JPH05310908A - ポリアルキレンオキシドの製造方法 - Google Patents

ポリアルキレンオキシドの製造方法

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JPH05310908A
JPH05310908A JP14678792A JP14678792A JPH05310908A JP H05310908 A JPH05310908 A JP H05310908A JP 14678792 A JP14678792 A JP 14678792A JP 14678792 A JP14678792 A JP 14678792A JP H05310908 A JPH05310908 A JP H05310908A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ポリアルキレンオキシド製造方法の提
供。 【構成】 (式中R’は水素又はメチルである)を有する環式オキ
シドを、フュームドシリカ分散助剤及び非イオン界面活
性剤と不活性媒体中における接触状態下において、一般
式: R2Zn (Rは(i) C1〜8アルキル基;(ii) (アルキ
ル置換)フェニル基もしくはナフチル基;(iii) C4
〜6シクロアルキル基;(iv) ジシクロペンタジエニ
ル基;である)を有する亜鉛化合物とアルカン鎖中に炭
素原子2ないし6個を有する直鎖アルカンポリオールま
たは環炭素原子5個もしくは6個を有するシクロアルカ
ンジオールとの反応生成物を含んで成る触媒の触媒量と
接触させてなるポリアルキレンオキシドの製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアルキレンオキシド
の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、特定の
亜鉛アルコキシド触媒を用いて不快な臭気を有さず且つ
工業的に望ましい粒度を得るために摩砕する必要のない
ポリアルキレンオキシドを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子量の重合体及び共重合体を生成す
るためエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの重合
は永い間にわたって知られており、かつこの主題に関す
る参考文献は数百に上る。アルキレンオキシドは鉄のよ
うな遷移金属類ならびにマグネシウム、アルミニウム、
亜鉛及びカルシウムのようなメイングループ( maingro
up )の金属類の酸化物及び/又は水酸化物を包含する
金属原子をベースとする広範囲にわたる触媒を使用して
重合されていた。ある場合においては、カルシウムをベ
ースとする触媒のように該触媒はアンモニアを改質した
アミド/金属アルコキシドであることができる。しかし
ながら、このような触媒はアンモニア及びアミンの不快
臭を有する生成重合体を残すことが屡々あり、該不快臭
は除去困難である。その他の触媒は、調整困難、再現不
能な(irreproducible)重合速度、分子量調節の不足、
又はある場合において触媒もしくは重合体のいずれかの
生成物不安定性のような種々の欠点を有する。
【0003】亜鉛原子を含有する触媒は永年にわたって
知られていたけれど種々の理由から工業的に広く受けい
れられていなかった。それにも拘らず、工業的操作にお
いて反応速度が望まれる程に大きくないので、あるいは
触媒としてポルフィリン金属錯体が使用される場合のよ
うに生成物が高度に着色するので、それら触媒を改変改
良するため連続的な努力がなされて来た。文献に開示さ
れた報告例として下記の刊行物がある。
【0004】Hercules Power Companyに譲渡された、19
63年6月8日発行の英国特許明細書第927,817 号はジヒ
ドロカーボン亜鉛化合物と、水と、非芳香族性ポリオー
ル及び多価フェノールの群からの多官能性化合物とを反
応させることによって得られる触媒を開示している。該
明細書は反応を分散助剤及び非イオン界面活性剤と接触
状態下に行うことをどこにも開示していない。触媒はア
ルキレンオキシドを重合するために使用されている。
【0005】日本カーバイド工業株式会社に譲渡され
た、1964年10月21日発行の英国特許明細書第972,898 号
は(a)有機亜鉛化合物、(b)水、及び(c)アミン
より成る三成分触媒系、ならびにアルキレンオキシドの
重合体における該触媒の使用について開示している。該
明細書は本発明の特定の亜鉛アルコキシド触媒を使用し
たポリアルキレンオキシドの製造方法を開示していな
い。
【0006】1965年2月17日発行の、Takeda Chemical
Industries Ltd. に譲渡された英国特許明細書第983,81
4 号はアルキレンオキシド重合用の触媒を開示してい
る。該触媒は有機金属化合物とポリオールとの反応生成
物である。しかしながらこの文献は本発明で使用する触
媒を生成するための分散助剤及び非イオン界面活性剤の
使用についてどこにも開示していない。
【0007】1966年11月23日発行の、Dunlop Rubber Co
mpany Limited に譲渡された英国特許明細書第1,048,82
2 号はジアルキル亜鉛と三酸化アルミニウムとの反応生
成物である触媒に関する。これは本発明とは異なる。
【0008】1968年5月7日にShun Kawamura らに対し
て発行された米国特許第3,382,192号明細書は(a)ア
ルミナもしくはシリカと(b)亜鉛アルコキシドもしく
はアルミニウムアルコキシドとの混合物、又はジアルキ
ル亜鉛化合物もしくはトリアルキルアルミニウム化合物
と水もしくはアルカノールとの反応生成物より成る触媒
を開示している。該明細書は本発明で使用する触媒の製
造について開示又は示唆をしていない。
【0009】1968年8月27日にM. Miyoshiらに対して発
行された米国特許第3,399,150 号明細書においては、亜
鉛化合物を包含する有機金属化合物と金属の炭酸塩又は
硫酸塩とより成る触媒を使用してアルキレンオキシドを
重合させている。本発明で使用する触媒は炭酸塩又は硫
酸塩を使用しない。
【0010】一連の日本特許出願公告公報において亜鉛
化合物によるアルキレンオキシドの重合反応が開示され
ている。しかしながらこれらのいずれもが、本明細書に
おいて開示され、かつ特許請求されているようなフュー
ムド( fumed、熱分解法)金属酸化物及び非イオン界面
活性剤との接触状態下にジヒドロカルビル亜鉛化合物と
ジオールとの反応による触媒を用いたポリアルキレンオ
キシドの製造方法について開示していない。これらの日
本特許出願公告公報としては、粉末アルミナ及び金属
(亜鉛、マグネシウム、アルミニウム)アルコキシドよ
り成る触媒を使用する高分子量アルキレンオキシド重合
体の製造に関する特公昭37−18394 号及び特公昭37−18
395 号の各公報を包含する。特公昭38−11291 号公報は
重合触媒として活性アルミナ、ジエチル亜鉛及び水の使
用を開示している。特公昭38−26099 号公報は有機亜鉛
化合物都水又はアルコール又は酸素とのような二成分系
触媒の使用に関する。特公昭56−88421 号公報は水酸基
を有する無定形シリカとアルミニウムアルコキシドとよ
り成るアルキレンオキシド重合触媒に関する。特公昭54
−13994 号公報は有機金属化合物(例えばジエチル亜
鉛)とポリビニルアルコールのような重合体とより成る
一酸化炭素とオキシラン化合物との重合用触媒に関す
る。
【0011】Ishimoriら(Die Makromolekulare Chemi
e, Vol. 128(1969)52〜62)はジエチル亜鉛とメタノ
ールとの反応による無定形亜鉛ジメトキシドの製造を開
示し、かつプロピレンオキシドの重合に対する極めて高
い活性を報告した。該著者らは本発明で使用するフュー
ムド( fumed、熱分解法)シリカ及び非イオン界面活性
剤の存在下に生成される触媒に対しなんら言及していな
い。
【0012】Ishimoriらによる第二の刊行物(Die Makr
omolekulare Chemie, Vol. 120(1968)161 〜175 )に
おいてプロピレンオキシド重合用の亜鉛アルコキシドの
触媒活性及び構造が研究され該亜鉛アルコキシドのエッ
クス線回折が検査された。ジメトキシ亜鉛及びジエトキ
シ亜鉛は結晶構造を示し、かつ貧弱な触媒であったのに
対し、メトキシエトキシ亜鉛は無定形構造を示し、かつ
プロピレンオキシドの重合に対し有意により良好な触媒
であることが観察された。しかしながら該論文は本発明
で用いる触媒を開示していない。
【0013】Ishimoriらの更に早期の論文(工業化学雑
誌、Vol.70、No. 4(1067)548 〜552 )において亜鉛
ジメトキシドの製造とプロピレンオキシド重合触媒とし
ての使用が論じられた。この場合も本発明で使用する触
媒についてもなんら言及も示唆もしていない。
【0014】特公昭53−27319 号及び45−07751 号公報
はエチレンオキシドの重合に対して有用な触媒を製造す
るためのジエチル亜鉛とエチレングリコールとの反応を
示している。この研究は下記比較実験Aにおいて論じら
