JPH05327527A - 携帯無線機 - Google Patents

携帯無線機

Info

Publication number
JPH05327527A
JPH05327527A JP35654692A JP35654692A JPH05327527A JP H05327527 A JPH05327527 A JP H05327527A JP 35654692 A JP35654692 A JP 35654692A JP 35654692 A JP35654692 A JP 35654692A JP H05327527 A JPH05327527 A JP H05327527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless device
antenna
portable wireless
shielding means
notch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35654692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3251680B2 (ja
Inventor
Shuichi Sekine
秀一 関根
Tadahiko Maeda
忠彦 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP35654692A priority Critical patent/JP3251680B2/ja
Publication of JPH05327527A publication Critical patent/JPH05327527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3251680B2 publication Critical patent/JP3251680B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/02Transmitters
    • H04B1/03Constructional details, e.g. casings, housings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/52Means for reducing coupling between antennas; Means for reducing coupling between an antenna and another structure
    • H01Q1/521Means for reducing coupling between antennas; Means for reducing coupling between an antenna and another structure reducing the coupling between adjacent antennas
    • H01Q1/525Means for reducing coupling between antennas; Means for reducing coupling between an antenna and another structure reducing the coupling between adjacent antennas between emitting and receiving antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • H01Q1/242Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • H01Q1/242Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
    • H01Q1/243Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/48Earthing means; Earth screens; Counterpoises

