JPH05333504A - ハロゲン化銀カラー写真画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真画像形成方法

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JPH05333504A
JPH05333504A JP15888492A JP15888492A JPH05333504A JP H05333504 A JPH05333504 A JP H05333504A JP 15888492 A JP15888492 A JP 15888492A JP 15888492 A JP15888492 A JP 15888492A JP H05333504 A JPH05333504 A JP H05333504A
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JP
Japan
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group
silver halide
color
layer
coupler
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Application number
JP15888492A
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English (en)
Inventor
Kazunori Hasebe
一則 長谷部
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】迅速処理で白色度と画像鮮鋭度が高いカラープ
リントを得るためのカラー写真画像形成方法を提供す
る。 【構成】反射型支持体上に、シアン色素形成カプラーを
含有するハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラ
ーを含有するハロゲン化銀乳剤層及びイエロー色素形成
カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層と、複数の非感
光性コロイド層とを有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料をカラー現像処理する画像形成方法において、上記
各乳剤層のうち少くとも1層に含有されるハロゲン化銀
乳剤の平均塩化銀含有率が90モル%以上であり、かつ
非感光性コロイド層のうち少くとも1層は処理で脱色可
能な着色層であり、更にシアン色素形成ハロゲン化銀乳
剤層がピロロトリアゾール系シアン色素形成カプラーの
少なくとも一種を含有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料を、実質的に亜硫酸塩を含有しないカラー現像液で
処理することを特徴とするカラー写真画像形成法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高感度で迅速処理が可能
な反射型カラー写真画像の形成方法に関し、特に画像の
鮮鋭度に優れ、かつ非画像部の白色度の良いカラープリ
ントを迅速処理で提供するためのカラー写真画像形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー写真法は、色素形成カプラーとハ
ロゲン化銀乳剤を支持体上に有す感光材料を、芳香族第
一級アミン系発色現像主薬で現像処理することによっ
て、生成する現像主薬の酸化体と色素形成カプラー(以
下カプラーと称す)との反応により色素画像を得る方法
であることは良く知られている。このカラー現像処理の
簡易化・迅速化は、カラー写真業界における非常に強い
要求であり、この要求に従って非常に多くの改良が加え
られ、数年ごとに、新しい、より簡易迅速なシステムが
開発されてきている。処理の簡易迅速化の流れの中にあ
って、カラー写真の画質にも同様に年々高いレベルのも
のが要望されるようになっており、特にカラープリント
においては、画像鮮鋭度のより高い、いわゆるシャープ
な画像が得られることが常に望まれている。処理の迅速
化の方法として、例えば国際公開WO87−04534
号明細書には、高塩化銀ハロゲン化銀カラー写真感光材
料を実質的に亜硫酸イオン及びベンジルアルコールを含
有しないカラー現像液で迅速処理する方法が示されてい
る。この方法は、現像時間を短縮する方法について示し
ているが、イラジエーション防止やハレーション防止な
どに用いられる写真用染料などを洗い出す時間の短縮方
法についてはなんら示されておらず、さらにこのような
写真用染料の脱色作用のある亜硫酸イオンが含有されな
いため、この方法をそのまま適用した場合は、処理中に
染料(着色剤)が脱色しきれずに残色となって白地を汚
してしまうために白色度の低下が問題である。また、漂
白定着液のpHを下げて脱銀を早める方法が米国特許4
828970号に示されているが、この方法は、写真用
染料の洗い出しをむしろ遅らせる方向に作用し、白色度
の低下が問題であった。着色剤の洗い出しを早めるため
には膜厚を小さくすることが一般的に有効であるが、膜
厚を小さくしすぎると、必要な画像の濃度が得られず視
覚的な画像の鮮鋭度低下が起こり、むしろ着色剤を用い
たにもかかわらず逆に「見た目」のシャープネスが低下
して見えることすら起こりうる。またプリント直後は鮮
鋭だった画像が、保存しておくと画像が滲んで鮮鋭さが
失われていくこともあり、画像の鮮鋭度と非画像部の白
色度とを同時に満足させることは非常に困難なことであ
った。一方、支持体によるシャープネスの改良は、着色
剤を用いる方法と加成的に作用してより高い画像鮮鋭度
を得るために効果的であるが、上記のような保存後の鮮
鋭度劣化があったときには、より顕著な鮮鋭度の劣化現
象が見えるため好ましくない。このように、画像鮮鋭度
が高く、迅速処理適性を有する感光材料の実現には困難
が多く、これらの問題を解決する技術の開発が待ち望ま
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、迅速
処理で白色度と画像鮮鋭度が高いカラープリントを得る
ためのカラー写真画像形成方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、以上の諸目的が、以下のような手段で解
決されることを見い出した。 (1) 反射型支持体上に、シアン色素形成カプラーを含有
するハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カプラーを
含有するハロゲン化銀乳剤層及びイエロー色素形成カプ
ラーを含有するハロゲン化銀乳剤層と、複数の非感光性
コロイド層とを有するハロゲン化銀カラー写真感光材料
をカラー現像処理する画像形成方法において、上記各乳
剤層のうち少くとも1層に含有されるハロゲン化銀乳剤
の平均塩化銀含有率が90モル%以上であり、かつ非感
光性層のうち少くとも1層は処理で脱色可能な着色層を
有し、かつシアン色素形成ハロゲン化銀乳剤層が下記一
般式(I)または(II) で表わされるシアン色素形成カ
プラーの少なくとも一種を含有するハロゲン化銀カラー
写真感光材料を、実質的に亜硫酸塩を含有しないカラー
現像液で処理することを特徴とするカラー写真画像形成
法。
【0005】
【化3】
【0006】(一般式(I)及び(II)中、Za及びZ
bはそれぞれ−C(R3 )=又は−N=を表わす。但
し、Za及びZbの何れか一方は−N=であり、他方は
−C(R3 )=である。R1 及びR2 はそれぞれハメッ
トの置換基定数σp 値が0.20以上の電子吸引性基を
表わし、且つR1 とR2 のσp 値の和は0.65以上で
ある。R3 は水素原子又は置換基を表わす。Xは水素原
子又は芳香族第一級アミンカラー現像主薬の酸化体との
カップリング反応において離脱しうる基を表わす。
1 、R2 、R3 又はXの基が二価の基になり、二量体
以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合体若しくは共
重合体を形成してもよい。)
【0007】(2)マゼンタ色素形成カプラー含有層が、
下記一般式(III)で表されるマゼンタカプラーの少なく
とも一種を含有することを特徴とする前項(1) に記載の
カラー写真画像形成方法。 一般式(III)
【0008】
【化4】
【0009】(一般式(V)でR1 は水素原子または置換
基を表わす。Xは水素原子または芳香族第一級アミンカ
ラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離
脱しうる基を表わす。Za、Zb及びZcはメチン、置
換メチン、=N−または−NH−を表し、Za−Zb結
合とZb−Zc結合のうち一方は二重結合であり、他方
は単結合である。) (3) 反射型支持体が、耐水性樹脂層で両面を被覆された
紙支持体であり、該耐水性樹脂層の少なくとも一方は白
色顔料微粒子が12重量%以上の率で含有されているこ
とを特徴とする前項(1) に記載のカラー写真画像形成方
法。 (4) 反射型支持体の表面が第二種拡散反射性を有するこ
とを特徴とする前項(1)に記載のカラー写真画像形成方
法。 実質的に亜硫酸塩を含有しないカラー現像液を用い、処
理で脱色しうる着色層を適用した高塩化銀感光材料を迅
速処理する方法において、本発明のカプラーを用いるこ
とで、従来の欠点であった残色や、プリントの長期保存
におけるシャープネスの劣化がなく、視覚的にシャープ
ネスの高いカラープリントが得られたことは全く予想外
のことであった。
【0010】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤として
は、塩化銀、塩臭化銀もしくは塩沃臭化銀よりなり、平
均塩化銀含有率が90モル%以上の乳剤を使用する。こ
こで、沃化銀含有率は1モル%以下が好ましく、より好
ましくは0.2モル%以下である。乳剤のハロゲン組成
は粒子間で異なっていても等しくても良いが、粒子間で
等しいハロゲン組成を有する乳剤を用いると、各粒子の
性質を均質にすることが容易である。また、ハロゲン化
銀乳剤粒子内部のハロゲン組成分布については、ハロゲ
ン化銀粒子のどの部分をとっても組成の等しい所謂均一
型構造の粒子や、ハロゲン化銀粒子内部のコア(芯)と
それを取り囲むシェル(殻)〔一層または複数層〕とで
ハロゲン組成の異なる所謂積層型構造の粒子あるいは、
粒子内部もしくは表面に非層状にハロゲン組成の異なる
部分を有する構造(粒子表面にある場合は粒子のエッ
ジ、コーナーあるいは面上に異組成の部分が接合した構
造)の粒子などを適宜選択して用いることができる。高
感度を得るには、均一型構造の粒子よりも、後二者のい
ずれかを用いることが有利であり、耐圧力性の面からも
好ましい。ハロゲン化銀粒子が上記のような構造を有す
る場合には、ハロゲン組成において異なる部分の境界部
は、明確な境界であっても、組成差により混晶を形成し
て不明確な境界であっても良く、また積極的に連続的な
