JPH05329969A - 空洞含有フィルム - Google Patents

空洞含有フィルム

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JPH05329969A
JPH05329969A JP14051092A JP14051092A JPH05329969A JP H05329969 A JPH05329969 A JP H05329969A JP 14051092 A JP14051092 A JP 14051092A JP 14051092 A JP14051092 A JP 14051092A JP H05329969 A JPH05329969 A JP H05329969A
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Katsufumi Kumano
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空洞発現剤の種類および空洞の大きさを適性
化することによって、印刷や印字、複写などの鮮明で耐
久性のあり、従来の空洞含有ポリエステルフィルムに比
べ、隠ぺい度、白色度およびグロスのムラの少ないポス
ター、ラベル、装飾用ディスプレーとして好適な基材を
提供せんとするものである。 【構成】 内部に多数の空洞を含有する熱可塑性樹脂フ
ィルムからなる層(A)の少なくとも片面に熱可塑性樹
脂からなる層(B)を積層し、B層に含有する無機粒子
の量が1〜30重量%であり、無機粒子の平均1次粒子
径:R1が0.1〜2.0μm、平均2次粒子径:R2
がR1の1.0〜1.4倍、R2の99%がR1の4.
0倍以下であり、かつ無機粒子の最短重心感距離の平均
値がR1の5.0倍以下であることを特徴とする空洞含
有フィルム用包装材料を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラベル、ポスター、記
録紙、包装材料、印画紙などに用いる際、腰の強度を十
分持ち、フィルム内部に微細な空洞を多量に含有した描
画性を有するポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂を主原料とした紙代替物である
合成紙は、天然紙に比べて、耐水性、吸湿寸法安定性、
表面安定性、印刷の光沢性と鮮明性、機械的強度などに
優れている。近年、これらの長所を活かした用途展開が
進められている。合成紙の主原料としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステルなどが用いられてい
るがこの中でもポリエチレンテレフタレートを代表とす
るポリエステルは、耐熱性が高い点や、腰が強いという
点で優れており、広範な用途展開が可能である。ポリエ
ステルを主原料とした紙と類似した機能を有するフィル
ムを得る方法として、従来(1)微細な空洞をフィルム
内部に多量に含有させる方法や通常の平坦なポリエステ
ルフィルムを(2−1)サンドプラスト処理や(2−
2)ケミカルエッチング処理や(2−3)マット化処理
(マット剤をバインダーとともに積層する方法)などに
よって粗面化する方法、などが開示されている。これら
の中で、(1)の微細な空洞をフィルム内部に多量に含
有させる方法には、フィルム自体を軽量化できる点や適
度な柔軟性を付与できて、鮮明な印刷や転写が可能にな
るという利点がある。微細な空洞をフィルム内部に生成
させる方法として、従来、ポリエステルと相溶しないポ
リマーを押出機で溶融混練し、ポリエステル中に該ポリ
マーを微粒子に分散させたシートを得て更に該シートを
延伸することによって微粒子の周囲に空洞を発生させる
方法が開示されている。空洞のために用いられるポリエ
ステルに非相溶のポリマー(以下、空洞発現剤と呼ぶ)
としては、ポリオレフィン系樹脂(たとえば特開昭49
−134755号公報)やポリスチレン系樹脂(たとえ
ば特公昭49−2016号公報、特公昭54−2955
0号公報)やポリアリレート樹脂(たとえば特公昭58
−28097号公報)など多数提案されている。これら
の中でポリプロピレンやポリスチレンは、空洞ができや
すい点や密度が低い点、安価である点で特に好ましい。
しかしこれらのフィルムはこれまで、隠ぺい度や白色