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Transceivers (AREA)
  • Transmitters (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)
  • Structure Of Receivers (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、遮蔽手段上に流れる高周波電流の
影響を低減して、携帯無線機全体の放射パターンを改善
することを目的とする。 【構成】 電磁波を介して音声情報、画像情報の送信ま
たは受信を行なう携帯無線機本体と、該本体の送信また
は受信用の回路を電磁シールドするための遮蔽手段と、
その遮蔽手段の外側に設けられた匡体とを備えた携帯無
線機において、前記遮蔽手段に凹部を設け、前記遮蔽手
段に流れる高周波電流の電流分布を変更することを特徴
とする携帯無線機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波を介して音声、
画像、その他の情報の送信、受信を行なう携帯無線機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯無線機においては、無線機外
部からの電磁気的影響により、送信装置、受信装置等の
携帯無線機の内部装置に誤動作を生じたり、送受信性能
の劣化を生じたりすることが問題となっていた。そこ
で、この問題を回避するため、従来は携帯無線機の匡体
に金属性の電気的シールドを設け、外部の電磁波の影響
を遮断することが行なわれていた。
【0003】しかし、上記のような電気的シールドを設
けた携帯無線機においては、その電気的シールド上に流
れる高周波電流により、本来アンテナから放射される電
磁波の放射パターンに悪影響を及ぼすことが、当社の研
究活動により確認された。携帯無線機においては水平方
向から到来する垂直偏波の電磁波が比較的大きなもので
あることが予想されるため、水平方向の垂直偏波の利得
が大きい方が有利なことが多 、放射パターンの変動は
携帯無線機の特性に劣化につながる。そこで、この結果
を以下に説明する。
【0004】まず電気的シールドを設けた従来の携帯無
線機のモデルの一例を図68に示す。この図において1
02は電気的シールドの働きをするハウジングを、10
3はアンテナを示している。この携帯無線機のモデルを
用いて、Lバンドの高周波における電磁波の放射特性の
シミュレーションを行なった。ここでハウジングの大き
さは幅0.4λ、奥行き0.15λ、高さ0.5λ(こ
こでλは波長を表わす。)としており、アンテナ103
には、小型で整合回路を用いることなく給電線との整合
をとることができる1/4波長モノポールアンテナを用
いる場合について、シミュレーションを行ない、その結
果を図69に示す。
【0005】図69はアンテナを中心とした場合の
(a)XZ平面、(b)XY平面、(c)YZ平面それ
ぞれの垂直偏波の放射利得パターンの計算結果である。
ここで座標形は図27に示すように、1/4波長モノポ
ールアンテナの軸に平行な方向にY軸を、横方向にX軸
を、奥行き方向にY軸をそれぞれとるものとする。
【0006】図69に示すシミュレーション結果のう
ち、(b)XY平面の放射パターンはアンテナの軸方向
に垂直な断面のパターンを示すものであり、等方的な放
射パターンを示している。一方(c)YZ平面の放射パ
ターンはアンテナの軸に平行な軸、すなわちZ軸を対象
軸として、Z軸の負方向でY軸から約50度傾いた方向
に最大放射方向を示しており、また最大放射利得で規格
化した結果、最大放射利得から約5dB程度劣化した特
性を示している((a)XZ平面の最大放射利得と比較
した場合)。
【0007】しかし、理論的には、1/4波長モノポー
ルアンテナの放射パタ−ンは図70の(a)(c)に示
すように、そのアンテナの軸を含む平面内において、ア
ンテナの軸から90度方向に最大放射方向を有するもの
であり、上記シミュレーション結果の図69(c)YZ
平面の放射パターンが理論特性と比べて、最大放射方向
が偏向してしまっているのは、電気的シールドを目的と
するハウジング上を流れる高周波電流により影響を受け
て、アンテナ自身の放射パターンが乱されているためと
考えられる。
【0008】特に1/4波長モノポールアンテナの場合
には、アンテナ自身の電流分布により、ハウジング上に
大きな高周波電流が流れると考えられ、放射パターンに
与える影響が大きい。またハウジングの高さを電気長に
換算したとき、その長さが電磁波の波長とほぼ等しい場
合には、アンテナ上に流れる高周波電流と逆相の電流が
ハウジングに流れることとなるので、携帯無線機の水平
方向での放射パターンが打ち消し合い、水平方向での放
射利得を劣化させる原因となりうる。
【0009】したがって、ハウジングの影響を考慮せ
ず、アンテナ単独で放射パターンを計算して携帯無線機
を設計した場合には、例えばアンテナの軸に対し90度
方向に最大放射方向を得るように設計をしたとしても、
ハウジングの影響により所望の電磁波放射パターンが得
られないこととなる。
【0010】同様に、アンテナ103として逆Fアンテ
ナを用いた携帯無線機のモデルを図71に示す。この図
においては103が逆Fアンテナであり、106は短絡
線、107は信号の給電線を示す。このモデルを用いた
場合に得られる放射利得パターンの計算結果を図72に
示す。この場合にも(c)YZ平面における放射パター
ンの最大放射方向が水平方向(Y軸方向)から偏向して
おり、ハウジングに流れる高周波電流の影響により放射
パターンが乱されていることを示している。
【0011】このように従来の携帯無線機においては、
外部の電磁波の影響を遮断するため電気的シールドを設
けることが行なわれてきたが、ハウジング上に流れる高
周波電流により、アンテナ単独での放射特性が乱され、
かえって携帯無線機としての所定の放射特性が得られな
いといった問題点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の携帯無線機においては、携帯無線機内外の電磁波
の影響を遮断するため、電気的シールドとしてハウジン
グ等の遮蔽手段を設けることが行なわれてきたが、その
遮蔽手段上に流れる高周波電流により、携帯無線機全体
の放射特性が乱され、かえって携帯無線機としての所定
の放射特性が得られないといった問題点があった。
【0013】本発明は、携帯無線機においてハウジング
等の遮蔽手段上に流れる高周波電流の影響を低減して、
放射パターンを改善することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願の第一の発明は、電
磁波を介して音声情報、画像情報の送信または受信を行
なう携帯無線機本体と、該本体の送信または受信用の回
路を電磁シールドするための遮蔽手段と、その遮蔽手段
の外側に設けられた匡体とを備えた携帯無線機におい
て、前記遮蔽手段に凹部を設け、前記遮蔽手段に流れる
高周波電流の電流分布を変更することを特徴とする。
【0015】また第二の発明は、電磁波を介して音声情
報、画像情報の送信または受信を行なう携帯無線機本体
と、該本体の送信または受信用の回路を電磁シールドす
るための第一の遮蔽手段と、その第一の遮蔽手段の外側
に設けられた第二の遮蔽手段と、その第二の遮蔽手段の
外側に設けられた匡体とを備えた携帯無線機において、
前記第二の遮蔽手段に凹部を設け、前記遮蔽手段に流れ
る高周波電流の電流分布を変更することを特徴とする。
【0016】さらに第三の発明は、電磁波を介して音声
情報、画像情報の送信または受信を行なう携帯無線機本
体と、該本体の送信または受信用の回路を電磁シールド
するための遮蔽手段と、その遮蔽手段の外側に設けられ
た匡体とを備えた携帯無線機において、前記携帯無線機
はダイバーシチ枝を構成する複数のアンテナを備えると
ともに、前記遮蔽手段に凹部を設け、前記遮蔽手段に流
れる高周波電流の電流分布を変更することにより、前記
ダイバーシチ枝を構成するアンテナからの放射パターン
を変更することを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明による携帯無線機は、携帯無線機内の電
磁遮蔽を目的とする遮蔽手段上に凹部、例えば切り込
み、スロット等を設けることにより、ハウジング上に流
れる高周波電流の分布を変化させることができるので、
その高周波電流の携帯無線機全体の放射パターンに対す
る影響を考慮して、電磁波の放射パターンを改善するこ
とが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1)図1には本発明の第1の実施例の構成を示
す図である(説明の都合上、送信装置、受信装置は図示
しない。)。図1において102は電気的シールドのた
めのハウジングであり、103はアンテナである。また
101はハウジング102に設けられた切り込みであ
る。
【0019】図1に示す切り込み101を設けた場合の
携帯無線機上の電流分布の様子を図2に示す。ここでは
アンテナ103として1/4波長モノポールアンテナを
用いた場合の例で説明する。この図では、切り込み10
1はアンテナ103の設置点から1/4波長の付近(図
中lで示す)に設けられており、その切り込み101の
長さaは略1/4波長と等しいとする。
【0020】このときアンテナ103の上端部から切り
込み101の切り込み101までの長さは、電気長に換
算した場合に略1/2波長と等しくなる。従ってこの部
分での電流分布は破線(a)のような波形を示す。そし
て切り込み101の長さが略1/4波長であることか
ら、切り込みの上辺部、下辺部での電流分布は破線
(b)、(c)のような波形を示すと考えられる。ここ
で電流分布(b)、(c)は振幅が等しく、相互に逆相
の特性を示すので、これらの電磁波の影響は互いに打ち
消し合う。すなわち、切り込み101による携帯無線機
の電磁波の放射への寄与は見かけ上全くなくなるため、
ハウジング上に流れる高周波電流の放射への寄与を低減
し、簡単な工夫により所望の放射パターンを得ることが
できる。
【0021】このようにハウジング上に切り込みを設け
た場合の、無線通信機の放射パターンのシミュレーショ
ン結果を以下に示す。図3には、シミュレーションを行
なうための、切り込みを有するハウジングを備えた携帯
無線機のモデルを示す。このモデルでは、アンテナ10
3の設置点から切り込み101までの距離を1/4波長
の長さ、切り込みの長さを1/4波長の長さとする。
【0022】このモデルによる放射パターンを図4に示
す。ここで座標形は図3に示すように設定されており、
アンテナ103はXY平面に垂直に設けられている。し
たがって図4(b)XY平面では等方的(円形)な特性
を示す。そしてアンテナ103の軸を含む平面、すなわ
ち(a)XZ平面または(c)YZ平面では、最大放射
方向がそれぞれ(a)におけるX軸方向、(b)におけ
るY軸方向とほぼ一致していることを示している。この
ことからも従来例の携帯無線機の放射パターン(図69
参照)と比較して、ハウジング上を流れる高周波電流の
寄与が低減され、放射パターンが改善されていることが
判る。具体的には、従来の放射パタ−ンと比較して水平
放射方向での利得が増大しており、また垂直面内での最
大放射方向がほぼ水平に等しい方向に改善される。
【0023】また1/4波長モノポールアンテナとは異
なるアンテナを用いた場合の構成例を図5、図6、図7
に示す。
【0024】図5は小型アンテナを用いた場合の構成例
である。ハウジング102と小型アンテナ(逆Fアンテ
ナ)103とは短絡線106、給電線107とを介して
接続されている。この場合に給電点107から略1/4
波長の長さlの位置に、長さaの切り込み101を設け
ている。また図6は携帯無線機の上面に小型アンテナ1
03を設けた場合の構成例である。また図7はヘリカル
アンテナを用いて、携帯無線機を構成した例である。こ
れらの例においても切り込み101の位置l、長さaを
制御することにより、ハウジング上の高周波電流の分布
を変化させ、放射パターンに与える影響を低減させるこ
とが可能となる。
【0025】図8は、本発明の携帯無線機の別の概略構
成を示す図である。この場合には、アンテナ103の長
さを3/5波長程度から3/10波長程度までのアンテ
ナを用いて、そのアンテナの長さをl、アンテナの給電
点から切り込みの位置までの距離をl’とすることによ
り、ハウジング上に生ずる高周波電流の電流分布を変化
させる。これにより、携帯無線機の放射特性を改善し、
アンテナの利得を上昇させることができる。
【0026】また携帯無線機に設けられるアンテナの位
置がハウジング上部の中心付近の場合にも、同様の切り
込みを設けることにより、ハウジング上の高周波電流分
布を変化させて、放射特性を改善する効果がある(図9
参照)。
【0027】次に、ハウジングに設ける切り込みの長さ
と放射特性との関係を図10から図13に示す。これら
は、図1において、切り込みの長さaを3/16波長、
1/5波長、1/4波長、1/3波長で設計した場合
に、それぞれ求められた放射特性を図示したものであ
る。
【0028】これらを比較すると3/16波長の切れ込
みを設けた例では、(c)YZ平面における最大放射方
向が右斜下、左斜下方向を示しており、切れ込みを設け
た効果が小さい(図10参照)。これに対し1/5波長
の切れ込みを設けた例では、(c)YZ平面における放
射パターンが水平方向と、右斜下・左斜下方向とが同程
度の利得を示しており、切り込みを設けた効果が表われ
ている。特に1/4波長、1/3波長の切り込みを設け
た例(図12、図13参照)では、それぞれ(c)にお
いて最大放射方向が水平方向を示しており、切り込みを
設けた効果が顕著に表われていることが判る。このよう
に切り込みの長さを変化させることにより、携帯無線機
全体の放射パターンを変化させることが可能となる。さ
