JPH05318755A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録装置およびインクジェット記録ヘッド

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JPH05318755A
JPH05318755A JP4186752A JP18675292A JPH05318755A JP H05318755 A JPH05318755 A JP H05318755A JP 4186752 A JP4186752 A JP 4186752A JP 18675292 A JP18675292 A JP 18675292A JP H05318755 A JPH05318755 A JP H05318755A
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JP
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ink
cartridge
head
black
jet recording
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Application number
JP4186752A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiro Ishise
達弘 石瀬
Atsushi Takagi
淳 高木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク吐出口が下向きに設定されたインクジ
ェット記録装置で使用してもインクが漏洩せず、しか
も、速やかにインクを導入できるようにすること 【構成】 インクジェット記録ヘッドHには中継液室7
7bに連通するとともに前記インク吐出口と同方向に開
口する気泡抜き口77fが設けられている。前記中継液
室77bと前記気泡抜き口77fとの間には閉塞状態と開
放状態との間で変化する開閉弁79が設けられている。
前記気泡抜き口77fに対して当接および離隔可能に配
置された吸引ノズル5が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクタンク内に収容
された記録液としてのインクを、インクジェット記録ヘ
ッドのインク吐出口から液滴として吐出、飛翔させ被記
録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録装置
に関し、特に、インクタンクに接続されるインクジェッ
ト記録ヘッドへのインクの導入を高速で行うことがで
き、インクジェット記録ヘッドのノズル部への気泡の混
入を防止できるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、高速印字、低
騒音などの特徴を有し情報処理装置の記録装置として最
近広く用いられている。このようなインクジェット記録
装置では、主走査方向に往復移動されるヘッドキャリッ
ジに、インクタンクと連通するインクジェット記録ヘッ
ドが支持されている。前記インクジェット記録ヘッド
は、前記インクタンクに連通するインクジョイントおよ
びヒートシンクを有し、このヒートシンクの先端部には
複数のインク吐出口を有するヘッドチップが装着されて
いる。前記複数のインク吐出口と前記インクジョイント
内部とは中継液室を介して連通している。
【0003】このようなインクジェット記録装置では、
その使用の開始に際してはインクタンク内のインクを前
記インク吐出口まで吸引して、インクタンクからインク
吐出口までのインク経路にインクを充填する必要があ
る。また、インクタンクからインク吐出口まで安定して
インクを供給する必要がある。インクタンクからインク
吐出口までのインク経路に気泡が混入した場合、インク
の安定供給が損なわれる。また、気泡がインク吐出口に
接続するノズル部に入ってしまった場合、そのノズルは
噴射不良を起こしたり、噴射不能となることがある。し
たがって、インク経路から気泡を取り除き、ノズル部に
気泡が混入しないようにすることが必要となる。
【0004】インク経路に気泡が混入するのを防止した
り、混入した気泡を除去する方法として、従来、特公昭
63−47624号公報、または、特開昭61−352
54号公報に記載されたものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記特公昭63−47
624号公報に記載されたものは、インクジェット記録
ヘッド内にキャップを通してインクを導入する第1のイ
ンク導入手段と、これとは別に第2のインク導入手段を
設けている。そして、この第2のインク導入手段により
インクジェット記録ヘッドの中継液室内にインクを導入
している。このようにして前記第2のインク導入手段に
より前記中継液室内にインクを導入してから、キャップ
を通してインクジェット記録ヘッドのノズル部へインク
を導入している。このようにすると、中継液室内が空の
状態(インクの無い状態)でノズル部に吸引を行うこと
が無くなるので、ノズル部への気泡の混入を防止するこ
とができる。この特公昭63−47624号公報に記載
されたものは、第2のインク導入手段を構成する第2の
連結管(連結路)からインクが漏洩するおそれがある。
すなわち、この第2の連結管はその内径が大きい場合に
は、インクが漏洩し易くなる。特に、この第2の連結管
は、インク吐出口と同じ向きに配置されるので、インク
の吐出方向が下向きに設定された場合、前記第2の連結
管も下向きとなる。この場合、第2の連結管の内径が大
きい場合にはインクが漏洩し易い。したがって、この特
公昭63−47624号公報に記載されたものはインク
が漏洩し易く、インクの吐出方向が下向きに設定された
インクジェット記録装置では使用できないという問題点
がある。
【0006】また、前記特開昭61−35254号公報
に記載されたものは、インクジェット記録ヘッド内の中
の中継液室に連通するインク供給口と気泡抜き口の位置
を規定し、気泡が抜けやすいようになっている。この特
開昭61−35254号公報に記載されたものは、イン
クジェット記録ヘッドの中継液室に混入した気泡を重力
を利用して外部に排出させるだけのもので、インクジェ
ット記録装置の使用開始に際して速やかにインクタンク
内のインクをインクジェット記録ヘッド内に導入するこ
とはできない。仮にこの公開公報に記載されたものにお
いて、気泡抜き管(泡抜き管)に吸引ポンプを接続して
速やかなインク導入をしようとしても、その構造上、気
泡抜き管とポンプとの連結構造が複雑となる。
【0007】本発明は、前述の事情に鑑み、インクタン
クと接続されるインクジェット記録ヘッドがヘッドキャ
リッジ上に装着されたインクジェット記録装置におい
て、次の(A11)の記載内容を主な課題とする。 (A11) インク吐出口が下向きに設定されたインクジ
ェット記録装置で使用してもインクが漏洩せず、しか
も、速やかにインクを導入できるようにすること。
【0008】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明の構成を説明するが、本発明の
構成要件には、後述の実施例の要素との対応を容易にす
るため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付
記している。なお、本発明を後述の実施例の符号と対応
させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするため
であり、本発明の範囲を実施例に限定するためではな
い。
【0009】前記課題を解決するために、本出願の第1
発明のインクジェット記録装置は、ヒートシンク(7
1)、このヒートシンク(71)の先端部に装着される
とともに複数のインク吐出口が設けられたヘッドチップ
(74)、インクタンク(T1,T2,T3,T4)に連通
するインクジョイント(64,84)内部と前記複数の
インク吐出口とを連通させる中継液室(77b)を有す
るインクジェット記録ヘッド(H)と、前記インクジェ
ット記録ヘッド(H)が装着されるヘッドキャリッジ
(C)と、非印字時に前記ヘッドキャリッジ(C)に装
着されたインクジェット記録ヘッド(H)先端に当接し
て前記インク吐出口を乾燥しないように密封するキャッ
プ部材(4)を有し、このキャップ部材(4)を前記イ
ンクジェット記録ヘッド(H)に対して当接および離隔
させるキャッピング装置(B)と、を備えたインクジェ
ット記録装置において、下記の要件(A1),(A2)を
備えたことを特徴とする、(A1) 前記インクジェッ
ト記録ヘッド(H)には前記中継液室(77b)の上部
に連通するとともに前記インク吐出口と同方向に開口す
る気泡抜き口(77f)が設けられたこと、(A2) 前
記中継液室(77b)と前記気泡抜き口(77f)との間
に閉塞状態と開放状態との間で変化する開閉弁(79)
が設けられたこと。(A3) 前記気泡抜き口(77f)
に対して当接および離隔可能に配置された吸引ノズル
(5)が設けられたこと。
【0010】また、本出願の第2発明のインクジェット
記録装置は、前記第1発明のインクジェット記録装置に
おいて、下記の要件(A4)を備えたことを特徴とす
る、(A4) 前記気泡抜き口(77f)は、先端行くに
従って拡大するテーパ状内径を有し、前記吸引ノズル
(5)は、前記気泡抜き口(77f)の内径に嵌合する
先細りのテーパ状外側面を有すること。
【0011】また、本出願の第3発明のインクジェット
記録装置は、前記第2発明のインクジェット記録装置に
おいて、下記の要件(A5)を備えたことを特徴とす
る、(A5) 前記吸引ノズル(5)は、肉厚が薄く変
形可能な弾性付与部(5a)を有し、その弾性付与部
(5a)の先端側部分が変位可能に構成されたこと。
【0012】また、本出願の第4発明のインクジェット
記録ヘッドは、ヒートシンク(71)、このヒートシン
ク(71)の先端部に装着されるとともに複数のインク
吐出口を有するヘッドチップ(74)、インクタンク
(T1,T2,T3,T4)に連通するインクジョイント
(64,84)内部と前記複数のインク吐出口とを連通
させるインク供給路、および前記インク供給路の下流端
に設けられた中継液室(77b)を備え、インクジェッ
ト記録装置のヘッドキャリッジ(C)に装着して使用さ
れるインクジェット記録ヘッドにおいて、下記の要件
(A1)〜(A2)を備えたことを特徴とする、(A1)
前記インクジェット記録ヘッドには前記中継液室(7
7b)の上部に連通するとともに前記インク吐出口と同
方向に開口する気泡抜き口(77f)が設けられたこ
と、(A2) 前記中継液室(77b)と前記気泡抜き口
(77f)との間に閉塞状態と開放状態との間で変化す
る開閉弁(79)が設けられたこと。
【0013】また、本出願の第5発明のインクジェット
記録ヘッドは、前記第4発明のインクジェット記録ヘッ
ドにおいて、下記の要件(A6)を備えたことを特徴と
する、(A6) 前記開閉弁(79)は、先端に切れ目
が設けられた弾性材料により形成され、通常は弾性によ
り前記切れ目が接合された閉塞状態に保持され、上流側
の圧力が下流側の圧力よりも大きくなったときに前記切
れ目が離れた開放状態に変化するように構成されたこ
と。
【0014】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。前述の特徴を備えた本出願の第1発明のインクジ
ェット記録装置では、インクジェット記録ヘッド(H)
のヒートシンク(71)の先端部に装着されたヘッドチ
ップ(74)には複数のインク吐出口が設けられてい
る。インクタンク(T1,T2,T3,T4)に連通するイ
ンクジョイント(64,84)内部と前記複数のインク
吐出口は、インクジェット記録ヘッドの中継液室(77
