JPH05320079A - 2−クロロ−4−フルオロトルエンの分離方法 - Google Patents

2−クロロ−4−フルオロトルエンの分離方法

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JPH05320079A
JPH05320079A JP13112492A JP13112492A JPH05320079A JP H05320079 A JPH05320079 A JP H05320079A JP 13112492 A JP13112492 A JP 13112492A JP 13112492 A JP13112492 A JP 13112492A JP H05320079 A JPH05320079 A JP H05320079A
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chloro
fluorotoluene
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Miyo Suzuki
美代 鈴木
Shu Maeda
周 前田
Kuniyuki Tada
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/38Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C17/389Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by adsorption on solids

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 クロロフルオロトルエン異性体混合物中から
2−クロロ−4−フルオロトルエンを分離回収する際
に、Ba置換されたX型のフォージャサイト型ゼオライ
トまたはNa置換されたY型のフォージャサイト型ゼオ
ライトを吸着剤として用いることを特徴とする2−クロ
ロ−4−フルオロトルエンの分離方法。 【効果】 CFT異性体混合物中から、有用な2C4F
Tのみを、高純度に収率よく分離回収することが可能に
なった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクロロフルオロトルエン
(以下CFTと称する)異性体混合物中から2−クロロ
−4−フルオロトルエン(以下2C4FTと称する)を
分離回収する方法に関する。
【0002】2C4FTは、医薬中間体として有用な物
質である。
【0003】
【従来の技術】2C4FTは、通常2−クロロ−4−ア
ミノトルエンからボルツシーマン反応により合成され
る。CFTには最大10種の異性体が存在し、これらの
異性体の沸点が非常にちかいため、CFT異性体混合物
から2C4FTを蒸留により分離することは極めて困難
である。
【0004】従って、高純度の2C4FTを得るには、
製造過程において不純物を生じないよう高純度のクロロ
アミノトルエン原料を使用するか、融点の差を利用して
晶析によって分離することが考えられる。しかし、高純
度の原料を使用することは、コストの点で問題があり、
一方、晶析では2C4FTの純度があまり上がらないと
いう欠点があった。
【0005】一方、クロロフルオロベンゾトリフルオラ
イド異性体を、吸着剤としてフォージャサイト型ゼオラ
イトを用いて吸着分離することは知られている(特公平
3−46453号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平3−4
6453号公報においては3−クロロ−4−フルオロベ
ンゾトリフルオライドと、4−クロロ−3−フルオロベ
ンゾトリフルオライドとの2種の異性体の分離について
教示しているのみで、置換基、置換位置とも2−クロロ
−4−フルオロトルエンとは異なっており、対象とする
化合物が全く異なる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、CFT異
性体混合物中から2C4FTを分離する方法について鋭
意研究し、吸着剤としてNaで置換されたY型ゼオライ
トまたはBaで置換されたX型ゼオライトを用いて吸着
分離することによってこの分離が可能であることを見出
し、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明は、クロロフルオロトル
エン異性体混合物中から2−クロロ−4−フルオロトル
エンを分離回収する際に、Ba置換されたX型のフォー
ジャサイト型ゼオライトまたはNa置換されたY型のフ
