JP2840162B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2840162B2
JP2840162B2 JP14152892A JP14152892A JP2840162B2 JP 2840162 B2 JP2840162 B2 JP 2840162B2 JP 14152892 A JP14152892 A JP 14152892A JP 14152892 A JP14152892 A JP 14152892A JP 2840162 B2 JP2840162 B2 JP 2840162B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関し、さらに詳しくは色再現性に優れ、しか
も未露光状態での保存安定性が良好で、処理後の画像の
高温高湿下でのシャープネスの劣化が抑制されたハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー写真感光材料において高画質化は
重大なテーマであり、色再現性や画像保存性の向上が追
求されている。また高画質の色素画像を安定して得るた
めには、種々の写真性能が、処理されるまでの感光材料
の保存の履歴によらず変化しないこと、また一度得られ
た高画質の画像の劣化が極力抑制されていることが必要
である。ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、該材料に
露光を与えた後、発色現像処理することにより、酸化さ
れた芳香族第一級アミン発色現像主薬と色素形成カプラ
ーとが反応して色画像が形成される。一般に、この方法
においては減色法による色再現法が用いられ、イエロ
ー,マゼンタおよびシアンの色素を形成するカプラーが
使用される。イエローカプラーとしてはアシルアセトア
ミド系カプラーおよびマロンジアニリド系カプラーが、
マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン系カプラーお
よびピラゾロトリアゾール系カプラー等が、シアンカプ
ラーとしてはフェノール系カプラーおよびナフトール系
カプラーがそれぞれ一般的に用いられている。
【0003】シアンカプラーとしてこれまで多く用いら
れているフェノール類から得られるシアン色素画像には
色再現上大きな問題がある。すなわち、色素の吸収波形
がブロードであり、吸収が緑色光領域にまでわたり、し
かも青色光領域に副吸収を有している。この好ましくな
い分光吸収特性のために、青色や緑色の再現性をかなり
悪化させているのが現状である。また感光材料の未露光
状態での長期保存時の感度低下も実用上必ずしも充分な
レベルには達していなかった。
【0004】分光吸収特性を改善しようという試みが種
々行われてきた。例えば欧州公開特許第0,249,4
53号にはジフェニルイミダゾール型のカプラーが、米
国特許第4,873,183号や同4,916,051
号にはピラゾロアゾール骨核を有するシアンカプラー
が、特開平2−176650号には各種ピラゾロピリミ
ドン型、ピラゾロキナゾロン型シアンカプラーが、特開
昭63−281161号や同63−280247号には
ピラゾロベンズイミダゾール骨核を有するシアンンカプ
ラーが開示されている。しかし、これらのカプラーはい
ずれも、発色性すなわちパラフェニレンジアミン系現像
主薬の酸化体との反応性が著しく低かったり、カプラー
自身が不安定であり実用上問題があった。また、発色現
像により形成された色素画像は長期保存してもその画質
の劣化の小さいことが望まれる。処理後の色素画像は様
々な条件下で保存されることがあり、特に高湿下で保存
された場合には画像の鮮鋭性が目減りするため、その改
良が望まれていた。以上の様に高画質な画像を安定して
得るためには、上記技術では不充分であり、さらなる技
術の開発が要請されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、色再現性および感光材料の未露光状態での保存
性が改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供
することである。本発明の第2の目的は、発色現像によ
り形成された色素画像の長期保存時における鮮鋭性の劣
化が抑制されたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、本発明の目的が以下に示す方法によって達成され
ることを見い出した。すなわち、請求項1記載のハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料は、支持体上に感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層の少なくとも一層および非感光性親水性コ
ロイド層の少なくとも一層からなる写真構成層を有する
ハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該写真構成
層の少なくとも一層が下記一般式(Ia)で表されるピ
ロロアゾール型シアン色素形成カプラーの少なくとも1
種を含有し、かつ下記一般式(Ha)または(Hb)で
表されるシアヌルクロライド系化合物の少なくとも1種
により硬膜されていることを特徴としている。
【化3】 (一般式(Ia)中、Zaは、−NH−またはCH(R
3 )−を表し、ZbおよびZcは、それぞれ−C
(R4 )=または−N=を表す。R1 、R2 およびR3
は、それぞれハメットの置換基定数σP 値が0.20以
上の電子吸引性基を表す。ただし、R1 とR2 のσP
の和は、0.65以上である。R4 は、水素原子または
置換基を表す(ただし、Zaが−NH−を、Zbが−N
=を、Zcが−C(R 4 )=を、それぞれ表す場合に
は、R 4 は、脂肪族基、アリール基、アルキル・アリー
ルもしくは複素環アシル基、アルキル・アリールもしく
は複素環オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、ヒドロキシ基、シアノ基またはニトロ基を
表す。これらの基に含まれるアルキル基、アリール基も
しくは複素環基は、さらに上記場合におけるR 4 で表さ
れる置換基で置換されていてもよい。)。式中に2つの
4 が存在する場合には、それらは同じであってもよい
し、異なっていてもよい。Xは、水素原子または芳香族
第一級アミンカラー現像主薬の酸化体とのカップリング
反応により離脱する基を表す。R1 、R2 、R3 、R4
またはXの基が2価の基になり、二量体以上の多量体
や、高分子鎖と結合して単独重合体または共重合体を形
成してもよい。)
【化4】 (一般式(Ha)中、R21およびR22は塩素原子、ヒド
ロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、−OM基(Mは1価金属原子)、−NRI II基ま
たは−NHCORIII 基(RI 、RIIおよびRIII は水
素原子、アルキル基またはアリール基)を表す。ただし
22は塩素原子を含まない。一般式(Hb)中、R23
よびR24は塩素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アル
コキシ基または−OM基(Mは1価金属原子)を表す。
QとQ′は−O−、−S−または−NH−からなる連結
基、Lはアルキレン基またはアリーレン基を表す。pお
よびqは0または1を表す。)また、請求項2記載の発
明は、請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料
において、前記の写真構成層に含有されるカルシウム原
子の全含有量がハロゲン化銀カラー写真感光材料1m2
当り15mg以下であることを特徴としている。
【0007】以下に本発明の化合物について詳しく述べ
る。本発明の一般式(Ia)で表されるピロロアゾール
型シアン色素形成カプラーは、具体的には下記一般式
(IIa)〜(VIIIa)で表される。
【0008】
【化5】
【0009】式(IIa)〜(VIIIa)中、R1 、R2 、R
3 、R4 およびXは、一般式(Ia)におけるそれぞれ
と同義である。本発明において一般式(IIa)、(III
a)または(IVa)で表されるシアンカプラーが好まし
く、特に一般式(IIIa)で表されるシアンカプラーが好
ましい。
【0010】本発明のシアンカプラーは、R1 、R2
よびR3 がいずれもハメットの置換基定数σp 値が0.