b)を介して連通している。したがって、インクタンク
(T1,T2,T3,T4)は、インクジョイント(64,
84)、中継液室(77b)を介してヘッドチップ(7
4)の複数のインク吐出口に連通している。前記インク
ジェット記録ヘッド(H)の中継液室(77b)の上部
は開閉弁(79)を介して気泡抜き口(77f)に連通
する。そして、前記気泡抜き口(77f)は、前記イン
ク吐出口と同方向に開口している。
【0015】前記インクジェット記録ヘッド(H)は、
ヘッドキャリッジ(C)に装着した状態で使用される。
インクジェット記録装置のキャッピング装置(B)は、
非印字時に、前記ヘッドキャリッジ(C)に装着された
インクジェット記録ヘッド(H)先端にキャップ部材
(4)を当接させて、前記インク吐出口が乾燥しないよ
うに密封する。また、吸引ノズル(5)は、前記気泡抜
き口(77f)に当接する。前記インク吐出口および気
泡抜き口(77f)は同方向を向いているので、キャッ
プ部材(4)と吸引ノズル(5)とをそれぞれ、同一の
駆動部材により同時に同方向に移動させて、前記インク
吐出口および気泡抜き口(77f)に対して当接または
離隔させることが可能となる。この場合、1個の駆動部
材によりキャップ部材(4)および吸引ノズル(5)を
駆動できる。そして、その駆動部材としては、通常用い
られているキャッピング装置のキャップ部材(4)を駆
動する部材を使用できる。このため、吸引ノズル(5)
を駆動するための装置をわざわざ付加する必要がない。
吸引ノズル(5)を気泡抜き口(77f)に当接させた
状態で吸引を行えば、前記インクタンク(T1,T2,T
3,T4)内のインクを、順次前記インクジョイント(6
4,84)、インク供給路の中継液室(77b)内に吸
引することができる。
【0016】前述のように、中継液室(77b)内へイ
ンクを充填する際、気泡抜き口(77f)を用いると、
キャップ部材(4)を用いて小さなインク吐出口から吸
引する場合に比べて高速なインク充填が可能となる。ま
た、気泡抜き口(77f)を前記中継液室(77b)の上
部に連通させることにより、その連通箇所すなわち中継
液室(77b)の上部の気泡を抜くことが可能となる。
【0017】前記中継液室(77b)と前記気泡抜き口
(77f)との間には閉塞状態と開放状態との間で変化
する開閉弁(79)が設けられているので、印字時に前
記開閉弁(79)を閉塞しておけば、インクが漏洩する
おそれがない。
【0018】前述の特徴を備えた本出願の第2発明のイ
ンクジェット記録装置では、前記気泡抜き口(77f)
は、先端行くに従って拡大するテーパ状内径を有し、前
記吸引ノズル(5)は、前記気泡抜き口(77f)の内
径に嵌合する先細りのテーパ状外側面を有している。し
たがって、前記気泡抜き口(77f)に前記吸引ノズル
(5)を当接させると、前記先端に行くに従って拡大す
るテーパ状内径と、先細りのテーパ状外側面とが互いに
押し付けられることになる。この場合、それらの接合部
の形状により接合部の中心線が一致するような力が発生
する。したがって、両接合部の位置がずれている場合で
も弾性変形による接合部分の変位により、自動的に両接
合部の中心線が一致することになる。したがって、前記
気泡抜き口(77f)と前記吸引ノズル(5)とを水密
状態で連結することが容易である。
【0019】前述の特徴を備えた本出願の第3発明のイ
ンクジェット記録装置は、前記吸引ノズル(5)が、肉
厚が薄く変形可能な弾性付与部(5a)を有し、その弾
性付与部(5a)の先端側部分が変位可能に構成されて
いるので、気泡抜き口(77f)に対する接続時の位置
ずれが大きい場合でも弾性付与部(5a)の変形による
接合部分の変位により、自動的に両接合部の中心線を一
致させることができる。
【0020】前述の特徴を備えた本出願の第4発明のイ
ンクジェット記録ヘッドは、インクジェット記録ヘッド
(H)のヒートシンク(71)の先端部に装着されたヘ
ッドチップ(74)には複数のインク吐出口が設けられ
ている。インクタンク(T1,T2,T3,T4)に連通す
るインクジョイント(64,84)内部と前記複数のイ
ンク吐出口は、インクジェット記録ヘッドの中継液室
(77b)を介して連通している。したがって、インク
タンク(T1,T2,T3,T4)は、インクジョイント
(64,84)、中継液室(77b)を介してヘッドチ
ップ(74)の複数のインク吐出口に連通している。前
記インクジェット記録ヘッド(H)の中継液室(77
b)は開閉弁(79)を介して気泡抜き口(77f)に連
通する。そして、前記気泡抜き口(77f)は、前記イ
ンク吐出口と同方向に開口している。前記中継液室(7
7b)と前記気泡抜き口(77f)との間には閉塞状態と
開放状態との間で変化する開閉弁(79)が設けられて
いるので、印字時には前記開閉弁(79)を閉塞してお
けば、インクが漏洩するおそれがない。
【0021】前記インクジェット記録ヘッド(H)は、
ヘッドキャリッジ(C)に装着した状態で使用される。
普通、インクジェット記録装置にはキャッピング装置が
設けられており、キャッピング装置は、非印字時に、前
記ヘッドキャリッジ(C)に装着されたインクジェット
記録ヘッド(H)先端にキャップ部材(4)を当接させ
て、前記インク吐出口が乾燥しないように密封する。本
発明のインクジェット記録ヘッド(H)は前記インク吐
出口および気泡抜き口(77f)が同方向を向いている
ので、インク吐出口に当接するキャップ部材(4)と気
泡抜き口に当接する吸引ノズル(5)とを設ける場合、
それらを同一の駆動部材により同時に同方向に移動させ
て、前記インク吐出口および気泡抜き口(77f)に対
して当接または離隔させることが可能となる。この場
合、1個の駆動部材によりキャップ部材(4)および吸
引ノズル(5)を駆動できる。そして、その駆動部材と
しては、通常用いられているキャッピング装置のキャッ
プ部材(4)を駆動する部材を使用できる。このため、
吸引ノズル(5)を駆動するための装置をわざわざ付加
する必要がない。吸引ノズル(5)を気泡抜き口(77
f)に当接させた状態で吸引を行えば、前記インクタン
ク(T1,T2,T3,T4)内のインクを、順次前記イン
クジョイント(64,84)、インク供給路の中継液室
(77b)内に吸引することができる。
【0022】前述の特徴を備えた本出願の第5発明のイ
ンクジェット記録ヘッドは、前記開閉弁(79)が、先
端に切れ目が設けられた弾性材料により形成され、通常
は弾性により前記切れ目が接合された閉塞状態に保持さ
れ、上流側の圧力が下流側の圧力よりも大きくなったと
きに前記切れ目が離れた開放状態に変化するように構成
されている。このような開閉弁(79)は、構成が簡素
であり、また、小型に構成することができる。したがっ
て前記開閉弁(79)は、小型が要求されるインクジェ
ット記録ヘッドに適している。
【0023】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施例を
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0024】次に、図1〜25により、本発明のインク
ジェット記録装置の実施例1について説明する。この実
施例1の説明において、「前方または前側」はインクジ
ェット記録装置Uの前面側の方向X1(図1A,3参
照)を意味し、「後方または後側」はインクジェット記
録装置Uの後面側の方向X2(図1A,3参照)を意味
し、また、「左方または左側」はインクジェット記録装
置Uをその前面側(X1側の位置)から見たときの左側
の方向Y1(図3参照)を意味し、「右方または右側」
はインクジェット記録装置Uをその前面側から見たとき
の右側の方向Y2(図3参照)を意味するものとする。
【0025】図1は実施例1の要部の概略説明図で、図
1Aは左右方向(紙面に垂直な方向、図3のY1−Y2方
向)に往復駆動されるヘッドキャリッジCに、黒用ヘッ
ドカートリッジK1およびカラー用ヘッドカートリッジ
K2(K1のみ図示し、K2は図示せず)が装着された状
態を示す図、図1Bは前記図1Aの1B−1B線断面
図、図2は前記ヘッドキャリッジCとヘッドカートリッ
ジK1またはK2とのインク供給用接続部の詳細説明図で
ある。図3はこの実施例1のヘッドキャリッジCの分解
斜視図とヘッドキャリッジCに装着される黒用ヘッドカ
ートリッジK1およびカラー用ヘッドカートリッジK2と
を示す図である。
【0026】また、図4〜7はヘッドキャリッジC単体
の説明図で、その図4は平面図、図5は前記図4の矢印
5から見た図、図6は前記図4の矢印6−6線断面図、
図7は前記図4の7−7線断面図である。
【0027】図1A,1Bにおいて、インクジェット記
録装置Uは、前後(X1−X2方向)に間隔を置いて左右
方向(Y1−Y2方向)に延びる前側ガイドシャフト1お
よび後側ガイドシャフト2を有している。また、インク
ジェット記録装置Uは、前記一対のガイドシャフト1,
2に沿ってヘッドキャリッジCを往復駆動するためのエ
ンドレスの駆動ベルト3を有している。この駆動ベルト
3の外側面には凹凸の溝が形成されている。
【0028】前記ヘッドキャリッジCは非印字時には、
ホームポジションで停止している。ホームポジションで
停止したヘッドキャリッジCの下方には、図1Aに示す
キャッピング装置Bが配置されている。キャッピング装
置Bは、上下動可能な支持プレートB1とこの支持プレ
ートB1上面に固定された複数のブラケットB2とを備え
ている。キャップ部材4は、一対のブラケットB2,B2
により回転自在に支持される回転自在なキャップ支持軸
4a、このキャップ支持軸4aに一体的に連結されたキャ
ップ本体4b、このキャップ本体4b上面に装着された長
方形の弾性材料枠4cから構成されている。前記キャッ
プ本体4b下面と支持プレートB1上面との間にはキャッ
プ部材4の姿勢を保持するバネが設けられている。ま
た、前記キャップ本体4bには上面の前記弾性材料枠4c
内側と下面とを連通させる貫通孔が形成されており、そ
の貫通孔に接続された接続管R1は前記支持プレートB1
に支持されている。この接続管R1は接続チューブを介
して吸引ポンプP1に接続されている。
【0029】前記支持プレートB1には吸引ノズル5が
支持されている。この吸引ノズル5に接続された接続管
R2は、前記支持プレートB1に支持されており、接続チ
ューブを介して吸引ポンプP2に接続されている。この
吸引ノズル5は、後述のインクジェット記録ヘッドの中
継液室内に連通する気泡抜き口に接続されて、前記中継
液室内の流体を吸引するのに使用される部材である。前
記吸引ノズル5はゴム等の弾性材料により構成されてお
り、図18dに示すように、中間部に肉厚の薄い弾性付
与部5aが設けられている。吸引ノズル5の前記弾性付
与部5aよりも先端側部分5bは、前記弾性付与部5aに
より変位可能である。また、吸引ノズル5の先端側部分
5b外側面は、先端に行くに従って外径が縮小するテー
パ状に形成されている。前記吸引ノズル5は後述する気
泡抜き口と接続される際、前記弾性付与部5aの変形お
よび先端側部分5bのテーパ状外側面により、前記気泡
抜き口の位置がずれていても、その位置ずれを自動的に
補償して互いに水密に接続されるようになっている。
【0030】前記キャップ部材4および吸引ノズル5は
前後方向に並んで配置されており、また、前記キャップ
部材4および吸引ノズル5はそれぞれ左右方向、すなわ
ち、図1A,10で紙面に垂直な方向にも各々4個づつ
並んで配置されている。このように、前記キャップ部材
4および吸引ノズル5がそれぞれ左右方向に各々4個づ
つ並んで配置されているのは、ヘッドキャリッジCに装
着される後述の黒、イエロー、マゼンタ、およびシアン
の各色のインクを吐出する合計4個のインクジェット記
録ヘッドに対応するためである。
【0031】図3〜7に示すように、ヘッドキャリッジ
Cは平面図(図3,4参照)で見て略長方形のキャリッ
