形成性の良好なポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエチレンなどが好ましい。例えば、アルカリ水溶液易溶解性ポリマーとしては、ポリ乳酸、超高分子量ポリアルキレンオキサイド縮合系ポリマー、ポリエチレングルコール系化合物共重合ポリエステル、ポリエチレングリコール系化合物と5−ナトリウムスルホン酸イソフタル酸の共重合ポリエステルが好適である。なかでも、5−ナトリウムスルホイソフタル酸6〜12モル%と分子量4000〜12000のポリエチレングルコールを3〜10重量%共重合させた固有粘度が0.4〜0.6のポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルが好ましい。
一方、島成分ポリマーは、最終的にフィラメントAを形成するポリマーであり、前記のようなのポリエステルが好ましい。該ポリマー中には、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。
上記の海成分ポリマーと島成分ポリマーからなる海島型複合繊維は、溶融紡糸時における海成分の溶融粘度が島成分ポリマーの溶融粘度よりも大きいことが好ましい。また、島成分の径は、10〜1000nmの範囲とする必要がある。その際、該径が真円でない場合は外接円の直径を求める。前記の海島型複合繊維において、その海島複合重量比率(海:島)は、40:60〜5:95の範囲が好ましく、特に30:70〜10:90の範囲が好ましい。
かかる海島型複合繊維は、例えば以下の方法により容易に製造することができる。すなわち、前記の海成分ポリマーと島成分ポリマーとを用い溶融紡糸する。溶融紡糸に用いられる紡糸口金としては、島成分を形成するための中空ピン群や微細孔群を有するものなど任意のものを用いることができる。吐出された海島型複合繊維(マルチフィラメント)は、冷却風によって固化され、好ましくは400〜6000m/分で溶融紡糸された後に巻き取られる。得られた未延伸糸は、別途延伸工程をとおして所望の強度・伸度・熱収縮特性を有する複合繊維とするか、あるいは、一旦巻き取ることなく一定速度でローラーに引き取り、引き続いて延伸工程をとおした後に巻き取る方法のいずれでも構わない。さらに、仮撚捲縮加工を施してもよい。かかる海島型複合繊維(フィラメント糸A用マルチフィラメント)において、単糸繊維繊度、フィラメント数、総繊度としてはそれぞれ単糸繊維繊度0.5〜10.0dtex、フィラメント数5〜75本、総繊度30〜170dtex(好ましくは30〜100dtex)の範囲内であることが好ましい。ここで、最終的に得られるフィラメントAのフィラメント数を2000本以上とする上で、前記島成分の島数と、海島型複合繊維のフィラメント数との積が2000以上であることが肝要である。
次いで、前記海島型複合繊維(フィラメント糸A用マルチフィラメント)だけを用いるか、必要に応じて単繊維径が1000nmより大の、ポリエステル糸条や弾性繊維糸など他の糸とともに用いて、厚さが0.1〜1.0mmの範囲内の織編物を製編織する。
その際、織編物の織編物組織は特に限定されない。例えば、織組織としては、平織、斜文織、朱子織等の三原組織、変化組織、変化斜文織等の変化組織、たて二重織、よこ二重織等の片二重組織、たてビロードなどが例示される。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。編物の場合は、よこ編物であってもよいしたて編物であってもよい。よこ編組織としては、平編、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編等が好ましく例示され、たて編組織としては、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフトリコット編、裏毛編、ジャガード編等が例示される。層数も単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。また、製編織方法も通常の織編機(例えば、通常のウオータージェットルーム、エアージェットルーム、丸編機など)を用いた通常の方法でよい。
次いで、該織編物にアルカリ水溶液処理を施し、前記海島型複合繊維の海成分をアルカリ水溶液で溶解除去し、海島型複合繊維を単繊維径が10〜1000nmのフィラメント糸Aとすることにより、単繊維径が10〜1000nmであり、かつフィラメト数が2000本以上のフィラメント糸Aを含み、厚さが0.1〜1.0mmの範囲内の織編物を得る。その際、アルカリ水溶液処理の条件としては、濃度3〜4%のNaOH水溶液を使用し55〜65℃の温度で処理するとよい。
また、常法の起毛加工、撥水加工、さらには、紫外線遮蔽あるいは制電剤、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。また、丸編地にバッフィング加工またはブラシ処理加工が施すと、ヌメリ感に優れた風合いを呈し好ましい。
特に、高圧水で織編物を噴射処理することが好ましい。海成分を溶解除去した直後、島成分(フィラメント糸A)同士は凝集密着しているが、前記の噴射処理により、凝集密着した複数のフィラメント糸Aがばらけた状態で存在することになり、遮熱性がより向上し好ましい。その際、高圧水の圧力としては、3〜10MPa(30〜100kgf/cm)の範囲が好ましく、装置としては、スパンレース用ウオーターニードル装置(噴射孔径は0.2mm以下が好ましい。)や超音波水が好適である。
