JPH0531811A - 繊維強化樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形品の製造方法

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JPH0531811A
JPH0531811A JP3187666A JP18766691A JPH0531811A JP H0531811 A JPH0531811 A JP H0531811A JP 3187666 A JP3187666 A JP 3187666A JP 18766691 A JP18766691 A JP 18766691A JP H0531811 A JPH0531811 A JP H0531811A
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JP
Japan
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fiber
sheet
thermoplastic resin
reinforced
resin
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Application number
JP3187666A
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English (en)
Inventor
Masahiro Ishii
正裕 石居
Kiyoyasu Fujii
清康 藤井
Masami Nakada
雅己 中田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形の際一方向にそろえられた連続強化繊維
がむやみに流動することのない繊維強化樹脂成形品の製
造方法を提供することにある。 【構成】 熱可塑性樹脂(A)に連続強化繊維(F3)が一
方向にそろえられた状態で配されている繊維強化樹脂シ
ート(ア)と、熱可塑性樹脂(B)に長さ5mm以上の強
化繊維(f5)が長さ方向のランダムな状態で配されている
繊維強化樹脂シート(イ)とを重ねてプレス成形する。
両シート(ア)(イ)を重ねる際、熱可塑性樹脂(A)
を溶融温度未満の温度に保持された状態とし、熱可塑性
樹脂(B)を溶融温度以上の温度に保持された状態とし
ておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば自動車のバン
パーの補強材やドアの補強材のような一方向に機械的強
度が要求される繊維強化樹脂成形品の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、一方向にそろえられた強化長繊維
と、長繊維マットとの積層体に熱可塑性樹脂を含浸せし
めてなる成形用繊維強化樹脂シートは知られている(特
開昭62−240514号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記成形用繊維強化樹
脂シートでは、一方向にそろえられた強化長繊維と、長
繊維マットとの積層体に同じ熱可塑性樹脂を含浸せしめ
てなるものであるため、このシートを用いてプレス成形
する際には、一方向にそろえられた長繊維強化層の熱可
塑性樹脂は長繊維マット強化層の熱可塑性樹脂と同様に
かなり流動する。その結果、実際の成形品中の長繊維は
所期する方向にそろっておらず、そのため、機械的強度
が部分的に低下する。しかも、その低下の生じる箇所及
び程度もばらついているために制御ができないという問
題がある。
【0004】本発明の目的は、成形の際一方向にそろえ
られた連続強化繊維がむやみに流動することのない繊維
強化樹脂成形品の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明による繊維強化
樹脂成形品の製造方法は、熱可塑性樹脂(A)に連続強
化繊維が一方向にそろえられた状態で配されている繊維
強化樹脂シート(ア)と、熱可塑性樹脂(B)に長さ5
mm以上の強化繊維が長さ方向のランダムな状態で配され
ている繊維強化樹脂シート(イ)とを、熱可塑性樹脂
(A)が溶融温度未満の温度に保持された状態で、熱可
塑性樹脂(B)が溶融温度以上の温度に保持された状態