ジ本体6を有し、そのキャリッジ本体6の前側下部(図
3中、矢印X1側下部)にガイドシャフト貫通孔7が形
成され、その後側下部(図3中、矢印X2側下部)にガ
イドシャフト係合溝8が形成されている。そして、前記
ガイドシャフト貫通孔7およびガイドシャフト係合溝8
はそれぞれ、前記図1Aに示す前側ガイドシャフト1お
よび後側ガイドシャフト2とスライド自在に嵌合してい
る。
【0032】図1A,1B,3から分かるように、キャ
リッジ本体6の前端側の左右方向中央部には、ベルト連
結部材9が設けられている。このベルト連結部材9は、
前記駆動ベルト3を上下から挟持するための上側挟持部
材9aおよび下側挟持部材9bを有している。前記上側挟
持部材9aの下面には、前記駆動ベルト3外側面の凹凸
と係合する凹凸が形成されている。前記ベルト連結部材
9および駆動ベルト3の連結は、前記ベルト連結部材9
の前側から前記上側挟持部材9aおよび下側挟持部材9b
の間の隙間に前記駆動ベルト3を挿入して、駆動ベルト
3の凹凸と前記上側挟持部材9a下面の凹凸とを係合さ
せることにより行う。前記駆動ベルト3とベルト連結部
材9とが連結された状態で図示しない駆動モータおよび
伝動機構により前記駆動ベルト3を往復動させると、ヘ
ッドキャリッジCは、前記一対のガイドシャフト1,2
に沿って左右方向(Y1−Y2方向、すなわち、主走査方
向)に往復動するようになっている。このような、駆動
ベルトによりヘッドキャリッジをガイドシャフトに沿っ
て往復動させる構成は、従来公知の技術により実現する
ことができる。
【0033】図1A,6,7において、前記キャリッジ
本体6の後部上面にはキャリッジ後壁11が上方に伸び
て形成されている。キャリッジ後壁11は、その上部の
前面の左側部分(矢印Y1側部分)に黒用フレキシブル
ケーブル接続部収容凹部12が設けられ、右側部分(矢
印Y2側部分)にカラー用フレキシブルケーブル収容凹
部13が設けられている。また、キャリッジ後壁11
は、前記黒用フレキシブルケーブル接続部収容凹部12
の下側に黒用フレキシブルケーブル挿通孔14が形成さ
れ、前記カラー用フレキシブルケーブル収容凹部13の
下側にカラー用フレキシブルケーブル挿通孔15が形成
されている。さらにキャリッジ後壁11は、その下部の
前面(矢印X1側の面)にインク供給用接続部材収容凹
部17が形成されている。
【0034】前記インク供給用接続部材収容凹部17に
は、前記黒用フレキシブルケーブル接続部収容凹部12
の下方位置に黒インク供給接続部材装着孔18(図2,
3参照)が形成され、前記カラー用フレキシブルケーブ
ル収容凹部13の下方位置に3個のカラーインク供給接
続部材装着孔19,20,21(図3参照)が形成され
ている。
【0035】図3,4において、前記キャリッジ本体6
には、前記キャリッジ後壁11の前側の左側部分(矢印
Y1側部分)に黒用カートリッジ装着孔22が形成さ
れ、右側部分(矢印Y2側部分)にカラー用カートリッ
ジ装着孔23が形成されている。 前記黒用カートリッ
ジ装着孔22の内面は黒用ヘッドカートリッジK1が挿
入されるときにそれをガイドする挿入ガイド壁22a
(図4、6、7参照)を形成している。また、前記カラ
ー用カートリッジ装着孔23の内面はカラー用ヘッドカ
ートリッジK2が挿入されるときにそれをガイドする挿
入ガイド壁23aを形成している。
【0036】図4、6、7において、前記黒用カートリ
ッジ装着孔22の前記左右の両内側面(すなわち、挿入
ガイド壁22a)には、その後側部分にカートリッジ載
置部としてのカートリッジ支持面22b(図1A,4,
6,7参照)が設けられ、その前側部分にはカートリッ
ジ支持突起22c(図1A,4,6参照)が設けられて
いる。図4から分かるように、黒用カートリッジ装着孔
22の前記左右の両内側面は、前記カートリッジ支持突
起22cよりも前側部分が幅広に形成されている。この
黒用カートリッジ装着孔22の前記左右の両内側面の幅
広部分は、後で詳述する黒用ヘッドカートリッジK1を
挿入する際、黒用ヘッドカートリッジK1の左右方向の
位置決めを行うために側方に突出した部材が黒用カート
リッジ装着孔22内に容易に挿入できるようにするため
に設けられている。
【0037】また、黒用カートリッジ装着孔22の後面
には抜け止め防止部材としての抜け止め防止孔22d
(図6,7参照)が形成されている。前記カラー用カー
トリッジ装着孔23の左右の両内側面(すなわち、挿入
ガイド壁23a)には、カートリッジ載置部としてのカ
ートリッジ支持面23b(図4,7参照)およびカート
リッジ支持突起23c(図4参照)が設けられている。
また、カラー用カートリッジ装着孔23の左右の両内側
面は、前記黒用カートリッジ装着孔22の前記左右の両
内側面と同様に、前記カートリッジ支持突起23cより
も前側部分が幅広に形成されている。このカラー用カー
トリッジ装着孔23の前記左右の両内側面の幅広部分
は、後で詳述するカラー用ヘッドカートリッジK2を挿
入する際、カラー用ヘッドカートリッジK2の左右方向
の位置決めを行うための側方に突出した部材がカラー用
カートリッジ装着孔23内に容易に挿入できるようにす
るために設けられている。また、カラー用カートリッジ
装着孔23の後面には抜け止め防止部材としての抜け止
め防止孔23d(図7参照)が形成されている。
【0038】前記キャリッジ本体6の前側上面には押圧
レバー支持部材26,27,28(図3,4参照)が上
方に突出して形成されている。押圧レバー支持部材26
はキャリッジ本体6の左端に配置され、押圧レバー支持
部材27は、前記黒用カートリッジ装着孔22およびカ
ラー用カートリッジ装着孔23の境界部に配置され、押
圧レバー支持部材28はキャリッジ本体6の右端に配置
されている。前記キャリッジ本体6の前側上面には前記
3個の押圧レバー支持部材26,28に対応してその前
側にそれぞれストッパ29(図6参照)が配置されてい
る。
【0039】また図3に示すように、前記キャリッジ本
体6は、前記キャリッジ後壁11より後方に延びてお
り、その後端には左右一対のボード連結部31,31が
設けられている。前記左右一対のボード連結部31は、
後述の接続ボードがネジにより固定される部分である。
また図3,6,7に示すように、前記キャリッジ本体6
の前記キャリッジ後壁11には、板バネ挿通孔32,3
3が形成されている。前記キャリッジ本体6は、前述の
符号7〜31で示された要素から構成されている。
【0040】図3,6,7に示すように、前記キャリッ
ジ本体6の前記キャリッジ後壁11の板バネ挿通孔3
2,33には、板バネ34が挿通され、その後端部はキ
ャリッジ本体6に例えばネジ(図6参照)で固定されて
いる。そして、板バネ34の前端部は、ヘッドカートリ
ッジK1またはK2が前記カートリッジ装着孔22または
23に挿入されたときにそれらを前方に押圧するように
形成されている。
【0041】図4,5,6において、キャリッジ本体6
のボード連結部31,31には、ネジ36,36により
接続ボード37が固定されている。接続ボード37前面
の上下方向の中央部には左右に延びる前面側コネクタ3
7aが設けられ、接続ボード37の後面上部には左右方
向に延びる後面側コネクタ37bが設けられている。前
記前面側コネクタ37aは前記ヘッドカートリッジK1,
K2と接続するフレキシブルケーブル(後述)が接続さ
れるコネクタであり、前記後面側コネクタ37bは図示
しないメインボードと接続するケーブル38(図3参
照)が接続されるコネクタである。また、前記接続ボー
ド37の後面下部には位置検出用の光センサ37cが設
けられている。光センサ37cは、スリットを挟んで配
置された発光素子おおよび受光素子から構成されてお
り、ヘッドキャリッジCが移動して所定位置に来たとき
前記スリットに進入した光遮蔽板(図1A,5、6に二
点鎖線で表示)によって前記所定位置を検出するように
なっている。
【0042】前記キャリッジ後壁11のインク供給用接
続部材収容凹部17(図1A参照)に設けられた前記黒
インク供給接続部材装着孔18(図3参照)およびカラ
ーインク供給接続部材装着孔19,20,21にはそれ
ぞれ、インク供給用の筒状のジョイント接続部材(図1
A,2,3参照)41が装着されている。このジョイン
ト接続部材41は後述のキャップ状のインクジョイント
と接続してインクジョイントにインクを供給する機能を
有している。図2には黒インク供給接続部材装着孔18
に装着されたジョイント接続部材41が示されている
が、カラーインク供給接続部材装着孔19,20,21
に装着されたジョイント接続部材も同様の構成を備えて
いる。
【0043】図2において、前記筒状のインク供給用の
ジョイント接続部材は、ゴムまたは合成樹脂等の弾性部
材から構成されており、前後方向の中間には前側部分の
変位を可能とするための肉厚の薄い弾性付与部41aが
設けられている。弾性付与部41aは外周面に凹溝が形
成されその部分の側壁が薄くなっている。前記インク供
給用のジョイント接続部材41は、前記弾性付与部41
aと、その後側の固定部41bと、前側のカートリッジ接
続部(すなわち、接合部分)41cを有している。前記
固定部41b外側面には、前記黒インク供給接続部材装
着孔18に嵌合する凹溝41dが形成されている。前記
凹溝41dが前記黒インク供給接続部材装着孔18に嵌
合することにより、ジョイント接続部材41はキャリッ
ジ後壁11に固定されている。
【0044】前記ジョイント接続部材41のカートリッ
ジ接続部(すなわち、接合部分)41cの前端外側面は
先細りの円錐状テーパ面に形成されており、後で詳述す
るヘッドカートリッジK1,K2のテーパ状接続部を有す
るキャップ状のインクジョイントに押し付けられたとき
に自動的に接続されるようになっている。前記筒状のジ
ョイント接続部材41の内孔には、固定部41bの後端
側から柔軟性のあるインク供給チューブ42の一端が挿
入されている。このインク供給チューブ42の他端は、
インクジェット記録装置Uの適当な位置に固定配置され
たインクタンク(図示せず)に接続されている。
【0045】図3に示すように、キャリッジ後壁11の
右端上部には断面L型のケーブル支持レバー43が固定
されている。このケーブル支持レバー43は、後方(X
2方向)に水平に延びており、前記ケーブル38および
インク供給チューブ42を支持するものである。すなわ
ち、ケーブル支持レバー43は、ヘッドキャリッジCが
左右方向に駆動されるときに前記ケーブル38およびイ
ンク供給チューブ42がヘッドキャリッジCの右端位置
において下方に垂れ下がらないように支持する機能(す
なわち、ヘッドキャリッジCの右端位置において前記ケ
ーブル38およびインク供給チューブ42を所定高さに
保持する機能)を有している。
【0046】図1A,3から分かるように、前記接続ボ
ード37の前面側コネクタ37aにはフレキシブルケー
ブル46の後端が接続されている。このフレキシブルケ
ーブル46の前端部は図3から分かるように、黒用接続
端子部46aおよびカラー用接続端子部46bに別れてい
る。前記黒用接続端子部46aおよびカラー用接続端子
部46bは、前記キャリッジ後壁11の前記黒用フレキ
シブルケーブル挿通孔14およびカラー用フレキシブル
ケーブル挿通孔15を後側から前側へと貫通し、前記黒
用フレキシブルケーブル接続部収容凹部12(図1A,
7参照)およびカラー用フレキシブルケーブル収容凹部
13(図7参照)に面して配置されている。 前記黒用
フレキシブルケーブル挿通孔14およびカラー用フレキ
シブルケーブル挿通孔15にはそれぞれ前記フレキシブ
ルケーブル46を固定するための反転C字状のバネ47
(図1A,7参照)が挿入されている。、
【0047】図1A,3において、前記黒用フレキシブ
ルケーブル接続部収容凹部12およびカラー用フレキシ
ブルケーブル収容凹部13には、前記黒用接続端子部4
6aおよびカラー用接続端子部46bと前記キャリッジ後
