JPH05338274A - 情報記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信情報を記録紙の両面に記録可能とし、ま
た、片面記録の場合にはスタックする際の記録面の向き
を上、下いずれにも設定可能とする。 【構成】 インクジェット方式の記録ヘッド９をはさん
で、正逆回転可能な第一搬送ローラ５及び第二搬送ロー
ラ８を配置し、第二搬送ローラ８の外側には、反転装置
１３と第一受信原稿トレイ２１を、第一搬送ローラの外
側には給紙ローラ４と第二受信原稿トレイ２５を配置
し、記録紙を記録ヘッドの下を矢印Ａ方向に搬送して記
録を行った後、反転装置１３によって反転させ、記録ヘ
ッドの下を逆方向に搬送して再び記録を行うことによ
り、両面記録を可能とする。また、片面記録を行う場合
において、トレイ２１、２５を使い分けることにより、
スタックされる記録紙の記録面を上下自在に設定でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ装置等と
して用いられるインクジェット方式の情報記録装置に関
し、特に、カットシート状の記録紙の両面に受信情報を
記録可能とした情報記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ファクシミリ装置における記録方
式として、普通紙に対してインクジェット方式で記録す
るものが知られており、その普通紙は通常、カットシー
トの形態で使用されている。すなわち、記録紙として、
多数枚のカットシートが給紙カセットに収納され、装置
にセットされるようになっている。そして、その種のフ
ァクシミリ装置においては、受信情報は記録紙の片面の
みに記録されており、且つその記録済の記録紙（以下受
信原稿という）をスタックする際における記録面の向き
は、装置により決められていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる構成で
は、非常に多量の情報量を受信した場合、記録紙切れが
起こり、通信が途絶えてしまうという問題があり、その
問題を解決するためには、多量の記録紙を収納できるカ
セットを装着したり、大容量のメモリーを装着する必要
があった。

【０００４】また、受信原稿の記録面が上向きにスタッ
クされるタイプの装置では、親展通信などでも、記録面
が上向きとなっているため、プライバシーの保護ができ
ず、記録面が下向きにスタックされるタイプの装置で
は、宛名、内容を受信された状態で確認できないという
問題があった。

【０００５】本発明は、上述の問題点に鑑みて為された
もので、記録紙の両面に受信情報を記録可能とし、しか
も、片面のみに記録した場合には、その受信原稿をスタ
ックする際に記録面を上向き、下向きのいずれにも選択
可能な、インクジェット方式の情報記録装置を提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、記録紙にインクジェット方式で受信情報を
記録する記録ヘッドの両側に、記録紙を正逆両方向に搬
送しうるよう正逆回転可能な第一搬送ローラと第二搬送
ローラを配置し、第二搬送ローラに対して記録ヘッドと
は反対側には、第二搬送ローラから排出された記録紙を
反転させて第二搬送ローラに戻す反転装置と、第二搬送
ローラから排出された記録紙をスタックする第一受信原
稿トレイと、前記第二搬送ローラから排出される記録紙
の搬送路を前記反転装置と第一受信原稿トレイのいずれ
かに切り換える搬送路規制ガイドを設け、前記第一搬送
ローラに対して記録ヘッドとは反対側には、記録紙を１
枚ずつ繰り出す給紙ローラと、第一搬送ローラから排出
される記録紙をスタックする第二受信原稿トレイと、第
一搬送ローラから排出される記録紙の搬送路をその第二
受信原稿トレイに向ける搬送路規制ガイドとを設けると
いう構成を備えたものである。

【０００７】

【作用】本発明は上述の構成により、給紙ローラで繰り
出した記録紙を第一搬送ローラ及び第二搬送ローラによ
って正方向に走行させてその表面に記録ヘッドにより受
信情報を記録し、その記録紙を第二搬送ローラで排出し
た後、反転装置によって反転させて第二搬送ローラに戻
し、それを第二搬送ローラと第一搬送ローラによって前
回とは逆方向に走行させてその裏面に記録ヘッドにより
受信情報を記録し、その後、その記録紙を第一搬送ロー
ラから排出して第二受信原稿トレイ上にスタックすると
いう動作を行うことができ、これにより、記録紙の両面
に受信情報を記録することができる。また、給紙ローラ
で繰り出した記録紙を第一搬送ローラ及び第二搬送ロー
ラによって正方向に走行させてその表面に記録ヘッドに
より受信情報を記録し、その記録紙を第二搬送ローラで
排出した後、第一受信原稿トレイに排出するという動作
を行うことも可能であり、これにより、記録紙の片面の
みに記録を行い、その記録面を記録ヘッドのある側に向
けて、例えば記録ヘッドを走行する記録紙の上側に配置
した場合には、上向きにしてスタックできる。更に、上
記した両面記録を行う場合と同様に記録紙を走行させ、
逆方向に走行する際には記録を行わないという動作を行
うことも可能であり、その場合には、記録紙の片面のみ
に記録を行い、その記録面を記録ヘッドのない側に向け
て、例えば記録ヘッドを走行する記録紙の上側に配置し
た場合には、下向きにしてスタックできる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。