20以上の電子吸引性基であり、かつR1 とR2 のσp
値の和が0.65以上である。R1 とR2 のσp 値の和
としては、好ましくは0.70以上であり、上限として
は1.8程度である。
【0011】R1 、R2 およびR3 はそれぞれ、σp
が0.20以上の電子吸引性基である。好ましくは、σ
p 値が0.35以上の電子吸引性基であり、さらに好ま
しくは、σp 値が0.60以上の電子吸引性基である。
上限としては1.0以下の電子吸引性基である。ハメッ
ト則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基
の影響を定量的に論ずるために1935年に L. P. Ham
mettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く
妥当性が認められている。ハメット則により求められた
置換基定数にはσp 値とσm 値があり、これらの値は多
くの一般的な成書に記載があるが、例えば、J. A. Dean
編「 Lange's Handbook of Chemistry」第12版、19
79年( McGraw-Hill)や「化学の領域増刊」、122
号、96〜103頁、1979年(南江堂)に詳しい。
本発明においてR1 、R2 およびR3 はハメットの置換
基定数σp 値により規定されるが、これらの成書に記載
の文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意
味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に
基づいて測定した場合にその範囲内に含まれる限り包含
されることは勿論である。
【0012】σp 値が0.20以上の電子吸引性基であ
るR1 、R2 およびR3 の具体例としては、アシル基、
アシルオキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ
基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジ
アリールホスフィニル基、アルキルスルフィニル基、ア
リールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、
スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル
基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、
ハロゲン化アリールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミ
ノ基、ハロゲン化アルキルチオ基、σp値が0.20以
上の他の電子吸引性基で置換されたアリール基、複素環
基、ハロゲン原子、アゾ基またはセレノシアネート基が
挙げられる。これらの置換基のうちさらに置換基を有す
ることが可能な基は、後述するR4 で挙げるような置換
基をさらに有してもよい。
【0013】R1 、R2 およびR3 をさらに詳しく述べ
ると、σp 値が0.20以上の電子吸引性基としては、
アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイ
ル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、ア
シルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基
(例えば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N
−フェニルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイ
ル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、
N−(4−n−ペンタデカンアミド)フェニルカルバモ
イル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−
{3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピ
ル}カルバモイル)、アルコキシカルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、iso −
プロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボ
ニル、iso −ブチルオキシカルボニル、ブチルオキシカ
ルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオ
キシカルボニル、ジエチルカルバモイルエトキシカルボ
ニル、パーフルオロヘキシルエトキシカルボニル、2−
デシル−ヘキシロキシカルボニルメトキシカルボニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキ
シカルボニル、2,5−アミルフェノキシカルボニ
ル)、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基(例
えば、ジメチルホスホノ)、ジアリールホスホノ基(例
えば、ジフェニルホスホノ)、ジアルコキシホスホリル
基(例えば、ジメトキシホスホリル)、ジアリールホス
フィニル基(例えば、ジフェニルホスフィニル)、アル
キルスルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピル
スルフィニル)、アリールスルフィニル基(例えば、3
−ペンタデシルフェニルスルフィニル)、アルキルスル
ホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホ
ニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスル
ホニル、トルエンスルホニル)、スルホニルオキシ基
(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキ
シ)、アシルチオ基(例えば、アセチルチオ、ベンゾイ
ルチオ)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスル
ファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エ
チル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチル
スルファモイル)、チオシアネート基、チオカルボニル
基(例えば、メチルチオカルボニル、フェニルチオカル
ボニル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロ
メチル、ヘプタフロロプロピル)、ハロゲン化アルコキ
シ基(例えばトリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化ア
リールオキシ基(例えばペンタフロロフェニルオキ
シ)、ハロゲン化アルキルアミノ基(例えば、N,N−
ジ−(トリフロロメチル)アミノ)、ハロゲン化アルキ
ルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ、1,1,2,
2−テトラフロロエチルチオ)、σp 値が0.20以上
の他の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、
2,4−ジニトロフェニル、2,4,6−トリクロロフ
ェニル、ペンタクロロフェニル)、複素環基(例えば、
2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−
フェニル−2−ベンズイミダゾリル、ピラゾリル、5−
クロロ−1−テトラゾリル、1−ピロリル)、ハロゲン
原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アゾ基(例えば
フェニルアゾ)またはセレノシアネート基を表す。
【0014】代表的な、電子吸引性基のσp 値を挙げる
と、シアノ基(0.66)、ニトロ基(0.78)、ト
リフルオロメチル基(0.54)、アセチル基(0.5
0)、トリフルオロメタンスルホニル基(0.92)、
メタンスルホニル基(0.72)、ベンゼンスルホニル
基(0.70)、メタンスルフィニル基(0.49)、
カルバモイル基(0.36)、メトキシカルボニル基
(0.45)、ピラゾリル基(0.37)、メタンスル
ホニルオキシ基(0.36)、ジメトキシホスホリル基
(0.60)、スルファモイル基(0.57)等であ
る。
【0015】R1 、R2 およびR3 として好ましいもの
としては、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルフィニル基、
アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基、スルファモイル基、ハロゲン化アル
キル基、ハロゲン化アルキルオキシ基、ハロゲン化アル
キルチオ基、ハロゲン化アリールオキシ基、ハロゲン化
アリール基、2個以上のニトロ基で置換されたアリール
基および複素環基を挙げることができる。さらに好まし
くは、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、アリールスル
ホニル基、カルバモイル基およびハロゲン化アルキル基
である。より好ましくは、シアノ基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、ハロゲン化アル
キル基である。
【0016】特に好ましくはシアノ基、弗素原子、アル
コキシカルボニル基もしくはカルバモイル基で置換され
たアルコキシカルボニル基、または直鎖、分岐鎖もしく
はエーテル結合を有するアルコキシカルボニル基、無置
換またはアルキル基もしくはアルコキシ基で置換された
アリールオキシカルボニル基である。R1 、R2 の組み
合わせとして好ましくは、R1 がシアノ基かつR2 が弗
素原子、アルコキシカルボニル基もしくはカルバモイル
基で置換されたアルコキシカルボニル基、または直鎖、
分岐鎖もしくはエーテル結合を有するアルコキシカルボ
ニル基、無置換またはアルキル基もしくはアルコキシ基
で置換されたアリールオキシカルボニル基である。
【0017】R4 は水素原子または置換基(原子を含
む。)を表し、置換基としてはハロゲン原子、脂肪族
基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、複素環オキシ基、アルキル・アリールもしくは
複素環チオ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ
基、シリルオキシ基、スルホニルオキシ基、アシルアミ
ノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ウレイド
基、スルファモイルアミノ基、アルケニルオキシ基、ホ
ルミル基、アルキル・アリールもしくは複素環アシル
基、アルキル・アリールもしくは複素環スルホニル基、
アルキル・アリールもしくは複素環スルフィニル基、ア
ルキル・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基、
アルキル・アリールもしくは複素環オキシカルボニルア
ミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファ
モイル基、ホスホニル基、スルファミド基、イミド基、
アゾリル基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、
ニトロ基、スルホ基、無置換のアミノ基等を挙げること
ができる。これらの基に含まれるアルキル基、アリール
基もしくは複素環基は、R4 で例示したような置換基で
さらに置換されていてもよい。
【0018】さらに詳しくは、R4 は水素原子、ハロゲ
