JPH05313008A - カラーレジストとこれを用いたカラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーレジストとこれを用いたカラーフィルターの製造方法

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JPH05313008A
JPH05313008A JP11880492A JP11880492A JPH05313008A JP H05313008 A JPH05313008 A JP H05313008A JP 11880492 A JP11880492 A JP 11880492A JP 11880492 A JP11880492 A JP 11880492A JP H05313008 A JPH05313008 A JP H05313008A
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color resist
color
color filter
filter layer
resist film
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JP11880492A
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Shigeru Nomura
茂 野村
Toru Takahashi
徹 高橋
Kazuhiko Nakamura
一彦 中村
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱い上の危険性と環境汚染を引起こす恐れ
がなく、しかも量産プロセスにおいて、膜厚、光透過
度、及び色彩が均一な色フィルター層を形成できるカラ
ーレジストとこれを用いたカラーフィルターの製造方法
を提供すること。 【構成】 このカラーレジストは、水、界面活性剤、顔
料、分散剤を主成分とする着色液と、温度によりゾル−
ゲル転移を示す水溶性高分子と、光硬化性樹脂又は熱架
橋剤とを含むことを特徴とする。そして、通電により発
熱するITO膜2がパターン状に設けられたガラス基板
1上にこのカラーレジスト3を一様に塗布し、通電して
ITO膜2に対応する部位のカラーレジストをゲル化さ
せると共に水現像液によりゲル化してないカラーレジス
トを溶解除去した後、残存するカラーレジスト被膜30
を光硬化又は熱硬化させて色フィルター層4を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーレジストとこれ
を用いてカラーフィルターを製造する方法に係り、特
に、取扱い上の危険性と環境汚染を引起こす恐れがな
く、しかも、膜厚や光透過度、あるいは色彩の均一性に
優れ、高い精度で色フィルター層を形成することのでき
るカラーレジストとこれを用いたカラーフィルターの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のカラーフィルターは、ガラス等
の透明基板と、この透明基板上の画素部位に設けられそ
の透過光を画素毎に着色する色フィルター層とでその主
要部が構成されており、上記色フィルター層はそれぞれ
の色に対応する色彩の顔料が含有されたカラーレジスト
により形成されている。そして、このカラーレジスト
は、通常、着色液とこれに混合された感光性化合物とで
その主要部が構成され、上記カラーレジストを透明基板
上に一様に塗布し、かつ、選択的に露光、現像して上記
色フィルター層が形成されているものである。
【0003】ところで、カラーレジストに適用される上
記着色液として、有機溶剤と、これに分散された顔料
と、界面活性剤と、上記顔料を一様に分散させる分散剤
とを主成分とするものが知られている。
【0004】しかし、この着色液は有機溶剤を使用して
いるため、取扱い上の危険性や廃棄により環境汚染を引
起こす弊害を有しており、製造上並びに管理上多大な労
力と費用を要する問題点があった。
【0005】一方、このような有機溶剤を使用すること
なく水性溶剤のみを使用して上記色フィルター層を形成
する手段も開発されている(特開昭59−115886
号公報参照)。すなわち、この公報に記載された方法
は、透明基板上に透明導電層をパターン状に形成し、こ
の透明導電層が形成された透明基板を顔料が添加されて
いる高分子電着浴に浸漬し、上記透明導電層を電極とし
て対極との間に電圧を印加し、透明導電層上に顔料と高
分子とで構成された着色層を電着させて色フィルター層
を形成する方法であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そして、この方法によ
れば有機溶剤を一切使用せず水性溶剤のみを使用して上
記色フィルター層を形成できるため、取扱い上の危険性
と環境汚染を引起こす恐れがないという点で優れた方法
であった。但し、顔料が添加された上記高分子電着浴は
顔料の消費に伴いその濃度が経時的に変化するため、電