れている。該特許公報は本発明で使用する触媒について
どこにも示唆又は開示していない。
【0015】特公昭42−5350号公報において金属化合物
n MeX2-n ( 式中、Rは有機基であり、Meはマグ
ネシウムまたは亜鉛であり、そしてXはヒドロキシル、
水素又はハロゲンである)と硫黄含有化合物との複合体
が触媒として使用されている。
【0016】特公昭42−02685 号公報は、有機亜鉛化合
物、有機マグネシウム化合物及び水を含有し、エーテル
又はチオエーテルの存在下に製造した三成分触媒の使用
に関する。
【0017】特公昭43−002945号公報はアルミニウムア
ルコキシドの部分水解物と第2族又は第3族の金属の有
機化合物とより成り、アミンの存在下に行われる触媒の
使用を開示している。
【0018】特公昭43−004872号公報においては有機マ
グネシウム化合物と有機水銀化合物との混合物を使用し
ている。
【0019】特公昭43−012826号公報は有機亜鉛化合
物、有機マグネシウム化合物及び水の三成分系を有し、
製造及び/又は重合はアミンの存在下に行なわれてい
る。
【0020】特公昭43−012827号公報は特公昭43−0128
26号公報と同一ではあるがエーテルもしくはチオエーテ
ル又は1種もしくはそれ以上のアミンの存在を必要とし
ている。
【0021】特公昭43−012599号公報においてはエポキ
シドを重合させるために有機マグネシウム化合物及び窒
素含有化合物を使用している。
【0022】特公昭43−012598号公報においては、N,N
−二置換アニリンの存在下に有機亜鉛化合物と水とを反
応させることにより触媒を製造している。
【0023】特公昭45−005784号公報は第2族金属の有
機金属化合物と有機アルミニウム化合物と水とより成る
三成分触媒に関し、この場合触媒及び/又は重合はアミ
ンの存在下に使用される。
【0024】特公昭45−018476号公報においてはアルミ
ニウムアルコキシドの部分水解物と第2族又は第3族の
有機金属化合物との二成分触媒を使用している。
【0025】特公昭45−028590号公報は触媒としての有
機亜鉛化合物及びホスフィンの使用に関する。
【0026】特公昭46−007709号公報は有機亜鉛化合物
とジメチルスルホキシドとの配位複合体より成る触媒に
関する。
【0027】特公昭46−027533号公報においては有機亜
鉛化合物とジメチルスルホキシドと、水、アルコール、
第一級アルコール及び第二級アミンの群からの化合物の
少なくとも1種より成る触媒の存在下にアルキレンオキ
シドを重合させている。
【0028】以上からわかるように、例えばフュームド
シリカのような熱分解法(fumed)金属酸化物及び非イオ
ン界面活性剤と接触状態下に亜鉛化合物とポリオールと
を反応させることによって製造された触媒を使用するポ
リアルキレンオキシドの製造方法を開示している文献は
一つもない。
【0029】流動床反応器を使用してアルキレンオキシ
ドを重合させることは公知であるけれども本発明の触媒
分散液の使用を開示した文献は一つもない。興味のある
刊行された項目の中で助けになるのはPeter Dix らに対
し1983年5月24日に発行された米国特許第4,385,173 号
明細書であり、該明細書中においてはポリオールポリエ
ーテルの生成のための流動床が開示されている。この特
許明細書に開示されているようにアルキレンオキシドの
流れを、実質的に固体ポリオールである含まれた床(co
ntained bed )に通すのである。この文献も本発明で使
用する触媒についてなんら言及していない。
【0030】
【発明が解決しようとる課題】発明が解決しようとする
課題は、低速度から高速度まで重合反応速度の選択の巾
が広く且つ生産効率の良いポリアルキレンオキシドの製
造方法を提供することである。
【0031】発明が解決しようとする別の課題は、不快
な臭気を有さず且つ殆どの場合に工業的に望ましい粒度
を得るために摩砕する必要がないポリアルキレンオキシ
ドを製造する方法を提供することである。
【0032】発明が解決しようとする更なる課題は、従
来使用されて来た大部分の亜鉛触媒につきものだった誘
導期間を屡々短縮することにより改良されたポリアルキ
レンオキシドを製造する方法を提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための手
段は、亜鉛のアルコキシド及び/又はアリールオキシド
と、不活性炭化水素媒体中における高表面積分散助剤
と、非イオン界面活性剤との微細粒子から成る触媒を使
用することである。
【0034】以下、本発明で使用する触媒について、そ
の製造方法、効果等を詳述する。
【0035】本発明で使用する改良された触媒は亜鉛ア
ルコキシド及びアリールオキシドと分散助剤と界面活性
剤との或る種の分散液に基づく。該触媒は下記に更に詳
細に記載するようにして製造され、かつ不活性な、一般
的に炭化水素である媒質中に分散することのできる非常
に微細な粒子の形態にある。該触媒は調節された粒径、
高い表面積及び多孔率を有し、したがって調節された活
性又は重合速度を示す。
【0036】亜鉛ジアルコキシドは両方のアルコキシ基
が同一で例えばメトキシ、エトキシなどである場合には
通常には比較的に低表面積の結晶固体であることが知ら
れている。すなわち亜鉛ジメトキシド及び亜鉛ジエトキ
シドは鋭いエックス線粉末パターンを有する結晶性固体
である。これらの非改質化合物自体はプロピレンオキシ
ド及び同類のオキシラン化合物の重合に対し、せいぜい
貧弱な触媒である。触媒として亜鉛ジアルコキシド5.82
モル%を使用し、7日間にわたり40℃において行った一
連のプロピレンオキシド重合において結晶性亜鉛ジメト
キシドを使用して1.3 %の重合体収率が得られ、結晶性
亜鉛ジエトキシドを使用して0.2 %の重合体収率が得ら
れた。これらの低収率は工業的に受け入れられない。収
率の改良を意図するに当り無定形亜鉛メトキシド/エト
キシド化合物が評価された。これは10時間の反応にわた
る79.5%の重合体収率をもたらした。これにより改良が
示されたけれど、なお工業的には受け入れられない。
【0037】不活性炭化水素希釈剤中におけるアルコー
ルか、又は例えばジオールのようなポリオールかと、ジ
アルキル亜鉛化合物の炭化水素溶液との反応が、たとえ
激しい撹拌が行われた場合においても再現性のある高活
性を有する亜鉛アルコキシド触媒をもたらすことは、た
とえあったとしてもまれであることも知られている。例
えば1,4 −ブタンジオールがヘキサン中に分散された場
合には、該混合物が撹拌されている間はジオールの大部
分は反応器壁面上に緩慢に動く膜として存在し、撹拌が
中止された場合には別個の層として分離する。ジアルキ
ル亜鉛を添加した際に、生成された亜鉛ジアルコキシド
触媒が再現性のある高活性を有することは殆どない。
【0038】本発明で使用する触媒を製造する方法にお
いて重要な特徴はポリオールと亜鉛化合物との反応中に
或る種の特定の分散助剤を存在させることである。本発
明の高活性触媒の製造の助けとなるもう一つの特徴は反
応中に界面活性剤、最も好ましくは非イオン界面活性剤
を存在させることである。界面活性剤及び分散助剤の使
用は本発明における臨界的特徴である。
【0039】本発明で使用する触媒は亜鉛化合物とポリ
オール・界面活性剤・分散助剤のエマルジョンとをすべ
て不活性媒質中において反応させて微細な固体粒子の分
散液を生成物させることにより製造される。
【0040】該亜鉛化合物は一般式R2 Zn〔式中、R
は(i)炭素原子1ないし8個、好ましくは1ないし6
個、最も好ましくは2個または3個を有するアルキル
基、(ii)フェニル基もしくはナフチル基、又はアルキ
ル基が炭素原子1ないし約3個を有するものであるアル
キル置換したフェニル基もしくはナフチル基、(iii)環
炭素原子4ないし6個を有するシクロアルキル基、又は
(iv)ジシクロペンタジエニル基かである〕を有するア
ルキル及びアリールであることが好ましい。それらの例
はジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジ−
イソプロピル亜鉛、ジブチル亜鉛、ジ−イソブチル亜
鉛、ジ−t−ブチル亜鉛、ジペンチル亜鉛塩、ジヘキシ
ル亜鉛塩、ジヘプチル亜鉛塩、ジオクチル亜鉛塩、ジ−
2−エチルヘキシル亜鉛、ジフェニル亜鉛、ジトリル亜
鉛、ジシクロブチル亜鉛、ジシクロペンチル亜鉛、ジ−
メチルシクロペンチル亜鉛、ジシクロヘキシル亜鉛、メ
チルフェニル亜鉛、メチルトリル亜鉛、メチルナフチル
亜鉛、エチルフェニル亜鉛、及び類似の公知化合物であ
る。これら亜鉛化合物の性質は臨界的ではないが使用さ
れる反応媒質に若干可溶性を有するものが一般的に好ま
しい。
【0041】亜鉛化合物と反応させるポリオールは好ま
しくはジオールである。ポリオールの性質は重要である
と思われ、臨界的であることがある。広範囲のポリオー
ルから活性触媒を製造することができるけれど、最良の
触媒活性は直鎖アルカンジオールの使用によって得られ
ると思われ、特に良好な触媒活性は収率及び反応速度に
よって明らかであるように1,4 −ブタンジオールによっ
て達成される。アルカンジオールのほかにレゾルシノー
ル、カテコールのような多価フェノール、シクロヘキサ