ン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、脂肪族基(例
えば、炭素数1〜36の直鎖、または分岐鎖アルキル
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シク
ロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−
(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−
{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フ
ェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−
エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペン
チル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロ
ピル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、例え
ばフェニル、ナフチル、4−ヘキサデシルオキシフェニ
ル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミル
フェニル、4−テトラデカンアミドフェニル、3−
(2,4−tert−アミルフェノキシアセトアミド)フェ
ニル)、複素環基(例えば3−ピリジル、2−フリル、
2−チエニル、2−ピリジル、2−ピリミジニル、2−
ベンゾチアゾリル)、アルコキシ基(例えばメトキシ、
エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルオキシ
エトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ)、アリール
オキシ基(例えばフェノキシ、2−メチルフェノキシ、
4−tert−ブチルフェノキシ、2,4−ジ−tert−アミ
ルフェノキシ、2−クロロフェノキシ、4−シアノフェ
ノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシ
カルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイルフ
ェノキシ)、複素環オキシ基(例えば2−ベンズイミダ
ゾリルオキシ、1−フェニルテトラゾール−5−オキ
シ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アルキル・ア
リールもしくは複素環チオ基(例えばメチルチオ、エチ
ルチオ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フェノ
キシエチルチオ、3−フェノキシプロピルチオ、3−
(4−tert−ブチルフェノキシ)プロピルチオ、フェニ
ルチオ、2−ブトキシ−5−tert−オクチルフェニルチ
オ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2−カルボキシフ
ェニルチオ、4−テトラデカンアミドフェニルチオ、2
−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−
1,3,4−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチ
オ)、アシルオキシ基
【0019】(例えばアセトキシ、ヘキサデカノイルオ
キシ)、カルバモイルオキシ基(例えばN−エチルカル
バモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、
シリルオキシ基(例えばトリメチルシリルオキシ、ジブ
チルメチルシリルオキシ)、スルホニルオキシ基(例え
ばドデシルスルホニルオキシ)、アシルアミノ基(例え
ばアセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、
2−(2,4−tert−アミルフェノキシ)アセトアミ
ド、2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)
フェノキシ〕デカンアミド、イソペンタデカンアミド、
2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミ
ド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキ
シ)ブタンアミド)、アルキルアミノ基(例えばメチル
アミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アリール
アミノ基(例えばフェニルアミノ、2−クロロアニリ
ノ、2−クロロ−5−テトラデカンアミドアニリノ、N
−アセチルアニリノ、2−クロロ−5−〔α−2−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミ
ド〕アニリノ、2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボ
ニルアニリノ)、ウレイド基(例えばメチルウレイド、
フェニルウレイド、N,N−ジブチルウレイド、ジメチ
ルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えばN,N
−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−メチル−N−
デシルスルファモイルアミノ)、アルケニルオキシ基
(例えば2−プロペニルオキシ)、ホルミル基、アルキ
ル・アリールもしくは複素環アシル基(例えばアセチ
ル、ベンゾイル、2,4−ジ−tert−アミルフェニルア
セチル、3−フェニルプロパノイル、4−ドデシルオキ
シベンゾイル)、アルキル・アリールもしくは複素環ス
ルホニル基(例えばメタンスルホニル、
【0020】オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニ
ル、トルエンスルホニル)、アルキル・アリールもしく
は複素環スルフィニル基(例えばオクタンスルフィニ
ル、ドデカンスルフィニル、フェニルスルフィニル、3
−ペンタデシルフェニルスルフィニル、3−フェノキシ
プロピルスルフィニル)、アルキル・アリールもしくは
複素環オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、
オクタデシルオキシカルボニル、フェニルオキシカルボ
ニル、2−ペンタデシルオキシカルボニル)、アルキル
・アリールもしくは複素環オキシカルボニルアミノ基
(例えばメトキシカルボニルアミノ、テトラデシルオキ
シカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、
2,4−ジ−tert−ブチルフェノキシカルボニルアミ
ノ)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミ
ド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホンア
ミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカンスル
ホンアミド、2−メトキシ−5−tert−ブチルベンゼン
スルホンアミド)、カルバモイル基(例えばN−エチル
カルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチ
ル−N−ドデシルカルバモイル、N−〔3−(2,4−
ジ−tert−アミルフェノキシ)プロピル〕カルバモイ
ル)、スルファモイル基(例えばN−エチルスルファモ
イル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−(2−
ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N−エチル−
N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエチルスルフ
ァモイル)、ホスホニル基(例えばフェノキシホスホニ
ル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニ
ル)、スルファミド基(例えばジプロピルスルファモイ
ルアミノ)、イミド基(例えばN−サクシンイミド、ヒ
ダントイニル、N−フタルイミド、3−オクタデセニル
スクシンイミド)、アゾリル基(例えばイミダゾリル、
ピラゾリル、3−クロロ−ピラゾール−1−イル、トリ
アゾリル)、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、
ニトロ基、スルホ基、無置換のアミノ基等が挙げられ
る。
【0021】R4 として好ましくは、アルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミ
ノ基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイル
アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環
チオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキ
シカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オ
キシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、イミ
ド基、スルフィニル基、ホスホニル基、アシル基、アゾ
リル基を挙げることができる。さらに好ましくはアルキ
ル基、アリール基であり、より好ましくは、少なくとも
一つのアルコキシ基、スルホニル基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アシルアミド基またはスルホンア
ミド基を置換基として有するアルキル基もしくはアリー
ル基である。特に好ましくは、少なくとも一つのアシル
アミド基またはスルホンアミド基を置換基として有する
アルキル基もしくはアリール基である。ただし、Zaが
−NH−を、Zbが−N=を、Zcが−C(R 4 )=
を、それぞれ表す場合には、R 4 は、脂肪族基、アリー
ル基、アルキル・アリールもしくは複素環アシル基、ア
ルキル・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基、
カルバモイル基、スルファモイル基、ヒドロキシ基、シ
アノ基またはニトロ基を表す。これらの基に含まれるア
ルキル基、アリール基もしくは複素環基は、さらに上記
場合におけるR 4 で表される置換基で置換されていても
よい。 これらの基の具体例としては、前述した具体例に
挙げられ、これらの基のうち、好ましい基、さらに好ま
しい基、および特に好ましい基としては、それぞれ前述
した基が挙げられる。
【0022】一般式(Ia)においてXは、水素原子も
しくは該カプラーが芳香族第1級アミンカラー現像主薬
の酸化体と反応したとき、離脱する基(以下、「離脱
基」という)を表し、Xが離脱基を表すとき、該離脱基
は、ハロゲン原子、芳香族アゾ基、「酸素・窒素・イオ
ウもしくは炭素原子を介してカップリング位に結合する
アルキル基、アリール基、複素環基、アルキルもしくは
アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アル
コキシ・アリールオキシもしくは複素環オキシカルボニ
ル基、アミノカルボニル基、アルキル・アリールもしく
は複素環カルボニル基」、または複素環中の窒素原子で
カップリング位に結合する複素環基であり、例えば、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
オキシ基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ
基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホ
ンアミド基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリール
オキシカルボニルオキシ基、アルキル・アリールもしく
はヘテロ環チオ基、カルバモイルアミノ基、アリールス
ルフィニル基、アリールスルホニル基、5員もしくは6
員の含窒素ヘテロ環基、イミド基、アリールアゾ基等が
あり、これらの離脱基に含まれるアルキル基、アリール
基もしくは複素環基は、R4 での置換基でさらに置換さ
れていてもよく、これらの置換基が2つ以上のときは同
一でも異なっていてもよく、これらの置換基がさらにR
4 で挙げた置換基を有していてもよい。
【0023】離脱基はさらに詳しくは、ハロゲン原子
(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルコ
キシ基(例えば、エトキシ、ドデシルオキシ、メトキシ
エチルカルバモイルメトキシ、カルボキシプロピルオキ
シ、メチルスルホニルエトキシ、エトキシカルボニルメ
トキシ)、アリールオキシ基(例えば、4−メチルフェ
ノキシ、4−クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキ
シ、4−カルボキシフェノキシ、3−エトキシカルボキ
シフェノキシ、3−アセチルアミノフェノキシ、2−カ
ルボキシフェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセ
トキシ、テトラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキ
シ)、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ基
(例えば、メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニ
ルオキシ)、アシルアミノ基(例えば、ジクロルアセチ
ルアミノ、ヘプタフルオロブチリルアミノ)、アルキル
もしくはアリールスルホンアミド基(例えば、メタンス
ルホンアミノ、トリフルオロメタンスルホンアミノ、p
−トルエンスルホニルアミノ)、アルコキシカルボニル
オキシ基(例えば、エトキシカルボニルオキシ、ベンジ
ルオキシカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニ
ルオキシ基(例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、
アルキル・アリールもしくはヘテロ環チオ基(例えば、
エチルチオ、2−カルボキシエチルチオ、ドデシルチ
オ、1−カルボキシドデシルチオ、フェニルチオ、2−
ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、テトラゾリ
ルチオ)、アリールスルホニル基(例えば、2−ブトキ
シ−5−tert−オクチルフェニルスルホニル)、アリー
ルスルフィニル基(例えば、2−ブトキシ−5−tert−
オクチルフェニルスルフィニル)、カルバモイルアミノ
基(例えば、N−メチルカルバモイルアミノ、N−フェ
ニルカルバモイルアミノ)、5員もしくは6員の含窒素
ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリ
アゾリル、テトラゾリル、1,2−ジヒドロ−2−オキ
ソ−1−ピリジル)、イミド基(例えば、スクシンイミ
ド、ヒダントイニル)、アリールアゾ基(例えば、フェ
ニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ)等である。もち
ろんこれらの基はさらにR4 の置換基で挙げた基で置換
されていてもよい。また、炭素原子を介して結合した離
脱基として、アルデヒド類またはケトン類で四当量カプ
ラーを縮合して得られるビス型カプラーがある。本発明
の離脱基は、現像抑制剤、現像促進剤等写真的有用基を
含んでいてもよい。好ましいXは、ハロゲン原子、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アルキルもしくはアリー
ルチオ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニ
ル基、カップリング活性位に窒素原子で結合する5員も
しくは6員の含窒素ヘテロ環基である。さらに好ましく
はアリールチオ基である。
【0024】一般式(Ia)で表されるシアンカプラー
は、R1 、R2 、R3 、R4 またはXの基が一般式(I
a)で表されるシアンカプラー残基を含有していて二量
体以上の多量体を形成していたり、R1 、R2 、R3
4 またはXの基が高分子鎖を含有していて単独重合体
もしくは共重合体を形成していてもよい。高分子鎖を含
有している単独重合体もしくは共重合体とは一般式(I
a)で表されるシアンカプラー残基を有する付加重合体
であり、エチレン型不飽和化合物の単独もしくは共重合
体が典型例である。この場合、一般式(Ia)で表され
るシアンカプラー残基を有するシアン発色繰り返し単位
は重合体中に1種類以上含有されていてもよく、共重合
成分としてアクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、マレイン酸エステル類の如き芳香族一級アミン現像
薬の酸化生成物とカップリングしない非発色性のエチレ
ン型モノマーの1種または1種以上を含む共重合体であ
ってもよい。以下に本発明のカプラーの具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】本発明の化合物およびその中間体の合成方
法は、公知の方法によって合成することができる。例え
ば、J.Am.Chem.Soc., 80号,5332(1958)、
J.Am.Chem.Soc., 81号,2452(1959)、J.A
m.Chem.Soc., 112号,2465(1990)、Org.S
ynth., I ,270(1941)、J.Chem.Soc.,514
9(1962)、Heterocycles, 27号,2301(1
988)、Rec.Trav.chim., 80,1075(196
1)等に記載の方法、それらに引用されている文献また
は類似の方法によって合成することができる。次に具体
的に合成例を示す。 (合成例1)例示化合物(9)の合成 下記ルートにより例示化合物(9)を合成した。
【0036】
【化16】
【0037】2−アミノ−4−シアノ−3−メトキシカ
ルボニルピロール(1a)(66.0g、0.4mol )
のジメチルアセトアミド(300ml)溶液に、室温に
て3,5−ジクロロベンゾイルクロライド(2a)(8
3.2g、0.4mol )を加え、30分間攪拌する。水
を加え酢酸エチルで2回抽出する。有機層を集め、水お
よび飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥す
る。減圧下溶媒を留去し、アセトニトリル(300m
l)から再結晶すると、化合物(3a)(113g、8
4%)を得た。
【0038】(3a)(101.1g、0.3mol )の
ジメチルホルムアミド(200ml)溶液に水酸化カリ
ウム(252g、4.5mol )の粉末を室温にて加えよ
く攪拌する。水冷下、ヒドロキシルアミン−o−スルホ
ン酸(237g、2.1mol)を、温度が急激に上がら
ないように注意し、少しずつ添加し、添加後30分攪拌
する。0.1N塩酸水溶液を滴下し、pH試験紙を見な
がら中和する。酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水お
よび飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥す
る。減圧下、溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー
(展開溶媒、ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製す
ると化合物(4a)(9.50g、9%)が得られた。
【0039】(4a)(7.04g、20mmol)のアセ
トニトリル(30ml)溶液に室温にて四塩化炭素(9
ml)を加え、続いてトリフェニルホスフィン(5.7
6g、22mmol)を加え8時間加熱還流する。冷却後、
水を加え酢酸エチルで3回抽出する。有機層を水および
飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。減
圧下、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒、ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精
製すると(5a)(1.13g、17%)が得られた。
【0040】得られた(5a)1.8gと12.4gの
(6a)をスルホラン2.0mlに溶解し、さらに1.
5gのチタニウムイソプロポキシド1.5gを添加し
た。反応温度を110℃に保ち、1.5時間反応させた
後、酢酸エチルを加え水洗浄した。酢酸エチル層を乾燥
後、留去し、残渣カラムクロマトグラフィーで精製する
ことにより目的の例示化合物(9)を1.6g得た。融
点は97〜98℃であった。
【0041】本発明のシアンカプラーをハロゲン化銀カ
ラー感光材料に適用する場合には、本発明のカプラーを
含有する層を支持体上に少なくとも1層有すればよく、
本発明のカプラーを含有する層としては、支持体上の親
水性コロイド層であればよい。一般的なカラー感光材料
は、支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロ
ゲン化銀乳剤層および赤感性ハロゲン化銀乳剤層を少な
くとも一層ずつこの順で塗設して構成することができる
が、これと異なる順序であっても良い。また、赤外感光
性ハロゲン化銀乳剤層を前記の感光性乳剤層の少なくと
も一つの替りに用いることができる。これらの感光性乳
剤層には、それぞれの波長域に感度を有するハロゲン化
銀乳剤と、感光する光と補色の関係にある色素を形成す
るカラーカプラーを含有させることで減色法の色再現を
行うことができる。ただし、感光性乳剤層とカラーカプ
ラーの発色色相とが、上記のような対応を持たない構成
としても良い。
【0042】本発明のカプラーを感光材料に適用する場
合には特に赤感性ハロゲン化銀乳剤層に使用することが
好ましい。本発明のカプラーの感光材料中への添加量
は、ハロゲン化銀1モル当り一般に1×10-3モル〜1
モル、好ましくは2×10-3モル〜5×10-1モルであ
る。また、本発明のシアンカプラーの好ましい塗布量
は、感光材料1m2 当り2.0×10-6モル〜2.0×10
-3モルであり、さらに好ましくは、2.0×10-5モル〜
1.0×10-3モルである。本発明のシアンカプラーは、
本発明以外のシアンカプラーと任意に混合して用いるこ
とができるが、本発明のシアンカプラーの使用比率が5
モル%以上が好ましく、さらには30モル%以上が好ま
しい。シアン発色性乳剤層の好ましいハロゲン化銀塗布
量は、銀換算塗布量で0.05〜0.50g/m2 、さ
らに好ましくは0.07〜0.30g/m2 である。
【0043】本発明において、前記カプラーを感光層に
添加するためには、公知の種々の技術を適用することが
できる。通常、オイルプロテクト法として公知の水中油
滴分散法により添加することができ、溶媒に溶解した
後、界面活性剤を含むゼラチン水溶液に乳化分散させ
る。あるいは界面活性剤を含むカプラー溶液中に水ある
いはゼラチン水溶液を加え、転相を伴って水中油滴分散
物としてもよい。カプラー分散物から、蒸留、ヌードル
水洗あるいは限外濾過等の方法により、低沸点有機溶媒
を除去した後、写真乳剤と混合してもよい。
【0044】このようなカプラーの分散媒としては誘電
率(25℃)2〜20、屈折率(25℃)1.5〜1.
