JPH05314810A - 導体ペースト組成物 - Google Patents

導体ペースト組成物

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JPH05314810A
JPH05314810A JP4121610A JP12161092A JPH05314810A JP H05314810 A JPH05314810 A JP H05314810A JP 4121610 A JP4121610 A JP 4121610A JP 12161092 A JP12161092 A JP 12161092A JP H05314810 A JPH05314810 A JP H05314810A
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JP
Japan
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conductor
conductor paste
glass
weight
paste composition
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JP4121610A
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Minehiro Itagaki
峰広 板垣
Kazuyuki Okano
和之 岡野
Ryo Kimura
涼 木村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミック多層配線基板の製造に使用する導
体ペースト組成物において、歩留まりの低下や信頼性の
劣化の原因となる部分の断線や空隙の発生という課題を
解決し、緻密な構造のビア導体を形成できる信頼性に優
れた導体ペースト組成物を得る。 【構成】 ビア導体1形成用として導体材料粉末30.
0〜70.0重量%と軟化温度が絶縁層4用の絶縁材料
の焼結開始温度よりも高いガラス粉末30.0〜70.
0重量%とからなる無機成分と、少なくとも有機バイン
ダと溶剤とよりなる有機ビヒクル成分を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI,ICやチップ
部品を搭載したセラミック多層配線基板の製造に用いら
れる導体ペースト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック多層基板の製造方法として
は、グリーンシート積層法と厚膜印刷多層法がよく知ら
れており、広範に利用されている。グリーンシート積層
法は高積層や微細な配線パターン形成が可能である反
面、製造歩留りの悪さや配線パターン変更への対応力の
弱さといった難点があるのに対し、厚膜印刷多層法は工
程が簡便で対応力もよく、製造歩留りもよい反面、配線
パターンによる基板表面の段差のため、高積層が不可能
で微細な配線パターンに対応できないという課題を有し
ている。これら二者の製造法の長所を取り入れた方法と
して配線パターンを絶縁層中に埋設した構造をもつ転写
シートをセラミック基板上に転写、積層する方法(転写
法)が提案されている。一方、セラミック多層基板の製
造技術で重要なポイントは配線層間を接続する技術で、
一般に配線層間を接続するには、配線上の所定箇所にビ
ア孔と呼ばれる穴を形成し、ビア孔に導体材料を充填す
る方法が取られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記グリ
ーンシート積層法や転写法における従来の接続方法で
は、絶縁層と導体層を積層一体化した後に同時焼成する
ので、従来の導体ペースト組成物ではビア孔内部の導体
材料とビア孔を形成する絶縁材料の焼結のタイミングを
精密に合わせないと配線とビア導体が断線したり、ビア
孔内部に空隙が発生したりし、接続信頼性が著しく劣化
するという課題があった。
【0004】本発明は上記課題を解決するものであり、
高い接続信頼性を有するビア導体が形成できる導体ペー
スト組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、導体ペースト組成物に導体材料粉末30.
0〜70.0重量%と軟化温度が絶縁層用の絶縁材料の
焼結開始温度よりも高い温度のガラス粉末30.0〜7
0.0重量%とからなる無機成分と、少なくとも有機バ
インダと溶剤とよりなる有機ビヒクル成分とを備えたも
のである。
【0006】
【作用】したがって本発明によれば、上述したようにビ
ア用の導体形成に導体材料粉末30.0〜70.0重量
%と軟化温度が絶縁層形成のための絶縁材料の焼結開始
温度よりも高いガラス粉末30.0〜70.0重量%と