ンジオール、ヒドロキノン及び類似の化合物を使用する
ことができる。アルカンジオールはアルキレン鎖に炭素
原子2ないし約6個、好ましくは4個を有するアルカン
ジオール類、及び環炭素原子5個又は6個を有するシク
ロアルカンジオール類、又はそれらの混合物を包含す
る。それらの例はエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,3 −プロパンジオ
ール、2−ヒドロキシエトキシイソプロパノール、1,4
−ブタンジオール、1,5 −ペンタンジオール、1,6 −ヘ
キサンジオール、シクロペンタンジオール、メチルシク
ロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセ
リン及び類似の化合物である。
【0042】本発明で使用する触媒の製造においては媒
質として任意の不活性炭化水素媒質を使用することがで
きる。これらの化合物は当業者に周知であり、それらの
例はヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、ベ
ンゼン、トルエン、デカリン、あるいはそれら及び/又
は他の不活性炭化水素の混合物である。
【0043】分散助剤は或る程度全く臨界的であり、す
べての公知物質が使用できるとは限らない。分散助剤は
二つの主要目的に対して役立つ。すなわち分散助剤は炭
化水素媒質中におけるポリオールの分散の確立を促進
し、かつポリオール分散小滴に対する核原料として役立
つ。分散助剤は大きさ約10nm(10ナノメートル)以
下、好ましくは約5nm以下を有し、平均粒径が0.5 n
mのように低くてもよい。また分散助剤は高度な極性表
面をも有する。多くのシリカ類、アルミナ類、マグネシ
ア類、及びチタニア類が触媒又は触媒担体として有用で
あることが知られているけれど、それらの実質的に大部
分は、それらが環式オキシランに対して十分に高活性で
ある触媒を一貫して生成しないということ、又はそれら
が工業的に受入れられる重合速度を有する触媒を生成し
ないということ、又はそれらがバッチからバッチへの触
媒の一貫生産を可能にしないうとうことの点における一
つの、又はもう一つの理由から本発明における分散助剤
として有用であり得ない。今回、ある種の分散助剤がこ
れらの欠点の多くを克服することがわかった。この発見
は全く予想外で、しかも予測不可能であった。熱分解法
(fumed)金属酸化物又は熱分解法非金属酸化物、例えば
チタン、ケイ素、アルミニウム、亜鉛、鉄及びマグネシ
ウムのそれらの限定された群の使用により安定した微小
粒度の触媒分散液が形成されること、及び特にフューム
ドシリカは予想外かつ予測不可能にも、環式オキシラン
化合物の重合に対する既知の亜鉛をベースとする触媒よ
りも性能のすぐれた亜鉛ををベースとすることがわかっ
た。本発明に有用な熱分解法酸化物は当業者に公知であ
り、しかも多くのものが市販されている。それらは約10
nm以下の平均粒径を有し高極性表面を有し、1グラム
当り約10ないし約600 平方メートル(10〜600 m2 /g
BET/N2 )、好ましくは1グラム当り約300 平方
メートル以上の高表面積を有し、しかもその表面が−O
H基で覆われて該物質を親水性ならしめていることが好
ましい。−OSi(CH3 ) 3 基で覆われた表面を有する
フュームドシリカは活性触媒を生成しないことが観察さ
れた。一般的に熱分解法酸化物は、それを本発明で使用
する触媒の製造に使用する前に高められた温度(例えば
200 ℃)において、吸着水を除去する時間にわたって乾
燥するけれど未乾燥物質を使用することもできる。とり
わけて好適な酸化物はフュームドシリカ及びフュームド
アルミナである。エチレンオキシド及びプロピレンオキ
シドの重合のために使用される触媒の製造に対して好ま
しい形態はフュームドシリカである。なぜなら該フュー
ムドシリカはこの反応に対して高活性かつ高重合速度を
有する触媒を生成するからである。その他の熱分解法金
属酸化物もまた分散液を生成するけれど、それら熱分解
法金属酸化物はこれら環式オキシランについて触媒活性
を殆ど示さない。フュームドシリカの好都合な原料は入
手可能であり、かつアエロシル(Aerosil)− 380(Degu
ssa 社製)として知られているけれど本発明はこの製品
のみに限定されるものではなく、その他のものも同様に
満足されることが実施例において示されている。
【0044】界面活性剤はそれが触媒の製造中及びその
後において分散液の安定性を改良して、長期の撹拌停止
によってのみ相分離が生じ、しかも相分離が生じた場合
に分散液がより一層容易に再構成されるようにする点に
おいて、その使用が有益である。好ましい界面活性剤は
当業者に周知の非イオン界面活性剤である。好ましい部
類はアルキル基が炭素原子約4ないし約18個を有しそし
てアルコキシキレート基がエチレンオキシであり、しか
も分子中にエチレンオキシ単位が約2ないし約20個存在
する非イオン性アルキルアリールアルコキシレート、例
えば、p−ノニルフェノールの4モル及び10モルのエチ
レンオキシ付加物である。アルコキシレート基がプロピ
レンオキシ基であるか、又はエチレンオキシとプロピレ
ンオキシの混合物である付加物を使用することもでき
る。一般的に任意の非イオン界面活性剤を使用すること
ができる。
【0045】非イオン界面活性剤の最小量が完成触媒の
大体の表面積上の界面活性剤の1分子層に近似する限
り、非イオン界面活性剤の性質も使用量も臨界的である
とは思われない。この量よりも有意に低い濃度において
は分散液の安定性は低下し、触媒活性の減少があり得
る。これらの値の計算手順は刊行文献に十分に記載され
ており、当業者に公知である。すなわち界面活性剤の概
算表面積が界面活性剤1分子当り約15平方オングストロ
ームであることが既知であり;分散助剤及び触媒組成物
の総計の表面積を知れば触媒表面積をほぼ被覆するのに
必要な界面活性剤の最小量が容易に算出される。界面活
性剤の過剰量の使用は有害ではない。
【0046】典型的な非イオン界面活性剤を下記に例示
する;
【0047】
【化2】
【0048】
【化3】
【0049】
【化4】
【0050】
【化5】
【0051】上記の化学式において x=2〜20 m=4〜18 R=H、又は炭素原子少なくとも1個、好ましくは1な
いし約25個を有するアルキルである。
【0052】使用される界面活性剤の量は好ましくは完
成触媒の表面積(1〜 200+ 2 /・g BET/
2 )の1単分子層である最小量であるべきである。
【0053】本発明で使用する触媒の製造に当って反応
物の添加順序は臨界的ではない。例示的には、反応器に
炭化水素希釈剤及び分散助剤を仕込み、不活性ガス(例
えば窒素、アルゴン)でパージし、次いでこの混合物に
ポリオール及び界面活性剤を任意順序で、又は混合物と
して添加し、この混合物を短時間かきまぜて非極性媒質
中における液体極性物質の分散液を形成する。適当な冷
却手段によって所望温度を保ちつつ、しかもかきまぜな
がら亜鉛化合物を、純粋か、又は炭化水素希釈剤中かの
いずれかにおいて、できるだけ迅速に添加する。反応に
より固体亜鉛アルコキシド触媒及びアルカンが生成す
る。該アルカンは、もしそれが低沸点ガスであれば排気
除去し、もしそれが液体であればそれを除去するか、あ
るいは炭化水素希釈剤の一部としてそのまま残すことが
できる。すべての成分を添加した後、該混合物を追加の
時間にわたってかきまぜて、亜鉛ジアルコキシドへので
きるだけ完全な反応を確保する。水分、酸素及び反応物
以外の反応性物質を系から排除する条件下に全反応を行
うことが最も重要であるこれは高純度の乾燥不活性ガ
ス、例えば窒素で連続的にパージすることにより容易に
達成される。得られる生成物は炭化水素希釈剤中におけ
る固体亜鉛アルコキシドと分散助剤との微細な粒子分散
液である。この分散液が触媒である。所望により該分散
液は更に処理して希釈剤を除去し(公知手順により容易
に遂行することができる)、触媒を微細な、自由流れ
(free−flow)する粉末として回収することができる。
このものは不活性雰囲気下に貯蔵することが好ましい。
所望により該分散液はペレット、錠剤又はその他の成形
物品に成形することができる。
【0054】本発明で使用する触媒の製造において亜鉛
化合物の添加速度は触媒の性質に影響を及ぼす。余りに
も遅い添加は一般的にアルキレンオキシド重合反応にお
ける低活性の触媒をもたらす。適度は冷却により一定の
反応温度を維持しつつ、できるだけ迅速にジアルキル亜
鉛化合物を添加することが好ましい。この反応温度は得
られる触媒の活性に対して影響を及ぼすことが観察され
た。約60℃以上の高い反応温度においては1g−原子亜
鉛当り、ポリエチレンオキシド毎時約10,000〜20,000g
の適度な活性を有する触媒を生成するが、一方において
約10℃の低温において製造した触媒は1g−原子亜鉛当
り、ポリエチレンオキシド毎時200,000g以上までの極
めて活性であることができる。
【0055】所望により、希釈剤中のシリカ分散助剤、
ポリオール及び界面活性剤の分散液ならびに希釈剤中の
亜鉛化合物の別々の流れを、注意深く調節した化学量論
において反応器に同時に添加することにより反応を行う
ことができる。このようにして、より良好な温度調節を