構造変化を持たせたものであっても良い。
【0011】これ等の塩臭化銀乳剤のハロゲン組成につ
いては、塩化銀含有率の高い所謂高塩化銀乳剤が迅速処
理に適しており好ましい。本発明においては、塩化銀含
有率が90モル%以上のものを用いられ、95モル%以
上が更に好ましい。こうした高塩化銀乳剤においては臭
化銀局在相を先に述べたような層状もしくは非層状にハ
ロゲン化銀粒子内部および/または表面に有する構造の
ものが好ましい。上記局在相のハロゲン組成は臭化銀含
有率において少なくとも10モル%のものが好ましく、
20モル%を越えるものがより好ましい。そして、これ
らの局在相は、粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナー
あるいは面上にあることができるが、一つの好ましい例
として、粒子のコーナー部にエピタキシャル成長したも
のを挙げることができる。一方、感光材料が圧力を受け
たときの感度低下を極力抑える目的で、塩化銀含有率9
0モル%以上の高塩化銀乳剤においても、粒子内のハロ
ゲン組成の分布の小さい均一型構造の粒子を用いること
も好ましく行われる。また、現像処理液の補充量を低減
する目的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高め
ることも有効である。この様な場合にはその塩化銀含有
率が98モル%〜100モル%であるような、ほぼ純塩
化銀の乳剤も好ましく用いられる。本発明に用いるハロ
ゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の平均粒子サ
イズ(粒子の投影面積と等価な円の直径を以て粒子サイ
ズとし、その数平均をとったもの)は、0.1μ〜2μ
が好ましい。また、それらの粒子サイズ分布は変動係数
(粒子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除した
もの)20%以下、望ましくは15%以下の所謂単分散
なものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る
目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用す
ることや、重層塗布することも好ましく行われる。
【0012】写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的
な(regular) 結晶形を有するもの、球状、板状などのよ
うな変則的な(irregular) 結晶形を有するの、あるいは
これらの複合形を有するものを用いることができる。ま
た、種々の結晶形を有するものの混合したものからなっ
ていても良い。本発明においてはこれらの中でも上記規
則的な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは7
0%以上、より好ましくは90%以上含有するのが良
い。また、これら以外にも平均アスペクト比(円換算直
径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板状粒子が
投影面積として全粒子の50%を越えるような乳剤も好
ましく用いることができる。本発明に用いる塩臭化銀乳
剤は、P.Glafkides 著 Chimie et Phisique Photograph
ique (Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著
Photographic Emulsion Chemistry(Focal Press 社
刊、1966年)、V.L.Zelikman et al 著Making and
Coating Photographic Emulsion (Focal Press社刊、
1964年)などに記載された方法を用いて調製するこ
とができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法
等のいずれでも良く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン
塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合
法、およびそれらの組み合わせなどのいずれの方法を用
いても良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下において
形成させる方法(所謂逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち所謂コ
ントロールド・ダブルジェット法を用いることもでき
る。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが
均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
【0013】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、その
乳剤粒子形成もしくは物理熟成の過程において種々の多
価金属イオン・ドーパートを導入することができる。使
用する化合物の例としては、カドミウム、亜鉛、鉛、
銅、タリウムなどの塩、あるいは第VIII族元素である
鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウム、白金などの塩もしくは錯塩を挙げることが
できる。特に上記第VIII族元素の錯塩は好ましく用いる
ことができる。これ等の化合物の添加量は目的に応じて
広範囲にわたるがハロゲン化銀1モルに対して10-9
10-2モルが好ましい。本発明に用いられるハロゲン化
銀乳剤は、通常化学増感および分光増感を施される。化
学増感法については、不安定硫黄化合物の添加に代表さ
れる硫黄増感、金増感に代表される貴金属増感、あるい
は還元増感などを単独もしくは併用して用いることがで
きる。化学増感に用いられる化合物については、特開昭
62−215272号公報明細書の第18頁右下欄〜第
22頁右上欄に記載のものが好ましく用いられる。
【0014】分光増感は、本発明の感光材料における各
層の乳剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する
目的で行われる。本発明においては目的とする分光感度
に対応する波長域の光を吸収する色素−分光増感色素を
添加することで行うことが好ましい。このとき用いられ
る分光増感色素としては例えば、F.M.Harmer著Heterocy
clic compounds−Cyanine dyes and related compounds
(John Wiley & Sons〔New York ,London〕社刊、19
64年)に記載されているものを挙げることができる。
具体的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開
昭62−215272号公報明細書の第22頁右上欄〜
第38頁に記載のものが好ましく用いられる。本発明に
用いるハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保
存中あるいは写真処理中のかぶりを防止する、あるいは
写真性能を安定化させる目的で種々の化合物あるいはそ
れ等の前駆体を添加することができる。これらの化合物
の具体例は前出の特開昭62−215272号公報明細
書の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いら
れる。本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒子表面
に形成される所謂表面潜像型乳剤、あるいは潜像が主と
して粒子内部に形成される所謂内部潜像型乳剤のいずれ
のタイプのものであっても良い。
【0015】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、支持体上に、少なくとも、イエロー色素形成カプラ
ーを含有するハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成カ
プラーを含有するハロゲン化銀乳剤層及びシアン色素形
成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層を有するが、
これらの乳剤層は対応して青感性、緑感性および赤感性
であることが好ましい。また本発明の感光材料はこの順
で塗設して構成することができるが、これと異なる順序
であっても良い。また、赤外感光性ハロゲン化銀乳剤層
を前記の感光性乳剤層の少なくとも一つの替りに用いる
ことができる。
【0016】一般式(I)(II)について説明する。Z
a及びZbはそれぞれ−C(R3 )=又は−N=を表わ
す。但し、Za及びZbの何れか一方は−N=であり、
他方は−C(R3 )=である。即ち、本発明のシアンカ
プラーは、具体的には、下記一般式(I−a)、(I−
b)、(II−a)及び(II−b)で表される。
【0017】
【化5】
【0018】(式中の、R1 、R2 、R3 及びWは一般
式(I)又は(II)におけるそれぞれと同義である。)
【0019】R3 は水素原子又は置換基を表わし、置換
基としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボ
キシ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリ
ノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ
環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、
ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
基、アゾリル基等をあげることができる。これらの基は
3 で例示したような置換基で更に置換されていてもよ
い。
【0020】さらに詳しくは、R3 は水素原子、ハロゲ
ン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基
(例えば、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキ
ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シ
クロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−
(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−
{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フ
ェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−
エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペン
チル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロ
ピル)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチ
ルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テ
トラデカンアミドフェニル)、ヘテロ環基(例えば、2
−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベン
ゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、
カルボキシ基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メト
キシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシル
エトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ)、アリール
オキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキ
シ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキ
シ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3
−メトキシカルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、
アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミ
ド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキ
シ)ブタンアミド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ}デカンアミド)、アルキル
アミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデ
シルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、
アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニ
リノ、2−クロロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、
2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、
N−アセチルアニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミ
ド}アニリノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイ
ド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、ス
ルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルス
ルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシルスルファ
モイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチ
オ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシ
エチルチオ、3−フェノキシプロピルチオ、3−(4−
t−ブチルフェノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ
基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オ
クチルフェニルチオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、
2−カルボキシフェニルチオ、4−テトラデカンアミド
フェニルチオ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例え
ば、メトキシカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカ
ルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタン
スルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼ
ンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オク
タデカンスルホンアミド、2−メトキシ−5−t−ブチ
ルベンゼンスルホンアミド)、カルバモイル基(例え
ば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバ
モイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイ
ル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カ
ルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチル
スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、
N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N
−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエ
チルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メタン
スルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニ
ル、トルエンスルホニル)、アルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニ
ル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカ
ルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニル
テトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニル
オキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキ
シフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、
2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、ア
シルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオ
キシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−
フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例え
ば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオ
キシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、
フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N
−スクシンイミド、N−フタルイミド、3−オクタデセ
ニルスクシンイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−
ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,
3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチ
オ)、スルフィニル基(例えば、ドデカンスルフィニ
ル、3−ペンタデシルフェニルスルフィニル、3−フェ
ノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例え
ば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニ
ル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル
基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例え
ば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイ
ル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アゾリル基(例
えば、イミダゾリル、ピラゾリル、3−クロロ−ピラゾ
ール−1−イル、トリアゾリル)を表わす。
【0021】R3 として好ましくは、アルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミ
ノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミ
ド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アゾリル
基を挙げることができる。
【0022】更に好ましくはアルキル基、アリール基で
あり、凝集性の点からより好ましくは、少なくとも一つ
の置換基を有するアルキル基、アリール基であり、更に
好ましくは、少なくとも一つのアルコキシ基、スルホニ
ル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミ
ド基又はスルホンアミド基を置換基として有するアルキ
ル基若しくはアリール基である。特に好ましくは、少な
くとも一つのアシルアミド基又はスルホンアミド基を置
換基として有するアルキル基若しくはアリール基であ
る。アリール基においてこれらの置換基を有する際には
少なくともオルト位に有することがより好ましい。
【0023】本発明のシアンカプラーは、R1 とR2
いずれも0.20以上の電子吸引性基であり、且つR1
とR2 のσp 値の和が0.65以上にすることでシアン
画像として発色するものである。R1 とR2 のσp 値の
和としては、好ましくは0.70以上であり、上限とし
ては1.8程度である。
【0024】R1 及びR2 はハメットの置換基定数σp
値が0.20以上の電子吸引性基である。好ましくは、
0.30以上の電子吸引性基である。上限としては1.
