JPH0532380B2 - - Google Patents

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JPH0532380B2
JPH0532380B2 JP58001784A JP178483A JPH0532380B2 JP H0532380 B2 JPH0532380 B2 JP H0532380B2 JP 58001784 A JP58001784 A JP 58001784A JP 178483 A JP178483 A JP 178483A JP H0532380 B2 JPH0532380 B2 JP H0532380B2
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JP
Japan
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acid
butanetetracarboxylic
crude
butanetetracarboxylic acid
nitric acid
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JP58001784A
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English (en)
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JPS59128350A (ja
Inventor
Akio Egawa
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はテトラヒドロフタル酸を硝酸酸化する
ことによる高品質の1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボン酸を製造する方法に関する。 1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸は例
えば各種ジアミンと組み合わせてポリイミド型ポ
リマーとし、耐熱性絶縁ワニス、エポキシ硬化剤
等として用いられる。 テトラヒドロフタル酸を触媒存在下硝酸で酸化
して1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸を
合成することは従来公知である(例えば、J.Org.
Chem.,30、1488〜1491(1965)等)。 使用される触媒はメタバナジン酸アンモニウム
が好ましく、本触媒を用いれば、低位の酸化生成
物、例えば蓚酸や蟻酸の生成を抑制することがで
きる。 しかし、この場合、誘導期があることで反応の
制御が困難で、安全上問題があり、そのために助
触媒としてメタバナジン酸アンモニウムに金属銅
や金属鉄を併用し、誘導期をなくしている。 又、金属銅が金属鉄単独触媒を用いてもよい。 次に得られた反応液を室温で冷却し、晶析後分
離して粗1,2,3,4−ブタンテトラカルボン
酸を得る。さらに水で硝酸を洗浄後、有機溶剤で
再結晶して製品の1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボン酸を取出す。 しかしながら、上記方法では触媒金属が1,
2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と塩を作る
ために(多価カルボン酸のため容易に塩を作る)、
金属を完全に除くことができないという欠点があ
る。 製品中の金属は数100ppmもの多きになり、用
途によつては品質上致命的な問題となる。 本発明者は、1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボン酸の工業的製造方法について鋭意検討を重
ねた結果、本発明を完成するに致つた。すなわ
ち、本発明はテトラヒドロフタル酸を金属触媒の
存在下、硝酸酸化して1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸を製造するに当り、粗1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸を鉱酸又は有機
酸で洗浄することを特徴とする1,2,3,4−
ブタンテトラカルボン酸の精製法である。 本発明の要点は、反応液から分離した粗1,
2,3,4−ブタンテトラカルボン酸に包含され
る金属との塩を目的物より強い酸性物質で洗浄
し、該酸性物質と金属の塩に変え、1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸と分離することにあ
る。本発明の方法によれば、洗浄と言つた簡易な
方法を採用することによつて、何ら目的物の収率
低下を伴わず金属の含有量10ppm以下という高品
質な製品を得ることができる。 本発明の方法において粗1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボン酸(結晶)はテトラヒドロフタ
ル酸を金属触媒の存在下、硝酸で酸化して得られ
る粗1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸に
適用される。以下、該粗1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸の合成方法を例示によつて説明
する。 通常、メタバナジン酸アンモニウム触媒1.0重
量%以下鉄或いは銅触媒1.0〜2.0重量%(共にテ
トラヒドロフタル酸に対する濃度を表わす)を含
有した大過剰の高濃度硝酸水溶液に反応温度を保
ちながらテトラヒドロフタル酸の水溶液を撹拌下
にゆつくり滴下するによつて実施される。 副生するNOガスは排ガス系に空気を導入し、
NO2にかえ、又、他の副生ガスCO2、N2O等も系
外に排出する。 使用する硝酸濃度は40%〜68%が好ましい。反
応温度は40〜70℃で、特に50〜60℃が好ましい。
これ等の数値が余り低いと酸化速度が低下し、
又、余り高いと酸化分解が起り低位酸化物の副生
が多く、収率が低下する。反応時間は除熱能力等
に従うが、約4〜20時間程度である。 さらに、熟成時間が同じ温度(50〜60℃)で約
2〜4時間加わる。これはテトラヒドロフタル酸
の水溶液を滴下終了した後、熟成をかけ、反応中
間体のナイトレート体や、オキシム体を完全に
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸に変化
させる必要があるためである。 次いで、熟成終了後徐冷し、常法に従つて晶析
させる。この際、硝酸濃度が高い方が得られる結
晶の粒径が大きく、洗浄効果を高めることができ
る。従つて、反応終了後、硝酸濃度が低い場合は
反応液を濃縮し、硝酸濃度を高めて晶析工程に供
することが肝要である。 晶析して来た粗1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボン酸は遠心分離機にて分離される。通常、
洗浄前の粗1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸中の金属イオンは1000〜3000ppm(1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸に対する濃度を
表わす)もあり、例えば、絶縁ワニス等の樹脂原
料等の用途に供することはできない。 本発明において、前述の方法によつて得られた
粗1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(結
晶)は鉱酸又は有機酸による洗浄で精製が施され
る。 そこで、該酸性物質と金属との間に塩を形成
し、極めて容易に1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボン酸中の金属イオンを10ppm以下の低濃度
にまで下げることができる。 酸性物質として硝酸、硫酸、塩酸等の鉱酸ある
いは酢酸、プロピオン酸等の有機酸が使用可能で
あり、特にプロセス上、硝酸が最も好ましい。 硝酸の場合、洗浄後の液は副原料として、反
応系へリサイクルできるので、その中に溶存逃失
する目的物も含め全くロスとならない。酸性物質
の濃度は高い程好ましく、低い濃度では例えば、
稀釈剤、水に対する目的物の溶解ロスが大きい。
酸性物質の使用量は湿1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸の1〜4重量倍が適当である。 処理温度は室温で充分であり、高温では目的物
の溶解度が増加し、1パスの得率が悪くなる。 洗浄方法はリンス法、スプレー法等周知の方法
が採用できる。 ところで、水、アルコール類で洗浄しても700
〜1500ppm程度にしか減少できず、又、具合の悪
いことに、目的物の溶解度(20℃)は水に20%、
メタノールに65%と高く、溶解ロスが著るしい。 他方、水や有機溶媒で再結晶する方法もあるが
水で再結晶した場合で、300〜1500ppmに減ずる
程度である。 この原因は、1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボン酸が金属と塩を形成しているためで、水や
有機溶媒で洗浄、再結晶をおこなつても金属イオ
ンの含有量を簡単に下げることは困難であるため
である。 又、硝酸で再結晶した場合、高品質は期待でき
るが収率低下が免がれえず、経済的にも本法の比
ではない。 以下、本発明の方法を実施例によつて具体的に
説明する。 実施例 1 2セパラブルフラスコ(コンデンサー付き)
に、58%硝酸水溶液、メタバナジン酸アンモニウ
ム0.6g及び塩化鉄()1.1gを張込み、温浴に
て予め60℃に加熱した。この系に、80℃に加熱、
溶解した44%テトラヒドロフタル酸水溶液を約10
時間かけて反応温度60℃を保ちながら、撹拌下、
滴下した。 排ガス系には空気を導入し、NOをNO2に酸化
しながら硝酸吸収塔に導く。テトラヒドロフタル
酸水溶液を滴下終了した後、さらに3時間熟成
し、酸化中間体が残つていないことを液体クロマ
トグラフで確認した。 次いで、上記反応液を常法に従つて10℃まで冷
却し、粗1,2,3,4−ブタンテトラカルボン
酸を晶析させ、遠心分離機で目的物の粗結晶を分
離した。 得られた1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸の粗結晶100g(純度59.1%)を、68%硝酸
水溶液40g×3回(洗浄液/粗BTC=1.2)で洗
浄し、後、湿結晶を乾燥して製品56g(純度99.9
%)を得た(精製収率95%)。 なお、粗結晶の鉄分含有量は2300ppm(対
BTC)であつたが、洗浄後の乾燥製品のそれは
8.5ppmであつた。 実施例2〜3及び比較例1〜3 粗1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸は
実施例1と同様にして得られた各粗結晶を用い
た。 その上で、上記粗1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボン酸(結晶)を表1に示した操作条件を
採用し、実施例1と同様にして処理した。結果は
表1に示す。 なお、再結晶法は常法に従つて処理し、比較例
とした。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 テトラヒドロフタル酸を金属触媒の存在下、
    硝酸酸化して得られる、該触媒の金属成分を含有
    する粗1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸
    を精製するに当たり、硝酸で洗浄することを特徴
    とする1,2,3、4−ブタンテトラカルボン酸
    の精製法。
JP178483A 1983-01-11 1983-01-11 1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸の精製法 Granted JPS59128350A (ja)

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JPS59128350A JPS59128350A (ja) 1984-07-24
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5298653A (en) * 1989-12-14 1994-03-29 Monsanto Company Process for preparing 1,2,3,4-butanetetracarboxylic acid
JP3879019B2 (ja) 1994-06-20 2007-02-07 新日本理化株式会社 非ホルマリン加工繊維の製造方法及び繊維製品
DE10002877A1 (de) 2000-01-24 2001-10-18 Bayer Ag Polycarbonsäuren, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung zur Behandlung von Cellulosefasern oder daraus hergestellten Textil- oder Papiermaterialien

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5549336A (en) * 1978-10-04 1980-04-09 Mitsui Petrochem Ind Ltd Preparation of 1, 2, 3, 4-butanetetracarboxylic acid

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JPS5549336A (en) * 1978-10-04 1980-04-09 Mitsui Petrochem Ind Ltd Preparation of 1, 2, 3, 4-butanetetracarboxylic acid

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JPS59128350A (ja) 1984-07-24

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