着して得られる色フィルター層の膜厚や光透過度が変動
し易いという問題点があった。
【0007】また、色フィルター層の色調整のため二種
以上の着色顔料を混合して使用する場合がある。この場
合、着色顔料の電気泳動度はそれぞれの着色顔料に応じ
て異なる関係上、電気泳動度の高い顔料は早く電着され
るのに対して電気泳動度の小さい顔料は遅く電着される
ため、電着浴における着色顔料の組成比が経時的に変化
し易く、これに伴い透明基板上に形成される色フィルタ
ー層の色彩も経時的に変化する問題点があった。
【0008】そして、量産プロセスにおいて度々電着浴
を交換することはコストや効率の点から困難であり、同
一の電着浴を長時間使用することが要請されている。
【0009】従って、このような量産プロセスにおい
て、膜厚、光透過度、及び色彩が均一な色フィルター層
を形成することが困難となる問題点を生じていた。
【0010】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、取扱い上の危険
性と環境汚染を引起こす恐れがなく、しかも、量産プロ
セスにおいて、膜厚、光透過度、及び色彩の均一性に優
れ、高い精度で色フィルター層を形成できるカラーレジ
ストとこれを用いたカラーフィルターの製造方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、透明基板上の画素部位にパターン状に設けら
れる色フィルター層を形成するためのカラーレジストを
前提とし、水、界面活性剤、顔料、分散剤を主成分とす
る着色液と、温度によりゾルーゲル転移を示す水溶性高
分子と、光硬化性樹脂とを含むことを特徴とし、また、
請求項3に係る発明は、透明基板上の画素部位にパター
ン状に設けられる色フィルター層を形成するためのカラ
ーレジストを前提とし、水、界面活性剤、顔料、分散剤
を主成分とする着色液と、温度によりゾルーゲル転移を
示す水溶性高分子と、熱架橋剤とを含むことを特徴とす
る。
【0012】請求項1及び3項記載の発明において温度
によりゾルーゲル転移を示す水溶性高分子とは、温度上
昇に伴いゲル化して水不溶性になると共に温度降下に伴
いゾル化して水溶性を示す高分子化合物をいう。
【0013】このような水溶性高分子としては15〜6
0℃の範囲の特定の温度でゲル化する水溶性高分子が利
用でき、例えば、下記構造式(1)で表されるものが使
用できる。
【0014】
【化1】 (式中、nは20〜20000の整数、R1 はH又はC
3 、R2 はH、CH3、C2 5 、C3 7 で示され
る置換基のうちのいずれか、R3 はH、CH3 、C2
5 又は下記構造式(2)で示される置換基のいずれかを
意味する)
【化2】 また、上記水溶性高分子として下記構造式(3)又は
(4)で表されるものを使用することもできる。
【0015】
【化3】 (式中、nは20〜20000の整数、R4 はH又はC
3 、R5 はC4 8 、C6 10で示される置換基のう
ちのいずれかを意味する)
【化4】 (式中、nは20〜20000の整数、mは1〜5の整
数、R6 はH又はCH3、R7 はCH3 、C2 5 で示
される置換基のうちのいずれかを意味する) 次に、請求項1に係る発明において水溶性の光硬化性樹
脂としては、例えば光架橋剤とこの光架橋剤によって架
橋するバインダー樹脂の混合物が使用できる。そして光
架橋剤としては、重クロム酸塩、ビスアジド化合物、又
は、下記構造式で表されるジアゾ樹脂が使用できる。
【0016】
【化5】 また、これらの光架橋剤によって架橋する水溶性バイン
ダー樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、2−ヒドロキシエチルメタクリル酸等が使
用できる。
【0017】また、上述したような光硬化型樹脂とし
て、光重合性プレポリマー又は光重合性モノマーと、光
を吸収してこのプレポリマー又はモノマーを重合させる
光重合開始剤の混合物を使用することもできる。このよ
うな光重合性プレポリマー又は光重合性モノマーとして
は、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリ
プロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、アルコキシ化トリアク
リレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルア
クリレート等が使用でき、光重合開始剤としては、アゾ
ビスイソブチロニトリル、ベンゾインアルキルエーテ
ル、チオアクリドン、ベンジル、ベンゾフェノン、アン
トラキノン等が使用できる。
【0018】次に、請求項3に係る発明において熱架橋
剤としては、例えば、ジメチロール尿素、トリメチロー
ルメラミン、グリオキサール、グルタルアルデヒド、蓚
酸、ジエポキサイド、ポリアクロレイン、ジアルデヒド
澱粉、ジビニルスルホン、ジイソシアネート、ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、有機金属(例えばTi又はZ
