JPH05321029A - 導電性複合繊維 - Google Patents

導電性複合繊維

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JPH05321029A
JPH05321029A JP12882392A JP12882392A JPH05321029A JP H05321029 A JPH05321029 A JP H05321029A JP 12882392 A JP12882392 A JP 12882392A JP 12882392 A JP12882392 A JP 12882392A JP H05321029 A JPH05321029 A JP H05321029A
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JP
Japan
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cuprous iodide
fiber
conductive
component
electrically conductive
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Pending
Application number
JP12882392A
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English (en)
Inventor
Munemitsu Kamiyama
統光 神山
Hironori Yamada
裕憲 山田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 白度及び導電性能に優れ、且つ導電性能の安
定性も良好な導電性複合繊維を提供すること。 【構成】 繊維形成性重合体(A)と導電性物質を含有
する熱可塑性重合体(B)とからなる複合繊維におい
て、導電性物質として平均粒径が1.25〜1.60μ
m、粗大粒子数Sが5以下のヨウ化第一銅粉体を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性に優れた導電性繊
維に関し、特に導電性物質として特定のヨウ化第一銅粉
体を含有する耐久性に優れた導電性繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維、例えばポリエステル系繊維、
ポリアミド系繊維等は導電性が低いため、摩擦により静
電気が発生し、塵埃の付着、放電に伴う各種の障害が発
生する。
【0003】かかる問題を解決し、且つ白度の高い導電
性繊維を得るべく、各種白色の導電性物質を配合する方
法が提案されており、なかでも平均粒径が0.6〜1.
2μmのヨウ化第一銅粒子を含有させた導電性繊維は、
白度が高く物性面でも優れていることが知られている
(特開平1―306616号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの検討によれば、このようなヨウ化第一銅粒子含有
繊維は平均粒径が同一であっても用いるヨウ化第一銅の
種類によっては導電性能が低下したり、製糸直後では良
好な導電性を示しても後加工工程、例えば乾熱処理で導
電性能が低下したりする場合のあることが判明した。
【0005】本発明は、ヨウ化第一銅粒子含有導電性繊
維の上記不都合な点を解消し、安定した導電性能を示す
白度良好な複合繊維を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ヨウ化第一銅粒
子の粗大粒子量によっては導電性能の安定性が大きく変
化することを見い出し本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明によれば、繊維形成性重
合体よりなるA成分と、導電性物質と熱可塑性重合体と
の混合物よりなるB成分とから構成される複合繊維にお
いて、前記導電性物質が下記及びを同時に満足する
ヨウ化第一銅粉体であることを特徴とする導電性複合繊
維が提供される。 1.25≦R≦1.60 S≦5 (但し、R%はヨウ化第一銅粉体の平均粒径(μm)、
Sはヨウ化第一銅粉体の1500倍走査型電子顕微鏡写
真における100cm2 あたりの径2μm以上の粗大粒子
数を示す)。
【0008】本発明の導電性複合繊維の一部を構成する
(A)成分となる重合体は溶融紡糸可能な繊維形成性重
合体であればよい。かかる重合体の具体例としてはポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル、ナイロン6やナイロン6,6等のポ
リアミド、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレ
フィン等があげられる。また、これらを主成分とする共
重合体又は混合重合体をあげることができる。かかる
(A)成分を構成する重合体には、必要に応じて任意の
添加剤、例えば艶消剤、着色剤、酸化安定剤、染色性向
上剤等を含有させてもよい。
【0009】本発明の導電性複合繊維の導電部を構成す
る(B)成分は、ヨウ化第一銅粉体と熱可塑性重合体と
からなる。ここで使用される熱可塑性重合体としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、ナイロン6、ナイロン6,
6、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等を主たる対象とするが、これらの一部を共重
合で置きかえたものでもよく、また熱可塑性重合体であ
れば目的に応じ上記以外の重合体を使用してもよく、更
に必要に応じてそれらの2種以上を混合したものであっ
てもよい。
【0010】ヨウ化第一銅粉体は、その平均粒径が1.
25〜1.60μmであることが必要である。ヨウ化第
一銅粉体の平均粒径が1.2μm未満になると、二次凝
集がおこり易くなり、二次凝集粒子の中にとりこまれた
不純物は洗浄によっても容易に除去されないため、粉体
白度が急激に悪くなる。また、製糸時、特に紡糸時にお
いてパック圧上昇速度が大きくなる等、工程安定性が極
端に悪くなる。一方平均粒径が1.6μmを越えると、
複合繊維中での粒子の連続性の効率が悪くなり、特に延