度、グロスにムラがあったためポスターなどのディスプ
レー効果が劣るものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前期の欠
点、即ち、空洞の大きさを適性化することによって、印
刷や印字、複写などの鮮明で耐久性のあり、かつ隠ぺい
度や白色度にムラが無いラベル、ポスター、記録紙、伝
票、宅配便などの配送伝票、感圧紙、複写用紙、プリン
ター用紙などに好適な基材を提供せんとするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわちこれらを解決す
るための手段としての本発明の主旨は、空洞を多数含有
する熱可塑性樹脂フィルムからなる層(A)の少なくと
も片面に熱可塑性樹脂からなる層(B)を積層し、B層
に含有する無機粒子の量が1〜30重量%であり、無機
粒子の平均1次粒子径:R1が0.1〜1.0μm、平
均2次粒子径:R2がR1の1.0〜1.4倍、R2の
99%がR1の4.0倍以下であり、かつ無機粒子の最
短重心感距離の平均値がR1の5.0倍以下であること
を特徴とする空洞含有フィルムに関する。
【0005】本発明における基材となる熱可塑性樹脂は
ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンや
ポリアミド、ポリ塩化ビニルなどがあげられるが好まし
いのは以下に示すようなポリエステルである。本発明に
おけるポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン
酸又はそのエステルとエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、1、4−ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコールのごときグリコールとを重縮合させて製造され
るポリエステルである。これらのポリエステルは芳香族
ジカルボン酸とグリコールとを直接反応させてからほ
か、芳香族ジカルボン酸のアルキルエステルとグリコー
ルとをエステル交換反応させた後重縮合させるか、ある
いは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮
合させるなどの方法によって製造させる。かかるポリエ
ステルの代表例としてはポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンブチレンテレフタレートあるいはポリエチ
レン−2、6−ナフタレートなどが挙げられる。このポ
リエステルはホモポリマーであってもよく、第三成分を
共重合したものであっても良い。いずれにしても本発明
においては、エチレンテレフタレート単位、ブチレンテ
レフタレート単位あるいはエチレン−2、6−ナフタレ
ート単位が70モル%以上、好ましくは90モル%以
上、更に好ましくは96モル%以上であるポリエステル
が好ましい。
【0006】本発明においては内部に多数の空洞を含有
しなければならない。空洞を含有する方法は窒素などの
不活性ガスや発泡剤を熱可塑性樹脂に混合し、同時に押
し出す方法など公知の方法を用いることができるが、好
ましいのはポリエステルなどの基材となる樹脂に非相溶
の熱可塑性樹脂または無機粒子を混合、溶融押しだした
未延伸シートを少なくとも1軸に配向することにより空
洞を発現させる方法である。本発明に用いられるポリエ
ステルに非相溶性の熱可塑性樹脂は、上記したポリエス
テルに非相溶性のものでなければならない。具体的に
は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ
アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン
系樹脂、セルロース系樹脂などがあげられる。特にポリ
スチレン系樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン
などのポリオレフィン系樹脂が好ましい。本発明におい
ては、内部に多数の空洞を含有する熱可塑性樹脂フィル
ムからなる層(A)の少なくとも片面に熱可塑性樹脂か
らなる層(B)を積層し、フィルム中の空洞含有率が好
ましくは10〜50体積%、より好ましくは10〜30
体積%であることである。10体積%未満では描画性や
