JPH05333366A - 空間光変調素子 - Google Patents

空間光変調素子

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JPH05333366A
JPH05333366A JP13658092A JP13658092A JPH05333366A JP H05333366 A JPH05333366 A JP H05333366A JP 13658092 A JP13658092 A JP 13658092A JP 13658092 A JP13658092 A JP 13658092A JP H05333366 A JPH05333366 A JP H05333366A
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JP
Japan
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light
layer
film
output light
shielding film
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Application number
JP13658092A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Takimoto
昭雄 滝本
Junko Asayama
純子 朝山
Koji Akiyama
浩二 秋山
Yasunori Kuratomi
靖規 藏富
Kuni Ogawa
久仁 小川
Yukio Tanaka
幸生 田中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高解像度で高輝度、大画面の映像を映し出す
投写型ディスプレイ装置にとって、読み出し光強度が強
くできる空間光変調素子を提供する。 【構成】 少なくとも光導電層107と液晶層111、
及び微小形状に分割された金属反射膜110と、それら
全ての金属反射膜と電気的に分離された金属からなる出
力遮光膜108からなる空間光変調素子において、前記
各々の分離された金属反射膜の一部と前記出力遮光膜の
一部が絶縁層109を介して接するものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写型ディスプレイ、
ホログラフィ−テレビジョンあるいは光演算装置に用い
られる空間光変調素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面、高密度画素からなる高品位テレ
ビが様々な方式で開発され実用化されている。中でも従
来のブラウン管方式に変わって液晶技術を使った投写型
ディスプレイの開発が盛んである。ブラウン管方式であ
ると高密度画素に対して画面の輝度が低下し暗くなる。
叉ブラウン管自身、大型化が困難である。一方、トラン
ジスタ駆動方式の液晶素子による投写型ディスプレイ装
置は有力な方法ではあるが、開口率が大きくならないこ
と、素子が高価であることが欠点として上げられてい
る。一方CRTを入力とした液晶ライトバルブは従来よ
り素子形状が簡単で且つCRTと液晶素子の利点を組み
合わせた装置として注目されている。(例えば特開昭6
3−109422) 近年は高感度な受光層アモルファ
スシリコンと液晶を組合せ、100インチ以上の大画面
で動画像を映し出すことが可能となった。また液晶材料
も高速応答可能な強誘電性液晶を用いて、より高速・高
解像度な液晶ライトバルブができるようになった。この
液晶ライトバルブは、強誘電性液晶の持つメモリ−性と
2値化特性を使った次世代の並列演算装置、光コンピュ
−ティング装置の核としても期待されている。
【0003】3次元立体動画映像を眼鏡なしに見ること
のできる装置としてホログラフィ−テレビジョンが注目
されている。特に書換え可能なホログラム記録媒体とし
て液晶表示素子が期待されている。現在のトランジスタ
駆動方式の液晶素子の解像度は12〜25lp/mmで
あり、今後200lp/mmを有する素子の実現が望ま
れている。
【0004】液晶層と光導電層からなる空間光変調素子
あるいは液晶ライトバルブにおいて、微小電極と遮光膜
を設ける従来例として特開昭62−40430、62−
169120がある。微小電極は多層誘電体薄膜の反射
層に対して製造が容易であることと、入射角度依存性の
無いこと及び反射能が高いことが上げられる。また投写
型ディスプレイの空間光変調素子として用いられた場合
は、開口率が大きく画素形状が鮮明であることから高品
位なテレビ画像が得られる。この素子に於いて遮光膜は
変調を受ける入射光が出力光に重畳されるのを防ぐため
に設けられる入力遮光膜と、読み出し光が光導電層に漏