らにこの特徴を積極的に利用し、切り込みの長さ、形
状、位置、数等を組み合わせることにより、所望の放射
パターンを得るよう設計することも可能となる。
【0029】引き続き、ハウジングに設けられる切り込
みの位置l(図14参照)と放射特性との関係を図15
から図19に示す。これらは切り込みの位置をアンテナ
の給電点から1/16波長、5/48波長、3/16波
長、1/4波長、5/16波長で設計した時にそれぞれ
求められた放射特性を図示したものである。
【0030】これらを切り込みを設けなかった放射特性
の例である図69と比較すると、1/16波長では、切
り込みを設けたことによって放射特性が変化しているこ
とは分かるが、水平面内の放射特性が改善されたところ
と、わずかではあるが放射特性が劣化してしまったとこ
ろがある。ところが約0.1波長である5/48波長で
構成すると放射特性の劣化はなくなり、切り込みを設け
ない場合の放射パタ−ンと比較して改善されていること
が分かる。これは図17、図18、図19の場合にも共
通しており、切り込みを設けたことにより放射特性に劣
化を生ずる事なく、放射パタ−ンを改善している。
【0031】この結果から明らかなように、切り込みが
約0.1波長以上となったときに、放射パタ−ンに与え
る影響が顕著であり、水平方向の放射パタ−ンが改善さ
れている。これは切り込みの位置が厳密に1/4波長で
なくとも、切り込みを設けることにより放射パタ−ンを
改善する効果があることを示している。したがって、設
計上の要請により適宜切り込みの位置を調製して、配置
することも可能である。
【0032】また複数の切り込み101の組み合わせに
より、ハウジング上の高周波電流分布を変えて、携帯無
線機の放射特性を向上させる場合の切り込みの構成例を
図20、図21に示す。
【0033】図20は、ハウジングに対して同じ側面
に、同じ方向の2つの切り込みを設けた例である。1/
4波長アンテナ103の給電点に近いハウジングの側面
に、長さa、bの切り込みを設けるものとする。ここで
は切り込みの長さa,bとアンテナの給電点から1つ目
の切り込みまでの距離lをそれぞれ略1/4波長、2つ
の切り込み間の距離nを略1/2波長とする。
【0034】この構成では、前述の実施例と同様、1つ
目の切り込みは高周波電流の腹の部分となると共に、そ
こから1/2波長離れた2つ目の切り込みも高周波電流
の腹の部分となるので、さらに効果的に放射特性を改善
できる。なお、特性改善の効果は落ちるものの、その切
り込みを設ける位置、及びその長さは適宜変更して設計
可能である。
【0035】図21はハウジングに対して異なる側面
に、異なる方向の2つの切り込みを設けた例である。こ
れはハウジングの上端から切り込みまでの距離をl、n
とする位置に、それぞれ長さa、bの切り込みを設ける
ことを特徴とする。ここで2つの切り込みを設ける位置
を近接させ、異なった側面から切り込みを設けることに
より、高周波電流を切り込み付近に集中させることがで
きる。
【0036】この例では、局部に高周波電流を集中して
流すことにより電流分布を極在化させ、さらに逆向きの
切り込みを設けているので、高周波電流の位相を一致さ
せることが可能となる。特に切り込みの長さa,bを略
1/4波長とし、切り込みまでの距離l、nを略1/4
波長として、nはlよりも大きく設計することにより、
効果を高めることができる。 (実施例2)図22、図23には切り込み101の形状
が異なる携帯無線機の実施例を示す。
【0037】図22にはL字形の形状の切り込み101
を備える。そしてL字形の辺のそれぞれの長さをa、b
(図16参照)とする。ここで切り込みの長さとして
(a+b)が略1/4波長の長さと等しいものとして、
切り込みを形成する。
【0038】また図23にはT字形の形状の切り込み1
01を備える。そしてT字形のそれぞれ交差する辺の長
さをa、b(図17参照)とする。ここで切り込みの長
さとして(a+b)が略1/4波長の長さと等しいもの
として、切り込みを形成する。
【0039】これらの実施例においては、アンテナ10
3の設置点から切り込みまでの距離lを1/4波長程度
として、切り込みの長さを略1/4波長とすること、別
言すれば、切り込みの全周の長さ(a+b+b+a)を
略1/2波長の長さと等しいものとして、切り込みを形
成すれば、図1に示す携帯無線機に設けた切り込みと同
様の効果を期待できる。
【0040】これは図24に示すように、それぞれの切
り込みの形状での電流の流れを考慮することにより理解
できる。図24(a)には図1で設けられたI形の切り
込みの周囲に流れる電流の流れを示し、図24(b)に
はL字形の切り込みの場合の電流、図24(c)にはT
字形の切り込みの場合の電流の流れをそれぞれ示してい
る。
【0041】この図24(a)〜(c)から切り込みの
周りに流れる電流は、切り込みの上辺に流れる電流と下
辺に流れる電流とが、それぞれ方向が逆で、振幅が等し
いと考えられ、これらの電流の放射の寄与は互いに相殺
されることになる。従ってこのような切り込みを設ける
ことにより、ハウジング上を流れる高周波電流による放
射パターンへの影響を低減することが可能となる。携帯
無線機の幅が1/4波長よりも短い場合には、I字形の
形状の切り込みを設けることが困難であり、このような
場合には、特にL字形、T字形の形状の切り込みを設け
ることが有効である。すなわち、携帯無線機の幅が1/
4波またハウジング内部の装置、例えば送信装置、受信
装置等の配置によっては、切り込みを設けることが物理
的に不可能な場合があるので、切り込み形状の自由度が
大きくなれば携帯無線機のシステムとしての設計自由度
が大きくなる。
【0042】図25、図26には切り込みの形状の変形
例を示す。図25は切り込み101の方向を携帯無線機
の長手方向に対して斜めに設けた携帯無線機の例であ
り、図26は切り込み101を曲線で構成したものであ
る。このような形状の切り込みを設けることによって
も、図1に示すハウジングの切り込みと同様の効果を示
すものである。すなわち、図25、図26で設けられた
切り込みの形状によっても、ハウジングに流れる電流分
布を変化させ、放射パターンに与える影響を低減させる
ことができる。 (実施例3)図27には、ハウジングを複数の部分に分
割し、その分割されたハウジングの間に導体線を設け、
電気的に接続することにより、ハウジング上に発生する
高周波電流の分布を変化させるものである。図27にお
いては、アンテナ103の設置点から略1/4波長の長
さlの部分でハウジングを分割する(102−a、10
2−b)と共に、アンテナ103が設置されている側面
から略1/4波長の長さaの所に、短絡線106を設
け、それぞれのハウジングを電気的に短絡する。
【0043】このような構成では、ハウジング上の電流
は必ず短絡線106を介して、アンテナが接続されてい
るハウジング102−aからアンテナが接続されていな
いハウジング102ーbへと流れるので、ハウジング上
の高周波電流を任意に極在化させることが可能となり、
携帯無線機に対する高周波電流の影響を低減させること
が可能となる。このときハウジング間を接続する導体線
は面状のものでも、線状のものでも同様な効果を得るこ
とが可能であり、また導体線はハウジングのエッジ部分
に近接して設けることにより、更に効果を高めることも
できる。携帯無線機の強度を高めるためには、分割され
た複数のハウジング全体をプラスチック等の誘電体材料
で覆うような構成とすれば良い。
【0044】また携帯無線機の構成上、ハウジング10
2−a、102−bそれぞれの内部装置同士を、電気的
に接続しなければならない場合がある。そのような場合
には、図28に示すように、104コイル、105フェ
ライトリング等を用いて接続することができる。これら
の素子は周波数がある程度高くなると、電気的に開放さ
れたのと同じ状態と見ることができるので、内部装置同
士の接続のための信号線として用いても、高周波電流が
これらの素子には流れない。従ってハウジング同士の電
気的接続の自由度を増すために、これらの素子を用いる
ことも可能である。
【0045】図29は、この実施例に関わる携帯無線機
の概略構成をしめす模式図である。切込み内にある導体
線にコイル104または、フェライトリング105を装
荷することにより、切込みを短絡してしまうような効果
を阻止している。これらの素子の自己インダクタンスの
値は、少なくとも数μH以上となるようにする。これに
より、所望の切込みの長さを確保している。
【0046】本実施例の携帯無線機はハウジング上に切
り込み等の電流分布変更手法を用いて、高周波電流の電
流分布を変更し、携帯無線機全体の放射特性を改善する
ことを目的とする。したがってハウジング上に発生する
高周波電流が小さいほど、そこから放射される電磁波が
小さくなるので、切れ込みの幅は大きくなる方が放射特
性改善効果が高くなる。
【0047】また本実施例のようにハウジングを分割し
た場合には、ハウジング間に誘電体を挿入して、ハウジ
ングを固定し、携帯無線機全体の強度を確保することも
可能である。このような構成でも、前記同様の効果を得
ることができる。
【0048】次に本発明のこの実施例に関わる携帯無線
機の別の概略構成を図30から図35に示す。図30で
はハウジングの切り込みまでの長さと切込み101の長
さをほぼ四分の一波長としている。ハウジング102の
形状はある程度任意である。アンテナ103は携帯無線
機の長手方向のどちらか一端付近に取り付ける。20
1、202はハウジング102の内部回路例えば、20
1が送受信回路、202が制御回路またはシンセサイザ
ーまたは送受信回路である。
【0049】この実施例においては、切り込みの上部、
下部の間に光ファイバー204を設けることにより、光
ファイバーを経由して信号のやりとりを行なうことを特
徴とする。すなわち送受信回路201及び制御回路20
2は、電気信号線108が直接つなげられており、電気
信号線を介して電気信号を入力、出力する。そして電気
信号線108を伝わる信号は、光電変換器203によっ
て光信号に変換され、このあと切込み101を横切る光
ファイバー204によって光信号が伝送され、さらに光
電変換器203によって電気信号に変えられることによ
り、電気信号線を介して信号が伝送される。
【0050】この様に切込み101を横切る信号線を光
ファイバーのような非導電体とすることによって、信号
線に流れる電気信号により電磁輻射を防止することが可
能となり、また切込みの効果を失わずに切り込みの上部
下部の間の信号のやりとりを行なうことが可能となる。
この図30において、ハウジングの内部回路201及び
202は、例えば比較的低周波の信号を扱う回路(制御
回路等)であり、外部回路110はキーパッドやディス
プレー等の回路である。
【0051】また携帯無線機において光ファイバー20
4を介して信号の伝送を行なっていたものを、別の信号
線、例えば高抵抗線109を用いて信号の伝送を行なう
場合の構成例を図31に示す。
【0052】この図31では、201が受信回路、20
2が送信回路、113がアンテナ共用器で114がシン
セサイザーで、115が制御回路、116が電源であ
る。117は高周波信号を伝送する高周波用ケーブルで
ある。制御回路115から受信回路201へ信号線があ
り、この信号線の中で、切込み101を通過する部分に
高抵抗線109を用いており、その他の部分は高周波用
のケーブル117を用いている。この場合、切込み10
1の上部、下部において送信回路と受信回路を分離して
配置したことにより、切込み101を介して伝送される
信号の種類を減少させ、切り込み101を通過する信号
線の数を低減させる効果がある。
【0053】このように図31のように基板上に各モジ
ュ−ルが実装されている場合には、この基板上の高周波
電流の影響を除去するため、基板自身にも切り込みを設
ける必要がある。基板に切り込みを設けることにより、
基板上の電流分布を変化させ、高周波特性を更に改善す
ることができる。
【0054】また図32では、外部回路110に用いる
信号線の全部を高抵抗線109で置き換えたことを特徴
とする。特に外部回路110においては、信号線を流れ
る電流により放射される電磁波の影響が大きいため、信
号線を高抵抗線に置き換えることによる放射特性への影
響を小さくすることができる。
【0055】また図33は折り畳み形の携帯無線機の構
成例を示したものである。携帯無線機全体は、アンテナ
103、ハウジング102−a、bから構成される。ハ
ウジング102−aの中には、内部回路201として送
受信回路等の高周波回路が配置されている。またハウジ
ング102−bの中には、内部回路として制御回路20
2や電源回路116等からなる低周波回路が配置されて
いる。
【0056】そしてハウジング102−a、b間を接続
する信号線に電気信号線108、高抵抗線109、グラ
ンド線等を用いる。これらは低周波信号線及び電源線と
なることから、高周波信号線に比べてよじれやねじれに
対してインピーダンスの変動が小さくなる。したがって
比較的容易な構成により、折り畳みの形状を取り入れた
携帯無線機を構成することが可能となる。
【0057】この折り畳み機構を取り入れた携帯無線機
を使用する場合には、ハウジング102−bを地面に対
して水平に保持したとしても、ハウジング102−aを
地面に対して垂直に固定することにより、アンテナ10
3を地面に対して垂直に保つことができる。基地局から
到来する電波は垂直偏波特性を有するものが比較的多い
と予想されるので、アンテナを垂直方向に指示すること
により、ハウジング102−bの保持方向によらず、電
波を有効に送受信することが可能となる。
【0058】また図34は、ハウジング102の周りの
一部を強磁性体111例えばフェライトリングによって
囲む構造とすることを特徴とする。強磁性体は一般的に
高周波領域において高抵抗を示すため、これによりハウ
ジングの周りを取り囲むことにより、ハウジング上に流
れる高周波電流の分布を変化させることを特徴とする。