伸後の導電性能の低下をひきおこしたり、紡糸、延伸時
の断糸率が大きくなるなど製糸パフォーマンスが悪くな
ったりする。
【0011】本発明で用いられるヨウ化第一銅粉体は、
上記の条件に加えて、1500倍の走査型電子顕微鏡写
真における100cm2 あたりの径2μm以上の粗大粒子
数Sが5以下である点に最大の特徴を有する。Sが5を
超える場合には、導電性能が低下するだけでなく、その
安定性も低下するので好ましくない。その詳細な理由は
未だ解明されていないが、複合繊維中でのヨウ化第一銅
粒子の連続性効率が低下して特に延伸後の繊維の導電性
能が大きく低下するものと考えられる。さらに得られた
複合繊維を乾熱処理等の熱処理を施した際に、熱可塑性
重合体内に分散せしめているヨウ化第一銅粒子が粗大粒
子を核として凝集し易く、その結果ヨウ化第一銅粒子の
連続性が損なわれて導電性能が低下するものと考えられ
る。
【0012】上記(B)成分中の重合体とヨウ化第一銅
粉体とを混合するには、良好に分散混合できるものであ
れば任意の方法が採用される。
【0013】ヨウ化第一銅の混合量は、導電性能と成型
性とのかねあいから、(B)成分の重合体の重量の1.
0〜4.0倍が適当である。また、(B)成分中には必
要に応じて任意の添加剤、例えばカップリング剤、艶消
剤、着色剤、酸化安定剤等を含有させることができる。
【0014】上記(A)成分と(B)成分とによって構
成される複合繊維の形状はサイド・バイ・サイド型、芯
―鞘型のいずれでもよく、また導電性成分である(B)
成分の断面形状は任意の形をとることができ、その数も
1以上の任意の数をとることができる。
【0015】繊維横断面における(A)成分と(B)成
分の割合は、広い範囲にすることができるが、(B)成
分の割合があまりに大きくなると得られる導電性繊維の
強度が低下するようになるので、繊維横断面における
(B)成分の占める割合は50%以下が好ましい。ま
た、この(B)成分の下限は、(B)成分が繊維軸方向
に沿って連続しさえすればよく、通常繊維横断面積の1
%以上、特に3%以上にするのが好ましい。
【0016】かかる導電性複合繊維を製造するには格別
の方法、条件を採用する必要はなく、二成分よりなる複
合繊維を製造する溶融紡糸方法及び条件を(A)成分に
応じて任意に適用することができる。また、本発明にあ
っては紡糸して得られた繊維は充分な強度を得るために
延伸する。この延伸方法及び条件についても任意の方法
が適宜採用される。
【0017】
【発明の作用・効果】本発明にかかる導電性複合繊維
は、導電性物質として特定範囲の平均粒径を有すると同
時に径2μm以上の粗大粒子が少ないものを用いている
ので、粗大粒子に起因すると推定される繊維形成時の導
電性粒子の連続配列性のバラ付きが抑制されて、安定し
た導電性能が得られる。また、乾熱処理等の熱処理が施
される際に、粗大粒子が核となってヨウ化第一銅粒子の
凝集再配列が発生し、連続配列性が損なわれて導電性能
が悪化するといったことも抑制される。
【0018】したがって、本発明の導電性複合繊維は、
白度が良好で、導電性能に優れ、且つその耐久安定性に
も優れているといった特徴を有する。
【0019】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明の導電性複合繊
維について、更に詳述する。実施例における導電性組成
物及び導電性複合繊維の電気抵抗値の測定条件は20
℃、30%RH、1KV直流電圧である。
【0020】ヨウ化第一銅の平均粒径測定法は遠心沈降
式光透過法による。遠心粒径測定器を用い、得られた遠
心沈降曲線を基にして算出する。すなわち、かかる遠心
沈降曲線を基にして粒径と全粒子重量に対する沈降粒子
重量を表わした累積重量粒度分布曲線から、沈降粒子重
量が全粒子重量に対して50重量%に相当する粒径を読
み取りこの値を平均粒径とする。
【0021】測定装置にCP―50(島津製作所)を使
用し、上記操作はマイコンで処理される。測定条件は下
記の通りである。 分散媒;ニューレックス (日本油脂製) 0.1重量%水溶液 回転数;600rpm 測定範囲;0〜10μm
【0022】
【実施例1〜3及び比較例1〜6】ポリエチレン100
重量部とヨウ化第一銅粉体350重量部とを混練機で充
分加熱混合して得られた組成物を芯部とし、酸化チタン
2.5重量%を含有するポリエチレンテレフタレートを
鞘部として、同心円型芯鞘複合紡糸機を用いて紡糸し、
130℃で4倍に延伸後、160℃で熱固定して複合繊
維を得た。この複合繊維の横断面における芯部、鞘部の
面積比1:6であり、繊維構成は30デニール/3フィ
ラメントであった。
【0023】使用したヨウ化第一銅粉体の平均粒径、粗
大粒子数、得られた導電性複合繊維の白度及び断面電気
抵抗値を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】上記結果から明らかなように、本発明で規
程する要件を満足したヨウ化第一銅の場合、導電性能の
安定性に優れ、且つ白度の良好な導電性が得られる。こ
れに対して、ヨウ化第一銅の粒径が1.25μm未満の
場合(比較例1,2)には白度及び製糸性が低下し、
1.6μmを越える場合(比較例5,6)には初期の導
電性能が低下し、さらに粗大粒子数が5を越える場合
(比較例2,3,4,6)には乾熱処理後の導電性能が
大きく低下することがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維形成性重合体よりなるA成分と、導
    電性物質と熱可塑性重合体との混合物よりなるB成分と
    から構成される複合繊維において、前記導電性物質が下
    記及びを同時に満足するヨウ化第一銅粉体であるこ
    とを特徴とする導電性複合繊維。 1.25≦R≦1.60 S≦5 (但し、Rはヨウ化第一銅粉体の平均粒径(μm)、S
    はヨウ化第一銅粉体の1500倍走査型電子顕微鏡写真
    における100cm2 あたりの径2μm以上の粗大粒子数
    を示す)
JP12882392A 1992-05-21 1992-05-21 導電性複合繊維 Pending JPH05321029A (ja)

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