からなる無機成分と、少なくとも有機バインダと溶剤と
よりなる有機ビヒクル成分とを備えた導体ペースト組成
物を用いるため、ビア孔を形成する絶縁材料が焼結し、
ビア孔が形成された後にビア孔内部のビア導体材料中の
ガラス成分が軟化、溶融してビア導体が焼結するので、
ビア導体部分での断線やビア孔内部の空隙などが発生せ
ず、ビア孔にしっかりと密着した緻密な構造のビア導体
を形成することができる。
【0007】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0008】図1(a),(b)は本発明の一実施例の
導体ペースト組成物を用いて作られたセラミック多層配
線基板のビア断面を示すものであり、図において1はビ
ア孔2の内部に充填されたビア導体、3は絶縁層4のそ
れぞれ片面に形成された導体層、5はこのようにして形
成された積層体である。
【0009】図2(a),(b),(c),(d)は本
発明の一実施例の導体ペースト組成物を用いてセラミッ
ク多層配線基板を製造する各工程の温度プロファイルを
示す図である。
【0010】(実施例1)ビア導体1用の導体ペースト
の原料として、平均粒径が約1ミクロンの銀粉末(福田
金属箔粉社製)を41.7重量%、ガラス粉末(日本電
気硝子社製、GA13、軟化温度850℃)を41.7
重量%、バインダとしてのエチルセルロース系樹脂を
0.8重量%、溶剤としてのテルピネオールを15.8
重量%、それぞれ用意し、これらを3本ロールにて充分
に混合、混練してビア導体ペーストを作製した。
【0011】絶縁層4形成用の絶縁体ペーストの原料と
して、絶縁体粉末(アルミナ+ホウケイ酸ガラス粉末)
を70重量%、バインダとしてブチラール系樹脂+ベン
ジルブチルフタレートを15重量%、溶剤としてのブチ
ルカルビトールを15重量%を用意し、これらを3本ロ
ールにて充分に混合、混練して絶縁体ペーストを作製し
た。なお、TMAによる測定の結果、この絶縁体粉末は
700℃で加熱による収縮が始まり、850℃で収縮が
終了することが確認され、したがってその焼結開始温度
は700℃であった。
【0012】表面に離型処理を施したベースフィルム
(PET)(図示せず)上に導体層3形成用の厚膜導体
ペースト(京都エレックス社製、DD1411)を用い
てスクリーン印刷により配線パターンを形成し、その上
に絶縁体ペーストにより配線パターン全体を覆うように
絶縁層4を形成し、転写シートを作製した。同様の順序
で各層の配線パターンを形成した転写シートを複数枚作
製し、各転写シートの所定箇所にビア孔2をパンチング
によって穿孔した。なお、ビア孔2は炭酸ガスレーザに
よって穿孔してもよい。次に96%アルミナ基板(図示
せず)上に転写シートを60℃、80kg/cm2の条件で
熱転写し、作製したビア導体1用の導体ペーストをビア
孔2に充填した後にベースフィルムをはがし、同様の順
序で複数の転写シートを積層して積層体5を得た。
【0013】次に得られた積層体5を加熱炉内の大気中
で、脱バインダ処理をした。この際の加熱条件はピーク
温度275℃、ピーク温度保持時間360分の図2
(a)に示す温度プロファイルとした。
【0014】その後、積層体5を加熱炉内の大気中で焼
結、焼成した。加熱条件はピーク温度900℃、ピーク
温度保持時間10分の図2(b)に示す温度プロファイ
ルとした。最後に最上部の配線(図示せず)を厚膜導体
ペース(京都エレックス社製、DD2332H)でスク
リーン印刷により形成し、大気中で焼成した。加熱条件
はピーク温度900℃、ピーク温度保持時間10分の図
2(b)に示す温度プロファイルとした。こうして得ら
れた多層配線基板のビア孔2は、導体層3との接触部分
での断線やビア孔2内部の空隙等が発生せず、ビア孔2
の内壁にしっかりと密着した緻密な構造のビア導体1が
形成できた。これの体積抵抗は3.7E−4 ohm・
cm3であった。図1(a)に本実施例で得られたビア導
体1部分の断面を示す。
【0015】なお本実施例の比較として、導体ペースト
に含有するガラスとしてGA−1(日本電気硝子社製、
軟化温度600℃)を用いて同様に多層配線基板を作成
したところ、ビア導体部分の断面は図1(b)に示すよ
うに、ビア孔2の内部で柱状に焼結し、ビア導体1と導
体層3の接触部分で断線部6が発生した。詳細に観察す
ると、この柱状に焼結したビア導体1のまわりには絶縁
層4を形成する絶縁体が付着しているのが認められ、絶
縁体の焼結開始より先にビア導体1中のガラスが軟化、
溶融したためにこのような欠陥が生じたものと思われ
る。
【0016】またビア導体ペースト中の銀とガラスの比
率を変化させたものを作成して同様に多層配線基板を製
造した。このとき、銀の比率が30重量%以上含有され
ていないビア導体ペースト(ガラス成分が多い)を用い