で両者を重ねてプレス成形することを特徴とするもので
ある。
【0006】繊維強化樹脂シート(イ)の強化繊維の長
さは、5〜100mm、とくに5〜50mmが好ましい。5
mm未満であると繊維の補強効果がない。
【0007】強化繊維としては、使用せられる熱可塑性
樹脂の溶融温度において熱的に安定な繊維が用いられ
る。具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン・チ
タン・炭素繊維、ボロン繊維、微細な金属繊維、アラミ
ド繊維、液晶ポリマー繊維、ポリエステル繊維、ポリア
ミド繊維等の有機繊維をあげることができる。
【0008】モノフィラメントの直径は1〜50μmが
好ましい。多数の連続フィラメントを強化繊維束とする
さいに集束剤を使用しても使用しなくてもよいが、使用
する場合には、集束剤の付着量が1重量%を超えると、
流動層中で繊維束をモノフィラメント単位に分離するの
が困難となり、熱可塑性樹脂のモノフィラメント相互間
への含浸性が低下する。
【0009】強化繊維束は、連続するモノフィラメント
が数百〜数千から構成されたストランド状又はロービン
グ状のものである。そしてこの強化繊維束は、製造する
繊維強化シートの幅、厚み、製造速度などを考慮して、
通常多数並列にして使用される。
【0010】繊維強化樹脂シート(ア)中の強化繊維と
繊維強化樹脂シート(イ)中の強化繊維は、同種であっ
ても異種であってもよく、またその含有割合も機械的強
度、シートから成形すべき成形品の形状等により適宜決
定される。
【0011】熱可塑性樹脂(A)(B)は、加熱により
溶融軟化する樹脂すべてが使用可能である。たとえば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
フェニレンオキサイド、ポリエーテルスルホン、ポリエ
ーテルエーテルケトン等が使用される。また上記熱可塑
性樹脂を主成分とする共重合体やグラフト樹脂やブレン
ド樹脂、たとえばエチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸
ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共
重合体、ウレタン−塩化ビニル共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル酸変性
ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリエチレン等も使用
しうる。そして上記熱可塑性樹脂には、安定剤、滑剤、
加工助剤、可塑剤、着色剤のような添加剤が配合されて
もよい。また重合時に粉体状で得られる熱可塑性樹脂及
び粉砕機により粉体状となされる熱可塑性樹脂のいずれ
も使用できる。粒子径としては、平均粒径が2mm未満が
好ましい。平均粒径が2mmを超えると、流動層中で強化
繊維束のモノフィラメント間に均一に含浸させにくくな
る。熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)とは、同
種であっても異種であってもよい。
【0012】熱可塑性樹脂と強化繊維の割合は、繊維強
化シートの必要とする物性により適宜決定されるが、シ
ート中の強化繊維が5〜70重量%であることが好まし
い。強化繊維が5重量%未満ではシートの機械的強度が
十分でなく、70重量%を超えると熱可塑性樹脂が均一
に含浸したシートが得にくい。
【0013】なお、繊維強化樹脂シート(ア)と繊維強
化樹脂シート(イ)の重ね方は、後述の実施例のよう
に、シート(ア)を介してその両面にそれぞれシート
(イ)を重ねた3層が好ましいが、シート(ア)とシー
ト(イ)を重ねた2層のものまたはシート(ア)とシー
ト(イ)を順次交互に重ねた4層以上のものでもよい。
またシート(ア)とシート(イ)とをプレス成形する場
合は、シート(ア)の熱可塑性樹脂(A)を溶融温度未
満の温度に保持することが必要であるが、シート(イ)
と十分に積層一体化されるように、熱可塑性樹脂(A)
も軟化する程度に適宜加熱しておくのが好ましい。
【0014】
【作用】本発明による繊維強化樹脂成形品の製造方法
は、熱可塑性樹脂(A)に連続強化繊維が一方向にそろ
えられた状態で配されている繊維強化樹脂シート(ア)
