JPH09123463A - インクジェットプリントヘッドの製造方法、およびインクジェットプリントヘッド - Google Patents

インクジェットプリントヘッドの製造方法、およびインクジェットプリントヘッド

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JPH09123463A
JPH09123463A JP28308895A JP28308895A JPH09123463A JP H09123463 A JPH09123463 A JP H09123463A JP 28308895 A JP28308895 A JP 28308895A JP 28308895 A JP28308895 A JP 28308895A JP H09123463 A JPH09123463 A JP H09123463A
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JP
Japan
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head
frame
ink
head substrate
substrate
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JP28308895A
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English (en)
Inventor
Toshio Amano
敏男 天野
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク経路が接着剤によって塞がれるなどとい
った不具合を生じさせることなく、インクジェットプリ
ントヘッドのヘッドフレームに対するヘッド基板の組付
けを、簡易な作業によって迅速かつ適切に行えるように
する。 【解決手段】複数のノズル口6とこれらノズル口6に連
通した複数のインク流路5とを有するヘッド基板1を、
インク供給口24を備えたヘッドフレーム2の前面部2
aへ取付けることにより、このヘッドフレーム2のイン
ク供給口24と上記ヘッド基板1の各インク流路5とを
相互に連通させるように組み立てるインクジェットプリ
ントヘッドの製造方法であって、上記ヘッド基板1を上
記ヘッドフレーム2の前面部2aへ圧接させるように上
記ヘッド基板1を押さえ枠9によって押圧し、この押さ
え枠9によるヘッド基板1の押圧状態を維持させたまま
上記押さえ枠9を上記ヘッドフレーム2に取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、プリンタ、ファクシミリ装
置、プロッタなどの印字部に用いられるインクジェット
プリントヘッドの製造方法、およびインクジェットプリ
ントヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインクジェットプリント
ヘッドとしては、たとえば図9に示すようなヘッド基板
1eを用いたものがある。このヘッド基板1eは、ノズ
ル口6eに連通した凹溝状のインク流路5eを形成した
インク流路基板10eの片面に、可撓性を有する振動板
11eを重ね合わせたものである。この振動板11eの
外面側には、たとえばITO膜(微量の添加物を含む酸
化スズ膜、あるいは酸化スズを含む酸化インジウム膜)
からなる導電層12が設けられており、その上に圧電素
子13が実装されている。
【0003】このような構成のプリントヘッドでは、上
記インク流路5e内にインクを充填させた状態におい
て、圧電素子13に電圧を印加すると、振動板11eを
矢印a1方向に撓み変形させてインク流路5eの容積を
瞬間的に減少させることができる。その結果、上記イン
ク流路5e内のインクを所定の圧力でノズル口6eから
インク滴として吐出させることができる。
【0004】上記構成のヘッド基板1eは、むろんそれ
単体では使用することはできず、このヘッド基板1eの
インク流路5e内へインク供給を行うインク供給口を備
えたヘッドフレームに取付けて支持させる必要がある。
そこで、従来では、たとえば図10に示すように、上記
ヘッド基板1eを、枠状などに形成されたヘッドフレー
ム2eの前面部に接着剤を用いて接着させていた。ま
