JP4910763B2 - 皮革様シートおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)目付が150〜400g/m2、密度が0.20〜0.35g/cm3 、単繊維繊度が0.08〜0.5dtexの極細繊維からなる極細繊維不織布を、孔間隔が0.15〜1.50mmで配置されたノズルから1孔当たり0.35〜1.60Nのジェット力で高速流体処理して、密度を0.35〜0.50g/cm3にすることを特徴とする皮革様シートの製造方法。
(7)前記(6)に記載の皮革様シートからなる自動車内装材。
ただし、F :1孔あたりのジェット力(N)
Pg:水圧(MPa)
di:孔径(mm)
なお、高速流体処理を行う前に極細繊維不織布に流体浸漬処理を行ってもよい。さらに表面の品位を向上させるために、ノズルヘッドおよび/または極細繊維不織布を回転運動、往復運動したり、不織布とノズルの間に金網等を挿入して散水処理する等の方法を行うこともできる。
目付はJIS L 1096 8.4.2(1999)の方法で測定した。また、厚みをダイヤルシックネスゲージ((株)尾崎製作所製、商品名“ピーコックH”)により測定し、目付の値から計算によって密度を求めた。
JIS L 0843(1998)のキセノンアーク灯光試験(B−6法、水冷式、内側フィルター:石英、外側フィルター:ほうけい酸ガラス、放射露光量:77.8MJ/m2)で測定した。
JIS L 1096(1999)8.17.5 E法(マーチンデール法)家具用荷重(12kPa)に準じて測定される耐摩耗試験において、3000回および20000回の回数を摩耗した後の試験布の重量減を評価し、JIS L 1076(1992) 表2の判定基準表に準じて外観から等級を判定した。減量は、20000回磨耗したときの値、外観は3000回と20000回のうちで低い等級で判定した。
製品面の外観を目視により○〜×の3段階で評価した。なお、○〜×は次の内容で判定した。
○:色、立毛、平滑さが均一で、穴が無い
△:色、立毛、平滑さのいずれかが均一でなく、穴が無い
×:色、立毛、平滑さのいずれかが均一でなく、穴が明いている。
極限粘度が0.40のポリエチレンテレフタレートからなる低粘度成分と、極限粘度が0.75のポリエチレンテレフタレートからなる高粘度成分とを重量複合比50:50でサイドバイサイドに貼りあわせて紡糸および延伸し、56デシテックス12フィラメントの複合マルチフィラメント繊維糸を得た。これを1500T/m(撚係数11225)で追撚して、65℃でスチームセットを行った。この糸をタテ糸とヨコ糸に用い、織組織を平織とし、94×64本/2.54cmの織密度で製織した。この織物を98℃で精練した後、110℃で液流染色機を用いてリラックス処理を行い、織密度が122×87本/2.54cm、目付が64g/m2の織物1を得た。
極限粘度が0.66のポリエチレンテレフタレート成分を紡糸および延伸し、56デシテックス48フィラメントの複合繊維を得た。これをS撚りで2400T/m(撚係数17960)で撚りをかけ、75℃でスチームセットを行った。同様に、Z撚りで2400T/m(撚係数17960)で撚りをかけ、75℃でスチームセットを行った糸を作製した。タテ糸に、S撚りの糸とZ撚りの糸を交互に配し、ヨコ糸にS撚りの糸を用い織組織を平織とし、93×64本/2.54cmの織密度で織物を作製し、60g/m2の織物2を得た。
海成分としてポリスチレン20部、島成分としてポリエチレンテレフタレート80部からなる単繊維繊度4dtex、16島、繊維長51mmの海島型複合短繊維を用い、カード、クロスラッパーを通してウエブを作製した。次いで1バーブ型のニードルにて2500本/cm2の打ち込み密度でニードルパンチ処理し、密度0.210g/cm3の複合短繊維不織布を得た。次に約95℃に加温した重合度500、ケン化度88%のポリビニルアルコール12%の水溶液に固形分換算で不織布重量に対し25%の付着量になるように浸漬し、ポリビニルアルコール(以下、PVA)の含浸と同時に2分間収縮処理を行い、100℃にて乾燥して水分を除去した。得られたシートを約30℃のトリクレンでポリスチレンを完全に除去するまで処理し、目付285g/m2、密度0.34g/cm3、単繊維繊度0.2dtexの極細繊維不織布を得た。
得られたシートの表面を株式会社菊川鉄工所製のワイドベルトサンダで、粒度がP400の炭化ケイ素砥粒のサンドペーパーを用いて、繊維シートのバフによる減量が5重量%になるまでバフィングした後、液流染色機(サーキュラ染色機(日阪製作所(株)製))を用い、アントラキノン系及びキノフタロン系の染料で構成されるベージュ色染料を1.8%owfの濃度で、120℃、45分で染色後、ハイドロサルファイト4g/l、水酸化ナトリウム1.5g/l、界面活性剤0.2g/lの液浴中で80℃、20分間洗浄を行い、さらに40℃で20分間湯洗い後マングルで脱水し、柔軟剤としてエルソフトN500コンク(一方社油脂工業(株)製)8g/lをマングルを用いパッド法にて付与した。この時の液のウエットピックアップ率はシート状物に対して80重量%であった。その後100℃で乾燥しスエード調の繊維素材のみからなる皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を評価した結果を表1に示した。
海成分としてポリスチレン20部、島成分としてポリエチレンテレフタレート80部からなる単繊維繊度4dtex、16島、繊維長51mmの海島型複合短繊維を用い、カード、クロスラッパーを通してウエブを作製した。次いで前述のウエブと製造例2の織物2を積層して1バーブ型のニードルにて2500本/cm2の打ち込み密度でニードルパンチ処理し、密度0.260g/cm3の複合短繊維不織布を得た。次に約95℃に加温した重合度500、ケン化度88%のポリビニルアルコール5%の水溶液に固形分換算で不織布重量に対し10%の付着量になるように浸漬し、ポリビニルアルコール(以下、PVA)の含浸と同時に2分間収縮処理を行い、100℃にて乾燥して水分を除去した。得られた極細繊維不織布を約30℃のトリクレンでポリスチレンを完全に除去するまで処理し、目付400g/m2、密度0.28g/cm3、単繊維繊度0.2dtexの極細繊維不織布を得た。