クッション性が無くなる。50体積%を越えると腰の弱
いフィルムとなる。
【0007】さらに本発明で重要である点は、B層に含
有する無機粒子の量が1〜30重量%であり、無機粒子
の平均1次粒子径:R1が0.1〜2.0μm、好まし
くは0.1〜1.0μm、平均2次粒子径:R2がR1
の1.0〜1.4倍、好ましくは1.0〜1.2倍、R
2の99%がR1の4.0倍以下であり、かつ無機粒子
の最短重心感距離の平均値がR1の5.0倍以下である
ことになることである。R1が0.1μm未満では隠ぺ
い度、白色度を十分に出すことができず、2.0μmを
こえると無機粒子から発現する空洞により表面強度が低
下する。またR2、R2の99%および最短重心感距離
の平均値が上述の範囲以上であると、無機粒子の分散状
態の不良により隠ぺい度および白色度のムラが生じる。
本発明における隠ぺい度(光線透過率)およびグロスの
ムラは平均の10%以下、白色度のムラは5.0未満が
好ましい。なお、本発明における平均1次粒子径とは無
機粒子1つ1つの円相当径(粒子断面積を求め、その面
積の真円の半径)であり、平均2次粒子径とは無機粒子
が1つ独立している場合はその円相当径、2つ以上凝集
した場合は凝集物を1粒子と仮定して求めた円相当径で
あり、最短重心間距離は各2次粒子径から最短距離で隣
接している別の2次粒子径との距離のことである。本発
明の空洞含有フィルムは表面粗さが1.0μm以下、好
ましくは0.3μm以下であることが望ましい。1.0
μmを越えるとプリンターなどで印字した場合の印字抜
けの原因となりやすい。
【0008】本発明の該ポリエステルと該ポリエステル
に非相溶性の熱可塑性樹脂を混合させた重合体混合物
は、たとえば、各樹脂のチップを混合し押出機内で溶融
混練した後、押出して固化することによって得られる方
法や、あらかじめ混練機によって両樹脂を混練したもの
を更に押出機より溶融押出して固化する方法や、ポリエ
ステルの重合工程においてポリエステルに非相溶性の熱
可塑性樹脂を添加し、かくはん分散して得たチップを溶
融押出して固化する方法などによっても得られる。固化
して得られた重合体(未延伸シート)は通常、無配向も
しくは弱い配向状態のものである。また、ポリエステル
に非相溶性の熱可塑性樹脂はポリエステル中に、球状も
しくは楕円球状、もしくは糸状など様々な形状で分散し
た形態をとって存在する。
【0009】該重合体混合物には、必要に応じて隠ぺい
性や描画性を向上させるため無機粒子を含有することが
できる。そのための無機粒子としてはアナターゼ型二酸
化チタン、ルチル型二酸化チタン、二酸化珪素、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、カオリ
ン、タルクなどがあげられるが特に限定されるものでは
ない。該重合体混合物には、用途に応じて着色剤、耐光
剤、蛍光剤、帯電防止剤などを添加することも可能であ
る。こうして得た重合体混合物は、更に速度差をもった
ロール間での延伸(ロール延伸)やクリップに把持して
拡げていくことによる延伸(テンター延伸)や空気圧に
よって拡げることによる延伸(インフレーション延伸)
などによって少なくとも1軸に配向処理する。このとき
に分散された該ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂
とポリエステルとの界面で剥離が起こり重合体混合物に
空洞が多数発生する。
【0010】さらにフィルム表面に塗布層を設けること
によって、インキやコーティング剤などの塗れ性や接着
性が改良される。該塗布層を構成する化合物としては、
ポリエステル系樹脂が好ましいが、この他にも、ポリウ
レタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル系樹
脂などの通常のポリエステルフィルムの接着性を向上さ
せる手段として開示させている化合物が適用可能であ
る。また塗布層を設ける方法としては、グラビアコート
方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレイコート
方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブ
レードコート方式、リバースロールコート方式など通常
