JP5220673B2 - 導電ミシン糸及び織編物 - Google Patents
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Description
1.鞘部に導電性繊維と芯部に熱可塑性繊維となるように構成されたカバーリングからなる導電性複合糸を少なくとも1本以上用い、カバーリングとは逆方向に合撚を施してなる導電性ミシン糸であって、該導電性複合糸に用いる導電性繊維の電気抵抗値が1×104〜1×109Ω/cm、強度が1.0cN/dtex以上であることを特徴とする導電性ミシン糸。
2.導電性ミシン糸に用いる導電性繊維は、複数の単糸からなるマルチフィラメントであって、各単糸は、ポリエステル系樹脂からなる非導電性成分と、導電性粒子を含有するポリエステル系樹脂からなる導電性成分とで構成される複合繊維であって、繊維の長手方向に対して垂直に切断した横断面において、非導電性成分中に導電性成分部分が存在し、かつ導電性成分は一部が繊維表面に露出している形状を呈している上記1記載の導電ミシン糸。
3.導電性繊維の導電性成分が、ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリブチレンテレフタレートとにイソフタル酸(A)、アジピン酸(B)のうち少なくとも一方が下記式範囲を満足する量共重合され、かつ導電性粒子が含有されている共重合ポリブチレンテレフタレートである上記2記載の導電ミシン糸。
(Aの共重合量)+(Bの共重合量)=5〜55モル%
ただし(Aの共重合量)≦45モル%
4.熱可塑性繊維の強度が3cN/dtex以上であることを特徴とする上記1〜3いずれかに記載の導電ミシン糸。
5.上記1〜4いずれかの導電ミシン糸を使用した織編物であって、JIS L1018 103法の洗濯20洗後の縫製方向の縫い目の表面漏洩抵抗値が1×109Ω以下である織編物。
E:電圧(V) I:測定電流(A) L:測定長(cm)
さらに、本発明における導電性繊維の形状として、導電性成分部分の繊維表面に露出している部分が2箇所以上あり、かつ導電性成分部分が繊維中心部付近を連通する形状を呈していることが好ましい。その一例としては、図2(a)〜(c)に示すようなものが挙げられる。図2(a)は、導電性成分部分が繊維の中心部付近を通って一直線状に配置されているものであり、繊維表面に露出している部分が2箇所のものである。(b)は、導電性成分部分が繊維の中心部付近を通って十字形状に配置されており、繊維表面に露出している部分が4箇所のものである。(c)は、導電性成分部分が繊維の中心部付近を通って三方に分かれた形状に配置されており、繊維表面に露出している部分が3箇所のものである。
熱可塑性繊維とは、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシエトキシベンゾエート、ポリエチレンナフタレート、シクロヘキサンジメチレンテレフタレート及び、これら等のポリエステルに付加的部分としてさらにイソフタル酸、スルホイソフタル酸成分、プロピレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコールのようなジオール成分を共重合したポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−6.6、芳香族ナイロン等のポリアミド、ポリプロピレン、アクリル、またはポリカポロラクトン、ポリブチレンサクシネートなどの化合物であって、土壌中や水中に長時間放置すると、微生物などの作用によって炭酸ガスと水に分解される脂肪族ポリエステル化合物等が挙げられる。
PBTを75質量%、平均粒径0.2μmの導電性カーボンブラック25質量%を溶融混練し、常法によりチップ化して導電性成分のポリマーを得た。また、イソフタル酸8モル%が共重合された共重合PETを上記と同様に溶融混練し、常法によりチップ化して非導電性成分のポリマーを得た。次に、単糸の横断面形状が図1(c)となるように設計された紡糸口金を用いて、通常の複合紡糸装置より紡糸温度260℃、導電性成分の複合比率20質量%となるように紡糸し、冷却し、オイリングしながら3000m/分の速度で巻き取り、45dtex2fの未延伸糸を得た。そして、この未延伸糸を90℃の熱ローラを介して1.6倍に延伸し、さらに、190℃のヒートプレートで熱処理を行った後に巻き取り、図1(c)の断面形状を呈する28dtex2fの導電性繊維を得た。
イソフタル酸20モル%、アジピン酸5モル%が共重合された共重合PBT70質量%、平均粒径0.2μmの導電性カーボンブラック30質量%とを溶融混練し、常法によりチップ化して導電性成分のポリマーを得た。また、イソフタル酸8モル%が共重合された共重合PETを用いて上記と同様に溶融混練し、常法によりチップ化して非導電性成分用のポリマーを得た。次に、単糸の横断面形状が図2(c)となるように設計された紡糸口金を用いて、通常の複合紡糸装置より紡糸温度260℃、導電性成分の複合比率20質量%で紡糸し、冷却、オイリングしながら3000m/分の速度で巻き取り、45dtex2fの未延伸糸を得た。そして、この未延伸糸を90℃の熱ローラを介して1.60倍に延伸し、さらに、190℃のヒートプレート状で熱処理を行って巻き取り、図2(c)記載の断面形状を有する28dtex2fの導電性繊維を得た。以降は、実施例1と同様にして目的の導電ミシン糸を得た。
実施例1のカバーリングに用いた芯部と鞘部の繊維糸条を入れ替えて、鞘部にポリエステルが構成されるようにして、カバーリング糸を得た。
実施例1で用いた、導電性繊維とポリエステル繊維とを用い混繊糸を得るために、インターレース処理を行った。インタレース処理条件としては、インタレースノズルとして阿波スピンドル社製MK2を用い、インタレースゾーンのオーバーフィード率を導電性繊維糸条側を3%、ポリエステル繊維を1%とし、空気圧19.6Pa、糸速120m/分にて処理を行い、導電性混繊糸を得た。以降は、実施例1と同様に行い、導電ミシン糸を得た。
2 導電性繊維
Claims (5)
- 鞘部に導電性繊維と芯部に熱可塑性繊維となるように構成されたカバーリングからなる導電性複合糸を少なくとも1本以上用い、カバーリングとは逆方向に合撚を施してなる導電性ミシン糸であって、該導電性複合糸に用いる導電性繊維の電気抵抗値が1×104〜1×109Ω/cm、強度が1.0cN/dtex以上であることを特徴とする導電性ミシン糸。
- 導電性ミシン糸に用いる導電性繊維は、複数の単糸からなるマルチフィラメントであって、各単糸は、ポリエステル系樹脂からなる非導電性成分と、導電性粒子を含有するポリエステル系樹脂からなる導電性成分とで構成される複合繊維であって、繊維の長手方向に対して垂直に切断した横断面において、非導電性成分中に導電性成分部分が存在し、かつ導電性成分は一部が繊維表面に露出している形状を呈している請求項1記載の導電ミシン糸。
- 導電性繊維の導電性成分が、ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリブチレンテレフタレートとにイソフタル酸(A)、アジピン酸(B)のうち少なくとも一方が下記式範囲を満足する量共重合され、かつ導電性粒子が含有されている共重合ポリブチレンテレフタレートである請求項2記載の導電ミシン糸。
(Aの共重合量)+(Bの共重合量)=5〜55モル%
ただし(Aの共重合量)≦45モル% - 熱可塑性繊維の強度が3cN/dtex以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の導電ミシン糸。
- 請求項1〜4いずれかの導電ミシン糸を使用した織編物であって、JIS L1018 103法の洗濯20洗後の縫製方向の縫い目の表面漏洩抵抗値が1×109Ω以下である織編物。
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