ハウジング上に切り込みを設ける実施例と異なり、ハウ
ジングの外形自体を変形させないで高周波電流分布を変
更することができるので、ハウジング内部に存在する基
板、回路部品、信号線等を変形させることなく、電波放
射特性を改善することが可能となる。
【0059】図35はハウジング102の周りに強磁性
体111を配置する場合の構成例を示すものである。図
35において、ハウジング102−a及び102−bの
凹部(ハッチングにより示す。)には各々フェライト1
11aと111bを配設することとする。このハウジン
グ102は導電性を有するものであればよく、プラスチ
ックのような誘電体により外郭をなし、その内面に導電
薄膜、導電塗料等を固定することにより構成することが
可能である。そしてハウジング102はフェライト11
1a、111bとは接触しないものとする。金具112
a、112bは、互いに組み合わせてハウジング102
−a、102−bの凹部の外部の外側と電気的に接触さ
せることにより、フェライト111a、111bの組み
合わせにより構成されるリングの内側を電磁遮蔽する。
このような構成とすることにより、ハウジング外側、フ
ェライトリングの内側に対して電磁遮蔽構成とするとと
もに、フェライトリングを貫通しようとする高周波信号
成分を遮断する構成とすることができる。 (実施例4)以上の実施例は電気的シールドを行なうた
めのハウジングが金属板等の導電性材料を用いて構成さ
れていた。ここでは非導電性の枠体を導電性材料で覆
い、電気的シールド機能をもたせる構成例を示す。
【0060】図36は、プラスチック製の枠体の内部に
導電製塗料102を塗布し、これによりハウジングを形
成した例である。前述した実施例における切り込みの代
わりに導電製塗料を塗布した仕切板101を設けること
を特徴とする。
【0061】このような構成により、導電性材料上に流
れる高周波電流の分布を変化させ、前述の実施例と同
様、放射特性の改善に寄与する。
【0062】図37はこの実施例における枠体及び仕切
板の構成を示した図である。この図でハッチングで示し
た部分に導電製の塗料108を塗布することにより、枠
体内部と枠体外部とを電気的に遮蔽することが可能とな
る。そして、非導電性の仕切り板101を設けることに
より導電性塗料108上を流れる高周波電流分布を変化
させて、放射パタ−ンを改善する。
【0063】図38は非導電製の枠体に導電製塗料10
8を塗布し、電気的シールドを行なうと共に、アンテナ
103近傍、仕切板101近傍に金属板等の導電製材料
109を用いて、電気的シールドを行なうものである。
この場合にも枠体内部に設けられた仕切板に沿って金属
板を設置することにより、更に導電特性が良好となる場
合があり、改善の効果が高められる。 (実施例5)本願発明は、ハウジングに設けられた切り
込みの有無により、電磁波の放射パターンを改善するこ
とを特徴とするが、ハウジングに流れる高周波電流の分
布をスイッチにより切り換えることにより、電磁波の放
射パターンを変更し、ダイバーシチ機能を持たせること
も可能である。
【0064】図39は、スイッチ122によりハウジン
グ上の電流分布を切り換える場合の携帯無線機の構成例
を示したものである。携帯無線機に到来した電波をアン
テナ103により受信し、アンテナ103から受信され
た信号s1は受信回路104と評価回路120へ送られ
る。評価回路120では受信信号s1の誤り率を検出
し、送受信状態を評価する。例えば、通信システムが時
分割多重方式を採用している場合には、自分が使用して
いる無線端末が送信、受信を行なっていないことを信号
s2によって確認し、自分が送信または受信していない
時間帯において受信信号s1によって評価を行なう。こ
のようにすれば通信中に情報伝送を中断されることな
く、スイッチ切り替え時に生じるノイズによる送受信へ
の妨害をなくすことができる。
【0065】評価回路120は受信信号s1の信号強度
などによって、評価信号s3をスイッチドライバー12
1へと送る。評価信号s3は例えば電圧、電流などを基
準にすることにより与えられる。スイッチドライバー1
21では評価回路120からの評価信号s3に基づい
て、スイッチ122に対して、スイッチ122の開閉を
おこなわせる制御信号s4を送る。この信号により、切
り込みの解放端付近に設置された高周波スイッチ122
は、切り込みの解放端の短絡・解放を切り換える。
【0066】実際の使用状態では、まず無線端末のダイ
バーシチ系は送受信のテストモードで動作する。すなわ
ち、先に述べたように自分自身が送受信を行なっていな
いことを信号s2によって確認を行った後、評価装置1
20はスイッチドライバー121に対して、スイッチ1
22を開閉させる信号をある一定間隔で送り、スイッチ
122を解放している場合の受信信号s1と短絡してい
る場合の受信信号s1とを、それぞれデータとして評価
回路内のメモリーに保持する。この2つの状態に対して
それぞれ受信信号の誤り率等を検出して、これらを比較
することにより、いずれの場合がよりよい送受信状態で
あるかを評価する。
【0067】この評価結果に基づき、いずれか受信状態
の良い一方を選択し、その状態を保持するようにスイッ
チ122を選択し、スイッチドライバー121に選択し
た状態となる信号s4をスイッチ122に送るようにs
3を送りこれを保持させる。
【0068】このようにしてテストモードで動作した
後、評価回路はある定められた期間t1、ある一定間隔
t2でs1の評価を行うだけの評価モードとなる。また
受信信号s1の伝送品質がある定められた状態よりも劣
化した場合にのみ、無線端末は再びテストモードとな
る。あるいは、ある定められた期間t1が経過すると、
定期的に伝送品質を検査するような構成を採用すること
も可能である。
【0069】情報品質の劣化した場合にも、高周波スイ
ッチ122を切り換えることによりハウジング上の高周
波電流の分布を選択的に切り換えることが可能となり、
伝送品質に応じて携帯無線端末の放射パターンを切り換
えて使用できる。
【0070】図40は、スイッチ122の具体的な構成
例の一つである。この図はハウジング上に設けられた切
り込み101の拡大図である。ダイオード123は切り
込み101の開放端の一端102−aに接続されてい
る。このダイオード123には抵抗125と容量素子1
24が並列に接続されており、抵抗125の他端を定電
位126に接続すると共に、容量素子124の他端を切
り込み101の開放端の他端102−bに接続する。
【0071】このスイッチ122に直流電流が流れると
ダイオード123の抵抗値は低下するので、高周波電流
が流れ、切り込み101の開放端102−aは接続され
ている容量素子124を介して開放端102−bと短絡
される。また容量素子124は直流電流がハウジング1
02に流れてしまうのを防止し、高周波電流に対しては
短絡となる。また定電位の電圧値を5V程度と考える
と、抵抗125の値は1kΩ程度、容量素子124は1
0pF程度の値を与えることとすれば良い。
【0072】図41は、スイッチ122の別の構成例を
示したものである。すなわち、図40に示した回路図に
おいて抵抗125で構成された部分を高抵抗線109に
置き換えて構成したものである。
【0073】図42は、スイッチ122の位置を送受信
に使用している周波数の波長の4分の1の整数倍の長さ
の高周波ケーブル127で移動したものである。高周波
ケーブルの内導体は102aで切り込み101の解放端
付近に設置されている。また外導体は102bで102
に接地されている。
【0074】このような構成では、高周波ケーブル12
7の長さによって、スイッチ122の働きを変えること
ができる。すなわち、高周波ケーブル127の長さが送
信あるいは受信に使用している周波数の波長の4分の1
の奇数倍である場合には、スイッチ122が短絡される
と切り込み101が解放されるように働き、スイッチ1
22が解放されると切り込み101が短絡されるように
働く。逆に高周波ケーブル127の長さが送信または受
信に使用している周波数の波長の4分の1の偶数倍であ
る場合には、スイッチ122が短絡されると切り込み1
01が短絡されるように働き、スイッチ122が解放さ
れると切り込み101が解放されるように働く。このス
イッチ122は、切り込み101の開放端付近ならば効
果は失われない。
【0075】また図43にはスイッチの配置例を示す。
スイッチが比較的大きい場合、このようにスイッチの位
置する切り込みの部分を広げることによってスイッチを
切り込み内に位置させることができる。しかしスイッチ
は必ずしも切り込み内に完全に収まっていなくてもその
動作には問題ないものと予想される。 (実施例6)以上の実施例では、ハウジング102に切
り込み101を設けることにより、高周波電流分布を変
化させ、電波の放射パターンを改善するための構成例を
示した。
【0076】しかし、現実の携帯無線機は図44に示す
ように、ディスプレイ319、スピーカー314、マイ
ク313、テンキー320等が取り付けれられており、
特にディスプレイ319とテンキー320は比較的多く
の信号線を必要とする。したがって、これらの信号線に
よって切り込み101が遮られると、ハウジング102
上に設けられた切り込み101により高周波電流の分布
を変更することが困難となる場合がある。またこれを回
避するため、これらの信号線上に高周波電流を遮断する
手段を施すと大変手間がかかることになる。また信号線
だけでなくこれら自体が切り込みに乗ってしまうことに
よっても切り込みの効果は低下する。
【0077】上記の不都合を解決するために、この実施
例では電磁シールドを行なう手段を2重に設け、この2
重のシールドは電気的に絶縁されているとともに、内側
の電磁シールド手段は切り込みを設けないこととし、外
側の電磁シールド手段には切り込みを設けることとす
る。
【0078】このような携帯無線機の構成例を図45に
示す。電磁シールドのための金属筐体102−aと10
2−bの2重になっており、外部の金属筐体102−a
に切り込みが入っている。この場合金属筐体102−
a、102−bは、シールド効果をもっているものなら
ばよく、例えば、導電塗料、または金属メッキ、(アル
ミメッキ、ニッケルメッキなど)または銅、アルミなど
の金属でつくられている筐体ならば良い。またこのよう
な材料を複数組み合わせて、磁気シールドを構成するこ
とも可能である。また内側の筐体には金属薄膜で作成さ
れた袋状物を用い、外側の筐体にはプラスチック等のフ
レームにより作られたものを用いてもよい。
【0079】図46は本実施例の詳細図である。内部回
路基板311は金属筐体301、302によって内部に
包含されている。この基板311上には、送信部305
と受信部306、制御、低周波回路部および電源部30
7とアンテナへの給電部が実装されている。また筐体3
01の外側表面には切り込み101が設けられている。
筐体302は、例えば、プラスチックで形成されたフレ
ームの内面、外面に導電塗料を塗り、その上にニッケル
メッキを施すことによって形成されている。切り込み1
01は、この導電塗料を塗布する時に、プラスチックの
フレームの外面上にマスキングすることによって形成す
ることもできる。また筐体301にも、同様にして切り
込みが施されている。コネクタの取り付け部分、アンテ
ナの取り付け部分311、マイクの取り付け部分等には
メッキがされないものとする。またアンテナ103の給
電部の穴には導電塗料を塗布する。これによって筐体3
01と302の内部と外部のメッキによる導電部分は、
筐体301、302の接合部の絶縁部において電気的に
遮断され、アンテナの給電部のみによって、接続される
こととなる。
【0080】またこの図46において、筐体301上に
は、ディスプレイ319、キーパッド320の電子スイ
ッチ320が実装された基板321が設置されている。
この基板321は切り込み101の効果の妨げとならな
いよう、切り込み101の位置に重ならないように配置
されている。また同様にしてスピーカー314も切り込
み101に重ならないように筐体301の上に実装され
る。
【0081】また筐体301上には、幾つかの穴が開い
ており、マイク313、制御回路307および制御回路
307と基板321を繋ぐコネクタ318、309およ
びイヤホーン、ヘッドセットなどの外部プラグを接続す
るジャック317を制御部307に接続させられるよう
になっている。特にアンテナ103もこの筐体301お
よび301に開けられた穴を通って取り付け部分311
に設けられた給電点に接続されている。接続穴を通ると
きに先のメッキにより生じた穴側面の電気的接点にアン
テナのグランド323は接続される。
【0082】またアンテナ103非常に細い径をもつば
ね状の素子の四分の一波長のモノポールアンテナとし
た。そしてこの素子は接続素子を介して、基板304上
のアンテナコネクタ311に接続される。
【0083】また325はバッテリーボックスであり、
切り込み101の直下までメッキ等の導電性部材によ
り、電気シールドが行われている。これは電源コネクタ
308を介して筐体301、302内部に接続される。
プラスチック筐体312によって筐体301、302を
カバーするように覆われることにより、携帯無線機が構
成される。
【0084】図47は、この実施例のアンテナ、高周波
部近傍の部分の拡大図である。アンテナ共用器307の
グランド端子332は、基板のグランド326に短絡さ
れ、この共用器307を含むアンテナ103近傍の回路
367はグランド326と金属筐体301および基板3
04の背面に取り付けられる302によって囲まれシー
ルドされるが、基板304は多層基板となっており、こ
こで基板のシールド効果を高めるために基板304には
そのグランド326の周囲にスルーホールを開けてい
る。
【0085】また、アンテナ共用器307の送信端子3
28と受信端子327は基板に開けられた穴360、3
61を通って、さらにグランド326の下の層の基板上
の線を通って各々送信部305と受信部306に接続さ