ォージャサイト型ゼオライトを吸着剤として用いること
を特徴とする、2−クロロ−4−フルオロトルエンの分
離方法である。
【0009】本発明におけるCFT異性体混合物とは、
2C4FTの他に、2−クロロ−5−フルオロトルエン
(2C5FT)、2−クロロ−6−フルオロトルエン
(2C6FT)、2−クロロ−3−フルオロトルエン
(2C3FT)、3−クロロ−4−フルオロトルエン
(3C4FT)、3−クロロ−5−フルオロトルエン
(3C5FT)、3−クロロ−6−フルオロトルエン
(3C6FT)、4−クロロ−2−フルオロトルエン
(4C2FT)、5−クロロ−2−フルオロトルエン
(5C2FT)および3−クロロ−2−フルオロトルエ
ン(3C2FT)、のうちの、少なくとも1種を含む。
本発明の効果は2C4FTの他に多種の異性体を含む異
性体混合物を用いた場合により発揮される。CFT異性
体混合物中には、本発明の吸着分離の効果を阻害しない
範囲の少量の副生物、不純物、たとえばp−フルオロト
ルエン(PFT)などが混入していてもよい。
【0010】本発明方法において使用されるフォージャ
サイト型ゼオライトとは次式で示される結晶性アルミノ
シリケートである。
【0011】0.9±0.2M2/n 0:Al2 3 :X
SiO2 :YH2 O ここで、Mはカチオンを示し、nはその原子値を表す。
上式のフォージャサイト型ゼオライトはX型とY型に分
類され、X型はX=2.5±0.5であり、Y型はX=
3〜6で表される。また、Yは水和の程度により異な
る。
【0012】本発明で使用するフォージャサイト型ゼオ
ライトは、Na置換されたY型ゼオライトまたはBa置
換されたX型ゼオライトである。これらのカチオンは本
発明の効果を阻害しない範囲でその一部が他のカチオン
によって置換されていてもよく、たとえばAgで置換す
る場合Agが全カチオンの40モル%程度含まれてもか
まわない。
【0013】これらのカチオンはイオン交換法により容
易にゼオライト中に取込まれる。
【0014】カチオンのイオン交換法は結晶性アルミノ
シリケートの製造に関する知識を有する当業者には広く
知られており、通常はゼオライトに加えようとする1種
またはそれ以上のカチオンの可溶性塩の水溶液にそのゼ
オライトを接触させることによって実施されうる。この
接触は必要に応じて数回繰返して行ってもよい。
【0015】本発明の方法を用いたCFT異性体混合物
を吸着分離するための技術は、いわゆるクロマト分取法
であってもよいし、また、これを連続化した疑似移動床
による吸着分離方法でもよい。
【0016】疑似移動床による連続的吸着分離技術は基
本的操作としては次に示す吸着操作、濃縮操作、脱着操
作を連続的に循環して実施される。
【0017】(1) 吸着操作:CFT異性体混合物がフォ
ージャサイト型ゼオライトの吸着剤と接触し、弱吸着成
分を選択的に残して強吸着成分が吸着される。強吸着成
分はエクストラクト成分としてあとで述べる脱着剤とと
もに回収される。
【0018】(2) 濃縮操作:弱吸着成分を多く含むラフ
ィネートはさらに吸着剤と接触させられ強吸着成分が選
択的に吸着されて、ラフィーネート中の弱吸着成分が高
純化される (3) 脱着操作:高純化された弱吸着成分はラフィネート
とともに回収され、一方、吸着成分は脱着剤によって吸
着剤から追出され、脱着剤をともなってエクストラクト
成分として回収される。
【0019】本発明の吸着分離方法に使用する吸着剤あ
るいはクロマト分取に使用する展開剤はCFTと容易に
蒸留分離できる化合物が使用でき、たとえば、トルエ
ン、ベンゼン、フルオロベンゼン、ベンゾトリフルオラ
イド、トリクロロベンゼン、ジクロロトルエン、クロロ
フルオロベンゼンなどが用いられる。その中でも、トル
エン、ベンゼン、フルオロベンゼン、ベンゾトリフルオ
ライド、ジクロロトルエンなどが特に好ましい。
【0020】吸着分離をするための操作条件としては、
温度は室温から350℃、好ましくは50〜250℃で
あり、圧力は大気圧から50kg/cm2 ・G、好ましくは
大気圧から40kg/cm2 ・Gである。本発明による吸着
分離は気相でも液相でもよいが、操作温度を低くして原
料供給物あるいは脱着剤の好ましくない副反応を抑える
ために液相で実施するのが好ましい。
【0021】
【実施例】次に本発明の方法を実施例を挙げて説明す
る。
【0022】実施例では、吸着剤の吸着特性を次式(1)
の吸着選択率(α)をもって表す。
【0023】
【式1】 ここで、A、BはDCFB異性体のどれか1つを示し、
Sは吸着相、Lは吸着相と平衡状態にある液相を示す。
【0024】上式の値が1より大のときA成分が選択的