と、熱可塑性樹脂(B)に長さ5mm以上の強化繊維が長
さ方向のランダムな状態で配されている繊維強化樹脂シ
ート(イ)とを、熱可塑性樹脂(A)が溶融温度未満の
温度に保持された状態で、熱可塑性樹脂(B)が溶融温
度以上の温度に保持された状態で両者を重ねてプレス成
形するものであるから、成形する際の加熱により熱可塑
性樹脂(A)中の一方向にそろえられた連続強化繊維が
流動しない。
【0015】また、繊維強化樹脂シート(ア)には、熱
可塑性樹脂(B)に長さ5mm以上の強化繊維が長さ方向
のランダムな状態で配されている繊維強化樹脂シート
(イ)を重ねるので、繊維による強化は一方向だけでは
なく全体にも強化される。
【0016】
【実施例】本発明の繊維強化樹脂成形品は、たとえば図
1及び図2に示す装置により製造される。以下の説明に
おいて、前とは図1及び図2の右方向をいうものとす
る。図1には、繊維強化樹脂成形品の材料となる熱可塑
性樹脂(A)に連続強化繊維が一方向にそろえられた状
態で配されている繊維強化樹脂シート(ア)の製造装置
が、また図2には、同じく繊維強化樹脂成形品の材料と
なる熱可塑性樹脂(B)に長さ5mm以上の強化繊維が長
さ方向のランダムな状態で配されている繊維強化樹脂シ
ート(イ)の製造装置がそれぞれ示されている。両者
は、ともに、流動層装置(1) と、各流動層装置(1) の後
方に配された巻き戻しロール(2) と、各流動層装置(1)
の前方に配された上下一対のスクレーパー(3) とを備え
ている。
【0017】シート(ア)の製造装置では、スクレーパ
ー(3) の前方に3つの加熱ロール(19)、上下2対の冷却
ロール(20)及び上下一対のピンチ・ロール(21)が順次配
されている。
【0018】シート(イ)の製造装置では、スクレーパ
ー(3) の斜め前下方にそれぞれ配された引き取り駆動ロ
ール(4) と、各引き取り駆動ロール(4) と対をなすよう
にその上に配されたピンチ・ロール(5) と、引き取り駆
動ロール(4) の前にこれと対峙せしめられたロータリー
・カッター(6) と、所定間隔をおいて対向せしめられた
上下無端ベルト(7)(8)と、両無端ベルト(7)(8)の対向移
送部(7a)(8a)に対して後側から順次配された加熱炉(9)
及び上下冷却ガイド・ロール(10)とを備えており、下無
端ベルト(8) の後部が上無端ベルト(7) より後方に突出
せしめられ、その移送部(8a)の後方延長部分がロータリ
ー・カッター(6) の下方に位置せしめられ、両無端ベル
ト(7)(8)の間隙への送り込み部(8b)となされている。な
お、上記移送部(8a)を延長して送り込み部(8b)とする代
わりに、別の無端ベルトを同じ場所に配置して送り込み
部を設けてもよい。
【0019】各流動層装置(2) の槽底は多孔板(11)で形
成せられており、気体供給路から送られてきた空気や窒
素などの気体(G) が多孔板(11)の下方からこれの多数の
孔を通って上方に噴出せしめられる。その結果、流動層
装置(1) の槽内に満たされた粉体状熱可塑性樹脂は噴出
気体(G) によって流動化状態となり、シート(ア)用の
流動層装置(1) には熱可塑性樹脂(A)の流動層(a)
が、シート(イ)用の流動層装置(1) には熱可塑性樹脂
(B)の流動層(b) がそれぞれ形成される。シート
(ア)用の巻き戻しロール(2) には強化繊維束(F1)が、
シート(イ)用の巻き戻しロール(2) には強化繊維束(f
1)がそれぞれ巻回されている。なお、強化繊維束(F1)(f
1)は、便宜上1本のみ図示したが、実際には多数本並列
状に用いる。各流動層装置(1) の槽内及びその前後壁上
端には、繊維束(F1)(f1)を案内するためのガイド・ロー
ル(12)が設けられている。さらにシート(ア)の製造装
置では、槽前壁上端とスクレーパー(3) との間、またシ
ート(イ)の製造装置では、スクレーパー(3) と引き取
り駆動ロール(4) との間にもそれぞれガイド・ロール(1
2)が設けられている。
【0020】上記シート(ア)(イ)の製造装置では、
強化繊維束(F1)(f1)に対する粉体状熱可塑性樹脂の付着
量を調整するため、上下一対のスクレーパー(3) を配
し、両者の間隙を調節しうるようにしているが、強化繊
維束(F1)(f1)に振動を与え、過剰に付着した粉体状熱可