た、上記ヘッドフレーム2eは、インクカートリッジ
(図示略)を収容するためのインクカートリッジケース
98の前面部へネジ止めなどの手段(図示略)によって
固定させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段では、ヘッド基板1eをヘッドフレーム2eに
取付ける手段として接着剤を用いているために、次のよ
うな不具合があった。
【0006】すなわち、上記従来の手段では、ヘッド基
板1eとヘッドフレーム2eとを接着させるための接着
剤の塗布量が多すぎたり、あるいは接着剤の塗布位置に
位置ずれがあると、たとえばヘッド基板1eのインク流
路5e内へインクを導入させるためのインク導入口など
に接着剤が浸入し、インク経路が塞がれてしまう場合が
ある。これでは、ノズル口6eからのインク吐出が困難
になる。したがって、従来では、ヘッド基板1eまたは
ヘッドフレーム2eに接着剤を的確に塗布するための作
業管理が難しいものとなっていた。
【0007】また、上記従来の手段では、ヘッド基板1
eとヘッドフレーム2eとを接着させた後に、接着剤の
乾燥作業を行う必要があるが、この乾燥作業には一定の
時間を要する。したがって、プリントヘッドの組立作業
の迅速性に欠けるという不具合もあった。
【0008】その他、従来では、接着剤の乾燥を行うた
めに上記ヘッド基板1eやヘッドフレーム2eなどを加
熱すると、薄手の振動板11eが割れてしまう場合が多
々あり、歩留りが悪くなるという不具合もあった。
【0009】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、インク経路が接着剤によって塞
がれるといった不具合を生じさせることなく、インクジ
ェットプリントヘッドのヘッドフレームに対するヘッド
基板の組付けを、簡易な作業によって迅速かつ適切に行
えるようにすることをその課題としている。
【0010】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0011】本願発明の第1の側面によれば、複数のノ
ズル口とこれらノズル口に連通した複数のインク流路と
を有するヘッド基板を、インク供給口を備えたヘッドフ
レームの前面部へ取付けることにより、このヘッドフレ
ームのインク供給口と上記ヘッド基板の各インク流路と
を相互に連通させるように組み立てるインクジェットプ
リントヘッドの製造方法であって、上記ヘッド基板を上
記ヘッドフレームの前面部へ圧接させるように上記ヘッ
ド基板を押さえ枠によって押圧し、この押さえ枠による
ヘッド基板の押圧状態を維持させたまま上記押さえ枠を
上記ヘッドフレームに取付けることを特徴としている。
【0012】本願発明の第2の側面によれば、複数のノ
ズル口とこれらノズル口に連通した複数のインク流路と
を有するヘッド基板と、このヘッド基板が前面部に取付
けられることによりこのヘッド基板の各インク流路への
インク供給を可能とするインク供給口が設けられている
ヘッドフレームとを有するインクジェットプリントヘッ
ドであって、上記ヘッド基板を上記ヘッドフレームの前
面部へ圧接させるように上記ヘッド基板を押圧するため
の押さえ枠を有し、かつ、この押さえ枠は、上記ヘッド
フレームの前面部にヘッド基板を押圧させたままこの押
さえ枠を上記ヘッドフレームに取付け可能とする取付手
段を具備していることを特徴としている。
【0013】本願発明においては、ヘッド基板をヘッド
フレームの前面部へ圧接させるように押さえ枠によって
ヘッド基板を押圧させてから、この押さえ枠をヘッドフ
レームに取付けることにより、上記ヘッド基板をヘッド
フレームの前面部へ固定させて取付けることができる。
すなわち、本願発明では、ヘッド基板とヘッドフレーム
とを接着剤を用いることなく相互に固定させることがで
きる。したがって、接着剤を用いていた従来の手段とは
異なり、接着剤がインク経路を塞いでしまうといった虞
れを解消することができる。また、押さえ枠をヘッドフ
レームに取付けてヘッド基板の固定を図る作業は、所定
量の接着剤を所定位置へ正確に塗布しなければならなか
った従来の作業と比較すると、容易に行うことが可能で
あり、製造管理が簡単となる利点も得られる。
【0014】さらに、本願発明では、従来とは異なり、
接着剤の乾燥工程も不要とすることができるから、組立
作業の迅速化が図れ、作業能率を高めることができる。