に吸着され、1より小のときはB成分が選択的に吸着さ
れる。また、上式のα値が1より大なる吸着剤(あるい
は1より小さく0に近い吸着剤)ほどAとBの吸着分離
が容易となる。
【0025】実施例1 Na置換されたY型のフォージャサイト型ゼオライト
(Na−Y)の造粒品を500℃で約1時間焼成し、デ
シケーター中で冷却した吸着剤約1.6gと、液相混合
物2.5gを5mlオートクレーブ内に充填し、150
℃で1時間接触させ放置した。仕込んだ液相混合物の組
成比は、2C4FT:3C4FT:2C5FT:n−デ
カン=93.5:6:0.5:5(重量比)であった。
n−デカンはガスクロマトグラフィー分析での内標物質
として添加したもので、上記実験条件下では実質的に吸
着剤に対し不活性な物質である。吸着剤と接触させた後
の液相混合物の組成を分析し、上記式(1) を用いて吸着
選択率αを求めた。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2 実施例1と同様にして、吸着剤のみをBa置換されたX
型のフォージャサイト型ゼオライト(Ba−X)または
Ba−XのBaの20モル%がAgに置換されたゼオラ
イト(AgBa−X)とした場合の吸着選択率αを表2
に示す。
【0028】
【表2】
【0029】実施例3 実施例2において、吸着剤をAgBa−Xとし、脱着剤
としてフルオロベンゼンおよび3,4−ジクロロトルエ
ン(3,4−DCT)を使用したときの吸着選択率αの
値を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】実施例4 実施例1で用いた吸着剤、Na−Yを長さ1m、内径
4.75mmのステンレスカラムに充填し、150℃の
オイルバス中において脱着剤3,4−DCTを約1.8
ml/minの流量で流した。3,4−DCTを流して
いる状態で分離原料である2C4FT:3C4FT:2
C5FT:PFT/n−デカン=76:21:1:1.
2:5(wt%)からなるCFT異性体混合物、約1.
6mlをカラム入口に導入した。n−デカンは流出時間
の基準として使用するものであり、他の成分と比較して
その吸着は事実上無視できる。
【0032】カラム出口から流出してくる液をガスクロ
マトグラフにより分析したところ、導入後約5分後にC
FTが流出しはじめた。さらに定期的に流出液を分析
し、図1に示す流出曲線を得た。導入後7分までの全流
出液に含まれる2C4FTの純度は90%であった。
【0033】
【発明の効果】本発明により、CFT異性体混合物中か
ら有用な2C4FTのみを高純度に収率よく分離回収す
ることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例4における各成分の流出量の
時間変化を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロロフルオロトルエン異性体混合物中
    から、2−クロロ−4−フルオロトルエンを分離回収す
    る際に、Ba置換されたX型のフォージャサイト型ゼオ
    ライトまたはNa置換されたY型のフォージャサイト型
    ゼオライトを吸着剤として用いることを特徴とする、2
    −クロロ−4−フルオロトルエンの分離方法。
JP13112492A 1992-05-22 1992-05-22 2−クロロ−4−フルオロトルエンの分離方法 Expired - Fee Related JP3151931B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998024745A1 (fr) * 1996-12-05 1998-06-11 Toray Industries, Inc. Procede d'isomerisation de l'ethylbenzene halogene et procede de separation d'isomeres d'ethylbenzene halogene

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998024745A1 (fr) * 1996-12-05 1998-06-11 Toray Industries, Inc. Procede d'isomerisation de l'ethylbenzene halogene et procede de separation d'isomeres d'ethylbenzene halogene

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