r)化合物等の二官能又はそれ以上の官能基を有する化
合物が利用できる。
【0019】また、請求項1及び3に係る発明において
着色液の一部を構成する顔料としては特に制限がなく任
意の顔料が利用でき、例えば、赤色有機顔料としてPigm
entRed 149 (パーマネントレッドBL)、Pigment Red
144 (Cromophtal Red typel)等が、また、緑色有機
顔料としてPigment Green 7 (フタロシアニングリー
ン)、青色有機顔料としてPigment Blue 15 (銅フタロ
シアニン)等の有機顔料が挙げられる。
【0020】又、上記顔料を着色液中に安定に分散させ
る分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が
使用できる。
【0021】また、着色液の一部を構成する上記界面活
性剤としてアニオン系界面活性剤又は非イオン系界面活
性剤が使用でき、アニオン系界面活性剤としては、ポリ
カルボン酸型アニオン系界面活性剤やスルホサクシネー
ト型アニオン系界面活性剤が使用できる他、下記構造式
で示されるジアルキルスルホ琥珀酸エステルナトリウム
塩等が使用できる。
【0022】
【化6】 (但し、式中Rはアルキル基を示す)一方、非イオン系
界面活性剤としては下記構造式で示されるポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレングリコールエーテルや、
【化7】 下記構造式で示される脂肪酸ポリエチレングリコールエ
ステルに加えて、
【化8】 ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられる。
【0023】そして、請求項1及び3係るカラーレジス
トは、上記顔料、分散剤、界面活性剤並びに水とを室温
で攪拌しながらこの中へ顔料を徐々に加え、充分混ざっ
たところでガラスビーズを加えサンドミルによって混練
・分散させることにより求めた着色液と、上記水溶性高
分子、光硬化性樹脂又は熱架橋剤とを混合して求めるも
のである。
【0024】次に、請求項2及び4に係る発明は上述し
た請求項1及び3に係るカラーレジストを用いてカラー
フィルターを製造する方法に関するものである。
【0025】すなわち、請求項2に係る発明は、透明基
板上の画素部位にパターン状に設けられた色フィルター
層を備えるカラーフィルターの製造方法を前提とし、通
電により発熱する透明導電膜がパターン状に設けられた
上記透明基板上に請求項1記載のカラーレジストを一様
に塗布してカラーレジスト膜を形成し、かつ、上記透明
導電膜に通電してこの透明導電膜に対応する部位のカラ
ーレジスト膜を選択的にゲル化させると共に、水性現像
液により現像処理を施してゲル化してないカラーレジス
ト膜を除去した後、残存するカラーレジスト膜に光照射
を施しこのカラーレジスト膜を硬化させて上記色フィル
ター層を形成することを特徴とするものであり、他方、
請求項4に係る発明は、透明基板上の画素部位にパター
ン状に設けられた色フィルター層を備えるカラーフィル
ターの製造方法を前提とし、通電により発熱する透明導
電膜がパターン状に設けられた上記透明基板上に請求項
3記載のカラーレジストを一様に塗布してカラーレジス
ト膜を形成し、かつ、上記透明導電膜に通電してこの透
明導電膜に対応する部位のカラーレジスト膜を選択的に
ゲル化させると共に、水性現像液により現像処理を施し
てゲル化してないカラーレジスト膜を除去した後、残存
するカラーレジスト膜を加熱しこのカラーレジスト膜を
熱硬化させて上記色フィルター層を形成することを特徴
とするものである。
【0026】これ等請求項2及び4に係る発明において
パターン状に設けられる透明導電層を構成する材料とし
ては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、インジウム
とスズの複合酸化物等が適用できる。尚、これ等材料で
構成された薄膜をパターニングするには、例えば、この
薄膜上にフォトレジストを塗布し、所望形状に露光現像
した後、塩酸等のエッチング液で上記薄膜をエッチング
除去し、最後に残存するフォトレジストを除去すること
によって形成することができる。
【0027】ここで、上記水性現像液で現像処理を施す
場合、水性現像液の温度が低過ぎるとゲル化した部分が
ゾル化されて現像液により溶解されてしまうことがあ
り、反対に水性現像液の温度が高過ぎると未加熱部位が
ゲル化して現像液により溶解されなくなる恐れがあり所
望のパターン化が困難となる場合がある。従って、現像
液の温度と現像時間に留意して適正な温度及び時間を選
択すべきである。
【0028】尚、透明基板上に、例えば、赤、緑、青等
の多数色の色フィルターパターンを形成する場合には、
それぞれの色毎に上記工程を繰り返せばよい。
【0029】
【作用】請求項1及び3に係る発明によれば、分散媒に
水溶液を適用し従来のように有機溶剤を使用していない
