JPH05329818A - コンクリート型枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 迅速、容易に作業ができ、繰り返し使用でき
ると共に種々の異なる基礎寸法に対応し、長さの調整を
容易に設定できるコンクリート型枠の提供。 【構成】 複数の板状の平板１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ，
１ｅ，１ｆを差し込み継ぎ部材３で基礎寸法に対応して
設定する。各平板の長さ方向端部は差し込みコーナ部材
２及び逆差し込みコーナ部材４に差し込まれ、ビス等に
より締結される。差し込みコーナ部材２及び逆差し込み
コーナ部材４は、それぞれ蝶番等により折り畳み可能と
なっている。各平板の上部には、面取り部材５が配設さ
れ、各コーナ部分には縦面取り材６が配設される。施工
終了後、各板状平板は、差し込みコーナ部材２，逆差し
込みコーナ４及び差し込み継ぎコーナ部材３から取り外
され、差し込みコーナ部材２及び逆差し込みコーナ部材
４は平らに折り畳まれて他の部品とまとめて収納され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンクリート型枠に係
り、特に建設現場で機器等の基礎後打ちコンクリート用
の金属性型枠からなり、折り畳みで差し込み式の長さ調
整可能なコンクリート型枠に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、建設現場で機器基礎は、上面のコ
ンクリートレイタンスを除去し、機器を据え付け芯出し
後、後打ちのコンクリートを施工している。この場合、
機器の大きさ、種類等により基礎の寸法が異なるためコ
ンクリート型枠は、木製の板を用いて寸法を合わせ切り
し、釘を打って支えを入れ、基礎周囲を囲い型枠として
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、機器の種類、
大きさにより基礎の寸法が異なるため、その都度型枠を
制作しなければらず、木板を消耗すると共に型枠の制作
時には寸法取りと木板の切り合わせが要求され、型枠の
制作に手間と時間を要しており、しかも型枠の再使用が
できないので木板を廃棄しなければならなかった。

【０００４】本発明の目的は、上記した従来の課題を解
決し、種々の異なる基礎寸法に対応し、型枠の長さの調
整を容易に設定でき、しかもコンクリートの施工を迅
速、容易に行うことができ、型枠を繰り返し使用可能な
コンクリート型枠を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、複数の板状型枠と、これらの板状型
枠の長さ方向端部が差し込み固定可能で型枠の長さを調
整自在な差し込み継ぎ部材と、長さが調整された板状型
枠の長さ方向端部が差し込み固定可能で折り畳み自在に
設けられた差し込みコーナ部材と、この差し込みコーナ
部材と逆方向に折り畳み可能で長さが調整された板状型
枠の長さ方向端部が差し込まれ固定される逆差し込みコ
ーナ部材とを備えたことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】板状型枠とこれらの板状型枠を連結可能な差し
込み継ぎ部材により、型枠の長さを調整でき、種々の異
なる基礎寸法に対応できる。型枠は、差し込みコーナ部
材、逆差し込みコーナ部材及び差し込み継ぎ部材等の組
み合わせにより取り付けられ、コンクリートの施工を迅
速、容易に行うことができる。コンクリート施工の完了
後、上記した各部材を取り外し、コーナ部材は折り畳む
ことによって平らになり、各部品をまとめて収納でき
る。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は機器基礎に本発明の一実施例であるコンク
リート型枠を設置した状態を示す斜視図、図２は図１の
要部を拡大して示す要部拡大説明図である。このコンク
リート型枠においては、平板１と、差し込みコーナ部材
２と、差し込み継ぎ部材３と、逆差し込みコーナ部材４
と、面取り材５、縦面取り材６から主として構成されて
いる。

【０００８】平板１は、長さの異なる複数の種類１ａ，
１ｂ，１ｃ，１ｄ，１ｅ，１ｆからなっており、それぞ
れの平板は、図３に示すように縦方向の支持材と水平方
向の支持材により板状材を補強した軽金属製で形成され
ている。また、各平板１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ，１ｅ，
１ｆには、後記する面取り材５をビス５ａで締結するた
めのビス孔５ｂが穿設されている。

【０００９】差し込みコーナ部材２は、図４（Ａ）に示
すように蝶番２ａにより折り畳み自在に配設され、平板
の長さ方向端部が挿入可能な空隙部を有する２つのコー
ナ部を備えており、それぞれのコーナ部には、一対のビ
ス孔２ｂとこれらのビス孔に対応して配置され、ドライ
バが挿入可能な開口部からなる一対のドライバホール２
ｃが配設されている。そして、この差し込みコーナ部材
２は、コンクリート型枠として設置する場合、図中、実
線で示すように９０度の角度で配置され、型枠を取り外
す場合、蝶番２ａにより破線で示すように配置される。

【００１０】差し込み継ぎ部材３は、図５（Ａ）に示す
ように両短辺側が開口された函状に形成されており、一
対のビス孔３ａとこれらのビス孔３ｂに対応して配置さ
れ、ドライバが挿入可能な開口部からなる一対のドライ
バホール３ａが配設されている。

【００１１】逆差し込みコーナ部材４は、図４（Ｂ）示
すように蝶番４ａにより折り畳み自在に配設され、平板
の長さ方向端部が挿入可能な空隙部を有する２つのコー
ナ部を備えており、それぞれのコーナ部には、一対のビ
ス孔４ｂとこれらのビス孔に対応して配置され、ドライ
バが挿入可能な開口部からなる一対のドライバホール４
ｃが配設されている。そして、この逆差し込みコーナ部
材４は、コンクリート型枠として設置する場合、図中、
実線で示すように差し込みコーナ部材２に対して逆の９
０度の角度で配置され、型枠を取り外す場合、蝶番４ａ
により破線で示すように配置される。

