JPH05322256A - 建物の換気システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外壁に換気扇のフードが突出しないため、ス
ッキリした美麗な外観が得られ、室内側においても、壁
面に換気扇が露出しないため、体裁が良く、且つ、家具
類やその他の室内装置品のレイアウトを変更する際の自
由度が大きい建物の換気システムを提供する。 【構成】 外壁Ｗに設けた窓サッシ１の上部に、当該窓
サッシ１の上縁に沿ったガラリ２を形成し、このガラリ
２と天井面３に形成した換気口４とを天井裏５に配設し
たダクト６で接続し、ダクト６に装備した換気用ファン
７を駆動することにより、ガラリ２、ダクト６、換気口
４を介して室内の強制換気（排気又は給気）を行うよう
にしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建物の換気システムに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、事務所ビルや大学の研究室棟等の
ように多数の独立した部屋を持ち且つ外壁が平坦な建物
においては、窓とは別に各部屋の換気を行う場合、外壁
に換気扇を取り付けていた。そのため、外壁の外面に
は、各部屋の窓サッシの近くに夫々換気扇のフードが突
出することになって、外観上、非常に見苦しく、且つ、
外壁のメンテナンスの邪魔になり、室内側でも、壁面に
換気扇が露出しているため、美観が損なわれるばかりで
なく、家具類やその他の室内装置品のレイアウトを変更
する際、換気扇による制約を受けることになり、自由度
が小さいといった問題点があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
留意してなされたもので、その目的とするところは、外
壁に換気扇のフードが突出しないため、スッキリした美
麗が外観が得られ、室内側においても、壁面に換気扇が
露出しないため、体裁が良く、且つ、家具類やその他の
室内装置品のレイアウトを変更する際の自由度が大きい
建物の換気システムを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、外壁に設けた窓サッシの上部に、当
該窓サッシの上縁に沿ったガラリを形成し、このガラリ
と天井面に形成した換気口とを天井裏に配設したダクト
で接続すると共に、前記ダクトに換気用ファンを装備し
ている。

【０００５】

【作用】上記の構成によれば、換気用ファンを駆動する
ことにより、天井面の換気口と、天井裏のダクトと、窓
サッシ上部のガラリとを経て、室内の強制換気（排気又
は給気）が行われることになる。

【０００６】

【実施例】図１、図２は本発明に係る建物の換気システ
ムの一例を示す。この換気システムは、外壁Ｗに設けた
アルミ製窓サッシ１の上部に、当該窓サッシ１の上縁に
沿ったガラリ２を形成し、このガラリ２と天井面３に形
成した換気口４とを天井裏５に配設したダクト６で接続
すると共に、前記ダクト６の一部に換気用ファン７を装
備し、当該ファン７を駆動することにより、天井面の換
気口４と、天井裏のダクト６と、窓サッシ１上部のガラ
リ２とを経て、室内の強制換気（排気又は給気）が行わ
れるようにしたものである。図示のダクト６はガラリ２
に接続した偏平箱状の第１ダクト６ａと、該第１ダクト
６ａに差込み連結した円筒状の第２ダクト６ｂによって
構成されている。３ａは天井面３に形成したカーテンレ
ールボックスである。

【０００７】前記ガラリ２の詳細は、次の通りである。
即ち、図３、図４に示すように、窓サッシ１の上端にビ
ス等で固着したアルミ製補強板７の上面に、窓サッシ１
と横幅の等しい横幅を持つ上下の横枠８ａ，８ｂと、そ
の左右両端部同士を連結する短寸の縦枠９ａ，９ｂとを
備えた横長矩形状のアルミ製ガラリ本体10がアルゴン溶
接等の手段により固着されている。

【０００８】前記ガラリ本体10には、前記横枠８ａ，８
ｂの室内側の側面にビス等で固定された横長矩形状のス
テンレススチール製の蓋板11が設けられており、当該蓋
板11には、必要な範囲（図示の実施例では、長手方向の
両端側）に横長のスリット12が形成され、各スリット12
の前面には防鳥網13が張られている。14はスリット12へ
の雨水の吹き込みを防止するアルミ製の羽板である。羽
板14は、スリット12の前方だけでなく、蓋板11の長手方
向中央部側、つまり、スリット12の無い蓋板11部分の前
方にも一様に設けられており、デザイン上の統一が図ら
れている。

【０００９】前記スリット12には、前記第１ダクト６ａ
が室内側程高くなるように傾斜して接続されている。15
は羽板14の取付け片16と防鳥網13と第１ダクト６ａの前
縁フランジ部とを蓋板11に共締めして固定するビスであ
る。17ａは、蓋板11と上下の横枠８ａ，８ｂとの間に施
したコーキング材、17ｂは上方の横枠８ａと外壁Ｗの開
口上縁との間に施したコーキング材、17ｃは下方の横枠
８ｂと窓サッシ１の上縁との間に施したコーキング材で
ある。

【００１０】下方の横枠８ｂと補強板７との間には、図
３に示すように、補強板７の上面と前記横枠８ｂから室
内側に向けて一体に延設された取付け片８ｃとにアルゴ
ン溶接等の手段により固着した樋状部材18が設けられて
いる。そして、前記コーキング材17ａの劣化等により、
蓋板11とガラリ本体10との間に雨水が侵入することがあ
っても、その雨水が、下方の横枠８ｂの室内側の側面の
下端に形成した貫通孔ａと、前記樋状部材18と補強板７
とにわたって穿設した貫通孔ｂと、窓サッシ１に穿設し
た貫通孔ｃとをこの順に経て屋外（窓ガラス19の外側）
へと排水され、室内側への侵入が防止されるようになっ
ている。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、上述した構成よりなり、外壁
に設けた窓サッシの上部に、当該窓サッシの上縁に沿っ
たガラリを形成し、このガラリと天井面に形成した換気
口とを天井裏に配設したダクトで接続すると共に、前記
ダクトに換気用ファンを装備し、該換気用ファンを駆動
することにより、天井面の換気口と、天井裏のダクト
と、窓サッシ上部のガラリとを経て、室内の強制換気
（排気又は給気）が行われるようにしたので、外壁に換
気扇を設けていた従来例のように外壁に換気扇のフード
が突出せず、スッキリした美麗が外観が得られ、室内側
においても、天井面に換気口が開口するだけであるた
め、体裁が良く、家具類やその他の室内装置品のレイア
ウトを変更する際の自由度が大きい等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す建物の要部の概略断面
図である。

【図２】要部を透視的に描いた斜視図である。

【図３】要部の縦断側面図である。

【図４】要部の横断平面図である。

【符号の説明】

Ｗ…外壁、１…窓サッシ、２…ガラリ、３…天井面、４
…換気口、５…天井裏、６…ダクト、７…換気用ファ
ン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外壁に設けた窓サッシの上部に、当該窓
   サッシの上縁に沿ったガラリを形成し、このガラリと天
   井面に形成した換気口とを天井裏に配設したダクトで接
   続すると共に、前記ダクトに換気用ファンを装備してあ
   ることを特徴とする建物の換気システム。