【０００９】図１は本発明をファクシミリ装置に適用し
た実施例による情報記録装置の概略側面図、図２はその
概略斜視図である。図１、図２において、１は多数の記
録紙２を収納している給紙カセット、３は記録紙の有無
を検知するセンサ、４は記録紙２を１枚ずつ繰り出す給
紙ローラ、５は給紙ローラ４で送り出された原稿を更に
搬送する第一搬送ローラである。この第一搬送ローラ５
は正逆回転可能なように駆動装置（図示せず）に連結さ
れている。なお、本明細書において、記録紙が給紙ロー
ラ４で繰り出される方向即ち矢印Ａ方向を正方向とす
る。

【００１０】６は給紙ローラ４と搬送ローラ５の間に配
置された搬送路規制ガイドである。この搬送路規制ガイ
ド６は、その下面と上面に案内面６ａ、６ｂを有してお
り、支点７を中心に回転可能に設けられ、通常は自重で
図面に実線で示す位置となっている。しかしながら、給
紙ローラ４から記録紙が搬送ローラ５に向かって給紙さ
れた際には、その記録紙が搬送路規制ガイド６の案内面
６ａに接触してそれを二点鎖線で示す位置に押し上げる
ことが可能となっており、このため、搬送路規制ガイド
６は、給紙ローラ４から搬送ローラ５への矢印Ａ方向の
記録紙の走行は妨げないが、搬送ローラ５から記録紙が
逆方向に即ち矢印Ｂ方向に送り出された時にはその記録
紙を上方に向け、給紙ローラ４に向かっては移動しない
よう規制している。なお、搬送路規制ガイド６の位置切
り換えは、必ずしも記録紙によって押し上げる構成に限
らず、ソレノイド等を用いてもよい。

【００１１】８は第一搬送ローラ５に対して給紙ローラ
４とは反対側に適当な間隔をあけて配置された第二搬送
ローラであり、第一搬送ローラ５と同様に正逆回転可能
となっている。９は、第一及び第二搬送ローラ５、８間
を走行する記録紙に対して受信情報をインクジェット方
式で記録する記録ヘッドであり、インクジェットヘッ
ド、インクタンク等を備えている。１０は、記録されて
いる記録紙の背面側に配置されたガイド板、１１、１２
は記録紙の到達を検知するセンサである。

【００１２】１３は、第二搬送ローラ８に対して記録ヘ
ッド９とは反対側に配置され、第二搬送ローラ８から送
り出された記録紙を反転させて元の第二搬送ローラ８に
戻す反転装置である。この反転装置１３は、搬送ローラ
１４、１５と、その搬送ローラ１４、１５間で記録紙を
半円状の反転経路に沿って案内するガイド１６、１７
と、搬送ローラ１５から送り出された記録紙を第二搬送
ローラ８に案内する搬送路規制ガイド１８等を備えてい
る。この搬送路規制ガイド１８は上面に案内面１８ａを
有しており、支点１９を中心に回転可能に設けられ、通
常はばね２０により図面に実線で示すように、先端が第
二搬送ローラ８から送り出される記録紙の走行に干渉し
ない位置に持ち上げられている。