0以下の電子吸引性基である。ハメット則はベンゼン誘
導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に
論ずるために1935年L.P.Hammett により提唱さ
れた経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められ
ている。ハメット則によりもとめられた置換基定数には
σp 値とσm 値があり、これらの値は多くの一般的な成
書に記載があるが、例えば、J.A.Dean編「Lange'sH
andbook of Chemistry 」第12版、1979年(Mc Gr
aw-Hill) や「化学の領域増刊」、122号、96〜1
03頁、1979年(南江堂)に詳しい。本発明におい
てR1 及びR2 はハメットの置換基定数σp 値により規
定されるが、これらの成書に記載の文献既知の値がある
置換基にのみ限定されるという意味ではなくその値が文
献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合に
その範囲内に含まれる限り包含されることは勿論であ
る。
【0025】σp 値が0.20以上の電子吸引性基であ
るR1 及びR2 の具体例としては、アシル基、アシルオ
キシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジア
ルキルホスホノ基、ジアールホスホノ基、ジアリールホ
スフィニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモ
イル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、ハロゲ
ン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化
アリールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミノ基、ハロ
ゲン化アルキルチオ基、σp 0.20以上の他の電子吸
引性基で置換されたアリール基、複素環基、ハロゲン原
子、アゾ基、又はセレノシアネート基があげられる。こ
れらの置換基のうち更に置換基を有することが可能な基
は、R3 で挙げたような置換基を更に有してもよい。
【0026】R1 及びR2 を更に詳しく述べると、σp
値が0.20以上の電子吸引性基としては、アシル基
(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベン
ゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アシルオキ
シ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例え
ば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−フェ
ニルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N
−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−
(4−n−ペンタデカンアミド)フェニルカルバモイ
ル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カ
ルバモイル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、iso −プロピル
オキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、is
o −ブチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニ
ル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカ
ルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フ
ェノキシカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ジアルキ
ルホスホノ基(例えば、ジメチルホスホノ)、ジアリー
ルホスホノ基(例えば、ジフェニルホスホノ)、ジアリ
ールホスフィニル基(例えば、ジフェニルホスフィニ
ル)、アルキルスルフィニル基(例えば、3−フェノキ
シプロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル基
(例えば、3−ペンタデシルフェニルスルフィニル)、
アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オ
クタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えば、
ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、スルホニ
ルオキシ基(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホ
ニルオキシ)、アシルチオ基(例えば、アセチルチオ、
ベンゾイルチオ)、スルファモイル基(例えば、N−エ
チルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイ
ル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイ
ル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N
−ジエチルスルファモイル)、チオシアネート基、チオ
カルボニル基(例えば、メチルチオカルボニル、フェニ
ルチオカルボニル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、
トリフロロメタン、ヘプタフロロプロパン)、ハロゲン
化アルコキシ基(例えばトリフロロメチルオキシ)、ハ
ロゲン化アリールオキシ基(例えばペンタフロロフェニ
ルオキシ)、ハロゲン化アルキルアミノ基(例えば、
N,N−ジ−(トリフロロメチル)アミノ)、ハロゲン
化アルキルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ、1,
1,2,2−テトラフロロエチルチオ)、σp 0.20
以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基(例え
ば、2,4−ジニトロフェニル、2,4,6−トリクロ
ロフェニル、ペンタクロロフェニル)、複素環基(例え
ば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、
1−フェニル−2−ベンズイミダゾリル、5−クロロ−
1−テトラゾリル、1−ピロリル)、ハロゲン原子(例
えば、塩素原子、臭素原子)、アゾ基(例えばフェニル
アゾ)またはセレノシアネート基を表わす。これらの置
換基のうち更に置換基を有することが可能な基は、R3
で挙げたような置換基を更に有してもよい。
【0027】R1 及びR2 として好ましいものとして
は、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シ
アノ基、ニトロ基、アルキルスルフィニル基、アリール
スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基、スルファモイル基、ハロゲン化アルキル基、
ハロゲン化アルキルオキシ基、ハロゲン化アルキルチオ
基、ハロゲン化アリールオキシ基、2つ以上のσp 0.
20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、
及び複素環基を挙げることができる。更に好ましくは、
アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、アリー
ルスルホニル基、カルバモイル基及びハロゲン化アルキ
ル基である。R1 として最も好ましいものは、シアノ基
である。R2 として特に好ましいものは、アルコキシカ
ルボニル基であり、最も好ましいのは、分岐したアルコ
キシカルボニル基である。
【0028】Xは水素原子または芳香族第一級アミンカ
ラー現像主薬の酸化体とのカップリング反応において離
脱しうる基を表わすが、離脱しうる基を詳しく述べれば
ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシ
ルオキシ基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキ
シ基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスル
ホンアミド基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリー
ルオキシカルボニルオキシ基、アルキル、アリールもし
くはヘテロ環チオ基、カルバモイルアミノ基、5員もし
くは6員の含窒素ヘテロ環基、イミド基、アリールアゾ
基などがあり、これらの基は更にR3 の置換基として許
容された基で置換されていてもよい。
【0029】さらに詳しくはハロゲン原子(例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例え
ば、エトキシ、ドテシルオキシ、メトキシエチルカルバ
モイルメトキシ、カルボキシプロピルオキシ、メチルス
ルホニルエトキシ、エトキシカルボニルメトキシ)、ア
リールオキシ基(例えば、4−メチルフェノキシ、4−
クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、4−カル
ボキシフェノキシ、3−エトキシカルボキシフェノキ
シ、3−アセチルアミノフェノキシ、2−カルボキシフ
ェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テ
トラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルキル
もしくはアリールスルホニルオキシ基(例えば、メタン
スルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシ
ルアミノ基(例えば、ジクロルアセチルアミノ、ヘプタ
フルオロブチリルアミノ)、アルキルもしくはアリール
スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミノ、ト
リフルオロメタンスルホンアミノ、p−トルエンスルホ
ニルアミノ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例え
ば、エトキシカルボニルオキシ、ベンジルオキシカルボ
ニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例
えば、フェノキシカルボニルオキシ)、アルキル、アリ
ールもしくはヘテロ環チオ基(例えば、ドデシルチオ、
1−カルボキシドデシルチオ、フェニルチオ、2−ブト
キシ−5−t−オクチルフェニルチオ、テトラゾリルチ
オ)、カルバモイルアミノ基(例えば、N−メチルカル
バモイルアミノ、N−フェニルカルバモイルアミノ)、
5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基(例えば、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、
1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)、イミ
ド基(例えば、スクシンイミド、ヒダントイニル)、ア
リールアゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフ
ェニルアゾ)などである。Xはこれら以外に炭素原子を
介して結合した離脱基としてアルデヒド類又はケトン類
で4当量カプラーを縮合して得られるビス型カプラーの
形を取る場合もある。又、Wは現像抑制剤、現像促進剤
など写真的有用基を含んでいてもよい。好ましいWは、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アル
キルもしくはアリールチオ基、カップリング活性位に窒
素原子で結合する5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基
である。より好ましいWは、ハロゲン原子、アルキルも
しくはアリールチオ基であり、特に好ましいのはアリー
ルチオ基である。
【0030】一般式(I)又は(II)で表されるシアン
カプラーは、R1 、R2 、R3 又はXの基が二価の基に
なり、二量体以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合
体若しくは共重合体を形成してもよい。本発明のシアン
カプラーをハロゲン化銀感光材料中、好ましくは赤感光
性ハロゲン化銀乳剤層に含有させるには、いわゆる内型
カプラーにすることが好ましく、そのためには、R1
2 、R3 、Xの少なくとも1つの基が所謂バラスト基
(好ましくは、総炭素数10以上)であることが好まし
く、総炭素数10〜50であることがより好ましい。特
にR3 においてバラスト基を有することが好ましい。本
発明において一般式(I)で表わされるシアンカプラー
が効果の点で好ましく、特に一般式(I−a)で表わさ
れるシアンカプラーが効果の点で好ましい。以下に本発
明のカプラーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0031】
【化6】
【0032】
【化7】
【0033】
【化8】
【0034】
【化9】
【0035】
【化10】
【0036】
【化11】
【0037】
【化12】
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】
【化16】
【0042】
【化17】
【0043】
【化18】
【0044】
【化19】
【0045】
【化20】
【0046】
【化21】
【0047】
【化22】
【0048】
【化23】
【0049】
【化24】
【0050】本発明のシアンカプラーの感光材料中の含
有量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-3モル〜1モ
ルが適当であり、好ましくは、2×10-3モル〜3×1
-1モルである。
【0051】本発明のマゼンタ色素形成カプラーを含有
するハロゲン化銀乳剤層には、一般式(III)で表わされ
るピラゾロアゾール系マゼンタカプラーを用いるのが好
ましい。一般式(III)で表わされるピラゾロアゾール系
カプラーの中でも、発色色素の吸収特性の点で、米国特
許第4,500,630号に記載のイミダゾ〔1,2−
b〕ピラゾール類、米国特許第4,540,654号に
記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾ
ール類、および米国特許第3,725,067号に記載
のピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール
が好ましく、ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕ト
リアゾール類が特に好ましい。
【0052】R1 、Xおよびアゾール環の置換基の詳細
については、例えば米国特許第4,540,654号明
細書の第2カラム第41行〜第8カラム第27行に記載
されている。Xとしては特にハロゲン原子やアリールチ
オ基が好ましい。また、ピラゾロアゾール環の置換基と
しては、好ましくは特開昭61−65245号に記載さ
れるような分岐アルキル基がピラゾロトリアゾール環の
2,3または6位に直結したピラゾロアゾールカプラ
ー、特開昭61−65246号に記載される分子内にス
ルホンアミド基を含んだピラゾロアゾールカプラー、特
開昭61−147254号に記載されるアルコキシフェ
ニルスルホンアミドバラスト基をもつピラゾロアゾール
カプラー、特開昭62−209457号もしくは同63
−307453号に記載される6位にアルコキシ基やア
リールオキシ基をもつピラゾロトリアゾールカプラー、
および特開平2−201443号に記載される分子内に
カルボンアミド基をもつピラゾロトリアゾールカプラー
である。これらのカプラーのうち、ピラゾロトリアゾー
ルカプラーの具体例を以下に列挙する。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】上記以外の具体例及び合成例は、米国特許
第4,540,654号、同4,705,863号、特
開昭61−65245号、同62−209457号、同
62−249155号、特公昭47−27411号、米
国特許第3,725,067号などに記載されている。
本発明において、マゼンタカプラーの感光材料中での使
用量は、感光材料1m2当たり1×10-5モル〜1×10
-2モル、好ましくは、5×10-5モル〜5×10-3モル
である。本発明において使用されるイエロー色素形成カ
プラーとしては公知のものを使用できるが、特開平4−
116643号に記載のシクロアルカン型アセトアニリ
ド系イエローカプラーやEP0,482,552号に記
載のインドリノカルボニルアニリド系イエローカプラー
の使用が好ましい。
【0059】本発明の一般式(IV)で表わされるイエロ
ー色素形成カプラーの感光材料中への添加量は、感光材
料1m2当たり1×10-5モル〜1×10-2モル、好まし
くは、5×10-5モル〜5×10-3モルである。