かくして得られた織編物は、太陽光の近赤外線に対して優れた遮熱性を有する。その理由は、極細繊維(フィラメントA)と、極細繊維間に存在する微小な空気層との界面が多いため入射した近赤外線が反射されるためであろうと推定している。
ここで、織編物の遮熱性としては、島津製作所製「UV3100S MPC−3100」で、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率を測定して、40%以下であることが好ましい。
また、下記の方法で測定した、TとTとの温度差(T−T)が7℃以下であることが好ましい。すなわち、温度20℃、湿度65%RHの室内で、一辺が20cmの正方形状の織編物を試料とし、長さ10cmの4本の支柱で試料の四隅を支え、試料を床に対して水平に固定する。試料に対し垂直上方34cmの位置にランプ(パナソニック製レフ電球 ハイランプ屋外用(RF110V450WH))を固定する。そして、光を照射する前の試料中央部の5cm下方の空間温度(T)を測定する。次いで、ランプをONにし、照射開始15分後の試料中央部の5cm下方の空間温度(T)を測定する。そして、TとTとの温度差(T−T)を算出する。この温度差(T−T)が小さいほど、織編物の遮熱性が高い。
次に、本発明の繊維製品は、前記の織編物を用いてなる、スポーツウエア、アウトドアウェア、紳士衣服、婦人衣服、作業衣、カーテン、テント、タープ、傘、帽子、日よけシート、および日よけネットの群より選ばれるいずれかの繊維製品である。かかる繊維製品は前記の織編物を用いているので、優れた遮熱性を有する。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)溶融粘度
乾燥処理後のポリマーを紡糸時のルーダー溶融温度に設定したオリフィスにセットして5分間溶融保持したのち、数水準の荷重をかけて押し出し、そのときのせん断速度と溶融粘度をプロットした。そのプロットをなだらかにつないで、せん断速度−溶融粘度曲線を作成し、せん断速度が1000秒−1の時の溶融粘度を見た。
(2)溶解速度
海・島成分の各々0.3φ−0.6L×24Hの口金にて1000〜2000m/分の紡糸速度で糸を巻き取り、さらに残留伸度が30〜60%の範囲になるように延伸して、84dtex/24filのマルチフィラメントを作製する。これを各溶剤にて溶解しようとする温度で浴比100にて溶解時間と溶解量から減量速度を算出した。
(3)フィラメント糸A(ナノファイバー)のばらけ状態
丸編地を液体窒素に浸漬して固まらせた後カットした後、断面(縦61μm×横80μm、面積4880μm)を電子顕微鏡で10箇所撮影し(倍率1500倍)、100本以上のフィラメント糸Aが凝集密着したフィラメント糸A塊の合計個数をカウントした。合計個数が0個の場合を合格とし、1個以上の場合を不合格とした。
(4)単繊維径
丸編地を電子顕微鏡で写真撮影した後、n数5で単繊維径を測定しその平均値を求めた。
(5)織編物の厚み
JIS L 1096 8.5に従って測定した。
(6)織編物の目付
JIS L1096 6.4.2に従って測定した。
(7)近赤外線の透過率
島津製作所製「UV3100S MPC−3100」で、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率を測定した。
(8)遮熱性
温度20℃、湿度65%RHの室内で、一辺が20cmの正方形状の織編物を試料とし、長さ10cmの4本の支柱で試料の四隅を支え、試料を床に対して水平に固定した。試料に対し垂直上方34cmの位置にランプ(パナソニック製レフ電球 ハイランプ屋外用(RF110V450WH))を固定した。そして、光を照射する前の試料中央部の5cm下方の空間温度(T)を測定した。次いで、ランプをONにし、照射開始15分後の試料中央部の5cm下方の空間温度(T)を測定した。そして、TとTとの温度差(T−T)を算出した。温度差(T−T)が7℃以下であれば、遮熱性が良好であるとする。
(9)織物のカバーファクターCF
下記式により織物のカバーファクターCFを求めた。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWf
は緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
[実施例1]
島成分としてポリエチレンテレフタレート(280℃における溶融粘度が1200ポイズ、艶消し剤の含有なし)、海成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸6モル%と数平均分子量4000のポリエチレングリコール6重量%を共重合したポリエチレンテレフタレート(280℃における溶融粘度が1750ポイズ)を用い(溶解速度比(海/島)=230)、海:島=30:70、島数=836の海島型複合未延伸糸を、紡糸温度280℃、紡糸速度1500m/分で溶融紡糸して一旦巻き取った。
得られた未延伸糸を、延伸倍率2.5倍でローラー延伸し、次いで150℃で熱セットし、海島型複合延伸糸(フィラメント糸A用マルチフィラメント)として巻き取った。得られた海島型複合延伸糸は56dtex/10filであり、透過型電子顕微鏡TEMによる繊維横断面を観察したところ、島の形状は丸形状でかつ島の径は700nmであった。