7の高沸点有機溶媒および/または水不溶性高分子化合
物を好ましく用いることができる。本発明においてカプ
ラーに対する分散媒の比率(重量)は好ましくは0.1
〜10さらに好ましくは1〜7である。本発明のカプラ
ーは特開昭62−215272号明細書137頁〜14
4頁に記載の一般式(A)、(B)、(C)、(D)お
よび(E)で表される高沸点有機溶媒(具体例P−1〜
P−96)を用いて分散することが好ましい。なかでも
一般式(A)で表されるリン酸エステル系の化合物の使
用が好ましい。
【0045】次に本発明において用いられる一般式(H
a)または(Hb)で表されるシアヌルクロライド系化
合物(硬膜剤)について説明する。一般式(Ha)のR
21およびR22の表すアルキル基は例えばメチル基、エチ
ル基、ブチル基等であり、またそれらの表すアルコキシ
基はメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等である。さ
らにR21、R22の表す−OM基のMは1価金属原子であ
り、例えばナトリウム原子、カリウム原子である。また
前記一般式(Ha)で示されるシアヌルクロライド系硬
膜剤については米国特許第3,645,743号、特公
昭47−6151号、同47−33380号、同51−
9607号、特開昭48−19220号、同51−78
788号、同52−60612号、同52−12813
0号、同52−130326号、同56−1043号に
記載があり、その中から前記規準に照らして使用するこ
とができる。次に一般式(Hb)のR23、R24の表すア
ルキル基は例えばメチル基、エチル基、ブチル基等であ
り、アルコキシ基はメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ
基等であり、−OM基のMは1価金属原子であり、例え
ばナトリウム原子、カリウム原子である。またLの表す
アルキレン基は、例えばメチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基等であり、アリーレン基は、例えばp−、o−
あるいはm−フェニレン基等である。前記一般式(H
b)で示されるシアヌルクロライド系硬膜剤について
は、カナダ特許895,808号、特公昭58−335
42号、特開昭57−40244号に記載があり、前記
規準に照らして選んで使用することができる。本発明に
係る前記一般式(Ha)や(Hb)で表される化合物は
塗設される全層に拡散してゆくので、ゼラチンをバイン
ダーとして使用する本発明に係るハロゲン化銀乳剤層あ
るいは非感光性親水層(補助層)の中から少なくとも1
層あるいは複数層を選んで添加すればよい。これらの化
合物の添加は水またはアルコール(例えばメチルアルコ
ール、エチルアルコール等)に溶かし、ゼラチン1g当
り1〜100mg、好ましくは5〜50mg添加され
る。添加方法はバッチ方式あるいはインライン方式のい
ずれでもよいが、インライン添加が好ましい。次に一般
式(Ha)または(Hb)で示される化合物の代表的な
具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】
【化20】
【0050】本発明において、ハロゲン化銀カラー写真
感光材料の写真構成層に含まれるカルシウム原子の全含
有量は感光材料1m2 当り15mg以下であり、好まし
くは13mg以下である。該カルシウム量は主として写
真構成層中にバインダーとして用いられるゼラチン中に
含有されているカルシウム量に依存する。特にカルシウ
ムを除去する操作をしなければ、ハロゲン化銀写真感光
材料中には、16mg/m2 以上のカルシウムが含有さ
れているのが通常である。本発明はどの様なゼラチンを
用いてもカルシウム含有量が15mg/m2 以下のハロ
ゲン化銀写真感光材料であればよいが、具体的にはイオ
ン交換樹脂あるいは透析処理等によって作製したカルシ
ウム含有量の少ないゼラチンを好ましく用いることがで
きる。カルシウム含有量の少ないゼラチンとは、一般的
に100ppm以下をいう。本発明においては、カルシ
ウム含有量の少ないゼラチンとカルシウム含有量の多い
(一般的には2500〜4500ppm)ゼラチンを併
用して用いることができるが、現像処理のカラー写真を
高湿度下で、長期間保存したときに生じやすい画像の鮮
鋭度の劣化を防ぐために、写真構成層中のカルシウム含
有量は本発明の範囲が好ましく用いられる。
【0051】本発明のシアンカプラーを高沸点有機溶媒
中に溶解し、ゼラチン水溶液中に乳化分散する際や、ハ
ロゲン化銀乳剤等を支持体上に塗布する際に界面活性剤
が使用されるが、上記のように写真構成層中のカルシウ
ム含有量が少ない系ではアニオン性界面活性剤の使用が
好ましい。本発明において好ましく使用されるアニオン
性界面活性剤は下記一般式(W−I)で表すことができ
る。 一般式(W−I) R−X 式中、Rは炭素数8以上の置換もしくは無置換のアルキ
ル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基およびヘテロ環基を表し、Xは−COO
M、−SO3 M、−OSO3 M、−OP(OM)2 、−
P(=O)(OM) 2 を表し、特に−SO3 Mが好まし
い。Mは水素原子、カリウム、ナトリウムまたはアンモ
ニウムを表す。置換基としては、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基の場合、−O
R、−SR、−N(R)R′、−NHCOR、−N
(R)COR′、−COR、−COOR、−NHSO2
R、−CONHR、−SO2 NHR、ハロゲン(F、C
l、Br)、−CN、上述のXである。ここでRとR′
はそれぞれ上に述べたアルキル基、シクロアルキル基、
アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基を表し、炭素数
は1以上である。アリール基およびヘテロ環基の置換基
としては、上述の置換基を含め、アルキル基、アリール
基等である。一般式(W−I)で示されるR−Xにおい
て好ましい化合物はRが炭素数8以上30まで(ポリマ
ーは構成ユニット1単位に対して)のアルキル基、アル
ケニル基およびアリール基である。これらのアニオン性
界面活性剤の具体例としては、前掲特開昭62−215
272号の第203頁〜204頁に記載のW−1〜W−
32やサポニンを挙げることができる。これらの界面活
性剤を用いて本発明のシアンカプラーを乳化分散する際
には、公知のいかなる方法を用いても良いが、好ましく
はシアンカプラーを水に難溶な沸点160℃以上の高沸
点有機溶媒および低沸点の補助有機溶媒および/または
有機溶媒可溶性の重合体に溶解したものを、ゼラチン等
の水溶性高分子を含む水性媒体中に分散することができ
る。この際に界面活性剤はカプラーを溶解した液中に含
有されていても、水性媒体中に含有されていても、その
両方に含有されていてもよい。本発明において、アニオ
ン性界面活性剤は好ましくは、0.03〜0.80g/
2 、さらに好ましくは0.05〜0.30g/m2
範囲で用いることができる。さらに前記のアニオン性界
面活性剤のほかに、必要に応じてフッ素化炭化水素基を
有する界面活性剤、カチオン性界面活性剤またはベタイ
ン系界面活性剤を使用することもできる。
【0052】本発明でいう「感光性」あるいは「非感光
性」とは、可視光だけでなく、赤外波長領域の電磁波に
対する感応性をも含む意味で用いられている。本発明の
カラー写真感光材料は、支持体上にイエロー発色性ハロ
ゲン化乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層およ
びシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層ず
つ塗設して構成される。一般には、支持体側からイエロ
ー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン
化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層の順で塗
設される。可視光に感光性を有する乳剤を用いた場合に
は、それぞれの波長域に感度を有するハロゲン化銀乳剤
と、感光する光と補色の関係にある色素−すなわち青に
対するイエロー、緑に対するマゼンタそして赤に対する
シアン−を形成する所謂カラーカプラーを含有させるこ
とで減色法の色再現を行うことができる。ただし、感光
層とカプラーの発色色相とは、上記のような対応を持た
ない構成としても良い。
【0053】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤としては
迅速処理の目的のために沃化銀を実質的に含まない塩化
銀含有率90モル%以上、さらには95モル%以上、特
に98モル%以上の塩化銀または塩臭化銀を用いるのが
好ましい。乳剤のハロゲン組成は粒子間で異なっていて
も同じであってもよいが、粒子間で同じハロゲン組成を
有する乳剤を用いると、各粒子の写真性能を均質にする
ことが容易であり、好ましい。また、ハロゲン化銀乳剤
粒子内部のハロゲン組成分布については、ハロゲン化銀
粒子のどの部分をとっても組成が同じである所謂均一型
構造の粒子や、ハロゲン化銀粒子内部のコア(芯)とそ
れを取り囲むシェル(殻)(一層または複数層)とでハ
ロゲン組成の異なる所謂積層型構造の粒子、あるいは粒
子内部もしくは表面に非層状にハロゲン組成の異なる部
分を有する構造(粒子表面にある場合は粒子のエッジ、
コーナーあるいは面上に異組成の部分が接合した構造)
の粒子等を適宜選択して用いることができる。高感度を
得るには、均一型構造の粒子よりも後二者のいずれかを
用いることが有利であり、耐圧力性の面からも好まし
い。ハロゲン化銀粒子が上記のような構造を有する場合
には、ハロゲン組成において異なる部分の境界部は、明
確な境界であっても、組成差により混晶を形成して不明
確な境界であっても良く、また積極的に連続的な構造変
化を持たせたものであっても良い。こうした高塩化銀乳
剤においては臭化銀富有相を先に述べたような層状もし
くは非層状にハロゲン化銀粒子内部および/または表面
に局在して有する構造のものが好ましい。上記局在相の
ハロゲン組成は、臭化銀含有率において少なくとも10
モル%のものが好ましく、20モル%を越えるものがよ
り好ましい。そして、これらの局在相は、粒子内部、粒
子表面のエッジ、コーナーあるいは面上に存在するがで
きるが、粒子のコーナー部に存在するものが特に好まし
い。一方、感光材料が圧力を受けたときの感度低下を極
力抑える目的で、粒子内のハロゲン組成の分布の小さい
均一型構造の粒子を用いることも好ましく行われる。
【0054】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は、0.1μm〜2μmが好ましい。ま
た、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分
布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%以
下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以
下、最も好ましくは7%以下の所謂単分散なものが好ま
しい。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の
単分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重
層塗布することも好ましく行われる。写真乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十四面体あるい
は八面体のような規則的な(regular) 結晶形を有するも
の、球状、板状等のような変則的な(irregular) 結晶形
を有するもの、あるいはこれらの複合形を有するものを
用いることができる。また、種々の結晶形を有すものの
混合したものからなっていても良い。本発明においては
これらの中でも上記規則的な結晶形を有する粒子を50
%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%
以上含有するのが良い。また、これら以外にも平均アス
ペクト比(円換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8
以上の平板状粒子が投影面積として全粒子の50%を越
えるような乳剤も好ましく用いることができる。
【0055】本発明に用いる乳剤は、P. Glafkides著 C
himie et Phisique Photographique(Paul Montel 社
刊、1967年)、G. F. Duffin著 Photographic Emul
sion Chemistry (Focal Press 社刊、1966年)、V.
L. Zelikman et al著 Makingand Coating Photographi
c Emulsion (Focal Press社刊、1964年)等に記載
された方法を用いて調製することができる。すなわち、
酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでも良く、ま
た可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式とし
ては、片側混合法、同時混合法およびそれらの組み合わ
せ等のいずれの方法を用いても良い。粒子を銀イオン過
剰の雰囲気の下において形成させる方法(所謂逆混合
法)を用いることもできる。同時混合法の一つの形式と
してハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に保
つ方法、すなわち所謂コントロールド・ダブルジェット
法を用いることもできる。この方法によると、結晶形が
規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤を得
ることができる。
【0056】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、その
乳剤粒子形成もしくは物理熟成の過程において感度向
上、相反則特性や露光時の温度湿度依存性、潜像保存性
等を改良する目的で種々の多価金属イオン不純物を導入
することができる。使用する化合物の例としては、カド
ミウム、亜鉛、鉛、銅、タリウム等の塩、あるいは第VI
II族元素である鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウ
ム、オスミウム、イリジウム、白金等の塩もしくは錯塩
を挙げることができる。特に上記第VIII族元素は好まし
く用いることができる。これらの化合物の添加量は目的
に応じて広範囲にわたるがハロゲン化銀に対して10-9
〜10-2モルが好ましい。本発明に用いられるハロゲン
化銀乳剤は、化学増感および分光増感を施される。化学
増感は、不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感
あるいはセレン増感、金増感に代表される貴金属増感、
あるいは還元増感等を単独もしくは併用して用いること
ができる。分光増感は、本発明の感光材料における各層
の乳剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目
的で行われる。本発明においては目的とする分光感度に
対応する波長域の光を吸収する色素−分光増感色素を添
加することで行うことが好ましい。このとき用いられる
分光増感色素としては例えば、F. M. Harmer著 Heteroc
yclic compounds-Cyanine dyes and related compounds
(John Wiley & Sons New York, London社刊、1964
年)に記載されているものを挙げることができる。具体
的な化合物の例ならびに分光増感法は、特開昭62−2
15272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載の
ものが好ましく用いられる。
【0057】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶり
を防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種
々の化合物あるいはそれらの前駆体を添加することがで
きる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−2
15272号公報の第39頁〜第72頁に記載のものが
好ましく用いられる。本発明に用いる乳剤は、潜像が主
として粒子表面に形成される所謂表面潜像型乳剤、ある
いは潜像が主として粒子内部に形成される所謂内部潜像
乳剤のいずれのタイプのものであっても良い。
【0058】本発明に係わる感光材料には、画像のシャ
ープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧
州特許EP0,337,490A2号の第27頁〜第7
6頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオ
キソノール系染料)を該感光材料の680nmにおける
光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、
支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例
えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チ
タンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以
上)含有させるのが好ましい。
【0059】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーやピロロアゾールカ
プラーとの併用が好ましい。すなわち、発色現像処理後
に残存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化
学的に不活性で、かつ実質的に無色の化合物を生成する
化合物および/または発色現像処理後に残存する芳香族
アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的
に不活性で、かつ実質的に無色の化合物を生成する化合
物を同時または単独に用いることが、例えば処理後の保
存における膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカ
プラーの反応による発色色素生成によるステイン発生そ
の他の副作用を防止する上で好ましい。
【0060】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載
のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本発明
に係わる感光材料に用いられる支持体としては、反射型
支持体でも透過型支持体でも使用しうるが、本発明の目
的にとっては、特に反射型支持体が好ましい。またディ
スプレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔料
を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に
設けられた支持体を用いてもよい。さらに鮮鋭性を改良
するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン
化銀乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが好ましい。
特に反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるよ
うに、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設
定するのが好ましい。
【0061】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。
【0062】また、露光に際して、米国特許第4,88
0,726号に記載のバンド・ストップフィルターを用
いるのが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、
色再現性が著しく向上する。
【0063】本発明のカラー写真感光材料は、露光後カ
ラー現像、漂白定着、水洗処理(または安定化処理)が
施されるのが好ましい。漂白と定着は前記のような一浴
でなくて別個に行ってもよい。本発明のカラー写真感光
材料を用いるとカラー現像から水洗処理(または安定化
処理)まで4分以内で処理できる。さらに好ましくは3
分以内である。
【0064】本発明に係わる感光材料に適用されるハロ
ゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤等)および写真構
成層(層配置等)、並びにこの感材を処理するために運
用される処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公
報、特に欧州特許EP0,355,660A2(特開平
2−139544号)に記載されているものが好ましく
用いられる。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】また、塩化銀含有率が90モル%以上の高
塩化銀乳剤を使用するハロゲン化銀カラー感光材料の処
理方法として、特開平2−207250号の第27頁左
上欄〜34頁右上欄に記載の方法が好ましく適用され
る。