また、ヘッド基板などの部品が加熱によって損傷すると
いったことも防止でき、歩留りを良好にすることもでき
る。
【0015】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
押さえ枠の取付手段は、上記ヘッドフレームの側面部に
設けられている凹状または凸状の係合部に係合可能な係
合爪である構成とすることができる。
【0016】このような構成によれば、押さえ枠をヘッ
ドフレームに取付けるときには、この押さえ枠の係合爪
をヘッドフレームの側面部の係合部に係合させればよ
く、たとえばネジ止めなどの手段と比較すると、押さえ
枠の取付作業を格段に容易に行うことができる。したが
って、プリントヘッドの製造作業能率を一層高めること
ができる。
【0017】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記ヘッドフレームの前面部には、上記ヘッド基板を嵌
入させて位置決めするための凹部が形成されている構成
とすることができる。
【0018】このような構成によれば、ヘッドフレーム
の前面部に設けられている凹部にヘッド基板を嵌入する
ことにより、ヘッドフレームに対するヘッド基板の位置
決めが図れ、ヘッドフレームに対するヘッド基板の位置
決め作業を容易なものにすることができる。
【0019】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記ヘッドフレームは、インクカートリッジを収容可能
なケース状に形成されている構成とすることができる。
【0020】このような構成によれば、ヘッドフレーム
をインクカートリッジケースとしても機能させることが
できるために、ヘッドフレームとは別に、インクカート
リッジケースを準備する必要がなくなり、部品点数の削
減が図れる。また、ヘッドフレームとインクカートリッ
ジケースとの組付け工程も不要となりから、プリントヘ
ッドの一連の製造作業を一層容易なものとすることがで
きる。
【0021】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記ヘッドフレームのインク供給口の開口周縁部、また
はこのインク供給口に対面配置されるヘッド基板のイン
ク導入口の開口周縁部には、弾性を有するシール材が塗
着形成されている構成とすることができる。
【0022】このような構成によれば、ヘッド基板をヘ
ッドフレームに取付けたときに、これら両者間において
上記シール材を圧縮させ、ヘッドフレームのインク供給
口とヘッド基板のインク導入口との接続箇所を適切にシ
ールすることができ、不当なインク漏れなどを防止する
ことができる。また、上記シール材は、塗着形成された
ものであるから、パッキンなどのシール部材を上記ヘッ
ド基板とヘッドフレームとの両者間に位置決めして取付
ける手段などとは異なり、プリントヘッドの組立作業時
にシール材が位置ずれするような不具合もなく、プリン
トヘッドの組立作業の容易化にも役立つ。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0024】図1は、本願発明に係るインクジェットプ
リントヘッドの組立状態の一例を示す斜視図である。図
2は、図1のX1−X1線断面図である。図3は、図1
のX2−X2線断面図である。図4は、図1に示すイン
クジェットプリントヘッドの分解斜視図である。図5
は、図4のX3−X3線要部拡大断面図である。
【0025】図4に示すように、このインクジェットプ
リントヘッドは、ヘッド基板1、ヘッドフレーム2、フ
レキシブルコード3、クッション部材4、および押さえ
枠9などを具備して構成されている。
【0026】図6は、上記ヘッド基板1の正面図であ
る。図7は、そのX4−X4線要部拡大断面図である。
図8は、そのX5−X5線要部断面図である。このヘッ
ド基板1は、図7に示すように、インク流路基板10
と、圧電素子13を備えた振動板11とから構成されて
いる。
【0027】上記インク流路基板10は、たとえばガラ
ス板で構成されており、その片面(裏面)には、凹溝状
の複数条のインク流路5が形成されている。これら複数
条のインク流路5は、図6に示すように、正面視形状が
所定幅を有する円弧状に形成された計4つの共通インク
流路50(50A〜50D)と、これら共通インク流路