れている。またその他の制御に用いられる線などもこの
スルーホールの間を通っている。このとき先のスルーホ
ールの間を通っている。しかしこのスルーホールの間隔
を波長に対して十分小さくしておけばシールド効果にな
んら影響をもたらさない。グランド326は、金属筐体
102の内部導体に接触しているが外部導体には接触し
ていない。またアンテナ103は、アンテナと給電線の
整合回路330を介してアンテナ共用器307のアンテ
ナ端子327と接続される。
【0086】図46における筐体301、302の接続
部分の断面図を図48に示す。筐体301と302の外
面、内面はそれぞれメッキ等の導電性部材を設けられて
おり、それらの導電性部材は電気的に絶縁されている。
したがって互いに絶縁がとれるように筐体301、30
2を接続しなければならない。
【0087】筐体301および302は、誘電体例えば
プラスチック等で構成され、表面に電気導電性物質を固
定、塗布、メッキ等することによって電磁シールドの働
きをする。特に本実施例においては、電磁シールドを二
重に設けることにより、効果的に放射パターンを改善す
ることを目的としている。ただし、二重に設けられた導
電性部分はそれぞれ電気的に接続されていないものとす
る。また断面図に示されるaおよびa´の部分および切
り込み101の部分、つまり図49においてハッチング
が成されていない部分α、βには、マスキングなどによ
ってメッキを施さないようにする。
【0088】また302は301にはめ込まれるように
なっておりはめ込まれると、図48のaおよびa´の部
分によって高周波的には内部のメッキ部分と切り込みを
施した外部のメッキ部分に分離されるがアンテナを嵌め
込む部分には内部と外部を接触させるようにメッキが施
されている。なお切り込み101は301と302上に
施されており、はめ込み時に組み合わせられることによ
って構成される。
【0089】本実施例に示す携帯無線機において内側の
導電体と外側の導電体との電気的絶縁性は必ずしも必要
なものではなく、以下のように一部を電気的に接触させ
ることも可能である。
【0090】図50は、筆者らが行った、内部に無線回
路を有する金属枢体を内蔵する金属筐体に切り込みを入
れたときの実験に用いたモデルである。実験モデルは、
内部を実際の無線機の内部回路および金属筐体(a)と
し、外部の筐体はボール紙に銅箔を張り付けたもの
(b)、さらに切り込みを設けたもの(c)を比較する
ことにより構成される。また外部の金属筐体と内部の金
属筐体は、図に示すようにボール紙によって遮られ高周
波的な接点をもっていないものとする。
【0091】図51に放射パターンの結果を示す。切り
込みがない場合と比較して切り込みのある携帯無線機の
場合には、放射パターンのうち最大指向性利得を示す部
分が水平方向に近付いてくることがわかる。このような
構成とすることによって、内部回路を何等変更すること
なく、切り込みを設けることにより放射パターンを改善
することができる。またアンテナ給電部で外部導体と内
部導体とが接していても、ファラデーシールド効果によ
って内部金属筐体からの放射は低減され、外部筐体の切
り込みの効果を得ることは可能であると考えられる。 (実施例7)将来携帯無線機は、胸ポケットに収納する
機会が多くなると考えられる。しかし携帯無線機のアン
テナは人体に対する影響を受け易く、放射特性の変動が
比較的大きくなる。またモノポールアンテナまたは逆F
アンテナなどの電界的アンテナは、人体が近付くと放射
効率が下がることが筆者らの研究結果などにより知られ
ている。(電子情報通信学会アンテナ伝搬研究会A・P
90−50)したがって胸ポケットなどにいれて携行す
る携帯無線機は、人体の影響によって特性が劣化すると
いった問題点があった。
【0092】また人体からアンテナを放そうと考えても
胸ポケットに無線機が入れられている場合、無線機の向
きによっては、かえって人体に近付いてしまうことが予
想される。よってアンテナの向きを一定に保つことが必
要だが、意識的にポケットに収納するときに無線機の方
向を選択させることを利用者に強いるのは無理がある。
また携帯無線機が小形化することによって通話時におい
ては、アンテナが人体頭部に近接することによって人体
の影響を大きく受けることが筆者らの研究結果により明
かになっている。(電子情報通信学会アンテナ伝搬研究
会A・P90−50) また携帯無線機のディスプレイを使って情報をやり取り
する場合、従来の携帯無線機では、ディスプレイが無線
機の中央付近に取り付けられることが多かったためディ
スプレイの表示を見るためには、いちいち無線機を胸ポ
ケットより取り出さねばならなかった。これを改善する
ための実施例を以下に説明する。
【0093】図52は第9の発明の実施例の一つであ
る。アンテナ103は、λ/4程度の長さのモノポール
アンテナである。無線機の外枠は、受話口であるスピー
カー314とディスプレイ319の間でくの字形に折れ
曲がっている。この図における折曲げ角は、θで表わさ
れており、例えば30度程度である。アンテナ103は
ディスプレイ319の取付けられている金属筐体面に沿
ってその延長線上に取り付けられている。アンテナ10
3は弾力に富む誘電体例えばビニールのレドームで覆
い、中のモノポールアンテナの素子は、非常に径の細い
ばね例えば、直径が百分の一波長程度のばねによって作
られるかまたは直径が百分の一波長程度の線によって作
られる。送受話装置間の距離は、携帯無線機の形状によ
り異なるが、例えば15cm程度としている。
【0094】図53は側面からみた形状がS字の形状を
なす携帯無線機の構成例である。この場合、携帯無線機
の筐体全体が湾曲している。アンテナ103は例えば、
逆Fアンテナ109を用いて構成される。アンテナ10
3は直径が百分の一程度の太さの導体線によって作られ
るか、または誘電体基板上にエッチング等によりストリ
ップラインを構成して作ることが可能である。
【0095】図54は、携帯無線機筐体102の上前部
が斜めに削られており、この部分にディスプレイ319
が設置されている。アンテナ103には例えば、レドー
ムを被せたヘリカルアンテナを用いており、携帯無線機
筐体の長軸に平行に取付けられている。
【0096】図55に示す無線機筐体は折り曲げが可能
となる実施例である。アンテナ103には逆Fアンテナ
を用いており、展開したときの下部にあたる部分の両端
にあたる円柱型の膨みはバッテリーボックスである。
【0097】携帯無線機の送受信部はこれまでの集積化
技術によって小型軽量化が進められているが、電源部で
あるバッテリーは集積化が困難であり、重量も集中する
部分である。携帯無線機展開時に、バッテリー部分をを
無線機下部に配置することで、展開して平面に携帯無線
機を配置したときに、筐体全体を安定して置くことが可
能となる。このとき携帯無線機は、その上部にアンテナ
が配置されていることから、この様に安定して立ってい
られることは、アンテナで電波を送受するのに都合が良
い。また携帯無線機を手で保持して通信を行っていると
きに、バッテリーがある側を持つことにより携帯無線機
を安定させようとするので、携帯無線機下部を手で保持
することによりアンテナが人体から、特に手から離れる
ので、アンテナに対する手の影響が低減される。
【0098】図56も折り曲げ可能な携帯無線機の例で
ある。携帯無線機筐体102は折り曲げが可能であり、
キーボード108の横にバッテリーボックスが配置され
ている。第四の実施例とは、マイク104およびスピー
カーの位置が逆になっている。またこの場合ダイヤルを
するときには、折り畳んだ状態において行う。アンテナ
101は、逆Fアンテナであり、プリント基板の上にエ
ッチングすることによって作られている。
【0099】マイクとスピーカーの位置を逆にすること
により、無線機筐体の折り曲げ部を折り曲げない状態
で、携帯無線機を人体に対して平行に保持した場合で
も、ディスプレイの内容を楽に確認することができるの
で、先の構成の携帯無線機と同様の効果を有する。 (実施例8)携帯無線機の筐体上には例えば、イヤホー
ン端子や、外部電源端子、外部マイクロホン端子等の外
部入力、外部出力端子が付いていることがある。ここに
外部装置を接続すると、この外部装置上に高周波電流が
流れ込むことにより、携帯無線機の放射特性に劣化が生
じることが筆者らの研究により明らかにされている。
(電子情報通信学会アンテナ伝搬研究会A・P89−4
1) これを改善するため、以下のような構成の携帯無線機の
構成法を考案した。
【0100】図57はイヤホーン、ヘッドホーン等のプ
ラグ129は、無線機の長手方向を垂直に保持したと
き、アンテナ103の給電点に対して切り込み101よ
り下で無線機下部の横に取り付けられている。また携帯
無線機本体に送受話口がある場合、このプラグ129の
差し込まれているジャック130は、送受話信号を送る
だけでなく、スイッチになっており、このスイッチによ
って、無線機本体に取り付けられている送受話口への信
号は遮断される。
【0101】図58は折り畳み式の携帯無線機の例を示
す。金属筐体102は折り畳み式となっており、ジャッ
ク129は展開した状態でも、折り畳まれた状態でも、
アンテナ103に対して切り込み101の反対側に位置
するようになっている。このように折り畳んだときに無
線機の金属筐体102の下半分で上半分の切り込みの位
置にあたる所に切り込み101を入れていない場合に
は、その部分に高周波電流が分布することにより放射パ
ターンが変動することとなる。したがって、折り畳みの
下半分にも切り込み101おくことにより、折り畳んだ
ときに低減するようなことが起こらない。また通話はイ
ヤホーン132、マイク313によって行う。 (実施例9)携帯無線機には、強電界域または待ち受け
状態に逆Fアンテナなどの内蔵小形アンテナを用い、弱
電界域または通話時に引き出し型で半波長程度の長さの
モノポールアンテナを用いるものがある(図59参
照)。この場合、逆Fアンテナの指向性利得の最大値の
方向が下向きに下がってしまうことあることが知られて
いる。(”Small Antennas”:K.Fu
jimoto,K.Hirasawa et al.
RESEACH STUDIES PRESS LT
D. pp.137−143)これは携帯無線機の到来
波がほぼ水平面から到来することを考えると、問題とな
る。
【0102】また現行のダイバーシチアンテナ枝は、一
方が半波長程度のモノポールアンテナで他方が逆Fアン
テナを用いている(図59参照)。この場合アンテナ間
の動作利得が異なり、アンテナ間の相関係数が低くて
も、高いダイバーシチ利得が得られないといった問題が
生じる。
【0103】また携帯無線機で複数の小型アンテナを用
いたダイバーシチ枝の構成は、かなりの距離をおいて行
われているものしかない(図60参照)。これは、小形
アンテナを用いた場合、筐体からの放射が比較的大きい
ため、アンテナの相関係数が低くならないことと、半波
長のモノポールアンテナに比べて人体の影響が大きいこ
とに原因がある。またモノポールタイプのアンテナを近
接させて配置し、アンテナ同志の相互作用によって放射
パターンを変形させることにより放射パターンを変化さ
せ、ダイバーシチを構成することも考えられるが、アン
テナ同志の相互作用によってインピーダンスが変化して
しまい、アンテナの整合を取るのに整合回路が必要とな
ってしまう。これにより、この方法を実現するには困難
であった。
【0104】従来の携帯無線機におけるアンテナ切り替
えダイバーシチでは、複数のアンテナが近接しておかれ
るために、相互の影響が無視できなくなるため、相互イ
ンピーダンスを考慮しなければならなかった。このため
給電点に、整合回路を取り付けたりする提案がなされて
いるが、アンテナの放射効率をほぼ一致させなければ、
高いダイバーシチ利得が得られないのに対して、ことな
る種類のアンテナを用いてダイバーシチ枝を作ることが
多いため、各々のアンテナに対する人体の影響が異なっ
たり、アンテナと給電線の整合損が異なったりすること
から、アンテナ間の放射効率を一致させることは困難で
あった。またさらに整合回路の導体損が生じることや、
人体の影響を考えたときに、整合回路の値を変更してい
かなければならないなど、実現にはかなりの問題点が残
されていた。
【0105】そこでハウジングに切り込みを設けた携帯
無線機において、切り込みとの空間的配置が異なるアン
テナを複数設けることにより、単体では同じ特性を有す
るアンテナであっても携帯無線機に搭載して異なる放射
パターンを示すため、これを用いてダイバーシチを行な
うことができる。
【0106】図61は、本実施例に用いる携帯無線機の
構成例である。
【0107】携帯無線機の筐体102に隣接してアンテ
ナ103、103’を設け、金属筐体102に切り込み
101を設けることによって、一方のアンテナ103’
に近い筐体側面には高周波電流が打ち消されるように切
り込み101の効果が現れ、筐体からの電磁放射が減少
するような放射パターンが得られ、他方のアンテナ10
3に近い筐体側面には高周波電流がある振幅をもって分
布するため、切り込み101の効果が現れないことから
筐体からの放射が大きくなる。これを利用してアンテナ
のダイバーシチ及び複数のアンテナの使い分けができる
ようになるので、積極的に放射パターンを変更すること
が可能となる。
【0108】図62はアンテナ103及び103’は、
四分の一波長のモノポールアンテナである。この長さの
アンテナを選んだのは、この長さのモノポールアンテナ
は、筐体上に流れる電流の量が比較的大きく、切り込み
の影響のある無が大きく影響するからである。これによ
りアンテナ相関係数の小さくしかも最大動作利得がほぼ
等しいのでダイバーシチ利得の大きいダイバーシチアン
テナ枝が構成できる。またアンテナ同志は相互作用があ
まり大きくならない位の位置に設置すれば、相互作用に
よるインピーダンスの変化をさけることが出来る。また
筐体の送受話口が取り付けられているのとは異なった面
にアンテナ103および103’を設置することによっ