壁11との間に弾性シート(すなわち、弾性部材)48
aおよび48bが配置されている。前記弾性シート48a
および48bには、前記各接続端子部46aおよび46b
に設けられた複数の端子の位置に対応して小さな硬質突
起部分(図3参照)が形成されている。そして、弾性シ
ート48a,48bは、全体的にシート面に垂直な方向に
弾性圧縮が可能に構成されている。
【0048】そして、前記接続端子部46a,46bは、
弾性シート48a,48bにより外方に突出した位置に保
持されており、外方からの押圧力が加わった場合、内方
に変形するが、接続端子部46a,46bの複数の端子
は、前記硬質突起部分によって外方に突出した位置に保
持される。したがって、前記硬質突起部分により、前記
接続端子部46a,46bの複数の端子は、常時外方に突
出させられており、前記ヘッドカートリッジK1,K2後
面のカートリッジ側接続端子部分(後述)の複数の各接
続端子との良好な電気的接触が確保されるようになって
いる。
【0049】前記押圧レバー支持部材26,27(図3
参照)により黒用カートリッジ押圧レバー(すなわち、
押圧部材)51が回転自在に支持されている。黒用カー
トリッジ押圧レバー51は、前記押圧レバー支持部材2
6,27により下端部が回転自在に支持された左右一対
のアーム52,52と、前記左右一対のアームの上端ど
うしを連結するアーム連結部材53とを有している。前
記一対のアーム52の内側面にはそれぞれ引っ張りバネ
係止部52a(図1A,4,5,6参照)および押圧カ
ム形成用突出部52bが設けられている。前記押圧カム
形成用突出部52bは、前記黒用ヘッドカートリッジK1
が前記黒用カートリッジ装着孔22に装着された状態で
前記黒用カートリッジ押圧レバー51が反時計回りに回
動されたとき、黒用ヘッドカートリッジK1を後方(X2
方向)に向けて押圧するカム面を有している。
【0050】図4,6に示すように、前記引っ張りバネ
係止部52aとキャリッジ本体6上面との間には引っ張
りバネ54が設けられている。引っ張りバネ54は、図
6に示す状態では、その作用線(引っ張りバネ54の前
記キャリッジ本体6に対する作用点と前記アーム52に
対する作用点とを結ぶ線)がアーム52の回転中心の前
側にある。この状態では、引っ張りバネ54は黒用カー
トリッジ押圧レバー51を時計方向に回転させる力を発
生している。そして前記引っ張りバネ54により、黒用
カートリッジ押圧レバー51は前記ストッパ29に当接
したカートリッジ開放位置に保持されている。前記黒用
カートリッジ押圧レバー51が図6に示す状態から反時
計方向に回動されて、デッドポイントを越えると(すな
わち、引っ張りバネ54の作用線が前記アーム52の回
転中心の前側から後側に移動すると)、引っ張りバネ5
4は黒用カートリッジ押圧レバー51を反時計方向に回
転させる力を発生するようになる。その状態では引っ張
りバネ54により、黒用カートリッジ押圧レバー51は
カートリッジ押圧位置(後述)に保持されることにな
る。
【0051】図3,4から分かるように、前記押圧レバ
ー支持部材27,28によりカラー用カートリッジ押圧
レバー(すなわち、押圧部材)56が回転自在に支持さ
れている。カラー用カートリッジ押圧レバー56は、前
記押圧レバー支持部材27,28により下端部が回転自
在に支持された左右一対のアーム57,57と、前記左
右一対のアームの上端どうしを連結するアーム連結部材
58とを有している。そして、このカラー用カートリッ
ジ押圧レバー56は、前記黒用カートリッジ押圧レバー
51と同様に構成されており、前記一対のアーム57の
内側面にはそれぞれ引っ張りバネ係止部および押圧カム
形成用突出部が設けられている。そして、アーム57の
引っ張りバネ係止部とキャリッジ本体6上面との間には
引っ張りバネ59が設けられている。その引っ張りバネ
59は、前記引っ張りバネ54と同様の機能を有してい
る。前記ヘッドキャリッジCは、前記符号6〜59で示
された要素から構成されている。
【0052】次に、図8〜18により、前記黒用ヘッド
カートリッジK1について説明する。図8は黒用ヘッド
カートリッジK1の後面図、図9は黒用ヘッドカートリ
ッジK1の右側面図(前記図8の矢印9から見た図)、
図10は黒用ヘッドカートリッジK1の左側断面図(前
記図8の10−10線断面図)、図11は黒用ヘッドカ
ートリッジK1の上面図(前記図8の矢印11から見た
図)、図12は黒用ヘッドカートリッジK1の上断面図
(前記図8の矢印12−12線断面図)、図13は黒用
ヘッドカートリッジK1の底面図(前記図8の矢印13
から見た図)、である。また、図14は黒用ヘッドカー
トリッジK1の分解斜視図、図15は黒用ヘッドカート
リッジK1のケース内部に収容されたインクジェット記
録ヘッドの後面図、図16は前記図15に示すインクジ
ェット記録ヘッドの左側面図(前記図15の矢印16か
ら見た図)、図17は前記インクジェット記録ヘッドの
底面図(前記図16の矢印17から見た図)、である。
また、図18はインクジェット記録ヘッドHの詳細説明
図で、図18Aは前記インクジェット記録ヘッドの分解
斜視図、図18Bはインクジェット記録ヘッドHの要部
の詳細説明図である。
【0053】図14に示すように、黒用ヘッドカートリ
ッジK1は、インクジェット記録ヘッドHを支持するた
めの黒用カートリッジケース(すなわち、ヘッド支持部
材)61を備えており、この黒用カートリッジケース6
1は、黒用カートリッジ下部ケース62、黒用カートリ
ッジ上部ケース63から構成されている。黒用カートリ
ッジ下部ケース62の下面には後述のインクジェット記
録ヘッドHを挿入するためのヘッド挿入孔62a(図1
0,13参照)が形成されており、後面下部には被抜け
止め防止突起(すなわち、被抜け止め防止部材)62b
が形成されている。この被抜け止め防止突起62bは前
記黒用カートリッジ装着孔22の後面に形成された前記
抜け止め防止孔22d(図1A参照)に嵌合する形状を
有している。
【0054】また、前記黒用カートリッジ下部ケース6
2下部の左右両側面には、前部にそれぞれ被支持用突出
部材としての被支持突起62c(図8,9,11,14
参照)が設けられている。この被支持突起62cは前記
黒用カートリッジ装着孔22(図4参照)の左右の両側
面に形成されたカートリッジ支持面22b(図1A,
4,6,7参照)によって支持される部材である。ま
た、前記黒用カートリッジ下部ケース62下部の左右両
側面には、後部にそれぞれ被支持用突出部材としての被
支持凸条62dおよび挟持用凸条62e(図9,14参
照)が設けられている。前記被支持凸条62dは前記黒
用カートリッジ装着孔22の左右の両側面に形成された
カートリッジ支持突起22c(図1A,4,6参照)に
よって支持される部材である。
【0055】また、前記被支持凸条62dは、その外側
縁が左右方向の位置決めを行うように形成されている。
すなわち、黒用ヘッドカートリッジK1を前記黒用カー
トリッジ装着孔22に装着する際、前記被支持凸条62
dは、黒用カートリッジ装着孔22(図4参照)の前記
左右の両内側面の、前記カートリッジ支持突起22cよ
りも前側の幅広部分(図4および前述の段落28の説明
参照)前記に挿入される。その後、黒用ヘッドカートリ
ッジK1を後方に押したとき前記被支持凸条62dは、黒
用カートリッジ装着孔22(図4参照)の前記左右の両
内側面の幅の狭い部分に移動し、前記被支持凸条62d
の左右の両側縁は、前記挿入ガイド壁22a(図4参
照)の幅の狭い部分(前記カートリッジ支持突起22c
よりも後側部分)によって左右方向の位置決めが行われ
る。
【0056】また、前記挟持用凸条62eは、前記被支
持凸条62dとの間に前記カートリッジ支持突起22cを
挟持するための部材である。この挟持用凸条62eは、
ヘッドキャリッジCに装着された黒用ヘッドカートリッ
ジK1がキャッピング装置によって上方押されたり、人
手により引き上げられたときには、前記カートリッジ支
持突起22c(図1A参照)により係止されるので、被
抜け止め防止部材としての機能を有している。
【0057】また、黒用カートリッジ下部ケース62内
部には前記ヘッド挿入孔62aから後述のインクジェッ
ト記録ヘッドHが挿入されたときにそれを所定位置に固
定するためのヘッド位置決め部材としての上端位置決め
リブ62f,62fおよび左右方向位置決め用リブ62g
(図10,12参照)が設けられている。前記上端位置
決めリブ62f,62fは後述のヒートシンクの上端位置
に当接するリブであり、前記左右方向位置決め用リブ6
2gは同ヒートシンクの上部の左側に当接するリブであ
る。さらに、前記黒用カートリッジ下部ケース62の後
面には前記黒用カートリッジ上部ケース63との接続部
にインク接続キャップ装着用の半円形の切欠部(図14
参照)が設けられている。また、黒用カートリッジ下部
ケース62の外側面は下方に行くに従って外径がわずか
に縮小するテーパ形状を有している。このため、黒用カ
ートリッジケース61を前記黒用カートリッジ装着孔2
2に装着する際、前記黒用カートリッジ下部ケース62
のテーパ形状の外側面は前記黒用カートリッジ装着孔2
2の前記左右の両内側面(すなわち、挿入ガイド壁22
a)に沿ってスムースに挿入される。前記黒用カートリ
ッジ下部ケース62の外側面の下方に行くに従って外径
がわずかに縮小するテーパ形状は、図13(黒用カート
リッジケース61を下方から見た図)に示されている。
【0058】また、前記黒用カートリッジ下部ケース6
2の左右の外側面の下端部には、急勾配のテーパ部62
h(図8,9参照)が形成されている。この急勾配のテ
ーパ部62hは、黒用カートリッジケース61を前記黒
用カートリッジ装着孔22に装着する際、前記挿入ガイ
ド壁22aに形成されたカートリッジ支持突起22c(図
4,6参照)と黒用カートリッジケース61下端面とが
衝突するのを避けるために設けられている。さらに、黒
用カートリッジ下部ケース62の後端面には、前記黒用
カートリッジ装着孔22の後面に当接して黒用カートリ
ッジケース61の位置決めを行うための位置決め突起6
2i(図8,14参照)が2個設けられている。この位
置決め突起62iが黒用カートリッジ装着孔22後面に
当接し、且つ前記被支持凸条62d外側縁が挿入ガイド
壁22aの幅の狭い部分に当接した状態で、黒用ヘッド
カートリッジK1の前記ヘッドキャリッジCに対する位
置決めが行われる。
【0059】前記黒用カートリッジ下部ケース62に接
着される黒用カートリッジ上部ケース63は、前記黒用
カートリッジ下部ケース62との接続部に半円形の切欠
部(図14参照)を有している。この切欠部と前記黒用
カートリッジ下部ケース62の半円形の切欠部とによっ
て1個の円形のインク接続キャップ装着孔61a(図1
0参照)が形成されている。前記インク接続キャップ装
着孔61aには、ゴムまたは柔軟な合成樹脂から形成さ
れたキャップ状のインクジョイント64(図2、8,1
0,14参照)が装着されている。このインクジョイン
ト64の後部(すなわち、前記ジョイント接続部材41
のカートリッジ接続部41c(図2参照)との接合部
分)には後方(接合側端部方向)に行くに従って拡大す
るテーパ状内孔が形成されている。
【0060】また、黒用カートリッジ上部ケース63の
後面にはボード装着口63a(図14参照)が形成され
ている。このボード装着口63aには図10に示すよう
に、カートリッジ側ボード66がネジ67により固定さ
れている。なお、前記ネジ67を用いる代わりに熱融着
等の適当な固着手段により固定することも可能である。
カートリッジ側ボード66はその前面(矢印X1側の表
面)にコネクタ66a(図10参照)が装着されてお
り、その後面(矢印X2側の表面)に前記フレキシブル
ケーブル46(図3参照)の黒用接続端子部46aとの
接続端子66b(図3,14参照)が形成されている。
【0061】次に、前記黒用カートリッジケース61内