【００１３】２１は、第二搬送ローラ８に対して記録ヘ
ッド９とは反対側に配置され、第二搬送ローラ８から排
出される記録紙をスタックする第一受信原稿トレイ、２
２は第二搬送ローラ８から排出される記録紙の搬送路
を、反転装置１３と第一受信原稿トレイ２１のいずれか
に切り換える搬送路規制ガイドである。この搬送路規制
ガイド２２は、上下面にそれぞれ、案内面２２ａ、２２
ｂを備え、支点２３を中心に回転可能に設けられ、ソレ
ノイド２４によって上下動される構成となっている。こ
のソレノイド２４は、ＯＮの時に搬送路規制ガイド２２
を実線で示す下方位置（第二搬送ローラ８からの記録紙
を上面の案内面２２ａで反転装置１３に案内する位置）
とし、ＯＦＦの時には二点鎖線で示す上方位置（第二搬
送ローラ８からの記録紙を下面の案内面２２ｂで第一受
信原稿トレイ２１に案内する位置）とするようになって
いる。

【００１４】２５は、第一搬送ローラ５に対して記録ヘ
ッド９とは反対側に配置され、第一搬送ローラ５から排
出される記録紙をスタックする第二受信原稿トレイであ
り、搬送路規制ガイド６の案内面６ｂの下流に配置され
ている。２７は送信原稿を読み取る送信読取系である。

【００１５】以上の構成になる情報記録装置について、
以下その動作を説明する。まず、受信した情報を記録紙
の両面に記録する場合を説明する。給紙ローラ４により
給紙された記録紙が、自重で下がっている搬送路規制ガ
イド６を押し上げながら矢印Ａ方向に移動し、第一搬送
ローラ５まで搬送される。そこでセンサ１１により、記
録紙の先端を検知し、第一搬送ローラ５で矢印Ａ方向に
一定量記録紙を搬送した後、記録ヘッド９による記録を
開始する。記録されながら走行する記録紙はセンサ１２
をＯＮさせ、第二搬送ローラ８により矢印Ａ方向に送り
出される。この時、搬送路規制ガイド１８は実線で示す
上方位置に位置しており、矢印Ａ方向に送り出された記
録紙に干渉しない位置となっている。また、センサ１２
のＯＮ信号により、ソレノイド２４が作動して搬送路規
制ガイド２２を実線で示す下方位置に引き下げている。
このため、第二搬送ローラ８から送り出された記録紙は
そのまま、矢印Ａ方向に移動して搬送ローラ１４に送ら
れ、ガイド１６、１７で形成される反転経路内を通過し
て上下を反転され、その後、搬送ローラ１５によって搬
送路規制ガイド１８の案内面１８ａ上に送られ、その搬
送路規制ガイド１８をばね２０によるばね力に抗して押
し下げながら走行し、再び第二搬送ローラ８に送り込ま
れる。なお、第二搬送ローラ８で矢印Ａ方向に送り出さ
れた記録紙の後端がセンサ１２を通りすぎると、センサ
１２がＯＦＦとなり、そのＯＦＦ信号により、第二搬送
ローラ８及び第一搬送ローラ５は逆方向に回転を始めて
いる。

【００１６】反転装置１３を通り過ぎた記録紙が矢印Ｂ
方向に第二搬送ローラ８に送り込まれると、センサ１２
がその記録紙の先端を検知し、ソレノイド２４をＯＦＦ
にさせ、且つ記録紙を矢印Ｂ方向に一定量搬送した後、
記録ヘッド９による記録を開始する。その後、記録紙は
記録されながら第一搬送ローラ５で矢印Ｂ方向に送り出
される。この時、搬送路規制ガイド６は自重によって実
線で示す位置に下がっており、第一搬送ローラ５から給
紙ローラ４に到る搬送路を塞いでいるので、第一搬送ロ
ーラ５から排出された記録紙は搬送路規制ガイド６の上
面の案内面６ｂで案内され、第二受信原稿トレイ２５に
排出される。第一搬送ローラ５で排出される記録紙の後
端がセンサ１１を通り過ぎると、センサ１１がＯＦＦと
なり、その信号により、第一及び第二搬送ローラ５、８
の回転方向が再び正方向となり、且つ給紙ローラ４が作
動して次の記録紙を繰り出す。以下同様の動作を繰り返
すことにより、受信情報が記録紙の両面に記録され、両
面に情報を記録した受信原稿が第二受信原稿トレイ２５
上にスタックされる。

【００１７】なお、以上の動作において、反転装置１３
内で紙ジャムを起こした場合には、センサ１２が記録紙
の後端でＯＦＦしてからＯＮするまでの時間を見ている
ので、異常を検知することができる。