次いで、該海島型複合延伸糸を2本引き揃え100回/m(S方向)にて撚糸し、経糸および緯糸に全量配し、経密度115本/2.54cm、緯密度90本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により平組織の織物生機を得た。
そして、該織物を50℃にて湿熱処理した後、海島型複合延伸糸の海成分を除去するために、2.5%NaOH水溶液で、55℃にて31%減量(アルカリ減量)した。その後、常法の湿熱加工、乾熱加工を行った。
得られた織物を走査型電子顕微鏡SEMで織物表面および経糸および緯糸断面を観察したところ、海成分は完全に溶解除去されており、織物の経糸および緯糸全量が均一性に優れたナノファイバー(単繊維径700nmのフィラメント糸A)により構成されていることを確認した。
得られた織物において、織物のカバーファクターCFは2470、厚みは0.15mm、目付は95g/m、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率は26%であり、前記TとTの温度差は4.9℃と小さく遮熱性に優れるものであった。
次いで、前記織物を用いて、日傘製品を縫製して実用したところ、遮熱性に優れるものであった。
[実施例2]
実施例1と同様にしてフィラメント糸A用糸条として海島型複合延伸糸56dtex/10filを得た。
次いで、通常のポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント仮撚加工糸(56デシテックス/144フィラメント、単繊維径0.39μm)を150回/m(S方向)にて撚糸した糸条を経糸に全量配し、前述の海島型複合延伸糸を無撚にて緯糸に全量配し、経密度151本/2.54cm、緯密度134本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により平組織の織物生機を得た。
その後、該織物を実施例1と同様の方法で、湿熱処理、アルカリ減量加工、湿熱加工、乾熱加工を行った。この際のアルカリ減量率は17%であった。
得られた織物を走査型電子顕微鏡SEMで織物表面および緯糸断面を観察したところ、海成分は完全に溶解除去されており、織物の緯糸全量が均一性に優れたナノファイバーにより構成されていることを確認した。
得られた織物において、織物のカバーファクターCFは2200、厚みは0.2mm、目付は150g/m、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率は37%であり、前記TとTの温度差は5.9℃と小さく遮熱性に優れるものであった。
[実施例3]
実施例1と同様にしてフィラメント糸A用糸条として海島型複合延伸糸56dtex/10filを得た。次いで、該延伸糸2本と通常のポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント(33dtex/12fil、単繊維径16.1μm)とインターレース加工にて混繊糸を得た。
該混繊糸を300回/m(S方向)にて撚糸し、経糸に全量配し、一方、通常のポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸(56dtex/144fil、単繊維径0.39μm)を2本引き揃え300回/m(S方向)にて合撚後、緯糸に全量配し、経密度171本/2.54cm、緯密度67本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により5枚サテン組織の織物生機を得た。
その後、該織物を実施例1と同様の方法で、湿熱処理、アルカリ減量加工、湿熱加工、乾熱加工を行った。この際のアルカリ減量率は21%であった。
得られた織物を走査型電子顕微鏡SEMで織物表面および経糸断面を観察したところ、海成分は完全に溶解除去されており、織物の経糸に均一性に優れた極細繊維が含まれていることを確認した。
得られた織物において、織物のカバーファクターCFは3626、厚みは0.33mm、目付は177g/m、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率は29%であり、前記TとTの温度差は5.3℃と小さく遮熱性に優れるものであった。
[実施例4]
実施例1と同様にしてフィラメント糸A用糸条として海島型複合延伸糸56dtex/10filを得た。
次いで、28ゲージの通常の経編機を使用して、前述の海島型複合延伸糸をフロント筬とミドル筬に用い、ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント(33dtex/12fil、単繊維径16.1μm)をバック筬に用い、サテン組織(バック:10/21、ミドル:10/34、フロント:10/34による編方)によりサテン組織の経編生機を得た。
その後、該編物を実施例1と同様の方法で、湿熱処理、アルカリ減量加工、湿熱加工、乾熱加工を行った。この際のアルカリ減量率は25%であった。
得られた編物を走査型電子顕微鏡SEMで編物表面および経断面を観察したところ、海成分は完全に溶解除去されており、編物に均一性に優れた極細繊維が含まれていることを確認した。