【0060】本発明において、前記カプラーを感光層に
添加するためには、公知の種々の技術を適用することが
できる。通常、オイルプロテクト法として公知の水中油
滴分散法により添加することができ、溶媒に溶解した
後、界面活性剤を含むゼラチン水溶液に乳化分散させ
る。あるいは界面活性剤を含むカプラー溶液中に水ある
いはゼラチン水溶液を加え、転相を伴って水中油滴分散
物としてもよい。またアルカリ可溶性のカプラーは、い
わゆるフィッシャー分散法によっても分散できる。カプ
ラー分散物から、蒸留、ヌードル水洗あるいは限外濾過
などの方法により、低沸点有機溶媒を除去した後、写真
乳剤と混合してもよい。このようなカプラーの分散媒と
しては誘電率(25℃)2〜20、屈折率(25℃)
1.5〜1.7の高沸点有機溶媒および/または水不溶
性高分子化合物を使用するのが好ましい。本発明に用い
うる高沸点有機溶媒は、融点が100℃以下、沸点が1
40℃以上の水と非混和性の化合物で、カプラーの良溶
媒であれば使用できる。高沸点有機溶媒の融点は好まし
くは80℃以下である。高沸点有機溶媒の沸点は、好ま
しくは160℃以上であり、より好ましくは170℃以
上である。高沸点有機溶媒はカプラーに対して重量比で
0〜10.0倍量、好ましくは0〜4.0倍量で使用で
きる。これらの高沸点有機溶媒の詳細については、特開
昭62−215272号公開明細書の第137頁右下欄
〜144頁右上欄に記載されている。
【0061】また、これらのカプラーは前記の高沸点有
機溶媒の存在下でまたは不存在下でローダブルラテック
スポリマー(例えば米国特許第4,203,716号)
に含浸させて、または不水溶液且つ有機溶媒可溶性のポ
リマーとともに溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分
散させる事ができる。好ましくは国際公開WO88/0
0723号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合
体または共重合体が用いられ、特にアクリルアミド系ポ
リマーの使用が色像安定化等の上で好ましい。
【0062】また前述のカプラーと共に、特に下記のよ
うな化合物を使用することが好ましい。即ち、発色現像
処理後に残存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合し
て、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成
する化合物(F)および/または発色現像処理後に残存
する芳香族アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合し
て、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成
する化合物(G)を同時または単独に用いることが、例
えば処理後の保存における膜中残存発色現像主薬ないし
その酸化体とカプラーの反応による発色色素生成による
ステイン発生その他の副作用を防止する上で好ましい。
化合物(F)として好ましいものは、p−アニシジンと
の二次反応速度定数k2(80℃のトリオクチルホスフェ
ート中)が1.0リットル/mol ・sec 〜1×10-5
ットル/mol ・sec の範囲で反応する化合物である。な
お、二次反応速度定数は特開昭63−158545号に
記載の方法で測定することができる。
【0063】一方、発色現像処理後に残存する芳香族ア
ミン系現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活
性でかつ無色の化合物を生成する化合物(G)のより好
ましいものは下記一般式(GI)で表わすことができ
る。 一般式(GI) R−Z 式中、Rは脂肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表わ
す。Zは求核性の基または感光材料中で分解して求核性
の基を放出する基を表わす。一般式(GI)で表わされ
る化合物はZが Pearsonの求核性 nCH3I値(R.G.Pearso
n,et al.,J.Am.Chem.Soc.,90,319(1968)) が5以上の基
か、もしくはそれから誘導される基が好ましい。一般式
(GI)で表わされる化合物の具体例については欧州公
開特許第255722号、特開昭62−143048
号、同62−229145号、特開平1−230039
号、同1−57259号、欧州特許公開298321
号、同277589号などに記載されているものが好ま
しい。また前記の化合物(G)と化合物(F)との組合
せの詳細について欧州特許公開277589号に記載さ
れている。
【0064】本発明の感光材料の乳剤層に用いることの
できる結合剤または保護コロイドとしては、ゼラチンを
用いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロイド単
独あるいはゼラチンと共に用いることができる。ゼラチ
ンの塗布量としては、好ましくは8.2g/m2以下、よ
り好ましくは7.8g/m2以下、さらに好ましくは7.
4g/m2以下、特に好ましくは7.0g/m2以下であ
る。ゼラチンの塗布量は、上記のように少ない方が好ま
しいが、一方で、感光材料として塗布されているゼラチ
ン層中に含まれる非親水性成分に対し、体積比で0.7
以上、好ましくは0.9以上、さらに好ましくは1.1
以上、特に好ましくは1.3以上2.0以下である。本
発明において、非親水性成分とは、ASTM D570
試験法による65%RH汲水率が10重量%以下のも
の、もしくは水飽和吸水率が50重量%以下のもの、あ
るいは、該成分にとりこまれる水の溶解度が50重量%
以下のものをいう。シアン色素形成性カプラー含有層に
含有されるゼラチンは、0.8g/m2以下であることが
好ましく、より好ましくは0.7g/m2以下さらに好ま
しくは0.6g/m2以下である。シアン色素形成性カプ
ラー含有層に含有されるゼラチンと非親水性成分との比
は体積比で0.7以上、好ましくは0.9以上、さらに
好ましくは1.1以上、特に好ましくは1.3以上2.
0以下である。本発明においてゼラチンは石灰処理され
たものでも、酸処理されたものでもどちらでもよい。ゼ
ラチンの製法の詳細はアーサー・ヴァィス著、ザ・マク
ロモレキュラー・ケミストリー・オブ・ゼラチン(アカ
デミック・プレス、1964年発行)に記載がある。本
発明において感光材料の乾燥時の膜の厚みは12マイク
ロメートル以下であることが好ましく、さらに好ましく
は10マイクロメートル以下、特に好ましくは8マイク
ロメートル以下である。本発明において用いられる処理
で脱色可能な着色層は、乳剤層に隣接してもよく、ゼラ
チンやハイドロキノンなどの処理混色防止剤を含む中間
層を介して接するように配置されていても良い。この着
色層は、着色された色と同種の原色に発色する乳剤層の
下層(支持体側)に設置されることが必要である。各原
色毎に対応する着色層を全て個々に設置することも、こ
のうちの一色のみを任意に選んで設置することも可能で
ある。また複数の原色域に対応する着色を行った一層の
着色層を設置することも可能である。着色層の光学反射
濃度は、光の波長として400nmから700nmの可
視光領域において最も光学濃度の高い波長における光学
濃度値が0.2以上3.0以下であることが好ましい。
さらに好ましくは0.5以上2.5以下、特に0.8以
上2.0以下が好ましい。着色層を形成するためには、
従来公知の方法が適用できる。例えば、色素の微粉末を
固体状で分散する方法、アニオン性色素をカチオンポリ
マーに媒染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に
吸着させて層中に固定する方法、コロイド銀を使用する
方法などである。色素の微粉末を固体状で分散する方法
としては、たとえば、少なくともpH6以下では実質的
に水不溶性であるが、少なくともpH8以上では実質的
に水溶性である微粉末染料を含有させる方法が特開平2
−308244号の第4〜13頁に記載されている。ま
た、例えば、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染
する方法としては、特開平2−84637号の第18〜
26頁に記載されている。光吸収剤としてのコロイド銀
の調製法については米国特許第2,688,601号、
同3,459,563号に示されている。これらの方法
のなかで微粉末染料を含有させる方法やコロイド銀を使
用する方法などが好ましい。
【0065】本発明に使用する「反射型支持体」とは、
反射性を高めてハロゲン化銀乳剤層に形成された色素画
像を鮮明にするものをいい、このような反射型支持体に
は、支持体上に酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム等の光反射物質を分散含有する疎水
