JPH0761648B2 - 繊維強化樹脂シートの製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂シートの製造方法

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JPH0761648B2 JP25820990A JP25820990A JPH0761648B2 JP H0761648 B2 JPH0761648 B2 JP H0761648B2 JP 25820990 A JP25820990 A JP 25820990A JP 25820990 A JP25820990 A JP 25820990A JP H0761648 B2 JPH0761648 B2 JP H0761648B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、強化繊維間に熱可塑性樹脂が含浸一体化され
た繊維強化樹脂シートの製造方法に関する。
(従来の技術) 繊維強化樹脂シートを製造する方法として、多数の連続
するモノフィラメントより構成される強化繊維束を、カ
ッターロールで所望長さに切断し、これを熱可塑性樹脂
粉体と混合し、この混合物をコンベアベルト上に集積
し、この集積物を加熱加圧して熱可塑性樹脂を溶融させ
るとともに、その樹脂を強化繊維間に含浸させ、樹脂と
繊維とが一体化したシートとする方法が知られている
(例えば、特開昭58−131028号公報及び特開昭62−2121
10号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような従来方法にあっては、予め所望長
さに切断された強化繊維束と熱可塑性樹脂とを混合する
ため、強化繊維束のモノフィラメント間に熱可塑性樹脂
を均一且つ充分に含浸させることは容易でない。
そこで、本発明者は、多数の連続するモノフィラメント
より構成される強化繊維束を、流動化された熱可塑性樹
脂粉体の中を通過させることにより、繊維束に樹脂粉体
を付着させると、強化繊維束のモノフィラメント間に上
記樹脂粉体を均一且つ充分に含浸させることができるこ
とを見出した。
この場合、熱可塑性樹脂粉体が付着した強化繊維束を、
従来のカッターロールで所望長さに切断するが、繊維に
樹脂粉体が付着しているとカッターロールの刃に樹脂や
繊維が付着して詰まり、繊維束を長時間にわたり連続的
に円滑に切断できなくなることがわかった。
カッターロールの刃に詰まった樹脂や繊維をブラシで除
去すると、ブラシに繊維が絡み綿状の塊となってこれが
切断された繊維束に混入して、品質が低下する。また、
カッターロールの刃部に空気などの気体を集中的に吹き
付けて刃に詰まった樹脂や繊維を除去すると、カッター
ロールの表面に不均一な気流が生じ、これが切断された
繊維束の集積物に悪影響を及ぼして、樹脂と繊維との分
布が不均一となり、得られるシートの物性のばらつきが
大きくなるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するもので、その目的と
するところは、強化繊維がモノフィラメント単位で分散
し、且つ強化繊維のモノフィラメント間にまで樹脂が充
分に含浸し、しかも樹脂と繊維との分布が均一で、物性
のばらつきの少ない繊維強化樹脂シートを製造する方法
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の繊維強化樹脂シートの製造方法は、多数の連続
するモノフィラメントより構成される強化繊維束を、流
動化された熱可塑性樹脂粉体の中を通過させ、この繊維
束のモノフィラメントに上記樹脂粉体を付着させ、この
樹脂粉体が付着した繊維束を、カッターロールで所望長
さに切断し、これを集積し加熱加圧して繊維強化樹脂シ
ートを製造する方法であって、 上記カッターロールの周面に設けられた多数の貫通孔か
ら気体を外方へ噴出させながら、上記樹脂粉体が付着し
た繊維束を所望長さに切断することを特徴おしており、
そのことにより上記の目的が達成される。
本発明で用いられる強化繊維束としては、連続するモノ
フィラメントが数百〜数千から構成されたストランド状
或いはロービング状の繊維束が好適に用いられる。そし
て、この強化繊維束は、製造する繊維強化樹脂シートの
幅、厚み、製造速度等を考慮して、一般に多数本が並列
に使用される。