れ込んで、スイッチングさせるのを防ぐ出力遮光膜の2
種類が必要である。これらの遮光層が光導電層と反射層
の間に設けられる場合は、電気絶縁性の膜が使われる。
直接透明性電極上に設けられる場合は電気絶縁性である
必要はない。
【0005】一方我々は遮光層を形成する以下の方法を
提案している。 1) 光導電層と強誘電性液晶層、反射膜とで構成され
る空間光変調素子において、光導電層上に一様に金属反
射膜を形成し、その上に一様に高分子配向膜を形成す
る。微小形状の画素パタ−ンをレジスト膜で前記した一
様な高分子膜上に形成し、画素間の配向膜を除去する。
続いて陽極酸化法によって画素間の金属反射膜を酸化絶
縁膜として遮光膜を形成する方法である。 2)或は、光導電層と液晶層、及びそれらの層間の同一
平面内に微小形状に分割された金属反射膜とで構成され
る空間光変調素子において、金属からなる出力遮光膜を
この微小形状の金属反射膜とは異なる平面内に設ける構
造とする方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電気絶縁性材料で一様
な遮光膜を光導電層と反射層の間に設置する構造(例え
ば特開昭62−40430号公報における素子構造)
は、入力遮光膜と出力遮光膜を兼用する。この場合製造
方法は容易であるが、光導電層と金属反射面の間に絶縁
層が介在し、駆動時の電荷蓄積による光導電特性、スイ
ッチング特性の劣化を伴う。一方画素に相当する部分に
遮光膜の存在しない素子構造、例えば特開昭62−16
9120号公報の第3図あるいは第4図は電気的絶縁層
の介在はない。しかし遮光膜形成には導電性の材料は不
向きであり、従って高分子中に色素あるいはカ−ボンを
含有させたものが用いられる。一般に含有量の増加に伴
って遮光度は増加するが高分子に対する含有量は膜形成
のための条件から上限があり、遮光度も限界がある。金
属薄膜を遮光膜と用いた場合、遮光度は膜厚数千Åで可
視光領域全域に渡ってほぼ完全に遮光することが可能で
ある。しかし出力光側の遮光層としては導電層を用いる
ことのできない素子構造であった。また前記した陽極酸
化膜を遮光膜で設ける場合も遮光度が不足する。
【0007】続いて我々が提案する、金属からなる出力
遮光膜と、これらの微小形状の金属反射膜とを異なる平
面内に設ける構造によって光導電層を金属薄膜で覆う場
合、簡単な製造方法で遮光を達成することが可能となっ
た。しかし、これらの金属反射面の形成される平面の間
から光導電層に漏れ入ってくる読みだし光を有効に遮断
するには、これら二つの平面の段差を極力小さくするこ
とが必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】少なくとも光導電層と液
晶層、及び微小形状に分割された金属反射膜と、それら
全ての金属反射膜と電気的に分離された金属からなる出
力遮光膜からなる空間光変調素子において、前記各々の
分離された金属反射膜の一部と前記出力遮光膜の一部が
絶縁層を介して接するものとする。
【0009】
【作用】本発明の空間光変調素子は書き込み光で光導電
層のアモルファスシリコン受光層に情報を書き込む。書
き込み光の強度に応じて受光層の電気抵抗は減少し、各
画素に相当する微小形状の金属反射膜と対抗する透明導
電性電極に挟まれた液晶層に印加される電圧が増大す
る。この電圧の大きさに応じて液晶層の配向が変化す
る。この液晶層を通過する直線偏光の読み出し光は、各
画素の金属反射膜で反射し再び液晶層を通過した後、検
光子を通り、出力光で、その光強度変化が読み出され
る。読み出し光の照射に依って光導電層がスイッチング
しないように遮光膜を光導電層上に設ける必要がある。
各画素においては、金属反射膜が遮光膜を兼ねる。一方
画素間は遮光膜として出力遮光膜を設ける。尚入射側に
は画素間の入射光の漏れによるクロスト−クと読みだし
側への漏れを防ぐために入力遮光膜を設ける。金属反射
膜と出力遮光膜の間に接する様に絶縁層を設けること
で、電気的に分離することができる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
【0011】図1に本発明の空間光変調素子の一実施例
の断面図を示す。素子の構成は、透明絶縁性基板101
(例えばガラス)上に書き込み光に対する入力遮光膜1
02(例えばアルミニウム、クロム、チタン等の金属薄
膜)及び透明導電性電極103(例えばITO、SnO
x)があり、受光層107(例えばダイオ−ド構造を有
するアモルファスシリコン半導体)が積層され、画素間
の出力遮光膜108(例えばアルミニウム、クロム、チ
タン等の金属薄膜)と、画素に相当する分離した微小形
状の金属反射層110(例えばアルミニウム、クロム、
チタン等の金属薄膜)が配置される。出力遮光膜108
と金属反射層110の間には絶縁層109(例えばシリ
コンと窒素、酸素、炭素及びそれらの組合せのいづれか
からなるアモルファス薄膜、厚み500〜3000Å)
を介在させて、電気的に分離する。液晶を配向する配向
膜113(例えばポリイミド等の高分子薄膜)が配置さ
れる。強誘電性液晶層111はスペ−サ−としての分散
されたビ−ズ112によってセル厚が制御される。対抗
側の透明導電性電極114上にも配向層113が一様に
成膜される。光導電層の成膜される基板側から書き込み
光121によって光書き込みされ、他方より読み出し光
119が液晶層111で変調され、金属反射層110よ
り出力光120がでる。偏光子117および検光子11
8を直交する配置とする。
【0012】光導電層107に使用する材料は例えば、
CdS,CdTe,CdSe,ZnS,ZnSe,Ga
As,GaN,GaP,GaAlAs,InP等の化合
物半導体、Se,SeTe,AsSe等の非晶質半導
体、Si,Ge,Si1-xx,Si1-xGex,Ge1-x
x(0<x<1)の多結晶または非晶質半導体、また、(1)
フタロシアニン顔料(Pcと略す)例えば無金属Pc,
XPc(X=Cu,Ni,Co,TiO,Mg,Si
(OH)2など),AlClPcCl,TiOClPc
Cl,InClPcCl,InClPc,InBrPc
Brなど、(2)モノアゾ色素,ジスアゾ色素などのア
ゾ系色素、(3)ペニレン酸無水化物およびペニレン酸
イミドなどのペニレン系顔料、(4)インジゴイド染
料、(5)キナクリドン顔料、(6)アントラキノン
類、ピレンキノン類などの多環キノン類、(7)シアニ
ン色素、(8)キサンテン染料、(9)PVK/TNF
などの電荷移動錯体、(10)ビリリウム塩染料とポリ
カーボネイト樹脂から形成される共晶錯体、(11)ア
ズレニウム塩化合物など有機半導体がある。また、非晶
質のSi,Ge,Si1-xx,Si1-xGex,Ge1-x
x(以下、a−Si,a−Ge,a−Si1-xx,a
−Si1-xGex,a−Ge1-xxのように略す)を光導
電層103に使用する場合、水素またはハロゲン元素を含
めてもよく、誘電率を小さくするおよび抵抗率の増加の
ため酸素または窒素を含めてもよい。抵抗率の制御には
p型不純物であるB,Al,Gaなどの元素を、または
n型不純物であるP,As,Sbなどの元素を添加して
もよい。このように不純物を添加した非晶質材料を積層
してp/n,p/i,i/n、p/i/nなどの接合を
形成し、光導電層107内に空乏層を形成するようにし
て誘電率および暗抵抗あるいは動作電圧極性を制御して
もよい。このような非晶質材料だけでなく、上記の材料
を2種類以上積層してヘテロ接合を形成して光導電層1
07内に空乏層を形成してもよい。また、光導電層10
7の膜厚は0.1〜10μmが望ましい。
【0013】絶縁層109として、Si、C,Ge、
N、O等の組合せからなるアモルファス薄膜は受光層と
して光感度の高いアモルファスシリコン層を用いる場
合、成膜方法が同一のCVD法で行える利点がある。誘
電率の高い絶縁膜としてTaOは、液晶配位への影響が
少ない。
【0014】配向膜113は強誘電性液晶分子の配向を
層方向と平行になるように設定してある。配向膜の厚み
は1000Å以下であり、望ましくは100Å以下であ
る。配向膜としてはナイロン、ポリイミド等の高分子膜
あるいはSiO2斜方蒸着膜がある。特に電気的特性の
優れた配向膜としては例えば特願平3−1145があ
る。偏光子117および検光子118の偏光方向は互い
に直交である。 液晶層111の液晶材料としては、強
誘電性液晶のカイラルスメクティックC液晶を用いる。
強誘電性液晶層の厚みは、反射型空間光変調素子の場合
であるのでおおよそ1μmに設定するのが出力光のコン
トラストが高い。また金属薄膜の厚みは100〜200
0Å、最適には500〜1500Åである。
【0015】図1の本発明の空間光変調素子の作用を説
明する。本発明の空間光変調素子116は書き込み光1
21で光導電層のアモルファスシリコン受光層107に
情報を書き込む。書き込み光121の強度に応じて受光
層層107の電気抵抗は減少し、各画素に相当する微小
形状の金属反射膜110と対抗する透明導電性電極11
4に挟まれた液晶層111に印加される電圧が増大す
る。この電圧の大きさに応じて液晶層111の配向が変
化する。この液晶層を通過する直線偏光の読み出し光1
19は、各画素の金属反射膜110で反射し再び液晶層
を通過した後、検光子118を通り、出力光120で、
その光強度変化が読み出される。読み出し光119の照
射に依って光導電層107がスイッチングしないように
遮光膜を光導電層107上に設ける必要がある。各画素
においては、金属反射膜110が遮光膜を兼ねる。一方
画素間は遮光膜として出力遮光膜108を設ける。尚入
射側には画素間の入射光の漏れによるクロスト−クと読
みだし側への漏れを防ぐために入力遮光膜102を設け
る。図1の様に金属反射膜110と出力遮光膜108の
間に接する様に絶縁層109を設けることで、電気的に
分離することができる。出力遮光膜108が金属反射膜
110の下部に入り込むほど遮光度は良くなる。遮光膜
108と金属反射膜110の間、絶縁層109から漏れ
光が光導電層107に到達する程度はその絶縁層の厚み
によって変わるが、絶縁性が補償される限り薄い方が有
効に遮光が達成される。開口率の大きな素子構成は金属
反射膜110を大きくする事で可能である。
【0016】図2に示す素子構成は、図1の素子に於て
金属反射膜110をマスクとして画素間の領域の絶縁層
109を除去し分離することで出力遮光膜108の一部
を配向膜と接する構造とした例である。この素子構成に
よって画素間の液晶も出力遮光膜108の電位を制御す
ることで配向制御可能であり、大きなコントラストを有
する画像が得られる。
【0017】図3に示す素子構成は、出力遮光膜108
が金属反射膜110の上に位置する構成である。図1の
構成に対して開口率は小さくなるが、絶縁層109と出
力遮光膜108のパタ−ン形成を一回のフォトリソグラ
フィ−によって形成できる利点がある。また図2の構成
同様、配向膜に直接出力遮光膜、金属反射膜共に接する
ため液晶制御が容易である。
【0018】図4に示す素子構成は図1の素子に於て、
出力遮光膜を形成する前に整流性を有する受光層の例え
ばn層を除去することで画素間のクロスト−クの大幅な
減少を実現する場合である。低抵抗なn層と、界面が除
去されるからである。
【0019】(実施例1)図1に示す空間光変調素子を
作製した。55mm×45mm×1.1mmのガラス基
板101上に入力遮光膜102を真空蒸着法によりアル
ミニウム薄膜1000Åとクロム500Åを連続して積
層した。アルミニウムは遮光膜、クロムはその上部に成
膜されるアモルファスシリコン膜との密着性を向上する
ための層である。パタ−ン形成はポジレジストを使用し
てのリフトオフによって行なった。この膜上に0.1μ
m厚のITOをスパッタ法により成膜し、透明導電性電
極103を形成した。次に、プラズマCVD法により
2.2μm厚でp/i/nダイオ−ド構成のアモルファ
スシリコン受光層107として積層する。p層104
(膜厚1000Å)、i層105(膜厚1.8μm)、
n層106(膜厚3000Å)とした。有効面積は35
mm×35mmである。この有効面積内の膜上に真空蒸
着法によりアルミニウム薄膜1000Aを成膜し、フォ
トリソグラフィ−によって出力遮光膜108をパタ−ン
形成する。再びプラズマCVD法により、SiNx膜1
000Åを全面に成膜し出力遮光膜108を覆うように
してパタ−ン成型する。このSiNx膜は絶縁層109
を形成する。全面に金属反射膜のアルミニウム1000
Åを成膜後、各画素の大きさ20μm×20μmとして
ピッチ25μmによって1000×1000画素の互い
に分離された金属反射膜110を形成した。
【0020】ポリイミド配向膜110を積層し、配向処
理はナイロン布で表面を一定方向に擦って行なった。片
側のガラス基板114上におよそ1μmの液晶層厚みを
実現するのにイソプロピ−ルアルコ−ル中に分散させた
直径1μmのビ−ズをスプレ−によって撒く。その後、
両ガラス基板をUV硬化樹脂で基板周囲を封入し液晶セ
ルを作製した。このセルに真空中で強誘電液晶ZLI−
3654(メルク社製)を注入する。注入後均一配向を
得るため、ZLI−3654の相転移温度(62℃)以
上の温度に加熱した後、1℃/分以下の徐冷速度で室温
にもどし再配向させた。
【0021】偏光方向が互いに直交となるように偏光子
117および検光子118を配置して、空間光変調素子
116を作製した。この空間光変調素子に交流電圧を印
加して、入力光に白色光を用いて動作を確認した。その
結果、読み出し光に対する出力光の強度は、偏光子11
7、検光子118の損失分を考えなければ80〜90%
と非常に大きく、入力光121の強度が数μ十W/cm
2以上あれば、出力光120の立ち上がりが観測され、
入射光強度が小さくても十分動作することが確認でき
た。一定電圧下で入力光強度を増加したときの出力光強
度の変化を図5に示す。低光照度領域で中間調の出力が
あり、諧調を有する投写型ディスプレイの空間光変調素
子として使えることを示している。図6に駆動波形に対
する出力光120の時間応答変化を示した。ダイオ−ド
構造を有するアモルファスシリコン受光層107にとっ
て順方向バイアスとなる正電圧印加時は、液晶層に大き
な電圧が印可されパルス除去後も黒状態となるメモリ−
を示す。一方逆方向バイアスの負電圧印加時は、その入
射光121の強度変化に対して液晶層111に印加され
る電圧が変化する。パルス電圧除去後の液晶配向は入力
光の大きさに依存して中間調出力を示す。連続駆動をし
てもこの応答特性は変化ない。出力光のコントラスト比
も250:1以上と良好であり、漏れ光が少なく遮光が
良いことを示す。読み出し光118の強度は10万lu
xとした。光導電層は1lux程度でスイッチイングす
るこから遮光度が極めて良好であることを示している。
【0022】この様にして作製した空間光変調素子を投
射型ディスプレイとして評価した。図7に投写型ディス
プレイ装置の模式図を示す。本発明の空間光変調素子1
06に光書き込みをCRTディスプレイ701によって
行う。表示に用いた素子の画素数は縦480横650で
ある。読み出しの為の光源704(メタルハライドラン
プ)をコンデンサ−レンズ703で偏光ビ−ムスプリッ
タ702によって照射する。出力像はレンズ705で拡
大されスクリ−ン706に映し出される。CRT画面上
の各ドットが空間光変調素子の分離された画素内に書き
込まれると、スクリ−ン上では各画素は四角形状に変換
される。開口率は80%と大きく明るい画像が得られ、
100インチ相当の大きさに拡大した像はスクリ−ン上
で2000ル−メンの照度を持つ。画像はコントラスト
250:1、解像度は縦方向650本TVライイ数が確
認された。空間光変調素子に於いては50lp/mmの
解像度があることを意味する。動画像を出力したところ
ビデオレ−トの動きに対して残像はなく鮮明な高輝度画
像が得られた。カラ−画像をえるため、RGBそれぞれ
に対応したCRT管と空間光変調素子をセットにしたも
のを3組用意して、スクリ−ン上で合成した。良好なカ
ラ−映像がきめ細かく再現されており、画素間の領域は
漏れ光はほとんどなく画素部分の最大照度に対して1/
104以下であった。
【0023】(実施例2)図2に示した空間光変調素子
216を試作して、その画像評価を行なった。図1の素
子の作製同様に行えるが、異なるのは金属反射膜210
をマスクとして画素間の領域の絶縁層209の一部を除
去し分離することで出力遮光膜208の一部を配向膜と
接する構造としたことである。この素子構成によって画
素間の液晶も出力遮光膜208の電位を制御することで
配向制御可能であり、大きなコントラストを有する画像
が得られる。図1の構造では、画素間の液晶配向状態
は、絶縁層109が介在するため有効な制御が困難であ
る。図8に出力遮光膜に印可する電圧パルスの大きさに
対する出力光強度変化を示す。6Vの設定で良好な黒状
態を実現できる。
【0024】同様に図3の空間光変調素子316を試作
した。素子構成は、出力遮光膜308が金属反射膜31
0の上に位置する構成である。図1、図2の構成に対し
て開口率は小さくなるが、絶縁層309と出力遮光膜3
08のパタ−ン形成を一回のフォトリソグラフィ−によ
って形成できる利点がある。また図2の構成同様、配向
膜に直接出力遮光膜、金属反射膜共に接するため液晶制
御が容易である。
【0025】(実施例3)図4に示す空間光変調素子4
16を試作した。素子構成は、出力遮光膜408を形成
する前に整流性を有するn層406の一部を除去して、
画素間のクロスト−クの大幅な減少を実現する場合であ
る。低抵抗なn層と、界面が除去されるからである。画
素の大きさ10μm×10μm、画素間幅2μmのパタ
−ン形成を行なった。画素数は20000×20000
=4×106とした。一画素毎の光駆動を確認し、解像
度も100lpmを実現した。
【0026】上記の方法で作製した空間光変調素子41
6を用いて、図9に示すホログラフィ−テレビジョン装
置を組み立てて、その実時間表示される立体画像の再生
を確認した。コヒ−レント光としてHe−Neレ−ザ−90
1を用いて被写体906を照射し、コリメ−タ905を
通しての参照光とともにCCD907の撮像面上に干渉
縞パタ−ンを形成する。この画像デ−タをCRT909
に転送し空間光変調素子910に光書き込みして干渉縞
パタ−ンを再現する。読みだしにはコヒ−レント光のHe
−Neレ−ザ−901を使い反射モ−ドで立体像を観測し
た。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、高解像度で高輝度、大
画面の映像を映し出す投写型ディスプレイ装置にとっ
て、読み出し光強度が強くできる空間光変調素子を提供
する。また単純な構成と少ない工程で素子を作製できる
方法を提供する。この素子を用いてホログラフィ−テレ
ビジョン装置は、実時間で鮮明な立体像が得られる。画
素間の配向状態を制御できるため鮮明な画像を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例における空間光変調
素子の断面図
【図2】請求項2の発明の一実施例における空間光変調
素子の断面図
【図3】請求項3の発明の一実施例における空間光変調
素子の断面図
【図4】実施例3の空間光変調素子の一実施例の断面図
【図5】実施例1の空間光変調素子の光応答特性図
【図6】実施例1の空間光変調素子の時間応答特性図
【図7】実施例1の空間光変調素子を用いて作製した投
写型ディスプレイ装置の模式図
【図8】実施例2で作製した空間光変調素子の画素間の
出力遮光膜に印加する電圧値に対する出力光強度変化を
示した図
【図9】実施例3の空間光変調素子を用いて作製したホ
ログラフィ−テレビジョン装置の模式図
【符号の説明】
101 透明絶縁性基板 102 入力遮光膜 103 透明導電性電極 104 p層 105 i層 106 n層 107 アモルファスシリコン受光層 108 出力遮光膜 109 絶縁層 110 金属反射膜 111 液晶層 112 ビ−ズ 113 配向膜 114 透明導電性電極 115 透明絶縁性基板 116 空間光変調素子 117 偏光子 118 検光子 119 読みだし光 120 出力光 121 書き込み光
フロントページの続き (72)発明者 藏富 靖規 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 久仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田中 幸生 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも光導電層と液晶層、及び微小形
    状に分割された金属反射膜と、それら全ての金属反射膜
    と電気的に分離された金属の出力遮光膜からなる空間光
    変調素子において、前記各々の分離された金属反射膜の
    一部と前記出力遮光膜の一部が絶縁層を介して接するこ
    とを特徴とする空間光変調素子。
  2. 【請求項2】光導電層が整流性を有するアモルファスシ
    リコン層からなり、絶縁層が少なくともシリコンと窒
    素、酸素、炭素及びそれらの組合せのいづれかからなる
    アモルファス薄膜であることを特徴とする請求項1記載
    の空間光変調素子。
  3. 【請求項3】出力遮光膜の一部が配向膜と接する請求項
    1記載の空間光変調素子。
  4. 【請求項4】光導電層、微小に分割された金属反射膜、
    絶縁層、出力遮光膜の順に積層されることを特徴とする
    請求項3記載の空間光変調素子。
JP13658092A 1991-12-26 1992-05-28 空間光変調素子 Pending JPH05333366A (ja)

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JP13658092A JPH05333366A (ja) 1992-05-28 1992-05-28 空間光変調素子
US07/994,127 US5384649A (en) 1991-12-26 1992-12-21 Liquid crystal spatial light modulator with electrically isolated reflecting films connected to electrically isolated pixel portions of photo conductor
EP92121953A EP0552492B1 (en) 1991-12-26 1992-12-23 A spatial light modulator and a method for producing the same
DE69224468T DE69224468T2 (de) 1991-12-26 1992-12-23 Räumlicher Lichtmodulator und Herstellungsverfahren

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5798806A (en) * 1996-04-11 1998-08-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Spatial light modulator and projector

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US5798806A (en) * 1996-04-11 1998-08-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Spatial light modulator and projector

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