性樹脂を被覆したものや、光反射性物質を分散含有する
疎水性樹脂そのものを支持体として用いたものが含まれ
る。例えば、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン系合
成紙、反射層を併設した、或は反射性物質を併用する透
明支持体、例えばガラス板、ポリエチレンテレフタレー
ト、三酢酸セルロースあるいは硝酸セルロースなどのポ
リエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニル樹
脂等がある。本発明において使用する反射型支持体は、
前述した白色顔料粒子が12重量%以上の密度で含有さ
れていることが好ましく、より好ましくは14重量%以
上である。光反射性白色顔料粒子としては、界面活性剤
の存在下に白色顔料を充分に混練するのがよく、また顔
料粒子の表面を2〜4価のアルコールで処理したものを
用いるのが好ましい。白色顔料微粒子は反射層中におい
て粒子の集合体等を作らず均一に分散されている事が好
ましく、その分布の大きさは単位面積に投影される微粒
子の占有面積比率(%)(Ri )を測定して求めること
が出来る。占有面積比率(%)の変動係数は、Ri の平
均値(R)に対するRi の標準偏差sの比s/Rによっ
て求めることが出来る。本発明において、顔料の微粒子
の占有面積比率(%)の変動係数は0.15以下とくに
0.12以下が好ましい。0.08以下が特に好ましい。本
発明においては、好ましくは第2種拡散反射性の表面を
もつ支持体を用いる。第2種拡散反射性とは、鏡面を有
する表面に凹凸を与えて微細な異なった方向を向く鏡面
に分割して、分割された微細な表面(鏡面)の向きを分
散化させることによって得た拡散反射性のことをいう。
第2種拡散反射性の表面の凹凸は、中心面に対する三次
元平均粗さが0.1〜2マイクロメートル、好ましくは
0.1〜1.2マイクロメートルである。表面の凹凸の
周波数は、粗さ0.1マイクロメートル以上の凹凸につ
いて0.1〜2000サイクル/mmであることが好まし
く、さらに50〜600サイクル/mmであることが好ま
しい。このような支持体の詳細については、特開平2−
239244号に記載されている。
【0066】本発明において適用されるハロゲン化銀乳
剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層(層
配置など)、並びにこの感材を処理するために適用され
る処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特
に欧州特許EP0,355,660A2号に記載されて
いるものが好ましく用いられる。
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】
【表8】
【0070】
【表9】
【0071】
【表10】
【0072】また、本発明に係わる感光材料には、画像
のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層
に、欧州特許EP0,337,490A2号の第27〜
76頁に記載の、処理により脱色可能な水溶性染料(な
かでもオキソノール系染料)を感光材料の680nmに於
ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加する
のが好ましい。また、本発明に係わる感光材料には、親
水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴
や細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記
載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0073】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも光照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。また、露光に際して、米国
特許第4,880,726号に記載のバンド・ストップ
フィルターを用いるのが好ましい。これによって光混色
が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。本発明のカ
ラー感材の処理方法としては、特開平2−207250
号に記載の方法が好ましい。特に、実質的に亜硫酸塩を
含有しないカラー現像液で60秒以内で現像処理する迅
速処理が好ましい。本発明のカラー写真画像形成方法に
用いるカラー現像液に実質的に亜硫酸塩を含有しないと
は、0.2g/リットル以下のことを示す。0.2g/
リットル程度の亜硫酸塩は、薬品として秤量して添加し
ても調液時に空気中の酸素と反応して、大部分は消費さ
れ、写真性上無害であり、かつ、染料の脱色速度にも影
響を与えない。
【0074】
【実施例】
実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロ
ナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムを含むゼラチン下塗層を設け、更に種々の写真
構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画紙
(試料101)を作製した。紙支持体表面の乳剤を塗布
する側のポリエチレン層は15重量%の二酸化チタンを
含有し、30ミクロンの厚みでラミネートした。この支
持体を支持体Aとする。塗布液は以下の様にして調製し
た。
【0075】第七層塗布液の調製 シアンカプラー(C−48)16.0g、色像安定剤
(Cpd−2)1.5g、色像安定剤(Cpd−4)
1.0g、色像安定剤(Cpd−6)9.0g、色像安
定剤(Cpd−7)20.0gおよび色像安定剤(Cp
d−8)2.5gに、酢酸エチル50.0ccおよび溶媒
(Solv−4)14.0gを加え溶解し、この溶液を
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む20
%ゼラチン水溶液500ccに添加した後、超音波ホモジ
ナイザーにて乳化分散させて乳化分散物を調製した。一
方、塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.58μ
mの大サイズ乳剤と0.45μmの小サイズ乳剤との
1:4混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係
数はそれぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤ともAg
Br0.6モル%を粒子表面の一部に局在含有させ残りが
塩化銀であるハロゲン化銀粒子からなる)が調製され
た。この乳剤には下記に示す赤感性増感色素Eが1モル
当たり大サイズ乳剤に対しては0.9×10-4モル、ま
た小サイズ乳剤に対しては1.1×10-4モル添加され
ている。また、この乳剤は硫黄増感剤と金増感剤を添加
して化学増感された。前記の乳化分散物とこの赤感性塩
臭化銀乳剤とを混合溶解し、以下に示す組成となるよう
に第五層塗布液を調製した。
【0076】第一層から第六層、第八層および第九層用
の塗布液も第七層塗布液と同様の方法で調製した。各層
のゼラチン硬化剤としては、H-1 およびH-2 を使用し
た。また、各層にCpd−10とCpd−11をそれぞ
れ全量が25.0mg/m2と50.0mg/m2となるように
添加した。各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分
光増感色素をそれぞれ用いた。
【0077】
【表11】
【0078】
【表12】
【0079】
【表13】
【0080】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり 8.5×10-5モル、 7.7×10-4モル、 2.5×10
-4モル添加した。また、青感性乳剤層と緑感性乳剤層に
対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7
−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モル当た
り、1×10-4モルと2×10-4モル添加した。また、
イラジエーション防止のために乳剤層に下記の染料(カ
ッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0081】
【化25】
【0082】(層構成)以下に各層の層構成を示す。数
字は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換
算塗布量を表す。
【0083】
【表14】