部に収容されるインクジェット記録ヘッドHについて説
明する。図18A,18Bにおいて、インクジェット記
録ヘッドHは、前記黒用カートリッジケース61(図1
4参照)内部に固定されるアルミ製のヒートシンク71
を備えている。このヒートシンク71はその前後両側面
にそれぞれ被係止突起71aを有している。前記被係止
突起71aは、インクジェット記録ヘッドHが前記黒用
カートリッジケース61(図10,図14参照)の前記
ヘッド挿入孔62aから挿入されたとき、前記黒用カー
トリッジ下部ケース62の下面に形成されたヘッド挿入
孔62a(図10参照)の前縁および後縁の上面(内
面)に係合して、インクジェット記録ヘッドHが前記ヘ
ッド挿入孔62aから抜け落ちるのを防止する機能を有
している。また前記被係止突起71aは黒用カートリッ
ジケース61内でのインクジェット記録ヘッドHの上下
方向の位置決めの機能を有している。
【0062】図10,13から分かるように、ヒートシ
ンク71の下端は前記黒用カートリッジケース61のヘ
ッド挿入孔62a内に挿入されている。そして、ヒート
シンク71下端の前後方向(X1−X2方向)の位置およ
び左右方向(Y1−Y2方向)の位置は前記ヘッド挿入孔
62aの内端面によって位置決めされるようになってい
る。
【0063】図18において、前記ヒートシンク71の
左側面(矢印Y1側の面)には、その先端部分(図18
Aで左下側部分、図15,16で下端部分)を除いた部
分に樹脂製の配線基板72が接合されており、その先端
部分には後述するヘッドチップが接着されている。図1
5,16に示すように前記配線基板72は前記ヒートシ
ンク71の上端よりも上方に延びており、その上端部に
はヘッド側コネクタ73が装着されている。ヘッド側コ
ネクタ73は前記カートリッジ側ボード66前面(矢印
X1側の表面)に装着されたコネクタ66a(図10参
照)と接続するするための部材である。
【0064】図15〜18において、前記ヒートシンク
71の先端部分(図18Aで左下側部分、図15,16
で下端部分)にはヘッドチップ74が接着されている。
このヘッドチップ74は従来公知のヒータ基板、チャネ
ル基板等から構成されており、複数のインク吐出路を有
している。前記ヘッドチップ74と配線基板72とはそ
れらの複数の接続用端子どうしが多数のボンディングワ
イヤ76(図18B参照)によって接続されている。
【0065】図18A,13,10から分かるように、
前記ヒートシンク71の左側面(Y1側の側面)には、
前記ヘッドチップ74、ボンディングワイヤ76および
配線基板72の下部を覆うようにマニホルド77が配置
されている。このマニホルド77は図10に示すように
2個の固定用フランジ77aと、中継液室(インク収容
空間)77bとを有している。中継液室77bの上端部に
はインク流入口77cが設けられ、下端部にはインク流
出口77dが設けられている。また、中継液室77bには
仕切り壁によって分離されたインク吸い込み部材装着部
77eが設けられている。そして、インク吸い込み部材
装着部77eの上端は中継液室77bの上部に連通してお
り、インク吸い込み部材装着部77eの下端部には、気
泡抜き口77fが形成されている。気泡抜き口77fは、
図18c,18dから分かるように、下端に行くに従って
拡大する内径を有している。
【0066】図18Aから分かるように、前記ヒートシ
ンク71、配線基板72およびマニホルド77は順次接
合されて、前記2個の固定用フランジ77aをそれぞれ
貫通する2本のネジ78(図18A,10参照)によっ
て連結されている。図10から分かるように、前記イン
ク流入口77cには前記インクジョイント64(図1
8,10,14参照)の前端部が挿入されている。前記
インク流入口77cから中継液室77b内に流入したイン
クは前記インク流出口77dから前記ヘッドチップ74
内に供給されるようになっている。また、前記インク吸
い込み部材装着部77eには、開閉弁79(図18A,
10参照)が装着されている。この開閉弁79は、一対
のマニホルド半体(マニホルド77を形成するために二
つ割に形成された部品、すなわち、マニホルド77の半
分を形成する部品)を接合してマニホルド77を製作す
る際に前記インク吸い込み部材装着部77eに固着され
る。この開閉弁79は図18Cおよび図18Dに示され
ているように、弾性部材の一体成形品によって構成され
ている。そして、開閉弁79の先端部には2つ割りの切
れ目が設けられている。したがって、図18Dに示す吸
引ノズル5を開閉弁79先端付近のインク吸い込み部装
着部77eの開口部すなわち気泡抜き口77fに押し付け
て吸引すれば、開閉弁79の先端部の前記2つ割りの切
れ目が開いて、マニホルド77内の空気を吸引し、マニ
ホルド77内にインクを充填することができるようにな
っている。
【0067】次に図19〜25を参照して前記図3に示
すカラー用ヘッドカートリッジK2について説明する。
図19はカラー用ヘッドカートリッジK2の後面図、図
20はカラー用ヘッドカートリッジK2の右側面図(前
記図19の矢印20から見た図)、図21はカラー用ヘ
ッドカートリッジK2の左側断面図(前記図19の21
−21線断面図)、図22はカラー用ヘッドカートリッ
ジK2の上面図(前記図19の矢印22から見た図)、
図23はカラー用ヘッドカートリッジK2の上断面図
(前記図19の矢印23−23線断面図)、図24はカ
ラー用ヘッドカートリッジK2の底面図(前記図19の
矢印24から見た図)、である。また、図25はカラー
用ヘッドカートリッジK2の分解斜視図である。
【0068】図25から分かるように、このカラー用ヘ
ッドカートリッジK2は、イエロー、マゼンタ、シアン
の3色のインクを別々に吐出するため3個のインクジェ
ット記録ヘッドHを備え、それら3個のインクジェット
記録ヘッドHが1個のカラー用カートリッジケース(す
なわち、ヘッド支持部材)81に収容された点で、前記
図14に示した1個のジェット記録ヘッド本体Hが黒用
カートリッジケース61に収容された黒用ヘッドカート
リッジK1と相違している。そして、前記カラー用ヘッ
ドカートリッジK2の3個のインクジェット記録ヘッド
Hは、供給されるインクの色が異なるだけでその構成は
前記黒用ヘッドカートリッジK1のインクジェット記録
ヘッドHの構成とまったく同じである。したがって、前
記カラー用ヘッドカートリッジK2の3個のインクジェ
ット記録ヘッドHはそれぞれ、前記図15〜18におい
て符号71〜79で示された要素から構成されている。
ただし、前記カラー用ヘッドカートリッジK2の3個の
インクジェット記録ヘッドHのそれぞれに供給されるイ
ンクの色は黒ではなく、イエロー、マゼンタ、シアンで
ある。
【0069】図25から分かるように、このカラー用ヘ
ッドカートリッジK2のカラー用カートリッジケース8
1は、カラー用カートリッジ下部ケース82、カラー用
カートリッジ上部ケース83から構成されている。カラ
ー用カートリッジ下部ケース82の下面にはヘッド挿入
孔82a(図24,21参照)が形成されている。図2
1,24から分かるように、前記ヘッド挿入孔82a内
には前記3個のインクジェット記録ヘッドHが挿入され
ており、前記3個のインクジェット記録ヘッドH各ヒー
トシンク71の下端は、前記ヘッド挿入孔82aの下端
位置に保持されている。このカラー用カートリッジ下部
ケース82は、3個のインクジェット記録ヘッドHが挿
入されるように構成された点で、前記1個のインクジェ
ット記録ヘッドHが挿入されるように構成された黒用カ
ートリッジ下部ケース62と相違しているが、他の点で
は略同様に構成されている。
【0070】前記ヒートシンク71の被係止突起71a
(図18,21参照)は、インクジェット記録ヘッドH
が前記カラーカートリッジケース81(図21,25参
照)の前記ヘッド挿入孔82aから挿入されたとき、前
記カラーカートリッジ下部ケース82の下面に形成され
たヘッド挿入孔82a(図21参照)の前縁および後縁
に係合して、インクジェット記録ヘッドHが前記ヘッド
挿入孔82aから抜け落ちるのを防止している。また前
記被係止突起71aはカラー用カートリッジケース81
内でのインクジェット記録ヘッドHの上下方向の位置決
めの機能を有している。そしてヘッド挿入孔82aは、
前記3個の各ヒートシンク71のそれぞれの下端の前後
両端面(X1−X2方向両端面)の位置および左右両側面
(Y1−Y2方向両側面)の前後両端部と係合して、各ヒ
ートシンク71下端部の位置決めを行っている。
【0071】カラー用カートリッジ下部ケース82の後
面下部には被抜け止め防止突起(すなわち、被抜け止め
防止部材)82b(図25,23,19)が形成されて
いる。この被抜け止め防止突起82bは前記カラー用カ
ートリッジ装着孔23(図7,4参照)の後面に形成さ
れた前記抜け止め防止孔23d(図7参照)に嵌合する
形状を有している。また、前記カラー用カートリッジ下
部ケース82下部の左右両側面には、前部にそれぞれ被
支持突起82c(図25,24,20参照)が設けられ
ている。この被支持突起82cは前記カラー用カートリ
ッジ装着孔23の左右の両側面に形成されたカートリッ
ジ支持面23b(図4,7参照)によって支持される部
材である。また、前記カラー用カートリッジ下部ケース
82下部の左右両側面には、後部にそれぞれ被支持用突
出部材としての被支持凸条82dおよび挟持用凸条82e
が設けられている。前記被支持凸条82dは前記カラー
用カートリッジ装着孔23の左右の両側面に形成された
カートリッジ支持突起23c(図4参照)によって支持
される部材である。また、前記挟持用凸条82eは、前
記被支持凸条82dとの間に前記カートリッジ支持突起
23cを挟持するための部材である。この挟持用凸条8
2eは、ヘッドキャリッジCに装着されたカラー用ヘッ
ドカートリッジK2がキャッピング装置によって上方に
押されたり、人手により引き上げられたときには、前記
カートリッジ支持突起23cにより係止されるので、被
抜け止め防止部材としての機能を有している。
【0072】また、カラー用カートリッジ下部ケース8
2の内部には前記ヘッド挿入孔82aから3色の各カラ
ー用のインクジェット記録ヘッドHが挿入されたときに
それらを所定位置に固定するためのヘッド位置決め部材
としての上端位置決めリブ82f,82fおよび左右方向
位置決め用リブ82g(図21,23参照)が設けられ
ている。前記上端位置決めリブ82f,82fはインクジ
ェット記録ヘッドHのヒートシンク71の上端に当接す
るリブであり、前記左右方向位置決め用リブ82gは同
ヒートシンクの上部の左側または右側に当接するリブで
ある。さらに、前記カラー用カートリッジ下部ケース8
2の後面には前記カラー用カートリッジ上部ケース83
との接続部にインク接続キャップ装着用の3個の半円形
の切欠部(図25参照)が設けられている。また、カラ
ー用カートリッジ下部ケース82の外側面は下方に行く
に従って外径がわずかに縮小するテーパ形状を有してい
る。このため、カラー用カートリッジケース81を前記
カラー用カートリッジ装着孔23に装着する際、前記カ
ラー用カートリッジ下部ケース82のテーパ形状の外側
面は前記カラー用カートリッジ装着孔23の前記左右の
両内側面(すなわち、挿入ガイド壁23a)に沿ってス
ムースに挿入される。前記カラー用カートリッジ下部ケ
ース82の外側面の下方に行くに従って外径がわずかに
縮小するテーパ形状は、図24(カラー用カートリッジ
ケース81を下方から見た図)に示されている。
【0073】また、前記カラー用カートリッジ下部ケー
ス82の左右の外側面の下端部には、急勾配のテーパ部
82h(図19,20参照)が形成されている。この急
勾配のテーパ部82hは、カラー用カートリッジケース
81を前記カラー用カートリッジ装着孔23に装着する
際、前記挿入ガイド壁23aに形成されたカートリッジ
支持突起23c(図4参照)とカラー用カートリッジケ
