JPH0532038Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は掃除機本体等の外周に配設したバンパ
ー装置に関するものである。

従来の技術 従来、電気掃除機等の本体の外周に配設したバ
ンパー装置は、第５図、第６図に示すような構成
が一般的であつた。

以下、その構成について図面に基づき説明す
る。

第５図、第６図において、１は電気掃除機等の
本体で、本体下部２と本体上部（図示せず）及び
ダスト蓋３で構成され、その外周結合部には家具
等への傷付き防止のため軟質塩化ビニル等の軟質
材料で形成されたバンパー４が配設されている。

前記バンパー４は本体１の外周より突出してお
り、その断面は略コ字状に形成されている。

一般的にその突出部は一定の巾を有し、また本
体下部２の上端部をはさむように取付けられ、本
体上部及びダスト蓋３で押えて固着している。

また、前記バンパー４は本体１の全周に配置さ
れており、外観の見映えも必要なため、成形加工
で形成し、ヒケや変形を生じさせないように一定
の硬さを有し、厚肉部が生じないようにしてい
る。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の電気掃除機等のバンパー４
は、その断面が略コ状で、本体１の外周に一定の
巾を有して突出させて配設している。

バンパー４は一定の硬さを有し、薄いため中空
部分がへこみ、緩衝性が少なく、弾力も弱く、家
具や柱等への傷付きは確実に防止できていなかつ
た。緩衝性を良くするため、バンパー４の硬さを
軟かくしたり、厚くする方法も考えられるが、成
形加工性が悪くなるとともに、組立性も悪くな
り、また外観にもヒケや変形が生じて見苦しくな
る。そして緩衝性や弾性が悪くなる恐れがある等
の問題があつた。

本考案はこのような従来の問題点を解消したも
ので、すぐれた緩衝機能を発揮するバンパー装置
を提供するものである。

問題点を解決するための手段 本考案の電気掃除機等のバンパー装置は、集塵
室を前方に、電動送風機およびコードリール巻取
装置を納める本体室を後方にそれぞれ画成した下
本体と、前記集塵室を開閉自在に覆うダスト蓋
と、前記本体室を覆う上本体とからなる電気掃除
機において、前記下本体の外周上端を、外壁と内
壁とにより略Ｙ字状に形成すると共に、前記外壁
全体と略Ｙ字状部の上方開口部と内壁の一部とを
略コ字状の弾性を有するバンパーで覆い、かつこ
のバンパーの上部片には段部を構成し、段部の内
壁側を前記電気掃除機の上下本体で挟持してなる
ものである。

作 用 本考案は、上記の構成により、まず、バンパー
の弾性で緩衝し、次に本体の外側の壁が、略Ｙ状
の２つの壁が交わる点を支点としてなる弾性で、
強い緩衝性をもたせる。また、バンパーの上部片
に段部を構成し、段部の内壁側を前記掃除機等の
上下本体で挟持したことから、バンパーに力が加
わつてもバンパー上部片が掃除機等の上下本体間
に入り込むことがなく、より確実に緩衝性を発揮
するものである。しかも、バンパーの内面が下本
体の外壁に接して保持されるため、バンパーが本
体外壁からめくれたり、ずれたりすることも防止
するものである。

実施例 以下、本考案の実施例について図面を参照しな
がら説明する。

第１図から第４図において、１０は電気掃除機
の本体で、前記本体１０は、前側に集塵袋１１を
着脱自在に内蔵する集塵室１２を、後側に電動送
風機１３とコード巻取装置（図示せず）等を内蔵
する本体室１４をそれぞれ形成した下本体１５
と、本体室１４を覆う上本体１６、集塵室１２を
覆うダスト蓋１７とで構成され、上記ダスト蓋１
７は尾錠１８にて係止している。

１９は前記本体１０の前部に配設した把手で、
本体１０の持ち運びに使用される。

２０は、集塵室１２の前部に配置され、下本体
１５に固着されたフロントカバーで、ホース２１
を接続する吸込口２２を有している。

２３，２４は下本体１５の下部に配設した移動
用の前輪と後輪である。

２５は、軟質塩化ビニル等の軟質材料で形成さ
れたバンパーで、本体１０より突出するととも
に、ほぼその全周に配設され、本体１０が家具等
に当つて傷付けるのを防止するものである。

前記バンパー２５は下本体１５の上端部をはさ
み込むように形成されており、またバンパー２５
の略中央には段部２６を形成し、この段部２６の
近傍に上本体１６及びダスト蓋１７を装着するこ
とで固着されている。

そして、本体１０の外側に突出させたバンパー
２５は、その断面を略コ状で成形加工上支障が生
じないようにほぼ均一で比較的薄肉に形成してい
る。

また、前記本体のバンパー取付部は、内壁２７
と外壁２８を有しており、その断面を略Ｙ状で上
方が開放するよう形成し、本体の空間部２９を形
成している。この外壁２８は、バンパー２５の立
壁の内面に接して、パンパー２５を保持してい
る。また、上本体１６と内壁２７はバンパー２５
を段部２６のすぐ内側で挟持している。

以上のような構成において、バンパー２５が家
具や柱等に接触した場合、まずバンパー２５によ
る軟かい緩衝性を与え、次に外壁２８が、内壁２
７と交わる点を中心として内壁２７側にしなり、
強い緩衝性を与えるものである。

従つて、緩衝性はバンパー材料の軟質と外壁２
８のしなりにより効果を発揮している。

また、バンパー２５の空間部の内壁が本体１０
の外壁に接して保持されるため、バンパー２５の
へこみ、めくれを防止している。また、上本体１
６と内壁２７はバンパー２５を段部２６のすぐ内
側で挟持していることから、バンパーに力が加わ
つてもバンパー上部片が掃除機等の上下本体間に
入りこむことがなく、より確実な緩衝性を発揮す
るものである。

考案の効果 以上述べたように、本考案によれば、下本体の
外周上端を、外壁と内壁とにより略Ｙ字状に形成
すると共に、外壁全体と略Ｙ字状部の上方開口部
と内壁の一部とを略コ字状の弾性を有するバンパ
ーで覆い、かつこのバンパーの上部片には段部を
構成し、段部の内壁側を上下本体で挟持したこと
により、衝突による衝撃をバンパーの弾性と下本
体のＹ字状部のしなりの両方で吸収することとな
り、耐衝撃性が極めて向上するものである。

さらに、バンパーの立壁と本体外壁とが圧接し
ているため、バンパーがめくれたり、位置ずれす
ることも防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すバンパー取付
部の要部断面図、第２図は本考案の一実施例を示
す電気掃除機の斜視図、第３図は本考案の一実施
例を示す電気掃除機の側断面図、第４図は本考案
の一実施例を示す電気掃除機の正断面図、第５図
は従来例を示すバンパー取付部断面図、第６図は
従来例を示す電気掃除機の正断面図、である。 １０……本体、２５……バンパー、２６……段
部、２７……内壁、２８……外壁、２９……本体
の空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 集塵室を前方に、電動送風機およびコードリー
   ル巻取装置を納める本体室を後方にそれぞれ画成
   した下本体と、前記集塵室を開閉自在に覆うダス
   ト蓋と、前記本体室を覆う上本体とからなる電気
   掃除機において、前記下本体の外周上端を、外壁
   と内壁とにより略Ｙ字状に形成すると共に、前記
   外壁全体と略Ｙ字状部の上方開口部と内壁の一部
   とを略コ字状の弾性を有するバンパーで覆い、か
   つこのバンパーの上部片には段部を構成し、段部
   の内壁側を前記電気掃除機の上下本体で挟持して
   なる電気掃除機バンパー装置。