強化繊維としては、使用する熱可塑性樹脂粉体の溶融温
度において熱的に安定な繊維が用いられる。例えば、ガ
ラス繊維、炭素繊維、シリコン・チタン・炭素繊維、ボ
ロン繊維、微細な金属繊維等の無機繊維、アラミド繊
維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の有機繊維が
好適に用いられる。
モノフィラメントの直径は1〜50μmが好ましい。ま
た、モノフィラメントが収束剤により収束された状態の
強化繊維束を使用する場合には、収束剤の付着量が1重
量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.5重量%以下
である。収束剤の付着量が1重量%を上回ると、樹脂の
流動床中で強化繊維束をモノフィラメント単位に分離す
るのが困難となり、樹脂のモノフィラメント間への含浸
性が低下する。
本発明において、カッターロールで所望長さに切断され
る強化繊維束の長さは、通常0.5〜500mmであり、特に5
〜150mmが好ましい。切断された強化繊維束の長さが0.5
mmを下回ると補強効果が少なく、また500mmを上回ると
均質な繊維強化樹脂シートを得ることが困難となる。
また、本発明で用いられる熱可塑性樹脂粉体は、加熱に
より軟化溶融する樹脂はすべて使用可能である。例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、
ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルスルホン、ポ
リエーテルエーテルケトン等が使用される。
また、上記の樹脂を主成分とする共重合体やグラフト樹
脂やブレンド樹脂、例えばエチレン−塩化ビニル共重合
体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化
ビニル共重合体、ウレタン−塩化ビニル共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリ
ル酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリエチレン
等も使用される。
そして、これらの樹脂には、安定剤、滑剤、加工助剤、
可塑剤、着色剤のような添加剤が配合されてもよい。ま
た、重合時に粉体状で得られる樹脂及び粉砕機により粉
体状とした樹脂のいずれも使用できる。粒子径として
は、平均粒径が2000μm以下が好ましい。平均粒径2000
μmを超えると、樹脂の流動床中で強化繊維束のモノフ
ィラメント間に均一に付着させにくくなる。
本発明において、樹脂粉体と強化繊維束との混合割合
は、繊維強化樹脂シートの必要とする物性により適宜決
定されるが、シート中の強化繊維が5〜70重量%である
ことが好ましい。強化繊維が70重量%を上回ると樹脂が
均一に含浸したシートが得にくくなり、逆に5重量%を
下回るとシートの機械的強度が低下する。
以下、図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
第1図は、本発明に用いられる製造装置の一例を示す概
略側面図である。この装置は、強化繊維束1が巻回され
たロールをセットする巻戻しロール10と、熱可塑性樹脂
粉体2が供給されている容器20と、容器20を通過した強
化繊維束1に付着した樹脂粉体2の付着量をほぼ一定に
調整するためのスリッター30と、巻戻しロール10から強
化繊維束1を巻き戻すためのゴム製の引取り駆動ロール
40及びピンチロール41と、樹脂粉体2が付着した強化繊
維束を所望長さに切断するカッターロール50と、樹脂粉
体2が付着した短寸法の強化繊維束を集積させ、この集
積物3を挟持し搬送するための上下一対の無端ベルト6
0、61と、加熱手段70及び冷却手段80とを備えている。
上記容器20の底部には多数の通気孔が設けられていて、
気体供給路から送られた空気や窒素などの気体が矢印方
向に通気孔を通って容器20内へ供給されるように構成さ
れており、容器20内に供給された樹脂粉体2はその気体
の噴出によって流動化した状態となり流動床2aが形成さ
れる。容器20の内部及び壁部上端には、強化繊維束1を
案内するためのガイドロール21が設けられている。
前記カッターロール50は、第2図(a)、(b)にその
要部を斜視図で示すように、金属製の円筒状ロールの周