実現することができる。本明細書の実施例の実験室規模
の反応においては添加時間は約2分間から約20分間まで
にわたって変動し、使用した冷却手段及び撹拌の効率に
関係した。次いで慣用の外部温度調節手段を行った。大
規模の反応においては、選択した温度を当業者に公知の
手順によって保ちつつ、添加時間はできるだけ短く、し
かも亜鉛化合物の添加はできるだけ迅速であるべきであ
る。大規模反応はより大きな容量を使用するので、より
長い時間を要することがあるのは明らかである。必要に
応じて材料の添加量及び円筒反応器を通過する流れを注
意深く調節し、次いで撹拌機付反応器において反応を完
結させることにより反応を円筒反応器において行うこと
もできる。
【0056】触媒を製造する温度は約0℃又はそれ以下
から反応器中の炭化水素希釈剤の沸点まで好ましくは約
0℃から約50℃まで、最も好ましくは約0℃から約40℃
までにわたって変動することができる。
【0057】触媒の製造において圧力は臨界的ではな
く、大気圧以下、大気圧又は大気圧以上であることがで
きる。
【0058】触媒の製造において反応に要する時間は使
用する個々の反応物、温度及びバッチの大きさに関係し
て変動する。適当な時間は反応を完結に至らしめる時間
である。すべての反応物が導入された後、温度を上げて
反応を促進し、確実に完了させることができる。
【0059】本発明で使用する亜鉛ジアルコキシド触媒
を製造するに当り、ポリオール及び亜鉛化合物の各濃度
はかなりに正確な化学量論量であるべきである。シリカ
(SiOHから)もしくはその他の使用される熱分解法金属
酸化物中に、又は界面活性剤分子中に、又は痕跡量の水
として、存在することのある−OH基のすべてと、反応す
るのに十分な亜鉛化合物をポリオールに添加すべきであ
る。換言すれば亜鉛化合物の添加量は原料(例えばヒド
ロキシル、アミン、水など)に関係なく、存在する全活
性水素基と反応するのに十分であるべきである。このこ
とは重要である。なぜならR2 Zn、RZnOCH
2 −、HOCH2 CH2 O−のいずれもが重合条件下に
おいて重合開始剤として活性でないからである。結論と
して−CH2CH2 −O−Zn−O−CH2 CH2 −O
−の集合(Assembly)から殆ど独占的に構成される触媒
の生成に対してはかなりに正確なZn原子/−OHの化学量
論が必要である。一方又は他方の試薬の過剰(過剰の−
OH又は過剰のZn)は減少された活性を有する触媒又は不
活性な触媒をもたらすことが実験的にわかった。
【0060】反応混合物に添加される亜鉛化合物の相対
量は、存在する全活性水素含有基による。存在する全活
性水素含有基の数によって前記相対量は2価亜鉛化合物
1モル当り活性水素基約1.8 ないし2.2 モル当量、好ま
しくは約1.95ないし2.05モル当量、最も好ましくは1.99
ないし2.01モル当量にわたって変動することができる。
【0061】希釈剤中における触媒の濃度は広く変動す
ることができ、分散液の50重量%又はそれ以上のように
高くてもよい。取扱い(撹拌、移動など)を容易にする
ためには約10ないし約30重量%の濃度がより一層好都合
である。
【0062】使用する分散助剤の濃度は臨界的ではな
く、乾燥基準において亜鉛ジアルコキシド触媒の約2重
量%ないし約25重量%又はそれ以上にわたって変動する
ことができ、該濃度は約10重量%ないし約15重量%が好
ましい。
【0063】本発明で使用する触媒は上述のようにして
生成された時には一般的に炭化水素希釈剤中に分散した
亜鉛のアルコキシド及び/又はアリールオキシドならび
にフュームドシリカ分散助剤の非常に微細な白色の固体
の安定な分散液である。この分散液はエチレンオキシド
を高重合速度において、しかも実質上定量的に重合させ
て高分子量樹脂とする、すぐれた触媒である。この結果
は全く予想外かつ予測不可能であった。該分散液中の粒
子はそれぞれ、1970年3月18日及び1978年8月8日に公
告された特公昭45−07751 号及び特公昭53−27319 号
(ノダ、サイグサ及びカジタ)各公報に開示された手順
をくり返して得られた粒子よりも一般的にかなり小さ
く、5ないし10倍小さく、しかも大きさ及び形状におい
てより一層均一である。本発明にしたがって製造された
触媒の粒径は一般的に0.25ミクロンよりもかなり小さ
く、殆どの場合に平均約0.07ないし0.1ミクロンの大き
さである。対照的に、日本特許明細書に開示されている
方法を使用して製造された粒子の粒径は平均約0.5 ない
し1ミクロンの大きさであった。この差は、この大きさ
の粒子を包含する場合には、当業者に認識されるように
かなりの差である。本発明方法によって上記のような均
一性及び小粒径を得ることができたとうことは全く予想
外で、かつ予測不可能であった。本発明により達成する
ことのできるアルキレンオキシド重合体の、より高い重
合速度及び収率は、有意な工業的重要性を有するもので
ある。なぜなら、そのことは重合体中の亜鉛原子の残留
濃度が非常に小さいので、更に精製して亜鉛を除去する
必要がないことを意味するからである。完成ポリエチレ
ンオキシド1000g又はそれ以上当り約0.003 グラム原子
またはそれ以下のように低い濃度が達成された。
【0064】本発明で使用する触媒の製造手順を記載し
たが、それにも拘わらずこれらは、使用することのでき
る唯一の方法ではなく、それらに対して小さな改良を行
うことができる。
【0065】以下に、本発明に従ってポリアルキレンオ
キシドを製造する方法を解説する。
【0066】以上詳述した本発明で使用する触媒は
【0067】
【化6】
【0068】(式中、R’はH又はCH3-である)を有
する環式酸化物化合物を高分子量の単独重合体又は共重
合体(ランダム又はブロック共重合体)に容易に重合さ
せることができる。所望により重合混合物中に例えばス
チレンオキシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオ
キシドのような他の公知環式アルキレンオキシドの少量
を存在させることもできる。ただしそれら環式アルキレ
ンオキシドが主要重合反応を不当に遅延させ、又は妨害
しないことを条件とする。
【0069】本発明の重合反応は任意の所望の方法で行
うことができる。該方法はバッチ法、連続法、半連続法
又はそれらの組合せであることができる。触媒は全部を
1回に、又は反応中に増分的もしくは連続的に添加する
ことができる。同様に、単量体を反応器に連続的に添加
することができる。重合はバルク(溶媒の不存在)にお
いて、又は不活性の溶媒もしくは希釈剤の存在下におい
て行うことができる。1種又はそれ以上の飽和脂肪族、
環式脂肪族の炭化水素、芳香族炭化水素などのような、
例えばヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、イソオク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、
又は重合条件下に不活性である任意のその他の溶媒のよ
うな任意の公知の不活性の溶媒又は希釈剤を使用するこ
とができる。
【0070】重合反応後に、使用可能であることが知ら
れており、しかも有意に有害な効果を有しない任意の添
加剤を添加することができる。
【0071】これらの添加剤は当業界に周知であるの
で、それらが酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、着色
剤、充てん剤、ならびに所望の目的を達成するために重
合体に含有させることが望まれることのある物質を包含
するということ以外は広範囲の記載は省略する。
【0072】該重合操作は約−10℃ないし約100 ℃、好
ましくは約0℃ないし約65℃、更に好ましくは約20℃な
いし約45℃の範囲にわたることのできる広範囲の温度に
おいて行うことができる。これらの温度は当業界におい
て好適であるとして公知であり、しかも該使用温度は本
発明に対して臨界的ではない。
【0073】重合圧力は臨界的ではなく、大気圧以下、
大気圧又は大気圧以上であることができる。一般的に重
合反応は自然(autogeneous )圧力において行われる。
【0074】すべての反応は清浄かつ乾燥した装置と、
水分及びその他の重合抑制剤物質を実質的に含有しない
反応物とを使用し、不活性ガス雰囲気下に行われる。単
量体は高純度重合級物質であるべきであり、さもなけれ
ば延長された誘導期間が観察される。
【0075】環式酸化物を重合させるのに十分な触媒量
を使用する。この量は仕込まれた環式酸化物のモル数を
基準にして亜鉛原子約0.001 モル%から約1モル%まで
にわたって変動することができる。
【0076】慣用の気相中における流動床法によって重
合を行うことも可能である。この技術は溶媒が不要であ
り、したがって、取扱い、貯蔵、ロス、取出し及び再循
環に結びつく問題をなくし、濾過工程及び乾燥工程が不
要であり、連続反応系が使用され、かつ低い触媒使用量
及び低いコストが得られる点において多くの利点を有す
る。流動床重合法は周知であり、その代表例は、固体微
粒オレフィン重合体の製造について、Adam R.Miller に
対し、1977年1月18日に発行された米国特許第4,003,71
2 号明細書に記載の方法である。同様な方法がIsaac J.
