JP4975471B2 - 導電性ポリエステル繊維 - Google Patents
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では、断面と側面で抵抗値が異なることにより、均一な電気抵抗値が得られにくく、安定した導電性能を得ることが困難であった。また、繰り返し使用するうちに繊維が摩耗し、繊維の一部が欠落することにより、使用当初と同様の電気抵抗値を示すことができなくなり、長期にわたって安定した導電性能を得ることができないという問題もあった。
なお、本発明におけるカーボンブラックの平均粒子径は、電子顕微鏡による算術平均値により測定、算出するものである。
V:マルチフィラメントの電気抵抗値の不偏分散の平方根
X:マルチフィラメントの電気抵抗値の平均値
まず、単糸を構成するポリエステル樹脂中にカーボンブラックを含有させる方法としては、ポリエステル樹脂のペレットにカーボンブラックをブレンドし、溶融する方法、もしくはポリエステル樹脂のペレットと高濃度のカーボンブラックを含有するマスターペレットを予め作成しておき、マスターペレットとポリエステル樹脂ペレットをブレンドし、溶融する方法、溶融状態のポリエステル樹脂中にカーボンブラックを添加し混練する方法などが挙げられる。中でも、カーボンブラックをポリエステル樹脂により均一に分散させるためには、ポリエステル樹脂のペレットにカーボンブラックをブレンドし、溶融する方法が好ましい。
1.カーボンブラックの平均粒子径、DBP吸収量
前記の方法で測定した。
2.電気抵抗値、電気抵抗値のCV%
前記の方法で測定した。
3.操業性
24時間連続して紡糸を行い、この間の切れ糸回数により以下のように3段階で評価した。
○:切糸なし
△:切糸1〜2回
×:切糸3回以上
常法により重縮合反応を行って得た、極限粘度(フェノールと四塩化エタンとの等質量混合液を溶媒とし、温度20℃で測定した)0.68のポリエチレンテレフタレートチップに、平均粒子径20nm、DBP吸収量80cm3/100gのカーボンブラックを17質量%となるように溶融混練し、常法によりチップ化し、導電性チップを得た。
導電性チップを常法により乾燥し、285℃の押出機に供給し、溶融紡糸装置に供給し、溶融紡糸を行った。紡糸口金には孔径0.25mmの紡糸孔36個が穿設されているものを使用した。紡出した糸条を空気流により冷却し、オイリング装置を通過させて0.5質量%の付着量となるように油剤を付与した。続いて、紡糸速度800m/分のローラで引き取り、捲取機にて巻き取って264dtex/36fの未延伸糸を得た。そして、この未延伸糸を95℃の熱ローラを介して2.64倍に延伸し、さらに、170℃のヒートプレートで熱処理を行った後に巻き取り、100dtex/36fの導電性ポリエステル繊維を得た。
カーボンブラックの平均粒子径、DBP吸収量及び含有量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行った。
極限粘度0.68のポリエチレンテレフタレートチップに代えて、極限粘度0.75のポリブチレンテレフタレートを用いた以外は実施例1と同様に行った。
極限粘度0.68のポリエチレンテレフタレートチップに代えて、極限粘度0.75のポリプロピレンテレフタレートを用いた以外は実施例1と同様に行った。
孔径0.2mmの紡糸孔72個が穿設されている紡糸口金を使用した以外は、実施例4と同様に行い、100dtex/72fの導電性ポリエステル繊維を得た。
一方、比較例1の導電性ポリエステル繊維は、カーボンブラックの含有量が少なすぎたため、電気抵抗値を測定することができなかった。比較例2の導電性ポリエステル繊維は、カーボンブラックの含有量が多すぎたため、操業性が悪化し、繊維を得ることができなかった。比較例3の導電性ポリエステル繊維は、カーボンブラックの平均粒子径が大きく、DBP吸収量が低かったため、電気抵抗値が本発明の範囲を満足しないものであった。また、操業性が悪く、電気抵抗値のバラツキも大きいものであった。比較例4の導電性ポリエステル繊維は、DBP吸収量が低かったため、電気抵抗値が本発明の範囲を満足しないものであり、操業性も悪かった。比較例5の導電性ポリエステル繊維は、カーボンブラックの平均粒径が小さく、DBP吸収量が低かったため、カーボンブラックのストラクチャーが良好に形成されず、電気抵抗値が本発明の範囲を満足しないものであり、電気抵抗値のバラツキも大きく、操業性が悪いものであった。比較例6の導電性ポリエステル繊維は、DBP吸収量が高かったため、電気抵抗値が本発明の範囲を満足しないものであった。比較例7の導電性ポリエステル繊維は、DBP吸収量が著しく高いため、操業性が悪化し、繊維を得ることができなかった。
Claims (1)
- ポリエステル樹脂からなる複数の単糸で構成されたマルチフィラメントであって、単糸は平均粒子径が15〜35nm、DBP吸収量が40〜150cm3/100gのカーボンブラックを10〜25質量%含有し、マルチフィラメントの電気抵抗値が1×10 10 〜9×10 11 Ω/cmであり、かつ繊維の長手方向の電気抵抗値のCV%が50%以下であることを特徴とする導電性ポリエステル繊維。
電気抵抗値のCV%(%)=(V/X)×100
V:マルチフィラメントの電気抵抗値の不偏分散の平方根
X:マルチフィラメントの電気抵抗値の平均値
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