面に一定の配置で設けられた多数の切断刃51及び多数の
貫通孔52と、円筒状ロールの内部に一定の配置で設けら
れたスリット状ノズル53とから構成されている。なお、
他のカッターロール50′としては、第3図に示すよう
に、円筒状ロールを金枠に取り付けた金網で構成し、そ
の網目を貫通孔52′とし、第2図と同様な多数の切断刃
51′及びスリット状ノズル53′を有するものが使用され
得る。
このようなカッターロール50、50′において、スリット
状ノズル53、53′は、円筒状ロールの長さとほぼ同じ長
さで、円筒状ロールの回転によってその位置は変わら
ず、相対的に円筒状ロールの内周面にスリット部分が順
次内接するように固定されている(固定手段は図示せ
ず)。したがって、スリット状ノズル53、53′のスリッ
ト部分が内接している部分の円筒状ロールの貫通孔52、
52′から、気体が噴出することになる。
多数の貫通孔52、52′は、円筒状ロールの周面に均一に
設けられてもよいが、凝集性の強い樹脂が使用される場
合は多数の切断刃51、51′の付け根に集中的に設けるの
が望ましい。また、多数の貫通孔52、52′から噴出させ
る気体の量は、切断刃51、51′に詰まる樹脂や繊維が除
去できる程度に適当に調節される。また、噴出させる気
体の方向は、円筒状ロールの垂直下方向が望ましいが横
方向或いは斜め方向であってもよい。
いずれにしても、除去される樹脂や繊維が幅方向に均一
に落下するように気体の噴出方向を設定する。また、カ
ッターロール50、50′が一回転する間に詰まった樹脂及
び繊維が除去されるようにするのが望ましい。なお、カ
ッターロールは上例に限定されない。例えば、第2図に
おいて、スリット状ノズル53を使用することなく、円筒
状ロールの周面に設けられた多数の貫通孔52の全部から
気体が噴出するように構成したものも使用され得る。
前記の無端ベルト60、61は、図外のモーターで駆動ロー
ル62、63を駆動することにより、連続して同方向へほぼ
同速度で回転移動するように設定されている。上側無端
ベルト60と下側無端ベルト61にはそれぞれ移送部60a、6
1aが形成され、移送部60a、61aは間隙を介して上下に対
向して配置されている。
下側無端ベルト61の移送部61aは、上側無端ベルト60の
移送部60aよりも長く、且つ移送部61aの前端よりも前方
へ延設され、上方が開放された移送部61bが形成されて
いる。この下側無端ベルト61の移送部61bは、場合によ
っては、下側無端ベルト61の移送部61aを延長すること
なく別の無端ベルトを下側に配置することにより形成す
ることもできる。このような無端ベルト60、61は、高強
度で耐熱性のあるもの、例えばスチールベルト、ステン
レスベルト、ガラス布強化テフロンベルト等で形成する
ことができる。
上側無端ベルト60と下側無端ベルト61の移送部60a、61a
の対向する箇所にはそれぞれ加熱手段70が配置され、加
熱手段70に引き続く後方には冷却手段80がそれぞれ配置
されている。加熱手段70は、図示のように熱風循環式或
いは電熱式の加熱炉で構成し、これらの中を無端ベルト
60、61を通過させる方式のものが好適に採用される。そ
の他、加熱ロールで構成して無端ベルト60、61を挟持し
つつ直接ベルトを加熱する方式のものも採用され得る。
加熱手段70内には上下で対応する位置に複数対のガイド
ロール71が配設されている。また、冷却手段80は、上下
に対応する一対の冷却ガイドロールで構成されている。
この冷却ガイドロールは複数対であってもよい。そし
て、上下に対応するガイドロール71と冷却ガイドロール
80のクリアランスは、それぞれ調整可能になされてい
る。なお、冷却手段80としては、ブロアー等により空気
を吹き付けれ冷却する方式のものも採用され得る。
なお、集積物3の加熱加圧手段は上例に限定されない。
例えば、カツターロール50、50′で所望長さに切断さ
れ、樹脂粉体が付着した強化繊維束を一旦貯蔵し、これ
をプレス型内に集積してプレスにより加熱加圧する方式
も採用され得る。但し、この場合はバッチ方式となり連
続的にシートを製造できないので、あまり好ましい方式
ではない。
次ぎに、上記の装置を用いた本発明の繊維強化樹脂シー
トの製造方法を説明する。
第1図に示すように、多数のモノフィラメントより構成
される強化繊維束1は、引取り駆動ロール40とピンチロ
ール41とにより引き取られながら、強化繊維束1が巻回