Levine及びFrederic J.Karolに対して1977年3月8日に
発行された米国特許第4,001,382 号明細書及びGeorge
L. Goekらに対して1982年10月12日に発行された米国特
許第4,354,009 号明細書に記載されている。
【0077】流動床重合の典型的な実施態様においては
媒質不含有の乾燥した触媒を、予め調整し、ふるい分
け、そして窒素パージしたポリエチレンオキシド中に懸
濁させる。気体エチレンオキシド又はエチレンオキシド
・窒素(又はその他の不活性ガス)混合物で床(流動床
反応器中の)を流動化させると重合が起こる。床の融解
を防止するために適度な供給調節、温度、再循環及び回
収の各手段が必要である。これらの手順はすべて当業者
に公知である。触媒は純粋のままであるか、不活性担持
材料により希釈するか、あるいはポリアルキレンオキシ
ドで希釈することができる。
【0078】10容量%プロパノール水溶液中における重
合体の1重量%ゲル不含有溶液を使用し、25℃において
溶液粘度を測定した。溶液粘度の測定手順はユニオン、
カーバイド、コーポレーションにより刊行され、POLYOX
Water Soluble Resins AreUniqueの表題の1982年6月
のF−44029 Cの番号のBulletine(報告)中に見出すこ
とができる。
【0079】液体試料を時々取り出し、ドライアイス上
で冷却したシリンジを使用するガスクロマトグラフィー
により分析することにより重合速度を測定した。これら
試料のガスクロマトグラフィー分析により炭化水素媒質
中に残留する未反応エチレンオキシドの100 分率が得ら
れた。単量体転化パーセント対時間を作図し、原点と50
%転化生成物試料とを通る直線を引く。この直線の傾斜
は初期重合速度を与える。ヘキサン溶液500ml 中におけ
る単量体40gにおいて20分間に50%が重合し、0.005 モ
ル原子の亜鉛触媒を使用したことに対し、下記のとおり
計算する。
【0080】
【数1】
【0081】全般的の重合速度は触媒試料Bの使用に対
する実施例13に示されるようにして定める。
【0082】粒度分布は適当なふるいを使用し、10分間
振とうし、次いで各ふるい上における残留物を秤量する
ことにより定める。
【0083】ガスクロマトグラフィー分析は水素炎イオ
ン化検出器付のジュアルカラムHewlett-Packard 5880ガ
スマトグラムを使用して行った。ベーシックボード(ba
sicboard )及びデータ処理プログラムを使用して実験
測定数値を種々の動力学的パラメータに換算した。ガス
クロマトグラフのカラムは直径1/8インチ、長さ6フ
ィートであり、それらカラムは40/60メッシュのTeflon
(商標)上の20%CARBOWAX 20M(商標)(高分子量ポリ
エチレンオキシド)を充てんした。ヘリウムの流れは22
5 ℃において毎分30mlであり、圧力は60psi であり、1
ミクロリットルの液体試料を使用し、注入口及び検出器
の温度は300 ℃であった。
【0084】なお、数値に関しては、次のとおり換算す
る。 1インチ=2.54cm フィート=30.5cm psi =0.07Kg/cm2
【0085】以下、参考例、実施例及び比較例を掲げ本
発明を更に詳細に説明する。尚、参考例では本発明で使
用する触媒の基本的な製造及び製造条件を変化させて製
造した触媒の物性の比較と確認を、実施例又は参考例で
製造した触媒を用いたポリアルキレンオキシドの製造及
び触媒の製造条件が触媒活性に及ぼす影響の確認を、そ
して比較例は本発明と従来技術の比較を行った。
【0086】参考例1 200 ℃で24時間乾燥したフュームドシリカ[アエロシル
(Aerosil :商標)−38]の14.16 gを、温度計及び卵
型のプラスチック被覆マグネット−スタラーを備えた三
つ首の丸底フラスコ中に導入する。このフラスコを乾燥
窒素ガスでフラッシュ洗浄し、そして450ml の乾留(水
酸化カルシウム−窒素)ヘキサンを添加する。この混合
物を撹拌しそしてそのスラリーに25.58 gの1,4 ブタン
ジオール(277ppmの水を含有している)を添加する。約
5分間撹拌した後に16.8gの非イオン界面活性剤NP−
10(商標:0.42%の水を含有する、ノニフェノールの10
モル−エトキシレート付加物)を添加する。このスラリ
ーを45℃で3時間撹拌し易流動性の分散物を得る。0.28
72モルのジエチル亜鉛を含有する23.8重量%濃度のジエ
チル亜鉛−ヘキサン溶液を2分間の間に上記分散物に添
加し、45〜51℃の温度に冷却する。エタンが迅速に放出
される。亜鉛−アルコキシド/フュームドシリカの反応
生成物がヘキサン中に分散したこの白色の分散物を更に
18時間45℃で撹拌する。全体の反応工程を窒素ガス雰囲
気下に行う。得られる生成物はエチレンオキシドを重合
して固体重合体を得る為の優れた触媒である。
【0087】参考例2 温度計およびプラスチック被覆マグネット−スタラーを
備えた重合用反応器に340 gの乾燥ヘキサンを導入し、
窒素ガスで浄化し、2〜4℃に冷却し、そして乾燥エチ
レンオキシドをヘキサンに泡状で導入する。全部で45g
のエチレンオキシドをヘキサン中に溶解させそしてその
溶液を次いで約30℃に加温する。参考例1の触媒の20ml
(0.007 モルZn)を約30℃で添加し、そしてこの混合物
をその温度の保持下に撹拌する。約65分後にエチレンオ
キシドを2g/分の流速で添加し、そしてこれを約30℃
で約2時間の間継続する。次いでこの混合物を更に1時
間30分間撹拌する。反応を0.1 gの2,6 −ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾールのヘキサン溶液及びこれに続いての
10mlのイソプロパノールの添加によって中止する。得ら
れる白色の微細な乾燥顆粒ポリエチレン−オキシドは20
9.3 gである。その平均分子量は約6.5 ×106 である。
この重合体は21,000g/時・g(Zn)−−−1時間に1
gの亜鉛当たりの重合のg数−−−の速度で生産され
る。
【0088】参考例3 一連の触媒(実験番号A〜M)を参考例1に記載されて
いる一般的製法に従って製造する。反応器に添加する物
質の量および収率を表1に総括掲載する。1,4−ブタン
ジオールをヘキサン/フュームドシリカに添加する時
に、フュームドシリカ/ヘキサン分散物中に浮遊する球
状の油が得られる。このものが2時間の混合期間の間に
白色のミルク状分散物をもたらす。撹拌を中止すると、
相分離する。界面活性剤(NP−10)の添加及び約2時
間の継続的撹拌の後に、分散物は撹拌を中止した時でも
界面活性剤のない場合よりも安定している。ジエチル亜
鉛を添加しそして表1に記載した温度(約)で反応させ
る。一連の全ての実験において、炭化水素媒体中に実質
的に非晶質の触媒が分散された白色の分散物が最終生成
物として得られる。この分散物を隔壁で封じられたガラ
ス製ビン中に貯蔵する。用いる各反応成分は、実験1を
媒体としてシクロヘキサンを用いて実施して更に反応混
合物をジエチル亜鉛の添加後に該媒体の沸点に維持する
ことを除いて、参考例1に記載されているものである。
この触媒を、実施例1の実験A〜Mのそれぞれの重合反
応を実施する為に用いる。これらの触媒製造実験におい
て、1,4−ブタンジオール及び界面活性剤を連続的に添
加する。データを表1に総括掲載する。
【0089】
【表1】
【0090】表1において、記号は各々下記を意味す
る。 * 100 mlのフラスコを用いる。 ** アエロシル(Aerosile: 商標)−300 *** ヘキサンに溶解した約25重量%の前述の溶液 a シクロヘキサン媒体
【0091】実施例1 参考例3の実験No. A〜Mで製造した触媒を、触媒活性
への触媒製造温度の影響を評価する為にエチレンオキシ
ドの重合に別々に用いる。この一連の重合(実験No. A
〜Mに相当する)を、温度計、テフロン(Teflon:商
標)製羽根の付いた撹拌器及び2個のドライアイス冷却
器を備えた熱乾燥し冷却した1リットルの四つ首フラス
コを用いて実施する。ゴム製の先端部を持つアダプター
を反応器に装入し、該先端部を500 mlの液の面の上約1
インチに存在させる。反応器を窒素瓦斯で浄化し、500
mlの乾燥ヘキサンを添加しそして乾燥窒素を該ヘキサン
中に泡状で導入することによって1時間30分間、ヘキサ
ンを浄化する。気体状のエチレンオキシドをヘキサン中
に飽和させる為に30℃で添加する間、窒素雰囲気のもと
で反応器を冷却する。これで一般に約11重量%のエチレ
ンオキシド含有量のヘキサン溶液が得られる。ドライア
イスで冷却されたガスクロマトグラフィー注射器を用い
て2種の試料を、触媒添加前に分析する。触媒分散物を
注射器で添加しそして重合を約30℃で実施する。初期誘
導期間の後に反応混合物の試料をガスクロマトグラフィ
ー分析の為に注射器で取る。温度を反応器を外から冷却
することによって制御する。反応を5mlのヘキサンに0.