ース81下端面とが衝突するのを避けるために設けられ
ている。さらに、カラー用カートリッジ下部ケース82
の後端面には、前記カラー用カートリッジ装着孔23の
後面に当接して黒用カートリッジケース81の位置決め
を行うための位置決め突起82i(図3,19,25参
照)が2個設けられている。この位置決め突起82iが
カラー用カートリッジ装着孔23後面に当接し、且つ前
記被支持凸条82d外側縁が挿入ガイド壁23aの幅の狭
い部分に当接した状態で、カラー用ヘッドカートリッジ
K2の前記ヘッドキャリッジCに対する位置決めが行わ
れる。
【0074】前記カラー用カートリッジ下部ケース82
に接着されるカラー用カートリッジ上部ケース83は、
前記カラー用カートリッジ下部ケース82との接続部に
3個の半円形の切欠部を有している。この3個の切欠部
と前記カラー用カートリッジ下部ケース82の半円形の
3個の切欠部とによって円形の3個のインク接続キャッ
プ装着孔81a(図21参照)が形成されている。前記
3個の各インク接続キャップ装着孔81aにはそれぞ
れ、ゴムまたは柔軟な合成樹脂から形成されたキャップ
状のインクジョイント84(図48,49,50,54
参照)が装着されている。このインクジョイント84
は、前記図8,10,14に示されたインクジョイント
64とまったく同一に構成されている。
【0075】また、カラー用カートリッジ上部ケース8
3の後面にはボード装着口83a(図21,25参照)
が形成されている。このボード装着口83aには、カー
トリッジ側ボード86がネジ87(図21参照)により
固定されている。カートリッジ側ボード86の前面(矢
印X1側の表面)には3個のコネクタ86a(図25,2
1参照)が装着されている。この3個のコネクタ86a
は、カラー用カートリッジケース81内に収容された3
個のインクジェット記録ヘッドHの各ヘッド側コネクタ
73(図21,25,19参照)と接続されている。前
記カートリッジ側ボード86はそのその後面(矢印X2
側の表面)に前記フレキシブルケーブル46(図3参
照)のカラー用接続端子部46bとの接続端子86b(図
3,25参照)が形成されている。
【0076】次に前述の構成を備えた実施例1の作用を
説明する。図1,2,3において、接続ボード37、筒
状のインク供給用のジョイント接続部材41、フレキシ
ブルケーブル46、弾性シート48a,48b、黒用カー
トリッジ押圧レバー51およびカラー用カートリッジ押
圧レバー56等をキャリッジ本体6に装着してヘッドキ
ャリッジCを組み立てる。そして、このヘッドキャリッ
ジCを前記前後一対のガイドシャフト1,2に支持させ
る。そして、ヘッドキャリッジCのベルト連結部材9に
前記駆動ベルト3を連結させる。また、ヘッドキャリッ
ジCの前記後面側コネクタ37bに図示しないメインボ
ードと接続するケーブル38の先端を接続し、さらに、
ヘッドキャリッジCのジョイント接続部材41に図示し
ないインクタンクと接続するインク供給チューブ42を
接続する。その場合、前記ケーブル38およびインク供
給チューブ42の中間部分を前記ケーブル支持レバー4
3上端縁に支持させる。この状態でヘッドキャリッジC
は、前記駆動ベルト3により前記ガイドシャフト1,2
に沿って左右方向に往復動することができるようにな
る。
【0077】次に、黒用カートリッジ押圧レバー51を
開放位置(図5の実線位置)に保持した状態(この状態
は、デッドポイントの前方に作用線が移動した前記引っ
張りバネ54によって保持される)で、前記黒用ヘッド
カートリッジK1を前記ヘッドキャリッジCの黒用カー
トリッジ装着孔22に挿入する。そうすると、黒用ヘッ
ドカートリッジK1は、前記板バネ34(図6参照)に
より前方に押圧されるので、前方に偏った所定の位置に
挿入される。前述のように、黒用カートリッジ装着孔2
2は、前方部分が後方部分よりも幅広に形成されている
ので、黒用ヘッドカートリッジK1の左右側面に設けら
れた被支持凸条(すなわち、黒用ヘッドカートリッジK
1の左右方向位置決めを行う部材)62dは前記黒用カー
トリッジ装着孔22の幅広部分に容易に挿入することが
できる。このとき、黒用ヘッドカートリッジK1の左右
の側面の下側後部に設けられた前記被支持突起62c
(図14,3参照)は、黒用カートリッジ装着孔22の
カートリッジ支持面22b(図1A,4,6,7参照)
によって支持される。また、このとき同時に黒用ヘッド
カートリッジK1の左右の側面の下側前部に設けられた
前記被支持凸条62dの下面は、黒用カートリッジ装着
孔22のカートリッジ支持突起22c(図1A,4,6
参照)に支持される。このときのヘッドキャリッジC上
の前記黒用ヘッドカートリッジK1の位置は、図6の二
点鎖線で示される。
【0078】前記図6の状態において、前記黒用カート
リッジ押圧レバー51を反時計方向に回動させると、前
記一対のアーム52の内側面に設けられた押圧カム形成
用突出部52bのカム面により、前記黒用カートリッジ
装着孔22に挿入された前記黒用ヘッドカートリッジK
1が後方(X2方向)に向けて押圧される。このとき、黒
用ヘッドカートリッジK1は後方に移動する。そして図
1Aに示すように、黒用ヘッドカートリッジK1後面下
部の前記被抜け止め防止突起62bは前記黒用カートリ
ッジ装着孔22の後面に形成された前記抜け止め防止孔
22dに嵌合する。このとき位置決め突起62iが黒用カ
ートリッジ装着孔22後面に当接する。またこのとき、
黒用ヘッドカートリッジK1左右両側面の下側前部の前
記被支持凸条62dおよび挟持用凸条62eも同時に後進
してそれらの間に前記黒用カートリッジ装着孔22のカ
ートリッジ支持突起22cが挟持されることになる。そ
して、黒用ヘッドカートリッジK1が後進したとき前記
被支持凸条62dは、黒用カートリッジ装着孔22(図
4参照)の前記左右の両内側面の幅の狭い部分に移動
し、前記被支持凸条62dの左右の両側縁は、前記挿入
ガイド壁22a(図4参照)の幅の狭い部分(前記カー
トリッジ支持突起22cよりも後側部分すなわち矢印X2
側部分)によって左右方向の位置決めが行われる。この
左右方向の位置決めと、前記一対の位置決め突起62i
が黒用カートリッジ装着孔22後面に当接することによ
る後端面の位置決めとにより黒用ヘッドカートリッジK
1は前記ヘッドキャリッジCの所定位置に保持される。
【0079】このときの、ヘッドキャリッジC上の前記
黒用ヘッドカートリッジK1の位置は、図1Aの実線で
示される。この図1Aの実線で示した状態は黒用ヘッド
カートリッジK1がヘッドキャリッジCに装着された状
態であり、このカートリッジ装着状態では前記引っ張り
バネ54の作用線がデッドポイントの後方に移動してい
る。したがって、この装着状態は前記黒用カートリッジ
押圧レバー51に作用する前記引っ張りバネ54によっ
て保持される。
【0080】この黒用ヘッドカートリッジK1がヘッド
キャリッジCに装着された状態において、ヘッドキャリ
ッジCがホームポジションに移動すると、黒用ヘッドカ
ートリッジK1の前記インクジェット記録ヘッドH下面
のインク吐出孔およびインク吸い込み部材装着部77e
にそれぞれインク詰まり防止機能を有する前記キャップ
部材4(図1,10参照)および吸引ノズル5が押し付
けられる。その場合、黒用ヘッドカートリッジK1は上
方に押圧される。その押圧力は、黒用ヘッドカートリッ
ジK1をヘッドキャリッジCから上方に移動させようと
する力である。このような黒用ヘッドカートリッジK1
をヘッドキャリッッから上方に移動させようとする力が
作用した場合、前記黒用ヘッドカートリッジK1の被支
持突起62cおよび挟持用凸条62eが前記ヘッドキャリ
ッジCの抜け止め防止孔22dおよびカートリッジ支持
突起22cにより上方への移動が防止される。
【0081】前記黒用ヘッドカートリッジK1がヘッド
キャリッジCに装着された状態では、図1A,2から分
かるように、黒用ヘッドカートリッジK1のインクジョ
イント64は、ヘッドキャリッジCのジョイント接続部
材41に押し付けられて、互いに接続状態で保持されて
いる。すなわち、前記インクジョイント64とジョイン
ト接続部材41とは互いに押し付けられた際、インクジ
ョイント64の後方に行くに従って拡大するテーパ状内
孔と、ジョイント接続部材41の前方に行くに従って縮
小するテーパ状外径とが互いに押し付けられることによ
り、前記インクジョイント64とジョイント接続部材4
1とが接続される。
【0082】ところで、前記ジョイント接続部材41は
その前後方向の中間位置(すなわち、キャリッジ後壁1
1に支持される部分とインクジョイント64に接続され
る部分との間の位置)に肉厚の薄い弾性付与部41aが
設けられている。このため、前記ジョイント接続部材4
1が支持されるキャリッジ後壁11の黒インク供給接続
部材装着孔18(図2参照)の位置および前記インクジ
ョイント64の位置が多少ずれていても、前記弾性付与
部41aが変形してそれらの位置ずれを補償する。すな
わち、インクジョイント64の後方に行くに従って拡大
するテーパ状内孔と、ジョイント接続部材41の前方に
行くに従って縮小するテーパ状外径とが互いに押し付け
られた際、それらの両部材64および41の接合部の形
状により接合部の中心線が一致するような力が発生す
る。その際、両接合部の位置がずれていても前記肉厚の
薄い弾性付与部41aが変形してカートリッジ接続部4
1cが変位するので、自動的に両接合部の中心線が一致
することになる。このようにして、ジョイント接続部材
41とキャップ状のインクジョイント64とは水密状態
で連結される。
【0083】また、前記ヘッドキャリッジCまたは黒用
ヘッドカートリッジK1に振動が発生したりしてそれら
の間に相対的な移動が発生した場合でも、その移動は肉
厚の薄い前記弾性付与部41aで吸収される。したがっ
て、ヘッドキャリッジCに支持されたジョイント接続部
材41と黒用ヘッドカートリッジK1に支持されたイン
クジョイント64とは、前記相対的な移動が発生した場
合でも、損傷することなく、水密な接続状態に保持され
る。
【0084】また、前記黒用ヘッドカートリッジK1が
ヘッドキャリッジCに装着されたカートリッジ装着状態
では、図1A,3から分かるように、黒用ヘッドカート
リッジK1の前記カートリッジ側ボード66後面に設け
られた接続端子66b(図3,14参照)と、ヘッドキ
ャリッジCのフレキシブルケーブル46の黒用接続端子
部46aとは押し付けられている。ところで、前記黒用
接続端子部46aの後面とキャリッジ後壁11との間に
は全体的にシート面に垂直な方向に弾性圧縮が可能な前
記弾性シート48aが配置されており、前記弾性シート
48aには前記黒用接続端子部46aに設けられた複数の
端子の位置に対応して小さな硬質突起部分が形成されて
いる。そして、前記黒用接続端子部46aは、弾性シー
ト48aにより外方に突出した位置に保持されており、
外方からの押圧力が加わった場合、内方に変形するが、
黒用接続端子部46aの複数の端子は、前記硬質突起部
分によって外方に突出した位置に保持される。したがっ
て、前記弾性シート48aの硬質突起部分により、前記
黒用接続端子部46aの複数の端子は、常時外方に突出
させられており、前記黒用ヘッドカートリッジK1後面
の接続端子66b(図3,14参照)との良好な電気的
接触が確保される。
【0085】前記ヘッドキャリッジCにカラー用ヘッド
カートリッジK2を装着する場合の作用は、前述のヘッ
ドキャリッジCに黒用ヘッドカートリッジK1を装着す
る場合と略同様である。
【0086】次に、図26〜32により、本発明のイン
クジェット記録装置Uの実施例2を説明する。図26は
インクジェット記録装置の実施例2の要部の説明図で、
左右方向(紙面に垂直な方向、図27のY1−Y2方向)
に往復駆動されるヘッドキャリッジCに、黒用ヘッドカ
ートリッジK1およびカラー用ヘッドカートリッジK2
(K1のみ図示し、K2は図示せず)が装着された状態を