て通話時に人体頭部が近接してもこの頭部の影響を低減
できる。またダイバーシチの方式は検波後ダイバーシチ
にすれば本方式の実現性が上り、アンテナ切り替え方式
では、無線部の回路が一つで済むので小形化が可能にな
る。
【0109】図63は、図60で用いた四分の一波長モ
ノポールアンテナを逆Fアンテナにした場合である。こ
のアンテナの場合も筐体上を流れる電流が多いことから
切り込みのある無の影響が大きくなるものと考えられ
る。またアンテナ103および103’の先端を折り曲
げることによって、アンテナのスペースを小さくまとめ
ることができ、アンテナ同志の近接をさけ相互作用を減
らしている。またアンテナ高が低いので内蔵アンテナに
適している。
【0110】図64は図60で用いた四分の一波長モノ
ポールアンテナをノーマルモードのヘリカルアンテナに
した場合である。小型で、しかもアンテナの位置を人体
から遠ざけて設置できる。
【0111】図65はアンテナ103は伸縮可能な半波
長程度のモノポールアンテナであり、通話時には内蔵型
アンテナに比べて人体頭部からの影響が少ないので通話
時に用いる。またアンテナ103’は逆Fアンテナであ
り、待ち受け時に使う。またアンテナ103は、縮める
時にスイッチが働いて、給電回路が逆Fアンテナがわに
自動的に切り替えられるようにしておく。このような構
成でも同様の効果を期待できる。特にモノポ−ルアンテ
ナと比較して、逆Fアンテナ等の小型アンテナは筐体上
に生ずる高周波電流の放射の影響を受けやすいので、そ
の影響を軽減するため、逆Fアンテナの給電点に近接し
て切り込みを設けることにより、モノポ−ルアンテナと
逆Fアンテナとの放射利得の差を小さくすることが可能
となり、放射特性の改善効果を高めることができる。
【0112】図66は、切り込み101と内部部品とを
組み合わせる場合の構成例について示す。信号線の比較
的多いディスプレイ319や、テンキーのスイッチ32
0を避け、比較的信号線の少ないスピーカー314の下
の筐体102の部分に切り込み101が入っている。ま
た信号線はまとめて318のコネクタによって筐体内部
に引き込まれている。
【0113】図67は、ディスプレイ319や、テンキ
ーのスイッチ320の信号線をその近傍で各々のコネク
タ318で筐体内部に引き込んでいる。これによってデ
ィスプレイ319と、テンキーのスイッチ320´の間
に切り込みを入れている。
【0114】以上の実施例に用いるアンテナは、モノポ
ールタイプのアンテナ及び、逆Fアンテナや、ノーマル
モードヘリカルアンテナなどの小形アンテナなど広く一
般に携帯無線機に用いられているアンテナならばよい。
また本発明は、携帯無線機に限ることなく電磁遮蔽手段
であるハウジングとこれの内部に送受信回路の少なくと
も一部を有し、ハウジングにアンテナが接合されている
ような無線機たとえば、無線式カード、無線式パーソナ
ルコンピュータ、無線LANの端末、各種小形無線基地
局等ならば適用可能である。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
遮蔽手段上に流れる高周波電流の影響を低減して、携帯
無線機全体の放射パターンを改善することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯無線機の一実施例を示す図
【図2】本発明の携帯無線機の一実施例の概念図。
【図3】本発明の携帯無線機のシミュレーションに用い
たモデルを示す図。
【図4】本発明の携帯無線機の放射特性を示す図。
【図5】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図6】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図7】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図8】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図9】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図10】切り込みの長さを変えた場合の放射特性を示
す図。
【図11】切り込みの長さを変えた場合の放射特性を示
す図。
【図12】切り込みの長さを変えた場合の放射特性を示
す図。
【図13】切り込みの長さを変えた場合の放射特性を示
す図。
【図14】本発明の携帯無線機のシミュレ−ションに用
いたモデルを示す図。
【図15】切り込みの位置を変えた場合の放射特性を示
す図。
【図16】切り込みの位置を変えた場合の放射特性を示
す図。
【図17】切り込みの位置を変えた場合の放射特性を示
す図。
【図18】切り込みの位置を変えた場合の放射特性を示
す図。
【図19】切り込みの位置を変えた場合の放射特性を示
す図。
【図20】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図21】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図22】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図23】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図24】切り込み形状の構成例を示す図。
【図25】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図26】本発明の携帯無線機の別の実施例を示す図。
【図27】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図28】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図29】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図30】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図31】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図32】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図33】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図34】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図35】本発明の携帯無線機の第二の実施例を示す
図。
【図36】本発明の携帯無線機の筐体の構成を説明する
ための図。
【図37】本発明の携帯無線機の筐体の構成を説明する
ための図。
【図38】本発明の携帯無線機の筐体の構成を説明する
ための図。
【図39】本発明の携帯無線機の第三の実施例を示す
図。
【図40】本発明の携帯無線機の第三の実施例を示す
図。
【図41】本発明の携帯無線機の第三の実施例を示す
図。
【図42】本発明の携帯無線機の第三の実施例を示す
図。
【図43】本発明の携帯無線機の第三の実施例を示す
図。
【図44】本発明の携帯無線機の第四の実施例を示す
図。
【図45】本発明の携帯無線機の第四の実施例を示す
図。
【図46】本発明の携帯無線機の第四の実施例を示す
図。
【図47】本発明の携帯無線機の第四の実施例を示す
図。
【図48】本発明の携帯無線機の第四の実施例を示す
図。
【図49】本発明の携帯無線機の第四の実施例を示す
図。
【図50】本発明の携帯無線機の第四の実施例の効果を
説明するための図。
【図51】本発明の携帯無線機の第四の実施例の効果を
説明するための図。
【図52】本発明の携帯無線機の外観形状を示す図。
【図53】本発明の携帯無線機の外観形状を示す図。
【図54】本発明の携帯無線機の外観形状を示す図。
【図55】本発明の携帯無線機の外観形状を示す図。
【図56】本発明の携帯無線機の外観形状を示す図。
【図57】本発明の携帯無線機の外観形状を示す図。
【図58】本発明の携帯無線機の外観形状を示す図。
【図59】本発明の携帯無線機の第五の実施例を説明す
るための図。
【図60】本発明の携帯無線機の第五の実施例を説明す
るための図。
【図61】本発明の携帯無線機の第五の実施例を示す
図。
【図62】本発明の携帯無線機の第五の実施例を示す
図。
【図63】本発明の携帯無線機の第五の実施例を示す
図。
【図64】本発明の携帯無線機の第五の実施例を示す
図。
【図65】本発明の携帯無線機の第五の実施例を示す
図。
【図66】本発明の携帯無線機の第五の実施例を説明す
るための図。
【図67】本発明の携帯無線機の第五の実施例を説明す
るための図。
【図68】従来の携帯無線機の構成を示す図。
【図69】従来の携帯無線機の放射特性を示す図。
【図70】携帯無線機の理論上の放射特性を示す図。
【図71】従来の携帯無線機の別の構成を示す図。
【図72】従来の携帯無線機の放射特性を示す図。
【符号の説明】
101 切込み 102 ハウジング 103 アンテナ 104 コイル 105 フェライトリング 106 短絡線 107 給電線 108 電気信号線 109 高抵抗線 110 外部回路 111 フェライト 112 金具 113 アンテナ共用器 114 シンセサイザー 115 制御回路 116 電源回路 117 高周波線路 118 電源線 119 グランド線 120 受信状態評価回路 121 スイッチドライバー 122 高周波スイッチ 123 ダイオード素子 124 容量素子 125 抵抗素子 126 直流電源 127 高周波ケーブル 129 ジャック 130 プラグ 131 ヘッドセット 132 イヤホーン 201 内部回路 202 内部回路 203 光電変換器 204 光ファイバー 206 レドーム 207 ばね状アンテナ素子 209 逆Fアンテナ素子 210 ノーマルモードヘリカルアンテナ素子 301 金属筐体 302 金属筐体 305 送信部 306 受信部 307 制御および低周波回路部および電源部 308 電源コネクタ 309 制御線コネクタ 310 バッテリー 311 アンテナコネクタ 312 プラスチック筐体 313 マイク 314 スピーカー 315 バッテリーボックスの蓋 316 外部装置プラグ 317、318 コネクタ 319 ディスプレイ 320 テンキーのキーパッド 320 電子スイッチ 321 基板 323 アンテナ端子 325 バッテリーボックス 326 回路基板 327 受信端子 328 送信端子 329 アンテナ端子 330 整合回路 331 基板の誘電体部分 332 グランド端子 333 銅箔 334 段ボール紙 367 アンテナへの給電部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波を介して音声情報、画像情報の送
    信または受信を行なう携帯無線機本体と、該本体の送信
    または受信用の回路を電磁シールドするための遮蔽手段
    と、その遮蔽手段の外側に設けられた匡体とを備えた携
    帯無線機において、前記遮蔽手段に凹部を設け、前記遮
    蔽手段に流れる高周波電流の電流分布を変更することを
    特徴とする携帯無線機。
  2. 【請求項2】 遮蔽手段に設けられた凹部は、その奥行
    き方向の長さが、前記携帯無線機で使用する周波数の四
    分の一波長の略整数倍であることを特徴とする請求項1
    記載の携帯無線機。
  3. 【請求項3】 遮蔽手段に設けられた凹部は、アンテナ
    の給電点から、前記携帯無線機で使用する周波数の四分
    の一波長の略整数倍の離れた位置に設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の携帯無線機。
  4. 【請求項4】 遮蔽手段に設けられた凹部は、アンテナ
    の給電点から、そのアンテナの長さと略等しい長さだけ
    離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の携帯無線機。
  5. 【請求項5】 電磁波を介して音声情報、画像情報の送
    信または受信を行なう携帯無線機本体と、該本体の送信
    または受信用の回路を電磁シールドするための第一の遮
    蔽手段と、その第一の遮蔽手段の外側に設けられた第二
    の遮蔽手段と、その第二の遮蔽手段の外側に設けられた
    匡体とを備えた携帯無線機において、前記第二の遮蔽手
    段に凹部を設け、前記遮蔽手段に流れる高周波電流の電
    流分布を変更することを特徴とする携帯無線機。
  6. 【請求項6】 前記第一の遮蔽手段と前記第二の遮蔽手
    段とは、アンテナの給電部以外で電気的接点を有しない
    ことを特徴とする請求項5記載の携帯無線機。
  7. 【請求項7】 電磁波を介して音声情報、画像情報の送
    信または受信を行なう携帯無線機本体と、該本体の送信
    または受信用の回路を電磁シールドするための遮蔽手段
    と、その遮蔽手段の外側に設けられた匡体とを備えた携
    帯無線機において、 前記携帯無線機はダイバーシチ枝を構成する複数のアン
    テナを備えるとともに、前記遮蔽手段に凹部を設け、前
    記遮蔽手段に流れる高周波電流の電流分布を変更するこ
    とにより、前記ダイバーシチ枝を構成するアンテナから
    の放射パターンを変更することを特徴とする携帯無線
    機。
JP35654692A 1991-12-26 1992-12-22 携帯無線機 Expired - Fee Related JP3251680B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35654692A JP3251680B2 (ja) 1991-12-26 1992-12-22 携帯無線機

