JPH0533039B2 - - Google Patents

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JPH0533039B2
JPH0533039B2 JP10838087A JP10838087A JPH0533039B2 JP H0533039 B2 JPH0533039 B2 JP H0533039B2 JP 10838087 A JP10838087 A JP 10838087A JP 10838087 A JP10838087 A JP 10838087A JP H0533039 B2 JPH0533039 B2 JP H0533039B2
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JP
Japan
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amino
phenylbutyric acid
phenethylhydantoin
acid
culture solution
Prior art date
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Application number
JP10838087A
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English (en)
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JPS63273498A (ja
Inventor
Koichi Nabe
Yutaka Nishida
Katsuhiko Nakamichi
Shigeru Nishimoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酵素法によるL−2−アミノ−4−フ
エニル酪酸の新規製法に関する。
(従来技術) 本発明の目的化合物L−2−アミノ−4−フエ
ニル酪酸は高血圧治療剤である2−オキソイミダ
ゾリジン誘導体の合成中間体として重要な物質で
あり、又、必須アミノ酸L−フエニルアラニンの
類似化合物として生化学分野で代謝拮抗作用など
の種々の用途を有する有用な物質である。
従来、L−2−アミノ−4−フエニル酪酸の製
法としては、2−オキソ−4−フエニル酪酸にア
クロモバクター属又はアシネトバクター属などの
微生物の培養液、該培養液から得た菌体又は該菌
体の処理物を作用させる生化学手法を用いる方法
(特開昭第60−156394号)が知られているが、こ
の方法は原料が高価であるため、必ずしも工業的
に有利な方法であるとはいえず、新しい方法の開
発が嘱望されていた。
(発明の構成及び効果) 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、フラボバ
クテリウム属に属する微生物又はその処理物を用
いてDL−5−フエネチルヒダントインをL−2
−アミノ−4−フエニル酪酸へ転換させうること
を見出し、本発明を完成するに至つた。
即ち、本発明によれば、L−2−アミノ−4−
フエニル酪酸は、DL−5−フエネチルヒダント
インからL−2−アミノ−4−フエニル酪酸を生
成する能力を有するフラボバクテリウム属微生物
の培養液、該培養液から得た菌体又は菌体処理物
をDL−5−フエネチルヒダントインに作用させ
ることにより製造することができる。
本発明に使用されるフラボバクテリウム属微生
物としてはDL−5−フエネチルヒダントインか
らL−2−アミノ−4−フエニル酪酸を生成する
能力を有するものであればよく、例えばフラボバ
クテリウム・エスピー(Flavobacterium sp.)
−3(微工研菌寄第6901号)が好ましい。本発
明で使用する微生物を培養する培地としては特に
限定されず、この分野で微生物の培養に用いるこ
とができるものであればよい。例えば、培地の炭
素源としては微生物が利用可能なものであれば、
いずれも使用でき、具体的にはグルコース、ラク
トース、シユクロース、マルトース、デキストリ
ン、グリセリン、ソルビトールなどの糖もしくは
糖アルコール、フマール酸、クエン酸などの有機
酸を好適に用いることができる。かかる炭素源の
培地への添加量は通常0.1〜10%程度とするのが
好ましい。窒素源としては、塩化アンモニウム、
硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム等の無機酸アンモ
ニウム塩、フマール酸アンモニウム、クエン酸ア
ンモニウム等の有機酸アンモニウム塩等を使用す
ることができる。更に、肉エキス、酵母エキス、
コーンステイープリカー、カゼイン加水分解物等
の天然有機窒素源も好適に使用することができ、
これらの天然有機窒素源は多くの場合、窒素源で
あるとともに炭素源としても用いることができ
る。窒素源の添加量は通常0.1〜10%の範囲が好
適である。また、無機塩類としては、例えば硫酸
第一鉄、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、リン
酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、塩化ナトリ
ウム等を適宜使用することができる。その使用量
は通常0.001〜1%の範囲が好適である。更に、
DL−5−(インドール−3−イル−メチル)ヒダ
ントイン等のヒダントイン化合物をDL−5−フ
エネチルセダントインからL−2−アミノ−4−
フエニル酪酸生成能力の誘導物質として培地に少
量添加することにより、好結果を得ることができ
る。
微生物の培養は常法により実施すればよく、例
えば、培地のPHを5〜9、好ましくは6〜8に調
製した後、菌株を接種し、20〜33℃、好ましくは