されたロールからひねりが掛からないように巻き戻され
る。そして、この強化繊維束1はガイドロール21で案内
されながら流動床2a中へ導かれる。なお、図において、
強化繊維束1は便宜上ただ一本のみを図示して説明して
いるが、一般に多数本の強化繊維束1が並列に用いられ
る。
この流動床2a中で、強化繊維束1は空気や窒素などの気
体の噴出や流動床2a中に発生する静電気や樹脂粉体2の
擦り揉む効果等によって、モノフィラメント単位に分
離、開繊され、このモノフィラメント間に樹脂粉体2が
侵入し静電気的に捕捉されて付着する。この場合、強化
繊維束1の幅は、モノフィラメント単位に分離、開繊さ
れるためある程度広くなる。樹脂粉体2が付着した強化
繊維束1はスリッター30間を通過することで、過剰に付
着した樹脂粉体2が除去される。スリッター30の間隙を
調整することにより、樹脂粉体2の付着量が調節され
る。
樹脂粉体2が付着した強化繊維束1は、引取り駆動ロー
ル40とピンチロール41とを通過した後、カッターロール
50で所望長さの短寸法に切断され、下側無端ベルト61の
移送部61b上に落下供給されて所定の厚みに集積され
る。この集積物3は上下一対の無端ベルト60、61で挟持
されながら移送され加熱手段70へ供給されて、樹脂粉体
2の融点以上の温度で加熱されることによりフィラメン
ト間に溶融樹脂が含浸される。
ここで、ガイドロール71により上下の無端ベルト60、61
間のクリアランスが調節され、集積物3が厚み方向に加
圧され、この加圧により溶融した樹脂粉体2を流動させ
ることによりモノフィラメント間の空隙が埋められ、樹
脂と強化繊維とが良好に一体化される。引き続いて、冷
却手段の冷却ガイドロール80により上下の無端ベルト6
0、61間のクリアランスが調節され、加熱されている集
積物3が加圧されながら冷却される。かくして、所定厚
みの繊維強化樹脂シート4が製造される。
(作用) このように、熱可塑性樹脂粉体が付着した強化繊維束
を、カッターロールで所望長さに切断するに際し、カッ
ターロールの表面に設けられた多数の貫通孔より気体を
内方から外方へ噴出させると、カッターに詰まっている
樹脂や繊維が噴出する気体圧により良好に外方へ吹き飛
ばされる。この場合、気流はカッターロールに沿って外
方へ均一となり、切断された繊維束の集積物に悪影響を
及ぼさない。
そして、このようにして所望長さに切断され強化繊維束
を集積しこれを加熱加圧すると、流動床での樹脂粉体に
よる繊維束の開繊効果と相俟ってフィラメント間に樹脂
が充分にして且つ均一な分布で含浸される。
(実施例) 以下、本発明の実施例及び比較例を示す。
実施例1 第1図及び第2図に示す装置を用いて繊維強化樹脂シー
トを製造した。熱可塑性樹脂粉体2として、下記配合を
スーパーミキサーで予め混合した樹脂配合粉体を用い
た。
・ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度800、平均粒径300μ
m) …………100重量部 ・ジブチル錫マレエート …………3重量部 ・ポリエチレンワックス …………2重量部 強化繊維束1として、直径23μmのモノフィラメントが
多数収束されてなるロービング状ガラス繊維束(4400g/
km、収束剤付着量約0.3重量%)を用いた。
カッターロール50のノズル53は幅500mmで空気が垂直真
下に噴出するように配置した。また、無端ベルト60、61
として、ガラス布強化テフロンベルト(幅600mm、厚さ
約1mm)を用いた。
多数の強化繊維束1を上記樹脂配合粉体2の流動床2a中
を連続的に通過させ、モノフィラメント間に樹脂配合粉
体2を付着させた後、スリッター30により過剰の樹脂配
合粉体を除去し、樹脂配合粉体と強化繊維の重量割合が
8:2となるように調整し、全体の幅が450mmとなるように
カッターロール50へ供給した。
これをカッターロール50により空気を内方から外方へ垂
直真下に噴出させながら、長さ約50mmに切断しつつ下側
無端ベルトの移送部61bの上に落下供給した。供給量
は、集積物3の見掛け厚みが約24mmとなるように、幅60
0mmの下側無端ベルトの移送部61bの中央部約450mmの範
囲に供給集積した。
この集積物3を、580mm/分の速度で移動する上下の無端
ベルト60、61の間に挟持しつつ、この無端ベルト60、61