たものでは、その断面が図1(a)に示したような構造
のビア導体1が形成されたが、ガラス成分が多すぎるた
めに導通が得られなかった。一方、銀の比率が70重量
%を超えるビア導体ペースト(銀が多い)を用いたもの
では、その断面が図1(b)に示したような構造となっ
た。
【0017】(実施例2)ビア導体1用の導体ペースト
の原料として、平均粒径が約1〜3ミクロンの酸化銅粉
末(京都エレックス社製、CB250粉砕)を41.7
重量%、ガラス粉末(日本電気硝子社製、GA13、軟
化温度850℃)を41.7重量%、バインダとしての
エチルセルロース系樹脂を0.8重量%、溶剤としての
テルピネオールを15.8重量%、それぞれ用意し、こ
れらを3本ロールにて充分に混合、混練してビア導体ペ
ーストを作製した。
【0018】導体層3用の導体ペーストの原料として、
平均粒径が約1〜3ミクロンの酸化銅粉末(京都エレッ
クス社製、CB250粉砕)を85.5重量%、バイン
ダとしてブチラール系樹脂+ベンジルブチルフタレート
を11.5重量%、溶剤としてのブチルカルビトールを
3重量%を用意し、これらを3本ロールにて充分に混
合、混練して配線導体ペーストを作製した。
【0019】絶縁層4形成用の絶縁体ペーストの原料と
して、(実施例1)と同様の絶縁体粉末を70重量%、
バインダとしてブチラール系樹脂+ベンジルブチルフタ
レートを15重量%、溶剤としてのブチルカルビトール
を15重量%を用意し、これらを3本ロールにて充分に
混合、混練して絶縁体ペーストを作製した。
【0020】表面に離型処理を施したベースフィルム
(PET)(図示せず)上に上記のように作製した配線
導体ペーストを用いてスクリーン印刷により配線パター
ン(導体層3)を形成し、その上に絶縁体ペーストによ
り配線パターン全体を覆うように絶縁層4を形成し、転
写シートを作製した。同様の順序で各層の配線パターン
を形成した転写シートを複数枚作製し、各転写シートの
所定箇所にビア孔2を炭酸ガスレーザによって穿孔し
た。なおビア孔2はパンチングによって穿孔してもよ
い。次に96%アルミナ基板(図示せず)上に転写シー
トを60℃、80kg/cm2の条件で熱転写し、作製した
ビア導体ペーストをビア孔2に充填した後にベースフィ
ルムをはがし、同様の順序で複数の転写シートを積層し
て積層体5を得た。次に得られた積層体5を加熱炉内の
大気中で、脱バインダ処理をした。この際の加熱条件は
ピーク温度450℃、ピーク温度保持時間120分の図
2(c)に示す温度プロファイルとした。
【0021】その後、積層体5中の導体層3の成分であ
る酸化銅の還元処理を加熱炉内の水素ガス雰囲気中で行
った。加熱条件はピーク温度350℃、ピーク温度保持
時間180分の図2(b)に示す温度プロファイルとし
た。
【0022】さらに積層体5を加熱炉内の窒素ガス雰囲
気中で焼結、焼成した。加熱条件はピーク温度900
℃、ピーク温度保持時間10分の図2(b)に示す温度
プロファイルとした。こうして得られた多層配線基板の
ビアは、ビア導体1と導体層3の接触部分での断線やビ
ア孔2内部の空隙等が発生せず、ビア孔2の内壁にしっ
かりと密着した緻密な構造のビア導体1が形成できた。
ビア導体1の体積抵抗は9.4E−4 ohm・cm3
あった。図1(a)に本実施例で得られたビア導体部分
の断面構造を示す。
【0023】なお本実施例の比較として、ビア導体ペー
ストに含有するガラスとしてGA−1(日本電気硝子社
製、軟化温度600℃)を用いて多層配線基板を作成し
たところ、(実施例1)の比較例と同様の結果となっ
た。
【0024】またビア導体ペースト中の酸化銅とガラス
の比率を変化させたものを作成して、同様に多層配線基
板を製造した。このとき、酸化銅の比率が30重量%以
上含有されていないビア導体ペースト(ガラス成分が多
い)を用いたものでは、断面が図1(a)に示したよう
な構造のビア導体1が形成されたが、ガラス成分が多す
ぎるために導通が得られなかった。一方、酸化銅の比率
が70重量%を超える導体ペースト(銅が多い)を用い
たものでは、断面が図1(b)に示したような構造とな
った。
【0025】(実施例3)ビア導体1用の導体ペースト
の原料として、平均粒径が約1ミクロンの酸化ルテニウ
ム粉末(京都エレックス社製、CB250粉砕)を4
1.7重量%、ガラス粉末(日本電気硝子社製、GA1
3)を41.7重量%、バインダとしてのエチルセルロ
ース系樹脂を0.8重量%、溶剤としてのテルピネオー
ルを15.8重量%、それぞれ用意し、これらを3本ロ
ールにて充分に混合、混練してビア導体ペーストを作製
した。
【0026】導体層3用の導体ペーストの原料として、
平均粒径が約1〜3ミクロンの酸化銅粉末(京都エレッ
クス社製、CB250粉砕)を85.5重量%、バイン