50A〜50Dのそれぞれに連通した多数の個別インク
流路51とから構成されている。これら多数の個別イン
ク流路51は、小サイズのヘッド基板1にスペース効率
良く形成できるように、これら全体の概略正面視形状
が、円または楕円状となるように放射状に配列されてい
る。なお、上記4つの共通インク流路50A〜50D
は、カラープリントを行う場合に用いられるイエロー、
マゼンタ、シアン、およびブラックの計4色のインクを
それぞれ区画して流通させるためのものである。
【0028】上記インク流路基板10の表面には、各個
別インク流路51と交差する方向に形成された複数のノ
ズル口6が開口している。これらのノズル口6は、たと
えば2列状態に配列されて合計60箇所設けられてい
る。したがって、計4色のインクのそれぞれは、15箇
所ずつノズル口6から吐出される。上記インク流路基板
10の表面には、上記ノズル口6と連通する貫通孔70
を形成した金属製のノズルプレート7が接着されてい
る。この金属製のノズルプレート7は、ガラス製のイン
ク流路基板10に形成されるノズル口6の位置や口径の
寸法誤差を少なくするためのものである。
【0029】上記ヘッド基板1の振動板11は、上記イ
ンク流路基板10の裏面に重ね合わされており、上記イ
ンク流路基板10に接着剤などを介して接着されてい
る。これにより、この振動板11は、上記凹溝状のイン
ク流路5の側壁としての役割を果たし、上記インク流路
5の一端側開口を閉塞している。ただし、この振動板1
1の裏面には、インク流路5内にインクを導入させるた
めのインク導入口52が計4箇所設けられている。これ
らのインク導入口52は、図6に示すように、4つの共
通インク流路50A〜50Dのそれぞれと連通する位置
に設けられており、その他端側はヘッド基板1の裏面に
相当する振動板11の片面11aに開口している。4色
のインクは、これら計4箇所のインク導入口52のそれ
ぞれを介してヘッド基板1の各インク流路5内へ供給さ
れる。
【0030】上記振動板11は、可撓性を有するたとえ
ば薄肉のガラス板、合成樹脂板、あるいは金属板などに
より構成されており、この振動板11の片面11aに
は、たとえばITO膜からなる導電層12を介して圧電
素子13が実装されている。この圧電素子13は、各個
別インク流路51の裏面側に位置するように個別インク
流路51と同数設けられている。
【0031】上記構成のヘッド基板1は、圧電素子13
に電圧印加を行うと、振動板11が矢印a方向に撓みを
生じる。そして、この振動板11の撓み変形により、個
別インク流路51内のインク圧が上昇し、この個別イン
ク流路51内のインクが、ノズル口6、およびこれに連
通するノズルプレート7の貫通孔70を通過してインク
滴として外部へ吐出するようになっている。
【0032】上記フレキシブルコード3は、上記ヘッド
基板1の裏面側に位置する各圧電素子13および導電層
12に導通接触してこれらの電気配線を行うためのもの
である。図4に示すように、このフレキシブルコード3
の一端部3aには、ヘッド基板1の圧電素子13を駆動
制御するためのドライバIC30が実装されているとと
もに、このドライバIC30に制御信号や駆動電圧を印
加するための複数の端子部31などが設けられている。
【0033】上記クッション部材4は、上記フレキシブ
ルコード3をヘッド基板1の裏面に対して適度な圧力で
押圧させるためのものである。このクッション部材4
は、たとえばスポンジゴムなどの比較的軟質で弾性に富
む部材で構成されており、中空円形状または中実円形状
に形成されている。
【0034】上記ヘッドフレーム2は、図2に示すよう
に、後部(同図では下部)に開口部20を有する合成樹
脂製のケース状に形成されたものであり、このヘッドフ
レーム2の内部には、上記開口部20から所定のインク
カートリッジ8を着脱自在に収容可能である。なお、4
色のインクを用いてカラープリントを行う場合には、こ
のヘッドフレーム2内には4色のインクが充填された1
または複数のインクカートリッジ8が収容されることと
なる。
【0035】図4に示すように、このヘッドフレーム2
の前面部2a(同図では上面部)には、上記ヘッド基板
1を嵌入させて位置決めするための凹部22が形成され
ている。この凹部22の深さは、上記ヘッド基板1の厚
みと略同一である。この凹部22の形成箇所には、上記