示す図で、前記実施例1の図1Aに対応する図、図27
は同実施例2のヘッドキャリッジCの分解斜視図とヘッ
ドキャリッジCに装着される黒用ヘッドカートリッジK
1およびカラー用ヘッドカートリッジK2とを示す図で前
記実施例1の図3に対応する図、図28は同実施例2の
黒用カートリッジK1とそれに装着される黒用インクタ
ンクの斜視図、図29は同実施例2の黒用カートリッジ
K1およびインクタンクT1の断面図で前記実施例1の図
10に対応する図、図30は同実施例2の黒用カートリ
ッジK1の詳細分解斜視図で前記実施例1の図14に対
応する図、図31は同実施例2のインクジョイントおよ
びジョイント接続部材の詳細説明図、図32は同実施例
2のカラー用ヘッドカートリッジK2とそれに装着され
るカラー用インクタンクの斜視図、である。
【0087】なお、この実施例2の説明において、前記
実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号
を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2
は、ヘッドカートリッジK1,K2にタンク装着部材S
1,S2が設けられ、前記タンク装着部材S1,S2は、イ
ンクタンクT1,T2が着脱自在に装着できるように構成
されている。したがって、この実施例2では前記図3に
示す実施例1のインク供給チューブ42、およびヘッド
キャリッジCのキャリッジ後壁11に設けられた黒イン
ク供給接続部材装着孔18、カラーインク供給接続部材
装着孔19,20,21は不要となっている。
【0088】前記実施例1の図1,3に対応する実施例
2の図26,27に示すインクジェット記録装置Uは、
ヘッドカートリッジK1,K2がタンク装着部材S1,S2
を有し、そのタンク装着部材S1,S2にインクタンクT
1,T2,T3,T4が着脱自在に装着できるようになって
いる点で前記実施例1と相違している。またこの実施例
2は、前記インクタンクT1,T2,T3,T4が装着され
たヘッドカートリッジK1,K2をヘッドキャリッジCに
装着できるようにするため、押圧部材としての黒用カー
トリッジ押圧レバー51およびカラー用カートリッジ押
圧レバー56を構成するアーム52,52および57,
57が前記実施例1よりも長く形成されている点で前記
実施例1と相違している。
【0089】次にまず、図29〜31により黒用カート
リッジK1について説明する。この実施例2の黒用カー
トリッジK1は、黒用カートリッジケース61の上面に
ジョイント接続部材貫通孔61b(図29,30参照)
が設けられている点で、前記実施例1の黒用カートリッ
ジケース61後面にインク接続キャップ装着孔61aが
設けられていたものと相違している。また、この実施例
2のインクジェット記録ヘッドHは図29,30に示す
ように、マニホルド77の上端部の形状、特にインク流
入口77cの配置が前記実施例1と相違している。すな
わちこの実施例2のインク流入口77cは、黒用カート
リッジケース61内部において、前記ジョイント接続部
材貫通孔61bに対向する位置で上方に向いて開口して
いる。そして、このインク流入口77cにはインクジョ
イント64が装着されている。図29,31B,31C
において、前記インクジョイント64の上端部には、上
方に行くに従って拡大するテーパ状内孔が設けられてい
る。このインクジョイント64の前記テーパ状内孔には
後で詳述するジョイント接続部材41(図29,31A
参照)と接続されたときにジョイント接続部材41の弁
体41gを開放位置に押圧する弁体作動部材64bが収容
されている。この弁体作動部材64bは4枚の放射状に
延びる支持板によって前記インクジョイント64のテー
パ状内孔に支持されている。
【0090】図26〜31において、黒用ヘッドカート
リッジK1は、黒用カートリッジケース61上面に接着
剤により固定された黒用タンク装着部材S1を有してい
る。黒用タンク装着部材S1は、長方形の枠状の側壁9
1と、側壁91の下端よりわずかに上方位置の内面に設
けられた底壁92とを有している。前記側壁91の前面
および後面の上部には、黒用タンク装着部材S1に黒用
インクタンクT1が装着されたときに黒用インクタンク
T1の位置決めを行うための位置決め部材としての円形
の係止孔91a、91aが形成されている。また、前記底
壁92にはジョイント接続部材貫通孔92aが設けられ
ている。図29に示すように前記底壁92の下面は前記
黒用カートリッジケース61上面に支持され、底壁92
より下側の側壁92の内面は黒用カートリッジケース6
1の上端部外側面に嵌合している。
【0091】前記黒用カートリッジケース61上面に固
定された黒用タンク装着部材S1には、その上方から黒
用インクタンクT1が挿入されようになっている。黒用
インクタンクT1は、図29に示すように内部にインク
収容空間を形成するタンクケース93と前記インク収容
空間を閉塞するタンクカバー94と、前記インク収容空
間内に収容される多孔質のインク保持体95とから構成
されている。
【0092】前記タンクケース93の前後の側面にはそ
れぞれ、位置決め用の被係止部材としての半球状の突起
93aが設けられている。前記タンクケース93の前後
の側面にそれぞれ設けられた前記突起93aは、前記黒
用タンク装着部材S1に設けられた前記係止部材として
の円形の係止孔91a(図29参照)に係合可能に形成
されている。前記タンクケース93の前記インク収容空
間を閉塞するタンクカバー94は、タンクケース93の
上端縁の開口部に接着剤または熱融着によって個着され
る。このタンクカバー94には、インクタンクTの内外
を連通させる大気連通孔94bが形成されている。
【0093】前記タンクケース93の底面(すなわちイ
ンクタンクTの底面)には、ジョイント接続部材41が
装着されている。図31Aにおいて、前記ジョイント接
続部材41は、下方に行くに従って縮小するテーパ状外
径を有している。このジョイント接続部材41の内孔に
は前記インクジョイント64と接続されたときには自動
的に開放され、インクジョイント64が離れたときには
自動的に閉塞される自動開閉弁41fが収容されてい
る。前記自動開閉弁41fは弁体41gおよびこの弁体4
1gを常時閉塞位置に押圧する圧縮バネ41hから構成さ
れている。
【0094】次にカラー用ヘッドカートリッジK2につ
いて説明する。図27,32において、この実施例2の
カラー用カートリッジK2は、カラー用カートリッジケ
ース81の上面に3個のジョイント接続部材貫通孔81
b(図29,30参照)が設けられている。そして、こ
のカラー用カートリッジケース81内には前記図29,
30に示すインクジェット記録ヘッドHと同様のインク
ジェット記録ヘッドHが3個固定されている。
【0095】カラー用ヘッドカートリッジK2は、カラ
ー用カートリッジケース81上面に接着剤により固定さ
れたカラー用タンク装着部材S2を有している。カラー
用タンク装着部材S2は、長方形の枠状の側壁97と、
側壁97の下端よりわずかに上方位置の内面に設けられ
た底壁98と、この底壁98の上側に配置された仕切り
壁99とを有している。前記仕切り壁は、カラー用タン
ク装着部材S2にイエロー,マゼンタ,シアンの3色の
カラー用インクタンクT2,T3,T4を装着する際に、
各インクタンクの挿入ガイド壁として機能する。
【0096】前記側壁97の前部および後部の上部に
は、カラー用タンク装着部材S2にイエロー,マゼン
タ,シアンの3色のカラー用インクタンクT2,T3,T
4が装着されたときに各インクタンクT2,T3,T4の位
置決めを行うための位置決め部材としての円形の係止孔
97aが3個づつ形成されている。また、前記底壁98
にはジョイント接続部材貫通孔98aが設けられてい
る。前記図29の黒用カートリッジK1の場合と同様
に、前記底壁98の下面は前記カラー用カートリッジケ
ース81上面に支持され、底壁98より下側の側壁97
の内面はカラー用カートリッジケース81の上端部外側
面に嵌合している。
【0097】前記カラー用カートリッジケース81上面
に固定されたカラー用タンク装着部材S2には前記イン
クタンクT1と同様の3個のインクタンクT2,T3,T4
が着脱自在に装着されるようになっている。そして、前
記3個のインクタンクT2,T3,T4の前後面に設けら
れた半球状の突起93aはカラー用タンク装着部材S2の
前後面にそれぞれ形成された前記円形の係止孔97aに
よって係止されるようになっている。
【0098】次に前述の構成を備えたインクジェット記
録装置Uの実施例2の作用を説明する。図29におい
て、黒用インクタンクT1内部のインク収容空間にはイ
ンクがしみこんだ多孔質のインク保持体95が収容され
ている。この黒用インクタンクT1を黒用ヘッドカート
リッジK1の黒用タンク装着部材S1の底壁92に向けて
上方から挿入すると、黒用インクタンクT1は側壁91
に沿って案内される。
【0099】そして、前記黒用インクタンクT1の前後
両面に設けられた一対の位置決め用の半球状の突起(被
係止部材)93aが前記黒用タンク装着部材S1の側壁9
1の上端に当接する。前記一対の半球状の突起(被係止
部材)91aが当接した前記側壁91部分は、弾性によ
り外方に開く。したがって、前記側壁91の上端に当接
した前記半球状の左右一対の突起93aは、前記側壁9
1を前後に開かせながら底壁92に向かって挿入され
る。
【0100】そして、黒用インクタンクT1が黒用タン
ク装着部材S1の底壁92に向かってさらに挿入される
と、黒用インクタンク底面のジョイント接続部材41
は、前記底壁92のジョイント接続部材貫通孔92aお
よび黒用カートリッジケース61の上面のジョイント接
続部材貫通孔61bを貫通して、前記インクジョイント
64に押し付けられる。前記インクジョイント64とジ
ョイント接続部材41とは互いに押し付けられた際、イ
ンクジョイント64の上方に行くに従って拡大するテー
パ状内孔と、ジョイント接続部材41の下方に行くに従
って縮小するテーパ状外径とが互いに押し付けられるこ
とにより、前記インクジョイント64とジョイント接続
部材41とが接続される。その際、前記ジョイント接続
部材41および前記インクジョイント64の位置が多少
ずれていても、前記弾性付与部41aが変形してカート
リッジ接続部41cが変位するので、自動的に両接合部
の中心線が一致することになる。このようにして、ジョ
イント接続部材41とキャップ状のインクジョイント6
4とは水密状態で連結される。
【0101】前記インクジョイント64とジョイント接
続部材41とは互いに押し付けられて接続された状態の
ときはそれらの内部が連通されるが、それらを離したと
きには前記弁体41gによって前記ジョイント接続部材
41はその内孔の先端が閉塞される。したがって、ヘッ
ドキャリッジCに対するヘッドカートリッジK1の着脱
時にジョイント接続部材41内に空気が混入することお
よびジョイント接続部材41内のインクが漏洩すること
が防止される。
【0102】前記ジョイント接続部材41およびインク
ジョイント64の接続完了と同時に、前記黒用インクタ
ンクT1の前後一対の半球状の突起(被係止部材)93a
は、前記黒用タンク装着部材S1の円形の係止孔(係止
部材)91aに係合する位置に達する。そして、前記前
後一対の突起93aは、前記係止孔91aによって係止さ
れる。この状態では、黒用インクタンクT1の底面およ
び側面は、前記黒用タンク装着部材S1の所定位置に正
確に位置決め装着される。
【0103】前述のようにして、前記黒用ヘッドカート
リッジK1の黒用タンク装着部材S1に対する黒用インク
タンクT1の装着が行われる。カラー用ヘッドカートリ
ッジK2のカラー用タンク装着部材S2に対するカラー用
インクタンクT2,T3,T4の装着は、前述の黒用イン
クタンクT1の場合と略同様にして行うことができる。
【0104】前述のようにしてインクタンクT1または