1 gの2,6 −ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT )
を溶解した溶液及び続いて5〜10mlのイソプロパノール
の添加によって終了する。ポリエチレンオキシドのスラ
リーを窒素雰囲気下で濾過しそして室温で減圧及び窒素
流出下に乾燥する。得られるポリエチレンオキシドは細
かい粉状の白色粉末である。このものを粘度、粒度分
布、BHT −含有量及び亜鉛含有量について分析した。亜
鉛の分析は、反応に用いた触媒の実際量を計算する為に
用いる。重合の結果を表2に総括掲載する。反応時間は
誘導期間の終りから開始する。参考例3及び実施例1の
一連の実験A〜Mの結果を表1及び表2に総括掲載す
る。これらの表は触媒を製造する温度が低いこと、触媒
の活性〔g(PEO)/時・g(Zn)〕が増加することを明ら
かにしている。
【0092】
【表2】
【0093】表2において、記号は各々下記の意味を有
する。 * g(PEO)/時・g(Zn) ** 注射器容量を基準とする。他は重合体の直接的な
亜鉛分析による。
【0094】実施例2 一連のエチレンオキシド重合を、参考例3の実験番号J
の触媒を用いて実施しそして用いる触媒濃度を替える。
誘導期間及び重合速度がある程度触媒濃度に依存してい
ることを示しているにもかかわらず、痕跡量の不純物が
エチレンオキシド単量体及び反応に影響を及ぼす希釈剤
の中に存在しているという若干の矛盾が結果として示さ
れている。それにもかかわらず、高い触媒濃度を用いる
ことがポリエチレンオキシドの製造において有益である
と思われる。以下の実験は実施例1に記載のそれに基本
的に同じものである。データを表3に総括掲載する。
【0095】
【表3】
【0096】表3において、記号は各々下記の意味を有
する。 a 注射器容量だけを基準として計算 b 生成物の亜鉛分析に基づく * g(PEO)/時・g(Zn)
【0097】実施例3 エチレンオキシドを重合してポリエチレンを製造する他
の一連の実験は、参考例3の実験Fの触媒を用いて種々
の濃度で行う。誘導期間は著しく変え得るが、重合速度
は適度に一定しておりそして触媒濃度に依存していない
ことが判る。データを表4に総括掲載する。実験Fでは
エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体を
製造する。
【0098】
【表4】
【0099】表4における記号は各々下記の意味を有す
る。 a 注射した値だけを基準として計算 b 重合体の亜鉛分析を基準として計算 c 固体塊状物として得る。 * g(PEO)/時・g(Zn)
【0100】参考例4 触媒を種々の界面活性剤を用いて製造する。これらは以
下の化合物である。
【0101】
【化7】
【0102】
【化8】
【0103】
【化9】
【0104】
【化10】
【0105】
【化11】
【0106】これらは各々商標名NP-10 、NP-4、 Span
80及び TEGRITOL 15−S−9である。
【0107】以下の操作は実験Aにおいてアエロシル−
300 (フュームドシリカ)及び実験B〜Eにおいてアエ
ロシル−380 (フュームドシリカ)を用いた参考例3に
記載されているものと基本的に同じである。データを表
5に掲載する。
【0108】
【表5】
【0109】表5における記号は各々下記の意味を有す
る。 * 1,4 −ブタンジオールと界面活性剤とを予備混合す
る。 ** ヘキサンに溶解した約25重量%濃度溶液
【0110】全ての界面活性剤が、最終生成物として安
定で微細な白色の小さい粒度の触媒分散物の製造を可能
とする。
【0111】実施例4 参考例4の実験A〜Eの触媒を、実施例1に記載されて
いるのと基本的に同じ操作を用いてエチレンオキシドの
重合(実施例4の実験A〜Eのそれぞれ)に用いた。デ
ータを表6に総括記載する。
【0112】
【表6】
【0113】表6において、記号は各々下記の意味を有
する。 a 注射器容量だけを基準として計算 * g(PEO)/時・g(Zn)
【0114】参考例5 触媒活性に影響があるか又は無いかを評価する為に、ヘ
キサン中に分散したフュームドシリカに1,4 −ブタンジ
オール及び界面活性剤を同時的に付加させることによっ
て触媒を製造する。この参考例で得られる結果による
と、同時的付加を用いようと又は段階的付加を用いよう
とそれは全く取るに足らぬことであることが判る。触媒
を、12.78gのフュームドシリカ(アエロシル−380:商
標)、43.3gの 1,4−ブタンジオール(28.03g)、界面
活性剤(NP−10:商標、20.16g)500mlのヘキサン及び
0.3056モルのジエチルヘキサン亜鉛より成る混合物(ヘ
キサンを溶媒とする約25重量%溶液)を用いて、基本的
には参考例3に記載されている操作に従って製造する。
ジエチル亜鉛溶液を20〜22℃で8.3 分間に亘ってできる
だけ迅速に添加する。安定で微細な触媒の分散物が得ら
れる。
【0115】実施例5 参考例5で製造した触媒を、実施例1に記載されている
操作と基本的に同様にしてポリエチレンオキシドを製造
するのに用いる。この触媒の6ml を用いる(0.002g(Z
n))。反応は28〜33℃で行う。重合速度は135,000g(PE
O)/時・g(Zn)である。重合体粘度は4,115cpsでそし
て収量は40.2gである。
【0116】これらの結果を、操作が1,4 −ブタンジオ
ールそして次いで界面活性剤の順でフュームドシリカ分
散物に添加するものである参考例3及び実施例1の実験
Jのそれと比較すると、両方の場合とも良好な触媒及び
高い重合速度が得られるので添加方法は重大な利益をも
たらさないことが明かである。
【0117】参考例6 触媒及び重合速度へのポリオールの影響を確かめる為
に、一連の触媒を、種々のポリオールを用いて参考例3
に基本的に記載されている方法に従って製造する。この
参考例中の実験Cは参考例3の実験Jに相当しそしてフ
ュームドシリカ(アエロシル−300 )を用いている。
【0118】放置時に黄色に変色する傾向のある実験1
の生成物を除いて、全ての場合に安定で微細な白色の細
分散物が得られることが判っている。このデータを表7
に掲載する。用いる界面活性剤は、S−2を用いる実験
Hを除いて全ての場合にS−1である。実験E及びHで
は界面活性剤とポリオールとの予備混合物を反応器に添
加する。ジエチル亜鉛は、ヘキサンに溶解した約25重量
%濃度溶液として添加する。
【0119】
【表7】
【0120】表7における記号は各々下記の意味を有す
る。 * (a)エタンジオール、(b)1,2 −プロパンジオ
ール、(c)1,4 −ブタンジオール、(d)1,5 −ペン
タンジオール、(e)1,6 −ヘキサンジオール、(f)
ジエチレングリコール、(g)ジ−イソプロピルグリコ
ール、(h)グリセリン、(i)水 x 55.71gのグリセリンと44.29 gのS−2との混合
物38.76 gを添加
【0121】実施例6 参考例6の実験A〜Hの触媒を、実施例1に記載の操作
と基本的に同じ操作を用いてエチレンオキシドを重合す
るのに用いる(参考例1の実験A〜Hのそれぞれ)。実
験A〜Fの触媒HAポリエチレンオキシドを形成する。
最良の結果は、1,4 −ブタンジオールを用いて製造した
触媒にて達成され、ジエチレングリコールを用いて製造
した触媒がこれに続く。データを表8に記載する。表7
の実験G、H及びIの触媒は反応器にそれを繰り返し添
加した後にもエチレンオキシドを重合させ得ない。この
理由から、この実施例の重合データを掲載する表8にこ
れらを示していない。
【0122】
【表8】
【0123】表8における記号は各々下記の意味であ
る。 a 注射した値を基準として計算 b 触媒を二回に分けて添加 * g(PEO )/時・ g(Zn)
【0124】参考例7 フュームドシリカの異なる出所を触媒の製造能力につい
て評価する。出所に無関係に非常に活性の触媒は安定で
白色の微細分散物を生ぜしめる。操作は界面活性剤S−
1(NP−10)を用いる参考例3に記載のそれと基本的に
同じである。ジエチル亜鉛を、ヘキサンに約25重量%溶
解した溶液として添加する。データを表9に掲載する。
【0125】
【表9】
【0126】表9における記号は各々下記の意味を有す
る。 (a) デグサ(Degussa )社のアエロシル−380 (商
標) (b) デグサ(Degussa )社のアエロシル−130 (商
標) (c) カーボット(Carbot)社のCab −0−Sil EH
−105 (商標) (d) PQコーポレーション(Corp)のPQ−CD−2040
(商標)
【0127】実施例7 参考例7の実験A〜Dで製造した触媒を、実施例1に記
載の操作と基本的に同じ操作によってエチレンオキシド
を重合するのに用いる(この実施例7の実験A〜Dに相
当する)。全ての場合にこれらの触媒は高い活性があ
り、そして高い重合速度を示す。ポリエチレンオキシド
は白色の粉である。データを表10に掲載する。
【0128】
【表10】
【0129】表10における記号は各々下記の意味を有す
る。 a 注射した値を基準として計算 * g(PEO)/時・ g(Zn)
【0130】参考例8 参考例3の基本的操作を用い、表11に示した条件で触媒