用いられている方法が適用できる。塗布する段階として
は、配向処理を行う前の混合重合体物表面にあらかじめ
塗布する方法、1軸方向に配向した空洞含有フィルム表
面に塗布し、それを更に直角方向に配向させる方法、配
向処理の終了した空洞含有フィルム表面に塗布する方法
などのいずれの方法も可能である。本発明においては、
表層と中心層を積層したいわゆる複合フィルムとするこ
とが望ましい。その方法は特に限定されるものではな
い。しかし生産性を考慮すると、表層と中心層の原料は
別々の押出機から押出し、1つのダイスに導き未延伸シ
ートを得た後、少なくとも1軸に配向させる、いわゆる
共押出法による積層がもっとも好ましい。
【0011】本発明において特に重要な点は、B層の原
料の押出条件にある。すなわち、無機粒子の分散状態を
均一にするため、せん断力の強い状態を長時間加えなが
ら溶融混練し、さらに目の細かいフィルターでろ過しな
がら未延伸シートを得ることである。具体的には押出機
としては2軸押出機で、原料が押出機内のスクリューの
供給部に達してから、ダイスに到達するまで少なくとも
10分間以上混練し、かつフィルター孔の一片が15μ
m以下のフィルターでろ過する必要がある。この条件を
満たさない場合は、特に本発明のように無機粒子を1〜
30重量%、好ましくは2.5〜30重量%含有する熱
可塑性樹脂の場合に有効である。該重合体混合物を配向
処理する条件は、腰の強い空洞含有フィルムを得るため
の重要なポイントとなる。したがって本目的を達成する
ための条件はたとえば、もっとも一般的に行われている
逐次2軸延伸工程を例に挙げると、該重合体混合物の連
続シートを長手方向にロール延伸した後に、幅方向にテ
ンター延伸する逐次2軸延伸法の場合以下のようにな
る。ロール延伸(縦延伸)においては空洞を多数発現さ
せるため温度をポリエステルの2次転移温度+30℃以
下、倍率を2.0〜5.0とし、テンター延伸(横延
伸)においては破断せずに安定製膜するため温度を80
〜150℃、倍率を2.8〜5倍とする。さらに本発明
においては、延伸後の熱処理条件を以下に述べる方法で
実施することが望ましい。熱処理は延伸終了後、200
℃以上、好ましくは220℃以上、さらに好ましくは2
30℃以上で行わなくてはならない。また、このときに
3〜8%緩和させながら熱固定を行わなくてはならな
い。200℃未満または3%未満では150℃の熱収縮
率が2%未満、好ましくは1.7%未満、さらに好まし
くは1.5%未満の空洞含有フィルムは得られなし、重
ね書き性が良好にならない。
【0012】かくして得られた空洞含有フィルムは、表
層に含まれる空洞含有率が5体積%以下であることが好
ましい。5体積%をこえると表面強度が悪くなることが
ある。かくして得られた空洞含有ポリエステル系フィル
ムは、従来提案されているフィルムに比べ、隠ぺい度お
よび白色度のムラがないため、本発明の空洞含有フィル
ムを機材として用いた場合、ラベル、ポスター、カー
ド、記録用紙、包装材料、ビデオプリンター受像紙、バ
ーコードラベル、バーコードプリンター受像紙、感熱記
録紙、感圧記録紙、地図、無塵紙、表示板、白板、電子
白板、印画紙、化粧紙、壁紙、紙幣、離型紙、折り紙、
カレンダー、磁気カード、トレーシング紙、伝票、配送
伝票、感圧記録紙、複写用紙、臨床検査紙、建材、アン
テナ反射板、コンデンサ用フィルム、断熱材、化粧箱、
プリペイドカード、装飾用ディスプレーなどに用いるこ
とができる。
【0013】
【作用】本発明において、好ましくはポリエステルを用
いるのは、該空洞含有ポリエステルフィルムの耐熱性や
機械的強度を満足させるためである。本発明において、
ポリエステルに該ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹
脂を混合し、重合体混合物を得るのは、ポリエステル中
に該ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂の微細な粒
子を分散させて、次の配向処理によって生じる空洞の核
を作るためである。本発明において、該重合体混合物を
少なくとも一軸に配向するのは、重合体混合物に多数の
微細な空洞を発生させるためである。空洞を発生させる
ことによってフィルムは軽量化でき、作業性が良くな
り、面積当たりの価格も安くなる。また空洞を含有する