塑性樹脂を除去してもよい。この場合には与える振動の
強弱により、粉体状熱可塑性樹脂の付着量を調整するこ
とができる。
【0021】両無端ベルト(7)(8)は、モーター(図示
略)で上下各複数のプーリー(16)(17)のうち上下各1つ
を駆動することにより、連続して同方向へほぼ同速度で
移動するようになされている。また上無端ベルト(7) の
移送部(7a)の後部は、後上向きに傾斜せしめられてお
り、上下移送部(7a)(8a)の間隙が後方に向かって広がっ
ている。上下無端ベルト(7)(8)は、高強度で耐熱性のあ
る、たとえばスチール、ステンレス、ガラス布強化テフ
ロンなどで形成される。
【0022】加熱炉(9) としては、電熱式または熱風循
環式のものが用いられ、これらの中を上下無端ベルト
(7)(8)を通過させているが、上下無端ベルト(7)(8)の移
送部(7a)(8a)を上下より押さえかつ直接加熱する複数対
の加熱ロールが用いられてもよい。加熱炉(9)内には、
複数対の上下ガイド・ロール(18)が配設されており、上
下のガイド・ロール(18)(18)の間隙は、それぞれ調整可
能となされている。冷却ガイド・ロール(10)の代わり
に、上下無端ベルト(7)(8)の移送部(7a)(8a)に対し、空
気を吹き付けて冷却するブロアーを用いてもよい。
【0023】つぎに、上記両装置を用い、シート(ア)
(イ)を製造する方法について説明する。
【0024】各巻き戻しロール(2) から多数の連続モノ
フィラメントよりなる強化繊維束(F1)(f1)を、シート
(ア)の製造装置では、ピンチ・ロール(21)により、ま
たシート(イ)の製造装置では引き取り駆動ロール(4)
とピンチ・ロール(5) によりそれぞれひねりが生じない
ようにしながら巻き戻し、粉体状熱可塑性樹脂(A)
(B)の流動層(a)(b)中を通過させる。流動層(a)(b)中
で、強化繊維束(F1)(f1)は気体の噴出や流動層(a)(b)中
に発生する靜電気や擦り揉み効果等によって、モノフィ
ラメント単位に分離、開繊され、粉体状熱可塑性樹脂が
モノフィラメント相互間に侵入するとともにこれがモノ
フィラメントに付着する。
【0025】樹脂付着強化繊維束(F2)(f2)を、上下一対
のスクレーパー(3) 間を通過させ、スクレーパー(3) に
より過剰の粉体状熱可塑性樹脂を除去し、粉体状熱可塑
性樹脂と強化繊維の割合を調整する。
【0026】その後シート(ア)の製造装置では、連続
樹脂付着繊維束(F2)を加熱ロール(19)で加熱加圧し、つ
いで冷却ロール(20)で加圧しつつ冷却することにより、
熱可塑性樹脂(A)に連続強化繊維が一方向にそろえら
れた状態で配されているシート(ア)を得た。
【0027】他方、シート(イ)の製造装置では、樹脂
付着繊維束(f2)をロータリー・カッター(6) によりそれ
ぞれ5〜100mmに切断し、切断樹脂付着繊維(f3)を上
下無端ベルト(7)(8)の間隙への送り込み部(8b)上に落下
させて集積し、切断樹脂付着繊維集積物(f4)を移動する
両無端ベルト(7)(8)で挾みながら、両無端ベルト(7)(8)
の間の最小間隙を上下ガイド・ロール(18)によりに調節
し、厚み方向に加圧して熱風が循環している加熱炉(9)
中を通過させる。
【0028】引き続いて、溶融状態にある樹脂と強化繊
維の混合物を、上下無端ベルト(7)(8)間の最小間隙を上
下冷却ガイド・ロール(24)により調節して加圧しつつ、
冷却ガイド・ロール(24)により冷却し、熱可塑性樹脂
(B)に長さ5〜100mmの強化繊維が長さ方向のラン
ダムな状態で配されているシート(イ)を得た。
【0029】そして、1枚のシート(ア)及び2枚のシ
ート(イ)を所定の大きさに切断し、これらをそれぞれ
遠赤外線により加熱したのち、正方形平板状金型の中央
部に載置し、シート(イ)、シート(ア)及びシート
(イ)の順に重ねてプレス成形することにより、図3に
示すような熱可塑性樹脂(A)に連続強化繊維(F3)が一
方向にそろえられた状態で配されている繊維強化樹脂層
(あ)と、熱可塑性樹脂(B)に長さ5〜100mmの強
化繊維(f5)が長さ方向のランダムな状態で配されている
繊維強化樹脂層(い)とが積層一体化されてなる平板状
繊維強化樹脂成形品(S)を得た。
【0030】実施例1 熱可塑性樹脂(A)(B)としては、ポリプロピレンを
用いた。