ためその取扱いの危険性が低減すると共に環境汚染を防
止することが可能となり、また、温度によりゾルーゲル
転移を示す水溶性高分子が含まれているためこのカラー
レジストを選択的に加熱することにより上記水溶性高分
子がゲル化して水不溶性となり水性現像液によりそのパ
ターン化が可能となる。
【0030】また、請求項2に係る発明によれば、通電
により発熱する透明導電膜がパターン状に設けられた透
明基板上に請求項1記載のカラーレジストを一様に塗布
してカラーレジスト膜を形成し、かつ、上記透明導電膜
に通電してこの透明導電膜に対応する部位のカラーレジ
スト膜を選択的にゲル化させると共に、水性現像液によ
り現像処理を施してゲル化してないカラーレジスト膜を
除去した後、残存するカラーレジスト膜に光照射を施し
このカラーレジスト膜を硬化させて上記色フィルター層
を形成しており、他方、請求項4に係る発明によれば、
通電により発熱する透明導電膜がパターン状に設けられ
た透明基板上に請求項3記載のカラーレジストを一様に
塗布してカラーレジスト膜を形成し、かつ、上記透明導
電膜に通電してこの透明導電膜に対応する部位のカラー
レジスト膜を選択的にゲル化させると共に、水性現像液
により現像処理を施してゲル化してないカラーレジスト
膜を除去した後、残存するカラーレジスト膜を加熱しこ
のカラーレジスト膜を熱硬化させて上記色フィルター層
を形成しているため、所望の顔料が含まれた所望膜厚の
色フィルター層を位置精度良く確実に形成することが可
能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0032】[実施例1] 1.光硬化型のカラーレジストの製造 平均重合度2000、ケン化度99%のポリビニルアル
コール樹脂(PVA)を用いて10wt%の水溶液を作
成し、この水溶液100gに、水90g、界面活性剤と
してポリオキシエチレンオレイルエーテル0.2g、及
び、顔料としてPigment Blue 15 (銅フタロシアニン)
10gを加え、この溶液を攪拌機によりよく攪拌した。
【0033】そして、充分混合されたところでこのミル
ベースにメディアとしてガラスビームを250g加え、
サンドミルで2時間混練・分散させて着色液を求めた。
この様にして求められた着色液中の顔料の平均粒径は
0.075μmであった。
【0034】次に、下記構造式で表される水溶性高分子
2gを40gの水に溶解して高分子水溶液を求めた。な
お、この水溶性高分子は28〜32℃でゾル−ゲル転移
を示し、この温度以上でゲル化して水不溶性となる。
【0035】
【化9】 (式中nは10000) また、光硬化性樹脂としては配合量0.5gのジアゾ樹
脂を用いた。尚、バインダー樹脂としては上記着色液中
のPVAがこの役目を果たしている。
【0036】そして、上記着色液、高分子水溶液、及
び、光硬化性樹脂を混合して光硬化型のカラーレジスト
を求めた。
【0037】2.カラーフィルターの製造 以下、図面を参照してこの実施例に係るカラーフィルタ
ーの製造方法について説明する。
【0038】ガラス基板1をスパッタリング装置の槽内
に入れ、この基板1を250℃に加熱しながら槽内の残
留ガス圧が0.5mPaとなるまで真空吸引した。スパ
ッリングターゲットとしてはITOを、また、スパッタ
リングガスとしてアルゴンと酸素の混合ガスを使用し
た。そして、スパッタリングガス圧8mPa、投入電力
9W/cm2 の条件で10分間スパッタリングを行い、図1
(A)に示すように上記ガラス基板1上に厚さ0.1μ
mのITO薄膜2を形成した。このITO薄膜2の抵抗
は12Ω/□であった。
【0039】このITO薄膜2上にフォトレジストを塗
布し、フォトマスクを使用して所望のカラーフィルター
形状になるように露光し、現像後、55℃の50%塩酸
溶液に2分間浸漬し上記フォトレジストの非被覆部位か
ら露出したITO薄膜2を選択的にエッチング除去して
ITOパターン20を形成し、次いでフォトレジストを
剥離した(図1B参照)。
【0040】こうしてITOパターン20が形成された
ガラス基板1上に上記光硬化型のカラーレジスト3をス
ピンコート法により1.5μmの膜厚に塗布した(図1
C参照)。この場合、このカラーレジスト3膜の導電性
が原因となってITOパターン20の膜同士が短絡する
ことがあるため、SiO2 膜等をITOパターン20上
に一様に形成した後、上記カラーレジスト3膜を形成し
てもよい。
【0041】次に、上記ITOパターン20に電圧24
Vの電源を接続して通電した。通電を開始してから30
秒後にITOパターン20に対応する部位のカラーレジ
スト3がゾル−ゲル転移温度(約30℃)より高温の4
0℃となり、上記光硬化型のカラーレジスト3がITO
パターン20と同一形状にゲル化した。図1(D)はこ
の時の状態を示し、30はゲル化部位を示している。
【0042】ゲル化完了後、25℃の水を現像液に用い
カラーレジスト3の可溶部分を速やかに溶解除去してI
TOパターン20と同一形状のカラーレジスト被膜31
を形成し(図1E参照)、かつ、このカラーレジスト被