ことによって柔軟性が増し、印刷、転写を行うときに鮮
明な印刷、印字が可能となる。更に空洞を含有すること
によって、光線隠ぺい性や白さが得られる。さらにフィ
ルム表面にも該ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂
に由来する突起が多数形成され、鉛筆やボールペンによ
る筆記が可能になる。かくして得られた空洞含有ポリエ
ステルフィルムはポスター、ラベル、配送伝票、バーコ
ードラベル、受像紙などの用途に要求される耐熱性や機
械的強度に優れ、かつ、特に重ね書き性の要求される伝
票、配送伝票、感圧記録紙などに用いることができるも
のが得られた。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例を示す。本
発明に用いる測定・評価方法を以下に示す。
【0015】1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをフェノール(6重量部)とテトラクロロ
エタン(4重量部)の混合溶媒に溶解し、30℃で測定
した。
【0016】2)ポリスチレン系樹脂のメルトフローイ
ンデックス JIS−K7210に準じて200℃、荷重5kgで測
定した。
【0017】3)ポリプロピレン系樹脂のメルトフロー
インデックス JIS−K6758−1981に準じて行った。
【0018】4)表層の無機粒子の1次粒子径(R1
)、2次粒子径(R2 )および最短重心間距離(RN
) フィルムの断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製 S
−510型)で10000倍で写真撮影した後、エリオ
ニクス製画像処理装置を用いて測定した。
【0019】5)密度 フィルムを5.00cm×5.00cmの正方形に性格
に切り出し、その厚みを50点測定し平均厚みをtμm
とし、それの重さを0.1mgまで測定しwgとし、下
式によって計算した。
【0020】
【数1】 6)フィルムの平均空洞率 下式によって計算した。
【0021】
【数2】 ただし、
【0022】
【数3】
【0023】
【数4】 上式におけるxiはフィルム全体のi成分の重量分率、
diはi成分の真比重を表す。実施例中の計算において
用いた真比重の値は、ポリエチレンテレフタレート1.
40、一般用ポリスチレン1.05、ポリプロピレン
0.91、アナターゼ型二酸化チタン3.9、ルチル型
二酸化チタン4.2を用いた。
【0024】7)初期弾性率 フィルムを幅10mm、長さ間隔40mmにおいて引っ
張り試験機(島津製作所製オートグラフ)に取付け、2
00mm/分の速度で引っ張り、立ち上がりの伸びに対
する強度をkg/mm2 単位で求めた。
【0025】8)熱収縮率 フィルムを幅10mm、長さ250mmとり、200m
m間隔で印をつけ5gの一定張力下で固定し印の間隔A
を測る。続いて、3gの荷重をかけ30分間、150℃
雰囲気中のオーブンにいれた後の印の間隔Bを求め、以
下の式により熱収縮率とした。
【0026】
【数5】
【0027】9)光線透過率 JIS−K6714に準じ、ポイック積分球式H.T.
Rメーター(日本精密光学製)を用い、フィルムの光線
透過率を測定した。この値が小さいほど隠ぺい性が高
い。
【0028】10)グロス JIS−Z8741−1983に準じ、グロスメータV
GS−1001DP(日本電色工業社製)を用い、入射
角および反射角60゜における値を測定した。この値が
高いほど、光沢度が高くなることを示す。
【0029】11)白色度 色差計、N1001(日本電色工業社製)を用いて、J
IS−L1015−1981のB法(2波長法)により
測定した。なお、光線透過率、グロス、白色度は任意の
30点を測定したときの平均値と最大値または最小値の
うち絶対値の差の大きい方をばらつきとして記した。
【0030】12)表面粗さ JIS−B0601−1982に準じ、サーフコム30
0A型表面粗さ計(東京精密製)を用い触針径2μm、
触針圧30mg、測定圧30mg、カットオフ0.8m
gで中心線平均厚さを測定した。
【0031】実施例1 原料として固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレ
ート樹脂に85重量%にメルトフローインデックス2.