【００１８】次に、受信した情報を記録紙の片面のみに
記録し、且つその記録面を上にしてスタックする場合に
は、ソレノイド２４が常にＯＦＦに保持されており、搬
送路規制ガイド２２は二点鎖線で示す位置となってい
る。この状態で給紙カセット１から記録紙が給紙ローラ
４で繰り出され、第一及び第二搬送ローラ５、８で矢印
Ａで示す正方向に搬送されながら記録ヘッド９で受信情
報が記録され、その後、その記録紙即ち受信原稿は第二
搬送ローラ８で排出され、搬送路規制ガイド２２の案内
面２２ｂによって下方に方向を変えられ、第一受信原稿
トレイ２１上に排出される。以下、同様の動作により、
片面に記録された受信原稿がその記録面を上にした状態
で第一受信原稿トレイ２１上にスタックされる。

【００１９】受信した情報を記録紙の片面のみに記録
し、且つその記録面を下にしてスタックする場合には、
上記した記録紙の両面に記録する場合と同様に、記録紙
が搬送される。すなわち、記録紙が記録ヘッド９の下を
矢印Ａ方向に走行し、その際に受信情報を記録され、そ
の記録紙即ち受信原稿はその後、反転装置１３を通って
反転され、再び記録ヘッド９の下を今度は前回とは逆に
矢印Ｂ方向に走行する。しかし、この時には、記録ヘッ
ド９による記録は行わない。かくして、片面のみに記録
した受信原稿が記録面を下にして第二受信原稿トレイ２
５上にスタックされる。

【００２０】以上のように構成された本実施例によれ
ば、記録紙を反転させ、同一の記録ヘッド９により記録
紙の表面、裏面に同一条件で記録することができ、記録
紙を有効に利用でき、また、片面のみに記録する場合に
は、その記録面を上向きとしてスタックしたり、下向き
としてスタックすることができる。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、記録ヘッドの両側に配置している第一及び第二搬送
ローラを正逆回転可能とし、第二搬送ローラの外側に
は、その第二搬送ローラから送り出された記録紙を反転
させてその第二搬送ローラに戻す反転装置を設けている
ので、記録紙を一方向に走行させてその表面に記録ヘッ
ドによって情報を記録し、次いで、その記録紙を反転装
置によって反転させ、今度は反対方向に走行させてその
裏面に同じ記録ヘッドを用いて情報を記録することがで
き、両面記録を行うことにより使用記録紙を半分に節約
することができるという効果を有している。

【００２２】また、記録ヘッドの両側に配置している第
一及び第二搬送ローラのそれぞれの外側に、受信原稿ト
レイを設けているので、片面記録を行う場合には、いず
れの受信原稿トレイを用いるかによって、記録面を上に
したり、下にしたりしてスタックすることができ、受信
記録中にその内容を見ることができるとか、プライバシ
ーの保護に役立つ等の効果も有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の情報記録装置の概略側面図

【図２】その概略斜視図

【符号の説明】

１ 給紙カセット ２ 記録紙 ４ 給紙ローラ ５ 第一搬送ローラ ６ 搬送路規制ガイド ８ 第二搬送ローラ ９ 記録ヘッド １３ 反転装置 ２１ 第一受信原稿トレイ １８、２２ 搬送路規制ガイド ２４ ソレノイド ２５ 第二受信原稿トレイ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録紙を収納している給紙カセットと、
   この給紙カセットから繰出されてくる記録紙を搬送する
   正逆回転可能な第１搬送ローラと、この第１搬送ローラ
   により搬送された記録紙に受信情報を記録する記録ヘッ
   ドと、この記録ヘッドにより記録されながら走行する記
   録紙を送り出す正逆回転可能な第２搬送ローラと、この
   第２搬送ローラから送り出された記録紙をスタックする
   第１受信原稿トレイと、前記第２搬送ローラから送り出
   された記録紙を反転経路に沿って案内する反転装置と、
   前記第２搬送ローラから送り出された記録紙の搬送路を
   前記第１受信原稿トレイと前記反転装置とのいずれかに
   切り換える搬送路規制ガイドと、前記反転装置を通り反
   転した記録紙を前記第２搬送ローラにより逆方向に搬送
   し前記記録ヘッドにより記録しながら若しくは記録せず
   前記第１搬送ローラにより逆方向に走行させた後スタッ
   クする第２受信原稿トレイとを具備する情報記録装置。