【0084】
【表15】
【0085】
【表16】
【0086】
【表17】
【0087】
【表18】
【0088】
【化26】
【0089】
【化27】
【0090】
【化28】
【0091】
【化29】
【0092】
【化30】
【0093】
【化31】
【0094】
【化32】
【0095】
【化33】
【0096】試料101に対して第1表に示すような変
更をおこなった他は試料101と同様にして試料102
〜122を作製した。第1表でカプラー塗布量を変更す
る場合は乳化分散物の塗布量を変更することで行った。
従って同一層に含有される油溶性成分も同様な比率で変
更されている。支持体Bは支持体Aより二酸化チタンの
含有量を12%と変更したもの、支持体Cは9%とした
ものである。支持体Dは特開平2−239244号の実
施例1の支持体Aとして示された方法にしたがって調製
した第2種拡散反射性を有する反射支持体である。
【0097】
【表19】
【0098】得られた試料101を用いて標準的な被写
体を露光し、ペーパー用自動現像処理機を用いて、下記
処理工程及び処理組成の液を使用し、カラー現像のタン
ク要領の2倍補充するまで連続処理を実施した。
【0099】 処理工程 温 度 時 間 補充液* タンク容量 (ml) (リットル) カラー現像 35℃ 45秒 161 17 漂白定着 35℃ 45秒 215 17 リンス 35℃ 20秒 − 10 リンス 35℃ 20秒 − 10 リンス 35℃ 20秒 360 10 乾 燥 80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2あたり リンスはから、からへの3タンク向流方式とし
た。
【0100】各処理液の組成は以下の通りである。 〔カラー現像液〕 タンク液 補充液 水 700ml 700ml エチレンジアミン四酢酸 3.0g 3.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン 酸・2Na塩 0.5g 0.5g 臭化カリウム 0.01g − 塩化ナトリウム 1.6g − 炭酸カリウム 27g 27g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.0g 7.1g N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミン・2 Na塩 8.0g 10.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g 0.2g 蛍光増白剤(WHITEX 4B、住友化学製) 1.0g 2.5g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.45
【0101】 〔漂白定着液〕(タンク液と補充液は同じ) 水 600 ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100 ml エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム 55 g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5 g 臭化アンモニウム 40 g 硝酸(67%) 30 g 水を加えて 1000 ml pH(25℃)(酢酸及びアンモニア水にて) 5.8 〔リンス液〕(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm 以下)
【0102】次いで富士写真フイルム株式会社製FWH
型感光計(光源の色温度3200°K)を使用してセンシト
メトリー用3色分解フィルターの階調露光を与えた。露
光の終了した試料は、上記のようにしてあらかじめラン
ニング状態にしたペーパー用自動現像処理機を用いて処
理を行った。処理の終了した試料を富士写真フイルム株
式会社製TCD型濃度測定装置で反射濃度を測定し、最
高濃度、白地(未露光部)の濃度を求めた。また画像の
鮮鋭度を評価するために、空間周波数の規定された細線
が描きこまれたガラス板を通して上記感光計を用いて露
光し、CTF値(コントラストトランスファーファンク
ション)を測定し、どの周波数まで再現できるかを調べ
た。鮮鋭度を評価した処理ずみ試料を80℃70%で7
日間保存し、再度どの周波数まで再現できているかを調
べた。得られた結果を第2表に示す。
【0103】
【表20】
【0104】第2表の結果から明らかなように、本発明
外のカプラーを用いたサンプルは、視覚的なシャープネ
スを維持するために必要な最高濃度を得ようとすると、
試料115、121、122のように白地の着色が劣化
するか、試料103、104、109、110、11
3、115、122のように長期保存状態を想定した強
制的な保存条件において鮮鋭度が劣化し好ましくない。
本発明の試料101、106、108、116、11
7、118、119、120は、高い最高濃度を有し視
覚的なシャープネスも高かった。また白地の着色が少な
く、かつ画像の鮮鋭度が、処理直後から長期保存状態を
想定した強制的な保存条件においても高いレベルにあり
好ましい。
【0105】
【発明の効果】実質的に亜硫酸塩を含有しないカラー現
像液を用いて迅速処理を行っても、従来の欠点であった
残色やプリントの長期保存におけるシャープネスの劣化
がなく、視覚的にシャープネスの高いカラープリントが
得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射型支持体上に、シアン色素形成カプ
    ラーを含有するハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ色素形成
    カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層及びイエロー色
    素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層と、複数
    の非感光性コロイド層とを有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料をカラー現像処理する画像形成方法におい
    て、上記各乳剤層のうち少くとも1層に含有されるハロ
    ゲン化銀乳剤の平均塩化銀含有率が90モル%以上であ
    り、かつ非感光性コロイド層のうち少くとも1層は処理
    で脱色可能な着色層であり、更にシアン色素形成ハロゲ
    ン化銀乳剤層が下記一般式(I)または(II) で表わさ
    れるシアン色素形成カプラーの少なくとも一種を含有す
    るハロゲン化銀カラー写真感光材料を、実質的に亜硫酸
    塩を含有しないカラー現像液で処理することを特徴とす
    るカラー写真画像形成法。 【化1】 (一般式(I)及び(II)中、Za及びZbはそれぞれ
    −C(R3 )=又は−N=を表わす。但し、Za及びZ
    bの何れか一方は−N=であり、他方は−C(R3 )=
    である。R1 及びR2 はそれぞれハメットの置換基定数
    σp 値が0.20以上の電子吸引性基を表わし、且つR
    1 とR2 のσp 値の和は0.65以上である。R3 は水
    素原子又は置換基を表わす。Xは水素原子又は芳香族第
    一級アミンカラー現像主薬の酸化体とのカップリング反
    応において離脱しうる基を表わす。R1 、R2 、R3
    はXの基が二価の基になり、二量体以上の多量体や高分
    子鎖と結合して単重合体若しくは共重合体を形成しても
    よい。)
  2. 【請求項2】 マゼンタ色素形成カプラー含有層が、下
    記一般式(III)で表されるマゼンタカプラーの少なくと
    も一種を含有することを特徴とする請求項1のカラー写
    真画像形成方法。 一般式(III) 【化2】 (一般式(III)でR1 は水素原子または置換基を表わ
    す。Xは水素原子または芳香族第一級アミンカラー現像
    主薬の酸化体とのカップリング反応において離脱しうる
    基を表わす。Za、Zb及びZcはメチン、置換メチ
    ン、=N−または−NH−を表し、Za−Zb結合とZ
    b−Zc結合のうち一方は二重結合であり、他方は単結
    合である。)
  3. 【請求項3】 反射型支持体が、耐水性樹脂層で両面を
    被覆された紙支持体であり、該耐水性樹脂層の少なくと
    も一方は白色顔料微粒子が12重量%以上の率で含有さ
    れていることを特徴とする請求項1のカラー写真画像形
    成方法。
  4. 【請求項4】 反射型支持体の表面が第二種拡散反射性
    を有することを特徴とする請求項1のカラー写真画像形
    成方法。
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