【００１２】面取り材５は、図３に示すように断面三角
形状をなしており、その内部は空隙となっており、各平
板１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ，１ｅ，１ｆに対して水平方
向に設置されるようになっている。縦面取り材６は、図
５（Ａ）に示すように略三角形状に形成され、その一頂
部に沿って開口されている。この縦面取り材６を押さえ
支持するための押さえ部材６ａは、面取り材６の横断面
積よりも僅かに大きい横断面積からなる開口部を有して
いる。

【００１３】次に上記のような各部品を用いてコンクリ
ート型枠を設置する作業について説明する。基礎の寸法
により各平板１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ，１ｅ，１ｆを準
備して、例えば、平板１ａの場合、差し込み継ぎ部材３
の空隙内に平板１ａの長さ方向端部を挿入し、ドライバ
ホール３ａによりドライバを挿入してビス孔３ｂの部位
をビスにて固定する。コンクリート打設面側からみた場
合、９０度の角度に相当する部分は、差し込みコーナ部
材２を組み合わせてコーナ部が形成され、コンクリート
打設面側からみた場合、１８０度の角度に相当する部分
は、逆差し込みコーナ部材４を組み合わせてコーナ部が
形成される。

【００１４】この場合、それぞれの平板の端部が差し込
みコーナ部材２又は逆差し込みコーナ部材４の空隙にそ
れぞれ挿入され、ドライバホール２ｃ又は４ｃによりド
ライバを挿入してビス孔２ｂ又は４ｂの部位をビスにて
固定する。

【００１５】上記のようにして機器７の基礎９の周囲を
設定し、図２に示すように足場パイプ１１等により型枠
を押さえる。このとき、足場パイプ１１はそれぞれの平
板１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ，１ｅ，１ｆに平行して配置
され、それぞれの足場パイプ１１の交差部でクランプ１
１ａを介して締結される。基礎の面取りは、面取り材５
が図７に示すように差し込みコーナ部材２又は逆差し込
みコーナ部材４において、ドライバ８及びビス５ａによ
り固定され、後打コンクリート１０のレベルが調節され
る。

【００１６】このようにして足場パイプ１１に締結され
た型枠の下面には、ジャッキボルト１２の螺子部分に螺
合されたジャッキ板１２ａが当設されており、当て板１
２ｂ上のジャッキボルト１２により型枠全体の高さを調
整し、型枠の取り付けが完了する。この後、差し込みコ
ーナ部材２の部分では、縦面取り材６が押さえ部材６ａ
に挿入された状態で固定される。

【００１７】後打ちコンクリート１０の打設が完了しコ
ンクリートが固化した後、型枠を取り外し清掃して収納
する。このとき、差し込みコーナ部材２及び逆差し込み
コーナ部材４は、それぞれ蝶番２ａ及び蝶番４ａにより
それぞれ開いて平らに伸ばして平板１ａ，１ｂ，１ｃ，
１ｄ，１ｅ，１ｆと共にまとめて収納することができ
る。

【００１８】また、上記した各部品は、例えば、平板１
ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄ，１ｅ，１ｆ、差し込みコーナ部
材２、差し込み継ぎ部材３、逆差し込みコーナ部材４、
面取り材５、縦面取り材６等は軽金属製からなってお
り、機械的強度等に優れているので、型枠を繰り返し使
用することができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、型枠を迅
速、容易にかつ確実に取り付けることができ、繰り返し
使用可能であると共に制作面でも容易で安価であり、し
かも異なる種類の機器基礎寸法に対して差し込みで寸法
調整が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】機器基礎に本発明の一実施例であるコンクリー
ト型枠を設置した状態を示す斜視図である。

【図２】図１の要部を拡大して示す要部拡大説明図であ
る。

【図３】本発明のコンクリート型枠における平板及び面
取り材を各々設置するための状況を示す斜視図である。

【図４】（Ａ）は本発明のコンクリート型枠における差
し込みコーナ部材を示す斜視図、（Ｂ）は本発明のコン
クリート型枠における逆差し込みコーナ部材を示す斜視
図である。

【図５】（Ａ）は本発明のコンクリート型枠における縦
面取り材を示す斜視図、（Ｂ）は本発明のコンクリート
型枠における差し込み継ぎ部材を示す斜視図である。

【図６】本発明のコンクリート型枠における差し込みコ
ーナ部材と縦面取り材との使用状態を示す説明図であ
る。

【図７】本発明のコンクリート型枠における面取り材の
取り付け状況を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 平板 ２ 差し込みコーナ部材 ３ 差し込み継ぎ部材 ４ 逆差し込みコーナ部材 ５ 面取り材 ６ 縦面取り材 ７ 機器 ８ ドライバ ９ 基礎 １０ 後打コンクリート １１ 足場パイプ １２ ジャッキボルト

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の板状型枠と、これらの板状型枠の
   長さ方向端部が差し込み固定可能で型枠の長さを調整自
   在な差し込み継ぎ部材と、長さが調整された板状型枠の
   長さ方向端部が差し込み固定可能で折り畳み自在に設け
   られた差し込みコーナ部材と、この差し込みコーナ部材
   と逆方向に折り畳み可能で長さが調整された板状型枠の
   長さ方向端部が差し込まれ固定される逆差し込みコーナ
   部材とを備えたことを特徴とするコンクリート型枠。
2. 【請求項２】 前記平板の上部に配置され、後打コンク
   リートのレベルを調整するための面取り材を備えている
   ことを特徴とする請求項１のコンクリート型枠。
3. 【請求項３】 前記差し込みコーナ部材及び前記逆差し
   込みコーナ部材の少なくとも一方のコーナ部分に配置さ
   れる縦面取り材を備えていることを特徴とする請求項１
   のコンクリート型枠。