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-343794 1991-12-26
JP34379491 1991-12-26
JP4-100139 1992-03-27
JP10013992 1992-03-27
JP35654692A JP3251680B2 (ja) 1991-12-26 1992-12-22 携帯無線機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05327527A true JPH05327527A (ja) 1993-12-10
JP3251680B2 JP3251680B2 (ja) 2002-01-28

Family

ID=26441221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35654692A Expired - Fee Related JP3251680B2 (ja) 1991-12-26 1992-12-22 携帯無線機

Country Status (5)

Country Link
US (2) US5517676A (ja)
EP (1) EP0548975B1 (ja)
JP (1) JP3251680B2 (ja)
KR (1) KR960004599B1 (ja)
DE (1) DE69220344T2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11296899A (ja) * 1998-04-09 1999-10-29 Pioneer Electron Corp ピックアップ
JP2002016429A (ja) * 2000-06-28 2002-01-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 基板実装形板状アンテナ
KR20020026132A (ko) * 2000-09-30 2002-04-06 대한민국 관리부서 정보통신부 전파연구소 두 개의 헬릭스로 구성된 휴대폰용 안테나
JP2002171111A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Anten Corp 携帯無線機及び携帯無線機用アンテナ
US7010334B2 (en) 2001-08-23 2006-03-07 Nec Corporation Folding portable radio communication device
US7081853B2 (en) 2002-09-10 2006-07-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Mobile communication terminal
JP2009077398A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Delta Networks Inc 無線lanap/ルータに応用されるプリント・モノポール・スマート・アンテナ
JP2011166540A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Sharp Corp 回路基板、及び当該回路基板を備えた電子機器
JP4782970B2 (ja) * 2000-06-30 2011-09-28 パナソニック株式会社 携帯電話機