26〜30℃で通気又は攪拌下好気的に16〜72時間培
養する。
このようにして得られる培養液はそのままLD
−5−フエネチルヒダントインからL−2−アミ
ノ−4−フエニル酪酸への転換反応に用いても良
いが、該培養液から採取した菌体あるいは該菌体
の処理物(例えば、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥
菌体、菌体磨砕物、菌体処理物など)を酵素源と
して用いることもできる。又、菌体あるいは菌体
処理物を例えば含硫多糖類ゲル法(カラギーナン
ゲル法等)、ポリアクリルアミドゲル法、アルギ
ン酸ゲル法または寒天ゲル法などの公知方法によ
り固定化して使用することもできる。更に菌体抽
出物から公知方法を組み合わせて精製取得した酵
素も用いることができる。
かくして得られる微生物の培養液、該培養液か
ら採取した菌体もしくはその処理物とDL−5−
フエネチルヒダントインとの酵素反応は水溶液系
で実施することができる。
また、DL−5−フエネチルヒダントインは該
水溶液中で約0.1〜30W/V%となるように用い
るのが好ましい。
反応は約20〜60℃、とりわけ約30〜45℃で、PH
は約6〜10、とりわけ7〜9の条件下で好適に進
行する。
更に、本発明方法においては、反応液中に適宜
界面活性剤(例えば臭化セチルトリメチルアンモ
ニウム、トリトンX−100等)、有機溶媒(例え
ば、エタノール、ジメチルスルホキシド等)、無
機イオン(例えば、マンガンイオン、コバルトイ
オン等)を添加することにより反応時間の短縮あ
るいはL−2−アミノ−4−フエニル酪酸の蓄積
量の増加に有効な場合がある。
かくして、生成したL−2−アミノ−4−フエ
ニル酪酸は水に殆ど不溶であるため、そのまま採
取することができ、また、反応終了液に酸又はア
ルカリを加えて溶解させた後、濾過して不溶物を
除き、濾液を中和してL−2−アミノ−4−フエ
ニル酪酸結晶を析出させ、分離採取することもで
きる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中のDL−5−フエネチルヒダ
ントイン及びL−2−アミノ−4−フエニル酪酸
の定量は高速液体クロマトグラフイー法により行
い、L−2−アミノ−4−フエニル酪酸の確認は
反応液から取得した結晶の元素分析値並びに予め
合成したN−アセチル−DL−2−アミノ−4−
フエニル酪酸に市販のL型のみに作用するアミノ
アシラーゼを作用させて調製したL−2−アミノ
−4−フエニル酪酸と比旋光度、NMR及びIRス
ペクトルを比較するなどして行つた。
実施例 1 デキストリン2%、塩化アンモニウム0.4%、
酵母エキス0.1%、ペプトン0.1%、リン酸一カリ
ウム0.3%、リン酸二カリウム0.7%、硫酸マグネ
シウム・7水和物0.01%、硫酸第一鉄・7水和物
0.001%、硫酸マンガン・4〜6水和物0.003%、
DL−5−(インドール−3−イル−メチル)ヒダ
ントイン0.2%から成る培地50ml(PH7.0)を500
ml容振とうフラスコに充填し、120℃で10分間滅
菌した。該培地にフラボバクテリウム・エスピー
(Flavobacterium sp.)−3(微工研菌寄第
6901号)を接種後、28℃で24時間振とう培養し
た。該培養終了液にDL−5−フエネチルヒダン
トイン2.5gを加え、PHを水酸化ナトリウムで常に
8.5に保ち、37℃で2日放置し、L−2−アミノ
−4−フエニル酪酸2.1gを含む反応液を得た(転
換率84%)。該液に濃塩酸を加えてPH0.5とし、濾
過した後、濾液を水酸化ナトリウムで中和し、析
出した結晶を濾取することにより、L−2−アミ
ノ−4−フエニル酪酸の結晶1.9gを得た。(収率
90%) 融点;286〜288℃(分解) 旋光度;〔α〕22 D=+47°(C=1,1N−HCl) 実施例 2 Dl−5−フエネチルヒダントイン5.0gを約40ml
の0.02%臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶
液に懸濁し、水酸化ナトリウムを加えて溶解し
た。次いで、塩酸を加えてDL−5−フエネチル
ヒダントインをアモロフオス状とし、PHを8.5に
調製した後、水を加えて50mlとした。これに実施
例1と同様にして得た微生物の培養液100mlから
遠心分離にて採取した菌体を加えて懸濁した。該
懸濁液のPHを常に8.5に保ちながら37℃で2日間
放置しL−2−アミノ−4−フエニル酪酸4.7gを
含む反応液を得た(転換率94%)。以下、実施例
1と同様にしてL−2−アミノ−4−フエニル酪
酸の結晶4.3gを得た。(収率91%) 旋光度;〔α〕22 D=+47°(C=1,1N−HCl)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 フラボバクテリウム属に属し、DL−5−フ
    エネチルヒダントインからL−2−アミノ−4−
    フエニル酪酸を生成させる能力を有する微生物の
    培養液、該培養液から採取した菌体又は該菌体の
    処理物をDL−5−フエネチルヒダントインに作
    用させ、生成したL−2−アミノ−4−フエニル
    酪酸を採取することを特徴とするL−2−アミノ
    −4−フエニル酪酸の製法。
JP10838087A 1987-04-30 1987-04-30 L−2−アミノ−4−フェニル酪酸の製法 Granted JPS63273498A (ja)

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JPS63273498A JPS63273498A (ja) 1988-11-10
JPH0533039B2 true JPH0533039B2 (ja) 1993-05-18

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