T2,T3,T4が装着されたヘッドカートリッジK1,K
2は、前述の実施例1の場合と同様にしてヘッドキャリ
ッジCに装着して使用される。この実施例2は、ヘッド
カートリッジK1,K2にインクタンクT1,T2〜T4を
装着したので、実施例1のようにヘッドキャリッジCが
インク供給チューブ42を引きずりながら移動する必要
がなくなる。
【0105】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱すること
なく、種々の小設計変更を行うことが可能である。たと
えば、本発明はインク吐出口が下向きに設定されたイン
クジェット記録ヘッドだけでなく、水平方向に設定され
たインクジェット記録ヘッドに対しても適用することが
できる。また、開閉弁は実施例に示した以外の構造のも
のを使用することが可能である。
【0106】
【発明の効果】前述の本発明は、中継液室内へインクを
充填する際、気泡抜き口を用いることにより、小さなイ
ンク吐出口から吸引する場合に比べて高速なインク充填
が可能となる。また、気泡抜き口が中継液室の上部に連
通しているので、その連通箇所すなわち中継液室の上部
の気泡を抜くことが可能となる。さらに、中継液室と前
記気泡抜き口との間には閉塞状態と開放状態との間で変
化する開閉弁が設けられているので、印字時に前記開閉
弁を閉塞しておけば、インクが漏洩するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はインクジェット記録装置の実施例1の
要部の説明図で、図1Aは左右方向(紙面に垂直な方
向、図3のY1−Y2方向)に往復駆動されるヘッドキャ
リッジCに、黒用ヘッドカートリッジK1およびカラー
用ヘッドカートリッジK2(K1のみ図示し、K2は図示
せず)が装着された状態およびキャッピング装置を示す
図、図1Bは図1Aの1B−1B線断面図である。
【図2】 図2は同実施例1の前記ヘッドキャリッジC
とヘッドカートリッジK1またはK2とのインク供給用接
続部の詳細説明図である。
【図3】 図3は実施例1のヘッドキャリッジCの分解
斜視図とヘッドキャリッジCに装着される黒用ヘッドカ
ートリッジK1およびカラー用ヘッドカートリッジK2と
を示す図である。
【図4】 図4はヘッドキャリッジC単体の平面図であ
る。
【図5】 図5は前記図4の矢印5から見た図である。
【図6】 図6は前記図4の矢印6−6線断面図であ
る。
【図7】 図7は前記図4の7−7線断面図である。
【図8】 実施例1で使用する黒用ヘッドカートリッジ
K1の後面図である。
【図9】 図9は同実施例1の黒用ヘッドカートリッジ
K1の右側面図(前記図8の矢印9から見た図)であ
る。
【図10】 図10は同実施例1の黒用ヘッドカートリ
ッジK1の左側断面図(前記図8の10−10線断面
図)とキャッピング装置の側面図である。
【図11】 図11は同実施例1の黒用ヘッドカートリ
ッジK1の上面図(前記図8の矢印11から見た図)で
ある。
【図12】 図12は同実施例1の黒用ヘッドカートリ
ッジK1の上断面図(前記図8の12−12線断面図)
である。
【図13】 図13は同実施例1の黒用ヘッドカートリ
ッジK1の底面図(前記図8の矢印13から見た図)で
ある。
【図14】 図14は同実施例1の黒用ヘッドカートリ
ッジK1の分解斜視図である。
【図15】 図15は同実施例1の黒用ヘッドカートリ
ッジK1のケース内部に収容されたインクジェット記録
ヘッドHの後面図である。
【図16】 図16は前記図15に示すインクジェット
記録ヘッドの左側面図(前記図15の矢印16から見た
図)である。
【図17】 図17は前記図15に示すインクジェット
記録ヘッドの底面図(前記図16の矢印17から見た
図)である。
【図18】 図18は前記図15に示すインクジェット
記録ヘッドの詳細説明図で、図18Aは前記インクジェ
ット記録ヘッドHの分解斜視図、図18Bはインクジェ
ット記録ヘッドHの要部の詳細説明図、図18Cおよび
図18Dインクジェット記録ヘッドHで使用される逆止
弁79の詳細説明図である。
【図19】 図19は同実施例1で使用するカラー用ヘ
ッドカートリッジK2の後面図である。
【図20】 図20は同実施例1のカラー用ヘッドカー
トリッジK2の右側面図(前記図19の矢印20から見
た図)である。
【図21】 図21は同実施例1のカラー用ヘッドカー
トリッジK2の左側断面図(前記図19の21−21線
断面図)である。
【図22】 図22は同実施例1のカラー用ヘッドカー
トリッジK2の上面図(前記図19の矢印22から見た
図)である。
【図23】 図23は同実施例1のカラー用ヘッドカー
トリッジK2の上断面図(前記図19の23−23線断
面図)である。
【図24】 図24は同実施例1のカラー用ヘッドカー
トリッジK2の底面図(前記図19の矢印24から見た
図)である。
【図25】 図25は同実施例1のカラー用ヘッドカー
トリッジK2の分解斜視図である。
【図26】 図26はインクジェット記録装置の実施例
2の要部の説明図で、左右方向(紙面に垂直な方向、図
27のY1−Y2方向)に往復駆動されるヘッドキャリッ
ジCに、黒用ヘッドカートリッジK1およびカラー用ヘ
ッドカートリッジK2(K1のみ図示し、K2は図示せ
ず)が装着された状態およびキャッピンク装置を示す図
であり、前記実施例1の図1Aに対応する図である。
【図27】 図27は同実施例2のヘッドキャリッジC
の分解斜視図とヘッドキャリッジCに装着される黒用ヘ
ッドカートリッジK1およびカラー用ヘッドカートリッ
ジK2とを示す図で前記実施例1の図3に対応する図で
ある。
【図28】 図28は同実施例2の黒用カートリッジK
1とそれに装着される黒用インクタンクの斜視図であ
る。
【図29】 図29は同実施例2の黒用カートリッジK
1の分解断面図で前記実施例1の図10に対応する図で
ある。
【図30】 図30は同実施例2の黒用カートリッジK
1の詳細分解斜視図で前記実施例1の図14に対応する
図である。
【図31】 図31は同実施例2のインクジョイントお
よびジョイント接続部材の詳細説明図である。
【図32】 図32は実施例2のカラー用ヘッドカート
リッジK2とそれに装着されるカラー用インクタンクの
斜視図である。
【符号の説明】
C…ヘッドキャリッジ、B…キャッピンク装置、H…イ
ンクジェット記録ヘッド、K1,K2…ヘッドカートリッ
ジ、S1,S2…タンク装着部材、T1,T2,T3,T4…
インクタンク、4…キャップ部材、5…吸引ノズル、5
a…弾性付与部、22…カートリッジ装着孔、22b…カ
ートリッジ載置部、22c…カートリッジ載置部(抜け
止め防止部材)、22d…抜け止め防止部材(抜け止め
防止孔)、23…カートリッジ装着孔、23b…カート
リッジ載置部、23c…カートリッジ載置部(抜け止め
防止部材)、23d…抜け止め防止部材(抜け止め防止
孔)、26…回動レバーを支持する部材、27…回動レ
バーを支持する部材、28…回動レバーを支持する部
材、41…ジョイント接続部材、42…インク供給チュ
ーブ、46b…接続端子部、51…押圧部材、52…回
動レバー、52b…カム部材、54…装着状態保持手段
(引っ張りバネ)、56…押圧部材、57…回動レバ
ー、61…ヘッド支持部材、62b…被抜け止め防止部
材(被抜け止め防止突起)、62c…被支持用突出部
材、62d…被支持用突出部材(被支持凸条)、62e…
被抜け止め防止部材、62i…位置決め突起、64…イ
ンクジョイント、66…カートリッジ側ボード、66b
…接続端子、71…ヒートシンク、71a…被係止突
起、72…配線基板、73…ヘッド側コネクタ、74…
ヘッドチップ、77b…中継液室、77f…気泡抜き口、
79…開閉弁、81…ヘッド支持部材、82a…ヘッド
挿入孔、82b…被抜け止め防止部材(被抜け止め防止
突起)、82c…被支持用突出部材、82d…被支持用突
出部材(被支持凸条)、82e…被抜け止め防止部材
(挟持用凸条)、82f…ヘッド位置決め部材(上端位
置決めリブ)、82g…ヘッド位置決め部材(左右方向
位置決め用リブ)、82i…位置決め突起、84…イン
クジョイント、86…カートリッジ側ボード、86a…
コネクタ、86b…接続端子、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジョイント、ヒートシンク、この
    ヒートシンクの先端部に装着されるとともに複数のイン
    ク吐出口が設けられたヘッドチップ、インクタンクに連
    通するインクジョイント内部と前記複数のインク吐出口
    とを連通させる中継液室を有するインクジェット記録ヘ
    ッドと、 前記インクジェット記録ヘッドが装着されるヘッドキャ
    リッジと、 非印字時に前記ヘッドキャリッジに装着されたインクジ
    ェット記録ヘッド先端に当接して前記インク吐出口を乾
    燥しないように密封するキャップ部材を有し、このキャ
    ップ部材を前記インクジェット記録ヘッドに対して当接
    および離隔させるキャッピング装置と、を備えたインク
    ジェット記録装置において、下記の要件(A1)〜(A
    3)を備えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置、(A1) 前記インクジェット記録ヘッドには前記
    中継液室の上部に連通するとともに前記インク吐出口と
    同方向に開口する気泡抜き口が設けられたこと、(A
    2) 前記中継液室と前記気泡抜き口との間に閉塞状態
    と開放状態との間で変化する開閉弁が設けられたこと。
    (A3) 前記気泡抜き口に対して当接および離隔可能
    に配置された吸引ノズルが設けられたこと。
  2. 【請求項2】 下記の要件(A4)を備えたことを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット記録装置、(A
    4) 前記気泡抜き口は、先端行くに従って拡大するテ
    ーパ状内径を有し、前記吸引ノズルは、前記気泡抜き口
    の内径に嵌合する先細りのテーパ状外側面を有するこ
    と。
  3. 【請求項3】 下記の要件(A5)を備えたことを特徴
    とする請求項3記載のインクジェット記録装置、(A
    5) 前記吸引ノズルは、肉厚が薄く変形可能な弾性付
    与部を有し、その弾性付与部の先端側部分が変位可能に
    構成されたこと。
  4. 【請求項4】 インクジョイント、ヒートシンク、この
    ヒートシンクの先端部に装着されるとともに複数のイン
    ク吐出口を有するヘッドチップ、インクタンクに連通す
    るインクジョイント内部と前記複数のインク吐出口とを
    連通させる中継液室を備え、インクジェット記録装置の
    ヘッドキャリッジに装着して使用されるインクジェット
    記録ヘッドにおいて、 下記の要件(A1)〜(A2)を備えたことを特徴とする
    インクジェット記録ヘッド、(A1) 前記インクジェ
    ット記録ヘッドには前記中継液室の上部に連通するとと
    もに前記インク吐出口と同方向に開口する気泡抜き口が
    設けられたこと、(A2) 前記中継液室と前記気泡抜
    き口との間に閉塞状態と開放状態との間で変化する開閉
    弁が設けられたこと。
  5. 【請求項5】 下記の要件(A6)を備えたことを特徴
    とする請求項4記載のインクジェット記録ヘッド、(A
    6) 前記開閉弁は、先端に切れ目が設けられた弾性材
    料により形成され、通常は弾性により前記切れ目が接合
    された閉塞状態に保持され、上流側の圧力が下流側の圧
    力よりも大きくなったときに前記切れ目が離れた開放状
    態に変化するように構成されたこと。
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