【0071】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれにより限定されるものではない。 実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体の上に以下
に示す層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗布液は
以下の様にして調整した 第五層の塗布液の調整 シアンカプラー(C−1)35.0g、高沸点有機溶媒
(Solv−3)140.0g,界面活性剤(W−2
1)14.0gに酢酸エチル100mlを加えて溶解
し、この溶液を高速攪拌乳化機により10%ゼラチン水
溶液に乳化分散させた。ゼラチンには脱カルシウム処理
した石灰処理ゼラチンを用いカルシウム含有量はゼラチ
ン固形分に対し100ppmであった。一方、塩臭化乳
剤A(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ
乳剤R 1 と0.44μmの小サイズ乳剤R2 との5:5
混合物(銀モル比)。粒子サイズの変動係数はそれぞれ
0.06と0.08。各乳剤とも粒子表面の一部に臭化
銀0.3モル%を局在含有させ、残りが塩化銀であるハ
ロゲン化銀粒子からなる)に下記に示す赤感光性増感色
素Eをハロゲン化銀1モル当り大サイズ乳剤に対しては
それぞれ1.0×10-4モル添加し、小サイズ乳剤に対
しては1.2×10-4モル加えたものを調製した。また
この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤を添加して
行われた。前記の乳剤分散物とこの乳剤とを混合溶解
し、以下に示す組成となるように第五層塗布液を調製し
た。第一層から第七層用の塗布液も第五層塗布液と同様
の方法で調製した。各層にはCpd−11とCpd−1
2をそれぞれ全塗布量が25.0mg/m 2 、50.0
mg/m2 となるように分割して添加した。各感光性乳
剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色素をそれぞれ
用いた。
【0072】
【表6】
【0073】
【表7】
【0074】
【表8】
【0075】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当り3.4×10-4モル、9.7×10-4モル、
5.5×10-4モル添加した。また、青感性乳剤層と緑
感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化
銀1モル当り、1×10 -4モルと2×10-4モル添加し
た。また、イラジエーション防止のために乳剤層に下記
の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0076】
【化21】
【0077】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換
算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙(第一層側のポリエチレンに
白色顔料(TiO 2)と青味染料(群青)を含む) 第一層(イエロー発色性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.88μmの大サイズ乳剤Aと、 0.70μmの小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ 分布の変動係数はそれぞれ0.08と0.10。各サイズ乳剤とも臭化銀0 .3モル%を粒子表面の一部に局在させ、残りが塩化銀であるハロゲン化銀 粒子からなる) 0.27 ゼラチン 1.20 イエローカプラー(ExY) 0.75 色像安定剤(Cpd−2) 0.02 色像安定剤(Cpd−1) 0.20 溶媒(Solv−1) 0.25 色像安定剤(Cpd−3) 0.10 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.80 混色防止剤(Cpd−4) 0.08 溶媒(Solv−6) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.25 溶媒(Solv−3) 0.25
【0078】 第三層(マゼンタ発色性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サイズ乳剤G1と 、0.39μmの小サイズ乳剤G2との6:4混合物(銀モル比)。粒子サ イズ分布の変動係数はそれぞれ0.10と0.08。各サイズ乳剤とも臭化 銀0.8モル%を粒子表面の一部に局在含有させ、残りが塩化銀であるハロ ゲン化銀粒子からなる) 0.13 ゼラチン 1.20 マゼンタカプラー(ExM) 0.16 色像安定剤(Cpd−5) 0.15 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−7) 0.01 色像安定剤(Cpd−8) 0.08 溶媒(Solv−3) 0.50 溶媒(Solv−4) 0.15 溶媒(Solv−5) 0.15 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.50 混色防止剤(Cpd−4) 0.04 溶媒(Solv−6) 0.01 溶媒(Solv−2) 0.18 溶媒(Solv−3) 0.18
【0079】 第五層(シアン発色性乳剤層) 前記の塩臭化銀乳剤 0.20 ゼラチン 1.85 シアンカプラー(C−1) 0.35 溶媒(Solv−3) 1.40 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.50 紫外線吸収剤(UV−1) 0.42 色像安定剤(Cpd−9) 0.15 色像安定剤(Cpd−5) 0.02
【0080】 第七層(保護層) ゼラチン 1.00 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.15 流動パラフィン 0.03 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 なお、各層の乳化物の乳化分散および塗布助剤として使
用したアニオン性界面活性剤(W−21)の総塗布量は
0.25g/m2 であった。ここで使用した化合物を以
下に示す。
【0081】
【化22】
【0082】
【化23】
【0083】
【化24】
【0084】
【化25】
【0085】
【化26】
【0086】
【化27】
【0087】
【化28】
【0088】
【化29】
【0089】このようにして得られた試料を試料101
とした。次に表9に示すようにシアンカプラーと硬膜剤
を変更した試料101〜112を作製した。なお、硬膜
剤は第二、四および六層中に分割して添加し、塗布され
たゼラチン1gに対し0.1ミリモルになるようにし
た。また感光材料中のカルシウム含有量は、カルシウム
含有量3000ppmのゼラチンと100ppmのゼラ
チンを混合して20mg/m2 となるようにした。
【0090】まず、試料101に感光計(富士写真フィ
ルム株式会社製、FWH型、光源の色温度3200°
K)を使用し、塗布銀量の約30%が現像されるような
グレイの露光を与えた。露光の終了した試料を、ペーパ
ー処理機を用いて、下記処理工程および処理液組成の液
を使用して、連続処理を実施し、ランニング平衡状態の
現像処理状態を作製した。
【0091】 処理工程 温 度 時 間 補充液* タンク容量 カラー現像 35℃ 45秒 161ml 17リットル 漂白定着 30〜35℃ 45秒 215ml 17リットル リンス 30℃ 90秒 350ml 10リットル 乾 燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2 当り
【0092】各処理液の組成は以下の通りである。 カラー現像液 タンク液 補充液 水 800ml 800ml エチレンジアミン−N,N,N′,N′− テトラメチレンホスホン酸 1.5g 2.0g 臭化カリウム 0.015g ── トリエタノールアミン 8.0g 12.0g 塩化ナトリウム 1.4g ── 炭酸カリウム 25g 25g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.0g 7.0g N,N−ビス(カルボキシメチル)ヒドラジン 4.0g 5.0g N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミン ・1Na 4.0g 5.0g 蛍光増白剤(WHITEX 4B 、住友化学製) 1.0g 2.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.45
【0093】 漂白定着液(タンク液と補充液は同じ) 水 400ml チオ硫酸アンモニウム(700g/リットル) 100ml 亜硫酸ナトリウム 17g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g 臭化アンモニウム 40g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 6.0 リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3pp
m以下)
【0094】次いで感光材料の未露光状態での保存性を
評価するために、塗布後の保存条件を下記〜の様に
変えた試料を作製した。 条件 25℃−相対湿度55% 20日 条件 25℃−相対湿度70% 20日 条件 35℃−相対湿度70% 20日 これら3つの条件で保存した試料101〜112に対
し、感光計(富士写真フィルム株式会社製FWH型、光
源の色温度3200°K)を用いてセンシトメトリー用
B.G.Rの3色分解フィルターを通して階調露光を与
えて、上記処理工程において発色現像処理を行った。シ
アン発色層の発色濃度が1.0を与えるために必要な露
光量の対数値(logE)を算出した。それぞれの試料
について条件を基準としたときの条件およびでの
必要露光量との差ΔlogEを表9に示す。このΔlo
gEが0に近いほど感度変動がなく好ましい。また、色
再現性の評価として、条件の試料を用い、シアン発色
部において640nmでの反射濃度1.0を与える部分
の430nmでの反射濃度DB を測定した。その値を表
9に示す。この値が小さい程シアン中のイエロー濁りが
なく色再現性上好ましい。
【0095】
【表9】
【0096】表9によれば本発明のシアンカプラーを用
いた試料(No. 103、104、107、108、11
1および112)では、本発明外のシアンカプラーを用
いた試料(No. 101、102、105、106、10
9および110)に比べてD B の値が低く色再現性が優
れていることがわかる。また、本発明のシアンカプラー
を用いた場合には、本発明の硬膜剤を用いた試料(No.