クッション部材4を嵌入させるための凹部23がさらに
設けられている他、計4箇所のインク供給口24が開口
して設けられている。これらの各インク供給口24は、
上記ヘッド基板1の各インク導入口52へインクを導入
させるための部位であり、上記計4箇所のインク導入口
52と同一配置パターンに設けられている。
【0036】上記各インク供給口24は、図2に示すよ
うに、インクカートリッジ8のインク流出口80を有す
る突起部81を嵌入可能とする孔部24aに連通してい
る。したがって、このヘッドフレーム2内にインクカー
トリッジ8を収容した状態においては、このインクカー
トリッジ8内のインクがインク流出口80から上記イン
ク供給口24に流出するようになっている。なお、この
インクジェットプリントヘッドは、インクカートリッジ
8内の全量のインクが上記インク供給口24へ適切に流
出するように、好ましくは、ヘッド基板1の各ノズル口
6が下向きとなる姿勢、すなわち各図で示されているプ
リントヘッドとは上下方向が逆に設定された姿勢で使用
される。
【0037】図5に示すように、上記各インク供給口2
4の開口周縁部には、その開口部を囲むシール材25が
塗着形成されている。このシール材25は、たとえばシ
リコンゴムを上記ヘッドフレーム2の前面部2aの表面
に直接塗着して形成されたものであり、圧縮力を受ける
と弾性復元力を伴ったかたちで圧縮変形可能である。な
お、このシール材25は、ヘッドフレーム2の各インク
供給口24の開口周縁部に設けられることなく、各イン
ク供給口24に対面配置されるヘッド基板1のインク導
入口52の開口周縁部に設けてもよい。
【0038】図4において、上記ヘッドフレーム2の前
面部2aの凹部22には切欠状の凹溝部26が形成され
ているとともに、上記ヘッドフレーム2の側面部2bに
はこの凹溝部26に繋がったかたちの凹溝部26aが形
成されている。これら一連の凹溝部26,26aは、後
述するように、上記フレキシブルコード3の一端部3a
を嵌入させてガイドするための部位である。また、上記
ヘッドフレーム2の他の2つの側面部2c,2dには、
孔状または凹溝状の係合部27が適宜数ずつ設けられて
いる。
【0039】上記押さえ枠9は、たとえば薄手の金属板
をプレス加工するなどして形成されたものであり、枠状
に形成された枠体部90の下部に、計4本の係合爪91
を連設した構成である。上記枠体部90は、上記ヘッド
フレーム2の前面側に外嵌可能な形態をなしており、そ
の前面部(図4では上面部)には開口窓92が設けられ
ている。そして、この開口窓92の周縁には、ヘッド基
板1の外周縁に当接可能な内向きフランジ部93が形成
されている。
【0040】上記各係合爪91は、その先端部91aが
鉤状に形成されており、枠体部90をヘッドフレーム2
の前面側に外嵌させたときに、その先端部91aが上記
ヘッドフレーム2の各係合部27内に挿入して係合する
ように構成されている。この係合爪91は、その厚み方
向に沿う外側方向(矢印a方向)に一定の弾発力をもっ
て撓み変形させることが可能である。
【0041】次に、上記各部品から構成されるインクジ
ェットプリントヘッドの製造方法の一例について説明す
る。
【0042】まず、図4において、ヘッドフレーム2の
前面部2aの凹部23にクッション部材4を嵌入し、そ
の上からフレキシブルコード3およびヘッド基板1をヘ
ッドフレーム2の前面部2a上に載置する。フレキシブ
ルコード3の一端部3aは、凹溝部26,26a内に配
置させておく。また、ヘッド基板1については、ヘッド
フレーム2の凹部22に嵌入させればよく、これによっ
てヘッド基板1の正確な位置決めが図れ、ヘッド基板1
の各インク導入口52をヘッドフレーム2の各インク供
給口24と正確に対面させることができる。
【0043】次いで、押さえ枠9の枠体部90を、上記
ヘッド基板1の上側からヘッドフレーム2の前面側に外
嵌する。この外嵌時においては、押さえ枠9の内向きフ
ランジ部93によってヘッド基板1の外周縁をヘッドフ
レーム2側に押圧することができる。そして、上記押さ
え枠9の枠体部90をヘッドフレーム2に対して充分に
外嵌させてから、上記押さえ枠9の各係合爪91の先端
部91aをヘッドフレーム2の係合部27に係合させ
る。押さえ枠9の各係合爪91は、その先端部91aが
ヘッドフレーム2に引っ掛かりを生じないように開脚さ