次いで、0.14mmの孔径で、0.7mm間隔のノズルヘッドからなる水を用いた高速流体処理にて、5m/分の処理速度で表から40MPaで3回処理した後、同様に裏から3回処理し(計6回)、PVAの除去とともに絡合を行った。
得られたシートを実施例1と同様に処理してスエード調の繊維素材のみからなる皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を評価した結果を表1に示した。
カードへの原綿の投入量を減らした以外は、実施例1と同様にしてスエード調の繊維素材のみからなる皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を評価した結果を表1に示した。
0.12mmの孔径で、0.6mm間隔のノズルで、表裏とも35MPaで処理し、PVAの除去とともに絡合を行なった以外は、実施例1と同様にして皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を表1に示した。
0.25mmの孔径で、1.5mm間隔のノズルで、表裏とも25MPaで処理し、PVAの除去とともに絡合を行なった以外は、実施例1と同様にして皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を表1に示した。
カードへの原綿の投入量を減らした(すなわち、高速流体処理前の極細繊維不織布の目付が小さい)以外は、実施例1と同様にしてスエード調の繊維素材のみからなる皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を評価した結果を表1に示した。
カードへの原綿の投入量を増やした(すなわち、高速流体処理前の極細繊維不織布の目付が大きい)以外は、実施例1と同様にしてスエード調の繊維素材のみからなる皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を評価した結果を表1に示した。
海成分としてポリスチレン20部、島成分としてポリエチレンテレフタレート80部からなる単繊維繊度4dtex、16島、繊維長51mmの海島型複合短繊維を用い、カード、クロスラッパーを通してウエブを作製した。次いで1バーブ型のニードルにて500本/cm2の打ち込み密度でニードルパンチ処理し、密度0.170g/cm3の複合短繊維不織布を得た。次に約95℃に加温した重合度500、ケン化度88%のポリビニルアルコール22%の水溶液に固形分換算で不織布重量に対し46%の付着量になるように浸漬し、ポリビニルアルコール(以下、PVA)の含浸と同時に2分間収縮処理を行い、100℃にて乾燥して水分を除去した。得られた極細繊維不織布を約30℃のトリクレンでポリスチレンを完全に除去するまで処理し、目付285g/m2、密度0.18g/cm3、単繊維繊度0.2dtexの極細繊維不織布を得た。
海成分としてポリスチレン20部、島成分としてポリエチレンテレフタレート80部からなる単繊維繊度4dtex、16島、繊維長51mmの海島型複合短繊維を用い、カード、クロスラッパーを通してウエブを作製した。次いで1バーブ型のニードルにて2500本/cm2の打ち込み密度でニードルパンチ処理し、密度0.210g/cm3の複合短繊維不織布を得た。次に約95℃に加温した重合度500、ケン化度88%のポリビニルアルコール2%の水溶液に固形分換算で不織布重量に対し4%の付着量になるように浸漬し、ポリビニルアルコール(以下、PVA)の含浸と同時に2分間収縮処理を行い、100℃にて乾燥して水分を除去した。得られた極細繊維不織布を約30℃のトリクレンでポリスチレンを完全に除去するまで処理し、目付285g/m2、密度0.40g/cm3、単繊維繊度0.2dtexの極細繊維不織布を得た。
0.10mmの孔径で、0.6mm間隔のノズルで、ジェット力0.30Nで処理し、PVAの除去とともに絡合を行なった以外は、実施例1と同様にして皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を表1に示した。
0.25mmの孔径で、1.5mm間隔のノズルで、ジェット力1.89Nで処理し、PVAの除去とともに絡合を行なった以外は、実施例1と同様にして皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を表1に示した。
0.14mmの孔径で、2.0mm間隔のノズルで処理し、PVAの除去とともに絡合を行なった以外は、実施例1と同様にして皮革様シートを得た。得られた皮革様シートの物性を表1に示した。
Claims (7)
- 目付が150〜400g/m2、密度が0.20〜0.35g/cm3 、単繊維繊度が0.08〜0.5dtexの極細繊維からなる極細繊維不織布を、孔間隔が0.15〜1.50mmで配置されたノズルから1孔当たり0.35〜1.60Nのジェット力で高速流体処理して、密度を0.35〜0.50g/cm3にすることを特徴とする皮革様シートの製造方法。
- 単繊維繊度が1〜10dtexの極細繊維発生型複合繊維を用いて、ニードルパンチ法により複合繊維不織布を製造し、次いで極細繊維発現処理を行って得た極細繊維不織布を用いることを特徴とする請求項1に記載の皮革様シートの製造方法。
- 前記極細繊維の単繊維繊度が0.05〜0.50dtexであり、繊維長が10〜100mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の皮革様シートの製造方法。
- 前記ジェット力が、20〜60MPaに加圧した流体を孔径が0.08〜0.25mmのノズルから吐出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮革様シートの製造方法。
- 前記極細繊維不織布と織編物を高速流体処理によって積層一体化することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の皮革様シートの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の皮革様シートの製造方法によって得られたことを特徴とする皮革様シート。
- 請求項6に記載の皮革様シートからなる自動車内装材。
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