膜31上に100 mJ/cm2 の紫外線を照射しこのカラー
レジスト被膜31を光硬化させて色フィルター層4を形
成した。
【0043】着色顔料を代えて同様の工程を繰り返し、
ガラス基板上の画素部位にそれぞれ青、赤、緑の色フィ
ルター層4を有するカラーフィルターを求めた。
【0044】得られたカラーフィルターはそれぞれの色
彩が色ムラもなく、所定の分光透過率を有するもので位
置精度も優れていた。
【0045】[実施例2] 1.熱硬化型のカラーレジストの製造 ジアゾ樹脂に代えてトリメチロールメラミン5gを使用
した他は実施例1と同様にしてカラーレジストを求め
た。
【0046】2.カラーフィルターの製造 実施例1と同様、ガラス基板上1にITOパターン20
と同一形状のカラーレジスト被膜31を形成した後、こ
のガラス基板1をオーブンに入れ、130℃で30分間
加熱し上記カラーレジスト被膜31を熱硬化させて色フ
ィルター層4を形成した。
【0047】そして着色顔料を代えて同様の工程を繰り
返し、ガラス基板上の画素部位にそれぞれ青、赤、緑の
色フィルター層4を有するカラーフィルターを求めた。
【0048】得られたカラーフィルターはそれぞれの色
彩が色ムラもなく、所定の分光透過率を有するもので位
置精度も優れていた。
【0049】
【発明の効果】請求項1及び3に係る発明によれば、取
扱いの危険性が低減すると共に、環境汚染を防止するこ
とが可能となり、かつ、水性現像液によりカラーレジス
トのパターン化が可能となる効果を有している。
【0050】他方、請求項2及び4に係る発明によれ
ば、所望の顔料が含まれた所望膜厚の色フィルター層を
位置精度良く確実に形成できるため、高品質なカラーフ
ィルターを確実にしかも量産できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るカラーフィルターの製造工程を示
す説明図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ITO薄膜 3 カラーレジスト 4 色フィルター層 20 ITOパターン 30 ゲル化部位 31 カラーレジスト被膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上の画素部位にパターン状に設け
    られる色フィルター層を形成するためのカラーレジスト
    において、 水、界面活性剤、顔料、分散剤を主成分とする着色液
    と、温度によりゾルーゲル転移を示す水溶性高分子と、
    光硬化性樹脂とを含むことを特徴とする光硬化型のカラ
    ーレジスト。
  2. 【請求項2】透明基板上の画素部位にパターン状に設け
    られた色フィルター層を備えるカラーフィルターの製造
    方法において、 通電により発熱する透明導電膜がパターン状に設けられ
    た上記透明基板上に請求項1記載のカラーレジストを一
    様に塗布してカラーレジスト膜を形成し、かつ、上記透
    明導電膜に通電してこの透明導電膜に対応する部位のカ
    ラーレジスト膜を選択的にゲル化させると共に、水性現
    像液により現像処理を施してゲル化してないカラーレジ
    スト膜を除去した後、残存するカラーレジスト膜に光照
    射を施しこのカラーレジスト膜を硬化させて上記色フィ
    ルター層を形成することを特徴とするカラーフィルター
    の製造方法。
  3. 【請求項3】透明基板上の画素部位にパターン状に設け
    られる色フィルター層を形成するためのカラーレジスト
    において、 水、界面活性剤、顔料、分散剤を主成分とする着色液
    と、温度によりゾルーゲル転移を示す水溶性高分子と、
    熱架橋剤とを含むことを特徴とする熱硬化型のカラーレ
    ジスト。
  4. 【請求項4】透明基板上の画素部位にパターン状に設け
    られた色フィルター層を備えるカラーフィルターの製造
    方法において、 通電により発熱する透明導電膜がパターン状に設けられ
    た上記透明基板上に請求項3記載のカラーレジストを一
    様に塗布してカラーレジスト膜を形成し、かつ、上記透
    明導電膜に通電してこの透明導電膜に対応する部位のカ
    ラーレジスト膜を選択的にゲル化させると共に、水性現
    像液により現像処理を施してゲル化してないカラーレジ
    スト膜を除去した後、残存するカラーレジスト膜を加熱
    しこのカラーレジスト膜を熱硬化させて上記色フィルタ
    ー層を形成することを特徴とするカラーフィルターの製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1995018399A1 (fr) * 1993-12-27 1995-07-06 Hoechst Japan Limited Composition de resine coloree photosensible
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