【0031】強化繊維束(F1)としては、ロービング状ガ
ラス繊維束(モノフィラメントの直径14μm、110
0g/km)を用い、熱可塑性樹脂(A)と強化繊維束(F
1)の重量割合を6:4とし、強化繊維(f1)としては、強
化繊維束(F1)と同じものを用い、熱可塑性樹脂(B)と
強化繊維束(f1)の重量割合を8:2とし、切断長を25
mmとした。
【0032】そして図1の装置により厚み1mmのシート
(ア)を、図2の装置により厚み1mmのシート(イ)を
製造した。
【0033】両シート(ア)(イ)よりそれぞれ425
×425mmの正方形のシートを前者1枚、後者2枚ずつ
切り出し、遠赤外線によりシート(ア)を95℃に、シ
ート(イ)を200℃にそれぞれ加熱したのち、シート
(イ)、シート(ア)及びシート(イ)の順に3枚重
ね、600×600mmの正方形平板の金型の中央部に載
置して加圧面圧約10kgf /cm2 でプレス成形し、熱可
塑性樹脂(A)に連続強化繊維(F3)が一方向にそろえら
れた状態で配されている繊維強化樹脂層(あ)と、熱可
塑性樹脂(B)に長さ25mmの強化繊維(f1)が長さ方向
のランダムな状態で配されている繊維強化樹脂層(い)
とが積層一体化されてなる厚み1.5mmの平板状繊維強
化樹脂成形品を得た。
【0034】実施例2 下記以外は実施例1と同様にして実施例1と同じ構造の
平板状繊維強化樹脂成形品を得た。
【0035】熱可塑性樹脂(A)(B)としては、重合
度600の塩化ビニル樹脂100重量部にブチル錫マレ
エート3重量部、グリシジルメタクリレート共重合体5
重量部及びジオクチルフタレート5重量部を配合したも
のを用いた。
【0036】熱可塑性樹脂(A)と強化繊維束(F1)の重
量割合を1:1とし、強化繊維束(f1)としては、ロービ
ング状ガラス繊維束(モノフィラメントの直径23μ
m、4400g/km)を用い、熱可塑性樹脂(B)と強
化繊維束(f1)の重量割合を3:1とした。
【0037】シート(イ)は室温のまま(23℃)、シ
ート(イ)は遠赤外線により210℃に加熱した。
【0038】実施例3 下記以外は実施例1と同様にして実施例1と同じ構造の
平板状繊維強化樹脂成形品を得た。
【0039】熱可塑性樹脂(A)(B)としては、ポリ
ブチレンテレフタレートを用いた。強化繊維束(F1)とし
ては、直径7μmのモノフィラメント6000本が集束
されてなるロービング状ポリアクリロニトリル系炭素繊
維束を用い、熱可塑性樹脂(A)と強化繊維束(F1)の重
量割合を1:1とし、強化繊維束(f1)としては、実施例
1と同じものを用い、熱可塑性樹脂(B)と強化繊維束
(f1)の重量割合を3:1とし、切断長を50mmとした。
【0040】シート(イ)の厚みを1.5mmとし、遠赤
外線によりシート(ア)を80℃に、シート(イ)を2
20℃にそれぞれ加熱し、プレス成形後の繊維強化樹脂
成形品の厚みを2mmとした。
【0041】実施例4 下記以外は実施例1と同様にして実施例1と同じ構造の
平板状繊維強化樹脂成形品を得た。
【0042】熱可塑性樹脂(A)(B)としては、ナイ
ロン66を用いた。
【0043】強化繊維束(F1)としては、直径7μmのモ
ノフィラメント6000本が集束されてなるロービング
状ポリアクリロニトリル系炭素繊維束を用い、熱可塑性
樹脂(A)と強化繊維束(F1)の重量割合を6:4とし、
強化繊維束(f1)としては、ロービング状ガラス繊維束
(モノフィラメントの直径23μm、4400g/km)
を用い、熱可塑性樹脂(B)と強化繊維束(f1)の重量割
合を7:3とした。
【0044】シート(イ)の厚みを3mmとし、遠赤外線
によりシート(ア)を100℃に、シート(イ)を23
0℃にそれぞれ加熱し、プレス成形後の繊維強化樹脂成
形品の厚みを2mmとした。
【0045】実施例5 下記以外は実施例1と同様にして実施例1と同じ構造の
平板状繊維強化樹脂成形品を得た。
【0046】熱可塑性樹脂(A)(B)としては、重合
度400の塩化ビニル樹脂100重量部にブチル錫マレ
エート3重量部及びグリシジルメタクリレート共重合体
5重量部を配合したものを用いた。
【0047】また熱可塑性樹脂(A)と強化繊維束(F1)
の重量割合を1:1とし、強化繊維束(f1)としては、実
施例1と同じものを用い、熱可塑性樹脂(B)と強化繊