ダとしてブチラール系樹脂+ベンジルブチルフタレート
を11.5重量%、溶剤としてのブチルカルビトールを
3重量%を用意し、これらを3本ロールにて充分に混
合、混練して配線導体ペーストを作製した。
【0027】絶縁層4形成用の絶縁体ペーストの原料と
して、(実施例1)と同様の絶縁体粉末を70重量%、
バインダとしてブチラール系樹脂+ベンジルブチルフタ
レートを15重量%、溶剤としてのブチルカルビトール
を15重量%を用意し、これらを3本ロールにて充分に
混合、混練して配線導体ペーストを作製した。
【0028】表面に離型処理を施したベースフィルム
(PET)(図示せず)上に上記のように作製した配線
導体ペーストを用いてスクリーン印刷により配線パター
ン(導体層3)を形成し、その上に絶縁体ペーストによ
り配線パターン全体を覆うように絶縁層4を形成し、転
写シートを作製した。同様の順序で各層の配線パターン
を形成した転写シートを複数枚作製し、各転写シートの
所定箇所にビア孔2を炭酸ガスレーザによって穿孔し
た。なおビア孔2はパンチングによって穿孔してもよ
い。次に96%アルミナ基板(図示せず)上に転写シー
トを60℃、80kg/cm2の条件で熱転写し、作製した
ビア導体ペーストをビア孔2に充填した後にベースフィ
ルムをはがし、同様の順序で複数の転写シートを積層し
て積層体5を得た。
【0029】次に得られた積層体5を加熱炉内の大気中
で、脱バインダ処理をした。この際の加熱条件はピーク
温度450℃、ピーク温度保持時間120分の図2
(c)に示す温度プロファイルとした。
【0030】その後、積層体5中の導体層3の成分であ
る酸化銅の還元処理を加熱炉内の水素ガス雰囲気中で行
った。加熱条件はピーク温度350℃、ピーク温度保持
時間180分の図2(d)に示す温度プロファイルとし
た。
【0031】さらに積層体5を加熱炉内の窒素ガス雰囲
気中で焼結、焼成した。加熱条件はピーク温度900
℃、ピーク温度保持時間10分の図2(b)に示す温度
プロファイルとした。こうして得られた多層配線基板の
ビアは、(実施例1)や(実施例2)と同様にビア導体
1と導体層3の接触部分での断線部6やビア孔2内部の
空隙等が発生せず、ビア孔2の内壁にしっかりと密着し
た緻密な構造のビア導体1が形成できた。これの体積抵
抗は2.3E−3 ohm・cm3であった。
【0032】なお本実施例の比較として、(実施例1)
と同様にビア導体ペーストに含有するガラスとしてGA
−1(日本電気硝子社製、軟化温度600℃)を用いて
多層配線基板を作成したところ、(実施例1)および
(実施例2)の比較例と同様の結果となった。
【0033】またビア導体ペースト中の酸化ルテニウム
とガラスの比率を変化させたものを作成して、同様に多
層配線基板を製造した。このとき、酸化ルテニウムの比
率が30重量%以上含有されていないビア導体ペースト
(ガラス成分が多い)を用いたものでは、その断面が図
1(a)に示したような構造のビア導体1が形成された
が、ガラス成分が多すぎるために導通が得られなかっ
た。一方、酸化ルテニウムの比率が70重量%を超える
導体ペースト(ルテニウムが多い)を用いたものでは、
断面が図1(b)に示したような構造となった。
【0034】以上の(実施例1)から(実施例3)で
は、焼結開始温度700℃の絶縁層材料に対して、ビア
導体1中のガラスの軟化温度が850℃のものを用いた
が、これは700℃以上のものであれば組成などによっ
て制限を受けることはない。しかしながら、容易に類推
できるように強度や絶縁抵抗、配線抵抗および信頼性な
どの特性的観点から、絶縁層4の材料と配線用の導体層
3の材料に対して要求される焼成温度(以上の実施例の
場合は900℃)以下において、軟化、溶融すべきガラ
スでなければならない。
【0035】また以上の実施例で用いた絶縁層4の材料
は、ホウケイ酸ガラスにアルミナをフィラーとして含有
する材料であるが、このガラスとしてはホウケイ酸鉛
系、ホウケイ酸カルシウム系などのホウケイ酸塩系ガラ
スをはじめ、一般に電気的絶縁を目的とした特性を備え
たガラスであれば問題なく使用することができる。フィ
ラーとしても石英やフォルステライトなど、電気的絶縁
特性に優れた材料であれば本発明において使用できる。
【0036】(実施例4) (実施例1)から(実施例3)に示したビア導体ペース
ト中のガラスとしてFE−1(日本電気硝子社製、試作
品、軟化温度650℃)を用いて同様にビア導体ペース
トを作成した。
【0037】次に(実施例1)から(実施例3)で用い
た絶縁体粉末にかえて、焼結開始温度が600℃の絶縁
体粉末(アルミナ+石英+ホウケイ酸鉛ガラス)を用い
て、絶縁体ペーストを作成し、焼成温度を850℃とし
て同様の方法で多層配線基板を製造した。得られた多層
配線基板のビア導体1は、(実施例1)から(実施例