を製造する。このデータを表11に掲載する。
【0131】
【表11】
【0132】参考例8で行った実験Aでは、103.58gの
1,4 −ブタンジオールと41.38gの界面活性剤S−2とを
含有する混合物138.9 gを反応器に添加した。
【0133】実験Bでは、24.24gの1,4 −ブタンジオー
ルと4.6 gのS−2とを含有する混合物27.28gを反応器
に添加した。
【0134】実験Cでは、41.20gの1,4 −ブタンジオー
ルと4.12gのS−2とを含有する混合物43.53gを反応器
に添加した。
【0135】実施例8 参考例8で製造した触媒を用いて実施例1の操作を行っ
て重合体を製造して、重合体を製造する際のポリオール
と界面活性剤の比における装入効果を試験する。
【0136】その結果、界面活性剤を全く使用しないで
製造した触媒(表11中の実験D)はエチレンオキシドを
重合させないことがわかった(表12中の実験D及び
1 )。尚、重合体を製造する際ジエチル亜鉛をヘキサ
ンに溶解した約25重量%濃度溶液として添加した。
【0137】実施例8で得た結果を表12に掲載する。
【0138】
【表12】
【0139】表12における記号は下記の意味である。 * g(PEO)/時・ g(Zn)
【0140】実施例9 参考例3の実験J及びMを用いて実施例1を繰り返して
重合体を製造して参考例3の実験J及びMの触媒の貯蔵
安定性を、触媒活性の維持的評価によって試験する。分
散物が空気及び湿気の不存在下で長期間貯蔵できる程安
定しているという結論が得られた。触媒活性は重合速度
を測定することによって決めた[g(PEO)/時・ g(Z
n)]。これらの速度及び貯蔵期間を表13に掲載する。
【0141】
【表13】
【0142】参考例9 種々の異なるフュームド金属酸化物を用いた一連の触媒
を参考例3に記載されている操作と基本的に同じ操作に
よって製造する。しかしながらこれらの触媒は、分散助
剤としてフュームドシリカを用いて製造される触媒は有
効であったが、その様にエチレンオキシドの商業的重合
用触媒として有効でない。データを表14に掲載する。フ
ュームドアルミナは安定で白色の微細分散物をもたら
す。しかしながらフュームドチタニアから得られる分散
物は適切な安定性がなく、亜鉛化合物の添加前に崩壊し
てゴム状の塊になる。
【0143】
【表14】
【0144】表14において、実験Aの分散物は、用いる
分散物中にZnが0.006 g原子存在するものを用いて実施
例3に基本的に記載されている操作によってエチレンオ
キシドを重合する為に用いる。8,500 の溶液粘度を有す
る収量40.9gのポリエチレンオキシドが、11,250g(PE
O )/時・ g(Zn)の速度で得られる。
【0145】実施例10 実験室用流動床式反応器は、直径2.5cm で長さ60cmのガ
ラス製管より成り、底部にガラスフリットが充填されそ
して該ガラスフリットの下側に導入口を備えている。乾
燥され微細粉末化されそして窒素で浄化された1.96gの
ポリエチレンオキシド及び参考例3の実験Bで製造され
た0.009 gの乾燥触媒粉末を部分的に充填する−−−こ
れらは反応器中で懸濁される−−−。触媒樹脂懸濁物及
び充填物の製造は、不活性ガス雰囲気で且つ湿気の不存
在下で行う。反応器の頂部をガラス−ウールで蓋をす
る。エチレンオキシドと窒素との混合物を、触媒床を通
しそして反応させる為に、底部から導入する。温度は14
℃以上に上昇させない。約30分の間に89重量%の収量で
自由流動性ポリエチレンオキシドが反応器中に生じる。
この重合体は655 g(PEO )/時・ g(Zn) の速度で得ら
れ、このものは高分子量である。他に実験では反応器の
内容物が不充分な熱搬出の為に実質的に溶融している。
【0146】参考例10 追加的な分液ロート、ドライアイス冷却器及び可変速3
インチ羽根型撹拌機を備えた22リットルの四つ首丸底フ
ラスコを冷却用浴中に配置し、405 gのフュームドシリ
カ(アエロシル−380 )、液状媒体としての9,030 gの
C13 脂肪族炭化水素及び947 gの1,4 −ブタンジオール
を記載された順序で添加する。その添加の間及び添加終
了後1.5 時間の間、系をきれいな窒素ガスで浄化する。
今度は冷却用浴に氷を添加しそして25重量%濃度のジエ
チル亜鉛/ヘキサン溶液(11.6262 モルのジエチル亜
鉛)を38分間に亘って迅速に添加する。激しくエタンガ
スが発生しそして強い発熱がある。温度を25〜31℃に制
御する。分散物を室温で窒素ガス雰囲気で一晩撹拌す
る。翌日、これを加温しそして46〜51℃で5時間撹拌す
る。約17リットルの微細で白色の触媒が得られる。
【0147】実施例11 参考例10で製造した0.004 モルの亜鉛割合の触媒を、参
考例1に記載の如き装置及び操作を用いて60℃で約11重
量%のエチレンオキシドのヘキサン溶液に添加する。93
分の誘導期間の後に重合を28,100g(PEO )/時・ g
(Zn)の速度で行って、42.1gの高分子量ポリエチレン
オキシドが得られる。
【0148】参考例11 参考例10に記載の如き装備をした5リットルの丸底のガ
ラス製反応器に38.2gのフュームドシリカ(アエロシル
−380)、1,889gのヘキサン、39gの界面活性剤(NP−
4)及び107.4 gの1,4 −ブタンジオールを指示された
順書で導入しそして室温で窒素雰囲気で3時間撹拌す
る。次いで25重量%のジエチル亜鉛/ヘキサン溶液(1.
314 モルのジエチル亜鉛)を良好な冷却及び撹拌下に5
分間に添加する。室温で一晩放置下後に反応生成物を加
温しそして50〜60℃で1.5 時間撹拌する。約750ml のこ
の分散物を除きそして触媒Aのラベルを貼る。
【0149】25mlの液状エチレンオキシドを、反応器中
の残りの分散物に添加しそして25〜30℃で重合する。こ
れに触媒Bのラベルを貼る。
【0150】実施例12 実施例11に記載の反応と同様の重合反応を以下の変更を
加えて実施する。反応器中の500ml のヘキサンに50mlの
液状エチレンオキシドを30℃で添加し、この系を平衡状
態にする。これは約11重量%のエチレンオキシドのヘキ
サン溶液状態で得られる。これに0.003 モルのZnを含有
する触媒A分散物を添加する。86分の誘導期間の後に重
合が68,200g(PEO )/時・ g(Zn)の速度で生じる。
収量は約40gである。
【0151】実施例13 撹拌機、温度計、冷却浴及びドライアイス冷却機を備え
た5リットルの重合用反応器に500ml の乾燥ヘキサンを
導入し、続いて約33gの液状エチレンオキシドを導入す
る。次いで30℃で0.006 モルの亜鉛含有触媒B分散物を
添加する。重合を17分の間に開始する。重合の初期速度
は24,800g(PEO )/時・ g(Zn) である。 続いて液状の
エチレンオキシド及び/又はヘキサンを反応器に、30 ℃
の反応温度で外部の冷却器にてゆっくり還流する程の速
度で供給する。6.5 時間の期間に渡って、2リットルの
ヘキサンを適切な量のエチレンオキシドと一緒に添加す
る。次いで反応を10mlのイソプロパノールの添加によっ
て終了し、ポリエチレンオキシドを濾過しそして乾燥す
る。収量は570 gである。重合体形成の全体にわたる速
度は、次のとおりである。
【0152】
【数2】
【0153】重合が終わった時の亜鉛触媒の利用効率
は、次のとおりであって、重合体の粘度は11,000cps で
ある。
【0154】
【数3】
【0155】0.0133モルの亜鉛触媒Bを用いて同様な実
験Bでは、誘導期間が3分で、初期速度が24,100g(PE
O)/時・ g(Zn)でそして全体にわたる速度が16,500g
(PEO)/時・ g(Zn)である。
【0156】全ての場合に高分子量のポリエチレンオキ
シドが製造される。
【0157】実施例14 重合反応を、重合用グレードのポリエチレンオキシドを
随意に添加できる250ml の追加的分液ロートを除いて実
施例13記載の5リットルの反応器中で実施する。反応器
に1,500ml のヘキサンを添加しそして約9重量%溶液を
得るのに充分なエチレンオキシドを30℃のもとで3.5 g
のプロピレンオキシドと同様に添加する。次いで0.007
モルの亜鉛アルコキシド触媒(参考例3、実験M)を添
加する。28分の誘導期間の後に重合を開始する。エチレ
ンオキシド(870 g)及びプロピレンオキシド(10g)
の両方を徐々に且つ一定に添加する。4時間の重合時間
の後に、反応を10mlのn−プロパノールを用いて終了さ
せる。3,350cpsの粘度(水1%)を有する790 gの固体
状共重合体が得られる。重合速度は28,200g(重合体)
/時・ g(Zn)である。
【0158】実施例15 実施例14と同様な反応を行う。2,500ml のヘキサン中
に50gのプロピレンオキシドを添加し、この溶液を約3
重量%のエチレンオキシド濃度にする。次いで0.007 モ
ルの亜鉛アルコキシド触媒(参考例3、実験F)を添加
する。147 分の誘導期間の後に重合を開始する。エチレ
ンオキシドおよびプロピレンオキシドの両方を、2.1 時
間の重合期間の間に添加する。3,220cpsの1%溶液粘度
を有する102 gの粘稠な共重合体が得られる。このラン
ダム−共重合体は90.3重量%のエチレンオキシド及び9.