103および104)では高湿下に保存した場合の感度
低下が小さく抑えられているが、本発明外の硬膜剤を用
いた試料(No. 107、108、111および112)
では、感度低下が大きく実用上耐え得るものではないこ
とがわかる。また比較用のシアンカプラーを用いた場合
の感度低下は、いずれの硬膜剤によっても低減されず、
また、本発明のシアンカプラーと本発明の硬膜剤を組合
せた試料より大きいことがわかる。
【0097】実施例2 実施例1の試料101においてアニオン性界面活性剤を
(W−7)に変更し、第五層の組成と、硬膜剤を表10
の様に変更した試料201〜218を作製し、25℃−
相対湿度55%に10日間保存した。この試料を用い処
理後の色素画像のシャープネスの経時での劣化をCTF
値の劣化により評価した。CTFとは方形波形の露光を
空間周波数を変化させ与えた際に得られる画像のコント
ラストの減衰挙動を表す。ここでは、シアン濃度1.0
を与える露光量に対し空間周波数1.5サイクル/mm
の露光方形波のコントラストを0.2与えた時に得られ
る画像を用い評価した。発色現像処理直後の試料に対
し、70℃−相対湿度60%に21日間保存した後の試
料のコントラストの比率Zを算出した。このZの値が1
に近いほどコントラストが低下せず画像のシャープさが
保たれていることを示す。評価結果を表10に示す。
【0098】
【化30】
【0099】
【表10】
【0100】表10によれば、本発明のシアンカプラー
を用いた試料(No. 204〜218)は、比較用シアン
カプラーを用いた試料(No.201〜203)に比べて
色再現性に優れていることがわかる。また本発明のシア
ンカプラーと本発明の硬膜剤を組み合せて用いた試料
(No.205〜207、216〜218)では、本発明
外の硬膜剤を組み合せて用いた試料(No.208〜21
5)および比較用シアンカプラーを用いた試料(No.2
01および202)に対して処理後経時でのシャープネ
スの劣化が改良されていることがわかる。また本発明の
シアンカプラーと本発明外の硬膜剤を組み合せて用いた
試料においては硬膜剤の使用量を増しても処理後経時で
のシャープネスの劣化を抑えることができないことがわ
かる。
【0101】実施例3 実施例1の試料103において第五層の組成と、カルシ
ウム原子の全含有量を表11の様に変更した試料301
〜307を作製した。ゼラチンにはカルシウム含有量1
00ppmのカルシウム除去操作を行ったゼラチンとカ
ルシウム含有量3000ppmの高カルシウム含量のゼ
ラチンを混合して使用し、支持体上の写真構成層中のカ
ルシウム含有量を調節した。実施例2と同様の評価を行
った結果を表11に合せて示す。
【0102】
【表11】
【0103】表11から、本発明の試料においてカルシ
ウム含有量が15mg/m2 以下の試料では処理後経時
でのシャープネスの劣化がさらに改善されており、特に
12.5mg/m2 以下では劣化が小さいことがわか
る。
【0104】実施例4 実施例3の試料303において、第五層の高沸点有機溶
媒種と量を表12の様に変更し試料401〜411を作
製した。色再現性および色素画像の高温高湿下保存時の
シャープネスの劣化を評価した結果を表12に示す。
【0105】
【表12】
【0106】表12によれば、本発明の硬膜剤を用いれ
ば、本発明のシアンカプラーを用いると比較用シアンカ
プラーを用いた場合に比べて色再現性に優れ、処理後経
時でのシャープネスの劣化の少ないことがわかる。また
カプラーに対する高沸点有機溶媒の使用比率が高い試料
(No. 409〜411の比較)は色再現性およびシャー
プネスの劣化防止の点で有利であることがわかる。
【0107】実施例5 実施例3の試料303においてシアンカプラーとして例
示化合物2、25、39、49、51を用いた試料およ
び第五層の乳剤塗布量を0.12g/m2 に変更しシア
ンカプラーとして例示化合物4、15、17、20を用
いた試料を作製した。実施例1および2と同様の評価を
行ったところ同等の結果が得られた。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、色再現性に優れ、しか
も感光材料の未露光状態での保存安定性が良好で、処理
後高温高湿下に保存した場合の色素画像のシャープネス
の劣化の抑制されたハロゲン化銀カラー写真感光材料が
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/38 G03C 1/047 G03C 1/30 G03C 7/392

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層の
    少なくとも一層および非感光性親水性コロイド層の少な
    くとも一層からなる写真構成層を有するハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料において、該写真構成層の少なくとも
    一層が下記一般式(Ia)で表されるピロロアゾール型
    シアン色素形成カプラーの少なくとも1種を含有し、か
    つ下記一般式(Ha)または(Hb)で表されるシアヌ
    ルクロライド系化合物の少なくとも1種により硬膜され
    ていることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 【化1】 (一般式(Ia)中、Zaは、−NH−またはCH(R
    3 )−を表し、ZbおよびZcは、それぞれ−C
    (R4 )=または−N=を表す。R1 、R2 およびR3
    は、それぞれハメットの置換基定数σP 値が0.20以
    上の電子吸引性基を表す。ただし、R1 とR2 のσP
    の和は、0.65以上である。R4 は、水素原子または
    置換基を表す(ただし、Zaが−NH−を、Zbが−N
    =を、Zcが−C(R 4 )=を、それぞれ表す場合に
    は、R 4 は、脂肪族基、アリール基、アルキル・アリー
    ルもしくは複素環アシル基、アルキル・アリールもしく
    は複素環オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルフ
    ァモイル基、ヒドロキシ基、シアノ基またはニトロ基を
    表す。これらの基に含まれるアルキル基、アリール基も
    しくは複素環基は、さらに上記場合におけるR 4 で表さ
    れる置換基で置換されていてもよい。)。式中に2つの
    4 が存在する場合には、それらは同じであってもよい
    し、異なっていてもよい。Xは、水素原子または芳香族
    第一級アミンカラー現像主薬の酸化体とのカップリング
    反応により離脱する基を表す。R1 、R2 、R3 、R4
    またはXの基が2価の基になり、二量体以上の多量体
    や、高分子鎖と結合して単独重合体または共重合体を形
    成してもよい。)
  2. 【請求項2】 前記写真構成層に含有されるカルシウム
    原子の全含有量がハロゲン化銀カラー写真感光材料1m
    2 当り15mg以下であることを特徴とする特許請求項
    1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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