3)で示したものと同等の形状、構造および特性を有す
るものであった。
【0038】以上の実施例においては、ビア導体1の導
電成分として銀、銅またはルテニウムを用いた例を挙げ
て説明したが、この導電成分としては絶縁層4の材料と
配線用の導体層3の材料の種類、およびそれによって要
請される熱処理プロセス条件に応じて、パラジウムや銀
−パラジウム、白金や白金−パラジウム、金、ニッケル
などを選択して使用することができる。
【0039】また、積層方法としても上記実施例のよう
な熱転写法だけでなく、グリーンシート法にも本発明が
適用できることはいうまでもなく、したがって、本発明
はセラミック多層配線基板以外にも、配線層間の導通が
必要とされる電子部品の製造に広く応用することができ
る。
【0040】
【発明の効果】上記実施例より明らかなように本発明
は、導体材料粉末30.0〜70.0重量%と軟化温度
が絶縁材料の焼結開始温度よりも高い温度のガラス粉末
30.0〜70.0重量%とからなる無機成分と、少な
くとも有機バインダと溶剤とよりなる有機ビヒクル成分
とを備えた導体ペースト組成物であるため、ビア孔を形
成する絶縁材料が焼結し、ビア孔が形成された後に、ビ
ア孔内部のビア導体材料中のガラス成分が軟化し、ビア
導体が焼結するので、ビア導体部分での断線やビア孔内
部の空隙等が発生せず、ビア孔にしっかりと密着した緻
密な構造の信頼性の高いビア導体を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例の導体ペースト組成物
を使用した場合の多層配線基板のビア導体部分の断面図 (b)比較例の導体ペースト組成物を使用した場合の同
断面図
【図2】(a)本発明の一実施例の導体ペースト組成物
を使用して多層配線基板を製造する際の脱バインダ工程
の温度プロファイル図 (b)同焼結、焼成工程の温度プロファイル図 (c)同脱バインダ工程の温度プロファイル図 (d)同還元工程の温度プロファイル図
【符号の説明】
1 ビア導体 2 ビア孔 3 導体層 4 絶縁層 5 積層体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック多層配線基板に用いる導体ペー
    スト組成物において、導体材料粉末30.0〜70.0
    重量%と軟化温度が絶縁層用の絶縁材料の焼結開始温度
    よりも高い温度のガラス粉末30.0〜70.0重量%
    とからなる無機成分と、少なくとも有機バインダと溶剤
    とよりなる有機ビヒクル成分とを備えた導体ペースト組
    成物。
  2. 【請求項2】導体材料粉末が、銀、酸化銅、酸化ルテニ
    ウム、金、銅、パラジウム、白金、ニッケルまたはそれ
    らの合金である請求項1記載の導体ペースト組成物。
JP4121610A 1992-05-14 1992-05-14 導体ペースト組成物 Pending JPH05314810A (ja)

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EP93107029A EP0569799B1 (en) 1992-05-14 1993-04-30 Method for making via conductors in multilayer ceramic substrates
TW082103537A TW304267B (ja) 1992-05-14 1993-05-06
KR93008206A KR970005710B1 (en) 1992-05-14 1993-05-13 Conductive paste for a ceramic substrate
US08/254,414 US5496619A (en) 1992-05-14 1994-06-06 Assembly formed from conductive paste and insulating paste

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0794840A (ja) * 1993-06-14 1995-04-07 Nikko Co スルーホールを充填したセラミック基板およびスルーホール充填用導体ペースト
US7662430B2 (en) 2004-09-09 2010-02-16 Kyocera Corporation Ceramic electronic component and method for manufacturing the same
JP2014049732A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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