Families Citing this family (69)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3251680B2 (ja) * 1991-12-26 2002-01-28 株式会社東芝 携帯無線機
US6594471B1 (en) * 1993-04-05 2003-07-15 Ambit Corp Radiative focal area antenna transmission coupling arrangement
DE69424968T2 (de) * 1993-04-28 2000-10-19 Casio Computer Co Ltd Antennenvorrichtung zur Erzeugung gewünschter Strahlungsdiagramme ohne Veränderung der Antennenstruktur
US5596487A (en) * 1995-07-31 1997-01-21 Motorola, Inc. Apparatus for RF shielding radio circuitry
FI111897B (fi) * 1995-11-24 2003-09-30 Nokia Corp Kaksitoiminen tiedonvälityslaite
JPH09270728A (ja) * 1996-04-01 1997-10-14 Nec Corp 携帯無線機
GB2315922A (en) * 1996-08-01 1998-02-11 Northern Telecom Ltd An antenna arrangement
US5918189A (en) * 1996-09-30 1999-06-29 Nokia Mobile Phones, Ltd. Exchangeable hardware module for radiotelephone
JPH1188209A (ja) * 1997-09-11 1999-03-30 Mitsubishi Electric Corp 移動通信機
JP3973766B2 (ja) * 1997-09-19 2007-09-12 株式会社東芝 アンテナ装置
US6243592B1 (en) * 1997-10-23 2001-06-05 Kyocera Corporation Portable radio
US6219532B1 (en) * 1997-10-28 2001-04-17 Nec Corporation Movable radio terminal device capable of precisely matching impedances
JP3651553B2 (ja) 1998-04-10 2005-05-25 富士通株式会社 モバイル型情報処理装置
US6326924B1 (en) 1998-05-19 2001-12-04 Kokusai Electric Co., Ltd. Polarization diversity antenna system for cellular telephone
JP3655483B2 (ja) * 1999-02-26 2005-06-02 株式会社東芝 アンテナ装置及びこれを用いた無線機
GB9923511D0 (en) * 1999-10-05 1999-12-08 Koninkl Philips Electronics Nv Personal communications apparatus
GB9917678D0 (en) * 1999-07-29 1999-09-29 Koninkl Philips Electronics Nv Body-worn personal communications apparatus
US6653978B2 (en) * 2000-04-20 2003-11-25 Nokia Mobile Phones, Ltd. Miniaturized radio frequency antenna
JP2001352212A (ja) 2000-06-08 2001-12-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd アンテナ装置およびそれを用いた無線装置
JP2002033804A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 携帯無線装置
WO2002013306A1 (en) * 2000-08-08 2002-02-14 Koninklijke Philips Electronics N.V. Wireless terminal
JP2002171110A (ja) * 2000-11-30 2002-06-14 Toshiba Corp 無線機
FR2818018B1 (fr) * 2000-12-12 2003-02-14 Thomson Csf Antenne rayonnante a isolation galvanique
GB2370419A (en) * 2000-12-19 2002-06-26 Nokia Mobile Phones Ltd Dual mode antenna
GB0102768D0 (en) * 2001-02-02 2001-03-21 Koninkl Philips Electronics Nv Wireless terminal
US6639559B2 (en) 2001-03-07 2003-10-28 Hitachi Ltd. Antenna element
US7502630B2 (en) * 2001-06-05 2009-03-10 Intel Corporation Method and system for transmitting data between a base transceiver station and a subscriber unit
EP1278155B1 (en) 2001-07-19 2006-09-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Card device comprising an antenna and connected with an electronic apparatus or a wireless device
JP2003037413A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 携帯無線機用アンテナ
US7047076B1 (en) * 2001-08-03 2006-05-16 Cardiac Pacemakers, Inc. Inverted-F antenna configuration for an implantable medical device
KR100401192B1 (ko) * 2001-09-05 2003-10-10 삼성전자주식회사 복사특성을 조절할 수 있는 폴더형 단말기
GB0122226D0 (en) * 2001-09-13 2001-11-07 Koninl Philips Electronics Nv Wireless terminal
BR0117125A (pt) 2001-09-13 2004-09-28 Fractus Sa Polarização horizontal para um dispositivo de antena e dispositivo de antena
US7136681B2 (en) * 2001-10-31 2006-11-14 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Electrically conductive carrier and patterning for controlling current distribution in a wireless communications device
JP4096294B2 (ja) 2002-05-14 2008-06-04 日本電気株式会社 携帯電話装置
WO2004001894A1 (en) 2002-06-25 2003-12-31 Fractus, S.A. Multiband antenna for handheld terminal
JP4150621B2 (ja) * 2002-09-20 2008-09-17 富士通株式会社 折り畳み式携帯型無線機および当該無線機のシャーシ
EP1406344A1 (en) * 2002-10-01 2004-04-07 Inpaq Technology Co., Ltd. GPS Receiving antenna for cellular phone
EP1422786B1 (en) * 2002-11-20 2008-04-02 Sony Ericsson Mobile Communications AB Antenna arrangement for radio communication terminals
JPWO2004088791A1 (ja) * 2003-03-28 2006-07-06 富士通株式会社 無線装置
WO2004092037A1 (en) * 2003-04-14 2004-10-28 Cpfilms Inc. Sealed container for temporarily inactivating a cell phone
US6922174B2 (en) * 2003-06-26 2005-07-26 Kathrein-Werke Kg Mobile radio antenna for a base station
JP4394948B2 (ja) * 2003-12-25 2010-01-06 富士通コンポーネント株式会社 無線入力装置
CN100426907C (zh) * 2004-07-23 2008-10-15 中兴通讯股份有限公司 一种cdma移动终端耗电时长的有线连接测量方法
EP1784894A1 (en) * 2004-08-31 2007-05-16 Fractus, S.A. Slim multi-band antenna array for cellular base stations
EP1792363A1 (en) 2004-09-21 2007-06-06 Fractus, S.A. Multilevel ground-plane for a mobile device
US7620436B2 (en) * 2004-12-28 2009-11-17 Motorola, Inc. Portable communication device with global positioning system antenna
WO2006070017A1 (en) * 2004-12-30 2006-07-06 Fractus, S.A. Shaped ground plane for radio apparatus
WO2006097496A1 (en) 2005-03-15 2006-09-21 Fractus, S.A. Slotted ground-plane used as a slot antenna or used for a pifa antenna
EP1972091A1 (en) * 2005-08-03 2008-09-24 Intercomputer Corporation System and method for user identification and authentication
ES2380580T3 (es) 2005-10-14 2012-05-16 Fractus S.A. Formación menuda de antenas de triple banda para estaciones base celulares
WO2007099859A1 (ja) * 2006-02-24 2007-09-07 Kyocera Corporation 携帯無線機
US7701398B2 (en) * 2006-10-06 2010-04-20 Sony Ericsson Mobile Communications Ab Antenna for portable communication device
CN102119467A (zh) 2008-08-04 2011-07-06 弗拉克托斯股份有限公司 无天线无线装置
US8237615B2 (en) 2008-08-04 2012-08-07 Fractus, S.A. Antennaless wireless device capable of operation in multiple frequency regions
CN101610310B (zh) * 2009-07-07 2013-05-15 惠州Tcl移动通信有限公司 一种移动通讯终端
TW201117473A (en) 2009-11-02 2011-05-16 Ralink Technology Corp Antenna apparatus
CN102055054A (zh) * 2009-11-09 2011-05-11 雷凌科技股份有限公司 天线装置
WO2011095330A1 (en) 2010-02-02 2011-08-11 Fractus, S.A. Antennaless wireless device comprising one or more bodies
US8610629B2 (en) * 2010-05-27 2013-12-17 Apple Inc. Housing structures for optimizing location of emitted radio-frequency signals
WO2012017013A1 (en) 2010-08-03 2012-02-09 Fractus, S.A. Wireless device capable of multiband mimo operation
TWI493783B (zh) 2012-06-22 2015-07-21 Acer Inc 通訊裝置
TWI557995B (zh) * 2012-10-19 2016-11-11 群邁通訊股份有限公司 多頻天線組件及具有該多頻天線組件的可攜帶型電子裝置
WO2016106612A1 (zh) * 2014-12-30 2016-07-07 华为技术有限公司 一种天线设备及终端
EP3244486A1 (en) * 2016-05-09 2017-11-15 Thomson Licensing Antenna device for the coexistence of wireless systems
RU2622512C1 (ru) * 2016-08-29 2017-06-16 Открытое акционерное общество "Научно-производственное объединение Ангстрем" Антенна для портативной радиостанции
US10688589B2 (en) * 2017-06-20 2020-06-23 Esab Ab System and method for monitoring resistance in a wire feed device
WO2019086486A1 (en) 2017-10-30 2019-05-09 Fractus Antennas, S.L. Devices with radiating systems proximate to conductive bodies
US10559561B2 (en) * 2018-01-19 2020-02-11 Xilinx, Inc. Isolation enhancement with on-die slot-line on power/ground grid structure

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB655045A (en) * 1947-12-04 1951-07-11 Mini Of Supply Improvements in aerial systems
FR2498819B1 (fr) * 1981-01-23 1985-05-31 Thomson Csf Antenne de petite dimension
US4805232A (en) * 1987-01-15 1989-02-14 Ma John Y Ferrite-core antenna
KR920002439B1 (ko) * 1988-08-31 1992-03-24 삼성전자 주식회사 휴대용 무선전화기의 슬로트 안테나 장치
DE3836406A1 (de) * 1988-10-26 1990-05-03 Bosch Gmbh Robert Handapparatfoermiges funkbedienteil
RU1838850C (ru) * 1988-11-02 1993-08-30 Моторола, Инк. Выдвижна антенна система дл портативного приемопередатчика
US4890199A (en) * 1988-11-04 1989-12-26 Motorola, Inc. Miniature shield with opposing cantilever spring fingers
GB2235606B (en) * 1989-08-24 1994-03-30 Technophone Ltd Portable telephone
JPH03175826A (ja) * 1989-12-05 1991-07-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 携帯形電話機
JP2989850B2 (ja) * 1990-03-31 1999-12-13 株式会社東芝 携帯無線通信装置
JP2825670B2 (ja) * 1990-12-14 1998-11-18 富士通株式会社 高周波回路装置のシールド構造
JP3251680B2 (ja) * 1991-12-26 2002-01-28 株式会社東芝 携帯無線機

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11296899A (ja) * 1998-04-09 1999-10-29 Pioneer Electron Corp ピックアップ
JP2002016429A (ja) * 2000-06-28 2002-01-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 基板実装形板状アンテナ
JP4782970B2 (ja) * 2000-06-30 2011-09-28 パナソニック株式会社 携帯電話機
KR20020026132A (ko) * 2000-09-30 2002-04-06 대한민국 관리부서 정보통신부 전파연구소 두 개의 헬릭스로 구성된 휴대폰용 안테나
JP2002171111A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Anten Corp 携帯無線機及び携帯無線機用アンテナ
US7010334B2 (en) 2001-08-23 2006-03-07 Nec Corporation Folding portable radio communication device
US7081853B2 (en) 2002-09-10 2006-07-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Mobile communication terminal
JP2009077398A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Delta Networks Inc 無線lanap/ルータに応用されるプリント・モノポール・スマート・アンテナ
JP2011166540A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Sharp Corp 回路基板、及び当該回路基板を備えた電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
DE69220344T2 (de) 1997-11-06
US5903822A (en) 1999-05-11
JP3251680B2 (ja) 2002-01-28
KR960004599B1 (ko) 1996-04-09
EP0548975B1 (en) 1997-06-11
EP0548975A1 (en) 1993-06-30
KR930015382A (ko) 1993-07-24
DE69220344D1 (de) 1997-07-17
US5517676A (en) 1996-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3251680B2 (ja) 携帯無線機
JP3613525B2 (ja) 携帯無線機
US7821463B2 (en) Mobile telephone with broadcast receiving element
TW569491B (en) Mobile communication device having multiple frequency band antenna
JP4146478B2 (ja) 無線モジュール及び携帯端末
JP4132669B2 (ja) 無給電放射素子を有するデュアル・バンド・ダイバーシチ・アンテナ
EP2448065B1 (en) Mobile communiction terminal with a frame and antenna
CN100499262C (zh) 无线电通信终端
JP4197734B2 (ja) 無線モジュール
JP4227141B2 (ja) アンテナ装置
KR20010052509A (ko) 다중 주파수 대역 안테나
KR20010075440A (ko) 무선통신장치 및 안테나 시스템
JP3899429B2 (ja) アンテナ装置
WO2017185528A1 (zh) 壳体、天线装置和移动终端
KR20100037654A (ko) 무선 데이터 전송을 채택한 디바이스용 전자파 적합성 장치
KR100649791B1 (ko) 안테나와 컨덕터들 사이의 에너지 커플링을 방지하는 요소를 편입한 기판 안테나
EP1686647B1 (en) Mobile communication terminal
KR20010052132A (ko) 연장 피드를 구비한 축소가능한 무선전화기 안테나
JPH11163756A (ja) 携帯無線機
JPH06204908A (ja) 無線機用アンテナ
US20100225544A1 (en) Slot antenna and portable wireless terminal
KR100450878B1 (ko) 중앙 급전 구조를 갖는 이동통신 단말기 내장형 안테나
JP5018666B2 (ja) アンテナ装置
JP2013074361A (ja) 無線通信端末、及び無線通信端末における電磁波の暴露低減方法
US9806421B1 (en) NFC antenna system for metalized devices

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071116

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081116

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081116

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091116

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees