JPH0533725B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は計測等の分野で使用される記録計に
係り、特に入力アナログ信号を画面に表示する記
録計に関するものである。

［従来の技術］ 従来、記録計には直動式、平衡式のものがあ
り、これらはいずれも入力データに基づいてペン
を移動させて記録紙に記録する。また、記録計に
はペンに代わる打点式のものがあり、更に記録紙
にアナログ記録、デジタル記録を行うハイブリツ
ド型のものが製品化される。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、上記の記録計は記録紙に記録す
るために、測定時間によつては記録紙が膨大な量
になり、この記録紙の保存管理が大変であつた。
また、この種の記録計はペン式、打点式にあつて
も可動部を有していることから、故障を生じる原
因にもなつていた。

この発明は上記問題点に鑑みなされたもので、
その目的は記録紙を用いずに、CRT装置等に入
力データとトレンド表示、デジタル表示する記録
計を提供するにある。

［問題点を解決するための手段］ この目的を達成するために、この発明の記録計
は測定信号が入力される複数チヤンネルの入力端
子を有する入力手段と、該入力されるアナログ信
号を順次デジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換手段
と、該デジタル信号をフオーマツト演算処理する
演算手段と、該演算処理されたデータを記憶する
記憶手段と、該記憶されたデータの一部を時間
軸、スケール軸演算処理またはデータフオーマツ
ト変換処理した後に表示座標処理することによつ
てトレンド表示またはデジタル表示処理し、表示
のための設定画面表示処理する表示処理手段と、
該表示処理されたデータを表示するために記憶す
る画像メモリと、該画像メモリに記憶されたデー
タに基いてデジタル表示または前記各チヤンネル
毎の測定アナログ信号を時間的な変化曲線による
トレンド表示として表示する表示手段と、前記入
力手段より入力される測定アナログ信号のＡ／Ｄ
変換、演算処理、記憶、表示処理、及び表示動作
を制御するとともに、予め設定された時間による
一画面分のトレンド表示、デジタル表示が表示さ
れる毎に前記画像メモリの表示データを更新する
制御手段とを具備してなることを特徴とするもの
である。

［作用］ この発明の記録計は複数のチヤンネルから入力
される測定アナログ信号をＡ／Ｄ変換し、このデ
ジタル変換された信号をフオーマツト演算処理し
て記憶した後、この記憶されたデータに基づいて
表示装置にトレンド表示、デジタル表示するべ
く、時間軸、スケール軸演算処理またはデータフ
オーマツト変換処理の表示処理を行つている。こ
の表示処理されたデータは画像メモリに記憶さ
れ、この記憶されたデータは表示制御装置に転送
されてビデオ信号となつて表示装置に入力し、そ
の画面には、各チヤンネル毎に測定アナログ信号
が時間的な変化曲線によるトレンド表示としてト
レンド表示、デジタル表示される。これらの表示
は予め設定された所定時間分だけ一画面に表示さ
れる。そして、一画面分のトレンド表示、デジタ
ル表示が表示される毎に画像メモリの表示データ
は更新され、設定時間経過後に古い表示は消えて
代わりに現時点の測定アナログ信号のデータに基
づいてトレンド表示、デジタル表示される。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

第１図はこの発明に係る記録計の回路ブロツク
図である。図において、１は第２図ｂに示すよう
に温度、流量、圧力等の測定アナログ信号が入力
される複数チヤンネルCH１〜CHnを有する入力
端子部であり、この入力端子部１に入力するアナ
ログ信号はマルチプレクサ２により順次Ａ／Ｄ変
換装置３に入力され、後述する制御装置４からの
制御信号により順次取込方式、又は同時取込方式
でデジタル信号に変換される。このマルチプレク
サ２は入力される複数アナログ信号をＡ／Ｄ変換
装置３に順次切換えて入力するための一種の入力
選択スイツチである。Ａ／Ｄ変換装置３で変換さ
れたデジタル信号（データ）はノイズ除去等のた
めの絶縁手段５を介して制御装置４に入力され
る。制御装置４はＩ／Ｏポート４ａ、演算・制御
の処理を行うCPU４ｂ、演算・制御の処理のた
めのプログラム等が記憶されているROM４ｃ、
演算・制御処理されたデータ等が記憶される
RAM４ｄ（記憶手段）等で略構成されている。

なお、このRAM４ｄにはCRT表示データを記
憶する画像メモリ（ビデオRAM）領域が設けら
れ、またRAM４ｄと別に外部にメモリを増設し
てもよい。

この制御装置４には第２図ａに記録計の前面に
配設され、各モードの切換え、パラメータ等の設
定のための操作キースイツチ６より信号が入力さ
れ、制御装置４からは画像メモリ領域の表示デー
タがCRT表示制御するCRT表示制御装置７に出
力されている。上記Ａ／Ｄ変換装置３、操作キー
スイツチ６、及びCRT表示制御装置７と制御装
置４とはＩ／Ｏポート４ａを介してバスでデー
タ、制御信号等の授受が行われる。制御装置４か
らの表示データ、制御信号に基づいてCRT表示
制御装置７はCRT表示装置８（表示手段）に表
示用データ（ビデオ信号）を出力している。

次に、上記構成からなる記録計の動作を第３図
のフローチヤートに基づいて説明する。

まず、制御装置４は初期設定を行う。この初期
設定では、入力手段の入力端子部１から入力され
る測定アナログ信号に対応して、測定条件パラメ
ータの設定等が操作キースイツチ６らの信号で設
定される。次に、CPU４ｂからの制御信号によ
り、入力される測定アナログ信号がマルチプレク
サ２、Ａ／Ｄ変換装置３でデジタル信号に変換さ
れ、Ｉ／Ｏポート４ａを介して取込まれる（ステ
ツプST1）。この取込まれたデジタル信号はリニ
アライズ、スケーリング、デイメンジヨン等のフ
オーマツト演算処理される（ステツプST2）。こ
のフオーマツト演算処理されたデータはRAM４
ｄの所定の領域に記憶される（ステツプST3）。
所定チヤンネルの全てから測定アナログ信号が入
力し、これらがＡ／Ｄ変換されてRAM４ｄの所
定のメモリ領域（記憶手段）に記憶されるまでス
テツプST1→ST2→ST3を繰返す（ステツプ
ST4）。

続いて、RAM４ｄに記憶されたデータをCRT
表示のために表示処理する（ステツプST5）。上
記初期設定において、例えば通常測定モードが設
定されている場合、上記RAM４ｄに記憶された
データをトレンド表示するために対数軸等の任意
の時間軸演算処理（ステツプST6）、更に任意の
スケール（目盛）演算処理（ステツプST7）がな
され、これら処理されたデータは、CRT表示の
ために表示データとして画像メモリの所定場所に
記憶するために表示座標処理がなされる（ステツ
プST8）。また、初期設定において、例えばCRT
表示装置８に測定アナログ信号をデジタルで表示
するモードが設定されている場合、上記RAM４
ｄに記憶されたデータはデジタル表示するための
データフオーマツト変換処理（ステツプST9）が
なされ、これら処理されたデータはCRT表示の
ために表示データとして画像メモリの所定場所に
記憶する表示座標処理がなされる（ステツプ
ST8）。この画像メモリに記憶されたデータは
Ｉ／Ｏポート４ａを介してCRT表示制御装置７
に一画面メモリに転送され、更にカラー等のビデ
オ信号に変換されて通常測定モードの場合には
CRT表示装置８にトレンド表示され、デジタル
表示モードの場合にはCRT表示装置８にデジタ
ル表示される（ステツプST10）。そして、上記動
作が繰返されて、一画面分（例えば現時点から４
時間前まで）の表示データが画像メモリに記憶さ
れ、この表示データがCRT表示装置８にトレン
ド表示、デジタル表示される。更に、時間が経過
すると、画像メモリに４時間前に記憶された表示
データ（古いデータ）はクリアされ、CRT表示
装置８の画面から消えて、代わりに現時点の新た
な表示データが画像メモリに記憶され、この表示
データがCRT表示装置８に表示される。この
CRT表示装置８には常に現時点から所定時間
（例えば４時間）前までの測定アナログ信号に対
応してトレンド表示、デジタル表示される。この
トレンド表示は第２図ａに示すように複数個の時
間的な変化曲線として示され、従来の記録紙に記
録する場合と同じである。また、上記所定時間以
前のデータはステツプST3において、メモリ、外
部メモリ（フロツピーデイスク等）に記憶するこ
とで、このメモリよりそのデータを読み出して、
上記処理を施すことによつてCRT表示装置８に
再現させられる。

次に、初期設定によつて、例えばパラメータ等
のリストアツプ又は、設定値表示のモードが設定
されている場合、入力端子部１より入力される測
定アナログ信号に対応して予めに記憶されている
種々のパラメータリスト又は、設定値（取込時
間、測定範囲等）が表示のために処理され（ステ
ツプST11）、この表示データが画像メモリに記憶
される（ステツプST8）。そして、この表示デー
タがCRT表示制御装置７でビデオ信号に変換さ
れてCRT表示装置８に表示される（ステツプ
ST10）。なお、上記トレンド表示、デジタル表
示、パラメータリスト、設定値等の表示等は
CRT表示装置８に重ねて表示してもよい。

また、パラメータリスト、設定値等の表示にお
いて、CRT表示装置８にはパラメータ等を選択、
指定するためのカーソールが表示され、操作キー
スイツチ６によりそのパラメータ等が選択され
る。

また、表示手段は上記実施例でのCRT表示装
置８に限ることなく、液晶表示装置等の他の表示
装置でもよい。

［発明の効果］ 以上説明したように、この発明の記録計によれ
ば、入力される複数チヤンネルの測定アナログ信
号をＡ／Ｄ変換した後にフオーマツト演算処理お
よび表示のための設定画面表示処理を施して画像
メモリに記憶し、この記憶されたデータに基づい
て各チヤンネル毎の測定アナログ信号を時間的な
変化曲線によるトレンド表示としてCRT表示装
置に表示し、一画面分のトレンド表示、デジタル
表示が表示される毎に画像メモリに記憶される表
示データを更新するようにしたので、ペン可動部
等の機械的構成部品の故障が発生するおそれがな
く、複数チヤンネルのアナログ入力信号を、ペ
ン、記録紙を必要とせずにあたかも記録紙が画面
を流れるようにトレンド表示して従来の記録紙を
用いた記録計と同様の記録を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す記録計の回
路ブロツク図、第２図ａ，ｂは上記記録計の正面
及び裏面を示す外観図、第３図は上記録計の動作
を示すフローチヤート図である。 １……入力端子部（入力手段）、３……Ａ／Ｄ
変換装置（Ａ／Ｄ変換手段）、４……制御装置、
４ｂ……CPU（演算・制御処理手段）、４ｃ……
ROM、４ｄ……RAM（記憶手段、画像メモリ）、
８……CRT表示装置（表示手段）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 測定信号が入力される複数チヤンネルの入力
   端子を有する入力手段と、 該入力されるアナログ信号を順次デジタル信号
   に変換するＡ／Ｄ変換手段と、 該デジタル信号をフオーマツト演算処理する演
   算手段と、 該演算処理されたデータを記憶する記憶手段
   と、 該記憶されたデータの一部を時間軸、スケール
   軸演算処理またはデータフオーマツト変換処理し
   た後に表示座標処理することによつてトレンド表
   示またはデジタル表示処理し、表示のための設定
   画面表示処理する表示処理手段と、 該表示処理されたデータを表示するために記憶
   する画像メモリと、 該画像メモリに記憶されたデータに基いてデジ
   タル表示または前記各チヤンネル毎の測定アナロ
   グ信号を時間的な変化曲線によるトレンド表示と
   して表示する表示手段と、 前記入力手段より入力される測定アナログ信号
   のＡ／Ｄ変換、演算処理、記憶、表示処理、及び
   表示動作を制御するとともに、予め設定された時
   間による一画面分のトレンド表示、デジタル表示
   が表示される毎に前記画像メモリの表示データを
   更新する制御手段とを具備してなることを特徴と
   する記録計。