せたかたちに撓み変形させることが可能であり、先端部
91aが係合部27の位置へ到達すると、各係合爪91
をその弾発力によって係合部27内に挿入させて係合さ
せることが可能である。したがって、実際には、押さえ
枠9の枠体部90をヘッドフレーム2側へ単に押し込む
だけの非常に簡単な作業によって、押さえ枠9をヘッド
フレーム2に取付け固定することができる。
【0044】上述の作業工程によれば、図2に示すよう
に、押さえ枠9をヘッドフレーム2に取付け固定できる
ことは勿論のこと、ヘッド基板1を押さえ枠9によって
ヘッドフレーム2の前面部2aへ圧接させた状態に取付
け固定することができる。したがって、これらヘッドフ
レーム2とヘッド基板1とを接着剤塗布装置を用いた煩
雑な作業工程によって相互に接着させる必要はない。
【0045】また、ヘッド基板1の裏面は、各インク供
給口24の開口周縁部に設けられているシール材25に
当接し、このシール材25は適度に圧縮された状態でヘ
ッド基板1のインク導入口52の開口周縁部に圧接す
る。したがって、ヘッド基板1の各インク導入口52と
ヘッドフレーム2の各インク供給口24との連通位置を
上記シール材25によって適切にシールすることがで
き、インク漏れを防止することができる。その結果、イ
ンクカートリッジ8のインク流出口80から流出したイ
ンクを、インク供給口24およびインク導入口52を介
して、ヘッド基板1のインク流路5内へ適切に導入し、
所望のノズル口6からインク滴の吐出を行わせることが
できる。各ノズル口6は、押さえ枠9の開口窓92に面
しているために、押さえ枠9がインク滴の吐出動作の妨
げになることはない。
【0046】さらに、上記インクジェットプリントヘッ
ドでは、ヘッド基板1が押さえ枠9によって押圧されて
いることにより、このヘッド基板1とクッション部材4
との両者間に挟まれているフレキシブルコード3が、ヘ
ッド基板1の裏面の圧電素子13などに対して圧接し、
その状態が維持される。したがって、ヘッド基板1の裏
面の圧電素子13に対するフレキシブルコード3の導通
接触を良好な状態に維持することもできる。
【0047】また、図3に示すように、このヘッドフレ
ーム2の凹溝部26,26aに嵌入されているために、
このフレキシブルコード3が、ヘッドフレーム2に押さ
え枠9を取付ける際の支障になるようなこともない。圧
電素子13用のドライバIC30や、このドライバIC
30の配線用の端子部31を備えたフレキシブルコード
3の一端部3aを、ヘッドフレーム2の側面部に配置さ
せた構造とすれば、フレキシブルコード3の全長を短く
することができる。また、ドライバIC30などをヘッ
ドフレーム2の内部に配置させる構造ではないから、ヘ
ッドフレーム2の外形寸法を小さし、プリントヘッドの
小型化も図れることとなる。
【0048】なお、上記実施形態では、4色のインクを
用いたカラープリントが可能なものに構成しているが、
本願発明はこれに限定されない。本願発明では、たとえ
ばブラックを除く3色のインクを用いたカラープリント
を行うもの、あるいはブラックなどの1色のみのインク
を用いたモノクロームのプリントを行うものとして構成
してもよい。
【0049】また、上記実施形態では、押さえ枠9に設
けた係合爪91を利用して、押さえ枠9をヘッドフレー
ム2に容易に取付けできるようにしたが、やはり本願発
明はこれに限定されない。本願発明では、たとえばネジ
止めなどの他の手段によって押さえ枠をヘッドフレーム
に取付けてもかまわない。なお、係合爪91を用いる場
合においては、ヘッドフレーム2に設けられる係合部2
7を凹状に形成する手段に代えて、凸状などに形成して
もよいことは勿論である。
【0050】さらに、上記実施形態では、ヘッドフレー
ム2内にインクカートリッジ8を収容可能にしている
が、本願発明はやはりこれに限定されず、ヘッドフレー
ム2とインクカートリッジ8とを分離させたかたちで構
成してもよい。本願発明でいうヘッドフレーム2は、要
は、ヘッド基板が前面部に取付けられることによりこの
ヘッド基板の各インク流路へのインク供給を可能とする
インク供給口を備えたものであればよい。このような要
件を満たす限りは、ヘッドフレームを、たとえばプレー
ト状の形態に形成してもよい。
【0051】その他、本願発明は、押さえ枠9の具体的
な材質や形状なども決して上記実施形態のものに限定さ