得られた編物において、厚みは0.53mm、目付は233g/m、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率は24%であり、前記TとTの温度差は4.3℃と小さく遮熱性に優れるものであった。
[比較例1]
経糸および緯糸に、艶消し剤(二酸化チタン)を2.5重量%含みそれ以外の無機微粒子を含まないポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント84dtex/36fil(帝人ファイバー(株)製、単繊維径14.8μm)を全量配し、通常のレピア織機を用いて、経密度115本/2.54cm、緯密度96本/2.54cmの織密度にて、常法の製織方法により平組織の織物生機を得た。
次いで、該織物生機に定法の湿熱加工、乾熱加工を行った。
得られた織物において、厚みは0.2mm、目付は101g/m、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率は56%であり、前記TとTの温度差は7.7℃と大きく遮熱性は劣るものであった。
[比較例2]
実施例1と同様にしてフィラメント糸A用糸条として海島型複合延伸糸56dtex/10filを得た。
次いで、該延伸糸1本を経糸および緯糸に全量配し、経密度151本/2.54cm、緯密度134本/2.54cmの織密度にて、通常の製織方法により平組織の織物生機を得た。
その後、該織物を実施例1と同様の方法で、湿熱処理、アルカリ減量加工、湿熱加工、乾熱加工を行った。この際のアルカリ減量率は31%であった。
得られた織物を走査型電子顕微鏡SEMで織物表面および経糸および緯糸断面を観察したところ、海成分は完全に溶解除去されており、織物の経糸および緯糸全量が均一性に優れたナノファイバー(単繊維径700nmのフィラメント糸A)により構成されていることを確認したが、得られた織物において、厚みは0.08mm、目付は98g/m、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率は42%(範囲より大)であり、前記TとTの温度差は7.2℃と大きく遮熱性は劣るものであった。
[実施例5]
実施例1と同様にしてフィラメント糸A用糸条として海島型複合延伸糸56dtex/10filを得た。
次いで、該延伸糸を3本引き揃え70回/m(S方向)にて撚糸し、28ゲージの通常の経編機を使用して、前述の海島型複合延伸糸の合撚糸をフロント筬に用い、ポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント(56dtex/12fil、単繊維径20.9μm)をバック筬に用い、サテン組織(バック:10/21、フロント:10/45による編方)によりサテン組織の経編生機を得た。
その後、該編物を実施例1と同様の方法で、湿熱処理、アルカリ減量加工、湿熱加工、乾熱加工を行った。この際のアルカリ減量率は26%であった。
得られた編物を走査型電子顕微鏡SEMで編物表面および経断面を観察したところ、海成分は完全に溶解除去されており、編物に均一性に優れた極細繊維が含まれていることを確認したが、得られた編物において、波長780nm〜2μmの範囲の近赤外線に対する平均透過率は23%、前記TとTの温度差は4.2℃と十分小さいものであったが、厚みは0.65mm、目付は320(範囲より大)g/mと大きく、繊維製品(日傘)にしたところ、重量が大きすぎ、実用にはやや劣るものであった。
本発明によれば、近赤外線に対して優れた遮熱性を有する織編物および繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (6)

  1. 単繊維径が10〜1000nmであり、かつフィラメント数が2000本以上のフィラメント糸Aを含む織編物であって、織編物の厚さが0.1〜1.0mmの範囲内であることを特徴とする遮熱性に優れた織編物を用いてなる日傘
  2. 前記フィラメント糸Aがポリエステルからなる、請求項1に記載の日傘
  3. 前記フィラメント糸Aが、海成分と島成分とからなる海島型複合繊維の海成分を溶解除去して得られた糸条である、請求項1または請求項2に記載の日傘
  4. 織編物が、下記式に定義するカバーファクターCFが1200以上の織物である、請求項1〜3のいずれかに記載の日傘
    CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
    [DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWf
    は緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
  5. 織編物の目付けが30g/m以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の日傘
  6. 織編物に対する、波長0.78〜2μmの近赤外線の平均透過率が40%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の日傘
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