0g/10分一般用ポリスチレン15重量%を2軸スク
リュー押出機(A)に投入、別に(B)としてポリエチ
レンテレフタレート樹脂を95重量%、アナターゼ型二
酸化チタンを5重量%投入し、2軸スクリュー押出機を
2台直列につなぎ、原料がスクリューの供給部から2台
目のスクリューの出口まで約15分間混練し、一片が1
0μmの空孔のフィルターでろ過したものをT−ダイス
内でB/A/Bとなるように積層し、290℃で溶融押
出しし、静電気的に冷却回転ロールに密着固化し、約5
00μmの重合体混合物の未延伸シートを得た。引き続
き該未延伸シートをロール延伸機で90℃で3.4倍縦
延伸を行い、引き続きテンターで135℃で3.4倍横
延伸したあと235℃で3%緩和させながら熱処理し、
内部に多数の空洞を含有するポリエステルフィルムを得
た。厚みは4/42/4μmであった。得られたフィル
ムは隠ぺい度、白色度およびグロスのムラがなく良好で
あった。
【0032】実施例2 (B)の原料としてポリエチレンテレフタレート樹脂9
5重量%にルチル型二酸化チタンを5重量%用いた以外
は実施例1とまったく同様の方法において空洞含有フィ
ルムを得た。
【0033】実施例3 実施例2において、(A)の原料をポリエチレンテレフ
タレート樹脂85重量%、ポリスチレン樹脂17重量
%、アナターゼ型二酸化チタン5重量%にした以外はま
ったく同様の方法において空洞含有ポリエステルフィル
ムを得た。
【0034】実施例4 実施例3において、ポリスチレン樹脂を、ポリプロピレ
ン樹脂にした以外はまったく同様の方法において空洞含
有ポリエステルフィルムを得た。
【0035】実施例5 実施例2において、(B)の原料としてポリエチレンテ
レフタレート樹脂90重量%にルチル型二酸化チタンを
10重量%用いた以外は実施例1と全く同様の方法にお
いて空洞含有ポリエステルフィルムを得た。
【0036】実施例6 実施例1において、アナターゼ型二酸化チタンの代わり
に炭酸カルシウムを用い、厚みを5/40/5μmとな
るようにした以外はまったく同様の方法において空洞含
有ポリエステルフィルムを得た。
【0037】比較例1 実施例1においてB層の2軸スクリュー押出機を1台の
み用い混練時間を約2分間とした以外はまったく同様の
方法において空洞含有ポリエステルフィルムを得た。
【0038】比較例2 実施例1においてフィルターの空孔の一片を100μm
にした以外はまったく同様の方法において空洞含有フィ
ルムを得た。比較例1とともに、二酸化チタンの分散状
態の不良のため隠ぺい度、白色度およびグロスのムラが
生じてしまった。
【0039】比較例3 実施例1において、B層の二酸化チタンの量を40重量
%とした以外はまったく同様の方法において空洞含有ポ
リエステル系フィルムを得た。フィルターでの詰まりが
生じてしまい、積層フィルムがなかなか得られなかっ
た。また得られたフィルムも白色度およびグロスのムラ
が大きかった。
【0040】
【発明の効果】本発明の空洞含有ポリエステルフィルム
は、従来のポリスチレンやポリオレフィンを空洞発現剤
として用いて得られる空洞含有ポリエステルフィルムと
同様に、軽量性、柔軟性、隠ぺい性、艶消し性、描画性
などを有していると共に、従来の空洞含有ポリエステル
フィルムに比べ、重ね書き性が良好で表面強度のあるフ
ィルムが得られる。従って本発明の空洞含有ポリエステ
ルフィルムは、安価でラベル、ポスター、記録紙、包装
用材料などのきわめて広い分野で使用できるのみなら
ず、ポスター、ラベル、装飾用ディスプレーとして特に
有用なフィルムが得られた。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 利武 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 濱野 明人 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 熊野 勝文 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に多数の空洞を含有する熱可塑性樹
    脂フィルムからなる層(A)の少なくとも片面に熱可塑
    性樹脂からなる層(B)を積層し、B層に含有する無機
    粒子の量が1〜30重量%であり、無機粒子の平均1次
    粒子径:R1が0.1〜2.0μm、平均2次粒子径:
    R2がR1の1.0〜1.4倍、R2の99%がR1の
    4.0倍以下であり、かつ無機粒子の最短重心間距離の
    平均値がR1の5.0倍以下であることを特徴とする空
    洞含有フィルム
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