れず、本願発明に係るインクジェットプリントヘッドの
各部の具体的な構成は種々に設計変更自在である。また
同様に、本願発明に係るインクジェットプリントヘッド
の製造方法の各作業工程の具体的な内容も種々に変更自
在である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るインクジェットプリントヘッド
の組立状態の一例を示す斜視図。
【図2】図1のX1−X1線断面図。
【図3】図1のX2−X3線断面図。
【図4】図1に示すインクジェットプリントヘッドの分
解斜視図。
【図5】図4のX3−X3線要部拡大断面図。
【図6】ヘッド基板の一例を示す正面図。
【図7】図6のX4−X4線要部拡大断面図。
【図8】図7のX5−X5線要部断面図。
【図9】従来のインクジェットプリントヘッドの概略の
構造を示す正面図。
【図10】従来のインクジェットプリントヘッドの一例
を示す概略斜視図
【符号の説明】
1 ヘッド基板 2 ヘッドフレーム 2a 前面部(ヘッドフレームの) 3 フレキシブルコード 5 インク流路 6 ノズル口 8 インクカートリッジ 9 押さえ枠 22 凹部24 インク供給口 25 シール材 27 係合部 52 インク導入口 91 係合爪

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズル口とこれらノズル口に連通
    した複数のインク流路とを有するヘッド基板を、インク
    供給口を備えたヘッドフレームの前面部へ取付けること
    により、このヘッドフレームのインク供給口と上記ヘッ
    ド基板の各インク流路とを相互に連通させるように組み
    立てるインクジェットプリントヘッドの製造方法であっ
    て、 上記ヘッド基板を上記ヘッドフレームの前面部へ圧接さ
    せるように上記ヘッド基板を押さえ枠によって押圧し、
    この押さえ枠によるヘッド基板の押圧状態を維持させた
    まま上記押さえ枠を上記ヘッドフレームに取付けること
    を特徴とする、インクジェットプリントヘッドの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 複数のノズル口とこれらノズル口に連通
    した複数のインク流路とを有するヘッド基板と、このヘ
    ッド基板が前面部に取付けられることによりこのヘッド
    基板の各インク流路へのインク供給を可能とするインク
    供給口が設けられているヘッドフレームとを有するイン
    クジェットプリントヘッドであって、 上記ヘッド基板を上記ヘッドフレームの前面部へ圧接さ
    せるように上記ヘッド基板を押圧するための押さえ枠を
    有し、かつ、 この押さえ枠は、上記ヘッドフレームの前面部にヘッド
    基板を押圧させたままこの押さえ枠を上記ヘッドフレー
    ムに取付け可能とする取付手段を具備していることを特
    徴とする、インクジェットプリントヘッド。
  3. 【請求項3】 上記押さえ枠の取付手段は、上記ヘッド
    フレームの側面部に設けられている凹状または凸状の係
    合部に係合可能な係合爪である、請求項2に記載のイン
    クジェットプリントヘッド。
  4. 【請求項4】 上記ヘッドフレームの前面部には、上記
    ヘッド基板を嵌入させて位置決めするための凹部が形成
    されている、請求項2または3に記載のインクジェット
    プリントヘッド。
  5. 【請求項5】 上記ヘッドフレームは、インクカートリ
    ッジを収容可能なケース状に形成されている、請求項2
    ないし4のいずれかに記載のインクジェットプリントヘ
    ッド。
  6. 【請求項6】 上記ヘッドフレームのインク供給口の開
    口周縁部、またはこのインク供給口に対面配置されるヘ
    ッド基板のインク導入口の開口周縁部には、弾性を有す
    るシール材が塗着形成されている、請求項2ないし5の
    いずれかに記載のインクジェットプリントヘッド。
JP28308895A 1995-09-29 1995-10-31 インクジェットプリントヘッドの製造方法、およびインクジェットプリントヘッド Pending JPH09123463A (ja)

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