7 %のプロピレンオキシドを含有している。反応速度は
6,740 g(重合体)/時・ g(Zn)である。効率は224
g(重合体)/時・ g(Zn)である。
【0159】実施例16 この実施例は、重合反応の間により少ない量のプロピレ
ンオキシドを添加することを除いて、実施例15と同様な
方法で実施する。添加する亜鉛アルコキシド触媒の量は
0.007 モル(参考例3、実験Fと同じ触媒)でありそし
て重合を1.75時間行う。共重合体(275.1 g)は8,900c
psの1%溶液粘度を有している。重合速度は22,400g
(共重合体)/時・ g(Zn)でそして効率は604 g(共
重合体)/時・ g(Zn)である。このランダム共重合体
は97.1重量%のエチレンオキシド及び2.9 %のプロピレ
ンオキシドを含有している。
【0160】実施例17 500ml のヘキサン中に約9gのプロピレンオキシド及び
0.011 モルの亜鉛アルコキシド触媒(参考例3、実験
J)を添加する。プロピレンオキシドを一定に添加する
1.5 時間の重合時間の間に36.9gの粘性の粘着性重合体
が製造される。
【0161】比較例1 比較の目的で一群の実験を、特公昭45−7751号公報及び
特公昭53−27319 号公報に記載の操作に従って僅かの変
更を加えて実施する。これらの特許はあらゆるシリカ又
は他の分散物の助け無しに触媒を製造している。触媒
は、不活性炭化水素にジエチル亜鉛を溶解した溶液に最
初に清浄なエチレンオキシドを1.5 モル(グリコール)
/モル(亜鉛化合物)の速度で添加することによって製
造する。初期反応の終了後に、清浄なエタノールを添加
し、0.5 モル/モル(亜鉛化合物)を添加しそして反応
を活発にする。2,000 〜4,000 (PEO )/時・ g(Zn)
の速度でエチレンオキシドを重合する白色の懸濁物を製
造する。この触媒は品質を変えることができ、180 分の
長さの誘導期間を示す。
【0162】これらの問題を解決する試みにおいて、更
に、沢山のバッチを形成する一連の実験を実施する。触
媒は本発明の新規な触媒の製造時に発明者によって用い
られたのと実質的に同じ操作によって製造する。上記日
本の特許公告公報に開示された触媒がシリカを含んでい
ないこと及びそれ故にこれら一連の実験においてシリカ
が用いられていないことを記憶するべきである。これら
の一連の実験においては以下の装入物が、上記日本の特
許公告公報に開示された触媒製造に用いられている。
(1)1,4 −ブタンジオールがエチレングリコールの替
りに用いられ、このものはより粘度が低くそしてヘキサ
ンの不活性触媒中に更に迅速に分散すると思われる;
(2)ジエチレングリコールのモノエチルエーテルをエ
タノールの替りに用いる。白色の懸濁物が得られる。こ
のものは10,000倍の倍率での検査で球状の凝集物であ
り、各球状物は平均約0.5 〜1ミクロンの大きさを有し
ている。データ及び結果を表15に掲載する。
【0163】
【表15】
【0164】表15における記号は各々下記の意味であ
る。 * g(PEO )/時・ g(Zn) ** ヘキサンに溶解した約25重量%溶液として *** MEG =ジエチレングリコールのモノエチルエー
テル
【0165】表15に記載した実験A〜Dにおいて、ジエ
チル亜鉛のヘキサン溶液に約65℃の温度で1,4 −ブタン
ジオールを非常にゆっくり添加し、続いて約75℃の温度
でエチレングリコールを非常にゆっくり添加する。得ら
れる触媒懸濁物でエチレンオキシドを約6,600 〜9,100
g(PEO )/時・ g(Zn)の速度で重合する。
【0166】実験E及びFにおいては、同じ順序で添加
するが、速い速度で添加し且つ約40℃と61℃の温度で添
加する。重合速度は著しく増加し、約12,000g(PEO)/
時・g(Zn)である。
【0167】実験G〜Iは約43℃で実施し、ヒドロキシ
ル化合物を迅速に添加するが添加順序を逆にし、エチレ
ングリコールを最初に添加しそして次いで1,4 −ブタン
ジオールを添加する。この方法では19,400g (PEO)/時
・ g(Zn)程の速度である。
【0168】実験J〜Oでは、1,4 −ブタンジオールと
エチレングリコールとの混合物を約43℃で速い速度で添
加する。この操作では、変えることができるがかなり一
貫した活性でそして短い誘導期間の触媒が得られるよう
である。
【0169】これらの懸濁液はエチレンオキシドの重合
で触媒作用をするにも拘らず、それらが達成する速度は
本発明の分散物によって得ることができる程の高い速度
を決して達成できないし、粒子の大きさが小さくない。
【0170】比較例2 参考例11に記載の反応器中の500ml のヘキサンに約11重
量%のエチレンオキシドを加えた混合物に、触媒試料A
−−−カルシウム−アミドタイプの触媒:米国特許第4,
193,892 号明細書の実施例3において製造−−−を添加
する(0.007 g原子のカルシウムがこの反応で用いられ
る。)。重合反応は直ちに開始しそして19,600g(PEO
)/時・ g(Zn)の速度30℃にて進行し、約40gの重
合が得られる。この高分子量重合体は強い臭気のアンモ
ニア及びジエチルアミドを含有している。
【0171】比較例3 この重合は参考例11に記載された装置、試料Bを用いて
エチレンオキシドを連続的に添加して実施する。ヘキサ
ン(3.5 リットル)に約10重量%のエチレンオキシドの
入った溶液を製造し、比較実験Bで用いたのと同じ0.00
8 モルのカルシウム−アミド触媒を添加する。重合反応
が直ちに進行し、エチレンオキシドを外部冷却器で30℃
に温度を保持しながら5.3 時間の間、必要とされる時に
添加する。ポリエチレンオキシドの収量は930 gであり
そしてこのものは18,360cps の1%溶液粘度を有してい
る。全体にわたる重合速度は21,600g(PEO )/時・ g
(Zn)でありそして触媒利用効率は2,900 g(PEO )/
時・ g(Ca)dである。この重合は強いアンモニア臭及
びジエチルアミド臭を有している。
【0172】実験をゲル−タイプのシリカ(PQ−CD−20
40:製造元ザ・PQコーポレーション(The PQ Corporati
on)を用いて実施する。このシリカを200 ℃で4日間乾
燥し、次いで参考例3に記載の装置及び基本的方法を用
いて反応させる。反応器に500ml のヘキサン及び12.39
gの乾燥シリカを装入し、撹拌しそして25.64gの1,4−
ブタンジオールを添加する。微細な分散物よりもむしろ
塊だらけの混合物が得られる。沢山の塊及び粒子を反応
器の底部に有する不良の分散物が得られる。次いで0.31
19モルの25重量%濃度のジエチル亜鉛/ヘキサン溶液
を、良好な撹拌下に17〜20℃のもとで4分間にわたって
添加する。激しい発熱反応は観察されない。反応温度が
非常にゆっくりと28℃に上昇しそしてエタンが非常にゆ
っくり放出される。この混合物を室温で夜通し攪拌す
る。次の日に不良の分散物が得られ、反応器の壁が白色
の物質で被われている。これを重合触媒として評価した
時に、エチレンオキシドが決して速い速度で重合されな
かった。
【0173】
【発明の効果】本発明によって下記の効果が得られる。
【0174】1.本発明によってアルキレンオキシドの
重合反応速度を低速度から高速度まで選択の巾を広く設
定することができる。
【0175】2.本発明によってポリアルキレンオキシ
ドの生産効率が高められる。
【0176】3.本発明によって、不快な臭気を有さな
いポリアルキレンオキシドを製造することが出来る。
【0177】4.本発明によって、工業的に望ましい粒
度を得るために摩砕する必要がないポリアルキレンオキ
シドを製造することが出来る。
【化10】
【化10】
【化12】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 (式中R’は水素又はメチルである)を有する環式オキ
    シドを、フュームドシリカ分散助剤及び非イオン界面活
    性剤と、不活性媒体中における接触状態下において、一
    般式: R2Zn (式中、Rは(i) 炭素原子1ないし8個を有するア
    ルキル基;又は(ii) 非置換の、もしくはアルキル置
    換したフェニル基もしくはナフチル基;又は(iii) 環
    炭素原子4ないし6個を有するシクロアルキル基;又は
    (iv) ジシクロペンタジエニル基;である)を有する
    亜鉛化合物とアルカン鎖中に炭素原子2ないし6個を有
    する直鎖アルカンポリオールまたは環炭素原子5個もし
    くは6個を有するシクロアルカンジオールとの反応生成
    物を含んで成る触媒の触媒量と接触させることより成る
    ポリアルキレンオキシドの製造方法。
  2. 【請求項2】 フュームドシリカが10nmよりも小さい
    平均粒径を有する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 フュームドシリカが10ないし600 m2/g
    BET/N2 の表面積を有する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 亜鉛化合物がジエチル亜鉛である請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルカンジオールが1,4 −ブタンジオー
    ルである請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 亜鉛化合物がジエチル亜鉛であり、しか
    もアルカンジオールが1,4 −ブタンジオールである請求
    項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 アルカンジオールがジエチレングリコー
    ルである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 環式オキシドがエチレンオキシドであ
    り、しかもポリエチレンオキシドを生成する請求項1記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 環式オキシドがプロピレンオキシドであ
    り、しかもポリプロピレンオキシドを生成する請求項1
    記載の方法。
  10. 【請求項10】環式オキシドがエチレンオキシド及びプ
    ロピレンオキシドであり、しかも共重合体を生成する請
    求項1記載の方法。
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