維束(f1)の重量割合を7:3とし、切断長を12.5mm
とした。
【0048】シート(イ)の厚みを3mmとし、シート
(ア)を85℃に、シート(イ)を210℃にそれぞれ
加熱し、プレス成形後の繊維強化シートの厚みを2mmと
した。 比較例1 シート(ア)(イ)をともに200℃に加熱した以外は
実施例1と同様にして平板状繊維強化樹脂成形品を得
た。
【0049】比較例2 シート(ア)を210℃に加熱し、シート(イ)を室温
(23℃)のままとした以外は実施例2と同様にして平
板状繊維強化樹脂成形品を得た。
【0050】比較例3 シート(ア)(イ)をともに220℃に加熱した以外は
実施例3と同様にして平板状繊維強化樹脂成形品を得
た。
【0051】比較例4 シート(ア)を230℃に加熱し、シート(イ)を10
0℃に加熱した以外は実施例4と同様にして平板状繊維
強化樹脂成形品を得た。
【0052】比較例5 シート(ア)(イ)をともに210℃に加熱した以外は
実施例5と同様にして平板状繊維強化樹脂成形品を得
た。
【0053】実施例1〜5及び比較例1〜5の平板状繊
維強化樹脂成形品の図4に示す位置(I)〜(V)より
幅20mm×長さ150mmの試験片を、長さ方向を矢印
(y)で示す方向にそろえられた強化繊維の方向と平行
にして5個切り出し、JISK7203に準拠し、支点
間距離120mmで3点曲げ試験を行なって曲げ弾性率
(kg/mm2 )を測定した結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】実施例6及び比較例6 実施例1及び比較例1に使用したシートをそれぞれ実施
例1及び比較例1と同一温度で加熱し、図5に示す逆U
形部材(M)を成形した。
【0056】シート(ア)を金型に載置する際は、成形
すべき逆U形部材(M)の長手方向と、一方向にそろえ
られた繊維とが平行になるようにした。成形された逆U
形部材(M)の頂壁のランダムな位置より幅20mm×長
さ150mmの試験片を逆U形部材(M)の長手方向と平
行に5個切り出し、JIS K7203に準拠し、支点
間距離120mmで3点曲げ試験を行なって曲げ弾性率
(kg/mm2 )を測定した結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明の繊維強化樹脂成形品の製造方法
によれば、成形する際の加熱により熱可塑性樹脂(A)
中の一方向にそろえられた連続強化繊維が流動しないか
ら、望む方向に十分かつ均等に強化せられた成形品をう
ることができる。
【0059】また、熱可塑性樹脂(B)に長さ5mm以上
の強化繊維が長さ方向のランダムな状態で配されている
ので、繊維による強化は一方向だけではなく全体として
も十分に強化された成形品をうることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維強化樹脂シート(ア)の製造状態を示す側
面図である。
【図2】繊維強化樹脂シート(イ)の製造状態を示す側
面図である。
【図3】上部繊維強化樹脂層(い)、中間繊維強化樹脂
層(あ)及び下部繊維強化樹脂層(い)を順次切欠いた
上記シートの一部平面図である。
【図4】繊維強化樹脂成形品よりの試験片の切り出し説
明図である。
【図5】図1及び図2の繊維強化樹脂シート(ア)
(イ)を用いて成形した逆U形部材の斜視図である。
【符号の説明】
(A)(B) 熱可塑性樹脂 (ア)(イ) 繊維強化樹脂シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 4F

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A)に連続強化繊維が一
    方向にそろえられた状態で配されている繊維強化樹脂シ
    ート(ア)と、熱可塑性樹脂(B)に長さ5mm以上の強
    化繊維が長さ方向のランダムな状態で配されている繊維
    強化樹脂シート(イ)とを、熱可塑性樹脂(A)が溶融
    温度未満の温度に保持された状態で、熱可塑性樹脂
    (B)が溶融温度以上の温度に保持された状態で両者を
    重ねてプレス成形することを特徴とする繊維強化樹脂成
    形品の製造方法。
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