の間に間隙をガイドロール71により始めから順に約11m
m、約6mm、約3mmに調節し、表面温度が約340℃の遠赤外
線ヒーターを備えた長さ約1500mmで加熱炉70中を通過さ
せて樹脂配合粉体2を溶融させた。
引き続いて、樹脂配合粉体2が溶融状態にある集積物3
を、無端ベルト60、61の間に挟持しつつ、無端ベルト6
0、61の間隙を冷却ガイドロール80により約2mmに調節
し、冷却して繊維強化樹脂シート4を製造した。この繊
維強化樹脂シート4は、幅約450mm、厚み約2.2mmであ
り、フィラメント間に樹脂がよく含浸し、フィラメント
が均一に分散したシートであった。
この繊維強化樹脂シートから任意の三箇所で長手方向に
200mmの長さに切断して、長さ200mm×幅450mmのサンプ
ルを三枚(No.1、No.2、No.3とする)を採取した。この
サンプルを幅方向75mmに切断し6等分(A、B、C、
D、E、Fとする)して、それぞれについて、秤量値、
曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット衝撃値を測定した。
その結果を第1表に示す。
なお、曲げ強度および曲げ弾性率は、JIS K 7203に準拠
し、幅20mm×長さ100mmの試験片を切り出し、支点間距
離60mmとして測定した。また、アイゾッド衝撃値は、1
号A試験片を切り出し、JIS K 7110に準拠して測定し
た。
実施例2 実施例1において、強化繊維束1を、直径13μmのモノ
フィラメントが多数収束されてなるロービング状ガラス
繊維束(1100g/km、収束剤付着量約0.3重量%)に変更
した。また、カッターロール50による切断長さを25mmに
変更した。それ以外は実施例1と同様に行った。その結
果を第2表に示す。
実施例3 実施例1において、カッターロール50を、第3図に示す
ように、36メッシュ、線径0.5mmの金網を補強枠に円筒
状に巻いたものに変更した。それ以外は実施例1と同様
に行った。その結果を第3表に示す。
比較例 カッターロール50を、気体噴出孔のない従来カッターロ
ールに変更し、外方から切断刃に向けてジェットブロワ
ーにより空気を集中的に吹き付けた。それ以外は実施例
1と同様に行った。その結果を第4表に示す。
(発明の効果) 上述の通り、本発明の製造方法によれば、強化繊維がモ
ノフィラメント単位で良好に分散し、且つ強化繊維のモ
ノフィラメント間にまで樹脂が充分に含浸されるため、
強化繊維の補強効果が高く優れた物性を有し、しかも樹
脂粉体が付着した強化繊維がカッターロールにより円滑
に切断されて強化繊維と樹脂の分布が均一となるので、
物性の均一な繊維強化樹脂シートが得られる。
そして、本発明方法により得られた繊維強化樹脂シート
は、特に強靱なプレート材料として有用であるばかりで
なく、各種製品を得るためのプレス成形用の素材である
所謂スタンパブルシートとしても好適に使用され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に用いる装置の一例を示す概略側面
図、第2図(a)、(b)はカッターロールの一例を示
す要部斜視図、第3図はカッターロールの他の例を示す
要部斜視図である。 1……強化繊維束、2……熱可塑性樹脂粉体、2a……樹
脂粉体の流動床、3……集積物、4……繊維強化樹脂シ
ート、50,50′……カッターロール、51,51′……カッタ
ーロールの刃、52,52′……カッターロールの貫通孔、6
0,61……上下一対の無端ベルト、70……加熱手段、80…
…冷却手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の連続するモノフィラメントより構成
    される強化繊維束を、流動化された熱可塑性樹脂粉体の
    中を通過させ、この繊維束のモノフィラメントに上記樹
    脂粉体を付着させ、この樹脂粉体が付着した繊維束を、
    カッターロールで所望長さに切断し、これを集積し加熱
    加圧して繊維強化樹脂シートを製造する方法であって、 上記カッターロールの周面に設けられた多数の貫通孔か
    ら気体を外方へ噴出させながら、上記樹脂粉体が付着し
    た繊維束を所望長さに切断することを特徴とする繊維強
    化樹脂シートの製造方法。
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